JP3372305B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP3372305B2
JP3372305B2 JP17346793A JP17346793A JP3372305B2 JP 3372305 B2 JP3372305 B2 JP 3372305B2 JP 17346793 A JP17346793 A JP 17346793A JP 17346793 A JP17346793 A JP 17346793A JP 3372305 B2 JP3372305 B2 JP 3372305B2
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摂哉 片岡
義浩 前田
敬太 高橋
康夫 朝倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ、より詳しく
は、撮影レンズのズームミングに連動するファインダ光
学系を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズのズームミングに連動するフ
ァインダ光学系を有するカメラは、従来より種々のもの
が提案されている。
【0003】このようなカメラの一例として、特開昭6
2−265632号公報には、撮影レンズ鏡胴と連動し
たカム板によってファインダ変倍レンズを駆動するもの
が開示されている。
【0004】また、上記カメラの他の例として、特開平
2−188708号公報には、回転軸の周囲に形成され
た捩れ斜面よりなるカム面にレンズホルダを当接させて
駆動するものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−26
5632号公報に記載のものでは、駆動機構がファイン
ダよりもさらに上に設けられることになり、撮影レンズ
とファインダの駆動機構とを連携させる機構のために別
な空間が必要となる。
【0006】また、上記特開平2−188708号公報
に記載のものでは、カムを回転させるギヤー列を配設す
るための空間が必要となる。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、撮影レンズのズーミングに連動する、簡単で
レイアウト自由度の高いファインダ光学系を有するカメ
ラを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるカメラは、回動自在に支持され、巻取
部を有する円筒部材と、撮影レンズのズーミングに連動
して回動され、巻取部を有する回転部材と、上記回転部
の一方向の回動に応じて巻き取られることにより上記
円筒部材を上記第1の方向に回動させることが可能なよ
うに、上記円筒部材の巻取部に一端が固定され、上記
転部材の巻取部に他端が固定された単一のベルト部材
と、上記円筒部材を上記第1の方向とは逆向きの第2の
方向に常に付勢する付勢部材と、上記円筒部材の外周面
とカム結合されることにより上記撮影レンズのズーミン
グに連動して光軸方向に進退されるファインダ光学系と
を具備することを特徴とし、また、上記付勢部材の付勢
力が上記ベルト部材に張力を付与することにより、上記
ベルト部材の弛みが防止されることを特徴とし、更に、
上記円筒部材と回転部材との間には、所定のカメラの構
成物が配されることを特徴とし、上記カメラの構成物
は、ファインダ光学系または測光光学系もしくは測距光
学系であることを特徴とする。
【0009】
【作 用】上記構成において、回転部材の一方向の回動
によってベルト部材を回転部材の巻取部に巻き取ること
により、円筒部材を上記第1の方向に回動させ、上記
転部材を上記一方向とは異なる他方向に回動させること
によって緩められた上記ベルト部材を、付勢部材の付勢
力により上記円筒部材を上記第1の方向に回動させつ
つ、上記円筒部材の巻取部に巻き取ることにより、上記
ファインダ光学系を撮影レンズのズーミングに連動して
駆動する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図25は、本発明の一実施例を示すも
のである。このカメラ1は、その外観が図1,図2に示
すようになっていて、前面側を前側カバー3で、後面側
を後側カバー4で覆うとともに、該前側カバー3の前面
側ほぼ中央部にはレンズ鏡枠2を、その上部には外装パ
ネル7を有してなり、後面側には裏蓋6を開閉自在に有
している。
【0011】上記前側カバー3は、カメラ内部の各構成
部材を前方より覆う部材であり、左側にカメラ1を把持
するためのグリップ部3aが設けられている。このグリ
ップ部3aの上部には、内部にストロボ発光部が配置さ
れた透明パネルでなるストロボ窓11が配設されてい
て、このストロボ窓11の左側近傍には、撮影時に該ス
トロボ窓11に指がかかるのを防止するための突起3b
が設けられている。また、この前側カバー3の上面に
は、左側にレリーズ操作を行うレリーズボタン12が設
けられ、その周囲には、突起部13aに指をかけて上記
レリーズボタン12を中心に左右に回転させることでズ
ーミングを行うズームダイヤル13が設けられている。
上記レリーズボタン12の右側には、表示用LCDの透
明窓たるLCD窓14が設けられ、さらに右側にはカメ
ラの各種モードを切替える操作ボタン15,16,17
が並設され、カメラ上面の右端部分には、パノラマ撮影
状態とノーマル撮影状態を切り替えるパノラマボタン1
8が設けられている。
【0012】上記レンズ鏡枠2は、図示しない撮影レン
ズを支持する筒状の枠部材である。このレンズ鏡枠2の
光軸前方側になるレンズ開口部には、撮影時には開口し
て被写体光束を通過可能にするとともに、携帯時には撮
影レンズを保護するために遮蔽するレンズバリア25,
26が設けられている。
【0013】上記後側カバー4は、カメラ後面側を覆う
外装部材であり、ファインダ接眼部を覆うための突出部
4aが右側上部に設けられているとともに、同後側カバ
ー4の上部には、カメラの電源のオン/オフを切替える
電源ボタン21と、カメラの各種モードを切替える操作
ボタン22,23が設けられている。
【0014】上記裏蓋6は、カメラ後方部に設けられ、
フィルムを出し入れを行う蓋部材である。
【0015】上記透光部材たる外装パネル7は、上記前
側カバー3に接着または溶着等で固着されていて、カメ
ラの外観を構成する部材の1つである。この外装パネル
