JP3382101B2 - 電解イオン水生成方法 - Google Patents

電解イオン水生成方法

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JP3382101B2
JP3382101B2 JP27735496A JP27735496A JP3382101B2 JP 3382101 B2 JP3382101 B2 JP 3382101B2 JP 27735496 A JP27735496 A JP 27735496A JP 27735496 A JP27735496 A JP 27735496A JP 3382101 B2 JP3382101 B2 JP 3382101B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解イオン水生成
方法に係り、特に電気分解に用いる電極及び支持電解質
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電解イオン水生成装置により生
成されたイオン水は、各分野に利用され、とくに半導体
装置の製造や液晶の製造などに多く用いられている。半
導体装置の製造においては、純水や超純水を電気分解し
て得られたイオン水でシリコン半導体などの半導体基板
を洗浄したり、ポリッシング等に利用されている。これ
まで半導体装置の製造において半導体基板の洗浄などに
は、フロンなどの弗素系溶剤が用いられていたが、生活
環境に悪影響を及ぼすので敬遠され始め、代わりに純水
や超純水などの水が最も安全な溶剤として利用されるよ
うになった。純水は、イオン、微粒子、微生物、有機物
などの不純物をほとんど除去した抵抗率が5〜18MΩ
cm程度の高純度の水である。超純水は、超純水製造装
置により水中の懸濁物質、溶解物質及び高効率に取り除
いた純水よりさらに純度の高い極めて高純度の水であ
る。これらの水(以下、これらをまとめて純水という)
を電気分解することによって酸化性の強い陽極イオン水
(酸性水)や還元性の強い陰極イオン水(アルカリ性
水)などの電解イオン水が生成される。半導体装置や液
晶などの製造においては、これら純水や超純水の陽極イ
オン水や陰極イオン水などを用いて基板の表面を洗浄す
ることも検討されている。
【0003】従来の電解イオン水を生成する電解イオン
水生成装置を図11に示す。電解槽50は、陰極室52
と陽極室53とを備え、陰極室52には陰極541が配
置され、陽極室53には陽極542が配置されている。
そして、これら電極54(陰極541、陽極542)は
共に白金又はチタンなどから構成されている。陰極室5
2で形成される陰極イオン水58及び陽極室53で形成
される陽極イオン水59とを効率よく分離するために陰
極室と陽極室とはセラミックや高分子などの多孔質の隔
膜56で仕切られている。電解槽50の陰極541は、
直流電源66の負極67に接続され、陽極542は、そ
の正極68に接続されている。電解槽50では電源66
からの電源電圧を印加して電解槽50の超純水供給ライ
ン61から供給された純水に、例えば、塩化アンモニウ
ムなどの支持電解質を添加した希釈電解質溶液51を電
気分解する。この電気分解の結果陰極541側で生成さ
れる陰極イオン水はアルカリ性水であり、陽極542側
で生成される陽極イオン水は酸性水である。
【0004】陰極室52で生成された陰極イオン水58
は、陰極イオン水供給ライン62から外部に供給され、
陽極室53で生成された陽極イオン水59は、陽極イオ
ン水供給ライン63から外部に供給される。通常は陰極
室52でアルカリ性水が生成されるので、例えば、半導
体装置の製造に用いられるポリッシング装置を使用する
場合、アルカリ性水を用いてポリッシングを行うには、
電解槽50に接続された陰極イオン水供給ライン62を
イオン水供給ラインとしてアルカリ性水をポリッシング
装置の研磨布に供給する。この場合、陽極室53で生成
される酸性水は不要なので廃棄される。したがって、陽
極イオン水供給ライン63はイオン水を排出するイオン
水排出ラインに接続される。また、酸性水を用いてポリ
ッシングを行うには、電解槽50に接続された陽極イオ
ン水供給ライン63がイオン水供給ラインとなって酸性
