JP3382052B2 - 往復式電気かみそり - Google Patents

往復式電気かみそり

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JP3382052B2
JP3382052B2 JP06935995A JP6935995A JP3382052B2 JP 3382052 B2 JP3382052 B2 JP 3382052B2 JP 06935995 A JP06935995 A JP 06935995A JP 6935995 A JP6935995 A JP 6935995A JP 3382052 B2 JP3382052 B2 JP 3382052B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復運動式の電動機を
用いた往復式電気かみそりに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からドイツ特許公報1,151,3
07号(以下従来例1という)、米国特許公報3,24
3,615号(以下従来例2という)が知られている。
上記従来例1、従来例2はいずれも鉄芯を備えた可動子
と電磁石からなる固定子により構成された往復駆動電動
機(バイブレータ)を備えたものであり、従来例1は3
つの可動子を、従来例2は2つの刃ヘッド、可動刃、可
動子を備え、いずれの従来例においても1つの固定子で
各可動子を往復駆動させるものである。
【0003】上記の従来例のように、1つの固定子で複
数個の可動子を往復駆動する場合、1つの可動刃に大き
な負荷がかかると、その可動刃、可動子の振幅が急激に
減少し、振幅が急激に減少することで可動刃の速度が減
少して、髭が切断されず切れ味が悪くなり、また、髭を
引き抜いてしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来例
の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とす
るところは、複数の刃ヘッドを備えた往復式電気かみそ
りにおいて、1つの可動刃に偏って大きな負荷がかかっ
た時、振幅が減少しようとするのを抑え、常にバランス
の取れた均一な振幅が得られるようにした往復式電気か
みそりを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決して本発明の目的を達成するため、本発明の往復式電
気かみそりは、複数の刃ヘッドHを備えた往復式電気か
みそりにおいて、電磁石により構成した固定子1に対し
永久磁石8を設けた可動子2を往復動させるようにし
往復運動式のリニアモータよりなる電動機Aを有し、
往復運動式の電動機Aは各刃ヘッドHの可動刃3に対応
した複数の可動子2を有し、これらの複数の可動子2
それぞれ設けた永久磁石8をギャップ12を隔てて電磁
石により構成した1つの固定子1に面対向して複数の可
動子2を1つの固定子1で駆動するように設定し、各可
動子2を往復方向に変位するばね5で連結して成ること
を特徴とするものである。
【0006】また、往復運動式の電動機Aにおける可動
子2が2つであり、各可動子2a、2bをかみそり本体
の中心軸の両側に配置した構成とすることが好ましい。
そして、一方の可動子2bの内側面の往復動方向の中央
に第1のばね受け部16cを設け、他方の可動子2aの
内面側で前記第1のばね受け部16cの往復動方向の両
側にそれぞれ対向して第2のばね受け部16a、16b
を設け、第1のばね受け部16cと両側の第2のばね受
け部16a、16bとの間にそれぞればね5を配置した
構成としたり、あるいは、各可動子2a、2bの内面に
ばね受け部16を設け、両ばね受け部16の間にばね5
を配置した構成とすることが好ましい。
【0007】また、往復運動式の電動機Aにおける可動
子2が、中央可動子2cと該中央可動子2cの両側に配
置した側可動子2dとから成る構成とすることも好まし
い。そして、両側可動子2dを往復動方向と直交方向で
連結し、この連結部26と中央可動子2cとの間にばね
5を配置することも好ましい。また、各可動子2に可動
刃を1つずつ配設して成る構成とすることも好ましい。
【0008】また、両側可動子2dにはネット刃、中央
可動子2cにはスリット刃を配設する構成とすることも
好ましい。また、両側可動子2dにはネット刃、中央可
動子2cにもネット刃を配設して成る構成とすることも
好ましい。また、刃としてネット刃とスリット刃とを有
するものにおいて、スリット刃側の振幅をネット刃側の
振幅よりも大きくして成る構成とすることも好ましい。
【0009】また、中央可動子2cの振幅と重量の積が
両側可動子2dの振幅と重量の積に等しく且つ各可動子
の運動方向の固有振動数を等しくなるように設定するこ
とも好ましい。更に、複数の刃ヘッドを備えた往復式電
気かみそりにおいて、固定子1に対して可動子2を往復
動させるための往復運動式の電動機Aを有し、往復運動
式の電動機Aは各刃ヘッドHの可動刃に対応した可動子
2と、可動刃が対応しない可動子2を有し、これらの複
数間を往復動方向に変位するばね5で連結して成ること
を特徴とするものであってもよい。
【0010】また、複数の可動刃を一つの可動子2に配
設して成る構成とすることも好ましい。また、複数の可
動子2を板ばね40よりなる連結板13でシャーシ7に
支持し、可動刃が対応する可動子2と、可動刃が対応し
ない可動子2とを往復動方向に変位する固有振動数設定
ばね5により連結し、固有振動数設定ばね5のばね定数
を板ばね40のばね定数より小さくして成る構成とする
ことも好ましい。
【0011】また、可動刃が設置されていない可動子2
側を、可動刃が設置してある側の可動子2よりも重量を
重くして成る構成とすることも好ましい。
【0012】
【作用】しかして、上記のような構成の本発明にあって
は、可動刃3が複数個で且つ可動子2も可動刃3に対応
して複数個あり、各可動子2を往復動方向に変位するば