7は、透明の部材の表面に遮光用塗料膜が印刷された透
明シートが、一体に例えばインモールド成形で射出成形
されている。この外装パネル7は、上記レンズ鏡枠2の
右上側になる位置にファインダ用入射窓7bと測光用窓
7aが設けられていて、これらの窓7b,7aは、遮光
用塗料膜を印刷していないために透光性を有している。
また、これらファインダ用入射窓7bと測光用窓7aの
間となる位置にはAF投光用窓7cが、上記レンズ鏡枠
2の上側やや左寄りになる位置にはAF受光用窓7dが
それぞれ設けられていて、これらには赤外光のみ透過す
る性質の遮光用塗料が用いられている。AF受光用窓7
dの左側近傍には、セルフタイマーLED窓7eが設け
られていて、ここには赤色光を透過するタイプの遮光用
塗料が用いられており、セルフタイマー作動中に内部に
設けられている表示用LEDの点灯を外部から観察でき
るようになっている。
【0016】次に、図3は、ファインダユニットの構造
を示す斜視図である。上記外装パネル7の光軸後方のカ
メラ内部には、図3に示すように、上記レンズ鏡枠2の
構成部材である回転枠2aの上部となる位置に、ファイ
ンダユニット5が配設されている。このファインダユニ
ット5は、枠部材たるファインダ構造部材50に種々の
ユニット、例えば測光部,AF投光部,AF受光部,フ
ァインダ光学系,ファインダズーミング駆動機構などの
構成部材を取り付けてなっている。
【0017】上記測光部は、外装パネル7の上記測光用
窓7aの光軸後方に設けられていて、ファインダ構造部
材50の前方側ほぼ中央部に穿設された測光用孔50f
と、その光軸後方に取り付けられた受光手段たる測光用
受光素子72とからなる。
【0018】上記AF投光部は、外装パネル7の上記A
F投光用窓7cの光軸後方に設けられていて、ファイン
ダ構造部材50に固定されたAF投光用レンズ76と、
その光軸後方に配設された図示しないAF投光用LED
とからなる。
【0019】上記AF受光部は、外装パネル7の上記A
F受光用窓7dの光軸後方に設けられていて、ファイン
ダ構造部材50に固定されたAF受光用レンズ77と、
その光軸後方に配設された図示しないAF用受光素子と
からなる。
【0020】上記ファインダ光学系は、次に説明するよ
うなファインダ対物レンズ群よりなる。固定対物レンズ
51は、外装パネル7の上記ファインダ用入射窓7b
光軸後方に設けられていて、ファインダ構造部材50の
前面側右端部に位置決めして固定されている。
【0021】この固定対物レンズ51から入射した光束
は、その光軸後方に配設された第1の変倍レンズ52に
入射するようになっている。この第1の変倍レンズ52
は、上部にカムフォロア部52bを備えた軸挿通部52
cを有するとともに、下部からは回転止部52aを突設
している。これにより該第1の変倍レンズ52は、軸挿
通部52cにより案内軸たるファインダ対物レンズ摺動
軸59に軸支されるとともに、回転止部52aをファイ
ンダレンズ地板60に刻設された嵌合用溝60aに係合
することで、光軸方向に摺動可能になっている。
【0022】この第1の変倍レンズ52からの光束は、
さらに第2の変倍レンズ53に入射するようになってい
る。この第2の変倍レンズ53は、上部にカムフォロア
部53bを備えた軸挿通部53cを有するとともに、下
部からは回転止部53aを突設している。これにより該
第2の変倍レンズ53は、軸挿通部53cによりファイ
ンダ対物レンズ摺動軸59に軸支されるとともに、回転
止部53aをファインダレンズ地板60に刻設された嵌
合用溝60aに係合することで、光軸方向に摺動可能に
なっている。
【0023】さらにそのファインダ光束は、後述する第
1プリズム54と第2プリズム56(図4参照)を介し
た後、接眼変倍レンズ57に入射するようになってい
る。この接眼変倍レンズ57は、パノラマ撮影時または
トリミング撮影時にファインダ視野の倍率を上げるため
レンズであって、後述するように移動可能に構成されて
いる。
【0024】この接眼変倍レンズ57を通過した光像
は、固定接眼レンズ58に入射する。この固定接眼レン
ズ58は、下方から取付部58aを突設していて、後述
する固定軸50f(図15参照)に挿通することにより
ファインダ構造部材50に位置決めして固定されてい
る。
【0025】上記第1の変倍レンズ52のカムフォロア
部52bと第2の変倍レンズ53のカムフォロア部53
bには、それぞれ付勢手段取付部52d,53dが突設
されていて、これらに第2付勢手段66を取り付けるこ
とで、該第1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ53
は引っ張り方向に付勢されている。これにより、それぞ
れのカムフォロア部52b,53bを、円筒部材たるカ
ム部材61のカム部61a,61bに当接させる方向に
付勢している。
【0026】このようなファインダ光学系を駆動するこ
とでズーミングを行うファインダズーミング駆動機構
は、以下に説明するように構成されている。回転部材6
3は、ギヤー部63aと駆動用ベルト巻取部63bとを
同軸に連設してなり、回転部材用軸64によって回動可
能に軸支されている。そして、該ギヤー部63aがレン
ズ鏡枠2の回転枠2aの周面に形成されたギヤー部2b
と噛合することにより、回転枠2aの回転を上記カム部
材61に伝達して、これによりファインダのズーミング
を行うようになっている。
【0027】駆動用ベルト62は、回転部材63とカム
部材61のどちらかに巻き取られて行くことにより一方
の回転動作を他方に伝達するものであり、回転部材63
の駆動用ベルト巻取部63bとカム部材61の駆動用ベ
ルト巻取部61cに両端が固定されている。この駆動用
ベルト62の駆動力は、一方向は回転枠2の回転駆動に
より、他方向は第1付勢手段65(図4参照)の付勢力
により供給される。この際、駆動用ベルト巻取部63b
と駆動用ベルト巻取部61cの巻取径を変えることによ
り、減速比を任意に設定することができる。また、該駆
動用ベルト62は、ファインダ構造部材50のベルト位
置規制部50dにより、その位置が規制されている。
【0028】このように、駆動用ベルト62と回転枠2
aとファインダレンズ群に囲まれた部分に測光部やAF
投光部等を配置することによって、スペースを有効に用
いてカメラボディの小型化を実現可能にしている。
【0029】カム部材61は、ファインダ構造部材50
の右端部から前方に向けて突設されているスペーサ付き
