JP3375278B2 - チューナ - Google Patents

チューナ

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JP3375278B2
JP3375278B2 JP06898298A JP6898298A JP3375278B2 JP 3375278 B2 JP3375278 B2 JP 3375278B2 JP 06898298 A JP06898298 A JP 06898298A JP 6898298 A JP6898298 A JP 6898298A JP 3375278 B2 JP3375278 B2 JP 3375278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広範囲の周波数帯
域の無線電波から希望する周波数成分の信号を取出すチ
ューナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、一般的なテレビジョン放送受
信機は、図6に示すようなチューナ1を備える。チュー
ナ1は、UHFバンド用ブロック2およびVHFバンド
用ブロック3の2ブロックから構成される。UHFおよ
びVHFの周波数帯域では、それぞれ予め定められる周
波数がチャネルとして割当てられ、テレビジョン放送が
行われる。2ブロック構成のチューナ1では、全受信チ
ャネルを2分割し、高域をVHFバンド用ブロック2、
低域をVHFバンド用ブロック3でそれぞれ選局するよ
うにしてしている。UHFバンド用ブロック2およびV
HFバンド用ブロック3は、同時に動作することはな
く、いずれか一方のみに電源4からバンド切換スイッチ
5を介して動作用電力が供給される。放送電波は、アン
テナからアンテナ端子6を経てUHFバンド用ブロック
2およびVHFバンド用ブロック3に入力される。UH
Fバンド用ブロック2およびVHFバンド用ブロック3
内で、受信された信号は共通の中間周波数に変換され、
中間周波増幅器7でさらに増幅された後、ローパスフィ
ルタ8(以下「LPF」と略称することもある)を介し
て中間周波出力端子9に出力される。中間周波出力端子
9からの中間周波数出力信号からは、映像信号および音
声信号や各種同期信号などが抽出され、テレビジョン放
送の受信が行われる。
【0003】アンテナ端子6からUHFバンド用ブロッ
ク2およびVHFバンド用ブロック3に入力される信号
からは、まず可変容量ダイオードなどを含んで通過周波
数帯域の中心周波数などが可変なバンドパスフィルタ
(以下「BPF」と略称することもある)である可変バ
ンドパスフィルタ10,20によって希望チャネルの信
号が選択され、高周波増幅器(以下「RF AMP」と
略称することもある)11,21によって増幅され、再
度可変バンドパスフィルタ12,22によって選択さ
れ、ミキサ回路(以下「MIX」と略称することもあ
る)13,23にそれぞれ入力される。ミキサ回路1
3,23には、局部発振器(以下「OSC」と略称する
こともある)14,24からの信号も入力され、受信さ
れた信号と混合されて、スーパヘテロダイン方式で中間
周波数に変換される。
【0004】UHFバンド用ブロック2およびVHFバ
ンド用ブロック3の可変バンドパスフィルタ10,2
0;12,22は、広い範囲の周波数に同調して選局が
可能なように構成されているけれども、各バンド低域部
の損失が大きくなるのは周知の事実である。損失補正回
路15,25は、図7に実線で示すように、破線で示す
各バンドの利得の周波数特性のうちの低域部を持上げ、
損失分を補正する。図6の損失補正回路15,25は、
コイル16,26およびコンデンサ17,27が並列に
接続された周波数が固定の共振回路であり、このような
ピーキング回路を各ブロックに挿入することによって、
そのブロックの受信周波数帯域の低域部を持上げて損失
補正を行うことができる。
【0005】損失補正回路15,25についての先行技
術は、たとえば特開平7−303056に開示されてい
る。この先行技術では、高周波増幅回路の出力側に、高
周波増幅回路の出力容量と共振回路を形成するようなイ
ンダクタを挿入し、ピーキング作用によってバンド内で
の利得センサを補正し、損失補正を行っている。
【0006】図6に示すようなチューナ1では、電源4
からバンド切換スイッチ5を介して動作電力BU,BV
のいずれかが供給されるUHFバンド用ブロック2また
はVHFバンド用ブロック3の一方が動作し、他方は非
動作となる。非動作となるバンド用ブロック内では、高
周波増幅器11,21、ミキサ回路13,23および局
部発振器14,24が非動作状態となる。UHFバンド
