JP3371381B2 - コニコイダル形状の内側表面を有するウインドウを備えた光学システムおよびその試験 - Google Patents

コニコイダル形状の内側表面を有するウインドウを備えた光学システムおよびその試験

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] 本発明は、ウインドウを備えている光学システムに関
し、とくに、そのウインドウがコンフォーマルウインド
ウである航空機またはミサイルにおいて使用されるこの
ような光学システムに関する。
光センサは、情景(scene)から放射されたエネルギ
を受取って、それを電気信号に変換する。電気信号は表
示装置に供給されるか、あるいはパターン認識等のため
にさらに処理される。光センサは、種々の型式で、また
紫外線から可視光を経て赤外線までの範囲の波長に対し
て利用可能である。光センサは、種々の民間用途および
軍事的用途で使用されている。光センサは、いくつかの
適用においてその向きが固定されており、別の適用で
は、広い角範囲にわたる感知を可能にするためにピボッ
ト運動する等のように運動可能である。
光センサは一般に、情景に向けられ、入射したエネル
ギに応答して電気出力を生成する感光材料を使用する。
感光材料やセンサ構造のその他の部分は非常に壊れ易
く、塵埃、腐食、化学物質または高い空気速度によって
破損し易い。使用される際、センサはウインドウ越しに
情景にとらえるようにその後方に配置され、またこのウ
インドウがこのような外的影響からセンサを保護する。
ウインドウは、センサの動作波長の放射線に対して透過
性であり、かつ外部からの力による破壊作用に耐えなけ
ればならない。ウインドウはまた、センサが考慮されて
いる特定された定常視界の範囲の情景をとらえることを
可能にしなければならない。
とくに、センサが映像センサである場合、ウインドウ
は、おそらく球面収差以外の波面収差を視野の中央に導
入しないことが理想である。ウインドウの厚さおよび曲
率が増加すると、それだけ顕著な波面収差が導入される
可能性が高くなる。種々のセンサウインドウが種々の航
空機用として使用されている。低速の民間用ヘリコプタ
のような多くのケースでは、平坦なウインドウが利用で
きる。球面の一部分として成形されたウインドウは、航
空機やミサイル用に使用されるが、これらのウインドウ
について、ジンバルがウインドウの球面の中心に位置し
ていない場合に、波面収差が高くなる傾向がある。これ
らのタイプのウインドウ全てにおいて、ウインドウが広
くなければならない場合、あるいはウインドウが広い定
常視界を得るために気流中に実質的に張り出していなけ
ればならない場合、ウインドウによって導入される空気
力学的抵抗は大きい。
高速で動作する航空機およびミサイルに関与する用途
に対して、気流中に突出したウインドウの存在が許容で
きない程高くて非対称的な、あるいはそのいずれかの空
気力学的抵抗を航空機に導入しないように、ウインドウ
は相対的に空気力学的でなければならない。したがっ
て、その空気抵抗を減少させ、航空機の範囲を増加する
ためにコンフォーマルウインドウが有効である。いくつ
かの既存のコンフォーマルウインドウは、とくにセンサ
の高い方位照準角(pointing angle)に対して、大きい
波面収差をセンサビームに導入する。
許容可能な費用の光学システムを実現する際に考慮す
べき重要な事項として、コンフォーマルウインドウは、
その形状の正確さに関する試験が容易でなければなら
ず、また飛行体への取付け時に容易に整列されなければ
ならない。コンフォーマルウインドウは、その形状が複
雑になると、それだけいっそう試験および整列が困難に
なる。
高速のミサイルおよび航空機におけるコンフォーマル
ウインドウ用の改善されたウインドウが必要とされてい
る。本発明はこの要求を満足し、さらに関連した利点を
提供する。
[発明の概要] 本発明は、その形状が空気力学的目的でコンフォーマ
ルであり、かつ優れた光学特性を実現するために最適化
できるように選択されたウインドウを備えた光学システ
ムを提供する。ウインドウは予め選択された公称形状に
設計され、実際の製造形状は容易に決定され、実際のウ
インドウが特定の製造公差内であるかどうか、および光
学補償システムにより不正確度が補償される可能性があ
るかどうかを評価するために公称形状と比較される。
本発明によると、光学システムは、内側表面および外
