JP3377167B2 - 場内拡声方法およびその装置 - Google Patents

場内拡声方法およびその装置

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JP3377167B2
JP3377167B2 JP20554297A JP20554297A JP3377167B2 JP 3377167 B2 JP3377167 B2 JP 3377167B2 JP 20554297 A JP20554297 A JP 20554297A JP 20554297 A JP20554297 A JP 20554297A JP 3377167 B2 JP3377167 B2 JP 3377167B2
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健司 清原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発話者の発声した
音声を複数のマイクロホンで構成されるマイクロホンア
レーで収音し該マイクロホンアレーの出力信号を信号処
理して該発話者の音声のみを高いSN比で収音し、この
収音した出力信号を該発話者の居る同一室内に音波とし
て放射する単一または複数のスピーカを用いた場内拡声
方法およびその装置に係り、特に該発話者が発話する際
に、該スピーカの影響を除去して正確に該発話者を検出
し、また該発話者近傍のスピーカの増幅を制御してハウ
リング等の悪影響を除去する場内拡声方法およびその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、場内拡声は、発話者に近接してマ
イクロホンを設置ないし発話者がマイクロホンを持って
発話し、マイクロホンからの出力信号を増幅してスピー
カを通して音波として該発話者の居る同一室内に放射す
るのが一般的であった。
【0003】しかし、近年、発話者に近接してマイクロ
ホンを設置することが邪魔であったり、また講演会の席
などで聴取者からの質問を場内に拡声する際に質問者へ
マイクを手渡さなければならないことが繁雑であるなど
の理由から、発話者や質問者に近接してマイクロホンを
設置する必要のない、マイクロホンを意識しない、自然
な発話が可能で、かつ音声等の目的音のみを高いSN比
で収音する収音装置が求められている。
【0004】そのような収音装置の例として、複数のマ
イクロホン(マイクロホンアレー)を設置して、それら
の出力を信号処理して目的音を抽出する収音装置があ
る。このようなマイクロホンアレーを用いて雑音を抑圧
し目的音声を抽出する信号処理方式には、遅延和方式、
AMNORなど多数知られているが(例えば大賀、山
崎、金田共著“音響システムとデジタル処理”,電子情
報通信学会,1995年,pp.173−197)、例
えば、遅延和方式では次のように目的音を抽出する。
【0005】図5は遅延和方式による目的音抽出の原理
を説明する図である。図5において、1は収音部(マイ
クロホンアレー)、21 ,22 ,・・・,2M はマイク
ロホン(Mはマイクロホンの数)、31 ,32 ,・・
・,3M は遅延器、4は加算器、5は出力信号、6は雑
音抑圧部、dはマイクロホン間隔、s(t)は前記収音
部1に到来する音波(tは時間を表す)、θは前記音波
s(t)が収音部1に到来する到来角度であり、後述す
るτは各マイクロホンに音波が到達する時間差(遅延時
間)である。
【0006】図5のマイクロホン21 ,22 ,・・・,
M が等間隔dで直線状に並び、音波s(t)が遠方か
ら、この直線状に並んだマイクロホンに角度θで到来す
るものとする。このとき、マイクロホン21 に到達した
音波s(t)がマイクロホン22 に到達するまでに伝播
する距離は、マイクロホン間隔dと到来角θとからds
inθで表される。同様に、i番目のマイクロホン2i
(i=2,・・・,M)に到達するまでに伝播する距離
は、(i−1)dsinθで表される。従って、マイク
ロホン2i(i=2,・・・,M)に到達するまでの遅
延時間τi は、マイクロホン21 を基準にすると、この
伝播距離を音速cで割ることにより、次式(1)で表さ
