JP3378157B2 - 自動変速機のオイルシール装置 - Google Patents
自動変速機のオイルシール装置Info
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Description
ルシール装置に関するものである。
によって発生させられた回転を、トルクコンバータを介
して変速装置に伝達し、該変速装置において変速して駆
動輪に伝達するようになっている。そして、前記変速装
置には、複数の歯車要素から成るギヤユニットが配設さ
れ、クラッチ、ブレーキ等の摩擦係合要素を係脱し、歯
車要素の回転を選択的に出力することによって、複数の
変速段が達成されるようになっている。
転を停止させるために配設され、自動変速機ケースとス
プライン係合させられた外側薄板、該外側薄板と対向さ
せて配設され、前記回転部材とスプライン係合させられ
た内側薄板、及び前記外側薄板と内側薄板とを接離させ
るための油圧サーボを有する。図2は従来のシール部材
の拡大図、図3は従来の自動変速機の要部断面図であ
る。
ワンウェイクラッチ、11は自動変速機ケース、12は
出力軸、16は前記ワンウェイクラッチF1のアウタレ
ースを構成する回転部材としてのブレーキハブ、17は
前記ワンウェイクラッチF1のインナレースを構成する
サンギヤ軸である。前記第2ブレーキB2は、前記自動
変速機ケース11とスプライン係合させられた複数の外
側薄板14、該外側薄板14と対向させて配設され、前
記ブレーキハブ16とスプライン係合させられた内側薄
板15、及び前記外側薄板14と内側薄板15とを接離
させるための油圧サーボ21を有する。該油圧サーボ2
1は、「コ」字状の断面を有するアウタドラム22、該
アウタドラム22に固定されたインナドラム23、前記
アウタドラム22とインナドラム23との間に摺(しゅ
う)動自在に配設されたピストン24、及び該ピストン
24に後退方向の付勢力を加えるリターンスプリング2
6から成る。また、前記アウタドラム22は、該アウタ
ドラム22に形成された外周面部36の一方の端面を自
動変速機ケース11に固定されたスナップリング38
に、他方の端面を自動変速機ケース11に形成された段
差部39に当てることによって、自動変速機ケース11
に固定される。なお、アウタドラム22及びインナドラ
ム23によって油圧サーボ21のシリンダドラムが構成
される。
ラム23及びピストン24の間に油室25が形成され、
該油室25に油を供給すると、前記ピストン24が前進
(図における左方に移動) させられ、前記外側薄板14
と内側薄板15とが互いに押し付けられて摩擦力が発生
し、その後、内側薄板15が停止させられる。このよう
にして、第2ブレーキB2が係合させられる。
と、前記リターンスプリング26の付勢力によってピス
トン24は後退 (図における右方に移動) させられ、前
記外側薄板14と内側薄板15とが離れる。このように
して第2ブレーキB2は解放される。ところで、自動変
速機ケース11の壁部28に、先端を前記外周面部36
に形成された油穴33に臨ませて、筒状の連通管31が
配設され、該連通管31内には油路32が形成される。
そして、図示しないバルブボディからの油は、油路32
及び油穴33を介して前記油室25に供給される。
が連通管31と外周面部36との間から漏れることがな
いように、前記連通管31と前記外周面部36との間を
シールするために、前記連通管31の先端部にゴム製で
筒状のシール部材37が配設される。そして、前記連通
管31を所定の押付力で外周面部36に押し付けること
によって、前記シール部材37が変形させられ、シール
部材37の弾性力によってシールを行うことができるよ
うになっている(特開昭61−41058号公報参
照)。
来の自動変速機においては、前記アウタドラム22の外
周面部36を自動変速機ケース11の内周面に沿って延
長し、外側薄板14と外周面部36とをスプライン係合
させる必要がある場合、アウタドラム22は、油圧サー
ボ21を構成する部材として機能するほか、第2ブレー
キB2の係合時に発生する反力を受ける部材としても機
能することになる。したがって、第2ブレーキB2の係
脱に伴って、アウタドラム22は円周方向の所定範囲で
わずかに移動してしまう。
部材37の先端部が、自動変速機ケース11とアウタド
ラム22との間の隙(すき)間に進入して損傷を受けて
しまうことがあり、損傷を受けるとシール性が低下して