ね5で連結することで、一方の可動刃3の負荷が大きく
振幅が急激に減少しようとした時に、このばね5により
もう一方の可動刃3の可動子2を介してこの減少を抑え
ようとする力が働くことになる。すなわち、片方のみの
振幅減少を防ぎ、常にバランスの取れた均一な振幅量を
発生させることができることになる。
【0013】また、往復運動式の電動機Aにおける可動
子2が2つであり、各可動子2a、2bをかみそり本体
の中心軸の両側に配置した構成とすることで、バランス
の取れた配置にできる。そして、一方の可動子2bの内
側面の往復動方向の中央に第1のばね受け部16cを設
け、他方の可動子2aの内面側で前記第1のばね受け部
16cの往復動方向の両側にそれぞれ対向して第2のば
ね受け部16a、16bを設け、第1のばね受け部16
cと両側の第2のばね受け部16a、16bとの間にそ
れぞればね5を配置した構成としたり、あるいは、各可
動子2a、2bの内面にばね受け部16を設け、両ばね
受け部16の間にばね5を配置した構成とすることで、
ばね5の設置がコンパクト化できることになる。
【0014】また、往復運動式の電動機Aにおける可動
子2が、中央可動子2cと該中央可動子2cの両側に配
置した側可動子2dとから成る構成とすることで、バラ
ンスの取れた配置にできることになる。また、両側可動
子2dを往復動方向と直交方向で連結することで部品点
数を減少させ、この連結部26と中央可動子2cとの間
にばね5を配置することで、ばね5の設置がコンパクト
化できることになる。
【0015】また、各可動子2に可動刃を1つずつ配設
してあることで、各可動子2の重心の位置を一致させる
ことが容易にできて、振動を少なくすることができるこ
とになる。また、両側可動子2dにはネット刃、中央可
動子2cにはスリット刃を配設する構成とすることで、
可動子2の重心の位置を一致させることが容易にでき
て、振動を少なくすることができることになり、更に、
刃と可動子2を連結する駆動子17の構成が簡単にな
る。
【0016】また、両側可動子2dにはネット刃、中央
可動子2cにもネット刃を配設することで、可動子2の
重心の位置を一致させることが容易にできて、振動を少
なくすることができることになり、更に、刃と可動子2
を連結する駆動子17の構成が簡単になる。また、刃と
してネット刃とスリット刃とを有するものにおいて、ス
リット刃側の振幅をネット刃側の振幅よりも大きくする
ことで、刃間ピッチの大きいスリット刃で振幅が減少し
た時でも切れ味を保証できることになる。
【0017】また、中央可動子2cの振幅と重量の積が
両側可動子2dの振幅と重量の積に等しく且つ各可動子
の運動方向の固有振動数を等しくなるように設定するこ
とで、低振動で且つ低騒音とすることができる。更に、
複数の刃ヘッドを備えた往復式電気かみそりにおいて、
固定子1に対して可動子2を往復動させるための往復運
動式の電動機Aを有し、往復運動式の電動機Aは各刃ヘ
ッドHの可動刃に対応した可動子と、可動刃が対応しな
い可動子を有し、これらの複数間を往復動方向に変位す
るばね5で連結して成る構成のものは、可動刃を持たな
い可動子2にエネルギーを供給することが可能となっ
て、振幅を保持することが可能となり、切れ味を保証で
きることになる。
【0018】また、複数の可動刃を一つの可動子2に配
設することで、可動刃を持たない可動子にエネルギーを
供給することが可能となって、振幅を保持することが可
能となり、切れ味を保証できることになる。また、複数
の可動子2を板ばね40よりなる連結板13でシャーシ
7に支持し、可動刃が対応する可動子2と、可動刃が対
応しない可動子2とを往復動方向に変位する固有振動数
設定ばね5により連結し、固有振動数設定ばね5のばね
定数を板ばね40のばね定数より小さくすることで、複
数の可動子2はそれぞれ独立したような動きとなり、例
えば、可動刃に負荷が加わって可動刃を持つ可動子2の
振幅が減少しても従属して可動刃を持たない可動子2の
振幅が減少することがなく、可動刃を持つ可動子2は振
幅をある程度保持することができることになる。したが
って、可動刃を持たない可動子2のエネルギーを可動刃
を持つ可動子2は供給してもらって振幅を保持すること
ができることになる。
【0019】また、可動刃が設置されていない可動子2
側を、可動刃が設置してある側の可動子2よりも重量を
重くすることで、重い方は振幅が小さくなり、この結
果、可動刃が設置されている方の可動子2の振幅が大き
くなって切れ味を保証することになる。
【0020】
【実施例】以下本発明を添付図面に示す実施例に基づい
て詳述する。図1、図2にはそれぞれ本発明の往復式電
気かみそりの要部の正面断面図、要部の側面断面図を示
し、図3には駆動部となる往復運動式の電動機A及び可
動刃3の組立状態の斜視図を示し、図4には往復運動式
の電動機Aの分解斜視図を示している。2は可動子であ
って、永久磁石8とヨーク9(バックヨーク)とこれら
を一体化する骨組み部材10とで構成してある。ヨーク
9は磁性材料であって永久磁石8が接着してある。1は
固定子で磁性材料の焼結体や磁性材料の鉄板を積層した
ものに巻線11を施した電磁石により構成してある。電
磁石により構成した固定子1は可動子2に設けた永久磁
石8とギャップ12を隔てて面対向している。13は上
記ギャップ12を確保するための連結板であり、連結板
13の上端部をシャーシ7にねじ具15により固着する
と共に連結板13の下端部を可動子2にねじ具15によ
り固着して連結板12によりシャーシ7と可動子2を連
結している。固定子1を構成する電磁石はねじ具14に
よりシャーシ7に固定してある。連結板13は可動子2
の往復動方向にのみ変位可能なばね材(板ばね)40に
より構成してあり、ここで、固定子1である電磁石の電
流方向を交番にすることで、可動子2に取付けた永久磁
石8が往復方向に移動するようになっていていわゆるリ
ニアモータと称される往復運動式の電動機Aを構成して
いる。
【0021】可動子2は複数個設けてあり、添付図面に
示す実施例では2個の可動子2a、2bが設けてあり、
