JP3661370B2 - 振動型リニアアクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復式電気かみそり等に利用できる振動型リニアアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から振動型リニアアクチュエータを用いた往復式電気かみそりとして、特開平7ー313746号公報が知られている。
このものは、固定子に対して可動子を往復動させるための往復運動式の電動機において、往復運動式の電動機が各刃ヘッドの可動刃に対応した複数の可動子を有し、これらの複数の可動子を1つの固定子で駆動するように設定し、可動子間にコイルばねを介在してある。そして、一つの可動子に偏って大きな負荷がかかて振幅が急激に減少しようとした時に、コイルばねにより他の可動子を介してこの減少を抑えるようにして、片方のみの振幅減少を防ぎ、バランスの取れた均一な振幅量を得るようにしている。
【0003】
しかしながら、上記の従来例にあっては、可動子間にコイルばねを配設しているため、可動子間にコイルばねを配設するためのスペースが必要で、電動機の大きさが大きくなってしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、コンパクト化が図れ、また、板ばねの振幅を安定させ、また、重量バランスが取れて振動を低減でき、また、構造が簡略化でき、また、両可動子が同じ方向に移動してしまうことを防止することができる振動型リニアアクチュエータを提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決して本発明の目的を達成するため、本発明の振動型リニアアクチュエータは、複数の可動子2を1つの固定子1で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子2を往復動方向に変位する板ばね3で構成される連結体で連結し、この板ばね3は複数のばね部3aの他端部が一体化部4により一体化されたもので、板ばね3の各ばね部3aの一端部がそれぞれ独立して各可動子2に固定され且つ板ばね3の他端部の一体化部4が自由端となっていることを特徴とするものである。このような構成とすることで、板ばね3よりなる連結体により一つの可動子2に偏って大きな負荷がかかって振幅が急激に減少しようとした時に、板ばね3により他の可動子2を介してこの減少を抑えるようにして、片方のみの振幅減少を防ぎ、バランスの取れた均一な振幅量を得ることができるものであり、しかも、板ばね3よりなる連結体は従来のコイルばねを可動子2間に介在させるもののようにコイルばねを介在させるための大きなスペースを必要としないものである。
【0006】
また、板ばね3の他端部の自由端が板ばね3の各可動子2への固定部分よりも下方に位置することが好ましい。このような構成とすることで、振幅方向における電動機の大きさを小さくできるものである。
また、板ばね3の他端部の自由端が板ばね3の各可動子2への固定部分よりも上方に位置することが好ましい。このような構成とすることで、電動機の上下方向における大きさを小さくできることになる。
【0007】
また、板ばね3の他端部が補強板5で補強されていることが好ましい。このような構成とすることで、板ばね3の振幅が安定し、また、板ばね3にかかる応力が小さくなるものである。
また、可動子2が中央可動子2aと該中央可動子2aの両側に配置した両側可動子2bとからなることが好ましい。このような構成とすることで、電動機の前後方向における重量バランスが取れ、振動が低減できることになる。
【0008】
また、板ばね3が、中央可動子2aの一端部と両側可動子2bの一端の計2点に固定してあることが好ましい。このような構成とすることで、板ばね3による連結の構造が簡略化できることになる。
また、板ばね3が、中央可動子2aの一端部と両側可動子2bの両端の計3点に固定してあることが好ましい。このような構成とすることで、板ばね3の振幅が安定し、板ばね3に発生する振動が小さくなるものである。
【0009】
また、板ばね3を各可動子2の往復動方向の両端部においてそれぞれ1つずつ合計2個設けてあることが好ましい。このような構成とすることで、板ばね3が1つの場合よりも板ばね3の振幅を安定化させることができ、また、板ばね3に発生する応力を小さくできるものである。
また、各可動子2間に対応するばね部3aのばね定数を可動子2のそれぞれの振幅量に比例して異ならせてあることが好ましい。このような構成とすることで、板ばね3の一端部が振幅に対して移動することがなく、振幅が安定するものである。
【0010】
また、各可動子2間に対応するばね部3aの厚さが異なっていることが好ましい。このような構成とすることで、簡単な構成で、各可動子2間に対応するばね部3aのばね定数を可動子2のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
また、各可動子2間に対応するばね部3aの長さが異なっていることが好ましい。このような構成とすることで、簡単な構成で、各可動子2間に対応するばね部3aのばね定数を可動子2のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
【0011】
また、各可動子2間に対応するばね部3aの幅が異なっていることが好ましい。このような構成とすることで、簡単な構成で、各可動子2間に対応するばね部3aのばね定数を可動子2のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