しまう。すなわち、図2において、28は自動変速機ケ
ース11(図3)の壁部、32は油路、33は油穴、3
6はアウタドラム22の外周面部、37はシール部材で
ある。図示しないバルブボディからの油は、油路32及
び油穴33を介して油室25に供給される。
て、前記アウタドラム22が矢印A方向の所定範囲でわ
ずかに移動すると、シール部材37の先端部41が、壁
部28と外周面部36との間の隙間に進入して損傷を受
けてしまうことがあり、損傷を受けるとシール性が低下
してしまう。本発明は、前記従来の自動変速機の問題点
を解決して、油圧サーボの油室に油を供給するための連
通管と、油圧サーボのシリンダドラムとの間のシール性
を向上させることができる自動変速機のオイルシール装
置を提供することを目的とする。
動変速機のオイルシール装置においては、内部に油室を
備え、外部から力を受けて、円周方向の所定範囲で移動
する円筒状部材と、該円筒状部材に押し付けられ、か
つ、先端を前記円筒状部材に形成された油穴に臨ませて
配設された筒状のシール部材と、該シール部材の内側と
連通する油路及び前記油穴を介して前記油室に油を供給
する油圧供給手段とを有する。そして、前記円筒状部材
の外側表面における前記油穴の周囲に凹部が形成され、
前記シール部材の先端が前記凹部に収容され、かつ、前
記シール部材の外周面は、前記油路内の油圧によって、
前記凹部におけるシール部材の先端の径方向外方に形成
された内周面に圧接される。
置においては、さらに、前記円筒状部材は、摩擦係合要
素を係脱するための油圧サーボのシリンダドラムであ
り、前記油圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記油
路は自動変速機ケースに形成され、前記シール部材は、
シリンダドラムの外側表面より外側において、前記油路
内に配設された連通管の先端に取り付けられる。
ル装置においては、内部に油室を備え、外部から力を受
けて、円周方向の所定範囲で移動する円筒状部材と、該
円筒状部材に押し付けられ、かつ、先端を前記円筒状部
材に形成された油穴に臨ませて配設された筒状のシール
部材と、該シール部材の内側に形成された油路及び前記
油穴を介して前記油室に油を供給する油圧供給手段とを
有する。
ーパ面が形成され、前記シール部材の内周における先端
から設定距離を置いた位置に補強部材が配設される。本
発明の更に他の自動変速機のオイルシール装置において
は、さらに、前記シール部材は、前記油路内に配設され
たスプリングによって付勢される。本発明の更に他の自
動変速機のオイルシール装置においては、さらに、前記
シール部材の油路側にリップが形成され、該リップの外
周部にシール部が、リップの内周部に受圧面がそれぞれ
形成される。
ル装置においては、さらに、前記円筒状部材は、摩擦係
合要素を係脱するための油圧サーボのシリンダドラムで
あり、前記油圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記
油路は自動変速機ケースに形成される。本発明の更に他
の自動変速機のオイルシール装置においては、さらに、
前記円筒状部材の外側表面における前記油穴の周囲に凹
部が形成され、前記シール部材の先端が凹部に収容され
る。
ル装置においては、さらに、前記シール部材の外周面
は、前記油路内の油圧によって前記凹部の内周面に圧接
される。本発明の更に他の自動変速機のオイルシール装
置においては、さらに、前記補強部材の先端は、前記シ
リンダドラムの外側表面より外側に位置する。
て図面を参照しながら詳細に説明する。図4は本発明の
第1の実施の形態における自動変速機の要部断面図であ
る。図において、B2は摩擦係合要素としての第2ブレ
ーキ、B3は第3ブレーキ、C1は第1クラッチ、F1
はワンウェイクラッチ、47、48はプラネタリギヤユ
ニット、51は自動変速機ケース、52は中間伝動軸、
49は前記ワンウェイクラッチF1のアウタレース、5
6は該アウタレース49に固定されたブレーキハブ、5
7は前記ワンウェイクラッチF1のインナレースを構成
するサンギヤ軸である。
ス51とスプライン係合させられた複数の外側薄板1
4、該外側薄板14と対向させて配設され、前記ブレー
キハブ56とスプライン係合させられた内側薄板15、
及び前記外側薄板14と内側薄板15とを接離させるた
めの油圧サーボ61を有する。該油圧サーボ61は、
「L」字状の断面を有するアウタドラム62、該アウタ