のカム部材用軸部50e(図4参照)に、回動可能に軸
支されている。このカム部材61は、上述のように第1
の変倍レンズ52のカムフォロア部52bと、第2の変
倍レンズ53のカムフォロア部53bが当接するカム部
61a,61bが周面に形成されるとともに、前方側の
端部の周面が、上記駆動用ベルト62の一端が固定され
ている駆動用ベルト巻取部61cになっている。
【0030】このように回転部材63とカム部材61を
駆動用ベルト62で接続しているために、ファインダ光
学系がレンズ鏡枠2と離れたレイアウトであっても、該
レンズ鏡枠2の動作に連動可能なファインダ光学系を構
成することができる。また、回転部材63とカム部材6
1の間に測光部やAF部等を配置することが可能となる
ので、レイアウトの自由度が高まり効率良く配置できる
ため、結果としてカメラボディの小型化を実現すること
ができる。
【0031】図4はファインダレンズ群の構成を示す斜
視図であり、図5はファインダ対物レンズ群と第1プリ
ズムが組み付けられた様子を示す斜視図である。固定プ
リズムたる第1プリズム54は、ファインダ対物レンズ
群から入射した光束を横方向でコの字状に約180゜反
転するものであり、ファインダ構造部材50に取り付け
られている。
【0032】視野マスク55は、ノーマル状態の画面サ
イズの視野枠を示す部材であり、ファインダ光学系の結
像面に位置していて、第1プリズム54と第2プリズム
56によって挟まれるようにして位置を固定されてい
る。
【0033】第2プリズム56は、上記第1プリズム5
4から入射した光束を縦方向でコの字状に約180゜反
転するものであり、ファインダ構造部材50と第1プリ
ズム54によって位置を固定されている。
【0034】回動規制部材たるファインダレンズ地板6
0は、光軸方向に平行な嵌合用溝60aが刻設されてい
る板状部材であり、固定対物レンズ51と第1プリズム
54によりそれぞれ一端部を保持して位置が決められて
いる。上述のように嵌合用溝60aには第1の変倍レン
ズ52の回転止部52aと第2の変倍レンズ53の回転
止部53aが係合して、両者のファインダ対物レンズ摺
動軸59の周りの回動を規制している。
【0035】第1付勢手段65は、両端部に固定腕65
aと移動腕65bとを備えた例えばコイルばねで構成さ
れる付勢部材であり、該固定腕65aがファインダ構造
部材50のカム部材用軸部50eに固定され、移動腕6
5bがカム部材61に固定されている。この第1付勢手
段65は、カム部材61を矢印Fで示す回転方向に常に
付勢していて、これによりカム部材61を駆動するとと
もに、停止状態においても駆動用ベルト62がたるまな
いようにしている。
【0036】図6はテレ(望遠)状態での対物レンズ群
およびカム部材を示す平面図、図7はワイド(広角)状
態での対物レンズ群およびカム部材を示す平面図であ
る。
【0037】図示のように、第1の変倍レンズ52のカ
ムフォロア部52bの光軸後方側の端面は、カム部材6
1のカム部61aに当接していて、第2の変倍レンズ5
3のカムフォロア部53bの光軸前方側の端面は、カム
部61bに当接している。
【0038】上記回転枠2aの回転により回転部材63
と駆動用ベルト62を介してカム部材61が回転する
と、カム部61a,61bに沿って第1の変倍レンズ5
2および第2の変倍レンズ53が光軸方向に移動する。
このとき、カム部61a,61bとカムフォロア部52
b,53bの係合によりファインダ対物レンズ摺動軸5
9の周りに第1の変倍レンズ52および第2の変倍レン
ズ53が回転しないように、ファインダレンズ地板60
の嵌合用溝60aに回転止部52a,53aが係合して
該回転を規制している。
【0039】図8ないし図14は、ズーム機能を有する
ファインダ光学系の位置精度を向上する構成の第1ない
し第7例を示す断面図である。カメラに適用する際に
は、これらに示すような構成の内、レンズの性能確保と
組立性を考慮して、必要に応じて最も適切なものを選択
すれば良い。
【0040】図8に第1例を示すように、ファインダ対
物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側の固定
対物レンズ51と光軸後方側のファインダ構造部材50
により支持されている。ファインダレンズ地板60は、
固定対物レンズ51と第1プリズム54によりそれぞれ
一端部を保持して位置が決められている。対物レンズ5
1と第1プリズム54は、それぞれファインダ構造部材
50に位置決めして固定されている。これによって固定
対物レンズ51に対するファインダ対物レンズ摺動軸5
9とファインダレンズ地板60の嵌合用溝60aの位置
精度、および第1プリズム54に対するファインダレン
ズ地板60の嵌合用溝60aの位置精度が良くなるた
め、固定対物レンズ51と第1プリズム54に対する第
1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ53の相対位置
の精度が良くなる。
【0041】ズーミングするファインダ光学系を小さく
しようとすると、各レンズの相対位置精度は厳しく要求
されることになるが、図8に示したような構成によれ
ば、固定対物レンズ51と第1プリズム54に対する第
1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ53の相対位置
の精度を良くすることが可能なので、ファインダ光学系
を小さくすることができ、結果としてカメラを小型化す
ることができる。また、精度の良いファインダ光学系と
なるために光軸がずれるようなことはなく、収差等の悪
影響が軽減されて、視認性の良いファインダとすること
ができる。
【0042】図9ないし図14は、上記図8に示した構
成の他の例をそれぞれ示すものである。図9に第2例を
示すように、ファインダ対物レンズ摺動軸59は、その
両端部を光軸前方側の固定対物レンズ51と光軸後方側
のファインダ構造部材50により支持されている。ファ
インダレンズ地板60は、固定対物レンズ51とファイ
ンダ構造部材50によりそれぞれ一端部を保持して位置
が決められている。固定対物レンズ51と第1プリズム
54は、それぞれファインダ構造部材50に位置決めし
て固定されている。これによって、固定対物レンズ51
に対するファインダ対物レンズ摺動軸59と嵌合用溝6
0aの位置精度が良くなるため、固定対物レンズ51に
