JP3368003B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP3368003B2
JP3368003B2 JP22255293A JP22255293A JP3368003B2 JP 3368003 B2 JP3368003 B2 JP 3368003B2 JP 22255293 A JP22255293 A JP 22255293A JP 22255293 A JP22255293 A JP 22255293A JP 3368003 B2 JP3368003 B2 JP 3368003B2
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靖史 木下
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、バイポーラトランジスタを含
む半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の1つとして、NPN
トランジスタなどのバイポーラトランジスタが知られて
いる。図30は、従来の一のNPNトランジスタを示し
た断面図である。図30を参照して、従来の一のNPN
トランジスタでは、P型半導体基板201の表面上の所
定領域にN型埋込層202が形成されている。N型埋込
層202上の所定領域にはN型エピタキシャル成長層2
03が形成されている。N型エピタキシャル成長層20
3に隣接するとともにN型埋込層202に連続するよう
にN型コレクタウォール層204が形成されている。
【0003】N型埋込層202、N型エピタキシャル成
長層203およびN型コレクタウォール層204を取囲
むようにフィールド酸化膜205が形成されている。フ
ィールド酸化膜205の下にはチャネルカット層206
が形成されている。
【0004】N型エピタキシャル成長層203の主表面
上の所定領域には、エミッタ層208が形成されてい
る。エミッタ層208の下には真性ベース層207aが
形成されている。真性ベース層207aに連続するよう
に外部ベース層207bが形成されている。外部ベース
層207bに電気的に接続するようにP型の多結晶シリ
コン膜210aおよび210bが形成されている。N型
コレクタウォール層204とエミッタ層208にそれぞ
れ電気的に接続するようにN型の多結晶シリコン層21
1aおよび211bが形成されている。N型の多結晶シ
リコン層211a、211bとP型の多結晶シリコン層
210a、210b上には、シリサイド膜212が形成
されている。
【0005】全面を覆うように層間絶縁膜213が形成
されている。層間絶縁膜213の所定領域にはコンタク
トホール213a、213b、213cが形成されてい
る。P型の多結晶シリコン膜210bには、コンタクト
ホール213aを介してベース電極216が電気的に接
続されている。ベース電極216は、バリアメタル21
5aとアルミ配線214aとから構成されている。
【0006】N型の多結晶シリコン膜211bにはコン
タクトホール213bを介してエミッタ電極217が電
気的に接続されている。エミッタ電極217は、バリア
メタル215bとアルミ配線214bとから構成されて
いる。N型の多結晶シリコン膜211aには、コンタク
トホール213cを介してコレクタ電極218が電気的
に接続されている。コレクタ電極218は、バリアメタ
ル215cとアルミ配線214cとから構成されてい
る。フィールド酸化膜205と層間絶縁膜213との間
には層間絶縁膜209が形成されている。
【0007】上記のようなP型の多結晶シリコン膜21
0a、210bとN型の多結晶シリコン膜211a、2
11bを用いたNPNトランジスタは、2層多結晶シリ
コン構造のNPNトランジスタと呼ばれている。図30
を参照して、次に2層多結晶シリコン構造のNPNトラ
ンジスタの製造プロセスについて説明する。
【0008】まず、P型半導体基板201上にN型埋込
層202を形成する。N型埋込層202上にN型エピタ
キシャル成長層203を成長させる。この後、チャネル
カット層206をB(ボロン)注入および熱処理によっ
て形成した後、フィールド酸化膜205を形成する。
【0009】次に、熱酸化により形成した薄い酸化膜か
らなる層間絶縁膜209越しにP(リン)イオンを注入
し熱処理を行なうことによってN型コレクタウォール層
204を形成する。その後、真性ベース層207aおよ
び外部ベース層207bとなる領域上の層間絶縁膜20
9を部分的にエッチングする。そして、第1層目の多結
晶シリコン膜(図示せず)をCVD法によって形成した
後、パターニングする。さらに、そのパターニングした
第1層目の多結晶シリコン膜の上にCVD法によって層
間絶縁膜を形成した後、第1層目の多結晶シリコン膜の