用ブロック2およびVHFバンド用ブロック3は、スー
パヘテロダイン方式で周波数変換を行うので、局部発振
器14,24の発振周波数は、可変バンドパスフィルタ
10,20;12,22で選択され高周波増幅器11,
21で増幅される受信周波数に対して中間周波数だけ離
れている。スーパヘテロダイン方式では、たとえば受信
周波数よりも局部発振周波数が中間周波数だけ高く設定
されているとき、局部発振周波数よりもさらに中間周波
数だけ高い周波数の信号も中間周波数に変換してしまう
イメージ妨害の問題がある。可変バンドパスフィルタ1
0,20;12,22は、イメージ妨害を抑制するた
め、イメージ周波数の信号に対しては大きな減衰を行う
ように調整される。しかしながら、損失補正回路15,
25としてUHFバンド用ブロック2およびVHFバン
ド用ブロック3に挿入されているピーキング回路の共振
周波数が、各バンド用ブロックの受信帯域の或るチャネ
ルにおいてイメージ妨害を起こす周波数関係となる場合
があり得る。
【0007】図8は、アンテナ端子6からUHFバンド
用ブロック2およびVHFバンド用ブロック3に分岐す
る部分にバンド切換スイッチ29を挿入し、非動作側の
回路ブロックへは信号が入力されないように回路を遮断
するようにしているチューナ30の構成を示す。チュー
ナ30は、バンド切換スイッチ29を除いて、基本的に
は図6のチューナ1と同様である。バンド切換スイッチ
29は、UHF受信時はアンテナ端子6をUHFバンド
用ブロック2の可変バンドパスフィルタ10の入力側に
接続し、VHF受信時はアンテナ端子6をVHFバンド
用ブロック3の可変バンドパスフィルタ20の入力側に
接続するように切換える。バンド切換スイッチ29は、
電源4の切換えを行うバンド切換スイッチ5と連動し、
UHF動作時にはVHFバンド用ブロック3に、VHF
動作時はUHFバンド用ブロック2に信号が入力されな
いようにしている。また、バンド切換スイッチ29は、
非動作側の回路ブロックから動作側の回路ブロックへ、
入力信号パターンを経由しての妨害周波数成分の回り込
みを防ぐ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のような損失補正
回路15,25の共振周波数が、他の動作バンド内の受
信周波数帯域でイメージ妨害の妨害周波数関係となる場
合は、当該損失補正回路15,25が含まれる回路ブロ
ックが非動作時であっても、損失補正回路15,25の
共振回路によって共振周波数成分が取出され、その周波
数成分がチューナ1,30が実装されるプリント配線基
板内で、動作している回路ブロックに回り込み、イメー
ジ妨害費等の妨害特性を著しく劣化させる要因となる。
妨害周波数成分は、必ずしもプリント配線基板上のパタ
ーンレイアウトで正規の回路を通らず、電源ラインやグ
ランドパターン等から回り込んで、非動作の回路ブロッ
クから動作の回路ブロックに回り込んでしまう。このた
め、図8に示すように、バンド切換スイッチ29を入力
側に挿入しても、電源ラインやグランドパターン等から
の回り込みで、イメージ妨害特性の劣化は避けられな
い。
【0009】しかも昨今はチューナ1,30の小形化が
進み、部品およびプリント配線基板パターンが非常に密
集した状態となっている。このため部品配置やパターン
レイアウトパターンもかなりの制約を受け、本来低イン
ピーダンスであるべき電源ラインやグランドが高周波的
にインピーダンスを下げることが困難となり、かなり高
インピーダンスの浮いた状態となっているのが現状であ
る。したがって、図8のバンド切換スイッチ29などを
用いて回路的に遮断しても、電源ラインやグランドパタ
ーンからの回り込みによって完全に遮断することはます
ます不可能になる。その一方で、多チャネル化が急速に
進むので、より妨害特性の向上が求められている。
【0010】本発明の目的は、受信周波数帯域を複数の
ブロックに分けて受信するチューナで、非動作の回路ブ
ロック内のピーキング回路が動作中の回路ブロックの受
信の障害となることを抑制することができるチューナを
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、全受信周波数
帯域を複数の部分周波数帯域に分割し、各部分周波数帯
域毎に専用の受信回路ブロックを備えるチューナにおい
て、複数の受信回路ブロックのうちの1つを選択し、選
択された受信回路ブロックのみに動作用電力を供給する
選択回路と、各受信回路ブロック毎に設けられ、該受信
回路ブロックの部分受信周波数帯域内での損失を補正す
るピーキング回路と、各受信回路ブロック毎のピーキン
グ回路に挿入され、該選択回路から受信用電力が供給さ
