JP3368417B2 - タービン静翼 - Google Patents
タービン静翼Info
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- JP3368417B2 JP3368417B2 JP35748997A JP35748997A JP3368417B2 JP 3368417 B2 JP3368417 B2 JP 3368417B2 JP 35748997 A JP35748997 A JP 35748997A JP 35748997 A JP35748997 A JP 35748997A JP 3368417 B2 JP3368417 B2 JP 3368417B2
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- turbine
- end wall
- outer end
- blade
- cooling
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に冷却流路を
形成したガスタービン静翼に係わり、特に冷却流路出入
口近傍の剛性を高めるための構造の改良に関するもので
ある。
形成したガスタービン静翼に係わり、特に冷却流路出入
口近傍の剛性を高めるための構造の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの効率は、燃焼器出口温度
もしくはタービン入り口温度の上昇とともに向上する。
しかしながら現状のガスタービンの燃焼器出口温度は1
300℃から1500℃に向かっており、すでに高温の
燃焼ガスに曝されるタービン翼表面温度は使用される耐
熱合金の限界温度を超えているため、圧縮機から抽気し
た空気をタービン翼の内部に供給することによりタービ
ン翼を冷却し、その温度を限界以下にして使用してい
る。
もしくはタービン入り口温度の上昇とともに向上する。
しかしながら現状のガスタービンの燃焼器出口温度は1
300℃から1500℃に向かっており、すでに高温の
燃焼ガスに曝されるタービン翼表面温度は使用される耐
熱合金の限界温度を超えているため、圧縮機から抽気し
た空気をタービン翼の内部に供給することによりタービ
ン翼を冷却し、その温度を限界以下にして使用してい
る。
【0003】しかしながら、圧縮機から抽気した空気は
直接には仕事に関与しないため、ガスタービン全体の効
率は低下することになる。従ってタービン翼の冷却は圧
縮機からの空気の抽気量を可能な限り少なくできる構造
であることが望まれる。これに対応する従来技術の公知
例としては、特開平5-195705号公報および特開平6-2574
05号公報に開示された技術があげられる。前者の公知例
においては、開回路空気冷却において冷却流路に挿入体
を挿入し冷却効果を高めることにより、熱効率低下を最
小限にしつつ静翼の冷却を可能としている。また、後者
の公知例においても、閉回路蒸気冷却と開回路空気冷却
を併用することにより熱効率低下を最小限にしつつ静翼
の冷却を可能としている。
直接には仕事に関与しないため、ガスタービン全体の効
率は低下することになる。従ってタービン翼の冷却は圧
縮機からの空気の抽気量を可能な限り少なくできる構造
であることが望まれる。これに対応する従来技術の公知
例としては、特開平5-195705号公報および特開平6-2574
05号公報に開示された技術があげられる。前者の公知例
においては、開回路空気冷却において冷却流路に挿入体
を挿入し冷却効果を高めることにより、熱効率低下を最
小限にしつつ静翼の冷却を可能としている。また、後者
の公知例においても、閉回路蒸気冷却と開回路空気冷却
を併用することにより熱効率低下を最小限にしつつ静翼
の冷却を可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知例の従来技術では冷却効率の改善により、タービン翼
の温度を耐熱合金の限界温度以下に設計できても、下記
の強度信頼性上の課題が残されていた。
知例の従来技術では冷却効率の改善により、タービン翼
の温度を耐熱合金の限界温度以下に設計できても、下記
の強度信頼性上の課題が残されていた。
【0005】従来技術では、タービン翼の翼部の高温燃