側表面を有する透明材料の湾曲部材から形成されている
ウインドウを備えている。内側表面は、その形状が第1
の円錐のサグ(sag)関係によって規定されるコニコイ
ダル(conicoidal:円錐曲面)形状の公称内側表面を有
する。この第1の円錐のサグ関係は、次の式によって表
されることが好ましい: z=cρ2/(1+(1−(1+k)c2ρ1/2, ここで、zは内側表面の対称軸に沿った距離であり、ρ
は中心線から表面までの距離であり、kおよびcは定数
である。内側表面の形状を表すためにコニコイダル形状
に対する別の等価な式が使用されてもよい。
外側表面は、一般非球面形の公称外側表面形状を有し
ているが、多数の有効な場合について、それは1以上の
非球面項によって修正された第2の円錐サグ関係として
規定されることができる。この第2の円錐サグ関係は1
以上の非球面の項によって修正されることができ、次の
式によって表されることが好ましい: z'=c'ρ'2/(1+(1−(1+k')c'ρ'21/2 +Aρ'4+Bρ'6+Cρ'8+Dρ'10, ここで、z'は外側表面の対称軸に沿った距離であり、
ρ’は中心線から面までの距離であり、k',c',A,B,Cお
よびDは定数である。一般非球面形状を表すためにその
他の多くの式が使用されてもよい。ここにおける目的に
対して、このような別の一般非球面式はここに示されて
いるものと等価である。
特に望ましいものではないが、外側表面は第1の円錐
サグ関係によって規定され、内側表面は1以上の非球面
の項が修正された第2の円錐サグ関係によって規定され
てもよい。しかしながら、この方法は、以下に説明する
試験および整列の利点のいくつかを得ることができな
い。
したがって、ウインドウの一方の表面(内側表面であ
ることが好ましい)は、以下に説明する試験および整列
を容易にするためにコニコイダル状にすることが必要に
なる。ウインドウの他方の面(外側表面であることが好
ましい)は、ウインドウのコニコイダル表面と組合わせ
られてウインドウに光学システムの一部分として望まし
い純屈折を与える別の形状を有するように選択される。
すなわち、試験および整列を容易にするために一方の表
面をコニコイダルとして選択することが本発明にとって
重要であり、他方の表面の形状は、所望の光学特性を達
成するようにコニコイダルの形状と関連して選択され
る。
光学システムは、動作波長のエネルギに感応するセン
サを含んでいることが好ましい。このセンサは、ウイン
ドウの内側、すなわちウインドウの外側表面より内側表
面に近い位置に配置されている。透明材料は、動作波長
のエネルギに対して透明である。一般に、さらに光学素
子列が光ビームをセンサに導くためにウインドウの内側
表面とセンサとの間に位置されている。
ウインドウは、航空機またはその他の構造のウインド
ウの試験とそれに続く整列を容易にするように公称内側
表面形状がコニコイダル状であるように設計されてい
る。コニコイダル形状が内側表面に近い焦点と内側表面
から離れた焦点との2つの焦点を有することが、試験お
よび整列において使用される。公称内側表面形状が特定
の公称関係に設計されている場合でも、通常は製造動作
の結果、所望される理想的な公称形状からの若干の変形
が生じるため、試験が必要である。これらの変形を判断
して評価して、それらが許容可能な公差内であるかどう
かを決定するために、ウインドウは、2ビーム干渉計の
試験ビームを離れているほうの焦点を通過させ、このビ
ームを内側表面から近いほうの焦点に反射させ、そのビ
ームを近いほうの焦点における球面ミラーから反射させ
てほぼ同じ光路(しかし、内側表面における欠陥のため
に完全に同じ光路ではない可能性がある)に沿って干渉
計に戻し、この試験ビームと干渉計の基準ビームとを結
合して干渉させることによって都合よく試験される。内
側表面における欠陥は干渉縞の変位によって示され、こ
の変位がカウントされて1/2波長の個数を決定し、その
数だけ内側表面が所望のものから相違していると一致し
ていない。この情報により、ウインドウの実際の内側表
面形状が選択された公差限界内であるかどうかが決定さ
れる。同じ原理は、ウインドウが構造に取付けられたと
きにそれを整列させるためにも使用される。
ウインドウの公称外側表面形状は、コニコイダル内側
表面形状と関連して、イメージがウインドウを通過した
ときの収差が許容可能に低いように選択される。公称外
側表面形状は、通常の光学設計コードを使用して決定さ