ドラム62に固定されたインナドラム63、前記アウタ
ドラム62とインナドラム63との間に摺動自在に配設
されたピストン24、及び該ピストン24に後退方向の
付勢力を加えるリターンスプリング26から成る。ま
た、前記アウタドラム62は、該アウタドラム62に形
成された外周面部76の一方の端面を自動変速機ケース
51に固定されたスナップリング78に、他方の端面を
自動変速機ケース51に形成された段差部79に当てる
ことによって、自動変速機ケース51に固定される。
63によって、油圧サーボ61の円筒状部材としてのシ
リンダドラムが構成される。そして、前記アウタドラム
62、インナドラム63及びピストン24の間に油室2
5が形成され、該油室25に油を供給すると、前記ピス
トン24が前進 (図における左方に移動) させられ、前
記外側薄板14と内側薄板15とが互いに押し付けられ
て摩擦力が発生し、その後、内側薄板15が停止させら
れる。このようにして、第2ブレーキB2が係合させら
れる。
と、前記リターンスプリング26の付勢力によってピス
トン24は後退 (図における右方に移動) させられ、前
記外側薄板14と内側薄板15とが離れる。このように
して第2ブレーキB2は解放される。ところで、自動変
速機ケース51の壁部58に、先端を前記外周面部76
に形成された油穴73に臨ませて、筒状の連通管71が
配設され、該連通管71内には油路72が形成される。
そして、油圧供給手段としての、また、油圧制御回路部
としてのバルブボディ88からの油は、油路72及び油
穴73を介して前記油室25に供給される。
が連通管71と外周面部76との間から漏れることがな
いように、前記連通管71と前記外周面部76との間を
シールするために、前記連通管71の先端部にゴム製で
筒状のシール部材77が配設される。そして、前記連通
管71を所定の押付力で外周面部76に押し付けること
によって、前記シール部材77が変形させられ、シール
部材77の弾性力によってシールを行うことができるよ
うになっている。
を小さくするために、前記第2ブレーキB2に隣接させ
て第3ブレーキB3が配設され、前記インナドラム63
がシリンダドラムとして使用され、該インナドラム63
の内側にピストン80が摺動自在に配設され、インナド
ラム63とピストン80との間に油室81が形成され
る。
記ピストン80を前進 (図における右方へ移動) させて
第3ブレーキB3を係合させようとすると、図における
左方に向けて前記インナドラム63に反力が加わる。そ
こで、前記外周面部76を自動変速機ケース51の内周
面に沿って延長し、前述したように、外周面部76の一
方の端面をスナップリング78に当てるようにしてい
る。その結果、第3ブレーキB3の係合に伴って発生す
る反力を、スナップリング78を介して自動変速機ケー
ス51によって受けることができる。
周面部76によって包囲されることになるので、外側薄
板14と外周面部76とをスプライン係合させるように
している。そして、前記第2ブレーキB2を係合させよ
うとすると、図における左方に向けて、外側薄板14及
び内側薄板15に反力が加わる。そこで、前記外周面部
76の前端の近傍にスナップリング84を配設し、受け
板85を介して前記外側薄板14及び内側薄板15をス
ナップリング84に当てるようにしている。その結果、
第2ブレーキB2の係合に伴って発生する反力を、スナ
ップリング84を介してアウタドラム62によって受け
ることができる。
ーボ61を構成する部材として機能するほか、第2ブレ
ーキB2の係合時に発生する反力を受ける部材としても
機能することになる。したがって、第2ブレーキB2の
係脱に伴って、アウタドラム62は外部から力を受け、
円周方向の所定範囲でわずかに移動してしまう。そこ
で、前記外周面部76の外側表面における前記シール部
材77の先端が当接する部分に座ぐりを施すようにして
いる。
シール部材の拡大図である。図において、58は自動変
速機ケース51(図4)の壁部、72は連通管71内に
形成された油路、76はアウタドラム62の外周面部、
73は該外周面部76に形成された油穴、77はシール
部材である。この場合、バルブボディ88の油は、油路
72及び油穴73を介して油室25に供給される。前記
外周面部76の外側表面における前記油穴73の周囲に
座ぐりが施され、前記シール部材77の先端77aを収
容する凹部87が形成される。したがって、連通管71
を所定の押付力で外周面部76に押し付けることによっ
