JP3376237B2 - 計測装置および計測方法 - Google Patents

計測装置および計測方法

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JP3376237B2 JP05487997A JP5487997A JP3376237B2 JP 3376237 B2 JP3376237 B2 JP 3376237B2 JP 05487997 A JP05487997 A JP 05487997A JP 5487997 A JP5487997 A JP 5487997A JP 3376237 B2 JP3376237 B2 JP 3376237B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度等の物理量の
変化に応じて発色状態が変化する感温液晶等の発色部材
の発色状態を検出し、発色部材の色の3刺激値から物理
量を演算する計測装置及び計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物理量の変化を受け発色状態が変化する
発色部材として応用例が豊富な感温液晶を例にとり、本
発明の従来技術の一例として従来の温度計測装置につい
て説明する。
【0003】種々の製品開発にあたっては、物体表面や
空間上の温度分布を広く知りたい場合が多い。通常こう
した平面あるいは空間上の温度分布は熱電対などの温度
計をあらかじめ多数設置することにより測定することが
必要である。ただし、こうした接触的方法は測定対象に
余計な外乱を与える欠点があり、例えば流れがある場合
には温度計自体から発生する擾乱によって計測対象であ
る温度場が歪められてしまう危険性がある。しかも必要
とする計測点をあらかじめ特定して置かなくてはならな
いという困難がある。また点計測にともなうデータ処理
の都合上、測定点数には限界がある。
【0004】一方、放射温度計や赤外線サーモカメラの
ように、広範囲の領域の温度分布を非接触で面計測する
手法も存在する。しかし、これらの機器は一般に数百万
円以上という極めて高価格である。
【0005】こうした背景から2次元的あるいは3次元
的に広がる温度場を比較的容易かつ安価な方法で計測す
る手法として、温度によって色彩変化する特徴をもった
液晶(感温液晶)を利用し、この色情報をCCDカメラ
などによって計算機に取り込み画像処理することによっ
て計測する手法が開発されている。
【0006】この手法は、液晶の色変化を定量的に処理
することによって色と温度を対応させ、広範囲の温度情
報を得るものである。しかしながら色情報(RGB値な
ど)は温度に対して一般的に極めて複雑な非線形関数と
なる(図7参照)。このため、色と温度を一意的、定量
的に決定するためのに種々の方法が提案されてきた。
【0007】例えば、笠木らは液晶面を単色光源で照明
し、対応する波長の温度領域のみを明瞭に可視化するこ
とにより測定面内で一つの等温線を求めることに成功し
た(笠木・平田・熊田、日本機械学会論文集B編 Vol.4
8, No.430,(1982))。
【0008】また、くぬぎらは光源に一様なスペクトル
を有する白色光を用い、極めて透過波長帯域の狭い光学
フィルタを複数個使用してそれぞれの透過波長に対応す
る等温領域を順次決定していくことにより、笠木らの方
法を発展させて、1回の実験で複数の等温線を求められ
るようにした(くぬぎ・上田・秋野、日本機械学会論文
集B編 Vol.53, No,485,(1987))。
【0009】さらに、最近では木村らが温度によって変
化する色画像情報のRGB値をニューラルネットワーク
により学習させることにより、温度と対応させる方法を
報告している(木村・打出・小澤、可視化情報、Vol.1
2, Suppl. No.1,(1992))。
【0010】また、Farinaらは温度によって変化
する色画像情報のHSI値(Hue,Saturation,Intensit
y)を求め、温度と1価関数となる領域が広いHue値
に着目し、色と温度を対応させる方法を報告している
(Farina・Hacker・Moffat・Eaton, Exp.Thermal Fluid
Sci.9,1-12,(1994))。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、笠木ら
の方法では複数の等温線を得るには伝熱面を種々の温度
レベルに設定する必要があるし、これを改良したくぬぎ
らの方法でも1つの実験条件で複数の等温領域を決定す
ることが可能であるものの多くのフィルター等を必要と
し、かつ作業が複雑であるなどの問題があった。
【0012】また、木村らの方法はフィルター等の付属
設備を排除したものの複数の学習パターンを設定する必
要があり、かつ極めて多くの学習回数が必要など前処理
に時間がかかる難点がある。
【0013】Farinaらの方法は新たに定義したH
ue値によって色と温度の当てはめ領域を拡大させたも
のであるが、温度とHue値が1価関数となる領域が液
晶の発色域全体にわたっていないので、液晶の発色域を
100%利用した温度計測システムにはなっておらず結
果的に計測温度範囲が狭まっている。
【0014】以上のように従来報告されている感温液晶
を用いた温度計測法は、色情報を温度に対応させる上
で、時に煩雑な処理を必要とするばかりか、また感温液
晶の発色帯域を十分に利用していないなどの問題があっ
た。
【0015】また、従来の磁気ディスク装置等におい
て、磁気ヘッドの浮上量あるいは隙間幅を計測する上で