れる。換言すると、ウインドウは公称的に厚さが不均一
であり、この故意の不均一性が、波面がウインドウを通
過したときの収差を最小限にするようにそれを意図的に
成形する基本である。
以下、例示によって本発明の原理を示している好まし
い実施形態の詳細な説明および添付図面から本発明のそ
の他の特徴および利点が明らかになる。しかしながら、
本発明の技術的範囲はこの好ましい実施形態に限定され
るものではない。
[図面の簡単な説明] 図1Aおよび1Bは、ウインドウを備えているミサイルの
側面図であり、図1Aは顎(chin)取付けウインドウを示
し、図1Bはノーズドームウインドウを示す。
図2は、本発明による光学システムの概略図である。
図3は、ウインドウのセグメントである。
図4は、ウインドウの設計および製造方法のブロック
フロー図である。
図5は、ドーム型ウインドウの空気抵抗の係数のグラ
フである。
図6は、ウインドウを試験する装置の概略図である。
図7は、ウインドウの試験および整列方法のブロック
フロー図である。
[発明の詳細な説明] 図1Aおよび1Bは、この場合は、湾曲したウインドウ24
が取付けられた胴体22を有する超音波ミサイル20である
飛行体を示す。ウインドウ24は、図1Aでは顎取付けさ
れ、図1Bではウインドウ24はノーズドームである。それ
ぞれの場合において、ウインドウ24はミサイル20の気流
中に部分的に突出しており、したがって“ドーム型ウイ
ンドウ”と呼んでもよい。
ウインドウ24は、図2に概略的に示されている光学シ
ステム26の一部である。この光学システム26は、胴体22
に取付けられたウインドウ24を含んでいる。ウインドウ
24の内側表面28は、胴体22の内側に向いているウインド
ウ24の凹面である。ウインドウ24の外側表面30は、外側
に向いており、ミサイル20が飛行しているときに気流中
に張り出すウインドウ24の凸面である。さらに光学シス
テム26は、胴体22内に、したがってウインドウ24の外側
表面30より内側表面28に近い位置にセンサ32を含んでい
る。このセンサ32は、入射エネルギの予め選択された波
長または波長範囲で機能する利用可能な任意のタイプの
ものである。センサ32の出力は、電子装置34に供給され
る電気信号であり、この電子装置34は胴体22の内部に取
付けられてもよいし、あるいは離れて配置されてもよ
い。単一のレンズによって概略的に示されている光学素
子列36は、ウインドウ24の内側表面28とセンサ32との間
に位置されている。光学素子列36は、反射素子、屈折素
子、およびその他のイメージ補償装置のような光学処理
素子を含んでいてもよい。センサ32、電子装置34および
光学素子列36は、技術的に知られているものを含む任意
の利用可能なタイプのものであってよい。
図3は、ウインドウ24のセグメントをさらに詳細に示
す。ウインドウ24の内側表面28はコニコイダルであり、
その形状は第1の円錐サグ(sag)関係によって数学的
に規定される。第1の円錐サグ関係は、以下の式によっ
て表されることが好ましい: z=cρ2/(1+(1−(1+k)c2ρ1/2, ここで、zは内側表面28の対称軸38に沿った距離(内側
表面28が対称軸38と交差する地点から測定された)であ
り、ρは対称軸38から内側表面28までの、対称軸38に対
して垂直に測定された距離であり、kおよびcは定数で
ある。最も好ましい場合では、c=0.60626in-1、k=
−0.77011である。コニコイダル形状の有効な特性は、
それが2つの焦点を有することであり、その特性が製造
されたウインドウの試験および整列する時に有利に使用
される。
ウインドウ24の外側表面30は、そのプロフィールがコ
ニコイダルではない公称外側表面形状を有しており、多
くの場合、それは1以上の非球面の項によって修正され
た第2の円錐サグ関係として規定されてもよい。1以上
の非球面の項によって修正された第2の円錐サグ関係
は、以下の式によって表されることが好ましい: z'=c'ρ'2/(1+(1−(1+k')c'2ρ'21/2 +Aρ'4+Bρ'6+Cρ'8+Dρ'10, ここで、z'は外側表面30の対称軸38に沿った距離(外側
表面30が対称軸38と交差する地点から測定された距離で
あり、すなわち、zとz'とは異なった位置から測定され
る)であり、ρ’は対称軸38から外側表面30までの、対
称軸38に対して垂直で測定された距離であり、k',c',A,
B,CおよびDは定数である。1以上の非球面の項によっ