て、前記先端77aが前記凹部87の底面S1に押し付
けられてシールが行われる。
前記アウタドラム62が矢印A方向の所定範囲で移動し
ても、シール部材77の先端77aは、前記凹部87に
よって保護され、壁部58と外周面部76との間の隙間
に進入して損傷を受けることがなくなるので、シール性
を向上させることができる。ところで、前記凹部87の
内径は先端77aの外径よりわずかに大きくされる。し
たがって、油路72内の油圧が高くなったときに、先端
77aが径方向外方に膨張すると、凹部87の内周面S
2と先端77aの外周面とが圧接させられるので、シー
ル性を一層向上させることができる。
ム62の外側表面より外側に位置させられるので、第2
ブレーキB2の係脱に伴って、アウタドラム62が円周
方向に移動しても、連通管71の先端部とアウタドラム
62の外側表面との間にシール部材77が挟まれること
がない。したがって、前記先端77a以外の部分が損傷
を受けることがなくなるので、シール性を向上させるこ
とができる。しかも、連通管71の先端部がアウタドラ
ム62の外側表面より外側に位置させられるので、シー
ル部材77のゴム材料の体積を小さくすることができ
る。したがって、シール部材77の過圧縮割れが発生す
るのを防止することができる。
説明する。図5は本発明の第2の実施の形態におけるシ
ール部材の断面図、図6は本発明の第2の実施の形態に
おけるシール部材の拡大図である。図において、58は
自動変速機ケース51(図4)の壁部、91は該壁部5
8に形成された油路である。また、92は先端をアウタ
ドラム62の外周面部76に形成された油穴73に臨ま
せて配設されたオイル供給ユニットであり、油圧供給手
段としての、また、油圧制御回路部としてのバルブボデ
ィ88からの油は、オイル供給ユニット92及び油穴7
3を介して油室25に供給される。
ルブボディ88に当接させられたスプリング93、該ス
プリング93の他端に固定されたガスケットホルダ9
4、及び該ガスケットホルダ94に固定されたゴム製で
筒状のシール部材97から成り、前記ガスケットホルダ
94は、外周面においてシール部材97を保持し、スプ
リング93に固定された第1筒状部95、及び該第1筒
状部95に組み込まれ、外側表面にシール部材97が取
り付けられた第2筒状部分96から成る。なお、前記シ
ール部材97を水素化ニトリルによって形成することも
できる。該水素化ニトリルは、低温時において安定した
摺動特性を有するので、低温時におけるシール部材97
のシール性を向上させることができる。
88に当接させられるので、油路91内にスプリング9
3を配設することができる。したがって、自動変速機の
オイルシール装置の構造を簡素化することができる。前
記シール部材97は、油路91を介して供給された油が
連通管71と外周面部76との間から漏れることがない
ように、前記壁部58と前記外周面部76との間のシー
ルを行う。前記シール部材97をスプリング93によっ
て所定の付勢力で外周面部76に押し付けると、シール
部材97の弾性力によってシールを行うことができるよ
うになっている。この場合、スプリング93による付勢
力をシールに利用することができるので、シール部材9
7に過圧縮割れが発生するのを防止することができる。
ール部材97の先端98の外周部にテーパ面97aが形
成され、内周部に第2筒状部96が配設される。したが
って、スプリング93によってシール部材97が外周面
部76に押し付けられた状態で、前記アウタドラム62
が矢印A方向の所定範囲で移動しても、図示しない大き
なOリングを使用したときと比較して、先端98が壁部
58と外周面部76との間の隙間に進入して損傷を受け
ることがなくなるので、シール性を向上させることがで
きる。また、図示しない小さなOリングを使用したとき
と比較して、ゴム材料の体積を大きくすることができる
ので、シール部材97の過圧縮割れが発生するのを防止
することができる。
ち、油路91側にリップ99が形成され、該リップ99
の外周部に環状凸部から成るシール部97bが、リップ
99の内周部に受圧面97cがそれぞれ形成される。し
たがって、油路91内の油圧が前記受圧面97cに加わ
ると、前記リップ99が径方向外方に広がり、シール部
97bを前記油路91の内周面に押し付けるので、油路
91内の油圧が低下するのを防止することができる。し
かも、油圧の作動の開始時、低温時等においてもシール
部材97と前記油路91の内周面との摺動性が良好にな