れるときには該ピーキング回路が動作可能なように、動
作用電力が供給されないときには該ピーキング回路が動
作不能なように、それぞれ切換えるスイッチング回路と
を含むことを特徴とするチューナである。
【0012】本発明に従えば、チューナの全受信周波数
帯域は複数の部分周波数帯域に分割され、各部分周波数
帯域毎に専用の受信回路ブロックが備えられる。選択回
路は、複数の受信回路ブロックのうちの1つを選択し、
選択された受信回路ブロックのみに動作用電力を供給す
る。各受信回路ブロックには、部分受信周波数帯域内で
の損失を補正するためのピーキング回路と、選択回路か
ら動作用電力が供給されるときにはピーキング回路が動
作可能なように、動作用電力が供給されないときにはピ
ーキング回路が動作不能なように、それぞれ切換えるス
イッチイング回路とが含まれる。ピーキング回路は、受
信回路ブロックが動作用電力の供給を受けて動作してい
るときにのみ動作可能となるので、選択回路から動作用
電力が供給されない受信回路ブロックに備えられるピー
キング回路は動作不能となり、動作している回路ブロッ
クに対して妨害の要因となることを防ぐことができる。
【0013】また本発明で前記ピーキング回路は、共振
回路を含み、前記スイッチング回路は、該共振回路の少
なくとも一部を導通または遮断して、前記切換えを行う
ことを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、ピーキング回路は共振回
路を含み、共振周波数付近の損失を補正する。スイッチ
ング回路は、共振回路の少なくとも一部を導通または遮
断して、ピーキング回路の共振回路の少なくとも一部を
導通または遮断するので、たとえばスイッチング回路が
共振回路に直列に接続されているときに導通すればピー
キング回路としての動作が可能になり、遮断すればピー
キング回路としての動作が不能になる。
【0015】また本発明で前記各受信回路ブロックは、
該受信回路ブロックが受信する部分周波数帯域を選択濾
波するバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタで
選択濾波された受信周波数信号を増幅する高周波増幅回
路とを備え、前記共振回路は、該高周波増幅回路の入力
側に接続され、該高周波増幅回路の入力容量を共振容量
として利用して形成されることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、ピーキング回路を構成す
る共振回路は、受信回路ブロックの部分周波数帯域を濾
波するバンドパスフィルタと、高周波増幅回路の入力側
との間に接続され、高周波増幅回路の入力容量を共振容
量として利用する。損失補正のためのピーキング回路を
構成する部品を少なくし、低コスト化を図ることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
チューナ31の概略的な構成を示す。本実施形態のチュ
ーナ31も、図6および図8に示すようなチューナ1,
30と同様に、UHFおよびVHF帯のテレビジョン放
送を受信可能であり、UHFバンド用ブロック32およ
びVHFバンド用ブロック33を有する。UHFバンド
用ブロック32およびVHFバンド用ブロック33の動
作の切換えは、電源34から動作用電力BU,BVをバ
ンド切換スイッチ35で切換えて、いずれか一方のみに
供給して行う。受信するテレビジョン放送の電波は、ア
ンテナからアンテナ端子36に入力され、UHFバンド
用ブロック32およびVHF用バンド用ブロック33で
それぞれスーパヘテロダイン方式の中間周波数への変換
を行い、中間周波増幅器37からローパスフィルタ38
を経て中間周波出力端子39に取出される。
【0018】UHFバンド用ブロック32内には、入力
側の可変バンドパスフィルタ40、高周波増幅器41、
出力側の可変バンドパスフィルタ42、ミキサ回路4
3、局部発振器44および損失補正回路45が含まれ
る。損失補正回路45には、コイル46およびコンデン
サ47による並列共振回路と、スイッチング回路48と
が含まれる。
【0019】アンテナ端子36と、UHFバンド用ブロ
ック32およびVHFバンド用ブロック33の入力側と
の間には、バンド切換スイッチ49が設けられる。バン
ド切換スイッチ49は、電源34側のバンド切換スイッ
チ35と連動して動作し、UHFバンド用ブロック32
に動作用電力BUが供給されるときにはアンテナ端子3
6とUHFバンド用ブロック32との間を接続し、アン
テナ端子36とVHFバンド用ブロック33との間を遮
断する。バンド切換スイッチ35がVHFバンド用ブロ
