JP3369283B2 - ビニロン繊維またはその混紡布帛の加工方法 - Google Patents
ビニロン繊維またはその混紡布帛の加工方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ビニロン繊維またはそ
の混紡布帛に洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケア
ー性能を付与する加工方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から,ビニロン繊維やその混紡布帛
に防縮性やイージーケアー性(ウォッシュ・アンド・ウ
ェア性またはW&W性)を付与するために,グリオキザ
ール系樹脂,尿素ホルマリン系樹脂等を利用した樹脂加
工が広く行われてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来法に
よる樹脂加工のみで十分な性能を得ようとすると,多量
の樹脂量で樹脂加工を行わなければならず,その結果,
布帛の強力が過剰に低下してしまうため,実際には,そ
の性能と強力との妥協点に見合う樹脂量で樹脂加工を行
っており,従って,十分な防縮性能やイージーケアー性
能が得られないという欠点があった。 【0004】本発明は,このような現状に鑑みて行われ
たもので,ビニロン繊維またはその混紡布帛の強力を保
持しつつ,洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケアー
性能を付与することができる加工方法を提供することを
目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、ビニロン繊維またはその混紡布帛にグリ
オキザール系樹脂、尿素ホルマリン系樹脂、エチレン尿
素系樹脂による樹脂加工を行い、次に、任意の縫製品を
縫製し、該縫製品の水分率を均一に調整した後、ホルム
アルデヒドによる気相加工を施すことを特徴とするビニ
ロン繊維又はその混紡布帛の加工方法を要旨とするもの
である。 【0006】以下,本発明を詳細に説明する。 【0007】本発明では,ビニロン繊維またはその混紡
布帛を被加工布帛として用いる。布帛中のビニロン繊維
は,100%であってもよいが,少なくとも20%以上
含まれていることが望ましく,20%未満になると,過
剰な強力低下が布帛に生じるおそれがあるので注意を要
する。 【0008】ビニロン繊維の混紡布帛は,主に,ビニロ
ン繊維と綿,麻,レーヨン,ポリノジック,アセテート
等のセルロース系繊維との混紡布帛を加工の対象として
用いる。 【0009】本発明方法では、まず、上述の被加工布帛
にグリオキザール系樹脂、尿素ホルマリン系樹脂、エチ
レン尿素系樹脂の樹脂加工を行う。いずれの樹脂も通常
の樹脂加工用に市販されている樹脂を使用することがで
き、具体的には、グリオキザール系樹脂としてスミテッ
クスレジンNS−11(住友化学株式会社製品)、ベッ
カミンLKS(大日本インキ化学工業株式会社製品)、
尿素ホルマリン系樹脂としてベッカミンN−ISC(大
日本インキ化学工業株式会社製品)、サーモレジンPF
(平松油化株式会社製品)、エチレン尿素系樹脂として
スミテックスレジン901(住友化学株式会社製品)、
ベッカミンE(大日本インキ化学工業株式会社製品)等
を挙げることができる。 【0010】樹脂加工に際しては,それぞれの樹脂に適
した通常の加工方法,加工条件に従って加工を行えばよ
い。 【0011】樹脂加工後の布帛を用いて,本発明では作
業着,カジュアルウェア等の任意の縫製品を縫製する。
縫製に際しても,通常の方法により適宜縫製を行えばよ
い。 【0012】縫製後,本発明方法では,縫製品の水分率
を均一に調節する。このとき生地の水分率は1〜50%
で,かつ水分が生地に均一に分布していなければならな
い。生地の水分率が1%未満であると,次工程で用いる
ホルムアルデヒドガスが生地に十分に吸着しなくなり,
逆に50%を越えると,酸触媒によって生地が脆化して
しまうおそれが出てくるので注意を要する。また,生地
に水分が均一に分布していないと,ホルムアルデヒドガ
スが均一に吸着しなくなるので,この点にも注意を要す
る。 【0013】水分率を均一に調節するには,いかなる手
段を用いてもよいが,通常は恒温,恒湿室に縫製品を2
4時間以上放置する方法を用いるとよい。 【0014】水分率を調節した後,本発明では,縫製品
にホルムアルデヒドによる気相加工を行う。気相加工に
際しては,ATP社(American Textile Processing C
o.)製の気相加工装置を用いることができる。 【0015】この気相加工装置内でのホルムアルデヒド
