JP3379919B2 - 土壌加熱処理装置 - Google Patents
土壌加熱処理装置Info
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Description
ることのできる土壌加熱処理装置に関する。
ると、それの畑の土壌にゾウカビ菌、ジャガイモセンチ
ュウ菌、リゾクトニア菌などの好ましくない土壌菌が繁
殖するため、土壌を消毒する必要がある。
−80203号公報「土壌加熱処理装置」が提案されて
いる。上記技術は、同公報の第1頁右下欄第9行〜第1
4行記載の「栽培土の加熱処理が有効なことから、鉄板
下部より加熱しながら土を鉄板上等でバッチ式に加熱殺
菌する方法が実施されているが、加熱消毒処理の必要な
土を運んだり、加熱処理後の土を再び元へ戻すなど、重
労働かつ非能率なものであった。」を、改良するために
なしたものであり、同公報の第1図によれば、乗用トラ
クタ状の自走式走行体(1)に、ホットプレート(4)を主要
素とした加熱消毒装置(3)を搭載し、ロータリ堀上げ刃
(2)で掻き上げた土壌を、ホットプレート(4)で加熱処理
し、畑に戻すと言うものである。
(3)は自走式走行体(1)に搭載する都合上、コンパクトな
ものとなり、菌の付いた土壌を十分消毒せぬうちに畑に
戻すことも考えられ、処理能力に問題がでやすい。ま
た、鉄板の下で火を焚き、鉄板に土壌を載せて加熱処理
する古典的な手法は、上記公報でも説明されている通
り、人手作業となるため、労働負担が大きいこと、バッ
チ処理であるから、処理量は小さく、加熱処理作業が長
期間に及ぶ。そこで、本発明の目的は土壌を大量に効率
よく処理することできる加熱処理装置を提供することに
ある。
に請求項1は、重油などの液体燃料又はプロパンガスな
どの気体燃料に空気を混ぜて燃焼させ、火炎を発生させ
る筒状の火炎発生室と、この火炎発生室の出口に、回転
可能に入口を被せ、且つ水平に延ばした回転筒と、この
回転筒を回転可能に支える支持部と、前記回転筒を回転
させる筒回転機構と、処理すべき土壌を投入するために
前記火炎発生室の出口に取付けた土壌シュートと、この
土壌シュートから投下した土壌を回転筒に導くために、
前記回転筒の入口に取付けた複数の掻き爪と、これらの
掻き爪で導いた土壌を回転筒の出口へ送るために、回転
筒の内周面に取付けた案内板と、からなる土壌加熱処理
装置であって、 前記掻き爪は、土塊を火炎発生室へ戻さ
ずに回転筒内へ呼び込む作用をなす、なた爪と称する鈎
形状の爪であり、 前記火炎発生室は、内筒と外筒との2
重管構造にし、内筒と外筒との間から冷空気を噴出さ
せ、この冷空気で前記掻き爪、案内板並びに回転筒の内
面を冷却する様に構成したことを特徴とすることを特徴
とする。
土壌を投入し、この土壌を混合しながら出口へ送る間に
火炎発生室で発生した高温ガスで加熱処理する。この
際、掻き爪は、なた爪と称する鈎形状の爪であるため、
土塊を火炎発生室へ戻さずに回転筒内へ呼び込ませるこ
とができる。土壌を連続的に送りながら処理するため、
バッチ処理に比較して大量の土壌を処理することができ
る。土壌の導入及び排出をコンベアで行えば、作業員の
手を煩わせることなく土壌処理ができ、労働負担を大幅
に削減することができる。
と外筒との2重管構造にし、内筒と外筒との間から冷空
気を噴出させ、この冷空気で掻き爪、案内板並びに回転
筒の内面を冷却する様にしたことを特徴とする。回転筒
が過熱すること、掻き爪や案内板が熱的に傷むことを、
冷空気で防止する。回転筒は断熱材を内張りする必要が
無いので、軽量化を図ることができる。
らダクトを延ばし、このダクトを火炎発生室のエア供給
孔に繋ぐことで、土壌処理と並行して臭気の無臭化処理
をすることを特徴とする。ハウスの汚れた空気をダクト
で引き、火炎発生室の火炎で高温処理することで、無臭
化する。すなわち、土壌加熱処理に抱き合せて汚れ空気
の浄化処理をも実施する。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る土壌加熱処理装置の全