水を研磨布に供給する。この場合、陰極室52で生成さ
れるアルカリ性水は不要なので廃棄される。従って陰極
イオン水供給ライン62がイオン水を排出するイオン水
排出ラインに接続される。以上のように、電解槽50
は、隔膜56により2槽に分離され、各電極は分離され
たそれぞれの槽に配置されるので、それぞれの槽からア
ルカリ性水又は酸性水を目的に応じて取り出すことがで
きる。
【0005】前述のように電解イオン水には、アルカリ
性水と酸性水があり、電解槽内で希釈された、例えば、
HCl、HNO3 、NH4 Cl、NH4 Fなどの電解質
溶液を電解することによって任意のpHのイオン水が生
成される。しかしこの方法では、電解質溶液に含まれる
金属イオンや電極から発生する金属イオンも電極で発生
する電界に引かれ、電解槽、特にアルカリ槽(陰極室)
内に多く入り込み、電解イオン水の純度を低下させてい
た。最近電解イオン水を半導体装置の製造におけるウェ
ーハなどの洗浄用として使用する要求が強くなってき
た。このような現状において半導体装置では微量な金属
不純物がデバイス特性に大きな影響を与えるために電解
イオン水の高純度化が必要となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体基板の洗浄に電
解イオン水を使用する際、パーティクル、金属汚染など
のないことが不可欠である。金属電極を用いた場合、電
極は通常一般室で製造されており、様々な金属元素が電
極中に含有されている。耐酸化性の高いPt等の貴金属
でコーティングされているような電極を使用しても、陽
極側では微量ながらPtを含めて多種の金属元素が溶出
してきて、生成される電解イオン水中に含まれてしま
う。このような現象は、金属酸化物から構成された電極
を用いても同様である。また、電極に炭素を用いること
も知られているが、炭素電極を電解槽に用いると、水の
電気分解によって酸素が発生し、とくに陽極側では次式
(1)示すように炭素が発生した酸素と反応して電極が
著しく消耗する。 C+O2 →CO2 ↑ ・・・(1) その結果電極表面が侵されて炭素片が電極からこぼれ落
ちる。この炭素片がパーティクルの原因となってしま
う。本発明は、洗浄工程におけるランニングコストの削
減及び排水の無公害化、作業環境安全性の向上を可能に
する電解イオン水生成装置を利用した電解イオン水の生
成方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、結晶性炭素の成形体及びその表
面に形成されたアモルファス炭素層から構成され、炭素
片の欠落することの少ない炭素電極を有する電解イオン
水生成装置を用いて高濃度の塩酸からなる支持電解質を
有する電解質溶液を電気分解して金属汚染のない電解イ
オン水を生成することを特徴としている。すなわち、請
求項1の発明は、純水又は超純水に支持電解質を加えて
高濃度の電解質溶液を形成する工程と、陽極が収容され
ている陽極室及び陰極が収容されている陰極室からなる
電気分解用電解槽に前記電解質溶液を供給する工程と、
前記電解槽内において前記電解質溶液を電気分解して電
解イオン水を生成する工程ととを備え、前記陽極及び陰
極からなる電極が結晶性炭素の成形体及びその表面に形
成されたアモルファス炭素層から構成されている電解イ
オン水生成方法を特徴とする。請求項2の発明は、前記
電極が少なくとも一部が所定の間隔をおいてフィルタに
覆われている請求項1に記載の電解イオン水生成方法を
特徴とする。請求項3の発明は、前記電解質溶液が塩酸
を支持電解質としその濃度が1000〜100000p
pmである請求項1又は請求項2に記載の電解イオン水
生成方法を特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、前記塩酸を支持電解質
とする電解質溶液が前記陽極室に供給される請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の電解イオン水生成方法を
特徴とする。請求項5の発明は、前記塩酸を支持電解質
とする電解質溶液が前記陽極室に供給される場合におい
て、アンモニアを支持電解質とする電解質溶液を陰極室