濃度は,1〜20%の範囲が望ましく,1%以下である
と,架橋反応が不十分となり,20%以上になっても,
効果はそれ以上あがらなくなる。 【0016】架橋反応をさせる際に用いる触媒は,予め
布帛に触媒溶液をパディングした後に気相処理を行って
もよいし,触媒溶液もしくは液化している触媒を気化さ
せて布帛に吸着させてもよい。 【0017】触媒の種類に関しては,予め触媒をパディ
ングする場合は,従来の樹脂加工と同じ触媒,例えば,
硝酸亜鉛のような酸の金属塩,ルイス酸,ブレンステッ
ド酸がある。また,気化させる場合は,塩化水素のよう
な揮発性の沸点の低い酸が望ましい。 【0018】触媒濃度に関して,ガスで処理する場合
は,0.1〜3.0%の範囲が望ましい。ガス濃度が0.1%
以下であると,架橋反応が不十分となり,3.0%以上に
なっても,それ以上効果があがらなくなる。触媒を水溶
液でパディングしてつける場合の触媒濃度は,5〜10
0g/リットルの範囲が望ましい。濃度が5g/リット
ル以下になると架橋反応が不十分となり,また,100
g/リットル以上になっても,それ以上効果はあがらな
くなる。 【0019】ホルムアルデヒドガスを吸着させた後,布
帛を熱処理して架橋反応を行うが,この熱処理は,10
0〜180℃の範囲の温度で,0.5〜10分間の処理を
行うことにより架橋反応を完結することができる。 【0020】本発明は,以上の構成よりなるものであ
る。 【0021】 【作 用】従来の樹脂加工によれば,ビニロン繊維やそ
の混紡布帛を構成しているビニロン繊維やセルロース系
繊維を,樹脂加工用の樹脂で架橋結合させることにより
防縮性等の性能を付与するが,それと同時に強力低下が
生じるため,あまり高い樹脂濃度で樹脂加工をすること
はできない。一方,気相加工においては,ビニロン繊維
やセルロース系繊維に,通常の樹脂加工と同様に防縮性
等の性能を付与することができるが,ビニロン繊維に限
って強力低下は生じない。これはホルムアルデヒドとビ
ニロンとの間に分子間架橋反応が生成していないためで
あり,洗濯するごとに収縮が進行していくという欠点を
内在している。本発明方法のごとく,通常の樹脂加工と
気相加工を組み合わせて施すと,お互いの欠点を補っ
て,永続的かつ十分な防縮性,イージーケアー性を付与
することが可能となるが,これは,樹脂加工の際にビニ
ロン繊維の強度を維持する程度に,まず樹脂加工を行
い,このような状態で気相加工を強い条件で行っても,
ビニロン繊維は強力低下を引き起こすことなく,堅固な
防縮性とイージーケアー性が付与されるため,強力低下
を最小限に抑えつつ,ビニロン繊維布帛に洗濯耐久性の
ある防縮性能とイージーケアー性能(ウォッシュ・アン
ド・ウェア性能,W&W性能)を付与することができる
ようになる。 【0022】 【実施例】次に,実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は,下記の方法により行った。 (1)洗濯収縮率 JIS L−0217(103法)により洗濯50回後
の洗濯収縮率を測定した。 (2)イージーケアー性(W&W性) AATCC−124により洗濯5回後の試料を評価し
た。 (3)引裂強力 JIS L−1018により測定,評価した。 【0023】実施例1 ビニロン50%/綿50%よりなる混紡織物(サージ)
を用意し,マングルを用いて下記処方1の処理液に浸漬
後,ピックアップ60%にて絞液し,110℃にて1.5
分間乾燥後,170℃にて60秒間の乾熱処理を行っ
た。 処方1 ベッカミンLKS 50g/リットル (メラミン系樹脂,大日本インキ化学工業株式会社製) S.Acc.X−80 15g/リットル (LKS用触媒,住友化学株式会社製) パラソフナーNH−500 40g/リットル (パラジウム系柔軟剤,大原パラジウム株式会社製) 【0024】次に,この織物を用いて,作業着用のシャ
ツを通常の方法により縫製した後,American Textile P
rocessing 社製の気相加工装置を用いて,下記気相加工
条件1により気相加工を行った。 気相加工条件1 ホルマリンガス濃度 7.0%(体積分率) 亜硫酸ガス(触媒)濃度 1.0%( 〃 ) 【0025】本発明との比較のため,本実施例において
気相加工工程を省くほかは,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の作業着用シャツ(比較例1)を得
た。 【0026】また,本発明との比較のため,本実施例に
おける処方1からメラミン系樹脂のベッカミンLKSお