また、複数の可動子2を1つの固定子1で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子2を往復動方向に変位する板ばね3で構成される連結体で連結し、この板ばね3は複数のばね部3aの他端部が一体化部4により一体化されたもので、板ばね3の各ばね部3aの一端部がそれぞれ独立して各可動子2に固定され且つ板ばね3の他端部の一体化部4が固定部35に対して固定してあることを特徴とするものであってもよい。このような構成とすることで、リニアモータ特有の両可動子が同じ方向に移動してしまうということを防ぐことができるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて詳述する。図1乃至図3には本発明の振動型リニアアクチュエータである電動機Aの一実施形態が示してある。図1は本発明の振動型リニアアクチュエータである電動機Aを往復式電気かみそりの駆動部として用いた実施形態を示す正面断面図であり、図2は電動機Aの分解斜視図であり、図3は斜視図を示している。
【0013】
可動子2は永久磁石8とヨーク9(バックヨーク)とこれらを一体化する骨組み部材10とで構成してある。ヨーク9は磁性材料であって永久磁石8が接着してある。固定子1は磁性材料の焼結体や磁性材料の鉄板を積層したものに巻線11を施した電磁石により構成してある。電磁石により構成した固定子1は可動子2に設けた永久磁石8とギャップ12を隔てて面対向している。13は上記ギャップ12を確保するための連結板であり、連結板13の上端部をシャーシ7にねじ具15により固着すると共に連結板13の下端部を可動子2にねじ具15により固着して連結板12によりシャーシ7と可動子2を連結している。固定子1を構成する電磁石はねじ具14によりシャーシ7に固定してある。連結板13は可動子2の往復動方向にのみ変位可能なばね材(板ばね)40により構成してあり、ここで、固定子1である電磁石の電流方向を交番にすることで、可動子2に取付けた永久磁石8が往復方向に移動するようになっていていわゆるリニアモータと称される往復運動式の電動機Aを構成している。
【0014】
可動子2は複数個設けてあり、添付図面に示す実施例では中央可動子2aとこの中央可動子2aの両側に配設された両側可動子2bとが設けてある。各可動子2には駆動子17が設けてあり、各駆動子17にそれぞれ可動刃30を上下移動自在に取付けてあって、可動刃30は押し上げばね18により上方に弾性的に押し上げられていて、可動刃30をネット刃21に弾接している。両側可動子2bにも駆動子17が設けてある。一方の駆動子17にはスリット刃用の駆動子17aが設けてあり、このスリット刃用の駆動子17aには図示を省略しているがスリット刃用可動刃が取付けられ、該スリット刃用可動刃はスリット刃の下面側を摺動するものである。そして、本実施形態においては、可動刃30とネット刃21との組により構成されるヘッドが2つ、スリット刃用可動刃とスリット刃との組により構成されるヘッドが1つとの合計3ヘッド構成となっているが、刃の数はいくつであってもよい。すなわち、複数の刃を一つの駆動子で駆動し、駆動子を駆動するリニアモータの可動子は1つでも複数でもよい。ここで、複数可動子にして振動方向を互いに反対方向にすると振動方向の振動を低減することができる。また、複数の刃を複数の駆動子により駆動し、駆動子を複数の可動子で駆動すれば、各刃の推進力が独立して髭の負荷が刃により偏っても切れ味がでる。ここで、駆動系の質量Mは可動子2、駆動子17、可動刃30の合計質量である。また、本実施形態においては、刃と駆動子17を1対1対応とし、各刃ヘッドに対応する可動子2の永久磁石8の極性を異ならせてあり、この結果、各可動子2の往復方向が逆になり振動を低減できるようになっている。
【0015】
各可動子2は可動子2の往復動方向と同方向に変位する板ばね3で構成される連結体で連結してある。ここで、板ばね3は複数のばね部3aの他端部が一体化部4により一体化されたもので、板ばね3の各ばね部3aの一端部がそれぞれ独立して各可動子2に固定してあり、更に、この板ばね3の他端部の一体化部4が自由端となっている。添付図面に示す実施形態においては、板ばね3を一端部から切り込んで切り込み部3bを設けて複数の片状をしたばね部3aを形成し、この切り込み部3bを板ばね3の他端部側の手前まで切り込むことで、板ばね3の他端部がばね部3a同士を一体に連続する一体化部4となるものである。板ばね3の各ばね部3aの一端部はそれぞれ各可動子2の往復動方向の一端部に固定具により固着されるものであり、図2、図3に示す実施形態においては、ばね部3aが3つ設けてあり、3つのばね部3aの一端部がそれぞれ中央可動子2aの往復動方向の一端部と、両側可動子2bの往復動方向の一端部の両側部との合計3点において連結してある。板ばね3は各可動子2の固有振動数を一定にするための固有振動数設定ばねとなっている。また、図1乃至図3に示す実施形態においては、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部(つまり固定具による固定部)よりも下方に配置してある。
【0016】
次に、動作につき説明する。可動子2は永久磁石8と電磁石との吸引、反発力により移動するが、その移動方向は連結板13により往復運動方向(この実施形態では電気かみそりの往復運動方向)にのみ移動可能となっている。固定子1を構成する電磁石の巻線11は実施例においては1本であり、往復運動の右方向運動と左方向運動では巻線11に与える電流の向きを反転させる。つまり、移動方向に推進力が働く方向に電流を流す。このようにして可動子2を往復動させ、実施形態においては髭剃りを行う。ここで、本発明においては、一方の可動子2の負荷が大きく(つまり、実施形態においては可動刃30の負荷が大きく)振幅が急激に減少しようとした時に、板ばね3によりもう一方の可動刃30の可動子2を介してこの減少を抑えようとする力が働き、このことにより片方のみの振幅減少を防ぎ、常にバランスの取れた均一な振幅量を発生させるようになっている。