り、シール部材97の動きを円滑にすることができる。
端から所定距離だけ突出させることによって圧縮代が形
成されているので、第2筒状部96が外周面部76に食
い込むのを防止することができるだけでなく、シール部
材97の過圧縮割れが発生するのを防止することができ
る。なお、第2筒状部96によって補強部材が構成され
る。
記アウタドラム62の外側表面より外側に位置するの
で、第2ブレーキB2の係脱に伴って、アウタドラム6
2が円周方向に移動しても、第2筒状部96の先端と外
周面部76の外側表面との間にシール部材97が挟まれ
ることがない。したがって、シール部材97の先端98
以外の部分が損傷を受けることがなくなるので、シール
性を向上させることができる。
説明する。図7は本発明の第3の実施の形態におけるシ
ール部材の断面図である。なお、第2の実施の形態と構
造が同じ部分については、同じ符号を付与することによ
ってその説明を省略する。この場合、アウタドラム62
(図4)の外周面部76の外側表面における前記油穴7
3の周囲に座ぐりが施され、シール部材97の先端98
を収容する凹部87が形成される。
押付力で外周面部76に押し付けることによって、前記
先端98が前記凹部87の底面S1に押し付けられてシ
ールが行われる。また、第2ブレーキB2の係脱に伴っ
て、前記アウタドラム62が矢印A方向の所定範囲で移
動しても、シール部材97の先端98が凹部87によっ
て保護され、自動変速機ケース51の壁部58と外周面
部76との間の隙間に進入して損傷を受けることがなく
なるので、シール性を向上させることができる。
の先端98の外径よりわずかに大きくされる。したがっ
て、油路91内の油圧が高くなったときに、先端98が
径方向外方に膨張すると、凹部87の内周面S2と先端
98の外周面とが圧接させられるので、シール性を一層
向上させることができる。また、先端98を第2筒状部
96の先端から所定距離だけ突出させることによって圧
縮代が形成されているので、第2筒状部96が外周面部
76に食い込むのを防止することができるだけでなく、
シール部材97の過圧縮割れが発生するのを防止するこ
とができる。なお、第2筒状部96によって補強部材が
構成される。
記外周面部76の外側表面より外側に位置するので、第
2ブレーキB2の係脱に伴って、アウタドラム62が円
周方向に移動しても、第2筒状部96の先端部とアウタ
ドラム62の外側表面との間にシール部材97が挟まれ
ることがない。したがって、シール部材97の先端98
以外の部分が損傷を受けることがなくなるので、シール
性を向上させることができる。
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
れば、自動変速機のオイルシール装置においては、内部
に油室を備え、外部から力を受けて、円周方向の所定範
囲で移動する円筒状部材と、該円筒状部材に押し付けら
れ、かつ、先端を前記円筒状部材に形成された油穴に臨
ませて配設された筒状のシール部材と、該シール部材の
内側と連通する油路及び前記油穴を介して前記油室に油
を供給する油圧供給手段とを有する。そして、前記円筒
状部材の外側表面における前記油穴の周囲に凹部が形成
され、前記シール部材の先端が前記凹部に収容され、か
つ、前記シール部材の外周面は、前記油路内の油圧によ
って、前記凹部におけるシール部材の先端の径方向外方
に形成された内周面に圧接される。
て所定範囲で移動しても、シール部材の先端は凹部によ
って保護される。したがって、シール部材の先端が損傷
を受けることがなくなるので、シール性を向上させるこ
とができる。また、シール部材の先端と凹部の底面との
間、及びシール部材の外周面と凹部の内周面との間にお
いてシールが行われるので、シール性を一層向上させる
ことができる。
置においては、さらに、前記円筒状部材は、摩擦係合要
素を係脱するための油圧サーボのシリンダドラムであ
り、前記油圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記油
路は自動変速機ケースに形成され、前記シール部材は、
シリンダドラムの外側表面より外側において、前記油路
内に配設された連通管の先端に取り付けられる。
シリンダドラムが所定範囲で移動しても、シール部材の
先端は凹部によって保護され、自動変速機ケースとシリ
ンダドラムとの間の隙間に進入して損傷を受けることが
なくなるので、シール性を向上させることができる。ま
