JP3379178B2 - 副室を有するガスエンジン - Google Patents

副室を有するガスエンジン

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、天然ガスを燃料とす
る副室を有するガスエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、ナチュラルガス即ち天然ガスを燃
料とするガスエンジンでは、NOX の発生を抑制して高
効率を実現するため、希薄燃焼方式のエンジンが開発さ
れている。希薄燃焼ガスエンジンを成立させるための因
子としては、確実な着火と希薄混合気の急速な燃焼が不
可欠である。ガスエンジンにおいて、ガス燃料に確実に
着火させるには、一般に着火補助源の付近にリッチな混
合気を存在させるか、着火エネルギーを強化するかの手
法が用いられている。また、ガスエンジンでは、希薄混
合気の急速燃焼には強力な乱れの生成や多点点火、コン
パクトな燃焼室等が必要である。従来、天然ガスを燃料
とするエンジンとして、例えば、特開昭54−1569
11号公報、特開昭63−6358号公報、特開平1−
232119号公報、実公平3−41068号公報に開
示されたものがある。
【0003】副室式燃焼室を持つエンジンでは、副室内
をリッチとして希薄領域における着火性を改善できる利
点がある。この副室式希薄燃焼を更に安定化させるため
に、副室と主室を連絡する連絡孔にバルブを設置し、エ
ンジン吸気行程時にはこのバルブを閉じており、主室に
は空気のみを吸入し、副室には数kg/cm2 に加圧さ
れた天然ガスを導入する。バルブは上死点手前で開き、
主室と副室の圧力差により瞬間的に副室内に空気が流入
し、天然ガスと空気は極めて短時間に均一混合気を作
り、その混合気は同時に着火燃焼し、主室に噴出しなが
ら短時間に希薄燃焼を完了することができる。
【0004】また、本出願人は、副室をシリンダ中央に
配置し、副室と主室とを連通する連絡口を複数形成した
副室式エンジンについて、特願平5−46175号とし
て既に出願している。該副室式エンジンでは、連絡口は
副室中心から偏心した周方向に隔置し、シリンダ軸に対
して副室への空気流入方向が主室のスワール流と逆方向
で且つ副室から主室への噴き出し方向が主室のスワール
流に順流方向に形成されている。
【0005】また、実開昭58−20305号公報に
は、エンジンのバルブ装置が開示されている。該バルブ
装置は、シリンダヘッドのポートの開口部に情報に開く
弁座を形成し、バルブを弁座に上方から当接させ、バル
ブをバルブスプリングにより下方に付勢したものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然ガ
スを燃料とするガスエンジンは、燃料がガス体であるの
で、ガソリンと同じように燃料ガスが吸気バルブから吸
入され、圧縮、着火されるので、圧縮比を大きくするこ
とができず、理論熱効率は必ずしも高くない。通常使用
されているガスエンジンは、圧縮比が12〜13程度で
あり、理論熱効率は48%に過ぎないものであり、ガス
エンジンの動力を電気エネルギーにした場合には、熱効
率は34〜35%で、場合によっては30%を割るよう
な効率である。従って、ガスエンジンから得られる電気
エネルギーとしては、コストの高いものになる。しか
も、このようなガスエンジンは、圧縮比が18以上であ
るディーゼルエンジンの理論熱効率57%とは、大幅に
異なるものである。
【0007】ガスエンジンは、天然ガスを燃料とするも
のであり、燃料が気体であるため、天然ガスを燃料とし
た場合には、ガスを吸入行程で吸入し、次いで圧縮して
圧縮比が高くなるように構成すると、吸気弁から吸入空
気と燃料通路からの燃料ガスとが混合して高圧縮され、
温度が高くなり、自己着火が発生し、上死点TDCのは
るか手前で燃焼を始めることになり、ノッキングを起こ
してエンジンとして成立しないものになる。しかるに、
ナチュラルガスのガス燃料は圧縮比が12以下でない
と、自己着火するものである。また、エンジンの熱効率
については、圧縮比が小さいと熱効率が小さくなるとい
う現象がある。従って、ガスエンジンでは、ガス燃料の