次のような問題があった。
【0016】この問題点を説明するために、まず以下
に、磁気ディスク装置の浮動ヘッドスライダを例にとっ
て、従来の計測装置を説明する。
【0017】磁気ディスク装置等の計算機外部記憶装置
では、情報の記録、読み出しの際に磁気ヘッドを微小高
さだけ浮上させる必要がある。近年の高密度化に伴いこ
の浮上量は0.1μm以下にもなっている。
【0018】磁気ヘッドの浮上量の変化は装置の記録特
約に直接関連するため、このような記憶装置の開発にお
いては磁気ヘッドの微小浮上が安定に保たれているか否
かをチェックすることが重要である。
【0019】磁気ヘッドの浮上量等、微小隙間を精度良
く測定する方法として、従来、既知の波長をもった光線
で被計測面を照射し、計測面に形成される干渉縞を測定
することで間隙を求める方法が提案されていた。しかし
ながらこの方法では、入射光の1/4波長の整数倍の場
合しか隙間測定ができないなどの難点があった。
【0020】これに対し、この難点を克服した方法とし
て、田中・菅原(特開昭61−44307)は、白色光
を光学ヘッドを介してディスク等の被計測面に投射し、
被計測面から生じる干渉色をテレビカメラで撮影して、
図13に示すように、テレビカメラからのR,G,B信
号から色相成分を求めることにより、予め求めていた隙
間と色相成分値との比較演算することによって、干渉色
から磁気ヘッドとディスクとの間隙を求める方法を提案
した。
【0021】また、久保(特開昭63−290903)
も同様に被計測面を光線で照射して干渉光をテレビカメ
ラで受像し、テレビカメラのR,G,B信号から色相を
求めることにより、予め求めていた隙間と色相成分との
関係から磁気ヘッドの浮上量を求める手法を提案してい
る。
【0022】両者の違いは、R,G,B信号から色相を
求める変換式の違いによるものである。いずれの手法も
微小な隙間を連続的に計測できるようにしたものであっ
た。しかしながら両手法ともにR,G,B信号から色相
を求める際、R,G,B信号の相関関係に応じて煩雑な
判別式を必要とするなど信号処理上の解決問題が残され
ていた。
【0023】そこで本発明の目的は、温度計測や隙間計
測等の計測における上記従来技術の有する問題を解消
し、所定の物理量の変化を受け発色状態が変化する発色
部材の発色帯域全体を利用し広範囲で物理量を簡易に計
測可能な計測装置及び計測方法を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は下記のような知見に基づいてなされたもの
である。物理量として温度を例にとり、発色部材として
液晶を例にとり説明する。
【0025】色情報と温度との対応を2次元的に見た場
合には、例えば色の3刺激値としてRGB値を採用し整
理した場合(図7)でも、また色の3刺激値としてL*
a*b* 値を採用し整理した場合(図8)でも、温度と
R,G,BやL* ,a* ,b* などの値が温度に対して
多価関数となってしまうため、温度との対応関係が非常
に困難となってしまう。
【0026】このような問題に対し、前述したように例
えばFarinaらは新たにHue値という値を定義
し、色特性と温度とをHue値を介して1価関数で表現
する手法を提案したが、温度とHue値が1価関数とな
る領域は液晶の発色域の限られた範囲にしか適用でき
ず、結果的に計測可能な温度範囲が狭まっていた。
【0027】これに対し、本発明の発明者は、色の3刺
激値のデータを3次元的に整理すると温度変化に対して
色情報値が液晶の変色帯域全体にわたって滑らかに連な
って存在している、ということを発見し、この発見に基
づき、物理量(温度)と色の3刺激値とを3次元色空間
において発色範囲の全域に渡って1価関数的に対応させ
れることが可能であることに着目したのである。
【0028】上述の説明においては、物理量として温度
を例にとり、発色部材として液晶を例にとり説明した
が、物理量として磁気ヘッド等の浮上量等に係る微小隙
間幅であり、発色部材として光を照射されて干渉模様を
生成する、第1部材と第2部材の間に形成された隙間で
ある場合も同様に説明することができる。
【0029】具体的には、上記課題を解決するために、
本発明による計測装置は、所定の物理量の変化を受け発
色状態が変化する発色部材と、前記発色部材の発色状態
を検出する色検出手段と、前記発色部材の色の3刺激値
の各刺激値に1つの座標軸を対応させて3個の座標軸を
有する3次元色空間を構成し、予め求めた前記物理量と
前記3刺激値との関係を前記3次元色空間で表示して構
成されるデータベース部と、前記データベース部を参照
し、前記色検出手段により検出した前記発色部材の3刺
激値から検出対象の前記物理量を演算する物理量演算手
段と、を備えている。
【0030】また、前記色検出手段は、前記発色部材の
発色状態を検出するカラーセンサと、このカラーセンサ
によって検出した発色状態から前記3刺激値を演算する
演算手段とを有する。
【0031】また、前記カラーセンサは前記発色部材の
空間位置部分毎の発色状態を検出するカラーイメージセ
ンサであり、前記演算手段は前記カラーイメージセンサ
によって検出した空間位置部分毎の発色状態から前記空
間位置部分毎に前記3刺激値を演算する画像処理演算手
段である。
【0032】また、前記カラーイメージセンサは前記空
間位置部分毎の発色状態を複数の画素ピクセルによって
検出し、前記画像処理演算手段は、複数の画素ピクセル
で検出した発色状態の検出データを統計処理し前記空間