れる。
【0007】
【数1】 ここで、各マイクロホン2i (i=1,・・・,M)か
らの出力信号をxi (t)で表すこと、これは音波s
(t)がτi だけ遅れたものであるから、次式(2)の
ようになる。
【0008】
【数2】 ここで遅延器3i (i=1,2,・・・,M)の遅延量
i を適切に設定すると、θ方向からの到来する音波の
みを強調して出力信号5に出力できることを以下に示
す。
【0009】遅延器3i (i=1,2,・・・,M)の
遅延量Di を次式(3)のように設定する。
【0010】
【数3】 o は、τi の値が小さすぎるときに遅延特性をディジ
タルフィルタで実現する際の精度が低下することを防ぐ
ために付加する固定遅延量である。
【0011】このとき、遅延器3i (i=1,2,・・
・,M)の出力は、式(2)の信号に式(3)の遅延量
i が生じたものなので、次式(4)のようになる。
【0012】
【数4】 すなわち、マイクロホンの番号iに関わらず、s(t)
がD0 だけ遅れた同一の信号となる。
【0013】このように位相を揃えてから加算器4によ
って信号を足し合わせれば、このθ方向から到来する音
波は、足し合わされた分、強調される。一方、θ方向と
は別のθN 方向から到来する音波は、τi とは異なる遅
延時間τN をもって受音されるため、式(3)の遅延量
では位相は揃わず、加算器4によって信号を足し合わせ
ても強調されることはない。
【0014】このようにして、遅延和方式では遅延量D
iを式(3)のように設定することで目的の方向θから
到来する音波を強調し、他の方向θN から到来する雑音
を相対的に抑圧する。
【0015】このとき、遅延量Diを変化させることで
目的の方向θを走査し、マイクロホンアレー1の出力信
号を監視すれば、θが目的話者の方向に向いたとき出力
信号が大きくなるので、目的話者の方向を探すことがで
きる。そして、この目的話者の方向θからの音波を強調
するように式(4)に従って位相を揃えて加算すること
により、すなわちマイクロホンアレー1の指向性をθの
方向に向けることにより、目的音を高いSN比で収音す
ることができる。
【0016】なお、ここでは説明の便宜上、複数のマイ
クロホン2 ,2 ,・・・,2を等間隔dで直
線上に並んだものとして説明したが、このマイクロホン
の間隔は不等間隔にすることも可能で、並べる形状も2
次元的・3次元的に並べてもよい。
【0017】また、図6のように点音源的な音源Sがマ
イクロホンアレー1に比較的近い距離に位置する場合
は、音源Sからの球面波的な性質を利用して、遅延器3
1 ,32 ,・・・,3M の後段にゲイン71 ,72 ,・
・・,7M を設け、このゲインに適切な荷重を与えるこ
とが収音SN比の向上に重要である。荷重の与え方とし
ては、次式(5),(6),(7)で表わされるような
与え方がある(野村,金田,小島“近接音場型マイクロ
ホンアレー”,日本音響学会誌,53巻2号(199
7),pp.110−116)。
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】
【数7】 ここにr1 ,r2 ,・・・,rM は音源Sから各マイク
ロホン21 ,22 ,・・・,2M までの距離、rC は室
内の臨界距離すなわち音源の直接音パワーと残響音パワ
ーとが等しくなる距離であり、室容積V[m3 ]、室の
残響時間T[秒]に対し、rC =√(0.0032V/
T)で表わされる(H.Kuttruff, “RoomAcoustics(Thir
d Edition) ”,Elsevier Applied Science,pp.100-132
(1991))。このときマイクロホンアレー1は音源Sの位
置の“点”に対して最も感度が高くなるようになり、い
わば感度の“焦点”が形成されるようになる。このと
き、各マイクロホンまでの距離ri (i=1,2,・・
・,M)に対する遅延器31,32 ,・・・,3M の遅
延量D0 −ri /c(c:音速)と上述のゲインg0
なわちaを変化させて感度の焦点を走査し、アレー出力
を監視すれば、目的話者の存在する点に感度の焦点が向
いたときにアレー出力が大きくなるので、これによって