この2個の可動子2a、2bはかみそり本体の中心軸の
両側に配置してあってバランスの取れた配置としてあ
る。可動子2には駆動子17が設けてあり、駆動子17
には可動刃3を上下移動自在に取付けてあって、可動刃
3は可動刃押し上げばね18により上方に弾性的に押し
上げられていて可動刃3をネット刃21に弾接してい
る。また、22はスリット刃であり、3aはスリット刃
用の可動刃であり、このスリット刃用の可動刃3aは一
方の駆動子17に設けたスリット刃用の駆動子17aに
より駆動されるようになっている。本実施例において
は、可動刃3とネット刃21の組により構成されるヘッ
ドHが2つ、スリット刃22とスリット刃用の可動刃3
aより構成されるヘッドHが1つの合計3ヘッド構成と
なっている。ここで振動系の質量Mは可動子2、駆動子
17、可動刃3の合計質量である。また、本実施例にお
いては各刃ヘッドHに対応する可動子2の永久磁石8の
極性を異ならせてあり、この結果、各可動子2の往復方
向が逆になり、振動を低減できるようになっている。
【0022】一方の可動子2aの内面部(すなわち他方
の可動子2bとの対向側面部)には可動子2aの移動方
向の両端部に第2のばね受け部16a、16bが突設し
てあり、また、他方の可動子2bの内面部(すなわち一
方の可動子2aとの対向側面部)には可動子2bの移動
方向の中央部に第1のばね受け部16cが設けてある。
そして、対向するばね受け部16aとばね受け部16c
との間及び対向するばね受け部16bとばね受け部16
cとの間にそれぞれ固有振動数設定ばね5が介在してあ
って、各固有振動数設定ばね5の両端部をそれぞれ対向
するばね受け部16aとばね受け部16c及び対向する
ばね受け部16bとばね受け部16cに弾接している。
このような配置関係にすることで、固有振動数設定ばね
5の設置に当たり、固有振動数設定ばね5を両可動子2
a、2b間に配置できてコンパクト化をはかっている。
この固有振動数設定ばね5は各可動子2の固有振動数f
=(1/2π)・(K/M)1/2 のKを決める一つの要
因Kcとなる。ここで、Kを決めるその他の要因として
は、連結板13のばね定数Kb及び磁気力の水平方向成
分Kmが挙げられる。つまり、K=Kb+Km+Kcで
ある。
【0023】23は可動子2の速度、変位、加速度のい
ずれかを検出するためのセンサー磁石であって可動子2
の側面に設けてあり、センサー磁石23のN極とS極と
を可動子2の往復方向に並設して設置してある。該可動
子2に設けたセンサー磁石23と対面するシャーシ7の
部分(つまり、シャーシ7の可動子2の往復移動方向と
平行する面)に検知手段4となる検知センサー4aが配
設してある。本実施例では速度を検知するもので、検知
センサー4aは磁気コイルの非接触式である(なお、実
施例では検知手段4として磁気感応素子による非接触式
としたが、検知手段4としては光感応素子による非接触
式であってもよい)。つまり、検知センサー4aは、N
極とS極を並設した可動子2に設けたセンサー磁石23
に対面するようにシャーシ7側に配設して磁束が検知セ
ンサー4aのセンサーコイルを通過するようにする。こ
こで、可動子2と共にセンサー磁石23が運動すると、
検知センサー4aを構成するセンサーコイルには誘起電
圧が発生する。本実施例では誘起電圧は正弦波(sin
波)状に発生する。すなわち、可動子2の運動速度が最
大となる振幅の中央位置で正弦波の頂点となり、可動子
2の振幅が減少すると運動速度も比例して減少し、正弦
波の頂点が低くなる。つまり、誘起電圧の正弦波の大き
さで可動子2の運動速度を判定できるのである。
【0024】6は往復式電動機Aであるリニアモータを
制御する制御部であり、25は電池である。次に、本発
明における往復式電動機(リニア駆動方式)を用いた電
気かみそりの基本動作を説明する。可動子2は永久磁石
8と電磁石との吸引、反発力により移動するが、その移
動方向は連結板13により電気かみそりの往復運動方向
にのみ移動可能となっている。固定子1を構成する電磁
石の巻線11は実施例においては1本であり、往復運動
の右方向運動と左方向運動では巻線11に与える電流の
向きを反転させる。つまり、移動方向に推進力が働く方
向に電流を流す。このようにして可動子2を往復動させ
て髭剃りを行う。ここで、本発明においては、一方の可
動刃3の負荷が大きく振幅が急激に減少しようとした時
に、ばね5によりもう一方の可動刃3の可動子2を介し
てこの減少を抑えようとする力が働き、このことにより
片方のみの振幅減少を防ぎ、常にバランスの取れた均一
な振幅量を発生させるようになっている。巻線11に電
流を流すタイミングは、前述した検知手段4を構成する
検知センサー4aにより判断する。振幅と速度信号と電
流のタイミングは、図9のように表される。本発明では
前述の検知手段4の働きにより振幅の変動を速度信号の
変動で判断できる。速度信号の変動を検知すると、例え
ば速度が減少したと判断すると、次の半周期では速度の
減少を元に戻そうとして入力電流を増加させるように制
御部6により制御する。入力電流を増加すると振幅が増
加する。すなわち、速度も増加するのである。このよう
にして振幅の減少を抑えようと振幅制御をするのであ
る。
【0025】図8には制御回路のブロック図を示してい
る。Aは往復運動式の電動機(すなちリニア駆動部)で
あり、6は制御部である。制御部6には往復運動式の電
動機Aに設けた検知手段4のセンサー出力電圧(正弦波
形)を基準電圧と比較してその差から速度を判断する速
度検知部30が設けてあり、また、速度検知部30で判
断した速度から入力電流を決定するための入力電流判定
部31が設けてあり、入力電流判定部31で決定された
入力電流の信号は電流入力部32に出力される。また、
速度検知部30からの情報に基づいて移動方向検知部3
3により可動子2の移動方向を判断し、この移動方向検
知部33により判断された移動方向に基づいて入力電流
方向判定部34で電流の極性を決定し、入力電流方向判
定部34で決定された電流の極性の信号が電流入力部3
