JP3369549B2 - Dc/ac変換装置 - Google Patents

Dc/ac変換装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供給された直流電
力をスイッチングして一旦交流電力に変換し、該交流電
力を整流・平滑してほぼ正弦波の全波整流波形に対応し
た主脈流波信号を発生させ、その主脈流波信号を1周期
毎に交互に極性反転して交流電力を発生するDC/AC
変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のリンガー回路を図19に示す。こ
のリンガー回路は、DC/DCコンバータおよび増幅部
の2要素から構成されている。DC/DCコンバータの
部分は、トランスT21、半導体スイッチM21、整流
ダイオードD22〜D23、平滑コンデンサC22〜C
24、抵抗器R23、電源制御回路PSC、および入力
コンデンサC21から構成されている。
【0003】電源制御回路PSCは入力端子SIに印加
される制御電圧VSIに応じたデューティ比(周期に対
するパルス幅時間の比率)の高周波パルスを出力端子D
Rから出力し、半導体スイッチM21を駆動する。この
結果、この半導体スイッチM21のドレイン端子とソー
ス端子との間は、前記高周波パルスの周期でオンとオフ
を繰り返し、且つ、入力端子SIに印加される電圧VS
Iのレベルに対応して、オン期間と周期の比率、つまり
デューティ比が変化するスイッチとして動作する。
【0004】ここで、トランスT21の第1の巻線L2
1と半導体スイッチM21は直列接続されて電源供給端
子IPN、INGを介して直流電源Eiに接続されてい
るから、半導体スイッチM21のオン/オフ動作により
トランスT21の第1の巻線L21には高周波のパルス
電圧が印加される。
【0005】よって、第2の巻線L22、第3の巻線L
23、第4の巻線L24には、その各々の巻線と第1の
巻線L21との巻数比に対応した大きさのパルス電圧が
発生し、それぞれの巻線に生じたパルス電圧はダイオー
ドD21、D22、D23によりそれぞれ整流され、さ
らに平滑コンデンサC22、C23、C24にそれぞれ
充電され、正極性電圧VSP、負極性電圧VSN、制御
電圧VSIなる直流電圧を生じる。平滑コンデンサC2
4に充電された電圧VSIは、電源制御回路PSCの入
力端子SIに印加される。
【0006】直流電源Eiの電圧が変化すると、各々の
電圧VSP、VSN、VSIも変化するが、電圧VSI
が増加した場合には、電源制御回路PSCが半導体スイ
ッチM21のデューティ比を低下させて、電圧VSIが
低下するよう制御される。逆に、電圧VSIが低下した
場合には、半導体スイッチM21のデューティ比を増加
させて、電圧VSIが上昇するよう制御される。
【0007】これらのとき、第2の巻線L22と第3の
巻線L23に生じたパルス電圧のデューティ比も同様の
作用を受けるから、直流電源Eiの電圧変動があって
も、整流・平滑された電圧VSP、VSNは概ね一定の
電圧に保たれる。このようにして安定化された正極性電
圧VSPは増幅器RGAの正極電源端子VPに、負極性
電圧VSNは同増幅器RGAの負極電源端子VNにそれ
ぞれ供給される。
【0008】増幅部は、周波数が概ね16Hzの正弦波
信号源SG、増幅器RGA、正弦波信号源SGと増幅器
RGAの負極入力端子IIとの間に接続された入力抵抗
器R21、増幅器RGAの負極入力端子IIと出力端子
OUTとの間に接続された帰還抵抗器R22から構成さ
れている。入力抵抗器R21および帰還抵抗器R22
は、増幅器RGAを負帰還増幅器回路として用いるため
の素子であり、電圧利得は帰還抵抗器R22と入力抵抗
器R21との比率で定まるから、この電圧利得を適切に
設定することにより、正弦波信号源SGの正弦波信号を
リンギング信号として実効電圧VRGが適切な概ね80
Vの交流信号を形成することができる。
【0009】この増幅器RGAは、例えば図20に示す
ように構成されている。すなわち、定電流源IB31、
PNPトランジスタQ31、Q32で形成される差動入
力回路、NPNトランジスタQ33、Q34で形成され
るカレントミラー回路、増幅回路を形成するNPNトラ
ンジスタQ35、定電流源IB32、バイアス用ダイオ
ードD31、D32、NPNトランジスタQ36、PN
PトランジスタQ37で形成される出力回路から構成さ
れている。
【0010】差動入力回路とカレンミラー回路は、PN
PトランジスタQ31、Q32のベース端子、つまり負
極入力端子II、正極入力端子NIに印加された電圧の
差に応じた電圧をNPNトランジスタQ34のコレクタ
端子から出力し、増幅器用NPNトランジスタQ35の
ベース端子に伝達するので、NPNトランジスタQ35
のコレクタ端子には、正極入力端子NIと負極入力端子
IIに印加された電圧の差電圧が増幅されて現れ、出力
回路に伝達される。
【0011】この出力回路のNPNトランジスタQ3
6、PNPトランジスタQ37はともにエミッタホロワ
として作用し、出力インピーダンスを低下させるために
用いられる。ダイオードD31、D32は定電流源IB
32の電流が流れることで生じた電圧降下をNPNトラ
ンジスタQ36、PNPトランジスタQ37のベース端
子とエミッタ端子間に与えることで、クロスオーバ歪み
の発生を抑制する。このようにして、この増幅器RGA
は正極入力端子NIと負極性入力端子IIに印加された
電圧の差電圧を増幅して、出力端子OUTに導く。
【0012】増幅器RGAを用いた場合に形成可能な最
大振幅電圧は、増幅器RGAの電源端子VP、VNに印
加された電圧VSP、VSNと、増幅器RGAの出力回
路構成で定まる。図20の増幅器の場合には、出力回路
の電圧降下はNPNトランジスタQ36、PNPトラン
ジスタQ37のベース・エミッタ間電圧(概ね0.7
V)で定まるから、最大振幅は、(VSP−0.7V)
〜(VSN+0.7V)となる。
【0013】したがって、図21に示したようにリンギ
ング信号の実効電圧をVRGとすると、DC/DCコン
バータの出力電圧VSP、VSN間の絶対値電圧VSA
は、 VAS≧1.414VRG+0.7V ・・・(1) のようになり、例えば114Vに設定される。従来で
は、このにようにして直流電源Eiの電力を低周波のリ
ンギング信号としての交流電力に変換していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
は、主として、(a)無負荷時の消費電力が多い、
(b)電力変換効率が低いという問題があった。以下に
各問題について具体的に説明する。
【0015】(a)について:増幅器RGAには出力信
号のクロスオーバ歪みを減ずるために、出力回路のNP
NトランジスタQ36、PNPトランジスタQ37のベ
ース・エミッタ間に、ダイオードD31、D32を用い
て形成した電圧を印加している。このため、これらのト
ランジスタには、常に一定のバイアス電流が流れるよう
になる。このバイアス電流は、例えば1mA以上である
から、出力端子RGP、RGG間に負荷RLが接続され
ていない状態でも、増幅部だけで常に0.228W(増
幅器RGAの正極電源端子VPと負極性電源端子VNと
の間に、例えば228Vが印加されているとき)の電力
を消費することになる。
【0016】一方、DC/DCコンバータ部の変換効率
は、定格出力時が概ね最大になるよう設計され概ね80
%程度である。しかし、軽負荷時、例えば定格出力の1
0%程度の場合の変換効率は20%程度と低くなる。し
たがって、従来のリンガー回路は無負荷時でも概ね1W
程度の電力を消費する。
【0017】このようなDC/DCコンバータの軽負荷
時における変換効率低下の要因は、電源端子VP、VN
の電圧を一定に保つために、トランスT21の巻線L2
2、L23に発生するパルス電力の波高値が主スイッチ
M21のデューティ比に拘らず概ね一定であることによ
る。すなわち、主スイッチM21の出力静電容量を含め
てトランスT21周辺の寄生容量に対する充電エネルギ
ーは概ね一定であり、これらのエネルギーの大半は主ス
イッチM21がターンオンするときに主スイッチM2で
消費される。この電力は、電源制御回路PSCの消費電
力と共に、DC/DCコンバータの固定消費電力とな
り、軽負荷時の変換効率を低下させる要因となる。
【0018】(b)について:出力端子RGP、RGG
間に抵抗値がRLなる抵抗器RLが接続されると、この
抵抗器RLに流れる電流は、 I=ERG・sin(ωt)/RL ・・・(2) となる。ここで、ERGはリンギング信号の波高値電圧
であり、 ERG=1.414・VRG ・・・(3) である。したがって増幅器RGAの出力電力Pout およ
び入力電力Pinは次式のように導くことができる。
【数1】
【数2】 ただし、ω=2πf、T1=1/(2f)、fはリンギ
ング信号の周波数である。
【0019】ここで、変換効率ηは出力電力と入力電力
の比であるから、 η=Pout /Pin=πERG/4VSA ・・・(6) のように表される。したがって、VSAがERGに等し
い理想的な状態でも、変換効率ηは、 η=π/4=0.785 ・・・(7) つまり、78.5%である。また、DC/DCコンバー
タ部の定格出力時の変換効率は前に述べたように80%
程度であるから、このDC/AC変換装置の変換効率は
約62%以下である。
【0020】すなわち、これは、典型的な通信端末装置
の呼び鈴の実効抵抗である約3KΩを鳴動させるために
必要な交流電力2VAを得るには、約3.4W以上の電
力が必要になることを示している。この第2の問題点
は、線形動作のアナログ増幅器を用いた場合に原理的に
生じる現象であり、負荷時に変換効率を低下させる要因
であった。
【0021】以上のように、従来のDC/AC変換装置
における消費電力が大きい問題点の第1の要因はDC/
DCコンバータ部のトランス周辺寄生静電容量に対する
充電エネルギーにあり、第2の要因は増幅部に供給され