よびその触媒を省くほかは,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の作業着用シャツ(比較例2)を得
た。 【0027】参考までに,上記比較例2においてさらに
気相加工工程をも省いて,パラソフナーNH−500に
よる柔軟処理のみを行った作業着用シャツ(比較例3)
を比較用に供した。 【0028】本発明および比較用のシャツの性能を測
定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。 【表1】 【0029】表1より明らかなように,樹脂加工と気相
加工を組み合わせた本発明方法は,強力低下を最小限に
抑えたうえで,洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケ
アー性能(W&W性能)を有していることが理解でき
る。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば,ビニロン繊維布帛やそ
の混紡品に洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケアー
性能(ウォッシュ・アンド・ウェア性能)を付与するこ
とができる。
の混紡布帛に洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケア
ー性能を付与する加工方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から,ビニロン繊維やその混紡布帛
に防縮性やイージーケアー性(ウォッシュ・アンド・ウ
ェア性またはW&W性)を付与するために,グリオキザ
ール系樹脂,尿素ホルマリン系樹脂等を利用した樹脂加
工が広く行われてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来法に
よる樹脂加工のみで十分な性能を得ようとすると,多量
の樹脂量で樹脂加工を行わなければならず,その結果,
布帛の強力が過剰に低下してしまうため,実際には,そ
の性能と強力との妥協点に見合う樹脂量で樹脂加工を行
っており,従って,十分な防縮性能やイージーケアー性
能が得られないという欠点があった。 【0004】本発明は,このような現状に鑑みて行われ
たもので,ビニロン繊維またはその混紡布帛の強力を保
持しつつ,洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケアー
性能を付与することができる加工方法を提供することを
目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、ビニロン繊維またはその混紡布帛にグリ
オキザール系樹脂、尿素ホルマリン系樹脂、エチレン尿
素系樹脂による樹脂加工を行い、次に、任意の縫製品を
縫製し、該縫製品の水分率を均一に調整した後、ホルム
アルデヒドによる気相加工を施すことを特徴とするビニ
ロン繊維又はその混紡布帛の加工方法を要旨とするもの
である。 【0006】以下,本発明を詳細に説明する。 【0007】本発明では,ビニロン繊維またはその混紡
布帛を被加工布帛として用いる。布帛中のビニロン繊維
は,100%であってもよいが,少なくとも20%以上
含まれていることが望ましく,20%未満になると,過
剰な強力低下が布帛に生じるおそれがあるので注意を要
する。 【0008】ビニロン繊維の混紡布帛は,主に,ビニロ
ン繊維と綿,麻,レーヨン,ポリノジック,アセテート
等のセルロース系繊維との混紡布帛を加工の対象として
用いる。 【0009】本発明方法では、まず、上述の被加工布帛
にグリオキザール系樹脂、尿素ホルマリン系樹脂、エチ
レン尿素系樹脂の樹脂加工を行う。いずれの樹脂も通常
の樹脂加工用に市販されている樹脂を使用することがで
き、具体的には、グリオキザール系樹脂としてスミテッ
クスレジンNS−11(住友化学株式会社製品)、ベッ
カミンLKS(大日本インキ化学工業株式会社製品)、
尿素ホルマリン系樹脂としてベッカミンN−ISC(大
日本インキ化学工業株式会社製品)、サーモレジンPF
(平松油化株式会社製品)、エチレン尿素系樹脂として
スミテックスレジン901(住友化学株式会社製品)、
ベッカミンE(大日本インキ化学工業株式会社製品)等
を挙げることができる。 【0010】樹脂加工に際しては,それぞれの樹脂に適
した通常の加工方法,加工条件に従って加工を行えばよ
い。 【0011】樹脂加工後の布帛を用いて,本発明では作
業着,カジュアルウェア等の任意の縫製品を縫製する。
縫製に際しても,通常の方法により適宜縫製を行えばよ
い。 【0012】縫製後,本発明方法では,縫製品の水分率