自己着火を避けて、圧縮比を如何に高くするかの課題が
ある。
【0008】ところで、上記のような副室式ガスエンジ
ンでは、通常のポペットタイプのバルブ形状では連絡孔
の面積はバルブの有効面積により決まり、また、主室か
ら副室、及び副室から主室への空気の流れは、バルブ形
状によって決まるため、流入時のガスの乱れを促進でき
ないという問題がある。
【0009】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、主室と副室とを制御弁を配置した
連絡孔で連通し、制御弁をポペットバルブの逆の形状即
ちバルブフェースを弁傘の底面に形成して制御弁の動き
を副室方向に上昇させることで開放するように構成し、
連絡孔の形状及び副室から主室への噴出方向をシリンダ
周辺方向に形成し、副室に天然ガスを導入し、主室で吸
入空気のみを圧縮して圧縮比を高くして圧縮比を高め、
主室内の空気を高温に上昇させた状態で連絡孔の連絡孔
弁を開放して主室の高圧縮空気を副室に乱れを活発にし
て流入させ、副室内のナチュラルガスと高圧縮空気とを
一気に混合させることで短期間に着火燃焼させ、しかも
副室内では燃料は過濃状態なのでNOX の発生を抑制す
る状態で燃焼させ、火炎を副室から主室に一気に噴き出
させて乱れを活発にして主室での燃焼を均一な混合気で
短時間に完結させ、NOX 、HC等の発生を低減し、熱
効率を高め、ガス燃料の自己着火を防止してノッキング
の発生を防止できる副室を有するガスエンジンを提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
発明は、シリンダヘッドに形成したキャビティに配置さ
れた副室を構成する副室壁体、前記キャビティに配置さ
れ且つシリンダの一部を構成するライナ上部と前記副室
を閉鎖するヘッド下面部とから成るヘッドライナ、前記
副室にガス燃料を供給する燃料供給手段、シリンダ側に
構成される主室、シリンダ内を往復運動するピストン、
前記主室と前記副室を連通し且つ前記副室から前記主室
のシリンダ周辺へと放射状に延びる前記ヘッド下面部に
形成された連絡孔、及び前記副室壁体を貫通して弁フェ
ースを弁傘下面に形成した前記連絡孔を開閉する連絡孔
弁を有することを特徴とする副室を有するガスエンジン
に関する。
【0011】また、この副室を有するガスエンジンにお
いて、前記副室壁体、前記ヘッドライナ及び前記ピスト
ンのピストンヘッドは耐熱性に富んだセラミックスで作
製されているものである。
【0012】また、この副室を有するガスエンジンにお
いて、前記燃料供給手段は前記副室に開口するガス燃料
供給路を有し、該ガス燃料供給路には逆止弁が設けられ
ている。
【0013】
【作用】この発明による副室を有するガスエンジンは、
上記のように構成されており、次のように作用する。即
ち、この副室を有するガスエンジンは、シリンダヘッド
に形成したキャビティに副室壁体を配置して副室を構成
し、前記副室を閉鎖するヘッド下面部とシリンダの一部
を構成するライナ上部とから成るヘッドライナを前記キ
ャビティに配置し、前記副室にガス燃料を燃料供給手段
で供給し、シリンダ側に構成される主室と前記副室とを
連通する連絡孔を前記ヘッド下面部に形成し、前記連絡
孔を前記副室から前記主室のシリンダ周辺へと放射状に
延びるように形成し、前記連絡孔を開閉する連絡孔弁を
前記副室壁体を貫通して配置すると共に弁フェースを弁
傘下面に形成したので、前記連絡孔弁の開閉方向を前記
副室内での移動で達成でき、前記連絡孔を副室中心から
シリンダ周辺へ放射状に形成でき、圧縮行程終端で前記
連絡孔弁が開放して前記主室から前記副室へ圧縮空気が
流入する時、前記副室内の空気流の乱れが活発になって
前記副室内での均一な混合気が短時間に生成される。ま
た、前記副室から前記主室へ火炎、未燃混合気等のガス
が噴出する時には、前記連絡孔の作用によって前記主室
内の空気の乱れが活発になり、前記主室に存在する新気
との混合を促進し、燃焼期間を短縮し、熱効率を向上で
き、燃費を向上させることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による副室