に供給する請求項4に記載の電解イオン水生成方法を特
徴とする。請求項6の発明は、前記アンモニアを支持電
解質とする電解質溶液のアンモニアの濃度が前記塩酸を
支持電解質とする電解質溶液の塩酸濃度より薄い請求項
5に記載の電解イオン水生成方法を特徴とする。請求項
7の発明は、前記アンモニアを支持電解質とする電解質
溶液にこのアンモニア濃度と同程度の塩酸を添加する請
求項5又は請求項6に記載の電解イオン水生成方法を特
徴とする。焼成などにより成形したグラファイトなどの
結晶性炭素電極は、多くの細孔があり、表面には凹凸面
が形成されている。炭素電極は、表面積が広いので電解
効率が上がる点でも望ましい材料である。そこで電極の
成形体を形成後にアモルファスなどの炭素層を表面に形
成する。成形体表面の細孔内部にまで炭素層が堆積して
いるので炭素元素同志の結合を強めて炭素片を欠落し難
くしている。
【0009】また、電極表面などにフィルタで覆うこと
により炭素片が欠落したとしても、フィルタに捕獲して
電極イオン水中へのパーティクル混入を防ぐようにする
こともできる。支持電解質である塩酸を高濃度で添加す
ることにより、電極反応において前記(1)式の反応が
著しく少なくなり、酸素発生主体の反応から塩素発生主
体の反応となるのでとくに陽極側で問題となる炭素欠落
を十分抑制できる。また陽極では、酸素が発生する
((2)式)他に支持電解質である塩酸中の塩素イオン
が陽極で反応して塩素が発生する((3)式)。 2H2 O→4H+O2 ↑+2e ・・・(2) 2Cl→Cl2 ↑+2e ・・・(3) 上記表面に炭素層を形成した本願発明の炭素電極を用
い、1%wt以上の高濃度塩酸を含む電解質溶液を電気
分解すると前記のように塩素発生が支配的になり酸素発
生が少なくなって酸素による悪影響が著しく少なくな
る。その結果電極から欠落してくるパ−ティクルが含ま
れない高純度の電解イオン水を生成することができる。
本発明の電解イオン水生成方法で生成された電解イオン
水は、電位に影響のない範囲で希釈して半導体装置の製
造方法などに用いる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して発明の実施の
形態を説明する。図1は、本発明の電解イオン水生成方
法に用いる電解イオン水生成装置の電解槽の概略断面図
である。電解槽1は、陽極室2と陰極室3とに分かれて
おり、両者は、その境界に配置されたイオン交換膜6で
分離されている。電解槽1には、本発明の特徴である炭
素電極が設置されている。炭素電極は、陽極4と陰極5
とからなり、陽極4は陽極室2、陰極5は陰極室3に配
置されている。陽極4及び陰極5の一端はいずれも電解
槽1の上蓋に固定されている。図示はしないが、陽極4
は、電源の正極に接続され、陰極5は、電源の負極に接
続されている。電解槽1の下部から支持電解質の添加さ
れた超純水もしくは純水が電解質添加超純水供給ライン
8、9を介して供給される。陽極室2には第1の電解質
添加超純水供給ライン8が接続されており、陰極室3に
は第2の電解質添加超純水供給ライン9が接続されてい
る。電極4、5間に通電して供給ライン8、9から供給
される支持電解質の添加された超純水、すなわち、電解
質溶液を電気分解することによって電解イオン水を生成
する。陽極4のある陽極室2では酸性水が生成され、陰
極5のある陰極室3ではアルカリ性水が生成される。
【0011】陽極室2及び陰極室3にはそれぞれ電解イ
オン水排水ライン10、11(すなわち、酸性水排水ラ
イン10及びアルカリ性水排水ライン11)が形成さ
れ、そこから電解イオン水が排出される。電解質溶液の
電解質濃度は、陽極室側の電解質溶液が塩酸1000〜
100000ppm程度、陰極室側の電解質溶液がアン
モニア10〜500ppm程度にするのが適当である。
導電性を上げるには陰極室側へ供給される電解質溶液に
さらに塩酸を10〜500ppm程度アンモニアの量に
合わせて添加すると良い。電解質溶液のpHは、8〜9
程度になるようにする。電解イオン水排水ライン10、
11は、ウェーハ洗浄装置などの他の装置へ電解イオン
水を供給する電解イオン水供給ラインでもある。電気分
解を行っている間は、電解イオン水排出ライン10、1