を均一に調節する。このとき生地の水分率は1〜50%
で,かつ水分が生地に均一に分布していなければならな
い。生地の水分率が1%未満であると,次工程で用いる
ホルムアルデヒドガスが生地に十分に吸着しなくなり,
逆に50%を越えると,酸触媒によって生地が脆化して
しまうおそれが出てくるので注意を要する。また,生地
に水分が均一に分布していないと,ホルムアルデヒドガ
スが均一に吸着しなくなるので,この点にも注意を要す
る。 【0013】水分率を均一に調節するには,いかなる手
段を用いてもよいが,通常は恒温,恒湿室に縫製品を2
4時間以上放置する方法を用いるとよい。 【0014】水分率を調節した後,本発明では,縫製品
にホルムアルデヒドによる気相加工を行う。気相加工に
際しては,ATP社(American Textile Processing C
o.)製の気相加工装置を用いることができる。 【0015】この気相加工装置内でのホルムアルデヒド
濃度は,1〜20%の範囲が望ましく,1%以下である
と,架橋反応が不十分となり,20%以上になっても,
効果はそれ以上あがらなくなる。 【0016】架橋反応をさせる際に用いる触媒は,予め
布帛に触媒溶液をパディングした後に気相処理を行って
もよいし,触媒溶液もしくは液化している触媒を気化さ
せて布帛に吸着させてもよい。 【0017】触媒の種類に関しては,予め触媒をパディ
ングする場合は,従来の樹脂加工と同じ触媒,例えば,
硝酸亜鉛のような酸の金属塩,ルイス酸,ブレンステッ
ド酸がある。また,気化させる場合は,塩化水素のよう
な揮発性の沸点の低い酸が望ましい。 【0018】触媒濃度に関して,ガスで処理する場合
は,0.1〜3.0%の範囲が望ましい。ガス濃度が0.1%
以下であると,架橋反応が不十分となり,3.0%以上に
なっても,それ以上効果があがらなくなる。触媒を水溶
液でパディングしてつける場合の触媒濃度は,5〜10
0g/リットルの範囲が望ましい。濃度が5g/リット
ル以下になると架橋反応が不十分となり,また,100
g/リットル以上になっても,それ以上効果はあがらな
くなる。 【0019】ホルムアルデヒドガスを吸着させた後,布
帛を熱処理して架橋反応を行うが,この熱処理は,10
0〜180℃の範囲の温度で,0.5〜10分間の処理を
行うことにより架橋反応を完結することができる。 【0020】本発明は,以上の構成よりなるものであ
る。 【0021】 【作 用】従来の樹脂加工によれば,ビニロン繊維やそ
の混紡布帛を構成しているビニロン繊維やセルロース系
繊維を,樹脂加工用の樹脂で架橋結合させることにより
防縮性等の性能を付与するが,それと同時に強力低下が
生じるため,あまり高い樹脂濃度で樹脂加工をすること
はできない。一方,気相加工においては,ビニロン繊維
やセルロース系繊維に,通常の樹脂加工と同様に防縮性
等の性能を付与することができるが,ビニロン繊維に限
って強力低下は生じない。これはホルムアルデヒドとビ
ニロンとの間に分子間架橋反応が生成していないためで
あり,洗濯するごとに収縮が進行していくという欠点を
内在している。本発明方法のごとく,通常の樹脂加工と
気相加工を組み合わせて施すと,お互いの欠点を補っ
て,永続的かつ十分な防縮性,イージーケアー性を付与
することが可能となるが,これは,樹脂加工の際にビニ
ロン繊維の強度を維持する程度に,まず樹脂加工を行
い,このような状態で気相加工を強い条件で行っても,
ビニロン繊維は強力低下を引き起こすことなく,堅固な
防縮性とイージーケアー性が付与されるため,強力低下
を最小限に抑えつつ,ビニロン繊維布帛に洗濯耐久性の
ある防縮性能とイージーケアー性能(ウォッシュ・アン
ド・ウェア性能,W&W性能)を付与することができる
ようになる。 【0022】 【実施例】次に,実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが,実施例における布帛の性能の測定,評価
は,下記の方法により行った。 (1)洗濯収縮率 JIS L−0217(103法)により洗濯50回後
の洗濯収縮率を測定した。 (2)イージーケアー性(W&W性) AATCC−124により洗濯5回後の試料を評価し
た。 (3)引裂強力 JIS L−1018により測定,評価した。 【0023】実施例1 ビニロン50%/綿50%よりなる混紡織物(サージ)
を用意し,マングルを用いて下記処方1の処理液に浸漬
後,ピックアップ60%にて絞液し,110℃にて1.5
分間乾燥後,170℃にて60秒間の乾熱処理を行っ