焼ガスの流路表面は高温の燃焼ガスの熱流束により温度
が上昇するが、翼部内に形成された冷却流路の表面は翼
部表面からの燃焼ガスからの熱伝導よりも冷却流路表面
からの冷却の熱伝達の効果が大きく、翼部表面ほど温度
は上昇しない。このため、翼部表面と翼部内の冷却流路
表面とではガスタービンの半径方向への熱膨張に差が生
じ、結果として平均的には翼部表面には圧縮熱応力が、
冷却流路表面には引張熱応力が発生する。またタービン
翼全体の温度分布の不均一は局所的な熱応力も発生さ
せ、強度上の許容値を超えてしまうことが課題として残
されている。特に静翼の場合は、エンドウォール部半径
方向外向き表面に翼冷却流路へ冷却媒体を流入または流
出するための孔が空いていることにより翼部とエンドウ
ォール部との取り付き部近傍の剛性が低下し、エンドウ
ォール部の内向き表面や翼部表面の熱膨張により大きく
変形するために、翼部とエンドウォール部との取り付き
部近傍の冷却流路内面(図5に示す部位”A”参照)に
大きな応力が発生することが課題として残されている。
焼ガスの流路表面は高温の燃焼ガスの熱流束により温度
が上昇するが、翼部内に形成された冷却流路の表面は翼
部表面からの燃焼ガスからの熱伝導よりも冷却流路表面
からの冷却の熱伝達の効果が大きく、翼部表面ほど温度
は上昇しない。このため、翼部表面と翼部内の冷却流路
表面とではガスタービンの半径方向への熱膨張に差が生
じ、結果として平均的には翼部表面には圧縮熱応力が、
冷却流路表面には引張熱応力が発生する。またタービン
翼全体の温度分布の不均一は局所的な熱応力も発生さ
せ、強度上の許容値を超えてしまうことが課題として残
されている。特に静翼の場合は、エンドウォール部半径
方向外向き表面に翼冷却流路へ冷却媒体を流入または流
出するための孔が空いていることにより翼部とエンドウ
ォール部との取り付き部近傍の剛性が低下し、エンドウ
ォール部の内向き表面や翼部表面の熱膨張により大きく
変形するために、翼部とエンドウォール部との取り付き
部近傍の冷却流路内面(図5に示す部位”A”参照)に
大きな応力が発生することが課題として残されている。
【0006】本発明の目的は、内部に冷却流路を形成し
た翼部と、冷却流路の出入口を形成した外側エンドウォ
ール部と、内側エンドウォール部とからなり、外側エン
ドウォール部の冷却流路出入口近傍の強度不足を解消す
る構造のタービン静翼を提供することにある。
た翼部と、冷却流路の出入口を形成した外側エンドウォ
ール部と、内側エンドウォール部とからなり、外側エン
ドウォール部の冷却流路出入口近傍の強度不足を解消す
る構造のタービン静翼を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のタービン静翼は、タービンケーシング内に
タービン回転軸心を中心軸として固定された外側取付け
リングと該外側取付けリング内側に同心円的に配置され
た内側取付けリングとの間を渡して半径方向に放射状に
組み立てられたタービン翼であって、翼部と、この翼部
長手方向の外側端に設けられ外側取付けリングに結合す
る外側エンドウォール部と、翼部長手方向の内側端に設
けられ内側取付けリングに結合する内側エンドウォール
部とが一体成形されてなり、翼部内にはその長手方向に
冷却流路が形成され、この冷却流路の入口及び出口が外
側エンドウォール部の外向き表面に開口し、さらに冷却
流路の入口及び出口を含む領域の周囲に外側エンドウォ
ール部の外向き表面との間にすき間を冷却流路として形
成する覆い板を有するタービン静翼において、外側エン
ドウォール部の外向き表面に開口された冷却流路の入口
及び出口の両方を囲んで表面から覆い板の位置よりも外
方向に延ばして立ち上がる筒状の外壁と、この外端面を
ふさぐ蓋と、これを貫通して入口及び出口に接続された
冷却媒体の流入配管及び流出配管とを設けてなることを
特徴とする。
に、本発明のタービン静翼は、タービンケーシング内に
タービン回転軸心を中心軸として固定された外側取付け
リングと該外側取付けリング内側に同心円的に配置され
た内側取付けリングとの間を渡して半径方向に放射状に
組み立てられたタービン翼であって、翼部と、この翼部
長手方向の外側端に設けられ外側取付けリングに結合す