中央部をその上に形成した層間絶縁膜とともにシリコン
面が露出するまで異方性エッチングする。真性ベース層
207aを形成するためにその露出したシリコン面にB
をイオン注入する。熱処理を施すことによって真性ベー
ス層207aを形成する。
【0010】その後、N型コレクタウォール層204上
の層間絶縁膜を異方性エッチングすることによってN型
コレクタウォール層204上にコンタクトホールを形成
する。その後、さらに全面に酸化膜を形成した後、その
酸化膜をシリコン面が露出するまで異方性エッチングす
る。この異方性エッチングによって、エミッタ開口部と
コレクタコンタクト開口部の側壁にはサイドウォール酸
化膜が残る。
【0011】次に、第2層目の多結晶シリコン膜をCV
D法により形成した後その第2層目の多結晶シリコン膜
にAs(砒素)をイオン注入する。その後、その第2層
目の多結晶シリコン膜をパターニングすることによっ
て、多結晶シリコン膜211aおよび211bを形成す
る。その第2層目の多結晶シリコン膜に用いたマスクと
同じマスクを用いて第1層目の多結晶シリコン膜210
aおよび210bが露出するまで酸化膜を異方性エッチ
ングする。
【0012】その後、第1層目の多結晶シリコン膜21
0aおよび210bにB(ボロン)をイオン注入する。
そして熱処理を施すことによって、エミッタ層208お
よび外部ベース層207bを形成する。多結晶シリコン
膜210a、210b、211aおよび211bの露出
した表面上にたとえばチタンシリサイド膜のようなシリ
サイド膜を選択的に形成する。その後、CVD法を用い
て全面に酸化膜からなる層間絶縁膜213を形成する。
【0013】層間絶縁膜213の所定領域にコンタクト
ホール213a、213bおよび213cを形成する。
全面にバリアメタルおよびアルミ配線を形成した後パタ
ーニングすることによって、ベース電極216、エミッ
タ電極217およびコレクタ電極218を形成する。す
なわち、バリアメタル215aおよびアルミ配線214
aによってベース電極216を構成し、バリアメタル2
15bおよびアルミ配線214bによりベース電極21
6を構成し、バリアメタル215cおよびアルミ配線2
14cによってコレクタ電極218を構成する。このよ
うにして、図30に示した従来の一のNPNトランジス
タが完成される。
【0014】図31は、従来の他のNPNトランジスタ
を示した断面図である。図31を参照して、この従来の
他のNPNトランジスタは、SICOS(SIdewa
llbase COntact Structure)
のNPNトランジスタと呼ばれている。具体的には、P
型半導体基板301上の所定領域にN型埋込層302が
形成されている。N型埋込層302の両端を取囲むよう
にフィールド酸化膜305aおよび305cが形成され
ている。N型埋込層302を2つの部分に分離するよう
にフィールド酸化膜305bが形成されている。フィー
ルド酸化膜305bと305cとによって囲まれた領域
のN型埋込層302上にはN型エピタキシャル成長層3
03が形成されている。N型エピタキシャル成長層30
3上には真性ベース層307aおよび外部ベース層30
7bが形成されている。
【0015】真性ベース層307a上にはエミッタ層3
08が形成されている。外部ベース層307bの側面に
電気的に接触するように多結晶シリコン膜310が形成
されている。多結晶シリコン膜310に接続するように
アルミ配線314cからなるベース電極316が形成さ
れている。エミッタ層308に電気的に接続するように
アルミ配線314bからなるエミッタ電極317が形成
されている。フィールド酸化膜305bと305aとの
間に位置するN型埋込層302の表面に電気的に接続す
るようにアルミ配線314aからなるコレクタ電極31
8が形成されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図30に示した従来の
一のNPNトランジスタでは、多結晶シリコン膜210
a、210bと外部ベース層207bとの電気的接触を
外部ベース層207bの上部表面でとっていた。このた
め、素子が微細化されて外部ベース層207bの上部表
面の表面積が小さくなると、外部ベース層207bと多
結晶シリコン膜210a、210bとの接触面積も小さ
くなる。この結果、素子が微細化された場合にベース抵
抗が上昇してしまうという問題点があった。
【0017】また、図31に示した従来の他のNPNト
ランジスタでは、外部ベース層307bと多結晶シリコ
ン膜310との電気的接触を外部ベース層307bの側
表面でとっている。この場合にも、素子が微細化されて
くると外部ベース層307bの側表面の表面積が次第に
狭くなる。この結果、外部ベース層307bの側表面と
多結晶シリコン膜310との接触面積が小さくなる。こ