ック33に動作用電力BVを供給するときには、バンド
切換スイッチ49はアンテナ端子36とVHFバンド用
ブロック33との間を接続し、アンテナ端子36とUH
Fバンド用ブロック32との間を遮断する。
【0020】VHFバンド用ブロック33内には、可変
バンドパスフィルタ50、高周波増幅器51、可変バン
ドパスフィルタ52、ミキサ回路53、局部発振器5
4、損失補正回路55が含まれ、損失補正回路55には
コイル56、コンデンサ57およびスイッチング回路5
8が含まれる。これらのVHFバンド用ブロック33の
内部の構成要素は、UHFバンド用ブロック32の構成
要素で、参照符号の1桁目が同一の構成要素と基本的に
同等である。
【0021】本実施形態の損失補正回路45,55は、
コイル46,56およびコンデンサ47,57の並列共
振回路を、スイッチング回路48,58によって、入力
側の可変バンドパスフィルタ40,50と高周波増幅器
41,51との間に挿入するか、非挿入状態とするかを
切換える。コイル46,56とコンデンサ47,57の
並列共振回路を挿入すると、共振周波数付近のインピー
ダンスが高くなり、高周波増幅器41,51に入力され
る信号のレベルを上げ、可変バンドパスフィルタ40,
50;42,52による損失を補正することができる。
スイッチング回路48,58は、電源34側のバンド切
換スイッチ35に連動して動作し、動作用電力BU,B
Vが供給されるときにのみ導通し、動作用電力BU,B
Vが供給されないときには遮断する。
【0022】図2は、図1の損失補正回路45,55の
うち、特にスイッチング回路48,58についてのより
詳細な構成を示す。スイッチング回路48,58のスイ
ッチング動作は、スイッチングダイオード60,70に
よってそれぞれ行われる。スイッチングダイオード6
0,70のアノード側は、コイル46,56およびコン
デンサ47,57の形成する並列共振回路に接続される
とともに、抵抗61,71を介してバンド切換スイッチ
35から与えられる動作用電力の正電圧BU,BV側に
それぞれ接続される。スイッチングダイオード60,7
0のカソード側は、抵抗62,72を介して、バンド切
換スイッチ35から供給される動作用電力BU,BVに
それぞれ接続される。またスイッチングダイオード6
0,70のカソード側は、直流(DC)カット用のコン
デンサ63,73を介して、交流的にはグランドに接地
される。
【0023】バンド切換スイッチ35が、動作用電力の
正電圧BUまたは動作用電力の正電圧BVのうちのいず
れか一方に正の電源電圧を供給すると、スイッチングダ
イオード60,70のうちの一方に順方向のバイアス電
圧が加わり、導通状態となる。他方のスイッチングダイ
オード60,70は、逆方向にバイアスされ、非導通状
態となる。このため、コイル46,56とコンデンサ4
7,57で形成する並列共振回路は、一方がグランドに
接地され、他方がグランドから浮いた状態となる。並列
共振回路がグランドに設置される損失補正回路45,5
5は、ピーキング回路としての動作が可能であり、並列
共振回路がグランドから浮いている損失補正回路45,
55はピーキング回路としての動作が不能な状態とな
る。
【0024】図3は、本実施形態のイメージ妨害の抑制
についての考え方を示す。たとえば図1のVHFバンド
用ブロック33が周波数f1からf2までの部分周波数
帯域を受信可能であり、UHFバンド用ブロック32が
周波数f2からf3までの部分周波数帯域を受信可能で
あるとする。低い方の部分周波数帯域であるVHF帯を
受信するVHFバンド用ブロック33が動作していると
きに、希望受信チャネル周波数をfaとする。図1の可
変バンドパスフィルタ50,52は、faの周波数に同
調している。局部発振器54は、fbの周波数で発振
し、周波数faとfbとの差が中間周波数である。この
とき、局部発振器54の発振周波数fbよりもさらに中
間周波数だけ高い周波数fcの信号が受信されると、イ
メージ妨害が生じる。アンテナ端子36から入力される
周波数fcの信号は、可変バンドパスフィルタ50,5
2で減衰を受け、イメージ妨害が発生しないように可変
バンドパスフィルタ50,52の特性が設定されてい
る。しかしながら、非動作状態のUHFバンド用ブロッ
ク32内の損失補正回路45のコイル46およびコンデ
ンサ47で形成する共振回路の共振周波数がfcである
と、周波数faの受信チャネルに対してイメージ妨害周
波数関係となる。図3に破線で示すように、損失補正回
路45によって選択された共振周波数成分が電源ライン
やグランドパターンを介してVHFバンド用ブロック3
3内に混入し、イメージ妨害を与えてしまうおそれがあ
