JP3372379B2 - 自動二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

自動二輪車用空気入りタイヤ

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JP3372379B2 JP33180194A JP33180194A JP3372379B2 JP 3372379 B2 JP3372379 B2 JP 3372379B2 JP 33180194 A JP33180194 A JP 33180194A JP 33180194 A JP33180194 A JP 33180194A JP 3372379 B2 JP3372379 B2 JP 3372379B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、山林、原野などの不整
地走行用の自動二輪車に用いられるタイヤにおいて、エ
ンベロープ性、耐久性を失わず牽引性を向上し、併せて
耐カット性を高めた自動二輪車用空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、山林、原野などの不整地を自動二
輪車で走行するトライアル競技が増加しつつある。トラ
イアル競技は定められた不整地を如何にスムーズに足を
付けることなく走行できるかを競う競技であり、それに
用いるタイヤにあっても、エンベロープ性、耐カット性
を保持しつつ登坂力などの牽引性能の向上が要望され
る。
【0003】従来、トライアル競技用のタイヤは、岩
石、破砕石上を通過するため、エンベロープ性が重要視
され、トレッド部には、ベルト層を設けることなく形成
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように形成された
自動二輪車用空気入りタイヤは、牽引力が不足し、登坂
力及びジャンプ力を競うトライアル競技には不利なるこ
とが多々あった。このためエンベロープ性を保持するこ
とを前提として牽引力の向上が要望されていた。
【0005】発明者らは前記問題点を解決すべく研究、
試作を重ねた結果、トレッド部においてカーカスの外側
にゴムシートを設けること、このゴムシートには短繊維
の補強材を配合すること、によって解決しうることを見
出し、又前記構成のゴムシートを設けることにより耐カ
ット性をも高めうることを見出し、本発明を完成させた
のである。
【0006】本発明は、エンベロープ性を保持しつつ牽
引性を高め併せて耐カット性を向上しうる自動二輪車用
空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を経てビード部のビードコアの周り
を折返すカーカスを具え、トレッド面がタイヤ子午線断
面において凸に膨らむ円弧状をなしかつそのトレッド面
にブロックパターンを形成した自動二輪車用タイヤであ
って、前記カーカスは、カーカスコードをタイヤ赤道に
対し85〜90度の角度で傾けたラジアル配列のカーカ
スプライからなるとともに、トレッド部の内部かつ前記
カーカスの半径方向外側に、短繊維からなる繊維補強材
を配合したゴム組成物によって形成されるゴムシートを
配設し、前記ゴムシートは、そのタイヤ軸方向の面長さ
であるゴムシート巾WGがトレッド部の端縁間のトレッ
ド面に沿う距離であるトレッド面巾WTの0.7倍以上
かつ1.2倍以下、ゴム厚さTが0.3mm以上かつ1.
5mm以下であることを特徴とする自動二輪車用空気入り
タイヤである。
【0008】なお、短繊維は有機繊維により形成しても
よく、無機繊維を用いて形成することも出来る。又、そ
の径を0.3μ〜0.1mm、長さを300μ〜15mmの
範囲とするのが好ましい。
【0009】
【作用】ゴムシートは、ベルトプライのようにコードの
配列がないため、ベルトプライに比して柔軟性を有し、
エンベロープを損なうことがない。
【0010】又、ゴムシートには短繊維からなる繊維補
強材を配合している。このような繊維補強材を配合する
ことによって、ゴムの複素弾性率が著しく向上し、トレ
ッド面での牽引性が高まる。しかも砕石、岩石上を通過
するに際してエンベロープ性を保持しつつ耐カット性を
も高めうる。
【0011】前記ゴムシートは、そのゴムシート巾WG
をトレッド面巾WTの0.7倍以上かつ1.2倍以下と
している。自動二輪車にあってはバンク角を有して旋回
するためゴムシート巾WGがトレッド面巾WTの0.7
倍未満では、旋回時にはゴムシートの配設位置を外れて
接地する危険があり、旋回時における牽引性、耐カット
性に劣る。又前記値が1.2倍をこえる場合には、ゴム
シートがサイドウォール部まで延設されることとなり、
サイドウォール部の剛性が高まり、操縦安定性、乗心地