目的話者の位置を見い出すことができる。
【0021】このようにして、方向ないし位置として目
的話者の存在領域を見い出し、その存在領域にアレーの
指向性を向けることにより、高い収音SN比で目的音を
収音することができる。
【0022】このマイクロホンアレー1を場内拡声に応
用することを試みる。マイクロホンアレー1を場内拡声
の収音部に利用する利点は、前述のように、高い収音S
N比で話者から離れた位置にマイクロホンアレー1を設
置することが可能なため、発話者に近接してマイクロホ
ンを設置する必要がなく、マイクロホンを意識しない、
自然な通話が可能になるなどの利点が挙げられる。ま
た、講演会の席などで聴取者からの質問を場内に拡声す
る際に、質問者へマイクロホンを手渡す必要がなくなる
などの利点も挙げられる。
【0023】このマイクロホンアレーを収音部にした場
内拡声装置の例を図7に示す。この図で、11は場内拡
声装置の全体を表し、12はマイクロホンアレー、13
はマイクロホンアレー処理装置、14は増幅器、15は
スピーカを表す。発話された目的音声はマイクロホンア
レー12で収音され、マイクロホンアレー処理装置13
で目的音声を強調する処理が施された後、増幅器14で
増幅され、スピーカ15から音波として場内に拡声され
て放射される。マイクロホンアレー処理装置13は、上
述のようにマイクロホンアレー12の指向性を走査して
目的話者の存在領域を見い出し、アレーの指向性が目的
話者の存在領域に向くように動作し、目的音声を高いS
N比で収音するように動作する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにマイク
ロホンアレー12は、目的話者の存在領域を検出してこ
の存在領域にアレーの指向性を向けて目的音声を高いS
N比で収音することについては効果があった。しかし、
発話者の話者音声がスピーカ15から拡声して放射され
るとき、このスピーカ位置もしくはその付近をしばしば
目的話者の存在領域として検出してしまい、マイクロホ
ンアレー12の指向性をスピーカの方向に向けてしまう
ことが解った。
【0025】この問題を回避するために、受話スピーカ
の方向にマイクロホンアレー12の指向性を向けること
を禁止すると、発話者がスピーカ15に近接した位置で
発話した際には、発話者の存在する領域に充分にマイク
ロホンアレー12の指向性を向けることができなくな
り、充分に高いSN比で目的音声を収音できなくなると
いう新たな問題が発生することも解った。また、この発
話者にマイクロホンアレー12の指向性を向けることが
できたとしても、スピーカ15から放射された目的音声
が再びマイクロホンアレー12に収音されて再度増幅さ
れるという閉ループが形成され、これが原因でハウリン
グを起こし、充分な場内拡声ができないという問題の生
じることも解った。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明では、以下のように増幅器の制御を行う。
すなわち、発話者の位置を検出する発話者位置検出手段
と室内に設置された複数のスピーカのうち該発話者位置
の近傍に存在する話者近傍スピーカを判定する判定手段
と、該話者近傍スピーカに接続される増幅手段のゲイン
を制御する制御手段を設け、発話者が発話したとき該話
者近傍スピーカに接続される該増幅手段のゲインを下げ
るように該制御手段で制御する。
【0027】発話者の検出は次のように行う。すなわ
ち、該スピーカの位置を除いて該マイクロホンアレーの
指向性を走査する発話者収音手段と、該発話者収音手段
が指向性を形成する領域の近傍に該マイクロホンアレー
の指向性を向ける比較用収音手段と、該発話者収音手段
からの出力である発話者収音出力信号および該比較用収
音手段からの出力である比較用出力信号とを用いて発話
者位置を推定する。
【0028】この位置推定は、例えば次のように行う。
該発話者収音手段からの出力信号のパワーを計算する発
話者パワー計算手段と、該比較用収音手段の出力信号の
パワーを計算する比較用パワー計算手段と、該発話者パ
ワー計算手段で計算された発話者パワーが該比較用パワ
