JP3377006B2 - フォトマスクブランクの検査方法、フォトマスクの製造方法、フォトマスクブランク及びフォトマスクブランク用ガラス基板 - Google Patents

フォトマスクブランクの検査方法、フォトマスクの製造方法、フォトマスクブランク及びフォトマスクブランク用ガラス基板

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JP3377006B2
JP3377006B2 JP4338992A JP4338992A JP3377006B2 JP 3377006 B2 JP3377006 B2 JP 3377006B2 JP 4338992 A JP4338992 A JP 4338992A JP 4338992 A JP4338992 A JP 4338992A JP 3377006 B2 JP3377006 B2 JP 3377006B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、LSI製造の際等にお
いて、微細パターン露光用のマスクとして用いられるフ
ォトマスクの素材たるフォトマスクブランクの検査方
法、この検査方法を用いたフォトマスクの製造方法並び
にこの製造方法で用いるフォトマスクブランク及びフォ
トマスクブランク用ガラス基板に関する。 【0002】 【従来の技術】半導体素子の高集積化にともなってリソ
グラフィー工程に用いられる投影露光技術には、転写で
きるパターンのより微細化、高解像度化が要求されてき
ている。 【0003】この投影露光を行う際にマスクとして用い
られるフォトマスクは、透光性基板上に透光部と遮光部
とからなる露光用微細パターンを形成したものである。
この微細パターンは、基準位置に対して個々のパターン
が正確に所定の位置関係になっている必要がある。この
位置関係の正確性はパターンのより微細化、高解像度化
に比例してより高度な正確性が要求される。 【0004】この微細パターンは、通常、透光性基板の
表面に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクにレジ
スト膜を形成し、このレジスト膜に電子線で微細パター
ンを描画する電子線露光を施した後、現像、エッチング
して形成される。この電子線描画は、フォトマスクブラ
ンクを移動ステージに保持し、描画すべきパターンを座
標データとしてコンピュータに格納し、この座標データ
に基づいて電子線の照射位置及び移動ステージの位置を
制御して行う。 【0005】ここで、この電子線描画によって露光し、
現像、エッチングによってフォトマスクに実際に形成し
た微細パターンと、座標データで示される微細パターン
とが正確に一致している必要がある。これが所定以上の
精度で一致していないフォトマスクを用いてパターン転
写を行った場合、大量の不良半導体製品を造ることにな
る。このため、製造されたフォトマスクについて、実際
に形成された微細パターンと、座標データで示される微
細パターンとが所定以上の精度で一致しているか否かの
検査が行われる。この検査は、電子線描画の際に所定の
座標位置に付しておいたマークの座標値を座標測定機に
よって測定し、このマークの測定座標値と座標データの
対応するマーク座標値とを照合してそれらが所定以上の
精度で一致している否かを検査するものである。この検
査に不合格のフォトマスクは不良品とされる。 【0006】ところで、この検査に不合格になる原因は
種々考えられるが、その1つとしてフォトマスクブラン
クの主表面の平坦度がある。すなわち、微細パターンを
形成するフォトマスクブランクの表面(主表面)が一定
以上の平坦度を有していないと、仮に、電子線描画精度
をいかによくしても正確な微細パターンを形成させるこ
とはできない。このため、従来から、フォトマスクブラ
ンクの平坦度を平坦度測定装置によって検査し、所定以
下の平坦度のフォトマスクブランクは電子線描画工程を
施す前に不良品として排除することにより、無駄な工程
を省くことが行われていた。 【0007】なお、ここで、フォトマスクブランクは、
フォトマスクを製造する中間の段階で得られるフォトマ
スクの素材であって、フォトマスクとして完成する以前
の素材を広く指すものであるが、ある段階におけるフォ
トマスクブランクはフォトマスクの素材として独立した
製品として取り扱われる場合も少なくない。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の平坦
度検査によって所定以上の平坦度とされたフォトマスク
ブランクを用いてフォトマスクを製造しても、得られた
フォトマスクの中に座標位置精度の不良による不良品が
混在する場合が少なからずあるという問題があった。こ