対する第1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ53の
相対位置の精度が良くなる。その他の部分は、上記図8
に示したものとほぼ同様である。
【0043】図10に第3例を示すように、ファインダ
対物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側の固
定対物レンズ51と光軸後方側の第1プリズム54によ
り支持されている。ファインダレンズ地板60は、固定
対物レンズ51とファインダ構造部材50によりそれぞ
れ一端部を保持して位置が決められている。固定対物レ
ンズ51と第1プリズム54は、それぞれファインダ構
造部材50に位置決めして固定されている。これによっ
て固定対物レンズ51に対するファインダ対物レンズ摺
動軸59と嵌合用溝60aの位置精度,第1プリズム5
4に対するファインダ対物レンズ摺動軸59の位置精度
が良くなるため、固定対物レンズ51と第1プリズム5
4に対する第1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ5
3の相対位置の精度が良くなる。その他の部分は、上記
図8に示したものとほぼ同様である。
【0044】図11に第4例を示すように、ファインダ
対物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側のフ
ァインダ構造部材50と光軸後方側の第1プリズム54
により支持されている。ファインダレンズ地板60は、
ファインダ構造部材50と第1プリズム54によりそれ
ぞれ一端部を保持して位置が決められている。固定対物
レンズ51と第1プリズム54は、それぞれファインダ
構造部材50に位置決めして固定されている。これによ
って第1プリズム54に対するファインダ対物レンズ摺
動軸59と嵌合用溝60aの位置精度が良くなるため
に、第1プリズム54に対する第1の変倍レンズ52と
第2の変倍レンズ53の相対位置の精度が良くなる。そ
の他の部分は、上記図8に示したものとほぼ同様であ
る。
【0045】図12に第5例を示すように、ファインダ
対物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側の固
定対物レンズ51と光軸後方側の第1プリズム54によ
り支持されている。ファインダレンズ地板60は、固定
対物レンズ51と第1プリズム54によりそれぞれ一端
部を保持して位置が決められている。固定対物レンズ5
1と第1プリズム54は、それぞれファインダ構造部材
50に位置決めして固定されている。これによって固定
対物レンズ51に対するファインダ対物レンズ摺動軸5
9と嵌合用溝60aの位置精度、および第1プリズム5
4に対するファインダ対物レンズ摺動軸59と嵌合用溝
60aの位置精度が良くなるため、固定対物レンズ51
と第1プリズム54に対する第1の変倍レンズ52と第
2の変倍レンズ53の相対位置の精度が良くなる。その
他の部分は、上記図8に示したものとほぼ同様である。
【0046】図13に第6例を示すように、ファインダ
対物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側の固
定対物レンズ51と光軸後方側の第1プリズム54によ
り支持されている。ファインダレンズ地板60は、ファ
インダ構造部材50と第1プリズム54によりそれぞれ
一端部を保持して位置が決められている。固定対物レン
ズ51と第1プリズム54は、それぞれファインダ構造
部材50に位置決めして固定されている。これによって
固定対物レンズ51に対するファインダ対物レンズ摺動
軸59の位置精度、および第1プリズム54に対するフ
ァインダ対物レンズ摺動軸59と嵌合用溝60aの位置
精度が良くなるため、固定対物レンズ51と第1プリズ
ム54に対する第1の変倍レンズ52と第2の変倍レン
ズ53の相対位置の精度が良くなる。その他の部分は、
上記図8に示したものとほぼ同様である。
【0047】図14に第7例を示すように、ファインダ
対物レンズ摺動軸59は、その両端部を光軸前方側のフ
ァインダ構造部材50と光軸後方側の第1プリズム54
により支持されている。ファインダレンズ地板60は、
固定対物レンズ51と第1プリズム54によりそれぞれ
一端部を保持して位置が決められている。固定対物レン
ズ51と第1プリズム54は、それぞれファインダ構造
部材50に位置決めして固定されている。これによって
固定対物レンズ51に対する嵌合用溝60aの位置精
度、および第1プリズム54に対するファインダ対物レ
ンズ摺動軸59と嵌合用溝60aの位置精度が良くなる
ため、固定対物レンズ51と第1プリズム54に対する
第1の変倍レンズ52と第2の変倍レンズ53の相対位
置の精度が良くなる。その他の部分は、上記図8に示し
たものとほぼ同様である。
【0048】図15は、ファインダ部パノラマ切換の構
成を示す、カメラを後方側から見た斜視図である。固定
接眼レンズ58は、ファインダ構造部材50の固定軸5
0fで位置決めされてファインダ構造部材50に固定さ
れていて、上記第2プリズム56の入射面付近に結像さ
れた被写体像が観察されるようになっている。このと
き、図示のような状態では、通常の画面サイズおよび倍
率でファインダを観察することができるものである。
【0049】パノラマ切換軸68は、ファインダ光軸と
直交する方向でファインダ構造部材50に対して両端部
を固着して架設されている。
【0050】接眼変倍レンズ枠67は、上記接眼変倍レ
ンズ57を保持しているとともに、細長の略コの字形状
をなすファインダパノラマ用視野マスク67aが一体的
に固着されている部材であり、上記パノラマ切換軸68
に摺動可能に保持されている。該接眼変倍レンズ枠67
は、その一端面から突設した回転止め部67bを、ファ
インダ構造部材50の上記パノラマ切換軸68とほぼ平
行に刻設された溝50cに係合することで、該パノラマ
切換軸68の周りの回動を規制している。
【0051】接眼変倍レンズ枠67は、ファインダ構造
部材50との間でパノラマ切換軸68に挿通されて圧縮
された状態にあるパノラマ切換ばね69の付勢力によ
り、ファインダの固定接眼レンズ58の前に挿入される
ようになっている。挿入された状態では、パノラマサイ
ズの画面に切り換わるとともにファインダ倍率も大きく
なり、ファインダが見易くなるようになっている。