体構成図であり、土壌加熱処理装置10は、火炎発生室
20と、土壌投入コンベア40と、回転筒50と、出口
ホッパ60と、良土コンベア70と、サイクロンセパレ
ータ80と、からなる横置き設備である。この設備のう
ち、回転筒50は水平軸廻りに回転する部材であり、こ
の回転筒50に繋がる火炎発生室20並びに出口ホッパ
60は非回転部材である。装置の詳細構造を順次説明す
る。
あり、火炎発生室20は、耐火材21・・・(・・・は複数個
を示す。以下同様。)で内張りした内筒22の鏡板23
にバーナ24を取付け、内筒22を外筒25で囲うこと
でエア室26を形成し、外筒25にエア供給孔27・・・
を開け(側面に開けたため破線で示した。)、外筒25
を延ばして形成した出口28に土壌シュート29を取付
け、全体を架台31で支える構造のものである。図中、
32・・・はセパレータであり、供給孔27・・・から取込ん
だエアの流れを妨げずに、内筒22と外筒25との間隔
を一定に保つ部材である。
燃料、プラパンガス、LNG(液化天然ガス)、都市ガ
スなどの気体燃料のいづれかを燃料とするものであれば
よい。バーナ24で発生した火炎は高温であるが、エア
室26を経由した空気を混合することで、出口28で数
百℃に調整する。
5並びにエア室26は必ずしも必要ではない。本実施例
で外筒25及びエア室26を設けた理由は次の通りであ
る。図2において、エア室26から吹き出た冷空気は矢
印,の如く、出口28の内周面に沿って直進する。
この直進する冷空気が次に説明する回転筒50の内周面
に沿って流れ、いわゆるエアフィルムを形成するため、
回転筒50が熱的に損傷することを防止する作用をな
す。
びサイクロンセパレータの断面図であり、回転筒50
は、炭素鋼又はステンレス鋼製の円筒部51の入口52
にS字形状の掻き爪53・・・を取付け、これらの掻き爪
53・・・に続けて円筒部51内に案内板54・・・を配置し
ただけの単純な筒体である。案内板54は水平に対し2
0〜30°の傾斜をつけておく。
爪、具体的には、なた爪と称する鈎形状の爪であって、
主に土塊を回転筒50内へ呼び込む作用、すなわち火炎
発生室の出口28へ戻さぬ働きをする。案内板54は、
底に溜まった土を持ち上げてある程度の高さから落下さ
せる破砕作用及び撹拌作用と、回転筒50の出口55へ
徐々に土を移動する働きをする。
空気が流れているため(図2矢印,)、円筒部51
が過熱したり、掻き爪53・・・及び案内板54・・・が熱的
に損傷する心配はない。図示する通り、本実施例では円
筒部51は断熱材を内張りしていない筒体である。断熱
材を張らぬため円筒部51は軽量となり、小さなトルク
で回転させることができる。エアフィルムの作用で、円
筒部51の外面は人手で触れる程度の温度に抑えること
ができる。
止めて、落下させるための単純な室である。サイクロン
セパレータ80は、前記出口ホッパ60の上部から細か
な土砂を含む粉塵を引出す導入管81と、この導入管8
1に介在させたブロア82と、立て向き円筒部83と、
この円筒部83の上部に張ったフィルタ84と、天井か
ら延ばした排風管85と、前記円筒部83の底に設けた
細かな土砂を切出す切出し口86とからなる。
比重差を利用した分離器であり、導入管81を円筒部8
3の接線上に接続しておき、導入管81を通じて細かな
土砂、粉塵を含む空気を円筒部83に吹込むとこの空気
は円筒部83内を高速で旋回する。比重の大きな土砂は
遠心力で円筒部83の内壁に衝突し、内壁に沿って落下
する。一方、比重の小さな空気や塵は円筒部83の中心
部分に集り、上昇し、フィルタ84を通ったのち排風管
85を通じて外へ出る。このときの排風はフィルタ84
で濾過された後のものであるから十分にクリーンであ
る。この様にサイクロンセパレータ80は簡単に固形物
と気体とを分離することがでるものである。
を含む空気を加速し、サイクロンのための遠心力に変換
させること、及び回転筒50内において高温ガスを出口
55に向って誘導する役割を果たすからである。この誘
導について詳しく説明すると、火炎発生室の出口28か
ら吹出す高温ガスは、ブロア82で引くことにより、回