位置部分毎の前記3刺激値を演算する。
【0033】また、前記カラーセンサは前記発色部材の
空間位置部分の発色状態を検出するカラーポイントセン
サであり、前記演算手段は、前記カラーポイントセンサ
によって検出した空間位置部分の発色状態から前記空間
位置部分の前記3刺激値を演算するポイント処理演算手
段である。
【0034】また、前記データベース部は、予め求めた
前記物理量と前記3刺激値との関係を前記3次元色空間
で表示したキャリブレーション線を有する。
【0035】予め求めた前記物理量は前記3次元色空間
で表示したキャリブレーション線上に一価関数的に表示
されている。
【0036】また、前記キャリブレーション線は、離散
的な複数の前記物理量の値とこれらの離散的な複数の前
記物理量の各々の値に対応する離散的な複数の前記3刺
激値の値との関係を補間処理して得られる連続線であ
る。
【0037】また、前記データベース部は、前記3次元
色空間において前記キャリブレーション線を囲うととも
に前記キャリブレーション線に沿って延びるパイプ状の
許容誤差領域パイプを有する。
【0038】また、前記物理量演算手段は、検出した前
記発色部材の色の3刺激値が前記キャリブレーション線
上にあるか否かを判定するキャリブレーション線上判定
手段を有する。
【0039】また、前記物理量演算手段は、検出した前
記発色部材の色の3刺激値が前記許容誤差領域パイプ内
にあるか否かを判定する許容誤差領域パイプ内判定手段
を有する。
【0040】また、前記所定の物理量は例えば、温度で
ある。
【0041】また、前記発色部材は、例えば感温液晶部
材である。
【0042】また、前記感温液晶部材は、測定対象物の
表面に吹き付けられている。
【0043】また、前記感温液晶部材は、液晶シートか
らなり測定対象物の表面に一体的に取り付けられてい
る。
【0044】また、前記感温液晶部材は、測定対象物内
に混濁されている。
【0045】また、前記発色部材は、光を照射されて干
渉模様を生成する、第1部材と第2部材の間に形成され
た隙間である。
【0046】また、前記第1部材はディスク装置のヘッ
ド面部であり、前記第2部材はディスク面部である。
【0047】また、前記第1部材は半導体ウエハ等の平
坦度の測定対象物であり、前記第2部材は平坦度基準体
である。
【0048】また、前記所定の物理量は、光を照射され
て干渉模様を生成する、第1部材と第2部材の間に形成
された隙間幅である。
【0049】また、前記3刺激値はRGB値である。
【0050】また、前記3刺激値はL* a* b* 値であ
る。
【0051】本願発明による計測方法は、色の3刺激値
の各刺激値に1つの座標軸を対応させて3個の座標軸を
有する3次元色空間を構成し、所定の物理量の変化を受
け発色状態が変化する発色部材に対し前記物理量を種々
の値に変化させ、前記発色部材の発色状態を検出して前
記物理量の種々の値における前記3刺激値の値を求め、
前記物理量の種々の値と前記3刺激値の値との関係を前
記3次元色空間に表示してデータベース部を構成し、検
出対象に含まれる前記発色部材の3刺激値を検出し、前
記データベース部を参照して検出対象の前記物理量を演
算する。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明によ
る計測装置の実施形態について説明する。
【0053】まず、図5を参照して本実施形態に係る計
測装置の概略構成について説明する。図5において、計
測装置は、物理量の変化を受け発色状態が変化する発色
部材2と、発色部材2の発色状態を検出する色検出手段
5と、データベース部8と、データベース部8を参照し
色検出手段5により検出した測定対象物1の色の3刺激
値から物理量を演算する物理量演算手段9とを備えてい
る。
【0054】発色部材2は測定対象物1の温度等の物理
量の変化を受け発色状態が変化する部材であり、例えば
液晶である。発色部材2は、例えば、測定対象物1の表
面にスプレー状に吹き付けられていたり、あるいは一体
的にシート状に取り付けられている。また、発色部材2
を水等の液体の測定対象物1中に混濁させることも可能
である。
【0055】色検出手段5は、カラーイメージセンサと
してのカラーCCDカメラ6と画像処理演算手段7とを
有する。
【0056】なお、検出対象物の表面の温度分布ではな
くある点の温度のみを計測したい場合には、カラーイメ
ージセンサの代わりに色を識別できるポイントカラーセ
ンサを用いてもよい。また、データベース部8を作成す
る場合においても、カラーイメージセンサの代わりに色
を識別できるポイントカラーセンサを用いることも可能
である。ポイントカラーセンサとしては、例えば単一の
カラー画素ピクセルあるいは少数のカラー画素ピクセル
から構成されるコンパクトなセンサを用いることが可能
である。
【0057】測定対象物の表面の温度分布を計測しよう
とする場合には、測定対象物の表面の色分布を測定する
ために、カラーイメージセンサによって測定対象物の表
面の色分布を測定する必要がある。
【0058】カラーCCDカメラ6は多数の画素ピクセ
ルからなり、発色部材2の空間位置部分に対応するピク
セル毎にその空間位置部分の画像色情報を検出する。画
像処理演算手段7は、カラーCCDカメラ6によって検
出した画像色情報に対しノイズ処理や平滑化処理等の種
々の画像処理をした後、発色部材2の空間位置部分毎に
発色部材2の色の3刺激値を演算する。
【0059】一方、データベース部8は、発色部材2と
同じ物質からなる標準発色部材3を用い、標準発色部材