のため、平坦度の基準を厳しく設定する試みもなされた
が、所定以上に厳しくしても歩留まりが著しく悪化する
だけで、不良率の改善はほとんど得られないことがわか
った。 【0009】本発明者の研究によれば、フォトマスクブ
ランクの平坦度が所定の水準以上である場合において
は、一定の平坦度であってもその凹凸形状いかんによっ
て形成される微細パターンの座標位置精度が大きく左右
され、単に平坦度をよくしてもそれに比例して座標位置
精度の向上は図れないことが判明した。 【0010】本発明は、上述の背景のもとでなされたも
のであり、フォトマスクブランクの良否を適確に判定で
きるフォトマスクブランクの検査方法、この検査方法を
用いて生産性よくフォトマスクを製造できるフォトマス
クの製造方法及びこの製造方法で製造したフォトマスク
を提供することを目的としたものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】(1) 透光性基板に転
写用微細パターンが形成されてなるフォトマスクの素材
として用いられるフォトマスクブランクの良否を判定す
るフォトマスクブランクの検査方法であって、一定水準
以上の平坦度を有するフォトマスクブランクの主表面の
凹凸形状を測定し、この主表面の凹凸形状が、該主表面
に略平行な基準平面に対して略平行な平面であるか、又
は、前記主表面の高さ分布が該主表面の中心から周縁に
向かって滑らかな増加傾向を示す単純な凹状の曲面形状
であるか、又は、前記主表面の高さ分布が該主表面の中
心から周縁に向かって滑らかな減少傾向を示す単純な凸
状の曲面形状である否かにより、良否を判定すること
を特徴とする構成とした。 【0012】また、本発明にかかるフォトマスクブラン
は、 (2) 構成1に記載のフォトマスクブランクの検査方
法によって良品と判別されたフォトマスクブランクであ
って、主表面の平坦度が所定の水準以上であり、かつ、
主表面の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面に対
して略平行な平面であるか、又は、前記主表面の高さ分
布が該主表面の中心から周縁に向かって滑らかな増加傾
向を示す単純な凹状の曲面形状であるか、又は、前記主
表面の高さ分布が該主表面の中心から周縁に向かって滑
らかな減少傾向を示す単純な凸状の曲面形状であること
を特徴とする構成とした。 【0013】(3) 透光性基板に転写用微細パターン
が形成されてなるフォトマスクの素材として用いられる
フォトマスクブランクであって、主表面の平坦度が所定
の水準以上であり、かつ、主表面の凹凸形状が、該主表
面に略平行な基準平面に対して略平行な平面であるか、
又は、前記主表面の高さ分布が該主表面の中心から周縁
に向かって滑らかな増加傾向を示す単純な凹状の曲面形
状であるか、又は、前記主表面の高さ分布が該主表面の
中心から周縁に向かって滑らかな減少傾向を示す単純な
凸状の曲面形状であることを特徴とする構成とした。 【0014】さらに、本発明にかかるフォトマスクブラ
ンク用ガラス基板は、構成3のフォトマスクブランクの
透光性基板として用いられるフォトマスク用ガラス基板
であって、主表面の平坦度が所定の水準以上であり、か
つ、主表面の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面
に対して略平行な平面であるか、又は、前記主表面の高
さ分布が該主表面の中心から周縁に向かって滑らかな増
加傾向を示す単純な凹状の曲面形状であるか、又は、前
記主表面の高さ分布が該主表面の中心から周縁に向かっ
て滑らかな減少傾向を示す単純な凸状の曲面形状である
ことを特徴とする構成とした。 【0015】 【作用】上述の構成1において、フォトマスクブランク
の主表面の平坦度が一定の水準以上である場合には、平
坦度が同じであっても、フォトマスクブランクの主表面
の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面に対して略
平行な平面であるか、又は、前記主表面の高さ分布が該
主表面の中央部から周縁に向かって滑らかな増加傾向を
示す単純な凹状の曲面形状であるか、又は、前記主表面
の高さ分布が該主表面の中央部から周縁に向かって滑ら
かな減少傾向を示す単純な凸状の曲面形状である場合に
は、良品であり、そうでない場合、例えば、凸状曲面と
凹状曲面とが合成されたような、いわば、捩じれた曲面
形状をなしている場合には不良品であると判定される。 【0016】このように、曲面形状によってフォトマス
クブランクの良否を正確に判定できるという事実は本発
明者の研究によって解明されたものである。すなわち、
同じ平坦度を有する多数のフォトマスクブランクの主表
面の曲面形状をあらかじめ平坦度測定装置によって測定