【0052】上記接眼変倍レンズ57は、接眼レンズ5
8の前に挿入されることでファインダ倍率が高くなるレ
ンズであり、接眼変倍レンズ枠67の中で該接眼変倍レ
ンズ枠67の移動方向に摺動可能に構成されていて、レ
ンズ付勢ばね70によって図中左方向に付勢されてい
る。このレンズ付勢ばね70は、接眼変倍レンズ枠67
から突設されているピン67eに挿通されていて、座屈
等をしないように構成されている。
【0053】図16,図17はファインダのパノラマ切
換動作を示した図であり、図16はファインダがパノラ
マ状態にあるときの平断面図である。接眼変倍レンズ5
7は、突設した当付部57aがレンズ付勢ばね70の付
勢力によりファインダ構造部材50の突起50bに当接
して、正確に位置が決められるようになっている。これ
により、接眼変倍レンズ57の光軸をファインダ光学系
の光軸に正確に一致させている。また、接眼変倍レンズ
57は、下面から2つの突起57bを突設していて、こ
れらの突起57bを接眼変倍レンズ枠67に穿設された
ファインダ光軸に垂直な方向に細長の2つの長穴67c
にそれぞれ係合することで、光軸方向の位置を規制する
とともに、該長穴67cに沿った方向に摺動可能になっ
ている。
【0054】接眼変倍レンズ枠67は、上述のようにパ
ノラマ切換ばね69によって接眼変倍レンズ57の挿入
方向に付勢されているが、レンズ付勢ばね70のばね力
よりパノラマ切換ばね69のばね力の方が強くなるよう
設定されているために、該接眼変倍レンズ枠67がレン
ズ付勢ばね70のばね力で押し戻されることはない。こ
れにより、接眼変倍レンズ枠67は、接眼変倍レンズ5
7とは独立して挿入位置を決めることができる。
【0055】一方、ファインダパノラマ用視野マスク6
7aは、上述したようにファインダ光軸に直交する横方
向から挿入した場合でも特に精密な位置決めを必要とせ
ず、図19の符号67a’に示すような位置に挿入すれ
ばよい。これは、パノラマ時の短辺方向の視野を規制す
るマスクは視野マスク55の短辺側のマスクで兼用し、
コの字状に設けられたファインダパノラマ用視野マスク
67aは長辺側をマスクして、該長辺に沿った側の視野
のみを規制しているためである。
【0056】図17は、ファインダが通常の画面状態に
あるときの平断面図である。上記図16に示すパノラマ
撮影状態から、後述するパノラマ切換ギヤー71(図2
0参照)の駆動により、パノラマ切換ばね69の付勢力
に逆らって接眼変倍レンズ枠67を図の状態に戻すと、
ファインダパノラマ用視野マスク67aも戻って視野が
通常の画面サイズに戻るとともに、接眼変倍レンズ57
も戻ってファインダ倍率も通常の状態になる。
【0057】図18は、ファインダがパノラマ状態にあ
るときの縦断面図である。ファインダパノラマ用視野マ
スク67aは、図示のように、ファインダ光学系の結像
面に配置してある通常画面サイズの視野マスク55の後
方側近傍でかつ第1プリズム54の前方側近傍に配設さ
れていて、すなわち、ファインダ対物レンズの結像面近
傍に挿入されている。
【0058】接眼変倍レンズ57は、上述のように、固
定接眼レンズ58と第2プリズム56の間に挿入されて
いて、突設した突起57bを接眼変倍レンズ枠67の長
穴67cに係合することによって、ファインダ光軸方向
の位置を規制しているとともに、接眼変倍レンズ57の
移動方向に自由な状態になっている。
【0059】図19は、上記図17に示した接眼変倍レ
ンズ枠67を矢印Jの方向から見るとともにファインダ
の視野マスク部を断面で示した図である。通常画面の視
野マスク55は、上述のように、第2プリズム56の第
1プリズム54に対向する入射面近傍に配置されてい
て、この位置はファインダ光学系の結像面になってい
る。
【0060】ファインダパノラマ用視野マスク67a
は、通常画面時には、図19に示すような位置にある
が、パノラマ時には同図の符号67a’に示すような位
置に移動して、通常画面の視野マスク55の上下を覆い
隠すようになっている。
【0061】このように図15ないし図21で説明した
ような構成によれば、接眼変倍レンズ57は、ファイン
ダパノラマ用視野マスク67aの挿入位置にかかわらず
独立して精度良く位置決めすることができるとともに、
ファインダパノラマ用視野マスク67aは、特に精密な
位置決めを必要としないでファインダをパノラマ状態に
することができる。
【0062】このようにすることで、パノラマ画面サイ
ズ撮影時には、標準画面サイズ撮影時に比べてファイン
ダ観察倍率を上げることができるため、ファインダ像を
観察しやすくなるとともに、プリント時の拡大に近い臨
場感を与えることが可能となる。
【0063】さらにパノラマ時には、撮影画面外の領域
はファインダ上で遮光されるため、被写体が画面の遮光
マスクにけられた撮影を確実に防止することができる。
加えて、上記簡単な構成でファインダの変倍と視野マス
クの切換をともに行えるために、ファインダユニットが
小型になり、結果としてカメラも小型化することができ
る。
【0064】図20,図21は、撮影画面とファインダ
視野マスク部の通常状態とパノラマ状態を示す図であ
る。上記カメラ1は、図20に示すように、ほぼ中央部
に矩形の撮影画面開口8cを有し、その右側にスプール
室8b、左側にパトローネ室8aを有するカメラ本体8
を備えている。
【0065】このカメラ本体8は、上側遮光マスク81
と下側遮光マスク82を有するパノラマ切換機構85
(全部は図示しない。)を保持していて、これら上側遮
光マスク81と下側遮光マスク82を上下させて必要に
応じて上記撮影画面開口8cを通過する撮影光束を規制
することで、通常の画面サイズとパノラマ画面サイズを
切り換えるようになっている。上記上側遮光マスク81
と下側遮光マスク82は、軸83で上下方向にガイドさ
れているとともに、付勢手段84により互いに連結され
ている。
【0066】該カメラ本体8は、さらにファインダユニ
ット5のファインダ構造部材50を保持するとともに、
撮影画面のマスクの動きを接眼変倍レンズ枠67に伝え
る2段ギヤーでなるパノラマ切換ギヤー71を回動可能
に保持している。
【0067】ファインダユニット5のファインダ構造部
材50は、上述の接眼変倍レンズ57を保持するととも
に、ファインダパノラマ用視野マスク67aと一体的に
固着されている接眼変倍レンズ枠67を保持している。
また、接眼変倍レンズ枠67は第二のラックたるラック
67dを有しており、パノラマ切換ギヤー71の大径ギ