3に対し例えば加熱手段のような物理量変化手段4によ
って物理量を変化させ、物理量の変化に伴う標準発色部
材3の発色状態を色検出手段5によって検出して作成さ
れる。
【0060】データベース部8には、色検出手段5によ
って検出した標準3発色部材3の色の3刺激値の各刺激
値に1つの座標軸を対応させ、3個の各刺激値を座標軸
とする3次元色空間10が構成されている。データベー
ス部8は、例えば物理量が温度である場合、既存の温度
検出手段により標準発色部材3の温度を検出するととも
に色検出手段5により色の3刺激値を求め、3次元色空
間10において、温度と3刺激値との関係をプロットし
たものである。
【0061】なお、図1では発色部材2の他に標準発色
部材3を設けた場合を示しているが、発色部材2により
標準発色部材3の機能を兼ねるようにしてもよい。
【0062】次に、データベース部8の具体例について
説明する。
【0063】図1に示すデータベース部8は、色の3刺
激値としてRGB値を採用するとともに、各刺激値R
値、G値、B値をそれぞれ座標軸にとり3次元色空間1
0としてのRGB空間を形成し、液晶の温度とその温度
における液晶のRGB値の関係を示す。
【0064】図1において、点Aは温度の最も低い状態
を示し、点Bは温度の最も高い状態を示す。点Aに示す
状態から点Bに示す状態まで温度をあげてゆき、各点で
既存の温度検出手段で温度を測定するとともに、色検出
手段5により既存の手法によりRGB値を演算しRGB
空間10上にプロットし、キャリブレーション線として
の色・温度較正曲線11が得られる。
【0065】図1(b)に示すように、RGB値をRG
B空間からなる3次元色空間10上で3次元的に整理す
ると点Aから点Bに至る温度変化に対して色情報値が液
晶の変色帯域全体にわたって滑らかに連なって存在して
いることが認めらる。
【0066】図1に示すデータベース部8では、温度と
RGB値の測定点と隣接する測定点との間にはデータ間
隔が存在する。このデータ間隔は必要に応じて補間法に
よって補間すればよい。
【0067】次に、図2および図6を参照して、データ
ベース部8の較正用のデータの求め方について説明す
る。
【0068】まず、図6におけるST1に示すように、
既存の温度制御手段4で標準発色部材3の液晶温度を一
定幅(例えば1℃毎)で変化させながら、液晶の色画像
を次々にカラーCCDカメラ6で撮影し、撮影した液晶
画像を画像処理演算手段7に取り込む。
【0069】次に、ST2において、画像処理演算手段
7により取り込まれた画像を色の3刺激値(例えばRG
B値)として整理して、各々の測定点iにおける温度T
iに対するRi,Gi,Biの値を求める。
【0070】次い、ST3において、各々の温度Tiに
対するRi,Gi,BiのデータをRGB空間からなる
3次元色空間10上に展開する。さらに、3次元色空間
10上で必要に応じて3次元的に補間し、色・温度較正
曲線11を求める。補間の方法としては、直線補間でも
かまわないし、より滑らかに補間するために高次の補間
を行ってもよい。
【0071】図2は、図1に示すデータをそれぞれ連続
する3点を逐次2次補間していくことによって求めた補
間曲線である。このように、色情報を補間することによ
り、3次元色空間10上で、キャリブレーション線とし
ての紐状の色・温度較正曲線11が展開されることにな
る。なお、キャリブレーション線としての色・温度較正
曲線11の代わりに、各々の温度Tiとこの温度Tiに
対するRi,Gi,Biの値とを対応させたキャリブレ
ーションテーブルを作成し用いることも可能である。
【0072】次に、ST4乃至ST6で測定対象物1の
温度を測定する。
【0073】ST4において、測定対象物1に取り付け
られた発色部材2の液晶画像をカラーCCDカメラ6に
よって求める。
【0074】次に、ST5において、カラーCCDカメ
ラ6によって求めた液晶画像から画像処理演算手段7に
よってRGB値を算出する。
【0075】次に、ST6において、ST3で求めた色
・温度較正曲線11を参照し、ST5で算出したRGB
値で特定される点が色・温度較正曲線11のどこにある
かを求め、物理量演算手段9によって測定対象物1の温
度を算出する。
【0076】ここで、色・温度較正曲線11は、温度と
色の3刺激値(RGB値)との対応関係を、発色部材の
物理的性質に基づいて求めた曲線である。従って、発色
部材2のRGB値を求めさえすれば、求めたRGB値で
特定される3次元色空間10上の点は理論的には色・温
度較正曲線11上にあるはずである。
【0077】しかしながら、実際の温度計測にあたって
は、求めたRGB値で特定される3次元色空間10上の
点が正確に色・温度較正曲線11上にあるとは限らな
い。
【0078】その理由の一つとして、感温液晶の色特性
は照明のあたる角度や視角に応じて異なることがある。
このため、例えば、標準発色部材3を用いて色・温度較
正曲線11を作成する工程と、測定対象物1の温度を求
めるために発色部材2の液晶画像を求める工程との間
で、照明や視角の条件が異なる場合には、求めたRGB
値で特定される3次元色空間10上の点は色・温度較正
曲線11上にはないことになる。
【0079】従って、色・温度較正曲線11を作成する
較正時と同じ照明や視角の条件下で、発色部材2の液晶
画像を求める必要がある。
【0080】しかしながら、両者で同じ照明や視角の条
件を保証できない場合も考えられる。
【0081】そこで、このような場合には、以下のよう
な処理をすることによって、測定データの信頼性を上げ