しておき、これらのフォトマスクブランクを用いてフォ
トマスクを製造して各々の座標位置精度を測定したとこ
ろ、座標位置精度の良否とフォトマスクブランクの主表
面の曲面形状とが比較的単純な上述した相関関係を有し
ていることが解明された。 【0017】構成1の検査方法によれば、従来の平坦度
測定のみによる検査に比較して検査の精度を著しく向上
させることができる。 【0018】また、構成2によれば、歩留まりを悪化さ
せることなく生産性を著しく向上させることができる。 【0019】さらに、構成3及び4によれば、ほぼ常に
良品としてのフォトマスクブランク及びこのフォトマス
クブランク用ガラス基板が得られる。 【0020】 【実施例】図1ないし図6は本発明の一実施例にかかる
フォトマスクブランクの検査方法の説明図であり、図1
は基準平面に対してほぼ単純な凸状の曲面形状をなした
フォトマスクブランクの主表面を示す図、図2は図1に
示されるフォトマスクブランクの主表面の等高線分布を
示す図、図3は基準平面に対してほぼ単純な凹状の曲面
形状をなしたフォトマスクブランクの主表面を示す図、
図4は図3に示されるフォトマスクブランクの主表面の
等高線分布を示す図、図5は基準平面に対して捩じれた
曲面形状をなしたフォトマスクブランクの主表面を示す
図、図6は図5に示されるフォトマスクブランクの主表
面の等高線分布を示す図である。以下、これらの図面を
参照にしながら一実施例にかかるフォトマスクブランク
の検査方法、フォトマスクの製造方法、フォトマスクブ
ランク及びフォトマスクブランク用ガラス基板を詳述す
る。なお、以下の説明では、フォトマスクの製造方法を
説明しながら併せてフォトマスクブランクの検査方法、
フォトマスクブランク及びフォトマスクブランク用ガラ
ス基板を説明する。なお、フォトマスクの製造工程は、
フォトマスクブランクの製造、フォトマスクブランクの
検査、レジスト塗布、電子線露光、現像、エッチング及
びレジスト剥離・洗浄の各工程からなる。以下、各工程
を説明する。 【0021】フォトマスクブランクの製造工程 まず、5インチ×5インチ×0.09インチの石英ガラ
ス基板の表面(主表面)に厚さ650オングストローム
のクロム膜(遮光膜)をスパッタリング法により形成し
てフォトマスクブランクを得る。 【0022】フォトマスクブランクの検査工程 次に、上記工程によって得たフォトマスクブランクの主
表面の凹凸形状を測定し、主表面の凹凸形状が、該主表
面に略平行な基準平面に対して略平行な平面であるか、
又は、前記主表面の高さ分布が該主表面の中央部から周
縁に向かって滑らかな増加傾向を示す単純な凹状の曲面
形状であるか、又は、前記主表面の高さ分布が該主表面
の中央部から周縁に向かって滑らかな減少傾向を示す単
純な凸状の曲面形状であるか否かにより良否を検査す
る。主表面の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面
に対して略平行な平面であるか又はほぼ単純な凸状もし
くは凹状の曲面形状をなしている場合には、良品(合
格)とし、そうでない場合、例えば、凸状曲面と凹状曲
面とが合成されたような、いわば、捩じれた曲面形状を
なしている場合には不良品(不合格)とする。なお、良
品と判定されたフォトマスクブランク及びこのフォトマ
スクブランクの製造に用いたガラス基板は、それぞれ本
願発明の一実施例のフォトマスクブランク及びフォトマ
スクブランク用ガラス基板を構成する。また、ガラス基
板の段階で検査を行わず、クロム膜を形成したフォトマ
スクブランクを検査するようにしたのは、クロム膜は金
属膜であるからこのクロム膜形成により基板の主表面に
多少の歪みが加わるおそれがあり、これによって基板主
表面の凹凸形状がガラス基板における場合と多少異なる
場合があるので、検査の正確性をより良好に維持するた
めにこの段階で検査するようにしたものである。この後
の工程であるレジスト形成工程では、レジストが有機膜
であるので歪みが加わるおそれはない。 【0023】フォトマスクブランクの凹凸形状の測定
は、平坦度測定装置(例えば、ゼネラル・シグナル社製
のフラットネス測定装置であるAuto Select
8010等がある)を用いて行う。この平坦度測定装
置は、表面の各点の基準平面に対する凹凸を0.1μm
以上の分解能で測定し、その測定データに画像処理を施
して等高線分布や斜視図等を表示あるいはプリントアウ
トできるものである。 【0024】図1ないし図6は、この平坦度測定装置で
フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を測定してそ
の斜視図と等高線分布図とをプリントアウトした例を示
したものである。なお、これらの図において、符号1は
フォトマスクブランクの主表面、符号2は基準平面であ