る。本実施形態では、スイッチング回路48によってコ
イル46およびコンデンサ57の並列共振回路と接地と
の間の導通を遮断するので、コイル46およびコンデン
サ47の共振回路がイメージ妨害のおそれがある共振周
波数成分を発生することがなく、図3に実線で示すよう
に、イメージ妨害を生じるおそれがある信号のレベルは
低下する。
【0025】次の表1は、アメリカ合衆国(USA)の
テレビジョン放送受信用のUHFおよびVHFの受信チ
ャネルに対して、実施形態と図8に示すような従来回路
とで図3に示すような周波数関係でのイメージ妨害費の
特性比較データを示す。表1から、本実施形態のチュー
ナ31では、従来のチューナ30に比較してイメージ妨
害比が大幅に改善されていることが分かる。
【0026】
【表1】
【0027】図4は、本発明の実施の他の形態のチュー
ナ81の概略的な構成を示す。本実施形態のチューナ8
1は、図1の実施形態のチューナ31と大略的に同等で
あり、対応する部分には同一の参照符を付して重複する
説明を省略する。チューナ81も、チューナ31のUH
Fバンド用ブロック32およびVHFバンド用ブロック
33と同等なUHFバンド用ブロック82およびVHF
バンド用ブロック83で受信周波数帯域を分割する。本
実施形態では、UHFバンド用ブロック82およびVH
Fバンド用ブロック83内の高周波増幅器84,94の
入力側と可変バンドパスフィルタ40,50との間に挿
入される損失補正回路85,95で、コイル86,96
とともに共振回路を形成するコンデンサとして、高周波
増幅器84,94の入力容量87,97をそれぞれ利用
する。スイッチング回路48,58は、入力容量87,
97に並列に接続されるコイル86,96とグランドと
の間を遮断または導通させる。スイッチング回路48,
58がONになって導通しているときには、コイル8
6,96と入力容量87,97との間での並列共振回路
が形成され、ピーキング回路として動作する。スイッチ
ング回路48,58が遮断しているときには、コイル8
6,96は入力容量87,97に並列には接続されず、
ピーキング回路としては動作しない。
【0028】図5は、損失補正回路85,95に関連す
る構成を示す。高周波増幅器84,94の入力容量8
7,97は、数pFから数十pF程度の容量値を有す
る。したがって、数十MHzから数百MHzのVHFお
よびUHF帯の周波数に対しては、適切な値インダクタ
ンス値を有するコイル86,96とともに、共振回路を
形成することができる。コイル86,96の一端とグラ
ンドとの間に接続されるスイッチングダイオード60,
70についてのバイアス回路は省略しているけれども、
図2と同様にバイアス電圧を与えて、電源34のバンド
切換スイッチ35の切換えに合わせて導通または遮断の
スイッチング状態を切換える。
【0029】図1および図4の実施形態では、UHFバ
ンド用ブロック32,82およびVHFバンド用ブロッ
ク33,83の両方に損失補正回路45,55;85,
95を挿入しているけれども、図3に示すように、局部
発振周波数fbが受信を希望する周波数faよりも高い
側にずれているときには、UHFバンド用ブロック3
2,82内の損失補正回路45,85のみにスイッチン
グ回路48を設け、VHFバンド用ブロック33,83
内の損失補正回路55,95ではスイッチング回路58
を省略することもできる。また、スイッチング回路4
8,58は、損失補正回路45,55とグランドとの
間、または損失補正回路85,95内に直列に接続され
ているけれども、ピーキング回路となる並列共振回路と
並列に接続し、導通させてピーキング回路の動作を不能
とし、遮断させてピーキング回路の動作を可能にするよ
うな構成も考えられる。またチューナ31,81は、テ
レビジョン放送用の全受信周波数帯域をUHFとVHF
の2つの部分周波数帯域に分割しているけれども、さら
に多数の受信回路ブロックに分割することも可能であ
る。またUHF帯よりも高い周波数の衛星放送用の受信
回路ブロックを設けることも考えられる。さらにまたテ
レビジョン放送についてではなく、ラジオ放送の受信用
に、中波(MW)や短波(HF)などの周波数帯域を複
数の受信回路ブロックに分割して受信するように構成す
る場合でも、本発明を適用することができる。
【0030】さらに、図1および図4に示すチューナ3
1,81では、アンテナ端子36をUHFバンド用ブロ
ック32,82とVHFバンド用ブロック33,83で
共用し、中間周波増幅器37、ローパスフィルタ38、
中間周波出力端子39も共用しているけれども、これら
各受信ブロック毎に独立して備えることもできる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の受