ることができる。
【0082】測定対象物1に塗布あるいは貼付された液
晶からなる発色部材2の色画像をカラーCCDカメラ6
で撮影する。次に、カラーCCDカメラ6のピクセル毎
にRGB値を求める。次に、複数のピクセルを適当なグ
ループに分類し、この各グループ毎に含まれるピクセル
のRGB値を平均化統計処理して各グループ毎に誤差の
排除されたRGB値を抽出する。このようにして求めた
グループ毎のRGB値を色・温度較正曲線11に代入
し、各グループに対応する温度を求める。
【0083】また、実際の測定に含まれる誤差を処理す
る他の手法として、次のような処理をおこなってもよ
い。
【0084】色・温度較正曲線11は理想的には太さの
ない曲線である。そこで、許容できるRGB値の誤差幅
を想定して色・温度較正曲線11を囲うとともに色・温
度較正曲線11に沿って延びるパイプ状の許容誤差領域
パイプ12(図2参照)を設け、データベース部8とし
て採用する。図2では、色・温度較正曲線11に沿って
延びる許容誤差領域パイプ12の一部のみが示されてい
る。
【0085】そして、実際に発色部材2を測定して得ら
れたRGB値が許容誤差領域パイプ12に入っていれ
ば、信頼性あるデータとして採用し、そのRGB値で特
定される3次元色空間10内の点から最短距離にある色
・温度較正曲線11上の点を求め、その点に対応する温
度を計測温度として採用する。また、実際に発色部材2
を測定して得られたRGB値が許容誤差領域パイプ12
に入っていない場合には、何らかの理由で信頼できない
データであると判断して採用しないようにする。
【0086】なお、物理量演算手段9は、検出した発色
部材の色の3刺激値が色・温度較正曲線11上にあるか
否かを判定するキャリブレーション線上判定手段を有す
る。また、物理量演算手段9は、検出した発色部材の色
の3刺激値が許容誤差領域パイプ12内にあるか否かを
判定する許容誤差領域パイプ内判定手段を有する。
【0087】なお、上述した例は、誤差処理の単なる一
例であり、他に種々の誤差処理法が可能である。
【0088】以上の実施形態の説明において、色の3刺
激値としてRGB値を採用して場合を説明してきた。色
の3刺激値としてRGB値に代えて、例えばL* a* b
* 値を採用することもできる。
【0089】図3は同じデータをL* a* b* 値として
求め、3次元色空間10としてのL* a* b* 空間上で
プロットし、色・温度較正曲線11を求めた例を示す。
L*a* b* 空間においても、低温の点Cから高温の点
Dに至るまで、RGB空間における場合と同様に、色情
報値は滑らかに連なって存在していることが認められ
る。
【0090】図4は、図3におけるデータを補間法によ
って補間して求めた色・温度較正曲線11を示す。
【0091】なお、色の3刺激値として、RGB系表示
やL* a* b* 系表示の他に、さらに、HSI系表示や
XYZ系表示等を採用した場合にも、本実施形態は同様
に適用できる。
【0092】以上説明したように、本実施形態の構成に
よれば、物理量としての温度と色の3刺激値の関係を3
次元色空間10で表示しデータベース部8を形成したの
で、温度(物理量)と色の3刺激値とを発色範囲の全域
に渡って1価関数的に対応させることができ、広範囲に
渡る温度測定を行うことができる。
【0093】この結果、フィルター等の付属設備や煩雑
な処理を必要とせず、しかも液晶の発色帯域全体を利用
した温度計測システムを容易に構築することができる。
このため汎用のCCDカメラとRGB系等の色情報処理
ができる環境を整えるだけで2次元および3次元の広範
囲の温度計測が可能となる。
【0094】また一般に液晶は発色にある程度の色ムラ
を生じてしまい、色−温度変換をした結果温度の計測誤
差が生じることになるが、本実施形態によれば色情報を
色・温度較正曲線11に対応させる際に色空間上で当て
はめ具合を制御できるため、例えば、具体的にはデータ
と較正曲線までの距離などで信頼すべきデータをより分
けることが可能となるため、どの程度の色ムラまでを計
測誤差範囲に含むようにするか容易に設定できる。
【0095】次に、以下に本発明による計測装置の他の
実施形態について説明する。
【0096】まず、図9を参照して本実施形態に係る計
測装置の概略構成について説明する。図9において、計
測装置は、磁気ディスク装置21に形成され光が照射さ
れて干渉模様を生じる発色部材としての微小隙間22
と、微小隙間22の発色状態を検出する色検出手段25
と、データベース部28と、データベース部28を参照
し色検出手段25により検出した微小隙間22の発色状
態から色の3刺激値を求め、この3刺激値から物理量と
しての微小隙間幅あるいは磁気ヘッド40等の浮上量H
を演算する物理量演算手段29とを備えている。
【0097】図12に示すように、磁気ディスク装置2
1に形成された微小隙間22は、第1部材としての磁気
ヘッド40と第2部材としての磁気ディスク41との間
に形成されている。微小隙間22の隙間幅は、磁気ディ
スク41の表面を基準にした光学ヘッド40の浮上量H
を表す。矢印Bは磁気ディスク41の回転方向を示す。
【0098】色検出手段25は、カラーイメージセンサ
としてのカラーCCDカメラ26と画像処理演算手段2
7とを有する。
【0099】データベース部28は次のようにして作成
される。
【0100】まず、図11に示すように、擬似磁気ディ
スク42と磁気ヘッド40との間に標準微小隙間23を
形成する。疑似磁気ディスク42としては、磁気部材か