1の開閉バルブ18、19は開き、電解イオン水排出ラ
イン10、11の分岐ラインである酸性水分岐ライン2
7及びアルカリ性水分岐ライン28の開閉バルブ20、
21は閉じておく。図3は、電極(陽極)の斜視図及び
部分側面図である。この発明の実施の形態における陽極
4は、図示のように板状である。本発明で用いられる形
状は様々である。板状はもとより、丸棒状、多角柱など
を用いることができる。陽極は、グラファイトなどの結
晶性炭素を成型し、1000℃〜1200℃程度の熱で
数時間から数100時間焼成して得られる。
【0012】焼成した成型体41は、多孔性であり、そ
の表面には凹凸が生じている。成型体41は、アモルフ
ァス炭素材料に浸漬され焼成されて、細孔の中にまで炭
素層42が形成されている。炭素層42は、成型体41
表面の凹凸に沿って密着しているので、炭素元素同志の
結合を強め、炭素片を欠落し難くしている。炭素層42
を形成する手段としては、この他に、減圧CVD法や真
空蒸着法などが用いられる。電解槽1内の電極(陽極4
及び陰極5)は、例えば、シリカ性の清浄度の高いフィ
ルタ7で覆われている。覆われている度合いは、一部で
も全体でも構わない。図では、一部覆われているものを
示す。電極とフィルターの間には3〜10mm程度の間
隔が開いている。フィルタ7と電解槽1本体とは、例え
ば、間にパッキン24、25を挟み、ネジ26で止める
ことによって接合されている。電気分解により陽極4や
陰極5から炭素片の欠落が予想されるが、欠落した炭素
片は、フィルタ7に捕獲され、電解イオン水中には含ま
れない。フィルタ7の材料としては、例えば、ドライフ
ィルタに用いられる石英を焼き固めたセラミックフィル
タがある。セラミックフィルタは、例えば、粒径の異な
る3層の成型体からなり、不純物を十分取り除くことが
できる。図4は、フィルタ7の斜視図である。
【0013】本発明による電極構造の改良により電極か
らの炭素片の欠落は著しく減少するが、電気分解を長時
間続けるとフィルタ7内の炭素片は多少とも残ってい
る。これを排除するため、電解槽1に洗浄用超純水供給
ライン及び排水ラインを取り付ける。陽極室4上部に
は、第1の洗浄用超純水供給ライン12を接続し、下部
には第1の洗浄用超純水排水ライン14を接続する。陰
極室5上部には、第2の洗浄用超純水供給ライン13を
接続し、下部には第2の洗浄用超純水排水ライン15を
接続する。フィルタ内を洗浄する時には電気分解処理を
止め、電解イオン水排出ライン10、11の開閉バルブ
18、19を閉める。そして洗浄用超純水供給ライン1
2、13の開閉バルブ16、17を開き、酸性水分岐ラ
イン27及びアルカリ性水分岐ライン28の開閉バルブ
20、21及び洗浄用超純水供給ライン14、15の開
閉バルブ22、23を開く。フィルター内の炭素片を洗
い流した後は、前記開閉バルブ16、17及び20〜2
3を閉め、前記電解イオン水排出ライン10、11の開
閉バルブ18、19を開いて電気分解を行う。さらに万
一のために電解イオン水排水ライン10、11にパーテ
ィクルフィルタ29、30を設置する。
【0014】図5は、図1のA−A′線に沿う部分の断
面図である。図に示す様に陽極4及び陰極5からなる電
極は、複数個の成型体から構成されている。フィルタ7
は、各電極の各成型体の周囲を囲んでいる。図6は、フ
ィルタに関する他の実施例である。電極から生じる不純
物を取り除くのは、この不純物が生成された電解イオン
水に入り込まないようにするためである。したがって、
電解イオン水を外部に供給する電解イオン水排水ライン
に取り付ければ、とくに電極に囲むように配置する必要
はない。したがって、ここでは、高純度セラミックから
なるフィルタ7は、電解イオン水排水ラインに取り付け
られている。図7は、図5及び図6のいずれの場合とも
異なり、電解槽1の内部表面に固定してある。炭素片の
電解イオン水への混入は少ない。図2は、図1に示した
電解イオン水生成装置を半導体ウェーハの洗浄に適用し
た半導体製造装置のシステム図である。このシステム
は、基本的には、超純水もしくは純水を収容している超
純水タンク45、電解槽1を含む電解イオン水生成装置
及び半導体ウェーハ洗浄槽39から構成されている。蝶