ー計算手段で計算された比較用パワーよりも設定した値
だけ超えたかを判定する発話者パワー勾配判定手段およ
び該発話者パワーが設定されたしきい値Wを超えたかど
うかを判定する発話者パワー判定手段を設け、該発話者
パー判定手段の判定が真であり、かつ該発話者パワー勾
配判定手段の判定結果が発話者から音声が発声されてい
ると判定したときに該発話者位置推定手段が発話者位置
を推定する。
【0029】また、マイクロホンアレー出力に対する信
号処理として図5または図6に示した遅延和方式を用い
る場合、一般に高域周波数の方が指向性が鋭い。従っ
て、高域周波数成分を用いれば、スピーカの近傍に話者
が存在している場合でも、スピーカから放射される音波
を発話者から放射される音波と分離して収音することが
でき、発話者から放射される目的音声を区別して発話者
位置を検出することができる。高域周波数成分を取り出
すには、発話者および比較用焦点に対するマイクロホン
アレー出力を高域ろ波器に通すことで取り出すことがで
きる。このように、該発話者収音手段および比較用収音
手段からの出力信号の特定の帯域ろ波手段を設け、該帯
域ろ波手段の出力信号を用いて該発話者位置推定手段が
発話者位置を推定する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、発話者位置検出手段に
おいて、前述のようにマイクロホンアレーの指向性を走
査し、発話者の位置を探す。このとき、スピーカの位置
は走査の対象から外しておく。但し、スピーカの位置を
走査の対象から外しても、スピーカから音声放射されて
いるときは、スピーカ近傍の領域の音圧が上昇するた
め、検出された位置が、発話者からの音声に基づいて検
出されたのか、スピーカからの音圧上昇に基づいて検出
されたかを識別する必要がある。このため、次のように
して発話者の位置を正確に検出する。すなわち、検出さ
れた発話者の領域Fspへのマイクロホンアレーの指向
性のほかに発話者位置近傍の領域Fi(i=1,2,・
・・,L)に比較用の指向性を向け、領域Fspに対す
るアレー出力Espと領域Fiとに対するアレー出力E
i(i=1,2・・・,L)とを比較することで発話者
位置を検出する。但し、領域Fiは領域Fspと領域F
i比べて想定されるスピーカの位置に近い位置であるも
のとする。発話者から音声が放射されているときは出力
Espが最も高いためにEsp>Ei(i=1,2,・
・・,L)となる。一方、スピーカから音声が放射され
て音圧が高くなっている場合には、領域Fiは領域Fs
pよりもスピーカに近いのでEsp<Ei(i=1,
2,・・・,L)、となる。従って、Esp>Ei(i
=1,2,・・・L)となるときを以って、発話者から
音声が放射されている位置として発話者位置を検出する
ことができる。なお、室内の騒音影響を除くためには、
Esp>Ei(i=1,2,・・・L)の条件に加え
て、Espがあるしきい値thを超えたときを以って発
話者から音声が発話されたと判定すればよい。
【0031】次に、判定手段において、該スピーカのう
ち該発話者位置の近傍に存在する話者近傍スピーカを判
定し、発話者が発話したとき制御手段によって該話者近
傍スピーカに接続される増幅手段のゲインを下げるよう
に制御する。ここで、一般に図5または図6の遅延和ア
レーの指向性は、高域が鋭く、低域が広い。言い換える
と、マイクロホンアレーを用いて拡声を行う場合には低
周波域の結合量が大きく、問題となる。そこで、話者近
くのスピーカの信号に対し、低域成分を減衰させる。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0033】図1は、本発明の第1の実施例を示すもの
である。この図において、21は場内拡声装置で、マイ
クロホンアレー22とマイクロホンアレー処理装置23
と、増幅器(増幅手段)24と、スピーカ25、と発話
者位置検出部(発話者位置検出手段)26と、判定部
(判定手段)27と、制御部(制御手段)28とから構
成される。
【0034】次に動作について説明する。発話者の発声
した音声はマイクロホンアレー22で収音され、マイク
ロホンアレー22の出力信号はマイクロホンアレー処理