らなる平坦度の高い板材を用いることが可能である。磁
気ヘッド40の浮上量Hの変化は、例えば微小変位手段
のような物理量変化手段24によって磁気ヘッド40を
昇降させて生成される。微小隙間22には入射光線43
が照射され、標準微小間隙23で生じる光干渉によって
干渉模様44が生成される。なお、擬似磁気ディスク4
2の表裏面間で干渉した干渉模様は識別されて除去され
微小隙間22間からの干渉模様のみを抽出できるように
画像処理がなされる。標準微小隙間23間から生じて干
渉模様の発色状態は、磁気ヘッド40の浮上量Hの変化
に対応させ色検出手段25によって検出される。
【0101】データベース部28には、擬似磁気ディス
ク42を用いた標準3発色部材の色の3刺激値の各刺激
値に1つの座標軸を対応させ、3個の各刺激値を座標軸
とする3次元色空間30が構成されている。データベー
ス部28は、3次元色空間30において、浮上量Hと3
刺激値との関係をプロットしたものである。
【0102】次に、データベース部28の具体例につい
て説明する。
【0103】図10に示すデータベース部28は、色の
3刺激値としてRGB値を採用するとともに、各刺激値
R値、G値、B値をそれぞれ座標軸にとり3次元色空間
30としてのRGB空間を形成し、磁気ヘッド40の浮
上量Hとその浮上量Hにおける干渉模様のRGB値の関
係を示す。
【0104】図10において、点Jは浮上量の最も大き
い状態を示し、点Kは浮上量の最も小さい状態を示す。
点Jに示す状態から点Kに示す状態まで磁気ヘッド40
を下げてゆき、各点で既存の微小変位手段で浮上量Hを
測定するとともに、色検出手段25により既存の手法に
よりRGB値を演算しRGB空間30上にプロットし、
色・浮上量較正曲線31が得られる。
【0105】図10に示すように、RGB値をRGB空
間からなる3次元色空間31上で3次元的に整理すると
点Jから点Kに至る隙間幅の変化に対して色情報値が干
渉模様の変色帯域全体にわたって滑らかに連なって存在
していることが認められる。
【0106】図10に示すデータベース部28では、一
つの浮上量およびRGB値の測定点と隣接する他の測定
点との間にはデータ間隔が存在する。このデータ間隔は
必要に応じて補間法によって補間すればよい。
【0107】次に、図14を参照して、データベース部
28の較正用のデータの求め方について説明する。
【0108】まず、図14におけるST11に示すよう
に、既存の微小変位制御手段24で擬似磁気ディスク4
2表面に対する磁気ヘッド40の浮上量Hを一定幅(例
えば0.02μm 毎)で変化させながら、干渉模様44
の色画像を次々にカラーCCDカメラ26で撮影し、撮
影した干渉模様画像を画像処理演算手段27に取り込
む。
【0109】次に、ST12において、画像処理演算手
段7により取り込まれた画像を色の3刺激値(例えばR
GB値)として整理して、各々の浮上量の測定点Hiに
対するRi,Gi,Biの値を求める。
【0110】次い、ST13において、各々の浮上量H
iに対するRi,Gi,BiのデータをRGB空間から
なる3次元色空間30上に展開する。さらに、3次元色
空間30上で必要に応じて3次元的に補間し、色・浮上
量較正曲線31を求める。補間の方法としては、直線補
間でもかまわないし、より滑らかに補間するために高次
の補間を行ってもよい。
【0111】例えば、図10に示すデータをそれぞれ連
続する3点を逐次2次補間していくことによって求めた
補間曲線が得られる。このように、色情報を補間するこ
とにより、3次元色空間30上で、キャリブレーション
線としての紐状の色・浮上量較正曲線31が展開される
ことになる。なお、キャリブレーション線としての色・
浮上量較正曲線31の代わりに、各々の浮上量Hiとこ
の浮上量Hiに対するRi,Gi,Biの値とを対応さ
せたキャリブレーションテーブルを作成し用いることも
可能である。
【0112】次に、ST14乃至ST16で測定対象物
1の浮上量を測定する。
【0113】ST14において、磁気ディスク41と磁
気ヘッド40の間の微小隙間22に光線43を照射し干
渉模様の画像をカラーCCDカメラ26によって求め
る。
【0114】次に、ST15において、カラーCCDカ
メラ26によって求めた液晶画像から画像処理演算手段
27によってRGB値を算出する。
【0115】次に、ST16において、ST13で求め
た色・浮上量較正曲線31を参照し、ST15で算出し
たRGB値で特定される点が色・浮上量較正曲線31の
どこにあるかを求め、物理量演算手段29によって磁気
ヘッド40の浮上量Hを算出する。
【0116】ここで、色・浮上量較正曲線31は、浮上
量Hと色の3刺激値(RGB値)との対応関係を、微小
隙間22の物理的性質である干渉模様に基づいて求めた
曲線である。従って、干渉模様のRGB値を求めさえす
れば、求めたRGB値で特定される3次元色空間30上
の点は理論的には色・浮上量較正曲線31上にあるはず
である。
【0117】しかしながら、実際の浮上量計測にあたっ
ては、求めたRGB値で特定される3次元色空間30上
の点が正確に色・浮上量較正曲線31上にあるとは限ら
ない。
【0118】その理由の一つとして、微小隙間22によ
る干渉模様は照明のあたる角度や視角に応じて異なるこ
とがある。このため、例えば、標準微小隙間23を用い
て色・浮上量較正曲線31を作成する工程と、測定対象
である微小隙間22の浮上量Hを求める工程との間で、
照明や視角の条件が異なる場合には、求めたRGB値で