て修正された円錐サグ関係を表すためにその他多くの数
式が使用されてもよく、その数式はここにおける目的に
対してここに示されているものと等価である。上記の関
係を使用する最も好ましい場合において、c'=0.57145i
n-1、k'=−0.76747,B=9.2152×10-7であり、A,Cおよ
びD=0である。
したがって、図3に示されているように、ウインドウ
24の厚さは、いくつかの特殊な場合では一定であること
ができるが、一般的には一定ではない。内側表面28は、
第1の円錐サグ関係によって公称的に規定され、外側表
面30は、1以上の非球面の項を加算することによって修
正された第2の円錐サグ関係によって公称的に規定され
る。その結果、内側表面28と外側表面30との間の距離
は、ウインドウ24の表面を横断する位置の関係として変
化する。図3では、ウインドウ24の表面を横断する位置
の関数としての内側表面28と外側表面30との間の相対的
な距離は、図示するために誇張されている。
ウインドウ24は、このウインドウ24によって保護され
るべきセンサ32の動作波長と関連して選択された透明材
料から形成されている。センサ32は、たとえば紫外線、
可視光および赤外線範囲の全部または一部に応答してよ
く、ウインドウ24はセンサ32が動作する有効な範囲に対
して透明でなければならない。特定の波長透過範囲のウ
インドウ24を構成するための透明材料は技術的に知られ
ている。
ウインドウ24は、以下の方式で設計および製造される
ことが好ましい。すなわち、公称ウインドウ面を規定し
ている式中の定数を選択し、その後このウインドウを製
造および試験するために、以下の工程が使用される。ウ
インドウ24の基本的な形状は、胴体22の構造と適合して
これに結合し、必要な構造的特性および機械的性質を達
成するように選択される。その後、その外側表面形状
は、内側表面28がコニコイダル形状のままでなければな
らないという制約内で許容可能な光学特性のために微細
調節される。ウインドウは設計されると、それ以降は製
造され、試験される。
図4は、このプロセスをさらに詳細に示す。胴体22の
形状、そこに設けられたウインドウ24のための開口の形
状および寸法、ならびに飛行任務の性質(速度、高度お
よびその他の飛行パラメータ)が与えられ(100)、セ
ンサの性質が与えられる(102)。これらは、ウインド
ウの選択の前にミサイルの設計および飛行任務に従って
設定されるシステム要求である。ボックス100の情報か
ら、ウインドウ24の物理的な寸法およびそれに対する制
約、ならびにウインドウ24に対する空気力学的および空
気熱力学的負荷が決定される(104)。この情報は、幾
何学的な考慮事項および通常の空気力学的および空気熱
力学的解析から決定される。102におけるセンサのタイ
プから、ウインドウ24の材料は、センサの動作波長のエ
ネルギに対して十分に透明であると共に許容可能な機械
的性質を有する利用可能な材料から選択される(10
6)。このような材料および関心を払われているセンサ
波長に対するそれらの特性は技術的に知られている。
胴体の形状に滑らかに整合されるようなウインドウの
物理的な寸法(すなわち、直径)およびエッジ傾斜は、
ウインドウの厚さおよび細長(長さ対直径)比と共に幾
何学的に決定される(108)。細長比は、ウインドウの
直径に対する長さの比である(ここで、直径はウインド
ウ断面が円錐のベース面で切断される平面に沿った断面
距離である)。ノーズドームウインドウ(図1Bに示され
ている)の空気力学的性能は、図5に示されているよう
にマッハ数および細長比のミサイルの速度の関数として
気流中に対称的に突出している。細長比は、ミサイルの
サービス速度で許容可能に低い空気抵抗係数を得るよう
に選択される。ウインドウはまた、十分な構造強度を有
し、提供された胴体の表面の幾何学的領域内に適合し、
光学素子列およびセンサを受けるように十分に大きくな
ければならない。
外側表面30に対する近似的なコニコイダル形状は、直
径、エッジ傾斜および細長比要求を満たすように決定さ
れる(110)。このステップにおいて、外側表面30に対
する近似的な円錐サグ係数は、ウインドウの要求される
幾何学的形状に近似的なコニコイダル形状を一致させる
ように決定される。この第1の設計反復法において、係
数は単なる近似値に過ぎない。それは、外側表面30の正
確な形状が後に非球面項に関して修正されるためであ
る。