る電源電圧と出力信号電圧との差電圧による電力消費で
あった。
【0022】本発明の目的は、DC/DCコンバータ部
のトランス周辺の寄生容量を削減するとともに出力電圧
波形を脈流波にすることによって電力消費の1要因であ
るトランス周辺の寄生容量に対する充電エネルギーを低
減し、および増幅部を極性反転部に変更することによっ
て増幅部で生じていた電源電圧と出力電圧との差電圧を
極力低減し、以て電力消費を抑制し電力変換効率を向上
させることである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の第1の発明は、供給された直流電力をトランスの1次
側で主スイッチによりスイッチングして前記トランスの
2次側に交流電力を生成し、該交流電力を整流・平滑し
てほぼ正弦波の全波整流波形に対応した主脈流波信号を
発生するスイッチング増幅部と、前記主脈流波信号を1
周期毎に極性反転させて交流出力信号を生成するスイッ
チ素子を有する極性反転部と、全波整流波形の基準脈流
波信号を発生する基準脈流波信号発生手段、本装置の出
力信号を全波整流して帰還脈流波信号を発生する帰還脈
流波信号発生手段、前記基準脈流波信号と前記帰還脈流
波信号との差分に応じた差信号を生成する誤差検出手
段、および該誤差信号の信号レベルに応じたデューティ
比の高周波パルスを発生するパルス幅変換手段を有し、
該高周波パルスにより前記主スイッチをオン/オフ駆動
する制御回路部とを具備し、且つ前記パルス幅変換手段
は、前記誤差検出手段から出力する誤差信号をランプ波
信号と比較してパルス信号を得る第1のパルス幅変調手
段と、常時最大デューティ比のパルス信号を得る第2の
パルス幅変調手段と、前記第1,第2のパルス幅変調手
段の出力信号を入力してデューティ比の小さい方のパル
ス信号を取り出す主スイッチ駆動手段とを有する、こと
を特徴とするDC/AC変換装置として構成した。
【0024】第2の発明は、第1の発明において、前記
制御回路部の基準脈流波信号発生手段を、正弦波信号発
生手段と、該正弦波信号発生手段の出力信号を全波整流
する全波整流手段とから構成すると共に、前記正弦波信
号発生手段の出力信号に同期したデューティ比がほぼ5
0%のパルスを発生するパルス変換手段を設け、該パル
ス変換手段の出力信号に対応して前記極性反転部におけ
る主脈流波信号の極性反転を制御するようにした、こと
を特徴とするDC/AC変換装置として構成した。
【0025】第3の発明は、第2の発明において、前記
基準脈流波信号発生手段を、正弦波信号を全波整流して
形成される基準脈流波信号波形の半周期分のN個の基準
脈流波情報を格納した記憶装置と、該記憶装置に対する
読出しアドレスを該基準脈流波情報の格納アドレスの1
番目からN番目の順に増加させる第1の読出し手段と、
前記記憶装置に対する読出しアドレスを前記基準脈流波
情報の格納アドレスのN番目から1番目の順に減少させ
る第2の読出し手段と、前記第1の読出し手段による続
出し動作と前記第2の読出し手段による読出し動作を交
互に繰り返す繰返し手段と、所定の時間間隔で発生する
割込信号の発生時に前記第1又は第2の読出し手段で読
み出された前記基準脈流波情報をアナログ信号に変換し
て基準脈流波信号を生成するデジタル/アナログ変換手
段を具備する別の基準脈流波信号発生手段に置換し、前
記パルス変換手段を、前記第1の読出し手段による読出
し時および前記第2の読出し手段による読出し時に極性
情報を出力する手段と、前記第2の読出し手段による1
番目の情報読出しの後に前記極性情報が”1”であった
ときは”0”に、”0”であったときは”1”に反転す
る極性反転手段を具備する別のパルス変換手段に置換し
た、ことを特徴とするDC/AC変換装置として構成し
た。
【0026】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、起動信号を起動用にセットしたとき、前記パルス変
換手段で得られるパルスのエッジがその後検出されるこ
とにより前記制御回路部を動作させてDC/AC変換動
作を行わせ、前記起動信号を停止用にセットしたとき、
前記パルス変換手段で得られるパルスのエッジがその後
検出されることにより前記主スイッチを非動作に制御す
ると共に前記極性反転部のスイッチ素子の全部をオン状
態にセットする起動/停止制御手段を具備させたことを
特徴とするDC/AC変換装置として構成した。
【0027】第5の発明は、第4の発明において、前記
起動/停止制御手段が、前記起動信号を停止用にセット
したとき、前記パルス変換手段で得られるパルスのエッ
ジがその後偶数個検出されることにより前記主スイッチ
を非動作に制御すると共に前記極性反転部のスイッチ素
子の全部をオン状態にセットするよう動作することを特
徴とするDC/AC変換装置として構成した。
【0028】第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1
つの発明において、前記極性反転部を、前記スイッチン
グ増幅部から得られる主脈流波信号をその極性の状態で
出力端子に出力する第1のスイッチ群と、該主脈流波信
号を極性を反転して該出力端子に出力する第2のスイッ
チ群とで構成し、前記パルス幅変換手段のデューテイ比
が0又は0に近いことを検出するデューテイ比検出手段
を設け、該デューテイ比検出手段によりデューテイ比が
0又は0に近いことが検出されることにより、前記第1
又は第2のスイッチ群の内の現在オフしていたスイッチ
群の少なくとも1個のスイッチをオンとオフの中間状態
に制御することを特徴とするDC/AC変換装置として
構成した。
【0029】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1は本発
明の原理構成を説明するための第1の実施の形態のDC
/AC変換装置のブロック図であり、図2はその各点に
おける信号の波形図である。図1において、SWAは供
給される直流電源から正弦波信号の全波整流波形に相当
する主脈流波電圧を発生するスイッチング増幅部、PS
Wはその主脈流波電圧を1周期毎(正弦波の半周期毎)
に極性反転することによってリンギング信号に相当する
正弦波電圧を形成する極性反転部、CONTはスイッチ
ング増幅部SWAと極性反転部PSWを制御する制御回
路部である。
【0030】制御回路部CONTは、正弦波信号の全波
整流波形に相当する基準脈流波信号VX1を発生すると
共に、極性反転部PSWのスイッチSW1〜SW4のオ
ン/オフを制御する基準脈流波発生/極性制御部SSC
C、その基準脈流波信号VX1を入力して、基準脈流波
信号VX1のレベルに比例してパルス幅を大きくするよ
うパルス幅変調されたパルス信号VDRを出力するパル
ス幅変換部PSCCを有する。基準脈流波発生/極性制
御部SSCCで発生する基準脈流波信号VXIとして
は、例えば正弦波発生手段から発生した正弦波を全波整
流した信号を使用する。
【0031】パルス幅変換部PSCCにおいてパルス幅
変調波形を得るには、例えば、高周波の三角信号(又は
鋸波信号)を発生するランプ波発生回路と電圧比較器を
用いて、電圧比較器に基準脈流波信号VX1と三角波信
号を入力させ、基準脈流波信号VX1の方の電圧レベル
が高い場合には、出力信号として“1”を、低い場合に
は“0”を出力させる。これにより、基準脈流波信号V
X1のレベルに比例してパルス幅を大きくするようパル
ス幅変調したパルス信号VDRが得られる。
【0032】スイッチング増幅部SWAは、主スイッチ
SW0、1次巻線L1、2次巻線L2を持つ2巻線構成
のトランスT1、整流用ダイオードD1、平滑用コンデ
ンサC2からなる。主スイッチSW0は、制御回路部C
ONTから供給されるパルス幅変調信号VDRの
“1”、“0”に応じてオン、オフされる。
【0033】直流電源Eiから流れる電流がこの主スイ
ッチSW0によってオン/オフされることより、トラン
スT1の二次側の巻線L2に、パルス波頭電圧が時間的
に変化してその電圧値の包絡線が正弦波を構成するよう
な波形の電圧EL2が発生する。この電圧EL2は、整
流ダイオードD1と平滑コンデンサC2により平滑され
るので、そのコンデンサC2の両端には正弦波信号の全
波整流波形に相当する主脈流波電圧EC2が現れる。な
お、直流電源Eiに並列に接続されたコンデンサC1は
入力コンデンサである。
【0034】極性反転部PSWでは、制御回路部CON
T中の基準脈流波発生/極性制御部SSCCから発生さ
れる基準脈流波信号VXIがゼロレベルになる毎に、ス
イッチSW1とSW3の組、SW2とSW4の組の一方
の組がオン、他方の組がオフとなるように交互に繰り返
して、スイッチング増幅部SWAで得られた主脈流波電
圧EL2を極性反転することにより、リンギング信号に
相当する正弦波信号を形成する。L3はインダクタ、C
3はコンデンサであり、低域濾波器を形成している。
【0035】トランスT1の2次側の巻線L2に発生す
る電圧EL2の最大電圧(波頭電圧)がパルス毎に変化
する理由をここで説明する。主スイッチSW0がオン状
態にある期間は、刻々と変化している。主スイッチSW
0がオン状態になると、直流電源Eiの電圧がトランス
T1の1次側の巻線L1に印加される。よく知られてい
るように、インダクタの両端に生じる電圧は、そこを流
れる電流の時間変化率に比例する。また、一定の電圧を
印加すると、そこを流れる電流は時間に比例して増加す
る。
【0036】主スイッチSW0がオン状態からオフ状態
に変化すると、巻線L1に流れていた増加傾向にあった
電流が減少傾向に転じる。したがって、巻線L1には主
スイッチSW0がオン状態にあったと時とは逆極性の電
圧が生じる。また、主スイッチSW0がオフ状態になっ
たことで、巻線L1に流れる電流は急激に0になるた
め、この巻線L1には非常に高い電圧が発生しようとす
る。この電圧はトランスT1の2次側の巻線L2にも生
じるので、この電圧がコンデンサC2の電圧EC2より
も高電圧になると、整流ダイオードD1が順方向にバイ