2に出力される。このようにして設定された電流値で且
つ設定された極性の電流が往復運動式の電動機Aの巻線
11に与えられる。ここで、制御部6は速度検知部30
と入力電流判定部31とで構成される振幅制御部6a
と、速度検知部30と移動方向検知部33と入力電流方
向判定部34とで構成される駆動制御部6bとを備えて
いる。
【0026】図5、図6は可動子2の検知信号と電動機
Aへの入力信号を示す。図5は検知信号の大きさによ
り、入力信号を電流入力時間巾で制御する方式である。
すなわち、可動子2の往復速度の変化は半周期毎に変化
するため、この半周期内で検知信号と、それに対応した
電動機Aへの入力信号を供給するものである。可動子2
の速度が0の時を基準とし、t0 後の速度v0 を検知
し、その大きさにより電流入力時間t1 〜t2 の間電流
を供給している。すなわち、t2 −t1 の時間巾を制御
するのである。
【0027】図6は可動子2の速度v0 を検知し、その
大きさにより一定電流入力時間τ1〜τ2 の電流値A0
を電圧の大きさを変えることにより制御するのである。
その制御関係は図7に示すように、可動刃3(つまり可
動子2)の速度v0 が小さい程電流入力時間は大、若し
くは電流値A0 を大にする。また、可動子2の推力を異
ならしめる手段として、特に、推力を上げる方法として
は、図1、図2に示すように永久磁石寸法の厚みMh、
幅Mw、長さMlを大にする方式を採用したり、あるい
は、永久磁石8の磁束密度の大きなものを使用したり、
あるいは、ヨーク9の寸法Yhを大きくするようにした
り、あるいは、ヨーク9の磁性力の大きな材料を使用し
たり、あるいは、固定子1と可動子2とのギャップの縮
小化が挙げられる。
【0028】なお、図5、図6に示すように可動子2の
速度が最大速度時(t3 時)に電流を少なくとも供給す
るようにすることで、機械出力の効率が向上することに
なる。図10には本発明の他の実施例が示してある。す
なわち、往復運動式の電動機Aにおける可動子2が2つ
であり、各可動子2をかみそり本体の中心軸の両側に配
置した構成のものにおいて、上記した実施例では、一方
の可動子2の内側面の往復動方向の中央に第1のばね受
け部16cを設け、他方の可動子2の内面側で前記第1
のばね受け部16cの往復動方向の両側にそれぞれ対向
して第2のばね受け部16a、16bを設け、第1のば
ね受け部16cの両側と両側の第2のばね受け部16
a、16bとの間にそれぞればね5を配置した構成とし
たが、図10に示す実施例では各可動子2の内面にばね
受け部16を設け、両ばね受け部16の間にばね5を配
置した構成としてある。すなわち、図10に示すように
2つの可動子2は共に内面(すなわち隣りの可動子2と
対向する面)にばね受け部16が突設してあり、両ばね
受け部16間に固有振動数設定ばね5を配置したもので
あり、図10に示す実施例においては、両可動子2は同
じ形状としてあり、部品の共通化をはかってり、また、
この実施例においても、各可動子2の内面にばね受け部
16を設け、両ばね受け部16の間にばね5を配置する
ことで、固有振動数設定ばね5の設置に当たり、固有振
動数設定ばね5を両可動子2a、2b間に配置できてコ
ンパクト化をはかっている。この実施例において両可動
子2は往復動方向が互いに逆方向となるように設定して
ある。
【0029】次に本発明の更に他の実施例を図11乃至
図13に基づいて説明する。この実施例においては、可
動子2を電気かみそりの厚さ方向(y方向)の中央に位
置する中央可動子2cと、その両側に位置する側可動子
2dとを設けたものであり、中央可動子2cと側可動子
2dの振動方向を逆方向としたこと、及び、固有振動数
設定ばね5の配置位置を中央可動子2cの中心垂直面上
であるXーXと、駆動ブロック(電動機Aを備えたシャ
ーシブロックと可動刃3で構成される)の高さ方向重心
位置YーY面上に位置している点に特徴がある。すなわ
ち、一対の側可動子2dの上部は連結部26により一体
化してあり、一対の側可動子2dのうち一方の側可動子
2dには駆動子17が突設してある。中央の中央可動子
2cの上面部には振動方向の両側面部がばね受け部16
となる突部が突設してあり、該突部の上部から逆L状を
した突出片28が設けてあり、該突出片28の縦片には
センサー磁石23が取付けてある。更に突部の上面部か
ら駆動子17が突設してある。この中央の中央可動子2
cの突部は、一対の側可動子2dと連結部26とに囲ま
れた矩形状の開口部27内に挿入され、L状をした突出
片28のセンサー磁石23を設けた縦片が一方の側可動
子2dに設けた凹所29内に位置していて凹所29内で
移動するようにしてある。連結部26はばね受け部を兼
用しており、このばね受け部を兼用している両連結部2
6と中央可動子2cに設けたばね受け部16との間にそ
れぞれ固有振動数設定ばね5が介在してある。また、中
央の中央可動子2cの突部の上面部にはスリット刃22
を駆動するためのスリット刃用の駆動子17aが設けて
ある。そして、電気かみそり本体の厚さ方向(y方向)
の中央に位置する中央可動子2cと、その両側に位置す
る側可動子2dとの振動方向を逆方向とし、更に、固有
振動数設定ばね5の配置位置を中央可動子2cの中心垂
直面上であるXーXと、駆動ブロック(電動機Aを備え
たシャーシブロックと可動刃3で構成される)の高さ方
向重心位置YーY面上に位置させることで、図13のx
方向(往復方向)のバランスが取れ(つまり側可動子2
dの運動方向と中央可動子2cの運動方向とが互いに逆
のため往復方向の振動は打ち消される)、且つz軸廻り
(本体の高さ方向軸廻り)の偶力もバランスが取れ(つ
まり両側可動子2dのz軸廻りの偶力は互いに打ち消し
合い、中央の中央可動子2cは略z軸上のため偶力は問
題ない)、また、本体前後方向(厚さ)y軸廻りの偶力
が低減できるのである。
【0030】本実施例においては、上記のように、両側
可動子2dを往復動方向と直交方向で連結してあるか
ら、部品点数を減少させることができるものである。ま