その後、ウインドウの内側表面28および外側表面30の
詳細な光学設計が行われる(112)。光学設計におい
て、通常の設計コードを使用して、内側表面28の形状が
コニコイダル形状であることに制約されることに留意し
て、上述の形状の式に対する定数を選択する。この制限
は、以下説明するように後続する試験を容易にするよう
に設定される。外側表面30の形状は、光学特性にとって
必要な形状を提供するためにステップ110において設定
された近似的なコニコイダル形状からの逸脱を許され
る。結果的に、ウインドウ24の外側表面30の形状および
細長比が変化する。しかしながら、図5において認めら
れるように、空気抵抗の係数は、細長比とマッハ数の比
較的ゆっくり変化する関数である。外側表面形状が非球
面項を含んだ結果生じた比較的小さい形状の相違は、ウ
インドウの空気力学的性能にそれ程影響を与えない。
しかしながら、ウインドウの光学特性は、ウインドウ
の全体的な形状と、内側表面および外側表面の相対的な
形状によって大きく変化する関数である。したがって、
ウインドウを通して見える映像の収差を最小にするよう
にウインドウのセクターを通過するエネルギの光路を計
算するために光学設計コードを使用することによって、
外側表面および内側表面の公称形状が設定される(114
および116)。このような設計コードを使用したレンズ
およびウインドウのような光学素子の設計は、技術的に
十分に確立されている。たとえば、文献(Donald P.Fed
er,“Automatic Lens Design Methods"J.Optical Socie
ty of America,vol.47,No.10(1957),pages 902−912,
and G.W.Forbes,“Optical system assessment for des
ign:numeral ray tracing in the Gaussian pupil"J.Op
tical Society of America A,vol.5,No.11(1988),pag
es 1943−1956)を参照されたい。市販の光学設計の例
は、オプティカル・リサーチ・アソシエイツ社製の“コ
ードV"、シンクレア・オプティクス社製の“OSLO"およ
びフォーカス・ソフトウェア社製の“ZEEMAX"を含んで
いる。
ウインドウおよび光学素子列を通して観察されたとき
の映像のRMSスポットサイズ、波面収差またはその他の
性能基準は、設計コードを使用して判断され、最適化さ
れる。外側表面30の公称形状は、RMS(平均自乗根)ス
ポットサイズまたは波面収差を最小にする形状として決
定される。本発明者によって使用される好ましい便利な
数学的形態において、外側表面30の形状は、上述された
ように非球面項によって修正された第2の円錐サグであ
る。しかしながら、別の非球面の式がウインドウの形状
を説明する際に使用されてもよく、ここにおける目的に
対してこれらの他の式は本発明の方法と等価である。設
計コードを使用して、内側表面28の公称形状は都合よく
第1の円錐サグ関係として決定される。
公称内側表面および外側表面形状が規定された後、ウ
インドウが製造される(118)。種々の材料のウインド
ウを製造する技術は知られている。1つの方法におい
て、内側表面および外側表面用のモールド型が形成さ
れ、ウインドウの材料がこれらのモールド型間の空間中
に導入されて鋳造される。別の方法において、ウインド
ウの材料は、所望の形状に機械加工される。
製造後、ウインドウは、好ましくは以下説明するよう
な手順を使用して試験される(120)。上記の説明は、
内側表面および外側表面の“公称”形状を決定するため
の手順に関するものである。ウインドウが透明材料から
製造されたとき、所望の公称値および形状からの公差は
回避不可能である。これらの公差が大き過ぎる場合、ウ
インドウの性能は許容できないものになり、そのウイン
ドウは使用できないか、あるいはこの公差を許容可能な
限界内に収めるように再加工されなければならない。許
容可能な公差は、光学設計コードから数学的に計算され
ることができる。このタイプの光学システムの製造の高
価な工程の1つは、実際に製造されたウインドウの実際
の表面形状が許容可能な光学特性に対する許容可能に寸
法公差を越えているかどうかを決定することである。そ
れらが許容可能な公差を越えている場合、ウインドウは
その形態で使用されることはできない。
本発明の方法は、製造されたウインドウの内側表面お