アスされるため、巻線L2に生じた電圧は概ね電圧EC
2に抑えられる。
【0037】また、このとき、巻線L2から整流ダイオ
ードD1を介してコンデンサC2および負荷に電流が流
れる。このコンデンサC2に対する充電エネルギーは、
主スイッチSW0がオン状態からオフ状態に転じたとき
流れていた電流に対応する励磁エネルギーが放出された
エネルギー量から負荷に供給されるエネルギー量の差に
概ね相当する。
【0038】したがって、スイッチSW0のデューティ
比が大きく、すなわち、オン期間が長くなれば、励磁エ
ネルギーは増加するので、その励磁エネルギーの一部は
コンデンサC2を充電し、そのコンデンサC2の電圧E
C2は増加する。また、主スイッチSW0のデューティ
比が小さく、すなわち、オン期間が短くなれば、励磁エ
ネルギーは減少し、負荷にはコンデンサC2の充電エネ
ルギーと励磁エネルギーが供給されるため、コンデンサ
C2の電圧EC2は減少する。かくして、主スイッチS
W0のオン/オフのデューティ比を図2のVDRに示す
ように適切に制御することによって、コンデンサC2に
生じる電圧EC2の波形を正弦波信号の全波整流波形に
相当した脈流波状にすることができる。
【0039】従来では供給された直流電力を両極性の電
力に変換して増幅部に供給し、この増幅部で正弦波信号
を増幅してリンギング信号を形成していたのに対し、本
実施の形態は、スイッチング増幅部SWAにおいて供給
された直流電力から正弦波信号の全波整流波形に相当し
た脈流波を形成し、これを極性反転部PSWに移してそ
こでリンギング信号に相当する正弦波を形成する点で、
大きく異なる。
【0040】本実施の形態のスイッチ増幅部SWAはD
C/DCコンバータの主回路と同等であるが、前記した
ように主スイッチSW0のデューティ比をトランスT1
の2次巻線L2に生じるパルス電圧EL2の最大値が脈
流波の包絡線を描くように制御することによって、脈流
波を形成している。このように、主回路の出力電圧が直
流と脈流波である相違点は、トランスT1の周辺の寄生
容量に対する充電エネルギー量に影響を及ぼす。
【0041】すなわち、トランスT1の巻線に生じるパ
ルス電圧の波高値が周波数fなる正弦波の包絡線(最大
値Vx)を描いていて、主スイッチSW0が正弦波の半
周期内にN回のスイッチング動作を行ったときの寄生容
量Cに対する充電エネルギーはEsは、次の式で表され
る。
【数3】
【0042】一方、従来のDC/DCコンバータのよう
に出力が直流である場合には、トランスの巻線に生じる
パルス電圧の波高値がVxである場合の寄生容量Cに対
する充電エネルギーEaは、 Ea= Vx2 CN/2 ・・・(9) であるから、正弦波の全波整流波形に相当する脈流波波
形の方が、寄生容量Cに対する充電エネルギーが半分で
あることが分かる。
【0043】また、本実施の形態では、トランスT1の
2次側巻線が1個であり、従来のトランスT21に比べ
て巻線の線間に存在する寄生容量Cを少なくすることが
できる。この充電エネルギーは全て消費されるわけでは
ないが、主スイッチのターンオン時やトランスの鉄損と
して消費されるため、この充電エネルギーが小さいほ
ど、消費電力が少ないとみることができる。
【0044】脈流波電圧を正弦波のリンギング信号に変
換する極性反転部PSWは、4個のスイッチSW1〜S
W4から形成され、電流路はそのうちの2個のスイッチ
で形成されるから、例えば、ダーリントン接続のトラン
ジスタを用いたとすると、スイッチ1個当りの電圧降下
は概ね1Vであり、極性反転部PSWでは約2Vの電圧
降下を生じることになる。したがって、出力実効電圧値
が80Vrms のリンギング信号を形成する場合の変換効
率は、約98%(80/82)であり、例えば、スイッ
チング増幅部SWAの変換効率を80%程度と見積もれ
ば、このDC/AC変換装置の総合変換効率は約78%
であり、従来の62%程度に比べて、優れた性能を実現
することができる。
【0045】[第2の実施の形態]図3は本発明の第2
の実施の形態の示すDC/AC変換装置のブロック図、
図4はその各点における信号の波形図である。図3にお
いて、スイッチング増幅部SWA、極性反転部PSWは
第1の実施の形態で説明した図1におけるものと同じで
あり、制御回路部CONTの内部構成が異なっている。
【0046】ここでは、制御回路部CONTに、基準脈
流波発生/極性制御部SSCC、パルス幅変換部PSC
Cの他に、極性反転部PSWから負荷RLに出力する出
力電圧Voを全波整流して帰還脈流波信号VD1に変換
する全波整流部REC0、その帰還脈流波信号VD1を
基準脈流波信号VR1から差し引いた信号を信号VA1
としてパルス幅変換部PSCCに入力させる誤差増幅部
AMP0を具備させ、これにより、出力信号Voを負帰
還させるように構成している。
【0047】このように出力信号Voを負帰還するの
は、負荷変動や電力供給源の電圧変動などによって生じ
る出力電圧Voの変化および出力信号の波形歪みを低減
するためである。
【0048】本実施の形態におけるパルス幅変換部PS
CCとしては、例えば後記する図6に示すような電源制
御回路PSC部分を用いればよい。ただし、このとき、
負帰還とするため、誤差増幅器AMP0の出力信号VA
Iを反転させる(あるいはVR1とVD1の接続を反対
にする)必要がある。
【0049】かくして、この第2の実施の形態では、制
御回路部CONTに入力する出力電圧Voが増大したと
きはパルス幅信号のデューティが減少し、減少したとき
は増加する動作となり、出力電圧Voが安定化する。
【0050】[第3の実施の形態]図5は本発明の第3
の実施の形態のDC/AC変換装置の回路図、図6は図
5の回路における制御回路部CONTの具体的な回路
図、図7は各点における信号の波形図である。
【0051】図5において、図1に示すものと同一のも
のには同一の符号を付している。スイッチング増幅部S
WAは、入力コンデンサC1、MOSトランジスタから
なる主スイッチM1、巻線L1とL2を有するトランス
T1、整流ダイオードD1、平滑コンデンサC2から構
成される。極性反転部PSWを構成するスイッチSW1
〜SW4は、抵抗器R1、R2、R3、R4、ホトカプ
ラの受光トランジスタPC1T、PC2T、PC3T、
PC4T、PNPトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4
で構成される。
【0052】制御回路部CONTは、帰還入力端子SP
はリンギング信号(出力信号)の出力端子RGPに、駆
動端子DRは主スイッチM1のゲート端子に、負極性を
出力するための極性制御端子PS1はホトカプラの発光
ダイオードPC1D、PC3Dに接続され、正極性を出
力するための極性制御端子PS2はホトカプラの発光ダ
イオードPC2D、PC4Dに接続されている。
【0053】なお、発光ダイオードPC1Dと受光トラ
ンジスタPC1Tの組、発光ダイオードPC2Dと受光
トランジスタPC2Tの組、発光ダイオードPC3Dと
受光トランジスタPC3Tの組、発光ダイオードPC4
Dと受光トランジスタPC4Tの組は、各々1組のホト
カプラを形成する。また、スイッチSW1〜SW4には
PNPトランジスタを用いているが、NPNトランジス
タを用いる場合には、図5の隅に示すスイッチ回路SW
Wに置換可能である。
【0054】制御回路部CONTの端子SPには、本D
C/AC変換装置の出力端子RGPに出力されるリンギ
ング信号が接続され、制御回路部CONTはこのリンギ
ング信号が正弦波に近付くように制御したデューティ比
の高周波パルス信号を端子DRから主スイッチM1のゲ
ート端子に印加することで、主スイッチM1のオン/オ
フ動作(図7のVDR)を制御する。
【0055】トランスT1の1次巻線L1には直流電源
の供給端子INP、INGに供給された直流電圧Eiが
主スイッチM1のスイッチ動作によってパルス電圧に変
換されて印加され、トランスT1の2次巻線にはピーク
電圧の包絡線が正弦波の全波整流波形に相当する脈流波
であるパルス電圧(図7のEL2参照)が生じる。この
パルス電圧は、整流ダイオードD1で整流され、平滑コ
ンデンサC2で平滑されて、前記の脈流波状の電圧(図
7のEC2参照)が端子GPとGNの間に生成される。
【0056】制御回路部CONTの極性制御端子PS1
に“0”、PS2に“1”の電圧が出力されると、発光
ダイオードPC2D、PC4Dに電流が流れ、受光トラ
ンジスタPC2T、PC4Tのコレクタ端子とエミッタ
端子間に電流が流れる。なおこのとき、発光ダイオード
PC1D、PC3Dには電流が流れない。受光トランジ
スタPC2Tのコレクタ端子はPNPトランジスタQ2
のベース端子に接続されているから、このPNPトラン
ジスタQ2のエミッタ端子からコレクタ端子に電流が流
れるようになる。また、受光トランジスタPC4Tのコ
レクタ端子はPNPトランジスタQ4のベース端子に接
続されているから、このPNPトランジスタQ4のエミ
ッタ端子からコレクタ端子に電流が流れるようになる。
【0057】かくして、スイッチSW2、SW4がオ
ン、SW1、SW3がオフに制御されて、端子GP→P
NPトランジスタQ2→インダクタL3→出力端子RG
P→負荷→出力端子RGG→PNPトランジスタQ4を
経由して、端子GN方向に電流路が形成され、端子RG
Pには端子GPと同じ極性の電圧が現れる。
【0058】次に、制御回路部CONTの極性制御端子
PS1に“1”、PS2に“0”の電圧が出力される
と、発光ダイオードPC1D、PC3Dに電流が流れ、
受光トランジスタPC1T、PC3Tのコレクタ端子と
エミッタ端子間に電流が流れる。なおこのとき、発光ダ
イオードPC2D、PC4Dには電流が流れない。受光
トランジスタPC1Tのコレクタ端子はPNPトランジ
スタQ1のベース端子に接続されているから、このPN
PトランジスタQ1のエミッタ端子からコレクタ端子に
電流が流れるようになる。また、受光トランジスタPC