ヤー71aと噛合している。
【0068】上側遮光マスク81は、上記パノラマ切換
ギヤー71の小径ギヤー71bと噛合している第一のラ
ックたるラック81cが、スプール室8bと撮影画面開
口8cの間の上方の空間に一体的に固着されており、上
側遮光マスク81の上下移動によりパノラマ切換ギヤー
71を回転させるようになっている。上側遮光マスク8
1の上下移動は、細部は図示しないが上記パノラマ切換
機構85によって作動するようになっている。
【0069】撮影画面が図20に示すような通常状態か
ら図21に示すようなパノラマ状態に切り換わる場合に
は、上記ラック81cが下方に移動して、該ラック81
cに噛合しているパノラマ切換ギヤー71の小径ギヤー
71bが回転させられる。これにともなって、パノラマ
切換ギヤー71の大径ギヤー71aも一体に回転して、
この大径ギヤー71aとラック67dにより噛合してい
る接眼変倍レンズ枠67が、上側遮光マスク81の移動
方向と直交する方向(図面右方向)に移動する。
【0070】接眼変倍レンズ枠67が上述のようにパノ
ラマ状態になると、ファインダパノラマ用視野マスク6
7aが通常状態のファインダ視野マスク55の前に挿入
されて、ファインダをのぞいた時にも上下の画面範囲が
遮光された状態で観察することができる。
【0071】また、図21に示すようなパノラマ状態か
ら図20に示すような通常状態に戻る場合には、上側遮
光マスク81が上方向に移動することで上記ラック81
cが上方に移動して、該ラック81cに噛合しているパ
ノラマ切換ギヤー71の小径ギヤー71bが図中左回転
させられる。これにともなって、パノラマ切換ギヤー7
1の大径ギヤー71aも一体に回転して、この大径ギヤ
ー71aとラック67dにより噛合している接眼変倍レ
ンズ枠67が図面左方向に移動して、図20に示すよう
な状態に戻る。
【0072】このような図20,図21に説明したよう
な構成によれば、撮影画面サイズの切り換えとファイン
ダの視野マスクの切り換えを同時に行えるために、シャ
ッターチャンスを逃すことなく撮影できるばかりでな
く、撮影画面とファインダ画面のサイズは常に一致して
いるために、間違った撮影や、被写体が撮影画面の遮光
マスクにけられた撮影を行うことがない。
【0073】また、上述のように、カメラ本体8のスプ
ール室8bと撮影画面開口8cの間の上方空間にラック
81cを配設し、撮影画面開口8cの上方にラック67
dを配設して、これらをパノラマ切換ギヤー71で連結
し、上側遮光マスク81の上下移動の動作により、ファ
インダパノラマ用視野マスク67aを上側遮光マスク8
1の動作方向と直交する方向に移動させる構成としたこ
とで、カメラ内部における配置を効率良く行うことがで
き、小型なカメラとすることができる。
【0074】なお、上記構成において、ラック81cを
スプール室8b側に配設する代わりに、パトローネ室8
aと撮影画面開口8cの間の上方空間にラック81cを
配設して、その他の部分はほぼ同様に構成するようにし
てもかまわない。
【0075】図22(A),(B)は、ファインダを観
察したときの通常の画面とパノラマ時の画面をそれぞれ
示した図である。図22(A)に示すような通常の画面
は、視野マスク55の内側がほぼフィルムに露光して撮
影される範囲を示している。
【0076】上述のように、第2プリズム56の入射側
の端面は、ファインダ光学系の結像面となっており、こ
こに各種のターゲット(例えば、各種の表示手段等)を
配設することで、撮影時に観察することができる。この
第2プリズム56の入射面には、近距離撮影時のパララ
ックス補正マーク56a,56bが刻印されていて、被
写体像とともに観察することができる。
【0077】通常画面用パララックス補正マーク56a
は、通常の画面のときのパララックス補正位置を示して
おり、通常画面用パララックス補正マーク56aで示す
ライン内側の被写体は、近距離撮影時に必ず撮影するこ
とができる範囲を示している。この通常画面用パララッ
クス補正マーク56aは、通常画面時に見易い太さとな
っている。
【0078】一方、パノラマ画面用パララックス補正マ
ーク56bは、パノラマ時のパララックス補正位置とな
るよう設けられていて、通常画面の状態では意味を持た
ない表示であるために、この通常画面の時には観察視野
を邪魔しないように、線の幅を細くして刻印してある。
【0079】図22(B)に示すようなパノラマ画面
は、上述の接眼変倍レンズ枠67に一体的に固着されて
いるファインダパノラマ用視野マスク67aがファイン
ダ光路中に挿入されると観察され、図示のように画面の
上下が遮光されて横に長く見える。
【0080】このとき、接眼変倍レンズ枠67に保持さ
れた接眼変倍レンズ57も同時にファインダ光路中に挿
入されて、ファインダの観察倍率が上がる。これは小さ
くなった撮影画面を拡大して見易く、または迫力のある
ファインダを提供するためである。同時に、上述のパノ
ラマ画面用パララックス補正マーク56bも一緒に拡大
されて見えることになる。
【0081】この拡大されたパノラマ画面用のパララッ
クス補正マーク56bは、通常の画面サイズのときに観
察することができた通常画面用パララックス補正マーク
56aと、略同等の太さで見易く観察されるように構成
されている。そして、通常画面用パララックス補正マー
ク56aは、該パノラマ時には、視野の範囲外に隠れて
見えなくなる。
【0082】なお、上述ではパララックス補正マーク5
6a,56bを第2プリズム56の入射面に刻印した
が、スパッタで描いてもかまわないし、印刷等してもよ
いこともいうまでもない。また、ファインダの光学系に
よっては、ファインダのレンズ面やファインダのプリズ
ムの射出面等で、撮影者が観察できる面に描いてもかま
わない。
【0083】上述のようなパララックス補正マークの他
の例としては、図23(A),(B)に示すようなもの
があり、この図は、ファインダを観察した時の、通常の
画面とトリミングを行った際の画面をそれぞれ示した図
である。図23(A)に示すような通常の画面は、上記
図22(A)に示したものとほぼ同様のファインダ画面
であり、トリミング時のパララックス補正マーク56c
が細い線でかつ短く設けられていて、通常画面で観察す
る際には、邪魔にならないようになっている。
【0084】図23(B)に示すようなトリミング時の
画面が、上記図22(B)に示した画面と異なるのは、
