JP3373294B2 - 生分解性に優れたストッキング - Google Patents

生分解性に優れたストッキング

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生分解性に優れたストッ
キングに関する。
【0002】
【従来技術】ストッキング、特に女性用ストッキング、
パンティーストッキングは最近、デザイン、柄等のハイ
ファッション化や原糸の多様化、高品質化で品質的にも
且つ着用性の点でも非常に優れたものとなっている。し
かし、寿命と言う点では尚十分ではなく、数回の着用に
て破れが生じ、実質的に着用できずに廃棄せざるを得な
い。ところが廃棄に関しては、ストッキング、パンティ
ーストッキング素材がナイロン、ポリウレタンと言う安
定な素材より出来ている為に、焼却以外の手段がない。
焼却にしても合成高分子である為に燃焼熱が大きく焼却
炉を傷めると言う問題がある。
【0003】一方最近、自然界で自然と分解するポリマ
ー(以後生分解性ポリマーと言う)が発明され、実用化
されつつある。例えば、特開昭63−68093号公
報、特開昭63−199201号公報、特開平1−32
0994号公報では、細菌により生産される生分解性の
セルロースが提案されている。又、特開平2−3425
号公報、特開平2−151639号公報、特開平2−2
52744号公報、特開平3−247649号公報で
は、合成法により生産される生分解性のポリマーが提案
されている。
【0004】しかし、これらに提案されている、生分解
性ポリマーは成形性が非常に悪く繊維、特にストッキン
グ等に用いる様な細い繊維に加工する事が出来ない物
か、或いは耐熱性、強度が低くポリマー100%では使
用できず、無機の微粒子等添加物を添加する必要があ
り、透明性、染色性、着用性に劣るものしか出来ない。
従ってこれまではストッキング等に使用する極めて細く
且つ透明で熱的及び力学的に安定した生分解性繊維は開
発どころか提案さえされていない。
【0005】我々は、ストッキングに利用でき、且つ生
分解性に優れたポリマーの開発を鋭意検討した結果、本
発明に到達した。即ち本発明の目的とするところは、実
用的な強度と取扱性を有し生分解性に優れたパンストを
提案するにある。
【0006】本発明は、生分解性を有するポリ乳酸繊維
ポリウレタン繊維を主たる編成糸として編成する事
を特徴とする生分解性に優れたストッキングである。
【0007】本発明に言うストッキングとは、男性用や
女性用のストッキングやパンティーストッキングを含む
が特に女性用を示す。ストッキングに使用されている繊
維は、生糸、加工糸、カバリング糸等であり、ストッキ
ングの部分や編み方等により使い分ける。
【0008】本発明に使用する生分解性を有するポリ乳
酸とは乳酸の重合体及び少量の共重合モノマーを含有す
る乳酸共重合体であり、好ましくは分子量8万以上、更
に好ましくは分子量10万以上、特に好ましくは分子量
1030万の物である。乳酸は光学活性の炭素原子を
有し、L−体、D−体を有する。従ってポリマーになっ
た時点でもL−体とD−体の比率によってポリマー物
性、化学的性質がおおきく異なる。本発明に使用するポ
リ乳酸はL−体、D−体、ラセミ体、及びそれらの混合
物を使用する事が出来るが、好ましくはL−体、D−体
の単独重合物であり、更に好ましくは光学純度が少なく
とも90%のL−体或いはD−体である。光学純度が低
い場合にはポリマーの結晶性が低くなりポリマーの耐熱
性、力学的特性が低下する。
【0009】ポリ乳酸の分子量としては高いほど好まし
く、通常少なくとも5万、好ましくは少なくとも8万、
好ましくは少なくとも10万、好ましくは10〜30万
である。分子量が5万より低い場合は強度、伸度が低い
ばかりか紡糸、延伸性と言った操業性も不十分である。
又、分子量が30万より大きくなるとポリマーの溶融粘
度が大きくなり過ぎ、紡糸温度を高くする必要がある。
この場合、紡糸段階でポリマーの分解、劣化が生じる場
合がある。
【0010】ポリ乳酸としては、単独の重合体でも使用
できるが分子量600以上のポリエチレングリコールを
0.1〜10%、更に好ましくは分子量2000〜20
000のポリエチレングリコールを0.5〜5%共重合