り、基準平面2は主表面1に対して略平行なxーy平面
と平行な平面である。また、主表面1の凹凸とは、基準
平面2に対するz軸方向の距離の大小(高低差)であ
る。さらに、等高線の1ライン毎の高低差は0.3μm
である。 【0025】図1及び図2に示される例では、主表面1
の凹凸形状が、基準平面2に対してほぼ単純な凸状の曲
面形状をなしている。したがって、このフォトマスクブ
ランクは良品(合格)と判定する。 【0026】また、図3及び図4に示される例では、主
表面1の凹凸形状が、基準平面2に対してほぼ単純な凹
状の曲面形状をなしている。したがって、このフォトマ
スクブランクも良品(合格)と判定する。 【0027】これに対して、図5及び図6に示される例
では、主表面1の凹凸形状が、基準平面2に対して捩じ
れた曲面形状をなしている。したがって、このフォトマ
スクブランクは不良品(不合格)と判定する。 【0028】以上の判定は、平坦度測定装置によって表
示された画像あるいはプリントアウトされた図面を目視
して簡単に判定することが可能であるが、適切な画像処
理操作により自動的に判定することも可能である。すな
わち、例えば、xyz座標軸を図示のように設定し、主
表面1の4辺のうち、高低変化の激しい対向する2辺を
選び、一方の辺の最高点及び最低点をそれぞれH1max
1minとしてこれらの点を結ぶ直線L1 を設定する。次
に、他方の辺上において、前記H1max、H1minとそのx
座標が同じである2点をH2max、H2minとしてこれらの
点を結ぶ直線L2 を設定する。そうすると、主表面1が
基準平面2に対して略平行な平面であるか、又は、ほぼ
単純な凸状もしくは凹状となる曲面形状をなしている場
合には、直線L1 とL2 の基準平面2に対する傾きがほ
ぼ同じであるか又は傾きの正負が同じである。これに対
し、主表面2が凸状曲面と凹状曲面とが合成されたよう
な、いわば、捩じれた曲面形状をなしている場合には直
線L1 とL2 の基準平面2に対する傾きの正負が異なる
ことになる。したがって、以上の処理を画像データ処理
操作によって行うことにより、自動的に判定を行うこと
ができる。さらには、例えば、基準平面2をz軸上の適
宜の位置に設定し、この基準平面に対する主表面のz軸
方向の距離の分布を統計手法で処理することによって曲
面形状をより精密に判別して判定を行うことも考えられ
る。 【0029】レジスト形成工程 次に、上記フォトマスクブランクの検査により合格した
フォトマスクブランクの主表面に電子線レジスト(東レ
株式会社製EBRー9HS31)をスピンコータによっ
て塗布し、乾燥処理等を施してクロム膜の表面に厚さ5
500オングストロームの電子線レジスト膜を形成す
る。 【0030】電子線露光工程 次に、電子線レジスト膜が形成されたフォトマスクブラ
ンクに電子線露光装置によって電子線露光を施す。この
電子線露光装置は、描画すべきパターンを座標データと
してコンピュータに格納し、移動ステージに保持したフ
ォトマスクブランクに、上記座標データに基づいて電子
線の照射位置及び移動ステージの位置を制御しつつ電子
線を照射して微細パターンの描画を行うものである。こ
の電子線描画の座標位置精度は極めて高く、描画対象た
るフォトマスクブランクの主表面が完全な平面であれ
ば、0.1μm以下の精度を比較的容易に維持できる。 【0031】レジストの現像、エッチング及びレジスト
剥離工程 次に、電子線露光後のフォトマスクブランクに現像処理
を施し、ベーク処理を施してレジスト膜の微細パターン
を形成する。次いで、このレジスト膜をマスクにして、
硝酸第2セリウムアンモニウム165gと過塩素酸(7
0%)12mlに純水を加えて1000mlにしたエッ
チング液を用い、クロム膜にエッチング処理を施すこと
によって、クロム膜の一部を微細パターン状に除去し、
透光部と遮光部とからなる露光用微細パターンを形成す
る。しかる後、クロム膜の上に残存するレジスト膜を剥
離し、洗浄、乾燥処理を施してフォトマスクを得る。 【0032】上述の製造方法によれば、歩留まりの低下
を防止しつつ生産性よく良質のフォトマスクを得ること
が可能になった。また、上述の検査方法によれば、精度
の高い検査が可能であり、良品を不良品としたり逆に不
良品を良品とするようなことがないので、フォトマスク
製造の歩留まりを高めることが可能になった。 【0033】次に、上述の一実施例にかかるフォトマス
クブランクの検査方法で良品及び不良品と判定したフォ
トマスクブランクの双方を用いて製造した各フォトマス
クについてその座標位置精度を調べ、一実施例の検査方
法の信頼性を確認した結果の一部を説明する。 【0034】図7、図9、図11、図13、図15、図
17、図19及び図21はそれぞれ異なるフォトマスク