装置23で信号処理され、目的音のみが抽出され、増幅
器24で増幅され、スピーカ25から場内に拡声され
る。このとき発話者位置検出部26はマイクロホンアレ
ー22の出力信号から発話者位置を検出し、この検出さ
れた発話者位置に基づいて判定部27は複数ある場内拡
声用のスピーカ25のうちの発話者に近い位置のスピー
カを判定し、この判定に基づいて制御部28は発話者に
近い位置のスピーカに対する増幅器24のゲインを下
げ、スピーカ25に近い位置の発話者にマイクロホンア
レー22の指向性が向けられたときにもハウリングを防
止して、常に高いSN比で目的音を場内に拡声できるよ
うにする。
【0035】図2に、本発明の第2の実施例を示す。こ
れは、発話者にマイクロホンアレー22の指向性を向け
る発話者収音部(発話者収音手段)31と、発話者の近
傍にマイクロホンアレー22の指向性を向ける比較用収
音部(比較用収音手段)32と、発話者収音部31から
の出力および比較用収音部32からの出力を用いて発話
者位置を推定する発話者位置推定部(発話者位置推定手
段)33とから発話者位置検出部(発話者位置検出手
段)26を構成した実施例である。この実施例によれ
ば、より正確に発話者位置を推定することができる。
【0036】図3に、本発明の第3の実施例を示す。こ
れは、発話者収音部31からの出力信号のパワーを計算
する発話者パワー計算部(発話者パワー計算手段)34
と比較用収音部32からの出力信号のパワーを計算する
比較用パワー計算部(比較用パワー計算手段)35と発
話者パワー計算部34で計算された発話者パワーが比較
用パワー計算部35で計算された比較用パワーよりも設
定した値だけ超えたかを判定する発話者パワー勾配判定
部(発話者パワー勾配判定手段)36と発話者パワーが
設定されたしきい値thを超えたかを判定する発話者パ
ワー判定部(発話者パワー判定手段)37を設け、発話
者パワー勾配判定部36および発話者パワー判定部37
の判定がともに真であるときに発話者位置推定部33が
発話者位置を推定するよう構成された実施例である。
【0037】図4に、本発明の第4の実施例を示す。こ
れは、発話者収音部31および比較収音部32からの出
力の特定の帯域ろ波部(帯域ろ波手段)41を発話者収
音部31および比較用収音部32の後段に設け、この帯
域ろ波部41の出力信号を用いて発話者位置推定部33
が発話者位置を測定するように構成した実施例である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発話者がスピーカに近接して位置する場合にもアレーの
指向性を発話者の存在する領域に向けて目的音声を収音
することができる。また、発話者がスピーカ近傍で発話
した際には話者近傍スピーカに接続される増幅手段のゲ
インを下げるように制御するため、アレーの指向性を発
話者に向けてもハウリングを回避することができるとい
う、これまでにない優れた効果を奏する。
【0039】そして話者近くのスピーカの信号に対し、
低域成分を減衰させるようにしたので、ハウリングを効
果的に抑制できる。
【0040】また、この発話者位置検出手段は、発話者
の存在する領域Fspへのマイクロホンアレーの指向性
のほかに発話者の近傍で且つFspよりもスピーカに近
い領域Fi(i=1,2,・・・L;Lは比較用焦点の
数)に比較用の指向性を向け、Fspに対するアレー出
力EspとFiに対するアレー出力Ei(i=1,2,
・・・,L)とを比較してEsp>Eiを判定して発話
者位置を検出するため、目的話者がスピーカの近傍にい
て発音する場合にも、スピーカの影響で発話者位置を誤
判定することを防ぐことができる。また、Espが設定
されたしきい値thを超えたかを判定して発話者位置を
検出するため、室内の背景騒音によってEsp>Ei
(i=1,2,・・・L)と成った場合にも発話者位置
の誤判定を防ぐことができるという、これまでにない優
れた効果を奏する。
【0041】さらに、発話者パワー計算部と比較用パワ
ー計算部により発話者収音部と比較用収音部からの出力
信号のパワーを計算して発話者位置を判定するようにし