させると、ポリマーの熱流動性が著しく改善され、重合
操作特に混合、脱気、送液等が容易となり、均一で品質
に優れたポリマーが得られ、紡糸、延伸性及び糸質(特
に強力)も改善され好ましい。
【0011】本発明に用いるポリ乳酸繊維の強度、伸度
は大きい方がウレタン糸とのカバーリング工程やストッ
キング編み立て工程でのトラブルが少なく好ましいが、
通常強度は少なくとも3g/d、好ましくは少なくとも
3.5g/d、更に好ましくは少なくとも4g/dであ
る。又、伸度は通常25%以上、好ましくは30%以
上、更に好ましくは35%以上である。
【0012】繊維の繊度としては、より細い方が着用時
の感触がソフトであるが、耐久性に問題が出てくる。従
って通常5〜50d、好ましくは10〜30dである。
繊維を構成する単糸デニールは高々5デニール、好まし
くは高々3デニール、好ましくは高々2デニールであ
る。
【0013】本発明のポリ乳酸はバッチ式重合機も使用
できるが、好ましくは混練押出機又は2軸攪拌反応機等
を使用した連続重合機により重合する。この事により重
合時間の短縮化や重合の均一化を達成できる。
【0014】混練押出機を使用した連続重合機において
は、1軸押出機や2軸混練機及び2軸攪拌反応機を単独
で或いは複数個、多段的に組み合わせて用いることが出
来る。例えば粉末又はフレーク状の重合原料(乳酸、ラ
クタイド、PEG、酸化防止剤、触媒、添加剤等)を溶
融、混合、脱水及び初期重合するために第1の2軸混練
機を用い、それに連結して重合中期及び後期に第2第3
の2軸混練機又は2軸攪拌反応機を用いることや、一部
に1軸押出機を用いることも出来る。
【0015】本発明において使用するPEGの分子量は
600以上が好ましい。高重合度で且つ高融点の共重合
体を得るには、PEGの分子量は高い方が好ましい。更
に好ましくはPEG分子量は1000以上であり、特に
好ましくは4000〜20000である。
【0016】得られた製品の安定性を高めるために、ポ
リ乳酸の重合が進行した時点で、酸化防止剤を、例えば
0. 1〜3重量%程度追加混合することが出来る。酸化
防止剤としては、ヒンダートフェノール、ヒンダートア
ミン、その他公知のものが用いられる。添加率は10〜
30000ppm程度、特に50〜10000ppmが
好適である。
【0017】ポリ乳酸には、PLLAとPDLA及びそ
れらの(L/D)共重合体がある。本発明の目的には、
それらのいずれも用い得る。耐熱性の見地からPLL
A、PDLAのホモポリマーが好ましいが、それらに少
量の、例えば通常10重量%以下、好ましくは5重量%
以下、更に好ましくは2重量%以下の光学異性体が共重
合されたものでもよい。PLLAとPDLAとは、いず
れも本発明の目的に好ましく用いられるが、原料の乳酸
を発酵法で製造する場合は、L−乳酸を製造する方が能
率的(低コスト)であり、従ってPLLA又はそれを主
成分とする共重合体が好ましい。
【0018】重合反応に用いる触媒は、乳酸及びラクタ
イドの重合用及びポリエステル重合用に用いられるもの
を用いることが出来る。例えば、エステル交換触媒とし
ては、Na、Mgの各種アルコールとのアルコラート化
物、Zn、Cd、Mn、Co、Ca、Ba等の脂肪酸塩
や炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、Mg、Pb、Zu、S
b、Ge等の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物等がある
が、触媒機能はもちろん生成物に着色や副反応或いは凝
集異物を形成しない等を考慮して選定する。触媒の量と
しては、エステルの量に対して通常10-3〜10-6モル
/モルであるが、温度や反応系より適宜選定する。ポリ
エステル重合触媒としては三酸化アンチモン及び酸化ゲ
ルマニウム等通常の触媒を使用することが出来る。又、
乳酸からラクタイドを得る反応では酸化亜鉛、三酸化ア
ンチモン等、ラクタイドの重合反応ではテトラフェニル
錫、塩化第1錫、ジエチル亜鉛、オクチル酸錫等がよく
知られている。もちろん上記以外のものでも、反応速度
が大きく、着色や副反応の少ない優れたものであれば利
用可能である。