た、両可動子2dを連結する連結部26と中央可動子2
cとの間にばね5を配置してあるから、ばね5の設置が
コンパクト化できるものである。両側の側可動子2dを
連結する連結部26部分は電気かみそり本体の厚さ方向
で往復方向の両側に設けてあり、上記のように、このば
ね受け部を兼用している両連結部26と中央可動子2c
に設けたばね受け部16との間にそれぞれ固有振動数設
定ばね5が1個ずつ介在してあり、これにより固有振動
数を決定してある。
【0031】すなわち、中央可動子のK/M=両側
可動子(一体)のK/Mとするものである。 K=Kb+Km+4Kc ここで、Kb;板ばねよりなる連結板13の中央のば
ね片40aのばね定数 Km;中央可動子2cの永久磁石8の磁力の水平成分 Kc ;固有振動数設定ばね5の1本のばね定数 M=中央可動子2c、駆動子17、スリット刃用の駆
動子17a、ネット刃用の可動刃3、スリット刃用の可
動刃3aの合計質量 K=2Kb+2Km+4Kc ここで、Kb;板ばねよりなる連結板13の側部のば
ね片40bのばね定数 Km;1つの側可動子2dの永久磁石8の磁力の水平
成分 Kc ;固有振動数設定ばね5の1本のばね定数 M=側可動子2d×2、連結部×2、駆動子17、ネ
ット刃用の可動刃3の合計質量 図14、図15には本発明の他の実施例が示してある。
この実施例は基本的構成は図11乃至図13に示す実施
例と同じであるので、同じ構成については説明が重複す
るので説明を省略し、以下、本実施例に特有な構成につ
いてのみ説明する。連結部26により連結された両側可
動子2dにはそれぞれ可動刃を駆動するための駆動子が
設けてあり、また、中央可動子2cにも可動刃を駆動す
るための駆動子が設けてあって、各駆動子2に可動刃を
1つずつ配置した構成となっている。ここで、図14、
図15に示す実施例においては、両側可動子2dにネッ
ト刃用の駆動子17が設けてあり、中央可動子2cにス
リット刃用の駆動子17aが設けてある。なお、両側可
動子2d及び中央可動子2cのすべてにネット刃用の駆
動子17のみを設けるようにしてもよい。いずれにして
も、本実施例においては、各可動子2(つまり、両側可
動子2dと、中央可動子2c)に可動刃を駆動するため
の駆動子が設けてあるので、各可動子2の重心の位置を
一致させることが容易にできて、低振動の電気かみそり
を提供できることになる。ここで、スリット刃側のスリ
ット用可動刃3aの振幅をネット刃側の可動刃3の振幅
よりも大きくすることにより、刃間ピッチの大きいスリ
ット刃の切れ味を振幅が減少しても保証するようになっ
ているが、図14、図15に示す実施例のように両側可
動子2dにネット刃用の駆動子17が設けてあり、中央
可動子2cにスリット刃用の駆動子17aが設けてある
と、中央可動子2c側が重量が軽くなって振幅が大きく
なり、したがって、このような構成を採用することでス
リット用可動刃3aの振幅が大きくなって切れ味を保証
することになる。この時、中央可動子2cの振幅と重量
の積が両可動子2dの振幅と重量の積に等しく且つ各可
動子2の運動方向の固有振動数が等しくなるように設定
しておくことで振動が起こらず、低振動で且つ低騒音と
することができる。
【0032】次に、図16乃至図18に示す別の実施例
につき説明する。この実施例は基本的構成は図1乃至図
4に示す実施例と同じであるので、同じ構成については
説明が重複するので説明を省略し、以下、本実施例に特
有な構成についてのみ説明する。すなわち、本実施例に
おいては、可動子2として可動刃に対応した可動子2と
可動刃に対応しない可動子2とを有している点に特徴が
ある。すなわち、可動子2bには可動刃を駆動するため
の駆動子は設けず、可動子2aに可動刃を駆動するため
の駆動子を設ける構成となっている。実施例において
は、一方の可動子2aには2つのネット刃用の駆動子1
7と1つのスリット刃用の駆動子17aが設けてあり、
2つのネット刃用の駆動子17はそれぞれネット刃用の
可動刃3を駆動し、スリット刃用の駆動子17aがスリ
ット刃用の可動刃3aを駆動するようになっている。こ
こで、実施例では可動刃3とネット刃21の組により構
成されるへっドHが2つ、スリット刃22とスリット刃
用の可動刃3aにより構成されるヘッドHが1つの合計
3ヘッド構成となっているが、刃の数はいくつでもよ
い。また、可動子2aと可動子2bとの間に往復方向に
変位するばね5を介在して可動子2aと可動子2bとを
連結してあることで、複数の可動子2a、2b間にエネ
ルギーのやり取りが可能となり、このことで振幅を保持
することが可能となって切れ味を保証できるようになっ
ているが、本実施例においては、駆動子を設けた可動子
2aと駆動子を設けない可動子2bとの間には往復動方
向に変位するばね5を介在して可動子2aと可動子2b
とを連結するので、駆動子を持たない可動子2bにエネ
ルギーを供給し、この駆動子を設けない可動子2bに供
給されたエネルギーを駆動子を持つ可動子2aに供給す
ることができて、振幅を保持することが可能となって切
れ味を保証できることになる。
【0033】ここで、固有振動数設定ばね5のばね定数
を板ばね40のばね定数より小さくしてある。この場
合、(Kc<Kb+Km)になるように構成してもよ
い。このように固有振動数設定ばね5のばね定数を板ば
ね40のばね定数より小さくすることで、複数の可動子
2a、2bはそれぞれ独立したような動きとなり、例え
ば、可動刃に負荷が加わって可動刃を駆動する駆動子を
持つ可動子2aの振幅が減少しても従属して可動刃を駆
動する駆動部を持たない可動子2bの振幅が減少するこ
とがなく、駆動子を持つ可動子2aは振幅をある程度保
持することができることになる。したがって、固有振動
数設定ばね5のばね定数を板ばね40のばね定数より小
さくするものにおいては、より効果的に、駆動子を持た
ない可動子2bのエネルギーを駆動子を持つ可動子2b
は供給してもらって振幅を保持することができることに
なる。
【0034】また、駆動子を持たない可動子2b側を、
駆動子を持っている可動子2aよりも重量を重くするこ