る外側エンドウォール部と、翼部長手方向の内側端に設
けられ内側取付けリングに結合する内側エンドウォール
部とが一体成形されてなり、翼部内にはその長手方向に
冷却流路が形成され、この冷却流路の入口及び出口が外
側エンドウォール部の外向き表面に開口し、さらに冷却
流路の入口及び出口を含む領域の周囲に外側エンドウォ
ール部の外向き表面との間にすき間を冷却流路として形
成する覆い板を有するタービン静翼において、外側エン
ドウォール部の外向き表面に開口された冷却流路の入口
及び出口の両方を囲んで表面から覆い板の位置よりも外
方向に延ばして立ち上がる筒状の外壁と、この外端面を
ふさぐ蓋と、これを貫通して入口及び出口に接続された
冷却媒体の流入配管及び流出配管とを設けてなることを
特徴とする。
【0008】また、筒状の外壁の横断面外郭形状は、翼
部の横断面外郭形状と略同じとし、外側エンドウォール
部の外向き表面に接合したものであることが好ましい。
部の横断面外郭形状と略同じとし、外側エンドウォール
部の外向き表面に接合したものであることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態となるター
ビン静翼について図面を用いて説明する。図1にガスタ
ービン1の全体構成を示す。
ビン静翼について図面を用いて説明する。図1にガスタ
ービン1の全体構成を示す。
【0010】ガスタービン1は、空気を圧縮する圧縮機
2と、該圧縮機2によって圧縮された空気と燃料を混合
して燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する燃焼器3と、
燃焼ガスのエネルギをタービンロータ5の回転運動に変
換するタービン部4とからなる。タービン部4には複数
のタービン翼が列状に円周方向に配置され、さらに複数
の翼列がタービン軸方向に配置される。翼列には固定さ
れて周方向には動かない静翼の列とタービンロータ5に
取り付けられて周方向に回転可能な動翼の列があり、静
翼列と動翼列が軸方向に交互に配置されている。静翼列
は、タービンケーシング23内に固定された取付けリン
グ24(外側取付けリング)と、この取付けリング24内
側にあるリング状のダイヤフラム25(内側取付けリン
グ)との間を渡して半径方向に放射状に組み立てられて
いる。取付けリング24及びダイヤフラム25は、共に
タービン回転軸心について同心円的に配置されている。
2と、該圧縮機2によって圧縮された空気と燃料を混合
して燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する燃焼器3と、
燃焼ガスのエネルギをタービンロータ5の回転運動に変
換するタービン部4とからなる。タービン部4には複数
のタービン翼が列状に円周方向に配置され、さらに複数
の翼列がタービン軸方向に配置される。翼列には固定さ
れて周方向には動かない静翼の列とタービンロータ5に
取り付けられて周方向に回転可能な動翼の列があり、静
翼列と動翼列が軸方向に交互に配置されている。静翼列
は、タービンケーシング23内に固定された取付けリン
グ24(外側取付けリング)と、この取付けリング24内
側にあるリング状のダイヤフラム25(内側取付けリン
グ)との間を渡して半径方向に放射状に組み立てられて
いる。取付けリング24及びダイヤフラム25は、共に
タービン回転軸心について同心円的に配置されている。
【0011】図2に本発明の一実施の形態におけるター
ビン静翼6を示す。タービン静翼6は燃焼器3から排出
された高温の燃焼ガスを動翼に適切に指向する働きをも
っている。タービン静翼6は、横断面が羽根状で縦軸方
向に延びる翼部9と、翼部9の外側端に結合する外側エ
ンドウォール部7と、該翼部9の内側端に結合する内側
エンドウォール部8とから構成されている。外側エンド
ウォール部7の半径方向外向き表面には、ケーシングの
取付けリング23にタービン静翼6を取り付けるための
支持フック10a、10bが設けられている。支持フッ
ク10a、10bは、外側エンドウォール部7の外向き
表面の前後部(タービン軸方向からみて前後)に位置し
ている。また、外側エンドウォール部7の外向き表面で
支持フック10a、10bに挟まれた中央部には、本発
