JPH07301569A - 2つのフィルタを使用した赤外線温度画像処理方法及び装置 - Google Patents

2つのフィルタを使用した赤外線温度画像処理方法及び装置

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JPH07301569A
JPH07301569A JP6116054A JP11605494A JPH07301569A JP H07301569 A JPH07301569 A JP H07301569A JP 6116054 A JP6116054 A JP 6116054A JP 11605494 A JP11605494 A JP 11605494A JP H07301569 A JPH07301569 A JP H07301569A
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JP
Japan
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infrared
filter
temperature
specific wavelength
wavelength region
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JP6116054A
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English (en)
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Jun Yamada
山田  純
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Tetsudo Kizai Kogyo Co Ltd
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Tetsudo Kizai Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定波長領域の赤外線のみを透過させるフィ
ルターを介して物体が放射する赤外線の放射強度を異な
る赤外線波長領域で計測することにより、画素毎に物体
温度を画像化すること。 【構成】 赤外線温度画像処理装置10は、フィルタ1
2,14を収納する断熱性容器16、赤外線温度画像装
置18及び画像処理用計算機20を有してなる。断熱性
容器16は、冷媒流入口22及び冷媒流出口24を介し
て気化した液体窒素により冷却される。物体が放射する
赤外線は第1のフィルタ12又は第2のフィルター14
を通じて赤外線温度画像装置18に入射される。赤外線
温度画像装置18は、フィルタ12,14を透過した輻
射の強度を各画素ごとに計測し、その結果を画像処理用
計算機20に送信する。画像処理用計算機20では、2
色温度計の原理に基づき、各画素ごとに温度を算出し、
その結果をディスプレイ21に画像化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体が放射する赤外線
を、赤外線温度画像装置及び画像処理用計算機を利用し
て画像処理する方法及びその方法を実施するための装置
に関する。本発明は、放射率が未知の物体、又は、その
放射率が時間と共に変化する物体の温度を画像化するの
に好適である。本発明は、鋼板製造ラインのように、温
度が時間に伴って変化する鋼板の温度を測定する方法及
び装置、人体等が発する赤外線を検知してその赤外線を
画像化する方法及び装置(防犯分野や医療分野)に好適
である。
【0002】
【従来の技術】赤外線温度画像装置及び画像処理用計算
機を利用して物体の温度を測定する場合、物体が放射す
る輻射の強度と、物体の放射率および温度との関係は既
知であるとして、赤外線領域の輻射強度の計測データか
ら、上記関係を利用して物体の温度を決定している。そ
して、温度の画像は、コンピュータの画面に画像として
映し出される物体が放射する輻射の強度分布を、画像を
構成する各画素ごとに記録し、各画素ごとに温度に換算
することによって得られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
では、以下の問題があって、画素毎に温度を画像化する
ができず、逐次変化する物体温度等を画像化することが
できない。 (1) 上記方法では、物体が放射する輻射の強度が温度と
放射率に依存するため、放射率が既知でないと温度は決
定されない。 (2) 放射率の異なる複数の物体の温度は、画像化される
物体の放射率を各画素ごとに個別に与えることができな
いので、一度に画像化できない。すなわち、放射率の異
なる複数物体を1つの画像に表わすことができない。 (3) 放射率が時間と共に変化する物体の温度は、放射率
を実時間で与えることができないため、画像化すること
ができない。
【0004】本発明の目的は、特定波長領域の赤外線の
みを透過させるフィルタを介して物体が放射する赤外線
の放射強度を異なる赤外線波長領域で計測し、2色温度
計の原理を利用することにより、それぞれの波長領域に
おいて計測した放射強度から画素毎の温度を画像化する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、第
1の特定波長領域の赤外線のみを透過させる第1のフィ
ルタを介して物体が放射する赤外線の放射強度を検知
し、第1の特定波長領域と異なる第2の特定波長領域の
赤外線のみを透過させる第2のフィルタを介して物体が
放射する赤外線の放射強度を検知し、それぞれの放射強
度から演算して得られた画素毎の温度を画像化すること
を特徴とする、赤外線温度画像処理方法と、物体が放射
する赤外線のうち第1の特定波長領域の赤外線のみを透