純水タンク45には、超純水もしくは純水を水の電気分
解用電解槽や半導体装置を製造するための洗浄装置など
に供給するために超純水ライン31、32が接続されて
いる。
【0015】この超純水ライン31、32は電解槽1や
洗浄槽39に超純水もしくは純水を供給するために適宜
分岐されている。電解槽1に接続されている図1に示さ
れた洗浄用超純水供給ライン及び排水ラインは、半導体
ウェーハの洗浄に直接関わっていないのでこの図2では
記載を省略する。電解質溶液供給ライン8は、電解質タ
ンク48から供給された塩酸(HCl)と超純水とをミ
キサー46でミキシングされて形成された電解質溶液を
電解槽1に供給する。電解質溶液供給ライン9は、電解
質タンク43から供給された塩酸(HCl)と電解質タ
ンク49から供給されたアンモニア(NH3 )と超純水
とをミキサー47でミキシングして形成された電解質溶
液を電解槽1に供給する。洗浄については、パーティク
ルや金属コンタミの除去効果を上げるため、弗酸、硝
酸、塩酸等のほかの薬液と組み合わせて使用する。アル
カリ性水も界面活性剤などの薬液と組み合わせて使用す
る。ほか薬液の濃度は、0.1〜5%程度が適当であ
る。これらは薬液タンク33、34からポンプ35、3
6により吸い上げられ混合される。ミキサー37、38
により均一に混合された電解イオン水は、洗浄槽39へ
供給され、半導体基板40の洗浄を行う。
【0016】電解イオン水を半導体ウェーハの洗浄に用
いる場合、金属系電極を用いればパーティクルは抑えら
れるものの、金属がイオンとなって陽極から溶出してく
る。炭素電極単体では、陽極が酸化すること(CO2
生)により表面が浸食され、炭素片が欠落し多量のパー
ティクルが発生してしまう。次に、図8のプロセス図を
参照して超純水から電解イオン水生成を生成し、この電
解イオン水を用いてウェーハを洗浄するまでのプロセス
を説明する。支持電解質(2)は、超純水もしくは純水
(1)に添加されて電解質溶液(3)が形成される。電
解槽の陽極室には塩酸(HCl)の電解質溶液を供給
し、陰極室にはアンモニア(NH3 )と必要に応じて塩
酸(HCl)とを添加した電解質溶液を供給する。電解
質溶液は、電解槽で電気分解(4)され、陽極室で酸性
イオン水が生成され、陰極室でアルカリ性イオン水が生
成される。生成された電解イオン水は、必要に応じて薬
液(5)が添加される。すなわち、酸性イオン水には界
面活性剤などが添加され、アルカリ性イオン水には硝酸
もしくは弗酸が供給される。
【0017】図9は、本発明の特性を説明する電解イオ
ン水中のパーティクル数の電解質溶液中のHCl濃度依
存性を示す特性図である。縦軸に生成される電解イオン
水中のパ−ティクル数(個/10ml)を表し、横軸に
電気分解される電解質溶液中のHCl濃度(ppm)を
表している。従来は、電気分解に必要な濃度1000p
pm以下で電解質溶液を電気分解していたが、本発明で
は、1000ppmを越える高濃度で電気分解を行うの
で、電極反応が前述のように塩素発生主体になり、炭素
欠落が著しく減少する。HCl濃度が10000pp
m、20000ppmになるとパーティクル数が極端に
減少する。図10は、生成された電解イオン水の酸化還
元電位(ORP)とpHの経時変化を説明する特性図で
ある。縦軸の左側は、この酸化還元電位(mV)を表
し、右側は、電解イオン水のpHを表す。横軸は、本発
明で行われる電気分解の電解時間(h)を表す。電気分
解を500時間連続して行っても生成される電解イオン
水のORPやpHなどの特性には殆ど変化は認められな
かった。このように、本発明では、電気分解するための
電解槽の電極にアモルファス炭素層で被覆された結晶性
の炭素成形体を用い、電解槽で電気分解される電解質溶
液中の塩素濃度を1000〜100000ppmの高濃
度にすることにより電極の炭素欠落を抑制することがで
きる。また、電極周りにフィルターを設置し、発生する
パーティクルを捕集することもできる。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば、超純水を電気分
解する際に生じるパーティクル発生、金属汚染を抑え、
半導体ウェーハの洗浄への使用に耐え得る高清浄な電解