を低下させる。
【0012】又前記ゴムシートは、そのゴム厚さTを
0.3mm以上かつ1.5mm以下としている。ゴム厚さT
が0.3mm未満では牽引性能の向上は少なく登坂力に劣
り、又耐カット性にも劣る一方、1.5mmをこえると乗
心地が低下することとなる。
【0013】このように本発明においては、前記した各
構成が有機的に結合しかつ一体化することによりトライ
アル競技など不整地で苛酷な条件のもとで使用される自
動二輪車用空気入りタイヤであってもエンベロープ性、
耐久性を失うことなく牽引性能を高めかつ耐カット性を
高めうるのである。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図において自動二輪車用空気入りタイヤ1は、トレ
ッド部2と、その両端からタイヤ半径方向内側に向けて
のびるサイドウォール部3と、該サイドウォール部3の
タイヤ半径方向内端に位置するビード部4とを有し、前
記トレッド部2からサイドウォール部3を通り、ビード
部4のビードコア5をタイヤ軸方向内側から外側に向か
って折返すカーカス6を具える。また、ビードコア5の
タイヤ半径方向外側かつカーカスの巻き上げ部と本体部
との間に断面三角状のビードエーペックス8を立ち上げ
る。又トレッド面2Aは、図1に示すタイヤ子午線断面
において凸に膨らむ円弧状をなしている。
【0015】トレッド面2Aには、周方向にのびる複数
の周方向溝11…及びこの周方向溝11、11間、周方
向溝11とトレッド部の端縁E間をそれぞれ結ぶ横溝1
2…が設けられ、これらの周方向溝11…、横溝12…
によって区切られた複数のブロックB…からなるブロッ
クパターンを形成している。
【0016】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道Cに対して85〜90°の角度で傾斜させた1枚
以上、本実施例では1枚のカーカスプライからなり、カ
ーカスコードはナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳
香族ポリアミド等の有機繊維コードが用いられる。
【0017】前記ゴムシート7は、天然ゴム(NR)と
スチレンブタンジエンゴム(SBR)とを含有する基材
ゴムにカーボンブラック及び短繊維からなる繊維補強材
を配合したゴム組成物により形成される。短繊維として
はナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミ
ド、セルロース樹脂、結晶性ポリブタジエン、木綿糸、
炭素繊維等の有機繊維の他、金属繊維、ウイスカ、ボロ
ン、ガラス繊維等の無機材質からなる繊維を用いること
が出来る。殊にナイロンと天然ゴムとを予め混和して形
成されたUBEPOL(宇部興産(株)の商品名)が好
適に採用できる。
【0018】前記短繊維はその径を0.3μ〜0.1m
m、長さを300μ〜15mmとするのが好ましい。太さ
及び長さが前記値よりも小であると牽引性、耐カット性
に劣る一方、前記値をこえて大となると保護ゴム層11
の耐疲労性が悪化する。又短繊維は、その向きをランダ
ムに配向してもよいのであるが、タイヤ周方向に配向す
るのが好ましい。周方向に配向することによって、短繊
維はカーカス6のカーカスコードと交差する向きとな
り、牽引性を一層高めることが出来るからである。
【0019】又ゴムシート7は、その粘弾性スペクトル
メーターによる複素弾性率E*を50〜450kg/cm2
とするのが好ましい。前記値をこえて高く、又は低くな
ってもカーカス6の調和により保たれている十分な牽引
性及び耐カット性が得られないからである。
【0020】このようなゴムシート7は、ゴムの混練工
程でバンバリー又はカレンダーロールを用いて混練する
とともに、さらに図2に示す如く、カレンダーロールr
による成型、又は押出しによって短繊維bの配向を押出
されるその方向に整列させたシート体sを形成すること
が出来る。然る後、このシート体sを成形、加硫時にお
いて、カーカス6の外面に貼着し、カーカス6及びトレ
ッドゴム13と一体化する。なお表1に代表的なゴム組
成(A〜E)を示す。
【0021】
【表1】
【0022】又ゴムシート7は、そのタイヤ軸方向の面
長さであるゴムシート巾WGをトレッド部2の端縁E、
E間のタイヤ軸方向の長さであるトレッド面巾WTの
0.7倍以上かつ1.2倍以下とするとともに、ゴム厚
さTを0.3mm以上かつ1.5mm以下としている。
【0023】なお、前記カーカス6は2枚以上のカーカ
スプライを用いて形成してもよく、本発明は種々な態様
のものに変更できる。
【0024】
【具体例】タイヤサイズが4.00R18でありかつ図
1に示す構成を有するタイヤについて表2に示す仕様に
より試作(実施例)1〜3するとともに、その性能につ