を有するガスエンジンの実施例を説明する。図1はこの
発明による副室を有するガスエンジンの一実施例を示す
且つ図2の線A−Aにおける断面図、図2は図1のガス
エンジンにおけるヘッド下面部の平面図、及び図3は図
1のガスエンジンの吸排気弁、連絡孔弁及び燃料供給の
タイミングを示す説明図である。この副室を有するガス
エンジンは、ナチュラルガス即ち天然ガスを燃料とする
ものである。
【0015】この副室を有するガスエンジンは、2個の
吸気弁25と2個の排気弁35を有する4弁方式のベー
スエンジンを基にしてシリンダ中央に副室2を有してい
る。このガスエンジンは、主として、シリンダブロック
26、シリンダブロック26にガスケット23を介して
固定されたシリンダヘッド4、シリンダヘッド4に形成
された2個ずつの吸排気ポート6,8、該吸排気ポート
6,8に配置された吸排気弁25,35、シリンダヘッ
ド4の吸排気ポート6,8の中央でシリンダ中心に形成
されたキャビティ13,22、シリンダヘッド4のキャ
ビティ22内のシリンダ中央に遮熱空気層20を形成し
て配置された副室2を構成する副室壁体9、キャビティ
13内に遮熱空気層20を形成して副室壁体9の下面に
配置されたヘッドライナ10、シリンダブロック26の
孔部24に嵌合し且つシリンダ27を構成するシリンダ
ライナ18、シリンダライナ18に形成したシリンダ2
7内を往復運動するピストン3、及びヘッドライナ10
のライナ上部11によってシリンダ27側に形成される
主室1を有している。
【0016】ヘッドライナ10は、ヘッド下面部12と
ライナ上部11とをセラミックスで一体構造に構成され
ている。更に、ヘッドライナ10のヘッド下面部12は
副室壁体9の下面19に当接して副室2を閉鎖してい
る。従って、副室2は、副室壁体9とヘッドライナ10
におけるヘッド下面部12の上面36によって囲まれる
空所で形成されている。主室1と副室2とを連通する連
絡孔5は、ヘッドライナ10のヘッド下面部12に副室
2から主室1へシリンダ周辺方向に向かって傾斜状態に
複数個形成されている。連絡孔5には、連絡孔5を開閉
する連絡孔弁7が配置されている。即ち、連絡孔弁7の
弁フェース32は、連絡孔5の副室側開口に形成されて
いるバルブシート17に着座している。ヘッドライナ1
0及び副室壁体9は、窒化ケイ素等の耐熱性に富んだセ
ラミックスで作製され、シリンダヘッド4とのキャビテ
ィ13,22との間に遮熱ガスケットが配置されると共
に遮熱空気層20が形成されているので、主室1及び副
室2は遮熱構造に構成されている。
【0017】この副室を有するガスエンジンは、特に、
副室壁体9がシリンダヘッド4に形成したキャビティ2
2内のシリンダ中央に配置されており、副室2に天然ガ
スを供給するガス燃料供給手段が設けられ、主室1と副
室2とを連通するヘッド下面部12に形成した連絡孔5
には連絡孔弁7が配置されていることである。更に、連
絡孔5は、主室1と副室2を連通するため、ヘッド下面
部12にシリンダ中心の回りに隔置して複数個形成され
ており、副室2から主室1のシリンダ27周辺へと放射
状に延びている。また、連絡孔弁7は、副室壁体9の中
心を貫通しており、連絡孔5を開閉するため、ヘッド下
面部12に形成されたバルブシート17に着座する弁フ
ェース32が弁傘37の下面に形成されているものであ
る。
【0018】このガスエンジンにおいて、ピストン3
は、耐熱性に富んだセラミックスで作製されているピス
トンヘッド15と、ピストンヘッド15に遮熱空気層3
4を介在してメタルフロー等による結合リング33で固
定されているピストンスカート29から構成されてい
る。従って、主室1は、ヘッドライナ10とピストンヘ
ッド15とによって高度の遮熱構造に構成されている。
【0019】また、このガスエンジンにおいて、副室2
にガス燃料を供給する燃料供給手段は、副室2に燃料入
口14を開口するガス燃料供給路16を有し、該ガス燃
料供給路16には副室2内のガスが逆流するのを防止す
るため逆止弁30が設けられている。燃料供給手段は、
例えば、燃料としての天然ガスを収容した燃料タンクか
らの天然ガスを蓄圧室に蓄圧し、該蓄圧室の天然ガスを
ガス燃料供給路16を通じて燃料入口14から副室2に