信回路ブロックで全受信周波数帯域を分割して受信する
チューナで、非動作の受信回路ブロック内のピーキング
回路はスイッチング回路によって動作不能となるように
切換えられるので、ピーキング回路によって選択された
周波数成分が電源ラインやグランドパターン等を回り込
んで動作している受信回路ブロックに入り込むことを防
ぎ、それによる妨害特性を改善することができる。
【0032】また本発明によれば、ピーキング回路に含
まれる共振回路の少なくとも一部がスイッチング回路に
よって導通または遮断するように切換えられるので、受
信回路ブロックの非動作時にはピーキング回路を構成す
る共振回路も確実に動作不能な状態に切換えることがで
きる。
【0033】また本発明によれば、ピーキング回路の共
振回路を、高周波増幅回路の入力容量を利用して形成す
るので、損失補正のためのピーキング回路に必要な部品
点数を減らし、低コスト化およびチューナの小形化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のチューナ31の概略的
な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の損失補正回路45,55のより詳細な構
成を示す電気回路図である。
【図3】図1の実施形態で、イメージ妨害除去の考え方
を示す図である。
【図4】本発明の実施の他の形態のチューナ81の概略
的な電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図4の実施形態の損失補正回路85,95の構
成を示す部分的な電気回路図である。
【図6】従来からのチューナ1の概略的な電気的構成を
示すブロック図である。
【図7】図6の損失補正回路15,25の動作を示すグ
ラフである。
【図8】図6の入力側にバンド切換スイッチ29を設け
たチューナ30の概略的な構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
31,81 チューナ 32,82 UHFバンド用ブロック 33,83 VHFバンド用ブロック 34 電源 35,49 バンド切換スイッチ 36 アンテナ端子 37 中間周波増幅器 39 中間周波出力端子 40,42,50,52 可変バンドパスフィルタ 41,51,84,94 高周波増幅器 43,53 ミキサ回路 44,54 局部発振器 45,55,85,95 損失補正回路 46,56,86,96 コイル 47,57 コンデンサ 48,58 スイッチング回路 60,70 スイッチングダイオード 87,97 入力容量
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/44 H03J 5/24 H04B 1/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全受信周波数帯域を複数の部分周波数帯
    域に分割し、各部分周波数帯域毎に専用の受信回路ブロ
    ックを備えるチューナにおいて、 複数の受信回路ブロックのうちの1つを選択し、選択さ
    れた受信回路ブロックのみに動作用電力を供給する選択
    回路と、 各受信回路ブロック毎に設けられ、該受信回路ブロック
    の部分受信周波数帯域内での損失を補正するピーキング
    回路と、 各受信回路ブロック毎のピーキング回路に挿入され、該
    選択回路から受信用電力が供給されるときには該ピーキ
    ング回路が動作可能なように、動作用電力が供給されな
    いときには該ピーキング回路が動作不能なように、それ
    ぞれ切換えるスイッチング回路とを含むことを特徴とす
    るチューナ。
  2. 【請求項2】 前記ピーキング回路は、共振回路を含
    み、 前記スイッチング回路は、該共振回路の少なくとも一部
    を導通または遮断して、前記切換えを行うことを特徴と
    する請求項1記載のチューナ。
  3. 【請求項3】 前記各受信回路ブロックは、該受信回路
    ブロックが受信する部分周波数帯域を選択濾波するバン
    ドパスフィルタと、 該バンドパスフィルタで選択濾波された受信周波数信号
    を増幅する高周波増幅回路とを備え、 前記共振回路は、該高周波増幅回路の入力側に接続さ
    れ、該高周波増幅回路の入力容量を共振容量として利用
    して形成されることを特徴とする請求項2記載のチュー
    ナ。
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