特定される3次元色空間30上の点は色・浮上量較正曲
線31上にはないことになる。
【0119】従って、色・浮上量較正曲線31を作成す
る較正時と同じ照明や視角の条件下で、微小隙間22に
よる干渉模様の画像を求める必要がある。
【0120】しかしながら、両者で同じ照明や視角の条
件を保証できない場合も考えられる。
【0121】そこで、このような場合には、以下のよう
な処理をすることによって、測定データの信頼性を上げ
ることができる。
【0122】色・浮上量較正曲線31は理想的には太さ
のない曲線である。そこで、許容できるRGB値の誤差
幅を想定して色・浮上量較正曲線31を囲うとともに色
・浮上量較正曲線31に沿って延びるパイプ状の許容誤
差領域パイプ32(図10参照)を設け、データベース
部28として採用する。図10では、色・浮上量較正曲
線31に沿って延びる許容誤差領域パイプ32の一部の
みが示されている。
【0123】そして、実際に微小隙間22における浮上
量Hを測定して得られたRGB値が許容誤差領域パイプ
32に入っていれば、信頼性あるデータとして採用し、
そのRGB値で特定される3次元色空間30内の点から
最短距離にある色・浮上量較正曲線31上の点を求め、
その点に対応する浮上量を計測する浮上量として採用す
る。また、実際に浮上量Hを測定して得られたRGB値
が許容誤差領域パイプ32に入っていない場合には、何
らかの理由で信頼できないデータであると判断して採用
しないようにする。
【0124】なお、物理量演算手段29は、検出した干
渉模様の色の3刺激値が色・浮上量較正曲線31上にあ
るか否かを判定するキャリブレーション線上判定手段を
有する。また、物理量演算手段29は、検出した干渉模
様の色の3刺激値が許容誤差領域パイプ32内にあるか
否かを判定する許容誤差領域パイプ内判定手段を有す
る。
【0125】なお、上述した例は、誤差処理の単なる一
例であり、他に種々の誤差処理法が可能である。
【0126】以上の実施形態の説明において、色の3刺
激値としてRGB値を採用して場合を説明してきた。色
の3刺激値としてRGB値に代えて、例えばL* a* b
* 値を採用することもできる。
【0127】なお、色の3刺激値として、RGB系表示
やL* a* b* 系表示の他に、さらに、HSI系表示や
XYZ系表示等を採用した場合にも、本実施形態は同様
に適用できる。
【0128】以上説明したように、本実施形態の構成に
よれば、物理量としての磁気ヘッド40の浮上量Hと色
の3刺激値の関係を3次元色空間30で表示しデータベ
ース部28を形成したので、浮上量Hと色の3刺激値と
を干渉模様の発色範囲の全域に渡って1価関数的に対応
させれることができ、広範囲に渡る浮上量Hの測定を高
精度に行うことができる。
【0129】この結果、一般的に計測しにくい浮上量の
測定が、汎用のCCDカメラ26とRGB系等の色情報
処理ができる環境を整えるだけで可能となる。
【0130】また一般に干渉模様の発色にある程度の色
ムラを生じてしまい、色−浮上量変換をした結果浮上量
Hの計測誤差が生じることになるが、本実施形態によれ
ば色情報を色・浮上量較正曲線31に対応させる際に、
例えば、具体的にはデータと較正曲線までの距離などで
信頼すべきデータをより分けることが可能となるため、
どの程度の色ムラまでを計測誤差範囲に含むようにする
か容易に設定できる。
【0131】なお、第1部材を磁気ヘッド40とし第2
部材を磁気ディスク41とし隙間幅の測定の例にとり磁
気ヘッド40の浮上量Hを測定することについて説明し
たが、本発明はこれに限らず、第1部材を半導体ウエハ
とし第2部材を平坦度の高いガラス板等の平坦度基準体
とし、浮上量Hの測定と同様な方法で半導体ウエハの平
坦度を測定することも可能である。また、磁気ヘッド4
0の浮上量Hではなく、光学ヘッドの浮上量を測定する
ことも可能である。
【0132】以上説明したように、上述の説明において
は、物理量として温度と、微小隙間に係る浮上量Hとを
例にとり、また、発色部材として液晶と微小隙間とを例
にとり説明したが、本発明の適用は、物理量としては温
度や浮上量等に限らず、また発色部材として液晶等の化
学物質や干渉模様に限らない。3次元色空間において物
理量と色の3刺激値とが1価関数的に対応させられるも
のであればよい。物理量としては例えば磁場、電場、圧
力等の物理量でもよい。また、発色部材として液晶以外
の化学物質であってもよい。
【0133】液晶の種類によっては圧力や電界など他の
物理量によって変色するものもあるし、液晶以外の物質
であって種々の物理量に応じて変色する化学物質も存在
する。圧力に応じて変色する化学物質を用いた場合には
全く同様にして広範囲の圧力分布を求めることが可能と
なるし、電界によって変色する化学物質を用いた場合に
は電界分布を求めることができる。その他の物理量につ
いても色変化を呈する化学物質があれば同様の手法で定
量的分布を詳細かつ容易に求めることが可能となる。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、物理量の変化を受け発色状態が変化する発色部材
の色の3刺激値と物理量との関係を3次元色空間内で表
示し、発色範囲の全域に渡って色の3刺激値と物理量と
を1価関数的に対応させれることができるので、広い範
囲に渡って物理量を計測することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるデータベース部を示し、3次元
色空間としてRGB空間を採用した例を示す図。