よび外側表面の実際の形状の決定を容易にし、したがっ
てウインドウが許容可能な公差内であるかどうかが容易
に決定される。図6は、これらの決定を行うための好ま
しい装置50を示している。内側表面28の公称形状の第1
のコニコイダルの式は、ウインドウ24に近接している近
い焦点52とウインドウ24からの遠い離れた焦点54との2
つの焦点を有している。製造された実際のウインドウの
内側表面が、第1のコニコイダル関係の完全な公称数学
形態を有している場合、遠い焦点54から放射された光
は、内側表面28上の全ての地点から近い焦点52に反射さ
れる。この光は、近い焦点52において球面から反射さ
れ、同じ光路に沿って内側表面28および遠い焦点54に戻
され、そこで測定されることができる。しかしながら、
実際に製造された内側表面形状の公称コニコイダル形状
からの公差が存在する場合、実際の内側表面28上の種々
の地点から反射されたビームの光路は、遠い焦点54にお
いて全く同位相で再び焦点を結ばない。内側表面形状の
変形の程度は、球形のボール60に向かう光線の焦点をレ
ンズ56を使用して近い焦点52で干渉計58中に結ぶことに
よって決定される。干渉計58において基準ビームと反射
ビームの干渉縞をカウントすることによって決定された
内側表面28の変形の程度が、全ての地点について許容可
能な寸法公差より小さい場合、内側表面の実際の形状は
許容可能である。許容公差を越えている場合、ウインド
ウ24の内側表面28は再処理されてもよいし、あるいは、
場合によっては、このウインドウは廃棄されなければな
らない。
内側表面28の形状が設定された後、内側表面28と外側
表面30との間のウインドウ24の厚さを測定することによ
って、外側表面30の形状が決定される。その情報から、
1以上の非球面の光によって修正された第2のコニコイ
ダル数式の定数の実際の値が決定される。これらの定数
が許容可能な寸法公差内にある場合、そのウインドウは
使用可能である。インターフェロメトリー(interferom
etry)、サブアパーチャ(subaperture)インターフェ
ロメトリー、およびプロフィルメトリー(profilometr
y)のような別の試験工程もまた、適当に使用されても
よい。
図7は、ウインドウ24を試験し、これを胴体22に取付
ける本発明の上述の方法の後続するステップを示してい
る。ウインドウは、上記に説明した設計を使用して処理
され、その後、利用可能な方法を使用して、好ましくは
図4に関して上述された方法を使用して決定された形状
に製造される(70)。試験装置50が設けられる(72)。
実際の内側表面形状の正確度が決定される(74)。それ
が許容公差内にある場合、実際の外側表面形状の正確度
が決定される(76)。実際の内外表面が共に許容公差内
にある場合、ウインドウ24は利用可能と判断され、胴体
22に取付けられ、整列される(78)。光学システム26が
適切に整列された状態での取付けを達成するために、光
学素子列36およびセンサ32の代わりに、図6のものに類
似した装置が図2の光学システムにおいて使用されても
よい。整列が達成されると、素子56,58および60が除去
され、素子36および32がミサイル20の本体内に取付けら
れる。これによって、光学システム26が正確に整列され
る。
以上、説明のために特定の実施形態を詳細に説明して
きたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の
修正および強化がなされてもよい。したがって、本発明
は添付された請求の範囲によってのみ制限されるもので
ある。
フロントページの続き (72)発明者 スパーロルド、スコット・ダブリュー アメリカ合衆国、アリゾナ州 85748、 タクソン、エヌ・フェンセリン・ドライ ブ 253 (72)発明者 ミルス、ジェームス・ビー アメリカ合衆国、アリゾナ州 85718、 タクソン、エヌ・コロンブス・ブールバ ード 6521 (56)参考文献 特開 平7−234100(JP,A) 特開 平6−109400(JP,A) 特開 平10−213741(JP,A) 特開 平9−101126(JP,A) 米国特許5235357(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/24 G01S 7/48 G02B 27/00 F24B 15/00 - 15/38

