JP3368658B2 - 結晶性プロピレン重合体組成物 - Google Patents

結晶性プロピレン重合体組成物

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JP3368658B2 JP05683994A JP5683994A JP3368658B2 JP 3368658 B2 JP3368658 B2 JP 3368658B2 JP 05683994 A JP05683994 A JP 05683994A JP 5683994 A JP5683994 A JP 5683994A JP 3368658 B2 JP3368658 B2 JP 3368658B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、特定のアイソタクチッ
クペンタッド分率を有する結晶性プロピレン単独重合体
に、特定構造を有する環状リン化合物2種および特定の
マグネシウム化合物をそれぞれ特定量配合してなる引張
伸度およびウェルド引張伸度に優れた成形品が得られる
結晶性プロピレン重合体組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に結晶性プロピレン重合体は比較的
安価でかつ優れた機械的性質を有するので、射出成形
品、中空成形品、フィルム、シート、繊維など各種の成
形品の製造に用いられている。しかしながら各種の具体
的用途によっては、機械的性質が充分とはいえない場合
があり、その具体的用途の拡大に制限を受けるという問
題がある。とりわけ剛性および耐熱剛性などの剛性面
(以下、剛性面とは剛性および耐熱剛性をいう。)に関
しては、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレンテレ
フタレートおよびポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステルなどにくらべて劣ることから、結晶性プロピ
レン重合体の使用用途に制限を受けるといった欠点があ
る。 【0003】このため、結晶性プロピレン重合体の剛性
面を向上させる目的で、本願と同一出願人の出願にかか
わる特開昭58−104905号公報、特開昭58−104906号公
報、特開昭58−104907号公報および特開昭59−22913号
公報の各公報において特定のアイソタクチックペンタッ
ド分率を有する結晶性プロピレン単独重合体が提案され
ている。しかしながら、前記特開昭58−104905号公報、
特開昭58−104906号公報、特開昭58−104907号公報およ
び特開昭59−22913号公報の各公報に提案された特定の
アイソタクチックペンタッド分率を有する結晶性プロピ
レン単独重合体は、剛性面はかなり改善されるものの引
張伸度およびウェルド引張伸度が著しく低下してしまう
といった欠点がある。 【0004】一方、本出願人は無機充填剤含有ポリオレ
フィン組成物から得られる成形品の本来有する優れた性
質を損なうことなく、引張伸度および耐衝撃性を改善し
た無機充填剤含有ポリオレフィン組成物、すなわちポリ
オレフィン樹脂70〜90重量部および無機充填剤30〜10重
量部の合計100重量部に特定構造を有する環状リン化合
物および脂肪酸金属塩もしくは特定構造を有するアルキ
ルリン酸金属塩のそれぞれ特定量を配合してなるポリオ
レフィン樹脂組成物を特開平2−22349号公報として先
に提案した。 【0005】また、本発明者は特定のアイソタクチック
ペンタッド分率を有する結晶性プロピレン重合体の引張
伸度およびウェルド引張伸度を向上させる目的で、該重
合体に特定構造を有する環状リン化合物および特定のマ
グネシウム化合物をそれぞれ特定量配合した結晶性プロ
ピレン重合体組成物を特願平5−285799号および特願平
5−340948号として先に提案した。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前記特開平2−22349
号公報に提案されたポリオレフィン樹脂組成物におい
て、ポリオレフィン樹脂として特定のアイソタクチック
ペンタッド分率を有する結晶性プロピレン単独重合体を
用い、無機充填剤を含有しない組成物から得られる成形
品の引張伸度およびウェルド引張伸度は改善はされるも
ののいまだ充分満足できるものではない。 【0007】本発明者は、前記特願平5−285799号およ
び特願平5−340948号に提案した結晶性プロピレン重合
体組成物に満足することなく、さらに引張伸度およびウ
ェルド引張伸度の改善された成形品を与える結晶性プロ
ピレン重合体組成物を得るべく鋭意研究した。その結
果、本発明者は、特定のアイソタクチックペンタッド分
率を有する結晶性プロピレン単独重合体に特定構造を有
する環状リン化合物2種および特定のマグネシウム化合
物をそれぞれ特定量配合してなる結晶性プロピレン重合
体組成物が引張伸度およびウェルド引張伸度を改善した
成形品を与える組成物であることを見い出し、この知見
に基づき本発明を完成した。 【0008】以上の記述から明らかなように、本発明の
目的は成形品としたときの該成形品の引張伸度およびウ
ェルド引張伸度が改善された結晶性プロピレン重合体組
成物を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。アイソタクチックペンタッド分率(P)とメルトフ
ローレート(MFR:230℃における荷重2.16kgを加え
た場合の10分間の溶融樹脂の吐出量)との関係が1.00≧
P≧0.015 logMFR+0.955である結晶性プロピレン単
独重合体100重量部に対して、下記一般式(1)で示され
る環状リン化合物(以下、化合物Aという。)、下記
〜から選ばれた1種または2種以上のマグネシウム化
合物(以下、化合物Bという。)および下記一般式(2)
で示される環状リン化合物(以下、化合物Cという。)
をそれぞれ0.01〜1重量部配合してなる結晶性プロピレ
ン重合体組成物。 脂肪酸マグネシウム 脂肪族リン酸マグネシウム 【0010】 【化3】 【0011】 【化4】【0012】(ただし、式中Ar1〜Ar4はアリーレン
基、アルキルアリーレン基、シクロアルキルアリーレン
基、アリールアリーレン基もしくはアラールキルアリー
レン基をそれぞれ示す。) 【0013】本発明で用いる結晶性プロピレン単独重合
体は、アイソタクチックペンタッド分率(P)とメルトフ
ローレート(MFR)との関係が1.00≧P≧0.015 logM
FR+0.955を満足する結晶性プロピレン単独重合体
(以下、HCPP(H)と略記する。)である。 【0014】このようなHCPP(H)は、たとえば本願
と同一出願人の出願にかかわる特開昭58−104907号公報
に記載された製造方法によって製造することができる。
すなわち、有機アルミニウム化合物(i)(たとえばトリ
エチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロラ
イドなど)もしくは有機アルミニウム化合物(i)と電子
供与体(たとえばジイソアミルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテルなど)との反応生成物(v)を
四塩化チタンと反応させて得られる固体生成物(ii)に、
さらに電子供与体と電子受容体(たとえば無水塩化アル
ミニウム、四塩化チタン、四塩化バナジウムなど)とを
反応させて得られる固体生成物(iii)を有機アルミニウ
ム化合物(i)および芳香族カルボン酸エステル(iv)(た
とえば安息香酸エチル、p-トルイル酸メチル、p-トルイ
ル酸エチル、p-トルイル酸-2-エチルヘキシルなど)と
組合せ、該芳香族カルボン酸エステル(iv)と該固体生成
物(iii)のモル比率iv/iii=0.1〜10.0とした触媒の存
在下にプロピレンを1段階以上で重合させることによっ
て得ることができる。 【0015】また、ハロゲン化マグネシウムに担持され
たハロゲン化チタン触媒成分と有機アルミニウム触媒成
分を含む高活性触媒組成物に電子供与体触媒成分を組み
合わせた高活性高立体規則性触媒組成物の存在下にプロ