3Tのコレクタ端子はPNPトランジスタQ3のベース
端子に接続されているから、このPNPトランジスタQ
3のエミッタ端子からコレクタ端子に電流が流れるよう
になる。
【0059】かくして、スイッチSW1、SW3がオ
ン、SW2、SW4がオフに制御されて、端子GP→P
NPトランジスタQ1→端子RGG→負荷→端子RGP
→インダクタL3→PNPトランジスタQ3を経由し
て、端子GN方向に電流路が形成され、端子RGPには
端子GPと逆極性の電圧が現れる。このように、2個の
極性制御端子PS1、PS2から交互にホトカプラに電
流を流すと、出力端子RGPとRGGの間に現れる電圧
の極性が反転する。
【0060】また、スイッチSW1〜SW4において、
受光トランジスタとPNPトランジスタはダーリントン
接続されており、PNPトランジスタのエミッタ端子か
らコレクタ端子の間に電流が流れている状態では、受光
トランジスタは飽和動作状態にあるから、受光トランジ
スタのコレクタ端子とエミッタ端子との間の電位差(コ
レクタ飽和電圧)は、概ね0.2V程度である。
【0061】したがって、PNPトランジスタのエミッ
タ端子とコレクタ端子との間の電位差は、PNPトラン
ジスタのエミッタ端子とベース端子との間の電位差(概
ね0.7V)と受光トランジスタのコレクタ飽和電圧の
和である概ね0.9Vとなって、スイッチSW1〜SW
4は概ね1Vの電圧降下を有するスイッチとして動作す
る。
【0062】以上から、平滑コンデンサC2に形成され
た脈流波状電圧EC2は、制御回路部CONTの極性制
御端子PS1、PS2で極性反転部PSWを制御するこ
とによって、正弦波状の交流波形に変換されて、リンギ
ング信号として端子RGP、RGGから出力する。
【0063】図6は制御回路部CONTの構成を示す図
である。この制御回路部CONTは、出力電圧を帰還さ
せた帰還信号と内部生成した基準信号との誤差成分を検
出する信号比較回路SCC、スイッチSW1〜SW4を
切替制御するための極性制御回路PCN、および主スイ
ッチM1をオン/オフするパルス幅信号を生成する電源
制御回路(パルス幅変換部)PSCから構成される。
【0064】信号比較回路SCCは、帰還端子SPに入
力する出力交流信号を脈流信号に変換する第1の全波整
流回路REC1、矩形波信号VPGを発生する発振器P
G、その矩形派信号VPGを濾波して正弦波信号VSG
を生成する濾波器FIL、その濾波器FILの出力正弦
波信号VSGを脈流信号に変換する第2の全波整流回路
REC2、および両全波整流回路REC1、REC2の
出力信号VD1、VR1の電圧を比較する誤差増幅器A
MP1から構成されている。
【0065】極性制御回路PCNは、濾波器FILの出
力信号VSGを基準電圧Voff で比較してデューティ比
がほぼ50%のパルス信号を発生するパルス変換手段と
しての電圧比較器CMP1、その電圧比較器CMP1の
出力信号を反転する第1、第2のインバータINV1、
INV2、およびそのインバータINV1、INV2の
出力信号を極性制御端子PS1、PS2に導く抵抗器R
P1、RP2から構成されている。
【0066】パルス幅変換部として機能する電源制御回
路PSCは、信号比較回路SCCの出力信号VSIを基
準電圧Vref と比較してその誤差成分を増幅する誤差増
幅器AMP2、ランプ波発生器ROSC、そのランプ波
発生器ROSCの出力信号VCTと誤差増幅器AMP2
の出力信号VERを比較して比較信号VPWを出力する
電圧比較器CMP2、該ランプ波発生器ROSCの出力
信号VCTと信号VDTを比較して比較信号VDWを出
力する電圧比較器CMP3、両信号VPW、VDWを入
力して主スイッチM1を駆動するパルス幅変調信号VD
Rを出力する主スイッチ駆動回路DRVから形成され
る。
【0067】以下に、制御回路部CONTの作用を図7
に示す動作波形を用いて説明する。信号比較回路SCC
において、矩形波発振器PGで発生する矩形波信号VP
Gの周波数は概ね16Hzであって、リンギング信号の
周波数に等しい。この矩形波信号VPGを濾波器FIL
に印加すると、濾波器FILは概ね正弦波状の信号VS
Gを出力する。この濾波器FILは入力された矩形波信
号の高調波成分を除去するために用いるから、低域通過
型濾波器あるいは帯域通過型濾波器のいずれでも適用で
きる。
【0068】極性制御回路PCNにおいて、前記正弦波
状信号VSGは電圧比較器CMP1に印加される。この
電圧比較器CMP1は正極入力端子に印加された信号V
SGの電圧が負極入力端子に印加された電圧Voff より
も高電圧である場合に論理信号“1”を出力し、低電圧
である場合に“0”を出力するから、電圧Voff として
正弦波状信号VSGの概ね平均電圧を設定しておくと、
それをインバータINV1で反転した信号はVPS1の
ような矩形波信号となり、これをさらにインバータIN
V2で反転した信号はVPS2のような極性の矩形波信
号となる。これらの矩形波信号VPS1、VPS2は逆
相関係にあり、それぞれ抵抗器RP1、RP2を介して
極性制御端子PS1、PS2に導かれる。
【0069】信号比較回路SCCにおいて、前記した正
弦波状信号VSGは全波整流器REC2にも印加され、
ここで基準脈流波信号VR1が形成され、誤差増幅器A
MP1の負極入力端子に印加される。一方、帰還端子S
Pには、本DC/AC変換装置の端子RGPとRGGと
の間に出力される交流信号VRG(Vo)が印加され
る。この信号VRGは、全波整流器REC1で全波整流
され信号VD1となって、誤差増幅器AMP1の正極入
力端子に印加される。誤差増幅器AMP1は正極入力端
子と負極入力端子に印加された電圧の差電圧を増幅し、
電源制御回路PSCの入力端子SIに信号VSIとして
印加する。
【0070】したがって、誤差増幅器AMP1の出力信
号VSIは、DC/AC変換装置の出力信号VRGと基
準脈流波信号VR1の誤差を表す信号となる。
【0071】電源制御回路PSCの入力端子SIに入力
された信号VSIは、誤差増幅器AMP2の負極入力端
子に入力される。この誤差増幅器AMP2の正極入力端
子には、基準電圧発生器で発生され基準電圧Vref が印
加されており、この基準電圧Verf は温度や電源電圧な
どが変動しても概ね一定な直流電圧であるから、誤差増
幅器AMP2の出力電圧VERは、入力端子SIの信号
VSIを反転増幅し、電圧比較器CMPの正極入力端
子に導く。なお、電圧比較器CMP3の正極入力端子に
は直流電圧VDTが印加されている。
【0072】両電圧比較器CMP2、CMP3の負極入
力端子にはランプ発生器ROSCの出力信号(高周波
の三角信号又は鋸波信号)VCTが印加されているの
で、一方の電圧比較器CMP2出力は正極入力端子の入
力電圧VERが三角波信号VCTよりも低いときは論理
信号“0”(デューティ比0%)を、高い場合は“1”
(デューティ比100%)を、三角波信号VCTの振幅
範囲内にある場合は正極入力端子の入力電圧VERのレ
ベルに対応したデューティ比で、ランプ波発生器ROS
Cの三角波信号又は鋸波状と同じ周波数のパルス信号を
出力する。他方の電圧比較器CMP3についても固定の
入力電圧VDTに対応して同様に動作する。
【0073】これら2個の電圧比較器CMP2、CMP
3の出力信号VPW、VDWは、駆動回路DRVに入力
され、論理積を行って電力増幅し、駆動出力端子DRに
出力される。したがって、駆動出力端子DRには、出力
信号VPW、VDWのいずれかデューティ比が小さいパ
ルス信号VDRが出力される。
【0074】ここで、電圧比較器CMP3の正極入力端
子には、固定電圧VDTが印加されているから、この電
圧VDTは駆動出力端子DRに出力されるパルス信号の
最大デューティ比を設定する。
【0075】以上から明らかなように、電源制御回路P
SCは端子SIの信号VSIを反転増幅しているから、
その信号VSIが低いほどデューティ比が大きく、かつ
最大デューティ比が制限されたパルス信号VDRを形成
し、駆動出力端子DRから出力する。この駆動出力端子
DRは、図5に示した主スイッチM1のゲート端子に印
加されており、主スイッチM1のデューティ比は入力端
子SIの印加電圧が低い場合には増加し、高い場合には
減少するように制御される。
【0076】なお、この実施の形態では、電源制御回路
PSCの誤差増幅器AMP2の正極入力端子に基準電圧
Vref が印加されているが、この接続を切り放すことが
できる場合には、信号比較回路SCCの全波整流器RE
C1の出力信号VD1を誤差増幅器AMP2の負極入力
端子に、全波整流器REC2の出力信号VR1を同誤差
増幅器AMP2の正極入力端子に接続することで、誤差
増幅器AMP1を省略することが可能である。
【0077】以上のように構成されているから、図5に
示した主スイッチM1は、そのゲート端子にパルス電圧
VDRが印加されてスイッチング動作を行い、これによ
ってトランスT1の巻線L2に生じたパルス電圧EL2
は、ダイオードD1で整流され平滑コンデンサC2で平
滑されて、そのコンデンサC2に脈流波信号EC2とし
て現れ、極性反転部PSWでその脈流波信号EC2が1
周期毎に極性反転されて、正弦波状のリンギング信号と
して端子RGP、RGGから負荷に向けて出力する。こ
の正弦波状のリンギング信号は負荷変動、電源変動等に
拘らず、一定の電圧となる。
【0078】[第4の実施の形態]図8は本発明の参考
例としての第4の実施の形態の制御回路部CONTの構
成を示す図、図9はその動作のタイムチャートである。
ここでは、特に信号比較回路SCCに特徴をもってい
る。この信号比較器SCCは、誤差増幅器AMP3、反
転増幅器INVA、マルチプレクサ(信号切替手段)M
PXで形成されている。極性制御回路PCNと電源制御
回路PSCは、前記図6に示したものと同じ構成で同じ
作用を呈する。
【0079】以下に、図9に示したタイムチャートとと
もに、この動作を説明する。DC/AC変換装置の出力
端子RGPから出力されたリンギング信号は、帰還入力