転筒50を円滑に流れる。もし、ブロア82が無けれ
ば、高温ガスは出口ホッパ60の底から吹出す可能性が
ある。この点、ブロア82で強制的に吸引することで、
高温ガスを出口55に向って円滑に流すことができ、且
つ出口ホッパ60の底からガスが吹き出る心配も無い。
部51内の案内板は省略した。円筒部51に鉢巻き状の
レール91を巻き、このレール91を2個の鍔付きロー
ル92,92で支える支持構造を示す。すなわち、本実
施例では回転筒50を回転可能に支える支持部90を架
台93、2個の鍔付きロール92,92及び鉢巻き状の
レール91で構成した。鍔付きロール92であるから、
図面表裏方向に円筒部51が移動する場合にはそれを妨
げる作用を発揮するため、回転筒50を軸移動させるこ
となく回転させることができる。しかし、支持部90は
回転筒50を回転可能に支えればよいので、レール91
を省略して直接平ロールで円筒部51を支える様にする
ことでも差支えなく、構造を変更することは任意であ
る。
部51内の案内板は省略したが、筒回転機構100の原
理構造を示す図である。筒回転機構100は、地上に配
置した減速機付きモータ101、このモータ軸に取付け
た小スプロケット102、回転筒50に取付けた大スプ
ロケット103、これら大・小スプロケット102,1
03に巻掛けたチェーン104及びテンショナー105
とからなり、減速機付きモータ101を駆動源として、
毎分0.5回転〜2.0回転程度の回転数で回転筒50
を回わす機構である。なお、小スプロケット102を小
径歯車、大スプロケット103を大径歯車に替えてチェ
ーン104及びテンショナー105を省いた歯車式伝動
機構であってもよく、筒回転機構100の形式は格別限
定するものではない。
用を次に説明する。図6は本発明に係る土壌加熱処理装
置の代表的な作用説明図であり、悪臭を放つ汚物109
を貯溜するハウス110からダクト111を引き、この
ダクト111を火炎発生室20のエア供給孔27に接続
したことを特徴とする。漁港周辺には魚加工工場があ
り、魚の加工に伴なって尾や腹綿などの廃棄物(汚物)
が大量に発生する。食肉加工工場でも同様に廃棄物が発
生する。これらの動物性廃棄物は正規の処理法で処理す
るが、その処理場へ搬出するまでの間は、前記ハウス1
10に貯溜する必要がある。この種のハウス110の周
囲には住宅が少なからず存在し、風向きによっては臭い
による公害問題に発展する可能性がある。ハウス110
に本格的な脱臭器や除臭器を設置するには、設備費用や
運転費用の点で実現が難しく、殆ど対策が講じられてい
ないのが現状である。
熱処理する際に、並行して悪臭を加熱処理して無臭化す
ることにしたものである。具体的には、ハウス110内
の空気をダクト111で火炎発生室20へ導き、空気を
高温の火炎に混ぜることで、無臭化する。一方、土壌シ
ュート29を通じて土壌(菌類を含む。)113を回転
筒50内へ投入する。回転筒50内部へは火炎発生室2
0で発生した高温ガスが常に供給されるので、この高温
ガスで土壌113を加熱する。土壌113は案内板54
の案内で撹拌されながら、徐々に図左から右へ移動し、
この間に十分の熱を加え、殺菌及び消毒を実施する。処
理後の土(良土)は、出口ホッパ60を介して良土コン
ベア70で排出し、微細な土砂を含む粉塵はサイクロン
セパレータ80で空気114と土砂115とに分離す
る。
へ供給する他に、無菌であるからポット苗の土に充てる
ことができる。ポット苗とは、紙又は樹脂の筒に、肥料
と土と種を充填し、温室内に置き、水と光を与えること
で発芽させたものを言い、筒(ポット)を単位に運搬
し、畑への移植ができるので、近年広く採用されている
農業技術の一つである。この様なポット苗は当然無菌処
理した土を必要とするが、本発明の装置で手軽に無菌処
理した土を製造することができるので、ポット苗の製造
コストを下げることができる。
に、出口ホッパやサイクロンセパレータを必ずしも設け
なくともよい。設備費を圧縮するためや、装置を民家と
十分に離れた山間部に配置するときがそうである。しか