ピレンを1段階以上で重合させることによって得ること
(好ましくは無脱灰プロセス)もできる。 【0016】ここで、アイソタクチックペンタッド分率
(P)とは、マクロモレキュールズ、6巻、6号、11月〜
12月、925〜926頁(1973年)〔Macromolecules,Vol.
6,No.6,November−December,925−926(197
3)〕に発表されている方法、すなわち13C-NMRを使
用して測定されるプロピレン系重合体分子鎖中のペンタ
ッド単位でのアイソタクチック分率である。言いかえる
と該分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続してア
イソタクチック結合したプロピレンモノマー単位の分率
を意味する。上述の13C-NMRを使用した測定におけ
るスペクトルのピークの帰属の決定は、マクロモレキュ
ールズ、8巻、5号、9月〜10月、687〜689頁(1975
年)〔Macromolecules,Vol.8,No.5,September
−October,687−689(1975)〕に基づいて行う。ちな
みに後述の実施例における13C-NMRによる測定には
FT-NMRの270MHzの装置を用い、27,000回の積算
測定により、シグナル検出限界をアイソタクチックペン
タッド分率で0.001にまで向上させて行った。 【0017】上記HCPP(H)におけるアイソタクチッ
クペンタッド分率(P)とメルトフローレート(MFR)と
の関係式の要件は、一般にMFRの低い結晶性プロピレ
ン単独重合体の前記分率Pは低下するので、使用すべき
結晶性プロピレン単独重合体として、そのMFRに対応
したPの下限値を限定することを構成要件としたもので
ある。そして該Pは分率であるから1.00が上限となり、
MFRは通常0.05〜100g/10分である。また、MFRは
JIS K 7210に準拠し、230℃、荷重2.16kgで測定す
る。 【0018】また、本発明で用いるHCPP(H)は、本
発明の効果を損なわない範囲で、通常の結晶性プロピレ
ン系重合体すなわち結晶性プロピレン単独重合体、プロ
ピレン成分を70重量%以上含有するプロピレンとエチレ
ン、ブテン-1、ペンテン-1、4-メチル-ペンテン-1、ヘ
キセン-1、オクテン-1などのα-オレフィンの1種また
は2種以上との低結晶性ないし結晶性ランダム共重合体
もしくは結晶性ブロック共重合体、プロピレンと酢酸ビ
ニルもしくはアクリル酸エステルとの共重合体もしくは
該共重合体のケン化物、プロピレンと不飽和シラン化合
物との共重合体、プロピレンと不飽和カルボン酸もしく
はその無水物との共重合体もしくは該共重合体と金属イ
オン化合物との反応生成物など、または結晶性プロピレ
ン系重合体を不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変
性した変性プロピレン系重合体、結晶性プロピレン系重
合体を不飽和シラン化合物で変性したシラン変性プロピ
レン系重合体などを混合して用いることもでき、また、
各種合成ゴム(たとえばエチレン-プロピレン共重合体
ゴム、エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体ゴ
ム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレ
ン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、スチ
レン-ブタジエン系ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン
系ゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合
体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、
スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合
体、スチレン-プロピレン-ブチレン-スチレンブロック
共重合体など) 【0019】または熱可塑性合成樹脂(たとえば超低密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、超高分子量ポリエチレン、非晶性エチレン-環状ア
ルケン共重合体(たとえば、非晶性エチレン-テトラシ
クロドデセン共重合体)、ポリブテン、ポリ-4-メチル
ペンテン-1の如き結晶性プロピレン系重合体を除くポリ
オレフィン、ポリスチレン、スチレン-アクリロニトリ
ル共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共
重合体、メタクリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチ
レンナフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
ル、フッ素樹脂、石油樹脂(たとえばC5系石油樹脂、
水添C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、水添C9系石油樹
脂、C5-C9共重合石油樹脂、水添C5-C9共重合石油樹
脂、酸変性C9系石油樹脂など)、DCPD樹脂(たと
えばシクロペンタジエン系石油樹脂、水添シクロペンタ
ジエン系石油樹脂、シクロペンタジエン-C5共重合石油
樹脂、水添シクロペンタジエン-C5共重合石油樹脂、シ
クロペンタジエン-C9共重合石油樹脂、水添シクロペン
タジエン-C9共重合石油樹脂、シクロペンタジエン-C5
-C9共重合石油樹脂、水添シクロペンタジエン-C5-C9
共重合石油樹脂などの軟化点80〜200℃のDCPD樹
脂)など)を混合して用いることもできる。 【0020】本発明で用いられる化合物Aとしては、9,
10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-1
0-オキサイド、1-メチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-
フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-メチル-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイド、6-メチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10
-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、7-メチル-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイド、8-メチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10
-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジメ
チル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2,6,8-トリメチル-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イド、2-エチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド、6-エチル-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、8-エチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォス
ファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジエチル-9,1
0-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10