端子SPに印加され、誤差増幅器AMP3の正極入力端
子に導入される。濾波器FILの出力信号VSGは前記
したように概ね16Hzの基準正弦波信号であり、この
信号は誤差増幅器AMP3の負極入力端子に印加され
る。
【0080】この結果、誤差増幅器AMP3では、リン
ギング信号と基準正弦波信号の差電圧が検出・増幅さ
れ、信号VDPが形成される。反転増幅器INVAは電
圧利得が1で、位相差180度の線形増幅器である。信
号VDPと反転増幅器INVAの出力信号VDNは、マ
ルチプレクサMPXに入力される。
【0081】このマルチプレクサMPXには、極性制御
回路PCNから信号VPS2が制御信号として入力され
ており、この信号VPS2が“1”である場合には信号
VDPが、また“0”である場合には信号VDNが、お
のおの選択されて電源制御回路PSCの入力端子SIに
伝達される。つまり、この反転増幅器INVAとマルチ
プレクサMPXは、誤差増幅器AMP3の出力信号VD
Pを全波整流する。したがって、電源制御回路PSCの
帰還入力端子SIには、信号VDPを全波整流した脈流
波信号VSIが入力する。
【0082】電源制御回路PSCの入力端子SIに入力
された脈流波信号VSIは、第3の実施の形態の場合と
同様に、主スイッチM1を駆動し、これによって、トラ
ンスT1の2次巻線L2にパルス電圧EL2が発生し、
これがダイオードD1で整流され、平滑コンデンサC2
に脈流波信号EC2が形成され、極性反転部PSWで正
弦波状のリンギング信号に形成される。
【0083】このようにリンギング信号と基準正弦波信
号との差電圧を増幅した後で、脈流波信号VSIを形成
し、電源制御回路PSCの入力端子SIに伝達する点が
第3の実施の形態と異なり、機能構成上では、濾波器R
EC1、REC2が不要となり、構成部品の点数を少な
くすることができる。
【0084】[第5の実施の形態]図10は本発明の第
5の実施の形態の制御回路部CONTの構成を示す図、
図11はその動作のタイムチャートである。前記した第
3、第4の実施の形態では、連続してリンギング信号を
発生するDC/AC変換装置であった。負荷となる抵抗
RLはスイッチSW1〜SW4を介して接続されるか
ら、リンギング信号が低電圧である期間にそのスイッチ
SW1〜SW4がオン状態になれば問題はないが、高電
圧が出力されている状態でスイッチがオンになると、D
C/AC変換装置の入力電流が急増し、電池のような内
部抵抗が高い電源を直流電源Eiとしている場合には、
電源電圧が一時的に低下して、周辺回路に悪影響を与え
る問題がある。
【0085】本発明の第5の実施の形態は、このような
現象を防止するようにしたものである。本実施の形態
は、極性制御回路PCNの構成に関して、外部起動信号
によりリンギング信号の出力を制御する構成であり、ス
イッチング増幅部SWA、極性反転部PSW、信号比較
回路SCCの構成は、前記した第3、第4の実施の形態
と同じである。
【0086】図10において、極性制御回路PCNは、
信号比較回路SCCの正弦波信号VSGと基準電圧Vof
f を比較する電圧比較器CMP1、その電圧比較器CM
P1の出力信号CKAをクロックとして入力する第1の
フリップフロップ回路FF1、ナンドゲートG1、G
2、抵抗RP1、RP2からなる。
【0087】電源制御回路PSCは機能構成上は第3、
第4の実施の形態のものと同じであるが、主スイッチ駆
動回路DRVには新たな制御端子ENが設けられ、この
端子ENに“1”が印加されたときは、電圧比較器CM
P2、CMP3の出力信号VPW、VDWの論理積に対
応して、主スイッチM1を駆動するためのパルス信号V
DRを出力端子DRから出力するが、“0”が印加され
たときは、出力端子DRへの出力する信号VDRは常に
“0”となり、主スイッチM1はスイッチング動作を行
わない。
【0088】第1のフリップフロップ回路FF1は、エ
ッジトリガー形式のフリップフロップ回路であって、リ
セット端子Rおよびプリセット端子PRを“1”に設定
した状態で、クロック端子CKの信号を“0”から
“1”に変化させると、データ端子DTに与えられてい
たデータ“DT”を取り込み、出力端子QNにはそのデ
ータ“DT”を出力し、反転出力端子QIにはそのデー
タ“DT”を反転したデータを出力する。また、プリセ
ット端子PRに“0”を与えると、出力端子QNは
“1”に、反転出力端子QIは“0”になり、リセット
端子Rに“0”与えると、出力端子QNは“0”に、反
転出力端子QIは“1”になり、このときクロック端子
CKに入力する信号の作用は無視されるように機能す
る。
【0089】極性制御回路PCNの端子RSTは、本発
明のDC/AC変換装置の直流電力供給端子INP、I
NGに直流電力が供給されたときに、本装置を初期化す
るための起動信号入力端子であり、この端子RSTに
“0”を、起動端子RNGに“1”を印加することによ
り、第1のフリップフロップ回路FF1の出力端子QN
は“1”に、反転出力端子QIは“0”に設定される。
この後に端子RSTに“1”を印加する。
【0090】この第1のフリップフロップ回路FF1の
反転出力端子QIはナンドゲートG1、G2の一方の入
力端子および出力端子PSEに接続されている。また、
このナンドゲートG1の出力はナンドゲートG2の他方
の入力端子に接続されるとともに抵抗PR1を介して極
性制御端子PS1に、ナンドゲートG2の出力端子は抵
抗PR2を介して極性制御端子PS2に、各々接続され
ている。
【0091】上記した初期化(RST=“0”、RNG
=“1”)によって、出力端子PSEは“0”に、極性
出力端子PS1、PS2はともに“1”を出力するよう
になる。したがって、この初期化状態では、電源制御回
路PSCの端子ENの信号が“0”となるから、主スイ
ッチ駆動回路DRVは駆動せず、主スイッチM1はオフ
状態に、極性反転部PSWの4個のスイッチSW1〜S
W4はオン状態となり、出力端子RPGとRGN間の電
圧VRGは、概ね0Vとなり、リンギング信号が出力さ
れない状態となる。
【0092】電圧比較器CMP1では、正極入力端子に
印加された正弦波状信号VSGが負極入力端子に印加さ
れた基準電圧Voff よりも高電圧である場合に論理信号
“1”を、低電圧である場合に論理信号“0”を、クロ
ック信号CKAとして出力するので、基準電圧Voff と
して概ね正弦波状信号VSGの平均電圧を設定しておく
と、クロック信号CKAは矩形波信号となる。このクロ
ック信号CKAは、フリップフロップ回路FF1の端子
CK、第1のナンドゲートG1の他方の入力端子に印加
される。
【0093】いま、起動端子RNGが“1”→“0”に
変化すると、起動端子RNGが“0”になった後で信号
CKAが“0”→“1”に変化したとき、フリップフロ
ップFF1の反転出力端子QIが“1”に変化する。し
たがって、ナンドゲートG1の出力VSP1は“0”
に、ナンドゲートG2の出力VPS2は“1”になり、
極性制御端子PS1、PS2はそれぞれ“0”、“1”
に、出力端子PSEは“1”に変化する。このため、極
性反転部PSWのスイッチSW2、SW4がオン状態
に、スイッチSW1、SW3がオフ状態になり、また電
源制御回路PSCの主スッチ駆動回路DRVは、端子E
Nが“1”になるから、主スイッチM1がスイッチング
を開始して、出力端子RGP、RGG間に正極性の半周
期分の信号が出力される。
【0094】次に、信号CKAが“1”→“0”に変化
すると、ナンドゲーG1の出力信号VPS1は“1”
に、ナンドゲートG2の出力VPS2は“0”に変化
し、極性制御端子PS1、PS2はそれぞれ“1”、
“0”に反転し、極性反転部PSWのスイッチSW1、
SW3がオン状態に、スイッチSW2、SW4がオフ状
態になるから、出力端子RGP、RGG間には負極性の
半周期分の信号が出力される。このようにして、正弦波
状のリンギング信号の出力が開始される。
【0095】このリンギング信号が出力されているとき
に、起動信号RNGが“0”→“1”に変化すると、そ
の後で信号CKAが“0”→“1”に変化したときに、
フリップフロップ回路FF1の出力端子QIが“0”に
変化する。したがって、ナンドゲートG1、G2の出力
信号VSP1、VSP2はともに“1”になるから、極
性制御端子PS1、PS2もともに“1”となり、極性
反転部PSWのスイッチSW1〜SW4はオン状態とな
る。また、同時に出力端子PSEは“0”となり、電源
制御回路PSCの主スイッチ駆動回路DRVは動作を停
止して端子DRの信号VDRは“0”となり、主スイッ
チM1はスイッチング動作を休止し、リンギング信号の
出力は停止される。
【0096】この極性制御回路PCNは、リンギング信
号を起動信号で制御可能とするとともに、リンギング信
号を概ね0Vから出力を開始し、概ね0Vで停止するよ
う作用するから、負荷に対して急激に高電圧を印加する
ことがなく、したがって、リンギング信号の起動ととも
に、入力電流が急増するような現象が生じることはな
い。
【0097】[第6の実施の形態]図12は本発明の第
6の実施の形態の制御回路部CONTの構成を示す図、
図13はその動作のタイムチャートである。負荷RLを
駆動するスイッチSW1〜SW4に、サイリタやトライ
アック等のPNPN構造の半導体スイッチが用いられた
場合に、これらのスイッチに直流電流がリンギング信号
に重畳されて流れていると、これらのスイッチ素子に対
する駆動信号を除去しても、スイッチオフの状態になら
ない場合がでてくる。
【0098】そこで、これらPNPN素子をオフ状態に
するための条件として、素子電流を保持電流と呼ばれる
電流値以下にする必要がある。素子電流を保持電流以下
に減少させるべき状態は、これらPNPN素子に対する
制御信号を停止した後に必要になるから、リンギング信
号をさらに継続して出力し、PNPN素子に印加される
電圧が概ね0Vになる状態を形成する必要がある。
【0099】この第6の実施の形態は、リンギング信号