撮影画面とともに視野マスクが上下だけでなく左右も小
さくなっていて、通常の画面の相似形となっているとこ
ろである。
【0085】しかしこのままでは画面サイズが小さくな
って見にくいために、上述と同様に接眼変倍レンズ57
を用いてファインダ観察倍率を上げて、通常時のファイ
ンダ倍率で見える視野マスク55と同等の大きさで見る
ことができるように設定されている。
【0086】このときトリミング時のパララックス補正
マーク56cは、上述と同様に通常画面のときと同じ太
さと長さで見ることができるようになっている。また、
通常画面用パララックス補正マーク56aは、このトリ
ミング時には視野の範囲外に隠れて、観察されないよう
になっている。
【0087】これら図22,図23に示したような構成
によれば、通常画面のときは邪魔にならないように表示
することができて、しかもパノラマ時またはトリミング
時には見易い太さ,長さ,大きさで観察できる近距離用
のパララックス補正マークを有するファインダ光学系と
することができる。
【0088】なお、上述ではパララックス補正マークを
レンズまたはプリズムに描くかまたは刻印していたが、
パララックス補正マークを表示する手段としては、ファ
インダの結像面に透過型の液晶を配置して、パララック
ス補正マークのラインの太さや長さを変えるようにして
もよい。また、補正マークの表示の色を変えて、認識し
やすいようにしても良い。さらに、液晶表示である場合
には、通常画面の中心に通常は表示されるAFのターゲ
ットマークなども、パノラマやトリミングなどに応じ
て、その大きさや太さを変更するようにしてもかまわな
い。
【0089】図24,図25は測光光学系の構成を示し
た図である。図24において、ファインダ構造部材50
は、上記図3にも示したように、測光用受光素子72を
弾性腕50gで押圧して保持している。この測光用受光
素子72の光軸前方側には測光用赤外光カットフィルタ
73を配設していて、該測光用受光素子72が可視光に
近い光線を測光するように構成している。
【0090】この測光用受光素子72の光軸前方側に
は、光を入射させる測光用開口50fが設けられてい
て、この測光用開口50fにより、被写体を測光するの
に不要な側方からの光などを入射させないようにしてい
る。ファインダ構造部材50は、上記図20に示すよう
なカメラ本体8に固定されている。
【0091】外装パネル7は、上述のように透明部材で
形成されていて、前側カバー3に対して接着や密着等に
より固着されている。該外装パネル7は、測光用受光素
子72の光軸前方に相当する部分のカメラ内側に、レン
ズ部7fを一体に有している。
【0092】また、外装パネル7のカメラ外側には、遮
光用の塗料膜7gが例えば外装パネル7に接する側に印
刷された透明シート7iが、インモールド成形により
体で固着している。上記塗料膜7gは、レンズ部7fの
レンズ有効部に相当する部分には設けられておらず、
部の透明部材が透明シート7iに直接接しており、測光
用の光が遮光されることなく入射することができる測光
用窓7aとなっている。
【0093】なお、前側カバー3も同様にレンズ有効部
にあたる所には開口部3cが設られていて、この開口部
3cを上記レンズ部7fの絞りとして用いることで、レ
ンズの絞り口径を決めるようになっている。
【0094】このように、外装パネル7に測光用のレン
ズを一体的に設けることで、被写体からの光束を集光し
て測光を行えるようにしている。
【0095】次に、上記図24に示した構成の他の例
を、図25に示す。図示のように、外装パネル7の外側
には遮光用の印刷7hがされている。レンズ7fの有効
部に関しては、この遮光用の印刷7hがされておらず、
透明部材の開口が露出して測光用窓7aとなっている。
その他の部分は、上記図24とほぼ同様である。
【0096】これら図24,図25に示したような構成
にすることで、従来のような測光用のレンズを個別に設
けることなく測光が可能になり、その結果、外装部材か
ら測光用レンズまでのスペースを省略できて、測光レン
ズから受光素子までの結像距離を外装部材の内面から直
接確保できるために、カメラを小型化することができ
る。
【0097】また、外装部材の内側にレンズ面を設けて
あるために、レンズ面にキズが付きにくい。さらに、レ
ンズ部の近傍以外は遮光膜が設けてあるため、測光に不
用な光をカットできて正確な測光が可能となる。そし
て、測光用レンズが外装部材と一体で形成されているた
めに、従来のカメラのように別部品で構成した場合に比
べて、防水性能や防塵性能が高いという利点を有する。
【0098】なお、上記図24,図25に示したような
構成の他の例としては、ファインダ構造部材50に取り
付けられた測光用受光素子72を外装パネル7または前
側カバー3に直接取り付けることも可能であり、こうす
ることでレンズ光軸に対して測光用受光素子72を、精
度良い取り付け位置で組立てることが容易となる。
【0099】さらに、上記図24,図25に示したよう
な構成の他の例として、外装パネル7の測光用窓7aの
表面に、赤外光をカットしてほぼ可視光のみを透光する
特性の塗膜をインモールド成形もしくは印刷などにより
設けることで、測光用赤外光カットフィルタ73も不用
になって、より一層の小型化と低価格化を実現したカメ
ラとすることができる。さらに、レンズ部としては、フ
レネルレンズを用いて構成しても良く、この場合には、
さらにカメラの小型化が可能となる。
【0100】以上説明したように、本発明の実施例によ
れば、回転部材とカム部材を駆動用ベルトにより連結し
ているので、ベルトの経路を任意に変えることが可能な
ために、ファイダユニットをカメラ内に自由に配置する
ことが可能となり、カメラ内のレイアウトの自由度が増
すという利点を有する。また、回転部材とカム部材と駆
動用ベルトと回転枠に囲まれた部分に、測光部やAF投
光部等を配置することが可能であるために、レイアウト
の効率が上がり、結果としてカメラボディの小型化を実
現することができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撮
影レンズのズーミングに連動する、簡単でレイアウト自
由度の高いファインダ光学系を有するカメラを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカメラの平面図。
【図2】上記実施例のカメラの正面図。
【図3】上記実施例のファインダユニットと外装パネル