過させる第1のフィルタと、第1の特定波長領域と異な
る第2の特定波長領域の赤外線のみを透過させる第2の
フィルタとを交換可能に具え、前記第1又は前記第2の
フィルタを透過したそれぞれの特定波長領域の赤外線が
入射する赤外線温度画像装置と、該赤外線温度画像装置
の信号を画像化する画像処理用計算機を有してなる、赤
外線温度画像処理装置により、前記課題を解決した。
【0006】フィルタを交換したり、ミラーを使用した
りする替わりに、各フィルタ毎に赤外線温度画像装置を
設け、それぞれのフィルタを透過する赤外線の放射強度
を計測することにより画像処理用計算機によって画素毎
の温度を画像化することができる。
【0007】なお、本発明では赤外線を計測の対象とし
ているので、フィルタが放射する赤外線が計測の妨げに
ならないように、第1及び第2のフィルタを測定対象物
体よりも低温に冷やす冷却装置を設けることが望まし
い。
【0008】
【作用】物体が放射する赤外線は、第1の特定波長領域
の赤外線のみを透過させる第1のフィルタを介し赤外線
温度画像装置に入射する。また、物体が放射する赤外線
は、第2の特定波長領域の赤外線のみを透過させる第2
のフィルタを介し赤外線温度画像装置に入射する。赤外
線温度画像装置は、第1又は第2のフィルタを介して入
射した赤外線の放射強度を検知する。赤外線温度画像装
置は、画素毎に放射強度を検知する。
【0009】本発明においては、2色温度計の原理を利
用して、画素毎の物体の温度が演算される。2色温度計
の原理は以下の通りである。物体から放射される単色輻
射強度は、物体の単色放射率とPlanckの黒体単色輻射強
度を用いて
【数1】 のように書き表わせる。赤外線温度画像装置では、或る
波長領域(λ,λ+△λ)における輻射強度E(数1の
区間(λ,λ+△λ)における積分量)を計測し温度を
決定しているが、正しい温度計測には、その波長領域に
おける単体放射率の分布が既知でなければならない。し
かし現実には、輻射計測センサーの検地波長がさほど広
くないことから、その波長領域におけ単色放射率を一つ
の値εで代表し、そのεと計測した放射強度Eを与える
ことによって、次式から温度を決定している。
【数2】 一方、2色温度計では二つの波長領域(λ1,λ1+△
λ1),(λ2,λ2+△λ2)で輻射強度E1,E2
を計測し、それをもとに物体温度Tを算出する。例え
ば、計測した2つの波長領域で放射率ε1とε2が等し
いとすると、未知な量は物体温度Tである。輻射強度は
2つの波長領域で計測されるので、
【数3】
【数4】 の2つの方程式が得られ、これらを連立して解けば温度
Tが導かれる。
【0010】輻射強度は、赤外線温度画像装置により同
一の画素毎に計測されるので、画像全体に複数の物体が
存在するときでも、さらに、物体温度の経時変化に伴っ
て放射率が変化しても、画素毎の放射率は等しいため
に、その画素毎に温度が求められる。
【0011】なお、数3及び数4は放射率が等しいとの
仮定の上に立つので、前記第1のフィルタが透過させる
第1の特定波長領域と前記第2のフィルタが透過させる
第2の特定波長領域は、隣合う波長領域となるようにし
て、検知波長領域における放射率に大きな差が生じない
ようにすることが望ましい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明による赤外線検知式画像処理装置
の第1実施例の概略図である。この装置10は、フィル
タ12,14を交換可能に収納する断熱性容器16と、
赤外線温度画像装置18及び画像処理用計算機20を有
してなる。
【0013】断熱性容器16は、赤外線を透過させる例
えばポリエチレン製の窓(図示せず)、冷媒流入口22
及び冷媒流出口24を有する。本実施例で使用される冷
媒は液体窒素である。液体窒素は容器内で気化し、その
際の気化した窒素がフィルタ12,14を低温に保つ。
本発明では、赤外線を検知するために、フィルタ12,
14が照射する赤外線が測定の妨げにならないように、
断熱性容器16内を冷却している。この温度は、−50
℃〜−180℃の範囲が好適である。
【0014】図2の実施例では、フィルタをいちいち交
換しなくてすむように、一対の可動ミラー26,28
と、一対の固定ミラー30,32が設けられている。ミ
ラー26,28,30,32は赤外線を反射する性質を
有するものである。ミラー26,28が非作動位置にあ
るとき、物体が照射する赤外線は、第1のフィルタ12
を通じて赤外線温度画像装置18に入射される。ミラー
26,28が作動位置にあるとき、物体が照射する赤外
線は、第2のフィルタ14を通じて赤外線温度画像装置
18に入射される。赤外線温度画像装置18は検知波長
3.0〜5.4μmを有するものである。
【0015】第1のフィルタ12は波長3.0〜4.1μmの
赤外線のみを透過させ、第2のフィルタ14は波長4.4
〜5.4μmの赤外線のみを透過させる。本発明では、放
射率が等しいとして温度を求めるため、赤外線温度画像
装置18の検知波長を2分して、実質的に放射率εが異
ならないようにすることが望ましい。
【0016】赤外線温度画像装置は各画素ごとに計測し
た輻射強度のデータを画像処理用計算機に送信できる機
能を持つ。また、計算機からの画像データを受信、表示
する機能をもつ。このような赤外線温度画像装置は市場
で入手可能である。なお、検知した赤外線から温度への
画像処理自体、演算処理自体については、公知であり、
本発明の要旨でもないので、説明は省略する。
【0017】次に動作を説明する。まず、断熱性容器1
6が冷却され、フィルタ12,14から放射される赤外
線が測定の妨げにならないようにする。次いで、物体が
放射する赤外線を第1又は第2のフィルタを介して赤外
線温度画像装置に入射させる。
【0018】第1のフィルタ12は、物体が放射する輻
射赤外線の内、一部分の波長領域(本実施例の場合、3.