【0019】一般にラクタイドを溶融重合する場合、ラ
クタイド(モノマー)の1部が末反応で重合系中に残存
する傾向がある。この残存モノマーや低分子量オリゴマ
ーが最終製品(成形品、フィルム、繊維等)に存在する
と、1種の可塑剤として作用し、製品に柔軟性を与える
好ましい面もある。しかし、残存低分子物が過度に多い
と製品の品質を損なったり、製造工程や使用中に浸出し
てトラブルの原因となる。このため重合終了時の残存低
分子物(分子量500以下)は20重量%以下が好まし
く、10重量%以下がさらに好ましく、5重量%以下が
最も好ましい。残存モノマーや低分子物を減少するため
には、重合の中〜後期に真空度を高くしてそれらを除去
することや、重合開始剤(エチレングリコール、グリセ
ロール、プロピレングリコールやPEG、ポリプロピレ
ングリコ−ル等のアルコール類も開始剤として働く)や
重合触媒を追加、混合することも効果がある。
【0020】本発明の共重合体は、少なくとも110℃
以上の融点を有する。融点は高いほど耐熱性の見地から
は好ましい。ストッキングでは染色時に通常100℃以
上、場合によっては120℃以上の温度にさらされる。
従って好ましくは、融点は130℃以上である。
【0021】本発明のポリ乳酸には上述したPEG以外
に第3成分を共重合させることが出来る。例えば、PE
Gの水酸基とバランスさせるためのジカルボン酸成分や
染色性の改良等のために第3成分を共重合することが出
来る。例えば、スルホン基を有する化合物、例えばスル
ホイソフタル酸(又はその金属塩)を共重合することに
より、塩基性染料で染色可能とすることが出来、アミノ
基又はアミド基を有する化合物、例えばアミノ酸を共重
合することにより、酸性染料で染色可能とすることが出
来る。
【0022】ポリ乳酸繊維には艶消しの為の酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、等の艶消し剤やカーボンブラッ
クを初めとする各種の有機、無機の顔料等も混入可能で
ある。特に顔料の混入はパンストのファッション性を極
めて向上させる。これらの艶消し剤や顔料はポリ乳酸の
重合時や紡糸時のいずれでも可能であるが、紡糸直前に
添加する事がより好ましい。
【0023】この他の添加剤としては、熱安定剤や光安
定剤及び撥水剤、親水化剤、滑剤等の通常繊維製造にお
いて用いられる添加剤を添加する事も可能である。
【0024】重合終了後のポリマーは、そのまま直ちに
紡糸又はフィルム化することも出来るが、一旦ペレット
化した後、成型品、フィルム、及び繊維を製造すること
も出来る。
【0025】ポリウレタン繊維としては、通常パンスト
に用いられるウレタン繊維でも良いが、好ましくはエー
テル系ポリウレタン繊維より生分解に都合のよいエステ
ル系ポリウレタン繊維である。
【0026】ポリウレタン繊維の繊度はカバリング糸の
要求される製品のストレッチバック性に応じて考慮する
必要がある。通常10〜30dを使用し、フィラメント
数は通常1〜3本程度であるが、必ずしもこの範囲であ
る必要はなく、用途、性能に応じてより適したものを使
用する必要がある。
【0027】ポリウレタン繊維の製造方法は通常用いら
れる溶液紡糸法(湿式紡糸、乾式紡糸)や溶融紡糸法の
いずれでもよい。しかし、溶融紡糸可能なポリウレタン
の場合は紡糸段階での混繊が可能となり工程省略と言う
点で大きなメリットがある。
【0028】ポリウレタン繊維とポリ乳酸繊維を用いて
ストッキングを作る方法は、従来のポリウレタン繊維と
ナイロン繊維、或いはポリウレタン繊維とポリエステル
繊維から作る方法と同様な方法でよい。即ちポリウレタ
ン繊維を芯成分としてポリ乳酸繊維を一重(シングルカ
バリングヤーン)或いは二重(ダブルカバリングヤー
ン)に巻きつける方法或いはその他の併用方法が可能で
ある。
【0029】ポリ乳酸繊維巻きつけたポリウレタン繊維
は通常の方法でストッキングを編み上げる。例えば、カ
バリング糸を100%使用したり、カバリング糸とポリ
乳酸繊維を交互に使用して編み上げる方法等がある。
【0030】尚、つま先部やかかと部は編み密度を高く
したり、編み組織を変化させたりして補強する事も好ま
しい。
【0031】パンツ部にはやや太繊度のポリ乳酸繊維と