を制御する起動信号が停止した後であっても、さらに1
周期のリンギング信号を継続して出力させる構成に関す
るものである。
【0100】本実施の形態は、制御回路部CONTの極
性制御回路PCNの構成に係り、制御回路部CONTの
なかで、信号比較回路SCCの構成は前記した第3〜第
5の実施の形態と同じであり、電源制御回路PSCは第
5の実施の形態と同じである。また、極性制御回路PC
Nのうちで、図10に示したものと同一のものには同一
の符号を付した。ここでは、図10に示した極性制御回
路PCNに対して、第2のフリップフロップ回路FF2
を追加している。
【0101】この第2のフリップフロップ回路FF2
は、そのCK端子にクロック信号CKAが印加し、端子
Rがリセット端子RSTに、端子DTがフリップフロッ
プ回路FF1の反転出力端子QIに、端子PRがフリッ
プフロップ回路FF1の出力端子QNに、出力端子QN
がナンドゲートG1、G2の一方の入力端子に接続され
ている。またナンドゲートG1の他方の入力端子にはク
ロック信号CKAが印加している。
【0102】極性制御回路PCNの端子RSTは、前記
第5の実施の形態と同様に、本装置の直流電力供給端子
INP、ONGに直流電力が供給されたときに本装置を
初期化するための起動信号入力端子であり、この端子R
STに“0”を、起動端子RNGに“1”を印加する
と、フリップフロップ回路FF1の出力端子QN、QI
はそれぞれ“1”、“0”に、フリップフロップ回路F
F2の出力端子QNは“0”に設定される。この後で端
子RSTに“1”を印加する。
【0103】この初期化によって、出力端子PSEは
“0”に、極性出力端子PS1、PS2はともに“1”
を出力するようになる。したがって、この初期化状態で
は、主スイッチM1はオフ状態に、極性反転部PSWの
スイッチSW1〜SW4はオン状態になり、出力端RG
P、RGGは概ね0Vとなり、リンギング信号が出力さ
れない状態となる。
【0104】電圧比較器CMP1の出力側には、前記し
たように矩形波信号CKAを生成する。この信号CKA
は、両フリップフロップ回路FF1、FF2の端子C
K、ナンドゲートG1の他方の入力端子に印加されてい
る。
【0105】いま、起動端子RNGが“1”→“0”に
変化すると、その起動端子RNGが“0”になった後で
信号CKAが“0”→“1”に変化した時に、フリップ
フロップ回路FF1の出力端子QN、QIはそれぞれ
“0”、“1”に変化する。このフリップフロップ回路
F11の出力端子QN、QIはそれぞれ第2のフリップ
フロップ回路FF12のPR端子、DT端子に接続され
ているので、第1のフリップフロップ回路FF11の端
子QNが“0”になったことにより、第2のフリップフ
ロップ回路FF12はプリセットされ、その端子QNが
“1”、端子QIが“0”に変化する。
【0106】したがって、極性制御端子PS1、PS2
は“0”、“1”に、出力端子PSEは“1”に変化す
るから、極性反転部PSWのスイッチSW2、SW4が
オン状態に、スイッチSW1、SW3はオフ状態にな
る。また、電源制御回路PSCの主スイッチ駆動回路D
RVは端子ENが“1”になるから、主スイッチM1は
スイッチング動作を開始し、本装置の出力端子RGP、
RGG間には正極性の半周期分が出力される。
【0107】次に、クロック信号CKAが“1”→
“0”に変化すると、極性制御端子PS1、PS2は
“1”、“0”にそれぞれ反転し、極性反転部PSWの
スイッチSW1、SW3がオン状態に、スイッチSW
2、SW4がオフ状態になるから、本装置の出力端子R
PG、RGG間には負極性の半周期分が出力される。こ
のようにして、正弦波状のリンギング信号の出力が開始
される。
【0108】リンギング信号が出力されているときに、
端子RNGの信号が“0”→“1”に変化すると、その
後で信号CKAが“0”→“1”に変化したときに、フ
リップフロップFF1の出力端子QN、QIはそれぞれ
“1”、“0”に変化する。ここで、第2のフリップフ
ロップFF2は、その端子PRが“0”→“1”に変化
したためプリセット状態は終了するが、端子CKは既に
“1”に変化しているため、出力端子QN、QIは変化
しない。したがって、リンギング信号の出力は継続され
る。
【0109】次に、クロック信号CKAが再度“0”→
“1”に変化すると、フリップフロップ回路FF2の出
力端子QN、QIは、このとき入力端子DTが“0”で
あるから“0”、“1”に変化する。したがって、出力
端子PSEは“0”に、極性制御端子PS1、PS2は
ともに“1”になって、スイッチSW1〜SW4がオン
状態となり、電源制御回路PSCの主スイッチ駆動回路
DRVは動作を停止して端子DRの信号VDRは“0”
となり、主スイッチM1はスイッチング動作を休止し、
リンギング信号の出力は停止される。
【0110】すなわち、この第6の実施の形態の極性制
御回路PCNは、起動端子RNGの起動信号を“0”に
することで、リンギング信号の出力を開始し、その起動
信号を“1”にすることで、少なくとも1周期分のリン
ギング信号を継続して出力する。
【0111】このように動作するから、起動時には、リ
ンギング信号が0Vから出力を開始し、停止時には出力
電圧が0Vになった状態で出力を停止する。さらに、リ
ンギング信号はスイッチSW1〜SW4の駆動信号を除
去した後で、1周期分は継続して出力されるから、その
間にスイッチSW1〜SW4に印加される電圧が概ね0
Vとなり、スイッチ素子電流が概ね0となる状態が存在
することになり、スイッチSW1〜SW4にPNPN素
子を使用しても、それを確実にオフ状態にすることがで
きる。
【0112】[第7の実施の形態]図14は本発明の第
7の実施の形態の制御回路部CONTの構成を示す図で
ある。ここでは、制御回路部CONTの機能を一部をマ
イクロコントローラMCUを用いて実現した。ここで、
電源制御回路部PSCは前記した第5、第6の実施の形
態で説明したものと同様である。信号比較回路SCC
は、1個の全波整流回路REC1と、誤差増幅器AMP
1で構成される。極性制御回路PCNは、中央処理部C
PU、記憶部MEM、入出力部PORT、タイマ部TI
M、D/A変換部DACから構成された既知のマイロク
コントローラMCU、および抵抗PR11、PR12で
構成されている。
【0113】入出力部PORTの端子A0は、起動信号
RNGの入力用である。端子A1、A2は極性制御信号
出力用でそれぞれ抵抗器PR1、PR2を介して極性制
御端子PS1、PS2に接続されている。端子A3は端
子PSEを介して電源制御回路PSCの端子ENに接続
されている。また、D/A変換部DACは、デジタル情
報をアナログ信号に変換する回路であり、デジタル情報
を出力ポートに出力し、例えば、梯子型抵抗網(ラダー
・ネットワーク)を用いてアナログ信号に変換する。本
実施の形態では、このD/A変換部DACを基準脈流波
信号VR1の形成に用いる。
【0114】マイクロコントローラMCUの動作は、記
憶部MEMに記録されたプログラムで制御される。ま
た、この記憶部MEMには、基準脈流波の情報が記憶さ
れている。さらに、動作制御用のカウンタ(DADR、
DCNT)およびフラグ(UDFLG、PFLG、SF
LG、HFLG、DFLG、OFLG)を記憶部MEM
に設定してある。
【0115】DADRは脈流波情報読出し用のアドレス
カウンタ、DCNTは継続動作用カウンタ、UDLFG
はアドレスカウンタDADRのアップカンウト、ダウン
カウント制御用フラグ、PFLGは極性フラグ、SFL
Gはリンギング要求フラグ、、HFLGは最大値、最小
値ホールドフラグ、DFLGは情報読出しフラグ、OF
LGはデータ読出し中を示すフラグである。
【0116】マイクロコントローラMCUに電力が供給
されて起動したときには、タイマー部TIMの割込時間
間隔T0を設定し、入出力部PORTの端子A1、A2
を各々“1”に、端子A3を“0”に設定し、動作制御
用のカウンタやフラグを初期化(0および“0”を設
定)する。これにより、極性制御回路PCNの極性制御
端子PS1、PS2にはともに“1”が、出力端子PS
Eには“0”が出力されるので、電源制御回路PSCの
動作は停止状態になる。
【0117】割込信号INT0が発生したときに、OF
LGが“1”であったら処理(1)を実施し、HFLG
が“1”、DADRが0であった場合は(2)を実施す
る。次に、処理(3)を実施して、割込1回当りの処理
を終了する。
【0118】処理(1) DADRの内容が0であったら、PFLGが“0”の場
合には端子A1、A2にそれぞれ“0”、“1”を、P
FLGが“1”の場合は端子A1、A2にそれぞれ
“1”、“0”を設定する。次に、端子A3を“1”に
設定し、PFLGを反転する。ここで、電源制御回路P
SCは動作を開始する。
【0119】次に、記憶部MEMの波形データWAVE
からDADRの内容番目の内容を読み出し、D/A変換
部DACに設定する。さらに、HFLGが“0”でUD
FLGが“0”であった場合は、DADRの内容に1を
加算・格納し、内容がNR−1(最大値)であった場合
はHFLGおよびUDFLGに“1”を設定する。
【0120】HFLGが“0”でUDFLGが“1”で
あった場合には、DADRの内容から1を減算・格納
し、内容が0であった場合にはHFLGを“1”に、U
DFLGを“0”に設定し、PFLGの内容を反転す
る。HFLGが“1”である場合には、HFLGを
“0”に設定する。すわなち、HFLGはDADRの内
容が0またはNR−1であったときに、DADRの内容
を保持し、波形データが正確に出力されるために用いら
れる。
【0121】処理(2) SFLGが“0”、DFLGが“0”であったら、DF
LGを“1”に設定し、SFLGが“0”、DFLGが
“1”であったら、入出力部PORTの端子A1、A2
に“1”を、端子A3に“0”を設定し、動作制御用の
カウンタとフラグを初期化(0および“0”を設定)す
る。これにより、極性制御回路PCNの極性制御端子P