0〜4.1μm)だけを透過させる。赤外線温度画像装置1
8にその波長領域の赤外線のみが入射される。第2のフ
ィルタ14は、別の波長領域(本実施例の場合、4.4〜
5.4μm)の輻射赤外線だけを透過させる。赤外線温度
画像装置18にその波長領域の赤外線のみが入射され
る。
【0019】赤外線温度画像装置18は、フィルタ1
2,14を透過した輻射の強度を各画素毎に計測、記録
し、その結果を画像処理用計算機20に送信する。画像
処理用計算機20では、2色温度計の原理に基づき、各
画素ごとに温度を算出し、その結果をディスプレイ21
に画像化する。
【0020】なお図示は省略したが、図1のようにフィ
ルタを交換可能に設けたり、図2のようにミラーを設け
たりする替わりに、請求項4の構成のように、各フィル
タに対応させて、赤外線温度画像装置と画像処理用計算
機を設けてもよい。
【0021】図3は、本発明による効果を具体的に示し
たもので、表面状態が異なり、そのため放射率が異なる
2つの物体が並んで存在している場合、従来であれば、
画素ごとに異なる放射率を与えることができないため、
画像としては同一の温度として現われてしまうのに対
し、本発明によれば、両者が異なる温度であることが、
実際の画像として表示できることを示している。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、特定波長領域の赤外線
のみを透過させる2つフィルタを介して物体が放射する
赤外線の放射強度を異なる赤外線波長領域で計測し、2
色温度計の原理を利用することにより、それぞれの波長
領域において計測した放射強度Eから画素毎の温度を画
像化することによって、放射率が未知な物体の温度を画
像化することができる。また、放射率の異なる複数の物
体の温度を一度に画像化できるほか、時間と共に放射率
が変化する物体の温度を画像化することができる。
【0023】なお、請求項5の構成では、フィルタを冷
却するようにしたから、フィルタ自体から発する赤外線
が測定の妨げにならず、対象物体の温度を正確に計測す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による赤外線温度画像処理装置の第1
実施例の概略図である。
【図2】 ミラーを使用してフィルタの交換の必要をな
くした第2実施例の作動説明図である。
【図3】 本発明の効果を示す画像の例である。
【符号の説明】
10 赤外線検知式画像処理装置 12 第1のフィルタ 14 第2のフィルタ 16 断熱性容器 18 赤外線温度画像装置 20 画像処理用計算機 26,28,30,32 ミラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の特定波長領域の赤外線のみを透過
    させる第1のフィルタを介して物体が放射する赤外線の
    放射強度を検知し、 第1の特定波長領域と異なる第2の特定波長領域の赤外
    線のみを透過させる第2のフィルタを介して物体が放射
    する赤外線の放射強度を検知し、 それぞれの放射強度から演算して得られた画素毎の温度
    を画像化することを特徴とする、 赤外線温度画像処理方法。
  2. 【請求項2】 物体が放射する赤外線のうち第1の特定
    波長領域の赤外線のみを透過させる第1のフィルタと、
    第1の特定波長領域と異なる第2の特定波長領域の赤外
    線のみを透過させる第2のフィルタとを交換可能に具
    え、前記第1又は前記第2のフィルタを透過したそれぞ
    れの特定波長領域の赤外線が入射する赤外線温度画像装
    置と、該赤外線温度画像装置の信号を画像化する画像処
    理用計算機を有してなる、 赤外線温度画像処理装置。
  3. 【請求項3】 物体が放射する赤外線のうち第1の特定
    波長領域の赤外線のみを透過させる第1のフィルタと、
    第1の特定波長領域と異なる第2の特定波長領域の赤外
    線のみを透過させる第2のフィルタと、物体が放射する
    赤外線を前記第1のフィルタ又は前記第2のフィルタに
    向けるミラーと、前記第1又は前記第2のフィルタを透
    過したそれぞれの特定波長領域の赤外線が入射する赤外
    線温度画像装置と、該赤外線温度画像装置の信号を画像
    化する画像処理用計算機を有してなる、 赤外線温度画像処理装置。
  4. 【請求項4】 物体が放射する赤外線のうち第1の特定
    波長領域の赤外線のみを透過させる第1のフィルタと、
    第1の特定波長領域と異なる第2の特定波長領域の赤外
    線のみを透過させる第2のフィルタと、前記第1のフィ
    ルタを透過した特定波長領域の赤外線が入射する第1の
    赤外線温度画像装置と、前記第2のフィルタを透過した
    特定波長領域の赤外線が入射する第2の赤外線温度画像
    装置と、前記第1及び第2の赤外線温度画像装置の信号
    を画像化する画像処理用計算機を有してなる、 赤外線温度画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のフィルタを測定対象
    物体よりも低温に冷やす冷却装置を具えている、第2
    項、第3項又は第4項の画像処理装置。
JP6116054A 1994-05-06 1994-05-06 2つのフィルタを使用した赤外線温度画像処理方法及び装置 Pending JPH07301569A (ja)

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