-オキサイド、2,6,8-トリエチル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-i-
プロピル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェ
ナンスレン-10-オキサイド、6-i-プロピル-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イド、8-i-プロピル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォ
スファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-i-プロ
ピル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ-i-プロピル-9,10-
ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、 【0021】2-s-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-
フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-s-ブチル
-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレ
ン-10-オキサイド、8-s-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、1,8-
ジ-s-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ-s-ブチル-9,
10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-1
0-オキサイド、2-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10
-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-t-ブチ
ル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイド、8-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、1,
6-ジ-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファ
フェナンスレン-10-オキサイド、2,6-ジ-t-ブチル-9,10
-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、2,7-ジ-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ
-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,8-ジ
-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェ
ナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-t-ブチル-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド、2,6,8-トリ-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-t-
アミル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、6-t-アミル-9,10-ジヒドロ-9
-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、8-t-アミル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-t-アミル-9,
10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-1
0-オキサイド、 【0022】2,6,8-トリ-t-アミル-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-
t-オクチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、6-t-オクチル-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、8-t-オクチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-t-オ
クチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ-t-オクチル-9,10
-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、2-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-シ
クロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファ
フェナンスレン-10-オキサイド、8-シクロヘキシル-9,1
0-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10
-オキサイド、6,8-ジ-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9
-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、2,6,8-トリ-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-フ
ェニル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、2-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9
-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、6-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド、8-ベンジル-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド、6,8-ジ-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-1
0-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-ト
リ-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、2-(α-メチルベンジ
ル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、 【0023】6-(α-メチルベンジル)-9,10-ジヒドロ-
9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、8-(α-メチルベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ
-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ
(α-メチルベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ
(α-メチルベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6-ジ(α,
α-ジメチルベンジル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-t-ブチル-8
-メチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、6-ベンジル-8-メチル-9,10-
ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、6-シクロヘキシル-8-t-ブチル-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、6-ベンジル-8-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-
(α-メチルベンジル)-8-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6-t-ブチル-8-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ
-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-ベン
ジル-8-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-t-ブチル-8
-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェ
ナンスレン-10-オキサイド、6-シクロヘキシル-8-ベン
ジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2,6-ジ-t-ブチル-8-ベンジル-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイドおよび2,6-ジシクロヘキシル-8-ベンジ
ル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイドなどを例示でき、特に9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イドが好ましい。これら化合物Aの単独使用はもちろん
のこと2種以上の化合物Aを併用することもできる。該
化合物Aの配合割合は、HCPP(H)100重量部に対し
て0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部であ
る。0.01重量部未満の配合割合では引張伸度およびウェ
ルド引張伸度の改善効果が充分に発揮されず、また1重
量部を超えても構わないが、それ以上の引張伸度および
ウェルド引張伸度の改善効果が期待できず実際的でない
ばかりでなくまた不経済である。 【0024】本発明で用いられる化合物Bとしては、酢
酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、n-酪酸マ
グネシウム、i-酪酸マグネシウム、n-吉草酸マグネシウ
ム、i-吉草酸マグネシウム、n-ヘキサン酸マグネシウ
ム、n-オクタン酸マグネシウム、2-エチルヘキサン酸マ
グネシウム、デカン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネ
シウム、ミリスチン酸マグネシウム、ミリストレイン酸
マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、パルミトレ
イン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレ
イン酸マグネシウム、リノール酸マグネシウム、リノレ
ン酸マグネシウム、アラキン酸マグネシウム、ベヘン酸
マグネシウム、エルカ酸マグネシウム、リグノセリン酸
マグネシウム、セロチン酸マグネシウム、モンタン酸マ
グネシウム、メリシン酸マグネシウム、12-ヒドロキシ
オクタデカン酸マグネシウム、リシノール酸マグネシウ
ム、セレブロン酸マグネシウム、(モノ,ジミックス
ド)ヘキシルリン酸マグネシウム、(モノ,ジミックス
ド)オクチルリン酸マグネシウム、(モノ,ジミックス
ド)2-エチルヘキシルリン酸マグネシウム、(モノ,ジ
ミックスド)デシルリン酸マグネシウム、(モノ,ジミ
ックスド)ラウリルリン酸マグネシウム、(モノ,ジミ
ックスド)ミリスチルリン酸マグネシウム、(モノ,ジ
ミックスド)パルミチルリン酸マグネシウム、(モノ,
ジミックスド)ステアリルリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)オレイルリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)リノールリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)リノリルリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)ドコシルリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)エルシルリン酸マグネシウム、(モ
ノ,ジミックスド)テトラコシルリン酸マグネシウム、
(モノ,ジミックスド)ヘキサコシルリン酸マグネシウ
ムおよび(モノ,ジミックスド)オクタコシルリン酸マ
グネシウムなどを例示でき、特に2-エチルヘキサン酸マ
グネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マ
グネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸
マグネシウム、オレイン酸マグネシウム、ベヘン酸マグ
ネシウム、エルカ酸マグネシウム、モンタン酸マグネシ
ウム、12-ヒドロキシオクタデカン酸マグネシウムおよ
び(モノ,ジミックスド)ステアリルリン酸マグネシウ
ムが好ましい。これら化合物Bの単独使用はもちろんの
こと、2種以上の化合物Bを併用することもできる。該
化合物Bの配合割合は、HCPP(H)100重量部に対し
て0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部であ
る。0.01重量部未満の配合割合では引張伸度およびウェ
ルド引張伸度の改善効果が充分に発揮されず、また1重
量部を超えても構わないが、それ以上の引張伸度および
ウェルド引張伸度の改善効果が期待できず実際的でない
ばかりでなくまた不経済である。 【0025】本発明で用いられる化合物Cとしては、10
-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、1-メチル-10-ヒドロキシ
-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレ
ン-10-オキサイド、2-メチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、6-メチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、7-
メチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、8-メチル-10-
ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジメチル-10-ヒドロ
キシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2,6,8-トリメチル-10-ヒドロキ
シ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイド、2-エチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド、6-エチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
8-エチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-
フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジエチ
ル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォス
ファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-トリエチル
-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド、2-i-プロピル-10-ヒ
ドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェ
ナンスレン-10-オキサイド、6-i-プロピル-10-ヒドロキ
シ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイド、8-i-プロピル-10-ヒドロキシ-9,1
0-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10
-オキサイド、6,8-ジ-i-プロピル-10-ヒドロキシ-9,10-
ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、2,6,8-トリ-i-プロピル-10-ヒドロキシ-9,
10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-1
0-オキサイド、2-s-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イド、 【0026】6-s-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ
-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、8-s-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、1,8-
ジ-s-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-1
0-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-ト
リ-s-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-1
0-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-t-ブチ
ル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォス
ファフェナンスレン-10-オキサイド、6-t-ブチル-10-ヒ
ドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェ
ナンスレン-10-オキサイド、8-t-ブチル-10-ヒドロキシ
-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレ
ン-10-オキサイド、1,6-ジ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,
10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-1
0-オキサイド、2,6-ジ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-
ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、2,7-ジ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド、2,8-ジ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、6,8-ジ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イド、2,6,8-トリ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、2-t-アミル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6-t-アミル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10
-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、8-t-アミ
ル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォス
ファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-t-アミル-
10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファ
フェナンスレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ-t-アミル-
10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファ
フェナンスレン-10-オキサイド、2-t-オクチル-10-ヒド
ロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、 【0027】6-t-オクチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサ
イド、8-t-オクチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6,8-ジ-t-オクチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,
6,8-トリ-t-オクチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
2-シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-
シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、8-シ
クロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-
10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6,8-ジ-
シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6,
8-トリ-シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-
9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイ
ド、6-フェニル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-ベ
ンジル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-ベンジル-1
0-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファ
フェナンスレン-10-オキサイド、8-ベンジル-10-ヒドロ
キシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、6,8-ジ-ベンジル-10-ヒドロキ
シ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイド、2,6,8-トリ-ベンジル-10-ヒドロ
キシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2-(α-メチルベンジル)-10-
ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、6-(α-メチルベンジ
ル)-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォ
スファフェナンスレン-10-オキサイド、8-(α-メチル
ベンジル)-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10
-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、 【0028】6,8-ジ(α-メチルベンジル)-10-ヒドロ
キシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナン
スレン-10-オキサイド、2,6,8-トリ(α-メチルベンジ
ル)-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォ
スファフェナンスレン-10-オキサイド、2,6-ジ(α,α-
ジメチルベンジル)-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6-t-ブチル-8-メチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6-ベンジル-8-メチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、
6-シクロヘキシル-8-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド、6-ベンジル-8-t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10
-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイド、6-(α-メチルベンジル)-8-t-ブチル-10-
ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフ
ェナンスレン-10-オキサイド、6-t-ブチル-8-シクロヘ
キシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-ベンジル-8
-シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキ
サ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-t-
ブチル-8-ベンジル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、6-
シクロヘキシル-8-ベンジル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、2,6-ジ-t-ブチル-8-ベンジル-10-ヒドロキシ-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイドおよび2,6-ジシクロヘキシル-8-ベンジ
ル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォス
ファフェナンスレン-10-オキサイドなどを例示でき、特
に10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイドが好ましい。これら化
合物Cの単独使用はもちろんのこと2種以上の化合物C
を併用することもできる。該化合物Cの配合割合は、H
CPP(H)100重量部に対して0.01〜1重量部、好まし
くは0.05〜0.5重量部である。0.01重量部未満の配合割
合では引張伸度およびウェルド引張伸度の改善効果が充
分に発揮されず、また1重量部を超えても構わないが、
それ以上の引張伸度およびウェルド引張伸度の改善効果
が期待できず実際的でないばかりでなくまた不経済であ
る。 【0029】本発明の組成物にあっては、通常結晶性プ
ロピレン重合体に添加される各種の添加剤たとえばフェ
ノール系、チオエーテル系、リン系などの酸化防止剤
(ただし、化合物Aおよび化合物Cを除く)、光安定
剤、重金属不活性化剤(銅害防止剤;ただし、化合物A
を除く)、透明化剤、β晶造核剤、滑剤、帯電防止剤、
防曇剤、アンチブロッキング剤、無滴剤、有機過酸化物
の如きラジカル発生剤、難燃剤、難燃助剤、顔料、ハロ
ゲン捕捉剤、金属石ケン類などの分散剤もしくは中和
剤、有機系や無機系の抗菌剤、無機充填剤(たとえばマ
イカ、クレ−、ウォラストナイト、ゼオライト、カオリ
ン、ベントナイト、パーライト、ケイソウ土、アスベス
ト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、塩
基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネー
ト・ハイドレート、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、硫化亜鉛、
硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ガラス繊維、チタン酸カリウム、炭素繊維、カーボ
ンブラック、グラファイトおよび金属繊維など)、カッ
プリング剤(たとえばシラン系、チタネート系、ボロン
系、アルミネート系、ジルコアルミネート系など)の如
き表面処理剤で表面処理された前記無機充填剤または有
機充填剤(たとえば木粉、パルプ、故紙、合成繊維、天
然繊維など)を本発明の目的を損なわない範囲で併用す
ることができる。 【0030】本発明の組成物は、たとえばHCPP(H)
に前記の化合物A、化合物Bおよび化合物Cならびに通
常結晶性プロピレン重合体に添加される前述の各種添加
剤のそれぞれ所定量を通常の混合装置たとえばヘンシェ
ルミキサー(商品名)、スーパーミキサー、リボンブレ
ンダー、バンバリミキサーなどを用いて混合し、通常の
単軸押出機、2軸押出機、ブラベンダーまたはロールな
どで、溶融混練温度150℃〜300℃、好ましくは180℃〜2
70℃で溶融混練ペレタイズすることにより得ることがで
きる。得られた組成物は射出成形法、押出成形法、ブロ
ー成形法などの各種成形法により目的とする成形品の製
造に供される。 【0031】 【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。なお、実施例および比較例で用いた評価
方法は次の方法によった。 1)引張伸度:引張試験により評価した。すなわち得ら
れたペレットを用いて長さ175mm、巾10mm、厚み3.3mmの
JIS1号試験片を射出成形法により作成し、該試験片
を用いて引張伸度を測定(JIS K 7113に準拠)評価
した。引張伸度の優れた材料とは引張伸度の大きいもの
をいう。 2)ウェルド引張伸度:ウェルド引張試験により評価し
た。すなわち得られたペレットを用いて長さ175mm、巾1
0mm、厚み3.3mmの試験片中央部にウェルドラインを有す
るJIS1号試験片を射出成形法により作成し、該試験
片を用いてウェルド引張伸度を測定(JIS K 7113に
準拠)評価した。ウェルド引張伸度の優れた材料とはウ
ェルド引張伸度の大きいものをいう。 【0032】製造例1〜3(実施例1〜18および比較例
1〜21で用いるHCPP(H)の製造方法) (1) 触媒の調製 n-ヘキサン600ml、ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド(DEAC)0.50モル、ジイソアミルエーテル1.20モル
を25℃で1分間で混合し5分間同温度で反応させて反応
生成液(v)(ジイソアミルエーテル/DEACのモル比
2.4)を得た。窒素置換された反応器に四塩化チタン4.0
モルを入れ、35℃に加熱し、これに上記反応生成液(v)
の全量を180分間で滴下したのち、同温度に30分間保
ち、75℃に昇温してさらに1時間反応させ、室温(20℃)
まで冷却し上澄液を除き、n-ヘキサン4,000mlを加えて
デカンテーションで上澄液を除く操作を4回繰り返し
て、固体生成物(ii)190gを得た。この固体生成物(ii)の
全量をn-ヘキサン3,000ml中に懸濁させた状態で、20℃
でジイソアミルエーテル160gと四塩化チタン350gとを室