【0017】
ここで、図1乃至図3に示す実施形態においては、3つのばね部3aの一端部をそれぞれ中央可動子2aの往復動方向の一端部と、両側可動子2bの往復動方向の一端部の両側部との合計3点において連結してあるので、板ばね3の振幅が安定し、また、板ばね3に発生する応力が小さくなる。また、固有振動数設定ばねとしてのばね材を従来のようにコイルスプリングとするのではなく、板ばね3により構成してあることで、従来例に示すように可動子2間にコイルスプリングを配設するための大きなスペースを必要とせず、電動機Aの大きさをコンパクト化できるものである。また、図1乃至図3に示す実施形態のように、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも下方に配置してあると、電動機Aにおける往復動方向のサイズをコンパクト化できるものである。つまり、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置した場合には、シャーシ7と可動子2とを連結する連結板13を構成するばね材40と上記板ばね3との間に隙間を介して並べる必要があるが、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも下方に配置することで、電動機Aにおける往復動方向のサイズをコンパクト化できるものである。
【0018】
次に、図4に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態において、基本的構成は上記図1乃至図3に示す実施形態と同様であるので、異なる構成についてのみ説明する。本実施形態においては、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置した例である。このように、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4が板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置すると、図1乃至図3の実施形態に比べて電動機Aの上下方向のサイズをコンパクト化できるものである。
【0019】
次に、図5に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態において、基本的構成は上記図1乃至図3に示す実施形態と同様であるので、異なる構成についてのみ説明する。本実施形態においては、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4に補強板5を重ねて固着してあって、補強板5により板ばね3の他端部の一体化部4を補強してある。このように板ばね3の他端部の自由端である一体化部4を補強板5で補強することで、板ばね3の剛性が上がって、図3の実施形態のものに比べて板ばね3の振幅が安定し、また、板ばね3に発生する応力が小さくなるものである。本実施形態においても、図示を省略しているが、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4を板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置してもよいものである。
【0020】
次に、図6に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態において、基本的構成は上記図1乃至図3に示す実施形態と同様であるので、異なる構成についてのみ説明する。すなわち、図3に示す実施形態においては、板ばね3が、中央可動子2aの一端部と両側可動子2bの両端の計3点に固定した例を示してあるが、本実施形態においては図6に示すように、板ばね3が、中央可動子2aの一端部と両側可動子2bの一端の計2点に固定してある。このように板ばね3を中央可動子2aの一端部と両側可動子2bの一端の計2点で固定することで、板ばね3による連結の構造が簡略化できるものである。本実施形態においても、図示を省略しているが、板ばね3の他端部の自由端である一体化部4を板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置してもよいものである。
【0021】
次に、図7に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態において、基本的構成は上記図1乃至図3に示す実施形態と同様であるので、異なる構成についてのみ説明する。すなわち、図1乃至図3に示す実施形態においては、可動子2の往復動方向の両端部のうち一端部において板ばね3により可動子2同士を連結した例を示しているが、本実施形態においては、板ばね3を各可動子2の往復動方向の両端部においてそれぞれ1つずつ合計2個設けて、各可動子2の両端部においてそれぞれ2個の板ばね3により連結してある。このように、板ばね3を各可動子2の往復動方向の両端部においてそれぞれ1つずつ合計2個設けることで、板ばね3が1つの場合よりも板ばね3の剛性が上がるので板ばね3の振幅を安定化させることができ、また、板ばね3に発生する応力を小さくできるものである。本実施形態においても、図示を省略しているが、各板ばね3の他端部の自由端である一体化部4を板ばね3の各ばね部3aの一端部の各可動子2への固定部よりも上方に配置してもよいものである。
【0022】
ところで、すでに述べたように、板ばね3は各可動子2の固有振動数を一定にするための固有振動数設定ばねとなっており、このため、板ばね3の各ばね部3aのばね定数を各可動子2のそれぞれの振幅量に比例して異ならせてある。ここで、板ばね3の各ばね部3aのばね定数を各可動子2のそれぞれの振幅量に比例させるに当たっては、例えば、図8に示すように、各可動子2に対応する各ばね部3の厚さを異ならせたり、あるいは、図9に示すように、各可動子2に対応する各ばね部3の長さを異ならせたり、あるいは、図10に示すように、各可動子2に対応する各ばね部3の幅を異ならせたりすることで達成できるものである。