た、前記シール部材は、シリンダドラムの外側表面より
外側において、前記油路内に配設された連通管の先端に
取り付けられるので、シリンダドラムが移動しても、連
通管の先端部とシリンダドラムの外側表面との間にシー
ル部材が挟まれることがない。したがって、シール部材
の先端以外の部分が損傷を受けることがなくなるので、
シール性を向上させることができる。
ル装置においては、内部に油室を備え、外部から力を受
けて、円周方向の所定範囲で移動する円筒状部材と、該
円筒状部材に押し付けられ、かつ、先端を前記円筒状部
材に形成された油穴に臨ませて配設された筒状のシール
部材と、該シール部材の内側に形成された油路及び前記
油穴を介して前記油室に油を供給する油圧供給手段とを
有する。
ーパ面が形成され、前記シール部材の内周における先端
から設定距離を置いた位置に補強部材が配設される。こ
の場合、円筒状部材が外部から力を受けて所定範囲で移
動しても、シール部材の先端の外周にテーパ面が形成さ
れるので、シール部材の先端が大きく変形することがな
い。したがって、シール部材の先端が損傷を受けること
がなくなるので、シール性を向上させることができる。
から設定距離を置いた位置に補強部材が配設されるの
で、シール部材の先端が変形するのを一層防止すること
ができるとともに、補強部材が円筒状部材に食い込むの
を防止することができるだけでなく、シール部材の過圧
縮割れが発生するのを防止することができる。本発明の
更に他の自動変速機のオイルシール装置においては、さ
らに、前記シール部材は、前記油路内に配設されたスプ
リングによって付勢される。
ルに利用することができるので、シール部材の弾性力を
その分小さくすることができ、圧縮代を少なくすること
ができる。したがって、シール部材を硬度の高い材料に
よって形成することができ、耐久性を向上させることが
できる。しかも、スプリングの付勢力は安定しているの
で、シールを確実に行うことができる。
ル装置においては、さらに、前記シール部材の油路側に
リップが形成され、該リップの外周部にシール部が、リ
ップの内周部に受圧面がそれぞれ形成される。この場
合、油路内の油圧が前記受圧面に加わると、前記リップ
が径方向外方に広がり、シール部を前記油路の内周面に
押し付けるので、油路内の油圧が低下するのを防止する
ことができる。しかも、油圧の作動の開始時、低温時等
においても、シール部材と油路の内周面との摺動性が良
好になり、シール部材の動きを円滑にすることができ
る。
ル装置においては、さらに、前記円筒状部材は、摩擦係
合要素を係脱するための油圧サーボのシリンダドラムで
あり、前記油圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記
油路は自動変速機ケースに形成される。この場合、摩擦
係合要素の係脱に伴って、シリンダドラムが所定範囲で
移動しても、シール部材の先端が自動変速機ケースとシ
リンダドラムとの間の隙間に進入して損傷を受けること
がなくなるので、シール性を向上させることができる。
当接させられるので、油路内にスプリングを配設するこ
とができる。したがって、自動変速機のオイルシール装
置の構造を簡素化することができる。本発明の更に他の
自動変速機のオイルシール装置においては、さらに、前
記円筒状部材の外側表面における前記油穴の周囲に凹部
が形成され、前記シール部材の先端が凹部に収容され
る。
て所定範囲で移動しても、シール部材の先端は凹部によ
って保護される。したがって、シール部材の先端が損傷
を受けることがなくなるので、シール性を向上させるこ
とができる。本発明の更に他の自動変速機のオイルシー
ル装置においては、さらに、前記シール部材の外周面
は、前記油路内の油圧によって前記凹部の内周面に圧接
される。
との間、及びシール部材の外周面と凹部の内周面との間
においてシールが行われるので、シール性を一層向上さ
せることができる。本発明の更に他の自動変速機のオイ
ルシール装置においては、さらに、前記補強部材の先端
は、前記シリンダドラムの外周より外側に位置する。
て所定範囲で移動しても、補強部材の先端部と円筒状部
材の外側表面との間にシール部材が挟まれることがな
い。したがって、シール部材の先端以外の部分が損傷を
受けることがなくなるので、シール性を向上させること
ができる。
の拡大図である。
の要部断面図である。
の断面図である。
の拡大図である。