とで、重い方は振幅が小さくなり、この結果、駆動子を
持っている方の可動子2の振幅が大きくなって切れ味を
保証することができるものである。図19、図20には
可動子2として可動刃に対応した可動子2と可動刃に対
応しない可動子2とを有している他の実施例が示してあ
る。この実施例の基本的構成は図11乃至図13に示す
実施例と同じであるので、同じ構成については説明が重
複するので説明を省略し、以下、本実施例に特有な構成
についてのみ説明する。すなわち、本実施例において
は、連結部26により連結された両側可動子2dにはそ
れぞれ可動刃を駆動するための駆動子が設けなく、一
方、中央可動子2cには可動刃を駆動するための駆動子
が設けた構成となっている。すなわち、中央可動子2c
には2つのネット刃用の駆動子17と1つのスリット刃
用の駆動子17aが設けてあり、2つのネット刃用の駆
動子17はそれぞれネット刃用の可動刃3を駆動し、ス
リット刃用の駆動子17aがスリット刃用の可動刃3a
を駆動するようになっている。実施例では可動刃3とネ
ット刃21の組により構成されるへっドHが2つ、スリ
ット刃22とスリット刃用の可動刃3aにより構成され
るヘッドHが1つの合計3ヘッド構成となっているが、
刃の数はいくつでもよい。
【0035】上記図19、図20に示す実施例において
も、可動子2として可動刃に対応した可動子2と可動刃
に対応しない可動子2とを有する構成とすることによる
作用は、上記図16乃至図18の実施例で説明したのと
同様の作用を有している。つまり、駆動子を設けた中央
可動子2cと駆動子を設けない可動子2dとの間に往復
動方向に変位するばね5を介在して可動子2cと両可動
子2dとを連結するので、駆動子を持たない可動子2d
にエネルギーを供給し、この駆動子を設けない可動子2
dに供給されたエネルギーを駆動子を持つ可動子2cに
供給することができて、振幅を保持することが可能とな
って切れ味を保証できることになる。
【0036】また、この図19、図20に示す実施例に
おいても、固有振動数設定ばね5のばね定数を板ばね4
0のばね定数より小さくしてある。この場合、2Kc<
(Kb1 +Kb2 +Km1 +Km2 )になるように構成
してもよい。また駆動子を持たない両可動子2dの重量
を、駆動子を持っている中央可動子2cの重量よりも重
く構成してある。すなわち、固有振動数設定ばね5のば
ね定数を板ばね40のばね定数より小さくしてあること
で、両可動子2dと中央可動子2cとは独立したような
動きとなり、例えば可動子を駆動するための駆動子を有
する可動子2cに負荷が加わって可動子2cの振幅が減
少しても従属してく可動子2dの振幅が減少することが
ない。したがって可動子2dのエネルギーを可動子2c
が供給してもらって振幅を維持することができる。ここ
で、上記のように、駆動子を持たない両可動子2dの重
量が、駆動子を持っている中央可動子2cの重量よりも
重く構成することで、重い方は振幅が小さくなり、した
がって駆動子を設けた方の可動子2cの振幅が大きくな
り切れ味を保証することになる。
【0037】図21、図22には可動子2として可動刃
に対応した可動子2と可動刃に対応しない可動子2とを
有している更に他の実施例が示してある。この実施例の
基本的構成は図19乃至図20に示す実施例と同じであ
るので、同じ構成については説明が重複するので説明を
省略し、以下、本実施例に特有な構成についてのみ説明
する。すなわち、本実施例においては、連結部26によ
り連結された両側可動子2dにはそれぞれネット刃用の
駆動子17が設けてあり、両ネット刃用の駆動子17の
うちの一つの側部にスリット刃用の駆動子17aを付設
した構成が図19、図20に示す実施例と異なり、他は
図19、図20に示す実施例と同様の構成であり、作用
を同様の作用をする。
【0038】以上各実施例において述べたように、本発
明においては、可動子2は例えばX個の可動刃に対して
Y個(Y<X)設けて1つの可動子2に複数の可動刃を
駆動する駆動子を取付けるもの、あるいは、可動子2を
X個設けて、各可動刃を駆動する駆動子を各々可動子2
に取付けるもののいずれもが含まれるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、複数の刃ヘッドを備えた往復式電気かみそりにおい
て、電磁石により構成した固定子に対して永久磁石を設
けた可動子を往復動させるようにした往復運動式のリニ
アモータよりなる電動機を有し、往復運動式の電動機は
各刃ヘッドの可動刃に対応した複数の可動子を有し、こ
れらの複数の可動子にそれぞれ設けた永久磁石をギャッ
プを隔てて電磁石により構成した1つの固定子に面対向
して複数の可動子を1つの固定子で駆動するように設定
し、各可動子を往復方向に変位するばねで連結してある
ので、1つの可動刃に偏って大きな負荷がかかって振幅
が急激に減少しようとした時に、ばねによりもう一方の
可動刃の可動子を介してこの減少を抑えようとする力が
働き、この結果、片方のみの振幅減少を防ぎ、常にバラ
ンスの取れた均一な振幅量が得られるものである。
【0040】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の発明の効果に加えて、往復運動式の電動機
における可動子が2つであり、各可動子をかみそり本体
の中心軸の両側に配置してあるので、多ヘッドのものに
おいてバランスの取れた配置ができることになる。ま
た、請求項3記載の発明にあっては、請求項2記載の発
明の効果に加えて、一方の可動子の内側面の往復動方向
の中央に第1のばね受け部を設け、他方の可動子の内面
側で前記第1のばね受け部の往復動方向の両側にそれぞ
れ対向して第2のばね受け部を設け、第1のばね受け部
の両側と両側の第2のばね受け部との間にそれぞればね
を配置してあるので、ばねの設置がコンパクト化できる
ものである。また、請求項4記載の発明にあっては、請
求項2記載の発明の効果に加えて、各可動子の内面にば
ね受け部を設け、両ばね受け部の間にばねを配置してあ