と回転枠とを分解して示す斜視図。
【図4】上記実施例のファインダユニットにおけるファ
インダ光学系の構成を示す分解斜視図。
【図5】上記実施例のファインダ光学系を一部組み立て
た状態を示す分解斜視図。
【図6】上記実施例の望遠状態におけるカム部材と第1
の変倍レンズおよび第2の変倍レンズの係合状態を示す
平面図。
【図7】上記実施例の広角状態におけるカム部材と第1
の変倍レンズおよび第2の変倍レンズの係合状態を示す
平面図。
【図8】上記実施例のズーム機能を有するファインダ光
学系の位置精度を向上する構成の第1例を示す断面図。
【図9】上記実施例のズーム機能を有するファインダ光
学系の位置精度を向上する構成の第2例を示す断面図。
【図10】上記実施例のズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成の第3例を示す断面
図。
【図11】上記実施例のズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成の第4例を示す断面
図。
【図12】上記実施例のズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成の第5例を示す断面
図。
【図13】上記実施例のズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成の第6例を示す断面
図。
【図14】上記実施例のズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成の第7例を示す断面
図。
【図15】上記実施例のファインダユニットにおけるパ
ノラマ切換に関する構成を示す、カメラの後方側から見
た斜視図。
【図16】上記実施例のファインダユニットのパノラマ
切換に関する構成において、ファインダがパノラマ状態
にある場合を示す平断面図。
【図17】上記実施例のファインダユニットのパノラマ
切換に関する構成において、ファインダが通常画面状態
にある場合を示す平断面図。
【図18】上記実施例のファインダユニットのパノラマ
切換に関する構成において、ファインダがパノラマ状態
にある場合を示す縦断面図。
【図19】上記図17に示した接眼変倍レンズ枠を矢印
Jの方向から見るとともに、ファインダの視野マスク部
を断面で示した図。
【図20】上記実施例の撮影画面開口を規制するパノラ
マ機構とファインダユニットの接眼変倍レンズとの連動
を示す、通常状態におけるカメラ本体の正面図。
【図21】上記実施例の撮影画面開口を規制するパノラ
マ機構とファインダユニットの接眼変倍レンズとの連動
を示す、パノラマ状態におけるカメラ本体の部分正面
図。
【図22】上記実施例のファインダを観察した際の、
(A)通常時の画面,(B)パノラマ時の画面、におけ
るパララックス補正マークを示した線図。
【図23】上記実施例のファインダを観察した際の、
(A)通常時の画面,(B)トリミング時の画面、にお
けるパララックス補正マークの他の例を示した線図。
【図24】上記実施例のカメラの測光光学系の構成を示
した断面図。
【図25】上記実施例のカメラの測光光学系の構成の他
の例を示した断面図。
【符号の説明】
1…カメラ 2…レンズ鏡枠 2a…回転枠 2b…ギヤー部 52…第1の変倍レンズ 52b…カムフォロア部 53…第2の変倍レンズ 53b…カムフォロア部 60…ファインダレンズ地板 60a…嵌合用溝 61…カム部材 61a,61b…カム部 62…駆動用ベルト 63…回転部材 65…第1付勢手段 66…第2付勢手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝倉 康夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−93942(JP,A) 実開 昭63−100724(JP,U) 実開 平1−64631(JP,U) 実開 昭63−96357(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 13/00 - 13/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動自在に支持され、巻取部を有する円
    筒部材と、 撮影レンズのズーミングに連動して回動され、巻取部を
    有する回転部材と、 上記回転部材の一方向の回動に応じて巻き取られること
    により上記円筒部材を上記第1の方向に回動させること
    が可能なように、上記円筒部材の巻取部に一端が固定さ
    れ、上記回転部材の巻取部に他端が固定された単一のベ
    ルト部材と、 上記円筒部材を上記第1の方向とは逆向きの第2の方向
    に常に付勢する付勢部材と、 上記円筒部材の外周面とカム結合されることにより上記
    撮影レンズのズーミングに連動して光軸方向に進退され
    るファインダ光学系と、 を具備し、 上記回転部材の上記一方向の回動により上記ベルト部材
    を上記回転部材の巻取部に巻き取ることにより上記円筒
    部材を上記第1の方向に回動させ、上記回転部材を上記
    一方向とは異なる他方向に回動させることにより緩めら
    れた上記ベルト部材を、上記付勢部材の付勢力により上
    記円筒部材を上記第1の方向に回動させつつ上記円筒部
    材の巻取部に巻き取ることにより、上記ファインダ光学
    系を上記撮影レンズのズーミングに連動して駆動するこ
    とを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 上記付勢部材の付勢力が上記ベルト部材
    に張力を付与することにより、上記ベルト部材の弛みが
    防止されることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 上記円筒部材と回転部材との間には、所
    定のカメラの構成物が配されることを特徴とする請求項
    1または2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】 上記カメラの構成物は、ファインダ光学
    系または測光光学系もしくは測距光学系であることを特
    徴とする請求項3に記載のカメラ。
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