ポリウレタン糸のカバリング糸や或いはポリ乳酸繊維の
仮撚り加工糸とカバリング糸を併用して使用する。ポリ
乳酸繊維の繊度としては、通常高々200デニール、好
ましくは高々150デニール、更に好ましくは高々10
0デニール、特に好ましくは50〜80デニールであ
る。勿論ウレタン糸とのカバリング糸にもこの糸を使用
する。
【0032】編み立て後に製品の品位や消費性能を向上
させる為に精錬、染色、セットを行う事は通常のパンス
トの製造と同様である。
【0033】本発明において、ポリ乳酸及びそれを主成
分とする共重合物の平均分子量は、試料のクロロホルム
0. 1重量%溶液のGPC(ポリスチレン標準試料によ
りキャリブレーションした)分析の、高分子物(分子量
500以下のものを除く)の分散の、数平均値とする。
【0034】本発明において、重合物の融点は、紡糸、
延伸、熱処理して充分配向、結晶化させた繊維を示差熱
量分析(DSC)法で測定(昇温速度10℃/min)
したときの、主たる結晶の溶融吸熱のピーク値とする。
【0035】本発明において、部及び%は特に断らない
限り重量部、重量%である。重合物の溶液粘度(相対粘
度)は、試料1gを、フェノール/テトラクロルエタン
=6/4(重量比)の混合溶剤100mlに溶解し、オ
ストワルド粘度計にて20℃で測定したものである。
【0036】
【実施例】
実施例1 充分に乾燥(水分率100ppm以下)し、あらかじめ
溶融した光学純度99. 8%のL−ラクタイドと、同じ
く乾燥溶融し、2軸混練機の原料供給部へ供給した。同
時に、重合触媒として、ラクタイドに対し0. 3%のジ
オクチル酸錫を添加した。直径30mmの送りスクリュ
ウと2翼形で厚さ7mmの攪拌素子を多数組み合わせた
2軸混練機を使用した。重合温度は190℃とし、第1
ベント孔より窒素ガスを供給し、第2ベント孔より排気
する。2本の回転軸は同方向回転で、回転速度は、60
回/minである。
【0037】2軸混練機から出たポリマーを、連結され
た直径40mmで2つのベント孔を有する第2の2軸混
練機に供給した。シリンダーの温度190℃、回転は同
方向回転で、速度は40回/min、第1ベントより窒
素ガスを供給し、第2ベントは真空ポンプに接続し、真
空度を約0. 5Torrに保つと共に、溶融した前記酸
化防止剤をポリマーに対し0. 1%添加した。2番目の
2軸混練機から出たポリマーは、ギアポンプで加圧送液
し20μmのフィルターで濾過し口径3mmのノズルよ
り押出し、水で冷却、固化した後切断してチップP1を
得た。第1の2軸混練機内のポリマーの平均滞留(反
応)時間は、5分30秒であり、第2の2軸混練機内の
滞留時間は16分であり、合計の平均重合時間は21分
30秒であった。チップ−P1は着色もなく透明性に優
れていた。
【0038】チップP1を210℃のスクリュー押出機
で溶融し、孔径0.2mm、温度200℃のオリフィス
より紡糸し、空気中で冷却し、オイリングして800m
/minの速度で巻取り未延伸糸UY1を得た。UY1
を延伸温度70℃、延伸倍率3. 7倍で延伸し、緊張下
120℃で熱処理し、速度600m/minで巻取って
75デニール/18フィラメントの延伸糸DY1を得
た。同様に15デニール/4フィラメントの延伸糸DY
2を得た。
【0039】DY1をディスクタイプの仮撚り機にかけ
てウーリー加工糸を作成した。オーバーフィード率2
%、仮撚り温度は130℃で行い、撚数2700ケ/m
の良好な加工糸を得た。尚、同様な方法にてS撚り糸と
Z撚り糸を各々2本づつ採取した。
【0040】15デニール/1フィラメントのエステル
系ウレタン糸を4.0倍に伸長し、ポリ乳酸をその回り
に1900回/mの割合でカバリングCV1を得た。
【0041】永田精機製パンスト編み機(super4
−II、4口、400針)を用いて、カパリング糸とポリ
乳酸20d/6f生糸を交互に編み込みレッグ部を作成
した。又、パンツ部はポリ乳酸75d/36fの加工糸
を用いた。
【0042】編み立てた後、60℃にて通常の精錬を行
い、足型に入れて115℃にてセットし、仕上げた。着
用感はナイロン/ウレタン使いの物よりやや固い感じは
したが、風合い的にはドライ感、爽快感があった。