たので、より正確な判定を行うことができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図4】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図5】遅延和方式による雑音抑圧収音の原理を説明す
る図である。
【図6】従来の音源マイクロホンアレーに近い位置に位
置する場合に遅延器の後段のゲインの荷重を適切に設定
して収音SN比を向上させることを説明するための図で
ある。
【図7】従来のマイクロホンアレーを用いた場内拡声を
説明するための図である。
【符号の説明】
21 場内拡声装置 22 マイクロホンアレー 23 マイクロホンアレー処理装置 24 増幅器 25 スピーカ 26 発話者位置検出部 27 判定部 28 制御部 31 発話者収音部 32 比較用収音部 33 発話者位置推定部 34 発話者パワー計算部 35 比較用パワー計算部 36 発話者パワー勾配判定部 37 発話者パワー判定部 41 帯域ろ波部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−288999(JP,A) 特開 昭63−301653(JP,A) 特開 昭56−39669(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/02 H04R 1/40 320 H04R 3/00 310

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のマイクロホンから成るマイクロホ
    ンアレーと、該マイクロホンアレーの出力信号を信号処
    理するマイクロホンアレー装置と、該マイクロホンアレ
    ー装置の出力信号を増幅し音波として放射する単一また
    は複数のスピーカを備えた場内拡声装置の場内拡声方法
    において、該スピーカの位置を除いて該マイクロホンア
    レーの指向性を走査する発話者収音手段と、該発話者収
    音手段が指向性を形成する領域の近傍に該マイクロホン
    アレーの指向性を向ける比較用収音手段と、該発話者収
    音手段からの出力である発話者収音出力信号および該比
    較用収音手段からの出力である比較用出力信号とを用い
    て発話者位置を推定する発話者位置推定手段とから該発
    話者位置検知手段を構成したことにより、発話者を検出
    し、発話者の近傍に存在するスピーカのゲインを下げる
    ことを特徴とする場内拡声方法。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の場内拡声方法であっ
    て、該発話者収音手段からの出力信号のパワーを計算す
    る発話者パワー計算手段と、該比較用収音手段の出力信
    号のパワーを計算する比較用パワー計算手段と、該発話
    者パワー計算手段で計算された発話者パワーが該比較用
    パワー計算手段で計算された比較用パワーよりも設定し
    た値だけ超えたかを判定する発話者パワー勾配判定手段
    および該発話者パワーが設定されたしきい値を超えたか
    を判定する発話者パワー判定手段とを設け、該発話者パ
    ワー判定手段の判定が真であり、かつ該発話者パワー勾
    配判定手段の判定結果が発話者から音声が発声されてい
    ると判定したときに該発話者位置推定手段が発話者位置
    を推定することを特徴とする場内拡声方法
  3. 【請求項3】 請求項またはに記載の場内拡声方法
    であって、該発話者収音手段および比較用収音手段から
    の出力信号の特定の帯域成分を取り出すための帯域ろ波
    手段を設け、該帯域ろ波手段の出力信号を用いて該発話
    者位置推定手段が発話者位置を推定することを特徴とす
    る場内拡声方法
  4. 【請求項4】 複数のマイクロホンから成るマイクロホ
    ンアレーと、該マイクロホンアレーの出力信号を信号処
    理するマイクロホンアレー装置と、該マイクロホンアレ
    ー装置の出力信号を増幅し音波として放射する単一また
    は複数のスピーカを備えた場内拡声装置の場内拡声方法
    において、発話者を検出し、発話者の近傍に存在するス