イオン水を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解イオン水生成装置における電解槽
の概略断面図。
【図2】本発明の電解イオン水生成装置及び洗浄装置の
概略システム図。
【図3】本発明の陽極の斜視図及び断面図。
【図4】本発明に用いる高純度フィルタの斜視図。
【図5】図1のA−A′線に沿う部分の断面図。
【図6】本発明の電解槽の断面図。
【図7】本発明の電解槽の断面図。
【図8】本発明の電解イオン水生成方法を説明するフロ
ーチャート図。
【図9】本発明の特性を説明する電解イオン水中のパー
ティクル数の電解質溶液中のHCl濃度依存性を示す特
性図。
【図10】本発明の特性を説明する電解イオン水の酸化
還元電位とpHの経時変化を説明する特性図。
【図11】従来の電解槽の断面図。
【符号の説明】
1・・・電解槽、 2・・・陽極室、 3・・・陰
極室、4・・・陽極、 5・・・陰極、 6・・・
イオン交換膜、7・・・高純度フィルタ、 8、9・
・・電解質添加超純水供給ライン、10・・・酸性水排
水ライン、 11・・・アルカリ性水排水ライン、1
2、13・・・洗浄用超純水供給ライン、14、15・
・・洗浄用超純水排水ライン、16、17、18、1
9、20、21、22、23・・・開閉バルブ、24、
25・・・パッキン、 26・・固定ネジ、27・・
・酸性水分岐ライン、 28・・・アルカリ性水分岐
ライン、29、30・・・パーティクルフイルタ、3
1、32・・・超純水ライン、 33、34・・・薬
液タンク、35、36、49、44、70・・・ポン
プ、37、38、46、47・・・ミキサー、39・・
・洗浄槽、 40・・・半導体ウェーハ、41・・・
成型体、 42・・・炭素層、 45・・・超純水
タンク、48、43、49・・・支持電解質タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 C25B 9/00 C25B 11/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水又は超純水に支持電解質を加えて高
    濃度の電解質溶液を形成する工程と、 陽極が収容されている陽極室及び陰極が収容されている
    陰極室からなる電気分解用電解槽に前記電解質溶液を供
    給する工程と、 前記電解槽内において前記電解質溶液を電気分解して電
    解イオン水を生成する工程とを備え 前記陽極及び陰極からなる電極は、結晶性炭素の成形体
    及びその表面に形成されたアモルファス炭素層から構成
    されている ことを特徴とする電解イオン水生成方法。
  2. 【請求項2】 前記電極は、少なくとも一部が所定の間
    隔をおいてフィルタに覆われていることを特徴とする請
    求項に記載の電解イオン水生成方法。
  3. 【請求項3】 前記電解質溶液は、塩酸を支持電解質と
    しその濃度は、1000〜100000ppmであるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電解イオ
    ン水生成方法。
  4. 【請求項4】 前記塩酸を支持電解質とする電解質溶液
    は、前記陽極室に供給されることを特徴とする請求項1
    乃至請求項のいずれかに記載の電解イオン水生成方
    法。
  5. 【請求項5】 前記塩酸を支持電解質とする電解質溶液
    が前記陽極室に供給される場合において、アンモニアを
    支持電解質とする電解質溶液を陰極室に供給することを
    特徴とする請求項に記載の電解イオン水生成方法。
  6. 【請求項6】 前記アンモニアを支持電解質とする電解
    質溶液のアンモニアの濃度は、前記塩酸を支持電解質と
    する電解質溶液の塩酸濃度より薄いことを特徴とする請
    求項に記載の電解イオン水生成方法。
  7. 【請求項7】 前記アンモニアを支持電解質とする電解
    質溶液にこのアンモニア濃度と同程度の塩酸を添加する
    ことを特徴とする請求項又は請求項に記載の電解イ
    オン水生成方法。
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