の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 内部に油室を備え、外部から力を受け
て、円周方向の所定範囲で移動する円筒状部材と、該円
筒状部材に押し付けられ、かつ、先端を前記円筒状部材
に形成された油穴に臨ませて配設された筒状のシール部
材と、該シール部材の内側と連通する油路及び前記油穴
を介して前記油室に油を供給する油圧供給手段とを有す
るとともに、前記円筒状部材の外側表面における前記油
穴の周囲に凹部が形成され、前記シール部材の先端が前
記凹部に収容され、かつ、前記シール部材の外周面は、
前記油路内の油圧によって、前記凹部におけるシール部
材の先端の径方向外方に形成された内周面に圧接される
ことを特徴とする自動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項2】 前記円筒状部材は、摩擦係合要素を係脱
するための油圧サーボのシリンダドラムであり、前記油
圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記油路は自動変
速機ケースに形成され、前記シール部材は、シリンダド
ラムの外側表面より外側において、前記油路内に配設さ
れた連通管の先端に取り付けられる請求項1に記載の自
動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項3】 内部に油室を備え、外部から力を受け
て、円周方向の所定範囲で移動する円筒状部材と、該円
筒状部材に押し付けられ、かつ、先端を前記円筒状部材
に形成された油穴に臨ませて配設された筒状のシール部
材と、該シール部材の内側に形成された油路及び前記油
穴を介して前記油室に油を供給する油圧供給手段とを有
するとともに、前記シール部材の先端の外周にテーパ面
が形成され、前記シール部材の内周における先端から設
定距離を置いた位置に補強部材が配設されることを特徴
とする自動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項4】 前記シール部材は、前記油路内に配設さ
れたスプリングによって付勢される請求項3に記載の自
動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項5】 前記シール部材の油路側にリップが形成
され、該リップの外周部にシール部が、リップの内周部
に受圧面がそれぞれ形成される請求項3又は4に記載の
自動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項6】 前記円筒状部材は、摩擦係合要素を係脱
するための油圧サーボのシリンダドラムであり、前記油
圧供給手段は油圧制御回路部であり、前記油路は自動変
速機ケースに形成される請求項4に記載の自動変速機の
オイルシール装置。 - 【請求項7】 前記円筒状部材の外側表面における前記
油穴の周囲に凹部が形成され、前記シール部材の先端が
凹部に収容される請求項3〜6のいずれか1項に記載の
自動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項8】 前記シール部材の外周面は、前記油路内
の油圧によって前記凹部の内周面に圧接される請求項7
に記載の自動変速機のオイルシール装置。 - 【請求項9】 前記補強部材の先端は、前記シリンダド
ラムの外側表面より外側に位置する請求項7又は8に記
載の自動変速機のオイルシール装置。
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JP (1) | JP3378157B2 (ja) |
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JPH02103531U (ja) * | 1989-02-02 | 1990-08-17 | ||
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1997
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- 1997-12-23 US US08/997,397 patent/US5954177A/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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