るので、ばねの設置がコンパクト化でき、また、可動子
を共通部品化することも可能となって、コスト低減がは
かれる。
【0041】また、請求項5記載の発明にあっては、請
求項1記載の発明の効果に加えて、往復運動式の電動機
における可動子が、中央可動子と該中央可動子の両側に
配置した側可動子とから成るので、多ヘッドのものにお
いてバランスの取れた配置にできるものである。また、
請求項6記載の発明にあっては、請求項5記載の発明の
効果に加えて、両側可動子を往復動方向と直交方向で連
結し、この連結部と中央可動子との間にばねを配置して
あるので、つまり、両側可動子を往復動方向と直交方向
で連結することで部品点数を減少させ、この連結部と中
央可動子との間にばねを配置することで、ばねの設置が
コンパクト化できるものである。
【0042】また、本発明の請求項7記載の発明にあっ
ては、請求項5記載の発明の効果に加えて、各可動子に
可動刃を1つずつ配設してあるので、各可動子の重心を
一致させることが容易になり、振動が少ない電気かみそ
りを提供できるものである。また、請求項8記載の発明
にあっては、請求項5記載の発明の効果に加えて、両側
可動子にはネット刃、中央可動子にはスリット刃を配設
してあるので、各可動子の重心の位置を一致させること
が容易になり、振動が少ない電気かみそりを提供できる
と共に、刃と可動子を連結する駆動子の構成が簡単にな
るものである。
【0043】また、請求項9記載の発明にあっては、請
求項5記載の発明の効果に加えて、両側可動子にはネッ
ト刃、中央可動子にもネット刃を配設してあるので、各
可動子の重心の位置を一致させることが容易になり、振
動が少ない電気かみそりを提供できると共に、刃と可動
子を連結する駆動子の構成が簡単になるものである。ま
た、請求項10記載の発明にあっては、請求項5記載の
発明の効果に加えて、刃としてネット刃とスリット刃と
を有するものにおいて、スリット刃側の振幅をネット刃
側の振幅よりも大きくしてあるので、刃間ピッチの大き
いスリット刃により振幅が減少した時でも切れ味を保証
できるものである。
【0044】また、請求項11記載の発明にあっては、
請求項5記載の発明の効果に加えて、中央可動子の振幅
と重量の積が両側可動子の振幅と重量の積に等しく且つ
各可動子の運動方向の固有振動数を等しくなるようにし
てあるので、低振動で且つ低騒音の電気かみそりを提供
できるものである。また、請求項12記載の発明にあっ
ては、複数の刃ヘッドを備えた往復式電気かみそりにお
いて、固定子に対して可動子を往復動させるための往復
運動式の電動機を有し、往復運動式の電動機は各刃ヘッ
ドの可動刃に対応した可動子と、可動刃が対応しない可
動子を有し、これらの複数間を往復動方向に変位するば
ねで連結してあるので、駆動子を設けない可動子に供給
されたエネルギーを駆動子を持つ可動子に供給すること
ができて、振幅を保持することが可能となって切れ味を
保証できることになる。
【0045】また、請求項13記載の発明にあっては、
請求項12記載の発明の効果に加えて、複数の可動刃を
一つの可動子に配設してあるので、簡単な構成で駆動子
を設けない可動子に供給されたエネルギーを駆動子を持
つ可動子に供給することができて、振幅を保持すること
が可能となって切れ味を保証できることになる。また、
請求項14記載の発明にあっては、請求項12記載の発
明の効果に加えて、複数の可動子を板ばねよりなる連結
板でシャーシに支持し、可動刃が対応する可動子と、可
動刃が対応しない可動子とを往復動方向に変位する固有
振動数設定ばねにより連結し、固有振動数設定ばねのば
ね定数を板ばねのばね定数より小さくしてあるので、各
可動子は独立したような動きとなり、例えば、可動刃に
負荷が加わり可動刃を持つ方の可動子の振幅が減少して
も、従属して可動刃を持たない可動子の振幅が減少する
ことがなく、この結果、可動はを持たない可動子のエネ
ルギーを可動刃を持つ可動子は供給してもらい、振幅を
保持することができるものである。
【0046】また、請求項15記載の発明にあっては、
請求項12記載の発明の効果に加えて、可動刃が設置さ
れていない可動子側を、可動刃が設置してある側の可動
子よりも重量を重くしてあるので、重い方は振幅が小さ
くなり、この結果、駆動子を持っている方の可動子の振
幅が大きくなり、切れ味を保証することができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の往復式電気かみそりの要部の正面断面
図である。
【図2】同上の要部の側面断面図である。
【図3】同上の往復運動式の電動機及び可動刃の組立状
態の斜視図である。
【図4】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【図5】可動子の検知信号と電動機への入力信号を示す
グラフである。
【図6】可動子の検知信号と電動機への入力信号の他例
を示すグラフである。
【図7】可動刃の速度と電流入力時間又は電流値の関係
を示すグラフである。
【図8】本発明の制御回路のブロック図である。
【図9】振幅と速度信号と電流のタイミングを示すグラ
フである。
【図10】本発明の他の実施例を示し、(a)は往復運
動式の電動機及び可動刃の組立状態の斜視図であり、
(b)は(a)において駆動子、可動刃を省略した状態
の平面図である。
【図11】本発明の往復式電気かみそりの他の実施例の
要部の正面断面図である。
【図12】同上の要部の側面断面図である。
【図13】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【図14】本発明の往復式電気かみそりの更に他の実施
例の要部側面断面図である。
【図15】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【図16】本発明の往復式電気かみそりの更に他の実施
例の要部側面断面図である。
【図17】同上の往復運動式の電動機の斜視図である。