供給するものであり、副室2にガス燃料を供給する時期
は連絡孔弁7が連絡孔5を閉鎖している時期であり、通
常、吸気行程の途中或いは図3に示すように圧縮行程初
期にガス燃料が副室2に供給されるように設定されてい
る。
【0020】また、この副室を有するガスエンジンで
は、図3に示すように、連絡孔弁7は、圧縮行程上死点
近傍で連絡孔5を開放し、主室1内で圧縮されて高温に
なった空気を連絡孔5を通じて副室2内に流入させる。
副室2に高温空気が流入すると、副室2内で空気流の乱
れが活発になり、空気とガス燃料とが均一に且つ短期間
に混合し、混合気が着火燃焼する。次いで、副室2の火
炎が主室1へ噴出し、膨張行程へ移行し、主室1に存在
する新気と混合を促進して短期間に二次燃焼を完結す
る。この膨張行程では、連絡孔5の開放状態を維持して
副室2から主室1へ火炎を噴出させて仕事をさせ、排気
行程終了付近で連絡孔5を連絡孔弁7を作動して閉鎖す
る。また、連絡孔弁7は、電磁弁駆動装置によって電磁
力によって駆動されるように構成できるが、この実施例
では、吸排気弁25,35を駆動する動弁機構と同様な
動弁機構を構成するカム28、リターンスプリング31
等によって作動されるように構成されている。
【0021】このガスエンジンは、上記のように、副室
2に連絡孔5と燃料入口14を設け、ナチュラルガス即
ち天然ガスを溜めた燃料タンクからの天然ガスを蓄圧室
を通じて、連絡孔弁7で連絡孔5を閉鎖した状態で燃料
入口14から副室2内に供給し、また吸気ポート6から
主室1へ吸入した吸入空気を連絡孔弁7で連絡孔5を閉
鎖して副室2に吸入空気が供給されない状態で、ピスト
ン3の上昇の圧縮行程で圧縮されるので、吸入空気が主
室1内で高圧縮されても、副室2内に供給されたガス燃
料は主室1とは連絡孔弁7で遮断されているので自己着
火することがなく、ノッキングが発生することがない。
また、連絡孔弁7が連絡孔5を開放することで、主室1
から高圧縮比の吸入空気が副室2に流入してガス燃料と
吸入空気とが混合して着火し、当量比の大きい燃料リッ
チな状態で高速燃焼してNOX の発生が抑制される。更
に、燃焼後に排気ガスを含んだ副室2に燃料入口14か
らガス燃料が導入され、該ガス燃料は副室2内で受熱し
て活性化する。
【0022】
【発明の効果】この発明による副室を有するガスエンジ
ンは、上記のように構成されており、次のような効果を
有する。即ち、この副室を有するガスエンジンは、シリ
ンダヘッドに副室壁体を配置して副室を構成すると共
に、ヘッドライナを配置して主室を構成し、前記副室に
ガス燃料を供給し、前記主室と前記副室とを連通する連
絡孔を前記ヘッドライナに形成し、前記連絡孔を前記副
室から前記主室のシリンダ周辺へと放射状に延びるよう
に形成し、前記連絡孔を開閉する連絡孔弁を弁フェース
が弁傘下面になるように構成している。そして、前記連
絡孔弁の開閉方向を前記副室内での移動で達成でき、前
記主室側へ前記連絡孔弁を突出することがなく、前記連
絡孔を副室中心からシリンダ周辺へ放射状に形成してい
るので、圧縮行程終端で前記連絡孔弁が開放して前記主
室から前記副室へ高圧縮された高温空気が流入する時、
前記副室内の空気流の乱れが活発になって前記副室内で
の均一なリッチな混合気が短時間に生成され、前記副室
でNOx の発生を抑制した燃焼を行わせることができ
る。また、前記副室から前記主室へ火炎、未燃混合気等
のガスが噴出する時には、前記連絡孔の作用によって前
記主室のシリンダ周辺へ噴出されて前記主室内の空気の
乱れが活発になり、前記主室に存在する新気との混合を
均一に且つ短期間に達成し、燃焼期間を短縮し、熱効率
を向上でき、燃費を向上させることができる。
【0023】また、前記連絡孔を閉鎖して前記主室と前
記副室とを遮断した状態、即ち前記副室内に空気が存在
しない状態で前記副室にガス燃料を導入し、また、ガス
燃料を前記副室に封入した状態で吸入空気を前記主室に
導入するので、前記主室にはガス燃料が存在せず、吸入
空気を高圧縮する高圧縮比化が実現できる。従って、前
記副室には適正な燃料流量を供給でき、しかもガス燃料
が自己着火することがない。更に、吸入空気が前記主室
内で高圧縮圧力になっても前記副室は前記連絡孔弁で閉