S1、PS2には、ともに“1”が出力され、初期状態
に戻り、リンギング信号の出力が停止される。
【0122】処理(3) 入出力部PORTの端子A0に接続された起動端子RN
Gの状態を調べ、前の状態と異なるときはDCNTに値
Nchatを設定し、状態が変化しない場合は、DCN
Tの内容から1を減算・格納し、DCNTの内容が0で
あった場合にはSFLGにその状態を反転して設定す
る。このとき、SFLGが“1”(リンギング信号の出
力開始要求)であったら、OFLGを“1”に、DFL
Gを“0”に設定する。
【0123】したがって、この第7の実施の形態では、
タイマ装置TIMで割込信号が発生するたびに、記憶装
置MEMに対する読出しアドレスをDADRによって基
準脈流波情報の格納アドレスの1番目(0番地)からN
番目(NR−1番地)の順に増加させる動作、又は、N
番目から1番目の順に減少させる動作を行い、これが交
互に繰り返されるので、記憶装置MEMから読み出した
基準脈流波情報がDACでアナログ信号に変換され基準
脈流波信号VR1として生成される。また、DADRに
よる読み出し時には端子A1、A2から極性を表す信号
が出力され、端子SP1、SP2に印加されることで、
スイッチSW1〜SW4が切替制御される。
【0124】また、DCNTは起動端子RNGの状態が
Nchat回だけ連続した場合にリンギング信号の起動
・停止を認識するように構成されるから、信号に含まれ
る雑音による誤動作を防止することができる。DADR
の内容は、0からNR−1の範囲で1づつ増加、減少す
るから、波形データは正弦波の1/4周期分だけ準備す
れば良く、記憶部MEMの情報量が少なくて済む。
【0125】出力期間T1は割込信号INT0の周期T
0と波形データの個数NRで定まり、T1=4×NR1
×T0の関係にあるから、例えば、NRが64である場
合には、T0を約0.245msに設定することによっ
て、出力信号周波数を16Hzにすることができる。
【0126】このように構成されているから、起動端子
RNGが“1”である場合には、出力端子PSEは
“0”で、スイッチング増幅部SWAの主スイッチM1
0はスイッチング動作を停止し、極性制御端子PS1、
PS2はともに“1”であるから、極性反転部PSWの
4つのスイッチSW1〜SW4はオン状態にあり、出力
信号(リンギング信号)は0ある。
【0127】また、起動端子RNGが“0”になると、
出力端子PSEは“1”になり、スイッング増幅部SW
Aの主スイッチM1はスイッチング動作を開始し、基準
脈流波信号VR1が出力されるから、スッチング増幅部
SWAから脈流波信号が出力され、極性制御端子PS
1、PS2の一方は“1”に、他方は“0”を正弦波の
半周期毎に出力するから、極性反転部PSWの4個のス
イッチSW1〜SW4はオン/オフ状態に制御され、正
弦波状の出力信号(リンギング信号)が出力される。
【0128】さらに、この後に起動端子RNGが“0”
に変化すると、変化した後で少なくとも1周期分は出力
が継続され、第5の実施の形態で述べたことと同様な作
用を行うことができる。
【0129】本実施の形態の制御回路部CONTでは、
マイクロコントローラMCUを用いたことで、部品点数
を削減することができる利点がある。
【0130】[第8の実施の形態]図15は第8の実施
の形態のDC/AC変換装置を示す図であり、特に制御
回路部CONTに、発光ダイオードPC1DとPC3D
の共通接続点に接続する端子RS1と、発光ダイオード
PC2DとPC4Dの共通接続点に接続する端子RS2
を設けたものである。図16にその制御回路部CONT
の具体的な回路を示す。
【0131】前記した各実施の形態のDC/AC変換装
置では、出力端子RGPとRGGとの間に負荷RLが接
続されていない無負荷状態あるいは軽負荷状態で動作さ
せた場合に、出力信号の歪みが増加する現象がある。こ
のため、これら無負荷状態や軽負荷状態で使用される場
合には、出力端子RGPとRGGの間には疑似的な負荷
抵抗を接続する必要があり、消費電力増加の問題点があ
った。本実施の形態は、疑似的な負荷抵抗を必要としな
い構成を提案するものである。
【0132】出力信号に波形歪みが生じる原因は、トラ
ンスT1の2次巻線L2に生じたパルス電圧をダイオー
ドD1で整流し、平滑コンデンサC2で平滑して脈流波
信号を形成するとき、その平滑コンデンサC2に対する
ダイオードD1経由の充電量が負荷RLに対する放電量
よりも大きいと、平滑コンデンサC2の電圧が増加のみ
の傾向を示すためであり、この結果、電源制御回路PS
Cが主スイッチM1のデューティ比を0に設定しても、
正常な脈流波形にならない場合が生じることがある。こ
れは、無負荷の場合に顕著に現れる。したがって、無負
荷状態でリンギング信号を出力する場合には、予め抵抗
器を出力端子RGPとRGGの間に接続する必要がある
ことが分かる。
【0133】図16において、DLCは新たに設けた疑
似負荷制御回路である。信号比較回路SCC、極性制御
回路PCNは第3〜第6の実施の形態で説明したものと
同じである。電源制御回路PSCも回路構成は前記第3
〜第6の実施の形態で説明したものと同等であるが、誤
差増幅器AMP2の出力信号VERを新たに設けた端子
ERに導いている。
【0134】疑似負荷制御回路DLCは、直列に接続さ
れたダイオードDD1と抵抗器RD2が差動増幅器AM
P4の出力端子と負極入力端子との間に接続され、端子
ERの誤差信号VERは抵抗RD1を介してその負極入
力端子に導かれ、正極入力端子には電圧VLが印加され
ている。差動増幅器AMP4の出力は、抵抗器RD3を
経由して、ダイオードDD2、DD3を介して、端子R
S1、RS2に接続されている。ダイオードDD1は、
ダイオードDD2、DD3で低下する電圧を、予め差動
増幅器AMP4の出力電圧に加算するための素子であ
る。
【0135】誤差信号VERと電源制御回路PSCの電
圧比較器CMP2の出力VPWの関係を図17に示す。
電源制御回路PSCのランプ波発生器ROSCの出力V
CTは、三角波信号又は鋸波信号のように時間に比例し
て電圧が変化する波形の信号が用いられる。ここでは、
三角波信号を例として説明する。ランプ波信号VCTお
よび誤差信号VERは、それぞれ電圧比較器CMP2の
正極入力端子、負極入力端子に接続されているから、こ
の電圧比較器CMP2の出力は、VER>VCTの状態
のとき“1”、VER<VCTの状態のとき“0”であ
る。
【0136】したがって、図17の信号VPWのよう
に、誤差信号VERが低いときはパルス幅が狭く、高い
ときは広くなるように動作する。そのデューティ比は出
力信号VPWのパルス幅と周期の比である。誤差信号V
ERの大きさとデューテ比の関係を図18に示す。デュ
ーティ比は誤差信号VERが電圧VLよりも高く、電圧
VHよりも低い範囲では誤差信号VERの電圧に比例す
るが、VLよりも低いと0%、VHよりも高いと100
%であることが分かる。この電圧VHとVLは、図17
に示したランプ波信号VCTの最大電圧と最小電圧に対
応している。
【0137】こごで、誤差信号VERは、信号比較回路
SCCの誤差増幅器AMP1で形成したリンギング信号
VSGと基準脈流波信号VR1の差電圧VSIを増幅
し、反転した信号である。したがって、誤差信号VER
が高電圧であることは、リンギング信号VRGが基準脈
流波信号VR1よりも低いことを意味し、出力電圧を増
加させるためにデューティ比を増加させるように作用し
ている。また、誤差信号VERが低電圧であることは、
リンギング信号VRGが基準脈流派信号VR1よりも高
いことを意味し、出力電圧を低下させるためにデューテ
ィ比を減少させるように作用している。
【0138】特に、誤差信号VERの電圧が電圧VLよ
りも低い場合には、デューティ比が0であり、主スイッ
チM1のスイッチング動作が停止している状態であるか
ら、出力端子RPG、RGG間に疑似負荷抵抗を接続し
ても、DC/AC変換装置が新たに電力を消費すること
はない。また、誤差信号VERが電圧VLよりも低いほ
ど、リンギング信号VRGの電圧が高いことを意味して
おり、電圧VLと誤差信号VERとの差電圧に比例した
負荷を接続すれば良いことが分かる。
【0139】図16の疑似負荷制御回路DLCは、以上
のような電圧VLと誤差信号VERとの差電圧に相当す
る電圧を検出・増幅する回路である。誤差信号VERは
差動増幅器AMP4の負極入力端子に導かれているか
ら、誤差信号VERの電圧が低いほど、差動増幅器AM
P4の出力は高電圧になり、抵抗器RD3を介して出力
される疑似負荷電流が大きくなるように動作する。一
方、誤差信号VERが電圧VLよりも高い場合には、差
動増幅器AMP3の出力は概ね0Vとなり、抵抗器RD
3を介して出力する疑似負荷電流は概ね0となる。
【0140】端子RS1、RS2を介して出力される疑
似負荷電流は、極性反転部PSWのホトカプラに供給さ
れるが、リンギング信号VRGを出力している状態で
は、スイッチSW1とSW3、またはSW2とSW4の
いずれかの組がオン状態にあり、それぞれのスイッチを
オンするための発光ダイオードには、制御回路部CON
Tの極性制御端子PS1、PS2のいずれかから電流が
供給されている。
【0141】いま、スイッチSW2、SW4がオン状態
であるとすると、発光ダイオードPC1D、PC3Dに
流れる電流は0であるから、端子RS1に供給される疑
似負荷電流は発光ダイオードPC3Dに流れる。発光ダ
イオードPC1Dには逆方向で流れない。したがって、
平滑コンデンサC2の一端GP→スイッチSW2→スイ
ッチSW3→平滑コンデンサC2の他端GNの経路で電
流が流れ、平滑コンデンサC2の電圧EC2を低下させ
るように作用する。
【0142】この経路に流れる電流の大きさは、前に述
べた誤差信号VERに対応した電流であり、リンギング
信号VRGの電圧が低下するが、低下しすぎる前に端子
RS1から供給される疑似負荷電流は減少し0になる。
【0143】このように構成され動作するから、出力端