明のかかる翼部延長部12が設けられている。この翼部
延長部12は、図3に示すように、翼部9内に設けた冷
却孔であるリターンフロー16の流入孔及び流出孔に冷
却媒体の流入配管11a及び流出配管11bをそれぞれ
接続している。図2に示しているのはタービン静翼6は
第1翼列の静翼であり、従って、燃焼器3から排出され
る高温の燃焼ガスに直接曝される。従って、この翼の冷
却は極めて重要である。
ビン静翼6を示す。タービン静翼6は燃焼器3から排出
された高温の燃焼ガスを動翼に適切に指向する働きをも
っている。タービン静翼6は、横断面が羽根状で縦軸方
向に延びる翼部9と、翼部9の外側端に結合する外側エ
ンドウォール部7と、該翼部9の内側端に結合する内側
エンドウォール部8とから構成されている。外側エンド
ウォール部7の半径方向外向き表面には、ケーシングの
取付けリング23にタービン静翼6を取り付けるための
支持フック10a、10bが設けられている。支持フッ
ク10a、10bは、外側エンドウォール部7の外向き
表面の前後部(タービン軸方向からみて前後)に位置し
ている。また、外側エンドウォール部7の外向き表面で
支持フック10a、10bに挟まれた中央部には、本発
明のかかる翼部延長部12が設けられている。この翼部
延長部12は、図3に示すように、翼部9内に設けた冷
却孔であるリターンフロー16の流入孔及び流出孔に冷
却媒体の流入配管11a及び流出配管11bをそれぞれ
接続している。図2に示しているのはタービン静翼6は
第1翼列の静翼であり、従って、燃焼器3から排出され
る高温の燃焼ガスに直接曝される。従って、この翼の冷
却は極めて重要である。
【0012】図3は本発明の一実施の形態におけるター
ビン静翼の外側エンドウォール部を説明するもので、図
3(A)にその外観を示し、図3(B)にはその一部断面構
造を示す。外側エンドウォール部7の外向き表面14の
部位で前後の支持フック10aと支持フック10bとの
間の中央部には、翼部9の内部に形成されたリターンフ
ロー流路16の流入口15a及び流出口15bがそれぞ
れ開口している。流入口15a及び流出口15bは1つ
あるいは複数適宜設ける。流入口15a及び流出口15
bを含む領域の周囲には、図4に示す覆い板22が設け
られ、この覆い板22と外側エンドウォール部7の外向
き表面14間にすき間を設けこのすき間を冷却媒体の流
路とする。このすき間には外部から覆い板22に形成し
た噴出孔19を通じて冷却媒体が供給される。なお、覆
い板は図2に示すタービン静翼にも同様に設けられてい
る。
ビン静翼の外側エンドウォール部を説明するもので、図
3(A)にその外観を示し、図3(B)にはその一部断面構
造を示す。外側エンドウォール部7の外向き表面14の
部位で前後の支持フック10aと支持フック10bとの
間の中央部には、翼部9の内部に形成されたリターンフ
ロー流路16の流入口15a及び流出口15bがそれぞ
れ開口している。流入口15a及び流出口15bは1つ
あるいは複数適宜設ける。流入口15a及び流出口15
bを含む領域の周囲には、図4に示す覆い板22が設け
られ、この覆い板22と外側エンドウォール部7の外向
き表面14間にすき間を設けこのすき間を冷却媒体の流
路とする。このすき間には外部から覆い板22に形成し
た噴出孔19を通じて冷却媒体が供給される。なお、覆
い板は図2に示すタービン静翼にも同様に設けられてい
る。
【0013】この実施の形態では、外向き表面14上に
翼部9の外殻を延長するかのように、翼部延長部12を
形成する。翼部延長部12は、冷却媒体の流入口15a
及び流出口15bの両方を囲んで表面14から立ち上が
る筒状の外壁12aと、外壁12aの外端面をふさぐ蓋
12bと、蓋12bを貫通して冷却媒体の流入孔15a
及び流出孔15bにまで延びる配管11a、11bとか
ら構成している。翼部延長部12は鋳造で一体構造にす
るか、または別体の翼部延長部12を外側エンドウォー
ル部7に接合して一体構造としてもよい。
翼部9の外殻を延長するかのように、翼部延長部12を
形成する。翼部延長部12は、冷却媒体の流入口15a
及び流出口15bの両方を囲んで表面14から立ち上が
る筒状の外壁12aと、外壁12aの外端面をふさぐ蓋
12bと、蓋12bを貫通して冷却媒体の流入孔15a