鎖して前記主室とは遮断されており、前記副室内の活性
化したガス燃料が自己着火することなく、ノッキングが
発生することもない。
【0024】また、前記連絡孔弁が作動して前記連絡孔
が開放することで、前記主室から高圧縮されて高温化し
た空気が前記副室に一気に流入し、ガス燃料と吸入空気
との混合が一気に促進して着火し、前記副室では当量比
の大きい燃料リッチな状態で高速燃焼するので、NOX
の発生が抑制される。そして、前記副室内は燃焼により
一気に圧力が上昇し、燃焼が促進され、それと同時に、
前記連絡孔を通じて前記副室から前記主室へその火炎が
一気に噴出し、該火炎は前記主室で新気と混合し、予混
合燃焼を促進して燃焼スピードを短縮して理想的な二次
燃焼を完結する。従って、この副室を有するガスエンジ
ンは、NOX 、HC等の発生を大幅に低減でき、高効率
のエンジンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による副室を有するガスエンジ
ンの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のガスエンジンにおけるヘッド下面部の平
面図である。
【図3】図1のガスエンジンの吸排気弁、制御弁及び燃
料供給のタイミングを示す説明図である。
【符号の説明】
1 主室 2 副室 3 ピストン 4 シリンダヘッド 5 連絡孔 6 吸気ポート 7 連絡孔弁 8 排気ポート 9 副室壁体 10 ヘッドライナ 11 ライナ上部 12 ヘッド下面部 13,22 キャビティ 14 燃料入口 15 ピストンヘッド 16 ガス燃料供給路 18 シリンダライナ 20 遮熱空気層 21 遮熱ガスケット 25 吸気弁 26 シリンダブロック 27 シリンダ 30 逆止弁 32 弁フェース 35 排気弁 37 弁傘
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02F 1/24 F02F 1/24 E 3/00 301 3/00 301Z 302 302A F02M 21/02 F02M 21/02 L (56)参考文献 特開 平5−33653(JP,A) 特開 平3−50364(JP,A) 特開 平3−242435(JP,A) 特開 平6−159058(JP,A) 特開 平2−294546(JP,A) 実開 平2−67031(JP,U) 特表 平4−504296(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 1/00 - 23/10 F02D 13/00 - 28/00 F02M 21/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに形成したキャビティに
    配置された副室を構成する副室壁体、前記キャビティに
    配置され且つシリンダの一部を構成するライナ上部と前
    記副室の下部を構成するヘッド下面部とから成るヘッド
    ライナ、前記副室にガス燃料を供給する燃料供給手段、
    シリンダ側に構成される主室、シリンダ内を往復運動す
    るピストン、前記主室と前記副室を連通し且つ前記副室
    から前記主室のシリンダ周辺へと放射状に延びる前記ヘ
    ッド下面部に形成された連絡孔、及び前記副室壁体を貫
    通して弁フェースを弁傘下面に形成した前記連絡孔を開
    閉する連絡孔弁、を有することを特徴とする副室を有す
    るガスエンジン。
  2. 【請求項2】 前記副室壁体、前記ヘッドライナ及び前
    記ピストンのピストンヘッドは耐熱性に富んだセラミッ
    クスで作製されていることを特徴とする請求項1に記載
    の副室を有するガスエンジン。
  3. 【請求項3】 前記燃料供給手段は前記副室に開口する
    ガス燃料供給路を有し、該ガス燃料供給路には逆止弁が
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の副室
    を有するガスエンジン。
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