【0023】
次に、図11に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態において、基本的構成は上記図1乃至図3に示す実施形態と同様であるので、異なる構成についてのみ説明する。すなわち、図1乃至図3に示す実施形態においては、板ばね3の他端部の一体化部4が自由端となっている例につき説明したが、本実施形態においては、板ばね3の各ばね部3aの一端部がそれぞれ独立して各可動子2に固定され且つ板ばね3の他端部の一体化部4が固定部35に対して固定してある。固定部35は図11に示す実施形態においては電気かみそりのケース40に一体に形成したものである。このように板ばね3の他端部の一体化部4を固定部35に対して固定することで、リニアモータ特有の両可動子2が同じ方向に移動してしまうということを防ぐことができるものである。
【0024】
なお、本発明においては振動型リニアアクチュエータである電動機Aを往復式電気かみそりの駆動源として使用した例を示したが、往復式電気かみそりの駆動源にのみ限定されるものではなく、他の種々の機器の駆動源として使用することができるものである。
【0025】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明にあっては、複数の可動子を1つの固定子で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子を往復動方向に変位する板ばねで構成される連結体で連結し、この板ばねは複数のばね部の他端部が一体化部により一体化されたもので、板ばねの各ばね部の一端部がそれぞれ独立して各可動子に固定され且つ板ばねの他端部の一体化部が自由端となっているので、板ばねよりなる連結体により一つの可動子に偏って大きな負荷がかかって振幅が急激に減少しようとした時に、板ばねにより他の可動子を介してこの減少を抑えるようにして、片方のみの振幅減少を防ぎ、バランスの取れた均一な振幅量を得ることができるものであり、しかも、板ばねよりなる連結体は従来のコイルばねを可動子間に介在させるもののようにコイルばねを介在させるための大きなスペースを必要としないものであり、この結果、電動機の大きさを小さくできるものである。
【0026】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、板ばねの他端部の自由端が板ばねの各可動子への固定部分よりも下方に位置するので、振幅方向における電動機の大きさを小さくできて、よりコンパクト化が図れるものである。
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、板ばねの他端部の自由端が板ばねの各可動子への固定部分よりも上方に位置するので、電動機の上下方向の大きさを小さくできて、よりコンパクト化が図れるものである。
【0027】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、板ばねの他端部が補強板で補強されているので、板ばねの振幅が安定し、また、板ばねに発生する応力が小さくなるものである。
また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、可動子が中央可動子と該中央可動子の両側に配置した両側可動子とからなるので、電動機の前後方向における重量バランスが取れ、振動が低減されるものである。
【0028】
また、請求項6記載の発明にあっては、上記請求項5記載の発明の効果に加えて、板ばねが、中央可動子の一端部と両側可動子の一端の計2点に固定してあるので、構造が簡略化できるものである。
また、請求項7記載の発明にあっては、上記請求項5記載の発明の効果に加えて、板ばねが、中央可動子の一端部と両側可動子の両端の計3点に固定してあるので、板ばねの振幅が安定し、また、板ばねに発生する応力が小さくなるものである。
【0029】
また、請求項8記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、板ばねを各可動子の往復動方向の両端部においてそれぞれ1つずつ合計2個設けてあるので、板ばねが1つの場合よりも板ばねの振幅が安定し、また、板ばねに発生する応力が小さくなるものである。
また、請求項9記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、各可動子間に対応するばね部のばね定数を可動子のそれぞれの振幅量に比例して異ならせてあるので、板ばねの他端部の自由端が振幅に対して移動することなく振幅が安定するという効果を有している。
【0030】
また、請求項10記載の発明にあっては、上記請求項9記載の発明の効果に加えて、各可動子間に対応するばね部の厚さが異なっているので、簡単な構成で、各可動子間に対応するばね部のばね定数を可動子のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
また、請求項11記載の発明にあっては、上記請求項9記載の発明の効果に加えて、各可動子間に対応するばね部の長さが異なっているので、簡単な構成で、各可動子間に対応するばね部のばね定数を可動子のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
【0031】
また、請求項12記載の発明にあっては、上記請求項9記載の発明の効果に加えて、各可動子間に対応するばね部の幅が異なっているので、簡単な構成で、各可動子間に対応するばね部のばね定数を可動子のそれぞれの振幅量に比例して異ならせることができるものである。