及び流出孔15bにまで延びる配管11a、11bとか
ら構成している。翼部延長部12は鋳造で一体構造にす
るか、または別体の翼部延長部12を外側エンドウォー
ル部7に接合して一体構造としてもよい。
【0014】圧縮機2から抽気される空気は冷却媒体1
3として外側エンドウォール部7に供給される。冷却媒
体13は、配管11aを経て外側エンドウォール7の外
向き表面14にある流入口15aより翼部9の内部のリ
ターンフロー流路16に流入し、該流路に沿って流れ対
流冷却により翼部9を冷却し、そして外向き表面14に
ある流出口15bから流出する。
3として外側エンドウォール部7に供給される。冷却媒
体13は、配管11aを経て外側エンドウォール7の外
向き表面14にある流入口15aより翼部9の内部のリ
ターンフロー流路16に流入し、該流路に沿って流れ対
流冷却により翼部9を冷却し、そして外向き表面14に
ある流出口15bから流出する。
【0015】上記のように翼部延長部12を設けること
により、特に冷却媒体流入孔15a入口近傍の剛性を高
め、外側エンドウォール部7と翼部9との取合せ部分で
冷却流路内面に高い応力が発生することを防止する。ち
なみに、翼部延長部12がない場合は、従来の記述の項
で述べたように、図5に示す冷却媒体流入孔15a入口
近傍の領域”A”に高い応力が発生する。
により、特に冷却媒体流入孔15a入口近傍の剛性を高
め、外側エンドウォール部7と翼部9との取合せ部分で
冷却流路内面に高い応力が発生することを防止する。ち
なみに、翼部延長部12がない場合は、従来の記述の項
で述べたように、図5に示す冷却媒体流入孔15a入口
近傍の領域”A”に高い応力が発生する。
【0016】従来は、図5に示すように、外側エンドウ
ォール部7の外向き表面14に翼部を突出させて段部1
7を形成し、段部17上に、図6に示すような覆い板1
8を取り付けて、外向き表面14の全面を覆い、覆い板
18と外向き表面14との間に、冷却媒体が表面14を
冷却するに必要十分な隙間を形成する。覆い板18には
噴出孔19が形成されており、それにより、外側エンド
ウォール部7に供給される冷却媒体は噴出孔19を通っ
て高速度で衝突をするジェットとなり、それにより冷却
が促進される。このためには外向き表面表面14と覆い
板18との隙間は適正な距離を有していなければならな
い。本発明の好適な例では大きくとも約3mmである。な
お、表面14に衝突した冷却媒体は外向き表面14と覆
い板18の隙間を流れて外側エンドウォール部7に設け
られた流出孔(図示せず)より流出する。
ォール部7の外向き表面14に翼部を突出させて段部1
7を形成し、段部17上に、図6に示すような覆い板1
8を取り付けて、外向き表面14の全面を覆い、覆い板
18と外向き表面14との間に、冷却媒体が表面14を
冷却するに必要十分な隙間を形成する。覆い板18には
噴出孔19が形成されており、それにより、外側エンド
ウォール部7に供給される冷却媒体は噴出孔19を通っ
て高速度で衝突をするジェットとなり、それにより冷却
が促進される。このためには外向き表面表面14と覆い
板18との隙間は適正な距離を有していなければならな
い。本発明の好適な例では大きくとも約3mmである。な
お、表面14に衝突した冷却媒体は外向き表面14と覆
い板18の隙間を流れて外側エンドウォール部7に設け
られた流出孔(図示せず)より流出する。
【0017】しかし、図5で示す従来のような程度の段
部17の高さ(3mm)では本発明の効果は得られない。図
2の本発明の好適な例でしめされた約17mmの延長部1
2を設けた場合は、約3mmの段部17を設けた場合およ
び段部17を設けない場合に比して、ミーゼスの相当応
力で約15%の応力減少が可能であった。翼部延長部1
2はエンドウォール部7や翼部9と必ずしも一体成形す
る必要はなく、別部材として形成し、製作中に外側エン
ドウォール部7に接合してもよい。なお、図3に示すタ
ービン静翼の外側エンドウォール部7には、タービン静
翼の製造の都合上、段部17を設けておいてもよい。
部17の高さ(3mm)では本発明の効果は得られない。図
2の本発明の好適な例でしめされた約17mmの延長部1
2を設けた場合は、約3mmの段部17を設けた場合およ
び段部17を設けない場合に比して、ミーゼスの相当応