し、実施例の様に出口側に配置したブロアで引くと回転
筒内部の高温ガスの流れを整えることができるので、ブ
ロアを付設することは望ましいことである。また、回転
筒の出側にサイクロンセパレータを配置すれば、土壌加
熱処理装置を民家の近傍に置くことができる。従って、
土壌加熱処理装置の設備構成は、使用条件、使用環境に
応じて適宜調整すればよい。
を外筒に開けたエア供給孔に接続した。しかし、ダクト
の先を図2の鏡板23に接続し、臭気を直接火炎に接触
させることもできる。高温ほど無臭化処理が確実にな
る。従って、請求項2でダクトの先を接続するエア供給
孔の位置は火炎発生室であれば、何処であってもよい。
する。請求項1では、水平に延ばした回転筒の入口に処
理すべき土壌を投入し、この土壌を混合しながら出口へ
送る間に火炎発生室で発生した高温ガスで加熱処理す
る。この際、掻き爪は、なた爪と称する鈎形状の爪であ
るため、土塊を火炎発生室へ戻さずに回転筒内へ呼び込
ませることができる。土壌を連続的に送りながら処理す
るため、バッチ処理に比較して大量の土壌を処理するこ
とができる。土壌の導入及び排出をコンベアで行えば、
作業員の手を煩わせることなく土壌処理ができ、労働負
担を大幅に削減することができる。
筒との2重管構造にし、内筒と外筒との間から冷空気を
噴出させ、この冷空気で掻き爪、案内板並びに回転筒の
内面を冷却する様にしたことを特徴とし、回転筒が過熱
すること、掻き爪や案内板が熱的に傷むことを、冷空気
で防止する。回転筒は断熱材を内張りする必要が無いの
で、軽量化を図ることができる。
トで引き、火炎発生室で高温処理することで、無臭化す
る。すなわち、土壌加熱処理に抱き合せて汚れ空気の浄
化処理をも実施するので、高価な脱臭器などを節約する
ことができる。
ンセパレータの断面図
説明図
ア供給孔、29…土壌シュート、40…土壌投入コンベ
ア、50…回転筒、52…回転筒の入口、53…掻き
爪、54…案内板、55…回転筒の出口、60…出口ホ
ッパ、70…良土コンベア、80…サイクロンセパレー
タ、82…ブロア、90…支持部、100…筒回転機
構、109…汚物、110…ハウス、111…ダクト、
113…処理すべき土壌。
Claims (2)
- 【請求項1】 重油などの液体燃料又はプロパンガスな
どの気体燃料に空気を混ぜて燃焼させ、火炎を発生させ
る筒状の火炎発生室と、この火炎発生室の出口に、回転
可能に入口を被せ、且つ水平に延ばした回転筒と、この
回転筒を回転可能に支える支持部と、前記回転筒を回転
させる筒回転機構と、処理すべき土壌を投入するために
前記火炎発生室の出口に取付けた土壌シュートと、この
土壌シュートから投下した土壌を回転筒に導くために、
前記回転筒の入口に取付けた複数の掻き爪と、これらの
掻き爪で導いた土壌を回転筒の出口へ送るために、回転
筒の内周面に取付けた案内板と、からなる土壌加熱処理
装置であって、 前記掻き爪は、土塊を火炎発生室へ戻さずに回転筒内へ
呼び込む作用をなす、なた爪と称する鈎形状の爪であ
り、 前記火炎発生室は、内筒と外筒との2重管構造にし、内
筒と外筒との間から冷空気を噴出させ、この冷空気で前
記掻き爪、案内板並びに回転筒の内面を冷却する様に構
成したことを特徴とする土壌加熱処理装置。 - 【請求項2】 悪臭を封じ込めるハウスからダクトを延
ばし、このダクトを前記火炎発生室のエア供給孔に繋ぐ
ことで、土壌処理と並行して臭気の無臭化処理をするこ
とを特徴とした請求項1記載の土壌加熱処理装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP11362599A Expired - Fee Related JP3379919B2 (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 土壌加熱処理装置 |
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-
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