【図18】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【図19】本発明の往復式電気かみそりの更に他の実施
例の要部側面断面図である。
【図20】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【図21】本発明の往復式電気かみそりの更に他の実施
例の要部側面断面図である。
【図22】同上の往復運動式の電動機の分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
A 電動機 H ヘッド 1 固定子 2 可動子 2a 可動子 2b 可動子 2c 中央可動子 2d 側可動子 3 可動刃 5 ばね 16 ばね受け部 16a 第2のばね受け部 16b 第1のばね受け部 16c 第1のばね受け部 26 連結部
フロントページの続き (72)発明者 大塚 陽孝 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 小豆沢 茂和 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−23446(JP,A) 特開 平5−31265(JP,A) 特公 昭50−20493(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26B 19/04 B26B 19/10 B26B 19/28

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の刃ヘッドを備えた往復式電気かみ
    そりにおいて、電磁石により構成した固定子に対して
    久磁石を設けた可動子を往復動させるようにした往復運
    動式のリニアモータよりなる電動機を有し、往復運動式
    の電動機は各刃ヘッドの可動刃に対応した複数の可動子
    を有し、これらの複数の可動子にそれぞれ設けた永久磁
    石をギャップを隔てて電磁石により構成した1つの固定
    子に面対向して複数の可動子を1つの固定子で駆動する
    ように設定し、各可動子を往復方向に変位するばねで連
    結して成ることを特徴とする往復式電気かみそり。
  2. 【請求項2】 往復運動式の電動機における可動子が2
    つであり、各可動子をかみそり本体の中心軸の両側に配
    置して成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気
    かみそり。
  3. 【請求項3】 一方の可動子の内側面の往復動方向の中
    央に第1のばね受け部を設け、他方の可動子の内面側で
    前記第1のばね受け部の往復動方向の両側にそれぞれ対
    向して第2のばね受け部を設け、第1のばね受け部と両
    側の第2のばね受け部との間にそれぞればねを配置して
    成ることを特徴とする請求項2記載の往復式電気かみそ
    り。
  4. 【請求項4】 各可動子の内面にばね受け部を設け、両
    ばね受け部の間にばねを配置して成ることを特徴とする
    請求項2記載の往復式電気かみそり。
  5. 【請求項5】 往復運動式の電動機における可動子が、
    中央可動子と該中央可動子の両側に配置した側可動子と
    から成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気か
    みそり。
  6. 【請求項6】 両側可動子を往復動方向と直交方向で連
    結し、この連結部と中央可動子との間にばねを配置して
    成ることを特徴とする請求項5記載の往復式電気かみそ
    り。
  7. 【請求項7】 各可動子に可動刃を1つずつ配設して成
    ることを特徴とする請求項5記載の往復式電気かみそ
    り。
  8. 【請求項8】 両側可動子にはネット刃、中央可動子に
    はスリット刃を配設して成ることを特徴とする請求項5
    記載の往復式電気かみそり。
  9. 【請求項9】 両側可動子にはネット刃、中央可動子に
    もネット刃を配設して成ることを特徴とする請求項5記
    載の往復式電気かみそり。
  10. 【請求項10】 刃としてネット刃とスリット刃とを有
    するものにおいて、スリット刃側の振幅をネット刃側の
    振幅よりも大きくして成ることを特徴とする請求項5記
    載の往復式電気かみそり。
  11. 【請求項11】 中央可動子の振幅と重量の積が両側可
    動子の振幅と重量の積に等しく且つ各可動子の運動方向
    の固有振動数を等しくなるようにしたことを特徴とする
    請求項5記載の往復式電気かみそり。
  12. 【請求項12】 複数の刃ヘッドを備えた往復式電気か
    みそりにおいて、固定子に対して可動子を往復動させる
    ための往復運動式の電動機を有し、往復運動式の電動機
    は各刃ヘッドの可動刃に対応した可動子と、可動刃が対
    応しない可動子を有し、これらの複数間を往復動方向に
    変位するばねで連結して成ることを特徴とする往復式電
    気かみそり。
  13. 【請求項13】 複数の可動刃を一つの可動子に配設し
    て成ることを特徴とする請求項12記載の往復式電気か
    みそり。
  14. 【請求項14】 複数の可動子を板ばねよりなる連結板
    でシャーシに支持し、可動刃が対応する可動子と、可動
    刃が対応しない可動子とを往復動方向に変位する固有振
    動数設定ばねにより連結し、固有振動数設定ばねのばね
    定数を板ばねのばね定数より小さくして成ることを特徴
    とする請求項12記載の往復式電気かみそり。
  15. 【請求項15】 可動刃が設置されていない可動子側
    を、可動刃が設置してある側の可動子よりも重量を重く
    して成ることを特徴とする請求項12記載の往復式電気
    かみそり。
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