た。 処方1 ベッカミンLKS 50g/リットル (メラミン系樹脂,大日本インキ化学工業株式会社製) S.Acc.X−80 15g/リットル (LKS用触媒,住友化学株式会社製) パラソフナーNH−500 40g/リットル (パラジウム系柔軟剤,大原パラジウム株式会社製) 【0024】次に,この織物を用いて,作業着用のシャ
ツを通常の方法により縫製した後,American Textile P
rocessing 社製の気相加工装置を用いて,下記気相加工
条件1により気相加工を行った。 気相加工条件1 ホルマリンガス濃度 7.0%(体積分率) 亜硫酸ガス(触媒)濃度 1.0%( 〃 ) 【0025】本発明との比較のため,本実施例において
気相加工工程を省くほかは,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の作業着用シャツ(比較例1)を得
た。 【0026】また,本発明との比較のため,本実施例に
おける処方1からメラミン系樹脂のベッカミンLKSお
よびその触媒を省くほかは,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の作業着用シャツ(比較例2)を得
た。 【0027】参考までに,上記比較例2においてさらに
気相加工工程をも省いて,パラソフナーNH−500に
よる柔軟処理のみを行った作業着用シャツ(比較例3)
を比較用に供した。 【0028】本発明および比較用のシャツの性能を測
定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。 【表1】 【0029】表1より明らかなように,樹脂加工と気相
加工を組み合わせた本発明方法は,強力低下を最小限に
抑えたうえで,洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケ
アー性能(W&W性能)を有していることが理解でき
る。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば,ビニロン繊維布帛やそ
の混紡品に洗濯耐久性のある防縮性能とイージーケアー
性能(ウォッシュ・アンド・ウェア性能)を付与するこ
とができる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ビニロン繊維またはその混紡布帛にグリオ
キザール系樹脂、尿素ホルマリン系樹脂、エチレン尿素
系樹脂による樹脂加工を行い、次に、任意の縫製品を縫
製し、該縫製品の水分率を均一に調整した後、ホルムア
ルデヒドによる気相加工を施すことを特徴とするビニロ
ン繊維又はその混紡布帛の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35276193A JP3369283B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ビニロン繊維またはその混紡布帛の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35276193A JP3369283B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ビニロン繊維またはその混紡布帛の加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07189124A JPH07189124A (ja) | 1995-07-25 |
JP3369283B2 true JP3369283B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=18426266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35276193A Expired - Fee Related JP3369283B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ビニロン繊維またはその混紡布帛の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3369283B2 (ja) |
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1993
- 1993-12-27 JP JP35276193A patent/JP3369283B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH07189124A (ja) | 1995-07-25 |
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