力で約15%の応力減少が可能であった。翼部延長部1
2はエンドウォール部7や翼部9と必ずしも一体成形す
る必要はなく、別部材として形成し、製作中に外側エン
ドウォール部7に接合してもよい。なお、図3に示すタ
ービン静翼の外側エンドウォール部7には、タービン静
翼の製造の都合上、段部17を設けておいてもよい。
【0018】以上、述べたように、エンドウォール部外
向き面側に開口する冷却流路入口及 び出口の部分に筒状
の延長部を設けることにより、翼部とエンドウォール部
との取り付き部近傍の剛性を増加せしめ、エンドウォー
ル部との取り付き部近傍の冷却流路内面に生じる熱応力
を低下させることができる。
向き面側に開口する冷却流路入口及 び出口の部分に筒状
の延長部を設けることにより、翼部とエンドウォール部
との取り付き部近傍の剛性を増加せしめ、エンドウォー
ル部との取り付き部近傍の冷却流路内面に生じる熱応力
を低下させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、外側エンドウォール部
の冷却流路出入口近傍の強度不足を解消することができ
る。
の冷却流路出入口近傍の強度不足を解消することができ
る。
【図1】ガスタービン全体構成図。
【図2】本発明の一実施の形態におけるタービン静翼の
側面図。
側面図。
【図3】本発明の一実施の形態における静翼のエンドウ
ォール部を示す斜視図。
ォール部を示す斜視図。
【図4】本発明の一実施の形態におけるエンドウォール
部に設ける覆い板を示す図。
部に設ける覆い板を示す図。
【図5】従来の静翼のエンドウォール部を示す斜視図。
【図6】従来の静翼の覆い板を示す斜視図。
1 ガスタービン
2 圧縮機
3 燃焼器
4 タービン部
5 タービンロータ
6 タービン静翼
7 外側エンドウォール部
8 内側エンドウォール部
9 翼部
10a、10b 支持フック
11a、11b 冷却媒体配管
12 翼部延長部
13 冷却媒体
14 外側エンドウォール部外向き表面
15a 冷却媒体流入口
15b 冷却媒体流出口
16 冷却流路
17 段部
18 覆い板
19 噴出孔
20 筒状延長部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F01D 9/00
Claims (2)
- 【請求項1】 タービンケーシング内にタービン回転軸
心を中心軸として固定された外側取付けリングと該外側
取付けリング内側に同心円的に配置された内側取付けリ
ングとの間を渡して半径方向に放射状に組み立てられた
タービン翼であって、翼部と、該翼部長手方向の外側端
に設けられ外側取付けリングに結合する外側エンドウォ
ール部と、該翼部長手方向の内側端に設けられ内側取付
けリングに結合する内側エンドウォール部と、が一体成
形されてなり、前記翼部内には該翼部長手方向に冷却流
路が形成され、該冷却流路の入口及び出口が前記外側エ
ンドウォール部の外向き表面に開口し、さらに冷却流路
の入口及び出口を含む領域の周囲に前記外側エンドウォ
ール部の外向き表面との間にすき間を冷却流路として形
成する覆い板を有するタービン静翼において、前記外側エンドウォール部の外向き表面に開口された冷
却流路の入口及び出口の両方を囲んで該表面から前記覆
い板の位置よりも外方向に延ばして立ち上がる筒状の外
壁と、該外壁の外端面をふさぐ蓋と、該蓋を貫通して前
記入口及び出口に接続された冷却媒体の流入配管及び流
出配管とを設けてなるタービン静翼。 - 【請求項2】 前記外壁の横断面の外郭形状は、前記翼
部の横断面外郭形状と略同じとし、前記外側エンドウォ
ール部の外向き表面に接合されたものである請求項1に
記載のタービン静翼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35748997A JP3368417B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | タービン静翼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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