の結果、ベース抵抗が上昇してしまうという問題点があ
った。
【0018】請求項1〜に記載の発明は、上記のよう
な課題を解決するためになされたもので、請求項1〜
に記載の発明は、半導体装置において、素子が微細化さ
れた場合にもベース抵抗の上昇を有効に防止することで
ある。
【0019】請求項1〜4に記載の発明のもう1つの目
的は、素子構造の平坦性を悪化させることなくベース抵
抗の上昇を有効に防止することである。
【0020】請求項に記載の発明の1つの目的は、半
導体装置の製造方法において、素子が微細化された場合
にもベース抵抗の上昇を有効に防止し得る半導体装置を
容易に製造することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1〜3における半
導体装置は、主表面を有しその主表面に凸部を有する第
1導電型の半導体層と、その半導体層の凸部の上部表面
上および側部表面上に形成された第2導電型のベース不
純物層と、凸部の上部表面上のベース不純物層内に形成
された第1導電型のエミッタ不純物層と、半導体層の凸
部を取囲むように形成された絶縁膜と、凸部の側部表面
のベース不純物層が形成される領域上に形成された第1
のベース導電層と、第1のベース導電層の表面上および
凸部の上部表面上の所定領域に形成された第2のベース
導電層と、エミッタ不純物層に電気的に接続されたエミ
ッタ導電層とを備えている。また、上記した半導体層の
凸部を台形形状を有するように形成してもよい。さら
に、上記した絶縁膜をベース不純物層の下にまで延在し
て形成するようにしてもよい。
【0022】請求項4における半導体装置は、主表面を
有しその主表面に凸部を有する第1導電型の半導体層
と、その半導体層の凸部の上部表面上および側部表面上
に形成された第2導電型のベース不純物層と、凸部の上
部表面上のベース不純物層内に形成された第1導電型の
エミッタ不純物層と、凸部の周囲を凸部と略同じ高さで
取囲むように形成され凸部の上部側面部に深さ方向に略
一定幅に形成された溝部を有する絶縁膜と、溝部に充填
されるとともに凸部の上部表面上の所定領域に形成され
たベース導電層と、エミッタ不純物層に電気的に接続さ
れたエミッタ導電層とを備えている。
【0023】
【0024】請求項における半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体層の主表面上に凸部を形成する
工程と、その凸部を取囲むように絶縁膜を形成する工程
と、凸部の側部表面上の所定領域に第2導電型の不純物
を含む第1のベース導電層を形成する工程と、第1のベ
ース導電層の表面上および凸部の上部表面上の所定領域
に第2導電型の不純物を含む第2のベース導電層を形成
する工程と、凸部の上部表面上の所定領域に第2導電型
の真性ベース不純物層を形成する工程と、第1のベース
導電層および第2のベース導電層から不純物を拡散させ
ることによって真性ベース不純物層に連続するように第
2導電型の外部ベース不純物層を形成する工程と、凸部
の上部表面上の所定領域に第1導電型の不純物を含むエ
ミッタ導電層を形成する工程と、エミッタ導電層から不
純物を拡散させることによって第1導電型のエミッタ不
純物層を形成する工程とを備えている。
【0025】
【作用】請求項1〜3に係る半導体装置では、半導体層
の凸部の上部表面上および側部表面上に第2導電型のベ
ース不純物層が形成され、そのベース不純物層が形成さ
れる凸部の側部表面上に第1のベース導電層が形成さ
れ、第1のベース導電層の表面上および凸部の上部表面
上の所定領域に第2のベース導電層が形成されているの
で、凸部の上部表面上および側部表面上で第1および第
2のベース導電層とベース不純物層との電気的接触がと
られる。これにより、従来のベース不純物層の上部表面
上のみまたは側部表面上のみでベース不純物層とベース
導電層との電気的接触がとられていた場合に比べて、ベ
ース不純物層とベース導電層との接触面積が増加され、
ベース抵抗が低減される。この結果、素子が微細化され
てベース不純物層の表面積が小さくなった場合にも従来
に比べてベース抵抗の上昇が有効に防止される。また、
凸部の側部表面上に第1のベース導電層が形成され、そ
の第1のベース導電層の表面上に第2のベース導電層が
形成されるので、第1のベース導電層によって凸部の段
差が緩和される。これにより、平坦性が改善される。な
お、上記した凸部を台形形状を有するように形成すれ
ば、平坦性はさらに改善される。また、凸部を取囲むよ
うに形成された絶縁膜をベース不純物層の下にまで延在
するように形成すれば、ベース−コレクタ間の寄生容量
が有効に低減される。
【0026】請求項4に係る半導体装置では、半導体層
の凸部の周囲を取囲むように形成された絶縁膜が凸部の
上部側面部に深さ方向に略一定幅に形成された溝部を有