子RGP、RGG間に充分な大きさの負荷が接続された
場合には、極性反転部PSWは極性反転のみに作用し、
軽負荷および無負荷である場合には、制御回路部CON
Tの疑似負荷電流によって、極性反転部PSWのオフ状
態にあるスイッチに電流が流れる(当該スイッチがオン
とオフの中間状態に制御される)よう作用するから、定
常の負荷が接続された状態での消費電力の増加が少な
く、軽負荷および無負荷状態での出力波形歪みを少なく
することができる。
【0144】
【発明の効果】以上から本発明によれば、スイッチング
増幅部において正弦波信号を全波整流した波形に相当す
る主脈流波信号を生成するので、電力消費の1要因であ
るトランス周辺の寄生容量に対する充電エネルギーを低
減することができ、またトランスも2個の巻線のものを
使用することができ、さらに極性反転部はスイッチ素子
で構成できる。このため、損失が少なくなり、消費電力
削減を実施でき、電力変換効率を高くすることができ
る。
【0145】また、起動信号が起動用にセットされたと
きは交流出力信号の出力開始を0Vから始め、停止用に
セットされたときは0Vで出力が停止するので、負荷に
対して急に高電圧を印加することがない。また、停止用
にセットされたとき、交流出力信号を1周期以上継続さ
せることもでき、このときはスイッチ素子にPNPN素
子を使用した場合に、それを確実にオフさせることがで
きる。
【0146】また、パルス幅変換手段のデューティが0
又は0に近く、無負荷あるいは軽負荷の場合は、極性反
転部のオフしているスイッチがオンして、疑似負荷が装
加されるので、出力歪みを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態のDC/AC変換
装置のブロック図である。
【図2】 図1の装置の動作波形図である。
【図3】 第2の実施の形態のDC/AC変換装置のブ
ロック図である。
【図4】 図3の装置の動作波形図である。
【図5】 第3の実施の形態のDC/AC変換装置の回
路図である。
【図6】 図5の装置の制御回路部のブロック図であ
る。
【図7】 図5、図6による装置の動作波形図である。
【図8】 第4の実施の形態のDC/AC変換装置の制
御回路部のブロック図である。
【図9】 図8による装置の動作波形図である。
【図10】 第5の実施の形態のDC/AC変換装置の
制御回路部のブロック図である。
【図11】 図10による装置の動作波形図である。
【図12】 第6の実施の形態のDC/AC変換装置の
制御回路部のブロック図である。
【図13】 図12による装置の動作波形図である。
【図14】 第7の実施の形態のDC/AC変換装置の
制御回路部のブロック図である。
【図15】 第8の実施の形態のDC/AC変換装置の
回路図である。
【図16】 図15の装置の制御回路部のブロック図で
ある。
【図17】 パルス幅変換動作の説明図である。
【図18】 誤差信号とデューティ比との関係を示す特
性図である。
【図19】 従来のDC/AC変換装置の回路図であ
る。
【図20】 図19の装置の増幅器の回路図である。
【図21】 図19の装置の出力電圧の波形図である。
【符号の説明】
PSC:電源制御回路、RGA:増幅器、SWA:スイ
ッチング増幅部、PSW:極性反転部、CONT:制御
回路部、SCC:信号比較回路、PCN:極性制御回
路、PSC:電源制御回路(パルス幅変換回路)、DL
C:疑似負荷制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−32263(JP,A) 特開 平5−76179(JP,A) 特開 平8−33355(JP,A) 特開 平8−331855(JP,A) 特開 平7−143756(JP,A) 特開 平8−214554(JP,A) 実開 平6−9384(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/5387 H02M 7/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給された直流電力をトランスの1次側で
    主スイッチによりスイッチングして前記トランスの2次
    側に交流電力を生成し、該交流電力を整流・平滑してほ
    ぼ正弦波の全波整流波形に対応した主脈流波信号を発生
    するスイッチング増幅部と、 前記主脈流波信号を1周期毎に極性反転させて交流出力
    信号を生成するスイッチ素子を有する極性反転部と、 全波整流波形の基準脈流波信号を発生する基準脈流波信
    号発生手段、本装置の出力信号を全波整流して帰還脈流
    波信号を発生する帰還脈流波信号発生手段、前記基準脈
    流波信号と前記帰還脈流波信号との差分に応じた差信号
    を生成する誤差検出手段、および該誤差信号の信号レベ
    ルに応じたデューティ比の高周波パルスを発生するパル
    ス幅変換手段を有し、該高周波パルスにより前記主スイ
    ッチをオン/オフ駆動する制御回路部とを具備し、 且つ前記パルス幅変換手段は、前記誤差検出手段から出
    力する誤差信号をランプ波信号と比較してパルス信号を
    得る第1のパルス幅変調手段と、常時最大デューティ比
    のパルス信号を得る第2のパルス幅変調手段と、前記第
    1,第2のパルス幅変調手段の出力信号を入力してデュ
    ーティ比の小さい方のパルス信号を取り出す主スイッチ
    駆動手段とを有する、 ことを特徴とするDC/AC変換装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のDC/AC変換装置にお
    いて、 前記制御回路部の基準脈流波信号発生手段を、正弦波信
    号発生手段と、該正弦波信号発生手段の出力信号を全波
    整流する全波整流手段とから構成すると共に、 前記正弦波信号発生手段の出力信号に同期したデューテ
    ィ比がほぼ50%のパルスを発生するパルス変換手段を
    設け、 該パルス変換手段の出力信号に対応して前記極性反転部
    における主脈流波信号の極性反転を制御するようにし
    た、 ことを特徴とするDC/AC変換装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のDC/AC変換装置にお
    いて、 前記基準脈流波信号発生手段を、 正弦波信号を全波整
    流して形成される基準脈流波信号波形の半周期分のN個
    の基準脈流波情報を格納した記憶装置と、該記憶装置に
    対する読出しアドレスを該基準脈流波情報の格納アドレ
    スの1番目からN番目の順に増加させる第1の読出し手
    段と、前記記憶装置に対する読出しアドレスを前記基準
    脈流波情報の格納アドレスのN番目から1番目の順に減
    少させる第2の読出し手段と、前記第1の読出し手段に
    よる続出し動作と前記第2の読出し手段による読出し動
    作を交互に繰り返す繰返し手段と、所定の時間間隔で発
    生する割込信号の発生時に前記第1又は第2の読出し手
    段で読み出された前記基準脈流波情報をアナログ信号に
    変換して基準脈流波信号を生成するデジタル/アナログ
    変換手段を具備する別の基準脈流波信号発生手段に置換
    し、 前記パルス変換手段を、 前記第1の読出し手段による読出し時および前記第2の
    読出し手段による読出し時に極性情報を出力する手段
    と、前記第2の読出し手段による1番目の情報読出しの
    後に前記極性情報が”1”であったときは”0”に、”
    0”であったときは”1”に反転する極性反転手段を具
    備する別のパルス変換手段に置換した、ことを特徴とす
    るDC/AC変換装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3のDC/AC変換装置にお
    いて、 起動信号を起動用にセットしたとき、前記パルス変換手
    段で得られるパルスのエッジがその後検出されることに
    より前記制御回路部を動作させてDC/AC変換動作を
    行わせ、前記起動信号を停止用にセットしたとき、前記
    パルス変換手段で得られるパルスのエッジがその後検出
    されることにより前記主スイッチを非動作に制御すると
    共に前記極性反転部のスイッチ素子の全部をオン状態に
    セットする起動/停止制御手段を具備させたことを特徴
    とするDC/AC変換装置。
  5. 【請求項5】請求項4のDC/AC変換装置において、 前記起動/停止制御手段が、前記起動信号を停止用にセ
    ットしたとき、前記パルス変換手段で得られるパルスの
    エッジがその後偶数個検出されることにより前記主スイ
    ッチを非動作に制御すると共に前記極性反転部のスイッ
    チ素子の全部をオン状態にセットするよう動作すること
    を特徴とするDC/AC変換装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか1つのDC/A
    C変換装置において、 前記極性反転部を、前記スイッチング増幅部から得られ
    る主脈流波信号をその極性の状態で出力端子に出力する
    第1のスイッチ群と、該主脈流波信号を極性を反転して
    該出力端子に出力する第2のスイッチ群とで構成し、 前記パルス幅変換手段のデューテイ比が0又は0に近い
    ことを検出するデューテイ比検出手段を設け、 該デューテイ比検出手段によりデューテイ比が0又は0
    に近いことが検出されることにより、前記第1又は第2
    のスイッチ群の内の現在オフしていたスイッチ群の少な
    くとも1個のスイッチをオンとオフの中間状態に制御す
    ることを特徴とするDC/AC変換装置。
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