    ピーカの低域成分を減衰させることを特徴とする場内拡
    方法
  5. 【請求項5】 複数のマイクロホンから成るマイクロホ
    ンアレーと、該マイクロホンアレーの出力信号を信号処
    理するマイクロホンアレー処理装置と、該マイクロホン
    アレー処理装置の出力信号を増幅する増幅手段と、該増
    幅手段の出力信号を音波として放射する単一または複数
    のスピーカから成る場内拡声装置において、発話者位置
    を検出する発話者位置検出手段と、前記スピーカのうち
    該発話者位置の近傍に存在する話者近傍スピーカを判
    定する判定手段と、該話者近傍スピーカに接続される増
    幅手段のゲインを制御する制御手段とを設けた場内拡声
    装置であって、該スピーカの位置を除いて該マイクロホ
    ンアレーの指向性を走査する発話者収音手段と、該発話
    者収音手段が指向性を形成する領域の近傍に該マイクロ
    ホンアレーの指向性を向ける比較用収音手段と、該発話
    者収音手段からの出力である発話者収音出力信号および
    該比較用収音手段からの出力である比較用出力信号とを
    用いて発話者位置を推定する発話者位置推定手段とから
    該発話者位置検知手段を構成したことを特徴とする場内
    拡声装置。
  6. 【請求項6】 複数のマイクロホンから成るマイクロホ
    ンアレーと、該マイクロホンアレーの出力信号を信号処
    理するマイクロホンアレー処理装置と、該マイクロホン
    アレー処理装置の出力信号を増幅する増幅手段と、該増
    幅手段の出力信号を音波として放射する単一または複数
    のスピーカから成る場内拡声装置において、発話者位置
    を検出する発話者位置検出手段と、前記スピーカのうち
    該発話者位置の近傍に存在する話者近傍スピーカを判
    定する判定手段と、該話者近傍スピーカに接続される増
    幅手段の前段または後段に低域成分を減衰させる低域減
    衰手段とを設けたことを特徴とする場内拡声装置。
  7. 【請求項7】 請求項に記載の場内拡声装置であっ
    て、該スピーカの位置を除いて該マイクロホンアレーの
    指向性を走査する発話者収音手段と、該発話者収音手段
    が指向性を形成する領域の近傍に該マイクロホンアレー
    の指向性を向ける比較用収音手段と、該発話者収音手段
    からの出力である発話者収音出力信号および該比較用収
    音手段からの出力である比較用出力信号とを用いて発話
    者位置を推定する発話者位置推定手段とから該発話者位
    置検出手段を構成したことを特徴とする場内拡声装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または7に記載の場内拡声装置
    であって、該発話者収音手段からの出力信号のパワーを
    計算する発話者パワー計算手段と、該比較用収音手段の
    出力信号のパワーを計算する比較用パワー計算手段と、
    該発話者パワー計算手段で計算された発話者パワーが該
    比較用パワー計算手段で計算された比較用パワーよりも
    設定した値だけ超えたかを判定する発話者パワー勾配判
    定手段および該発話者パワーが設定されたしきい値を超
    えたかを判定する発話者パワー判定手段とを設け、該発
    話者パワー判定手段の判定が真であり、かつ該発話者パ
    ワー勾配判定手段の判定結果が発話者から音声が発声さ
    れていると判定したときに該発話者位置推定手段が発話
    者位置を推定することを特徴とする場内拡声装置。
  9. 【請求項9】 請求項5,6または8に記載の場内拡声
    装置であって、該発話者収音手段および比較用収音手段
    からの出力信号の特定の帯域成分を取り出すための帯域
    ろ波手段を設け、該帯域ろ波手段の出力信号を用いて該
    発話者位置推定手段が発話者位置を推定することを特徴
    とする場内拡声装置。
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