また、請求項13記載の発明にあっては、上記のように、複数の可動子を1つの固定子で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子を往復動方向に変位する板ばねで構成される連結体で連結し、この板ばねは複数のばね部の他端部が一体化部により一体化されたもので、板ばねの各ばね部の一端部がそれぞれ独立して各可動子に固定され且つ板ばねの他端部の一体化部が固定部に対して固定してあるので、板ばねよりなる連結体により一つの可動子に偏って大きな負荷がかかって振幅が急激に減少しようとした時に、板ばねにより他の可動子を介してこの減少を抑えるようにして、片方のみの振幅減少を防ぎ、バランスの取れた均一な振幅量を得ることができるものであり、しかも、板ばねよりなる連結体は従来のコイルばねを可動子間に介在させるもののようにコイルばねを介在させるための大きなスペースを必要としないものであり、この結果、電動機の大きさを小さくできるものであり、また、板ばねの他端部の一体化部が固定部に対して固定してあることで、リニアモータ特有の両可動子が同じ方向に移動してしまうということを防ぐことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動機を使用した往復式電気かみそりの要部の正面断面図である。
【図2】本発明の電動機の分解斜視図である。
【図3】同上の斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態の斜視図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図10】本発明の更に他の実施形態の斜視図である。
【図11】本発明の更に他の実施形態の電動機を使用した往復式電気かみそりの要部の正面断面図である。
【符号の説明】
1 固定子
2 可動子
2a 中央可動子
2b 側可動子
3 板ばね
3a ばね部
4 一体化部
5 補強板
Claims (13)
- 複数の可動子を1つの固定子で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子を往復動方向に変位する板ばねで構成される連結体で連結し、この板ばねは複数のばね部の他端部が一体化部により一体化されたもので、板ばねの各ばね部の一端部がそれぞれ独立して各可動子に固定され且つ板ばねの他端部の一体化部が自由端となっていることを特徴とする振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねの他端部の自由端が板ばねの各可動子への固定部分よりも下方に位置することを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねの他端部の自由端が板ばねの各可動子への固定部分よりも上方に位置することを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねの他端部が補強板で補強されていることを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 可動子が中央可動子と該中央可動子の両側に配置した両側可動子とからなることを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねが、中央可動子の一端部と両側可動子の一端の計2点に固定してあることを特徴とする請求項5記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねが、中央可動子の一端部と両側可動子の両端の計3点に固定してあることを特徴とする請求項5記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 板ばねを各可動子の往復動方向の両端部においてそれぞれ1つずつ合計2個設けてあることを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 各可動子間に対応するばね部のばね定数を可動子のそれぞれの振幅量に比例して異ならせてあることを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 各可動子間に対応するばね部の厚さが異なっていることを特徴とする請求項9記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 各可動子間に対応するばね部の長さが異なっていることを特徴とする請求項9記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 各可動子間に対応するばね部の幅が異なっていることを特徴とする請求項9記載の振動型リニアアクチュエータ。
- 複数の可動子を1つの固定子で往復駆動するようにした振動型リニアアクチュエータにおいて、各可動子を往復動方向に変位する板ばねで構成される連結体で連結し、この板ばねは複数のばね部の他端部が一体化部により一体化されたもので、板ばねの各ばね部の一端部がそれぞれ独立して各可動子に固定され且つ板ばねの他端部の一体化部が固定部に対して固定してあることを特徴とする振動型リニアアクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29518997A JP3661370B2 (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 振動型リニアアクチュエータ |
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