【0043】比較例として、上記のポリ乳酸繊維の代わ
りに、ナイロンのカバリング糸CV3や加工糸を使った
パンストを作成した。着用感は良好なソフトさとヌメリ
感があった。
【0044】実施例2 実施例1の重合原料としてラクチドに対して2%の数平
均分子量8200(日本油脂#6000)のPEGとを
添加する以外は実施例1と同様に重合し、ポリマーP2
を得た。P2はP1の重合時よりよりスムーズな重合が
出来、ポリマーの着色も幾分少ない物が得られた。
【0045】チップP2もP1と同様に紡糸、延伸を行
い75デニール/36フィラメントの延伸糸DY3を得
た。同様に20デニール/6フィラメントの延伸糸DY
4を得た。
【0046】DY3もDY1同様に仮撚り機にかけてウ
ーリー加工糸を作成した。DY4もDY2同様にカバリ
ング糸CV2を得た。
【0047】永田精機製パンスト編み機(super4
−II、4口、400針)を用いて、カパリング糸とポリ
乳酸15d/4f生糸を交互に編み込みレッグ部を作成
した。又、パンツ部はポリ乳酸75d/36fの加工糸
を用いた。
【0048】編み立てた後、60℃にて通常の精錬を行
い、足型に入れて115℃にてセットし、仕上げた。着
用感はナイロン/ウレタン使いの物よりやや固い感じは
したが、風合い的にはドライ感、爽快感があった。
【0049】実施例3 実施例1及び2で作成した3種類のパンストを土中(防
府市鐘紡町4−1,鐘紡(株)合繊研究所 中庭)に8
月末より埋めて、1ケ月毎に取り出し、形態変化、強度
変化を観察した。表1に結果を示すが、乳酸繊維を使用
した物は経時的に強度が低下するが、ナイロン糸を使用
した物は殆ど変化がなかった。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】パンストは通常3〜4日の使用で履き変
え捨てられると言う極めて短命の商品であり、その処分
が非常に問題である。現在は焼却処分か埋め立て処分し
か方法がない。焼却では、高温の発生やガスの発生によ
る酸性雨や地球温暖化の一因にもなっている。又、埋め
立てでは、永久に分解されず種々の問題を引き起こす。
世界全体のストッキングの普及により更にこの傾向は大
きくなる。本発明のストッキングは焼却しても通常の繊
維に比べてはるかに小さい燃焼熱しか発生せず、従って
発生する窒素酸化物の量や焼却炉を傷めたりする事もな
い。又、埋め立てでは、従来の繊維に比べてはるかに早
く分解される為に、埋め立てでの種々の問題もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 康宏 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式 会社島津製作所 三条工場内 (56)参考文献 特開 平7−133511(JP,A) 特開 平7−165896(JP,A) 特開 昭63−264913(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A41B 11/00 - 11/14 A41B 17/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性を有するポリ乳酸繊維とポリ
    ウレタン繊維を主たる編成糸として編成する事を特徴と
    する生分解性に優れたストッキング。
  2. 【請求項2】 ポリ乳酸繊維が分子量8万以上である請
    求項1のストッキング。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のストッキングであって、
    該ポリ乳酸繊維が、ポリ乳酸に分子量600以上のポリ
    エチレングリコールを0.1〜10%共重合した融点が
    130℃以上の共重合体からなるストッキング。
  4. 【請求項4】 ポリウレタン繊維がエステル系ポリウレ
    タンよりなる請求項1のストッキング。
  5. 【請求項5】 土中埋め込みにて6ケ月でポリ乳酸繊維
    の強度が1/2以下に低下する請求項1のストッキン
    グ。
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