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コニコイダル数学関係によって規定された
    公称内側表面形状を有している内側表面(28)と、 一般非球面数学関係によって規定された公称外側表面形
    状を有している外側表面(30)とを有している透明材料
    の湾曲した部材から形成されたウインドウ(24)を備え
    ている光学システム(26)。
  2. 【請求項2】公称内側表面形状は、次の式で定められ、 式 z=cρ2/(1+(1−(1+k)c2ρ1/2 ここで、zは内側表面(28)の対称軸に沿った距離であ
    り、ρは対称軸から内側表面(28)までの距離であり、
    kおよびcは定数である請求項1記載の光学システム
    (26)。
  3. 【請求項3】公称外側表面形状は、次の式で定められ、 式 z'=c'ρ'2/(1+(1−(1+k')c'2ρ'21/2 +Aρ'4+Bρ'6+Cρ'8+Dρ'10 ここで、z'は外側表面(30)の対称軸に沿った距離であ
    り、ρ’は対称軸から外側表面(30)までの距離であ
    り、k',c',A,B,CおよびDは定数である請求項1記載の
    光学システム(26)。
  4. 【請求項4】透明材料は、紫外線エネルギに対して透明
    である請求項1記載の光学システム(26)。
  5. 【請求項5】透明材料は、赤外線エネルギに対して透明
    である請求項1記載の光学システム(26)。
  6. 【請求項6】透明材料は、可視光線に対して透明である
    請求項1記載の光学システム(26)。
  7. 【請求項7】さらに、動作波長のエネルギに感応し、ウ
    インドウ(24)の外側表面(30)より内側表面(28)に
    近い位置に配置されているセンサ(32)を含み、 透明材料はこの動作波長のエネルギに対して透明である
    請求項1記載の光学システム(26)。
  8. 【請求項8】さらに、ウインドウ(24)の内側表面(2
    8)とセンサ(32)との間に位置されている光学素子列
    (36)を含んでいる請求項7記載の光学システム(2
    6)。
  9. 【請求項9】内側表面(28)および外側表面(30)を有
    している透明材料の湾曲した部材から形成されたウイン
    ドウ(24)を処理し、この内側表面(28)が第1のコニ
    コイダル数学関係によって規定された公称内側表面形状
    を有しており、 公称内側表面形状と比較して実際の内側表面形状の正確
    度を決定するステップを含み、この決定するステップ
    は、 公称内側表面形状の遠いほうの焦点(54)に映像化され
    た実際の内側表面形状を評価し、観察された実際の内側
    表面形状を公称内側表面形状と比較するステップを含ん
    でいる請求項1のウインドウ(24)を試験する方法。
  10. 【請求項10】ウインドウ(24)を処理するステップ
    は、 一般非球面数学関係によって規定される公称外側表面形
    状を有する外側表面(30)をウインドウ(24)に与える
    ステップを含んでいる請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】評価するステップは、 公称内側表面形状の近いほうの焦点(52)の球形の試験
    素子(60)を位置し、 公称内側表面形状の遠いほうの焦点(54)におけるこの
    球形の試験素子(60)から反射された光を観察するステ
    ップを含んでいる請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】評価するステップは、 内側表面(28)の遠いほうの焦点(54)を通ってコヒー
    レントな光ビームを導き、 内側表面(28)からこの内側表面(28)の近いほうの焦
    点(52)に向かって光を反射し、 内側表面(28)の近いほうの焦点(52)における球形反
    射体(60)からこの内側表面(28)に向かって光を反射
    して戻し、 内側表面(28)から光を反射して遠いほうの焦点(54)
    に向かって戻し、 遠いほうの焦点(54)に到達した反射されたビームを基
    準ビームと干渉させて比較するステップを含んでいる請
    求項9記載の方法。
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