温にて約1分間で加え65℃で1時間反応させた。反応終
了後、室温まで冷却し、上澄液をデカンテーションによ
って除いたのち、4,000mlのn-ヘキサンを加え10分間攪
拌し、静置して上澄液を除く操作を5回繰り返したの
ち、減圧下で乾燥させ固体生成物(iii)を得た。 【0033】(2) 予備活性化触媒の調製 内容積20リットルの傾斜羽根付きステンレス製反応器を
窒素ガスで置換したのち、n-ヘキサン15リットル、ジエ
チルアルミニウムモノクロライド42g、固体生成物(iii)
30gを室温で加えたのち、水素15Nlを入れ、プロピレン
分圧5kg/cm2Gで5分間反応させ、未反応プロピレン、
水素およびn-ヘキサンを減圧で除去し、予備活性化触媒
(vi)を粉粒体で得た(固体生成物(iii)1g当りプロピレ
ン82.0g反応)。 【0034】(3) プロピレンの重合 窒素ガスで置換した内容積250リットルのタービン型攪
拌羽根付きステンレス製重合器内に乾燥したn-ヘキサン
100リットルついでジエチルアルミニウムモノクロライ
ド10g、前記予備活性化触媒(vi)10gおよびp-トルイル酸
メチル11.0gを仕込み、さらに水素を製造例1は100Nl、
製造例2は200Nlおよび製造例3は410Nlそれぞれ添加し
た。ついで器内の温度を70℃に昇温後、該器内にプロピ
レンを供給し、器内の圧力を10kg/cm2Gに昇圧した。そ
して温度を70℃、圧力を10kg/cm2Gに維持しながら4時
間重合を継続後、メタノールを25リットル供給し、温度
を80℃に昇温した。30分後、さらに20重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液を100g加え20分間攪拌し、純水50リット
ルを加えたのち、残存プロピレンを排出した。水層を抜
き出したのち、さらに50リットルの純水を加え10分間攪
拌水洗し、水層を抜き出し、さらにHCPP(H)−n-ヘ
キサンスラリーを抜き出し、スラリーを濾過し、該濾過
物を乾燥して白色のHCPP(H)粉末を得た。得られた
HCPP(H)は前述のメルトフローレート(MFR)およ
びアイソタクチックペンタッド分率(P)を求めるのに供
した。これらの分析結果を表1に示した。 【0035】なお、製造例1〜3で得られたHCPP
(H)を、以下それぞれHCPP(H)−〔1〕、HCPP
(H)−〔2〕およびHCPP(H)−〔3〕と略記する。 【0036】 【表1】 【0037】実施例1〜6、比較例1〜7 結晶性プロピレン重合体として製造例1で製造したMF
R2.5g/10分の安定化されていない粉末状HCPP(H)
−〔1〕100重量部に、化合物Aとして9,10-ジヒドロ-9
-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド
もしくは2,6,8-トリ-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ
-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド、化合物
Bとして酢酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム
もしくは(モノ,ジミックスド)2-エチルヘキシルリン
酸マグネシウム、化合物Cとして10-ヒドロキシ-9,10-
ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-
オキサイドもしくは2,6,8-トリ-t-ブチル-10-ヒドロキ
シ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンス
レン-10-オキサイドおよび他の添加剤のそれぞれ所定量
を後述の表2に記載した配合割合でヘンシェルミキサー
(商品名)に入れ、3分間攪拌混合したのち、口径30mm
の2軸押出機で200℃にて溶融混練処理してペレット化
した。また比較例1〜7としてMFRが2.5g/10分の安
定化されていない粉末状HCPP(H)−〔1〕100重量
部に後述の表3に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合
し、実施例1〜6に準拠して溶融混練処理してペレット
を得た。 【0038】引張伸度およびウェルド引張伸度の評価に
用いる試験片は、得られたペレットを樹脂温度250℃、
金型温度50℃で射出成形により調製した。得られた試験
片を用いて前記の試験方法により引張伸度およびウェル
ド引張伸度の評価を行った。これらの結果を表2、3に
示した。 【0039】 【表2】 注)*HCPP(H)−〔1〕100重量部に対する添加剤
の重量部 【0040】 【表3】 注)*HCPP(H)−〔1〕100重量部に対する添加剤
の重量部 【0041】実施例7〜12、比較例8〜14 結晶性プロピレン重合体として製造例2で製造したMF
R10.6g/10分の安定化されていない粉末状HCPP
(H)−〔2〕100重量部に、化合物Aとして2-シクロヘ
キシル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイドもしくは6-フェニル-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド、化合物Bとしてオレイン酸マグネシウム、ベヘ
ン酸マグネシウムもしくは(モノ,ジミックスド)ステ
アリルリン酸マグネシウム、化合物Cとして2-シクロヘ
キシル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フ
ォスファフェナンスレン-10-オキサイドもしくは6-フェ
ニル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォ
スファフェナンスレン-10-オキサイドおよび他の添加剤
のそれぞれ所定量を後述の表4に記載した配合割合でヘ
ンシェルミキサー(商品名)に入れ、3分間攪拌混合し
たのち、口径30mmの2軸押出機で200℃にて溶融混練処
理してペレット化した。また比較例8〜14としてMFR
が10.6g/10分の安定化されていない粉末状HCPP
(H)−〔2〕100重量部に後述の表5に記載の添加剤の
それぞれ所定量を配合し、実施例7〜12に準拠して溶融
混練処理してペレットを得た。 【0042】引張伸度およびウェルド引張伸度の評価に
用いる試験片は、得られたペレットを樹脂温度250℃、
金型温度50℃で射出成形により調製した。得られた試験
片を用いて前記の試験方法により引張伸度およびウェル
ド引張伸度の評価を行った。これらの結果を表4、5に
示した。 【0043】 【表4】 注)*HCPP(H)−〔2〕100重量部に対する添加剤
の重量部 【0044】 【表5】注)*HCPP(H)−〔2〕100重量部に対する添加
剤の重量部 【0045】実施例13〜18、比較例15〜21 結晶性プロピレン重合体として製造例3で製造したMF
R34.0g/10分の安定化されていない粉末状HCPP
(H)−〔3〕100重量部に、化合物Aとして2-ベンジル-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイドもしくは6-(α-メチルベンジル)-8-t-
ブチル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナ
ンスレン-10-オキサイド、化合物Bとしてモンタン酸マ
グネシウム、12-ヒドロキシオクタデカン酸マグネシウ
ムもしくは(モノ,ジミックスド)ステアリルリン酸マ
グネシウム、化合物Cとして2-ベンジル-10-ヒドロキシ
-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレ
ン-10-オキサイドもしくは6-(α-メチルベンジル)-8-
t-ブチル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-
フォスファフェナンスレン-10-オキサイドおよび他の添
加剤のそれぞれ所定量を後述の表6に記載した配合割合
でヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、3分間攪拌混
合したのち、口径30mmの2軸押出機で200℃にて溶融混
練処理してペレット化した。また比較例15〜21としてM
FRが34.0g/10分の安定化されていない粉末状HCP
P(H)−〔3〕100重量部に後述の表7に記載の添加剤
のそれぞれ所定量を配合し、実施例13〜18に準拠して溶
融混練処理してペレットを得た。 【0046】引張伸度およびウェルド引張伸度の評価に
用いる試験片は、得られたペレットを樹脂温度250℃、
金型温度50℃で射出成形により調製した。得られた試験
片を用いて前記の試験方法により引張伸度およびウェル
ド引張伸度の評価を行った。これらの結果を表6、7に
示した。 【0047】 【表6】注)*HCPP(H)−〔3〕100重量部に対する添加剤
の重量部 【0048】 【表7】 注)*HCPP(H)−〔3〕100重量部に対する添加
剤の重量部 【0049】表2〜表7に示される本発明にかかわる化
合物および添加剤は下記の通りである。 化合物A〔1〕:9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド 化合物A〔2〕:2,6,8-トリ-t-ブチル-9,10-ジヒドロ-
9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド 化合物A〔3〕:2-シクロヘキシル-9,10-ジヒドロ-9-
オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド 化合物A〔4〕:6-フェニル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-
10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド 化合物A〔5〕:2-ベンジル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-
10-フォスファフェナンスレン-10-オキサイド 化合物A〔6〕:6-(α-メチルベンジル)-8-t-ブチル
-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレ
ン-10-オキサイド 化合物B〔1〕:酢酸マグネシウム 化合物B〔2〕:ステアリン酸マグネシウム 化合物B〔3〕:オレイン酸マグネシウム 化合物B〔4〕:ベヘン酸マグネシウム 化合物B〔5〕:モンタン酸マグネシウム 化合物B〔6〕:12-ヒドロキシオクタデカン酸マグネ
シウム 化合物B〔7〕:(モノ,ジミックスド)2-エチルヘキ
シルリン酸マグネシウム 化合物B〔8〕:(モノ,ジミックスド)ステアリルリ
ン酸マグネシウム 【0050】化合物C〔1〕:10-ヒドロキシ-9,10-ジ
ヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オ
キサイド 化合物C〔2〕:2,6,8-トリ-t-ブチル-10-ヒドロキシ-
9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン
-10-オキサイド 化合物C〔3〕:2-シクロヘキシル-10-ヒドロキシ-9,1
0-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10
-オキサイド 化合物C〔4〕:6-フェニル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド 化合物C〔5〕:2-ベンジル-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒ
ドロ-9-オキサ-10-フォスファフェナンスレン-10-オキ
サイド 化合物C〔6〕:6-(α-メチルベンジル)-8-t-ブチル
-10-ヒドロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-フォスフ
ァフェナンスレン-10-オキサイド フェノール系酸化防止剤1:2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾ
ール フェノール系酸化防止剤2:テトラキス〔メチレン-3-
(3',5'-ジ-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕メタン フェノール系酸化防止剤3:1,3,5-トリメチル-2,4,6-
トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン リン系酸化防止剤1:ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル)-ペンタエリスリトール-ジフォスファイト リン系酸化防止剤2:ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチル
フェニル)-ペンタエリスリトール-ジフォスファイト 【0051】表2、3に記載の実施例および比較例は、
結晶性プロピレン重合体としてHCPP(H)−〔1〕を
用いた場合である。表2、3からわかるように、実施例
1〜6は本発明にかかわる化合物A、化合物Bおよび化
合物Cを配合したものであり、実施例1〜6と比較例1
(化合物A、化合物Bおよび化合物Cを配合しないも
の)とをくらべてみると、実施例1〜6は引張伸度およ
びウェルド引張伸度が著しく優れていることがわかる。
化合物A、化合物Bもしくは化合物Cをそれぞれ単独に
配合した比較例2〜5と実施例1〜6をくらべてみる
と、比較例2〜5の引張伸度およびウェルド引張伸度は
比較例1と同程度でありほとんど改善されないことがわ
かる。また、化合物Aおよび化合物Bまたは化合物Bお
よび化合物Cをそれぞれ配合した比較例6〜7と実施例
1〜6をくらべてみると、比較例6〜7の引張伸度およ
びウェルド引張伸度はかなり改善はされるもののいまだ
充分満足できるものではなく、実施例1〜6の化合物
A、化合物Bおよび化合物Cの組み合わせが著しい引張
伸度およびウェルド引張伸度の改善効果を奏することが
わかる。従って、本発明にかかわる化合物A、化合物B
および化合物Cの3成分の配合を同時に満たさない比較
各例は、本発明の効果を奏さないことが明らかである。
すなわち、本発明で得られる引張伸度およびウェルド引
張伸度は、HCPP(H)に化合物A、化合物Bおよび化
合物Cを配合したときにはじめてみられる特有の効果で
あるといえる。 【0052】表4〜表7は、結晶性プロピレン重合体と
してそれぞれHCPP(H)−〔2〕、HCPP(H)−
〔3〕を用いたものであり、これらについても上述と同
様の効果が確認された。 【0053】 【発明の効果】本発明の組成物は、成形品としたとき、
引張伸度およびウェルド引張伸度に著しく優れた成形品
が得られる組成物である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アイソタクチックペンタッド分率(P)と
    メルトフローレート(MFR:230℃における荷重2.16k
    gを加えた場合の10分間の溶融樹脂の吐出量)との関係
    が1.00≧P≧0.015 logMFR+0.955である結晶性プロ
    ピレン単独重合体100重量部に対して、下記一般式(1)
    で示される環状リン化合物、下記〜から選ばれた1
    種または2種以上のマグネシウム化合物および下記一般
    式(2)で示される環状リン化合物をそれぞれ0.01〜1重
    量部配合してなる結晶性プロピレン重合体組成物。 脂肪酸マグネシウム 脂肪族リン酸マグネシウム 【化1】 【化2】 (ただし、式中Ar1〜Ar4はアリーレン基、アルキルア
    リーレン基、シクロアルキルアリーレン基、アリールア
    リーレン基もしくはアラールキルアリーレン基をそれぞ
    れ示す。)
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