【図2】図1に示す色・温度較正曲線を補間法により補
間して作成した色・温度較正曲線を示す図。
【図3】本発明におけるデータベース部を示し、3次元
色空間としてL* a* b* 系色空間を採用した例を示す
図。
【図4】図3に示す色・温度較正曲線を補間法により補
間して作成した色・温度較正曲線を示す図。
【図5】本発明の計測装置の一実施形態を示すブロック
図。
【図6】本発明の計測装置の計測手順を示すフローチャ
ート図。
【図7】従来のRGB系で表した色と温度との関係を示
す図。
【図8】従来のL* a* b* 系で表した色と温度との関
係を示す図。
【図9】本発明の計測装置の他の実施形態を示すブロッ
ク図。
【図10】本発明におけるデータベース部を示し、3次
元色空間としてRGB空間を採用し、色・浮上量較正曲
線を示す図。
【図11】光学ヘッドと擬似磁気ディスクとの間に隙間
を形成し光線を照射し干渉模様を生成することを説明す
る図。
【図12】光学ヘッドと磁気ディスクとの間に形成され
た隙間に係る光学ヘッドの浮上量Hを説明する図。
【図13】隙間による生じる干渉模様のRGB値と浮上
量H(間隔幅)との関係を示す従来の図。
【図14】本発明の計測装置の計測手順を示すフローチ
ャート図。
【符号の説明】
1 測定対象物 2 発色部材 3 標準発色部材 4 物理量変化手段 5 色検出手段 6 カラーCCDカメラ 7 画像処理演算手段 8 データベース部 9 物理量演算手段 10 3次元色空間 11 色−温度較正曲線 12 許容誤差領域パイプ 22 微小隙間 23 標準微小隙間 24 物理量変化手段 25 色検出手段 26 カラーCCDカメラ 27 画像処理演算手段 28 データベース部 29 物理量演算手段 30 3次元色空間 31 色−温度較正曲線 32 許容誤差領域パイプ
フロントページの続き (72)発明者 池 田 一 隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 須 賀 威 夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 中 田 裕 二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平5−128380(JP,A) 特開 平5−164616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 7/00 G01D 21/00 G01K 7/00 G01K 11/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の物理量の変化を受け発色状態が変化
    する発色部材と、 前記発色部材の発色状態を検出する色検出手段と、 前記発色部材の色の3刺激値の各刺激値に1つの座標軸
    を対応させて3個の座標軸を有する3次元色空間を構成
    し、予め求めた前記物理量と前記3刺激値との関係を前
    記3次元色空間で表示して構成されるデータベース部
    と、 前記データベース部を参照し、前記色検出手段により検
    出した前記発色部材の3刺激値から検出対象の前記物理
    量を演算する物理量演算手段と、を備えることを特徴と
    する計測装置。
  2. 【請求項2】前記色検出手段は、前記発色部材の発色状
    態を検出するカラーセンサと、このカラーセンサによっ
    て検出した発色状態から前記3刺激値を演算する演算手
    段とを有することを特徴とする請求項1に記載の計測装
    置。
  3. 【請求項3】前記データベース部は、予め求めた前記物
    理量と前記3刺激値との関係を前記3次元色空間で表示
    したキャリブレーション線を有することを特徴とする請
    求項1に記載の計測装置。
  4. 【請求項4】前記キャリブレーション線は、離散的な複
    数の前記物理量の値とこれらの離散的な複数の前記物理
    量の各々の値に対応する離散的な複数の前記3刺激値の
    値との関係を補間処理して得られる連続線であることを
    特徴とする請求項6に記載の計測装置。
  5. 【請求項5】前記データベース部は、前記3次元色空間
    において前記キャリブレーション線を囲うとともに前記
    キャリブレーション線に沿って延びるパイプ状の許容誤
    差領域パイプを有することを特徴とする請求項6に記載
    の計測装置。
  6. 【請求項6】前記発色部材は、光を照射されて干渉模様
    を生成する、第1部材と第2部材の間に形成された隙間
    であることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  7. 【請求項7】色の3刺激値の各刺激値に1つの座標軸を
    対応させて3個の座標軸を有する3次元色空間を構成
    し、 所定の物理量の変化を受け発色状態が変化する発色部材
    に対し前記物理量を種々の値に変化させ、前記発色部材
    の発色状態を検出して前記物理量の種々の値における前
    記3刺激値の値を求め、前記物理量の種々の値と前記3
    刺激値の値との関係を前記3次元色空間に表示してデー
    タベース部を構成し、 検出対象に含まれる前記発色部材の3刺激値を検出し、
    前記データベース部を参照して検出対象の前記物理量を
    演算することを特徴とする計測方法。
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