いてテストを行った。なお従来の仕様によるタイヤ(従
来例)及び本願構成外のタイヤ(比較例1〜4)につい
ても併せてテストを行い性能の比較を行った。テスト方
法は次の通り。
【0025】1)エンベロープ性 1人乗車で実車によるフィーリングテストを行い、グリ
ップ性の評価により判定するとともに、従来例を100
とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
【0026】2)トラクション性(牽引性) 1人乗車で実車によるフィーリングテストを行い、登坂
性の評価により判定するとともに、従来例を100とす
る指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
【0027】3)乗心地 試供タイヤを実車に装着するとともにトライアル用のコ
ースを周回させドライバーのフィーリングにより判定
し、従来例を100とする指数で表示した。数値が大き
いほど良好であることを示す。
【0028】4)耐パンク性 前記トライアル用のコースを周回させ、パンクが発生し
たときまでの走行距離を従来例を100とする指数で表
示した。数値が大きいほど耐パンク性が優れ、耐カット
性が良好であることを示す。
【0029】5)耐久性 試供タイヤに2.25kgf/cm2 の空気圧を充填しかつ
JISに定める最大荷重の150%の負荷を加え、65
km/Hのもとでドラムテストを行い損傷が発生するまで
の全走行距離を測定するとともに、従来例を100とす
る指数で表示した。数値が大きいほど良好である。テス
ト結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】テストの結果、実施例のものは、比較例、
従来例のものに比しエンベロープ性、耐久性を保持しつ
つトラックションが高まりかつ耐パンク性も向上するこ
とが確認できた。
【0032】
【発明の効果】叙上の如く本発明の自動二輪車用ラジア
ルタイヤは、トレッド部の内部かつカーカスの外側に規
制された巾と厚さを有し、短繊維の繊維補強材を配合し
たゴムシートを配設することを要旨としたため、エンベ
ロープ性、耐久性を保持しつつ登坂力などの牽引性能を
高め、併せて耐カット性を向上することが出来、トライ
アル競技用など不整地走行用の自動二輪車タイヤとして
好適に採用しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】ゴムシートの製造方法の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ゴムシート T ゴム厚さ WG ゴムシート WT トレッド面巾
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−293204(JP,A) 特開 平6−255309(JP,A) 特開 平7−108803(JP,A) 特開 平5−16611(JP,A) 特開 昭60−50004(JP,A) 特開 平6−16008(JP,A) 特開 平3−227703(JP,A) 実開 平6−65006(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 9/08 B60C 9/18 - 9/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
    ード部のビードコアの周りを折返すカーカスを具え、ト
    レッド面がタイヤ子午線断面において凸に膨らむ円弧状
    をなしかつそのトレッド面にブロックパターンを形成し
    た自動二輪車用タイヤであって、 前記カーカスは、カーカスコードをタイヤ赤道に対し8
    5〜90度の角度で傾けたラジアル配列のカーカスプラ
    イからなるとともに、トレッド部の内部かつ前記カーカ
    スの半径方向外側に、短繊維からなる繊維補強材を配合
    したゴム組成物によって形成されるゴムシートを配設
    し、 前記ゴムシートは、そのタイヤ軸方向の面長さであるゴ
    ムシート巾WGがトレッド部の端縁間のトレッド面に沿
    う距離であるトレッド面巾WTの0.7倍以上かつ1.
    2倍以下、ゴム厚さTが0.3mm以上かつ1.5mm以下
    であることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記短繊維は、有機繊維又は無機繊維から
    なり、その径が0.3μ〜0.1mmかつ長さが300μ
    〜20mmであることを特徴とする請求項1記載の自動二
    輪車用空気入りタイヤ。
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