ブランクの主表面の凹凸形状を平坦度測定装置によって
測定してプリントアウトした図である。このうち、図
7、図9、図11に示されたフォトマスクブランクは良
品と判定されたものであり、図13、図15、図17、
図19及び図21に示されたフォトマスクブランクは不
良品と判定されたものである。 【0035】また、図8、図10、図12、図14、図
16、図18、図20及び図22は、それぞれ、図7、
図9、図11、図13、図15、図17、図19及び図
21に示されるフォトマスクブランクを用いて製造した
各フォトマスクについてその座標位置精度を調べた結果
を示すものである。 【0036】座標位置精度の測定は次のようにして行っ
た。まず、電子線描画の際に、所定のマークを付してお
く。このマークは、xーy座標軸を定めるための基準点
となるX1 ,X2 ,Y1 ,Y2 の4点、並びに、微細パ
ターンの各部の代表点としてのP1 ,P2 ,P3
4 ,P5 ,P6 の6点である。これら各点は、コンピ
ュータに格納する座標データに含ませておく。これら各
マークは、フォトマスクが完成したときにフォトマスク
にマークとして形成される。なお、これら各マークはフ
ォトマスクを用いて転写する際に位置合わせのマークと
して用いるものでもあるので、通常のフォトマスク生産
の際に形成されるものである。ここでは、そのマークを
利用した。 【0037】次に、上記各フォトマスクブランクを用い
て製造したフォトマスクの各マークの座標位置をレーザ
干渉式座標測定機を用いて測定する。この座標測定は次
のようにして行う。まず、フォトマスクに形成されたX
1 ,X2 ,Y1 ,Y2 ,P1,P2 ,P3 ,P4
5 ,P6 の10点を座標測定機によって測定し、この
測定座標値を座標測定機のコンピュータの任意の2次元
座標上にプロットする。図8、図10、図12、図1
4、図16、図18、図20及び図22において、×印
で示される各点がこの測定座標値を示すものである。次
に、この測定座標値と、電子線露光装置に格納さている
設定座標値とのずれ量を求める。このずれ量が大きいと
座標位置精度が悪いことになる。このずれ量の測定は次
のようにして行う。まず、座標測定機の測定座標値によ
る点X1 とX2 とを結ぶ直線をx軸とする。次いで、点
1 を通り上記x軸と直交する直線を設定してこれをy
軸とし、これら設定したx軸とy軸との交点を仮想原点
Oとする。このように、座標測定機においてxーy座標
軸及び仮想原点を設定したら、次に、電子線描画装置に
格納されている各点の設定座標値を座標測定機に取り込
み、互いのxーy座標軸及び原点を一致させた後、対応
する各点のずれ量を測定する。図8、図10、図12、
図14、図16、図18、図20及び図22において、
●印で示される各点が電子線露光装置の設定座標値であ
り、●印の点と×印の点との距離が座標ずれ量(図では
矢印しで示してある)である。 【0038】このようにして測定した結果、図から明ら
かなように、検査において良品と判定されたフォトマス
クブランクを用いて製造したフォトマスクのほうが、不
良品と判定されたフォトマスクブランクを用いて製造し
たフォトマスクに比較して、座標ずれ量が許容誤差範囲
に入るものの数の割合が有為に大きいことがわかった。 【0039】なお、上述の一実施例では、透光性基板と
して石英ガラスを用いた場合をかかげたが、これはソー
ダライムガラス、アルミノボロシリケーガラス、ボロシ
リケートガラス等のガラス、あるいは、サファイヤ、又
は、その他の透光性基板材料にも適用できる。 【0040】また、、上述の一実施例では、フォトマス
クブランクの検査工程を、石英ガラス基板にクロム膜を
形成した後に行う例をかかげたが、これは、クロム膜を
形成する前やレジスト塗布後に行ってもよい。 【0041】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の検査方法
及びこの検査方法を用いたフォトマスクの製造方法は、
フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を測定し、こ
の主表面の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面に
対して略平行な平面であるか又はほぼ単純な凸状もしく
は凹状となる曲面形状をなしているか否かによってフォ
トマスクブランクの良否を判定することにより、フォト
マスクブランクの良否の判定精度を著しく向上させ、生
産性よく良質のフォトマスクを得ることを可能にしたも
のである。また、本発明のフォトマスクブランク及びフ
ォトマスクブランク用ガラス基板は、上記判定で良品と
されものであるからこれを用いて生産性よく良質のフォ
トマスクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】基準平面に対してほぼ単純な凸状の曲面形状を
なしたフォトマスクブランクの主表面を示す図である。 【図2】図1に示されるフォトマスクブランクの主表面
の等高線分布を示す図である。 【図3】基準平面にほぼ単純な凹状の曲面形状をなした
フォトマスクブランクの主表面を示す図である。 【図4】図3に示されるフォトマスクブランクの主表面
の等高線分布を示す図である。 【図5】基準平面に対して捩じれた曲面形状をなしたフ
ォトマスクブランクの主表面を示す図である。 【図6】図5に示されるフォトマスクブランクの主表面
の等高線分布を示す図である。 【図7】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を平
坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図で
ある。 【図8】図7に示されるフォトマスクブランクを用いて
製造したフォトマスクについてその座標位置精度を調べ
た結果を示す図である。 【図9】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を平
坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図で
ある。 【図10】図9に示されるフォトマスクブランクを用い
て製造したフォトマスクについてその座標位置精度を調
べた結果を示す図である。 【図11】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図12】図11に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【図13】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図14】図13に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【図15】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図16】図15に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【図17】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図18】図17に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【図19】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図20】図19に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【図21】フォトマスクブランクの主表面の凹凸形状を
平坦度測定装置によって測定してプリントアウトした図
である。 【図22】図21に示されるフォトマスクブランクを用
いて製造したフォトマスクについてその座標位置精度を
調べた結果を示す図である。 【符号の説明】 1…主表面、2…基準平面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−93003(JP,A) 印刷工学便覧第1版(1983年)P. 1158〜1161 セラミック系新素材(ニューガラス) の性能評価の標準化に関する調査研究、 平成2年度通商産業省 工業技術院委託 平担度測定方法調査委員会報告 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 1/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 透光性基板に転写用微細パターンが形成
    されてなるフォトマスクの素材として用いられるフォト
    マスクブランクの良否を判定するフォトマスクブランク
    の検査方法であって、 一定水準以上の平坦度を有するフォトマスクブランクの
    主表面の凹凸形状を測定し、 この主表面の凹凸形状が、該主表面に略平行な基準平面
    に対して略平行な平面であるか、又は、前記主表面の高
    さ分布が該主表面の中心から周縁に向かって滑らかな増
    加傾向を示す単純な凹状の曲面形状であるか、又は、前
    記主表面の高さ分布が該主表面の中心から周縁に向かっ
    て滑らかな減少傾向を示す単純な凸状の曲面形状である
    か否かにより、良否を判定することを特徴とするフォト
    マスクブランクの検査方法。
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