し、その溝部に充填されるとともに凸部の上部表面上の
所定領域にベース導電層が形成され、凸部の上部表面上
および側部表面上にベース不純物層が形成されているの
で、ベース不純物層とベース導電層とは凸部の上部表面
上のみならず側部表面においても電気的接触がとられ
る。これにより、従来のベース不純物層の上部表面上の
みまたは側部表面上のみでベース不純物層とベース導電
層との接触がとられていた場合に比べてベース抵抗が低
減される。この結果、素子が微細化された場合にも従来
に比べてベース抵抗の上昇が有効に防止される。また、
絶縁膜が凸部の周囲を凸部とほぼ同じ高さで取囲むよう
に形成されるので、凸部を設けたことによる段差が解消
される。これにより、素子の平坦性が改善される。
た、ベース導電層が深さ方向に略一定幅に形成された溝
部に充填されているため、溝の幅が深さ方向に次第に小
さくなる場合に比較して、ベース導電層からベース不純
物層への不純物の拡散が行なわれ易くなる。
【0027】
【0028】請求項に係る半導体装置の製造方法で
は、半導体層の主表面上に凸部が形成され、その凸部の
側部表面上の所定領域に不純物を含む第1のベース導電
層が形成され、第1のベース導電層の表面上および凸部
の上部表面上の所定領域に不純物を含む第2のベース導
電層が形成され、その第1および第2のベース導電層か
ら不純物を拡散させることによって外部ベース不純物層
が形成されるので、外部ベース不純物層と第1および第
2のベース導電層とは凸部の上部表面上および側部表面
上で電気的に接触することになる。これにより、従来の
ベース不純物層の上部表面上のみまたは側部表面上のみ
でベース不純物層とベース導電層との電気的接触がとら
れていた場合に比べて、ベース不純物層とベース導電層
との接触面積が増加する。この結果、素子が微細化され
た場合にもベース抵抗の上昇を有効に防止し得る半導体
装置が容易に製造される。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0030】図1は、本発明の第1実施例によるNPN
トランジスタを示した断面図である。図1を参照して、
まず第1実施例のNPNトランジスタの構造について説
明する。
【0031】この第1実施例では、P型半導体基板1上
にN型埋込層2が形成されている。N型埋込層2上には
凸部3aを有するN型エピタキシャル成長層3が形成さ
れている。凸部3aを取囲むように所定の厚みで熱酸化
膜22が形成されている。
【0032】凸部3aの上部側面および上部表面の所定
領域には外部ベース層7bが形成されている。外部ベー
ス層7bに挟まれるように真性ベース層7aが形成され
ている。真性ベース層7a上にはエミッタ層8が形成さ
れている。外部ベース層7bが形成される凸部3aの側
部表面上にはP型サイドウォールポリシリコン膜10a
が形成されている。P型サイドウォールポリシリコン膜
10aの表面上および凸部3aの上部表面上の所定領域
ならびに熱酸化膜22上の所定領域にはP型多結晶シリ
コン膜10bが形成されている。
【0033】P型多結晶シリコン膜10b上にはCVD
酸化膜24が形成されている。CVD酸化膜24および
P型多結晶シリコン膜10bの側壁部分にはサイドウォ
ール酸化膜26が形成されている。エミッタ層8に電気
的に接続するようにN型多結晶シリコン膜11が形成さ
れている。全面を覆うように層間絶縁膜13が形成され
ている。層間絶縁膜13のP型多結晶シリコン膜10b
上およびN型多結晶シリコン膜11上にはそれぞれコン
タクトホール13aおよび13bが形成されている。
【0034】コンタクトホール13aによって露出され
たP型多結晶シリコン膜の表面にはシリサイド膜12a
が形成されており、コンタクトホール13bによって露
出されたN型多結晶シリコン膜11の表面にはシリサイ
ド膜12bが形成されている。P型多結晶シリコン膜1
0bにはシリサイド膜12aを介してバリアメタル15
aおよびアルミ配線14aからなるベース電極16が電
気的に接続されている。N型多結晶シリコン膜11には
シリサイド膜12bを介してバリアメタル15bおよび
アルミ配線14bからなるエミッタ電極17が電気的に
接続されている。
【0035】上記のようにこの第1実施例では、N型エ
ピタキシャル成長層3に凸部3aを形成し、その凸部3
aの側部表面および上部表面の所定領域に外部ベース層
7bを形成する。そして、外部ベース層7bが形成され
る凸部3aの側部表面上にP型サイドウォールポリシリ
コン膜10bを形成するとともに、P型サイドウォール
ポリシリコン膜10aの表面上および凸部3aの上部表
面上の所定領域にP型多結晶シリコン膜10bを形成す
る。
【0036】このように外部ベース層7bの上部表面の
みならず側部表面においても外部ベース層7bとP型サ
イドウォールポリシリコン膜10aおよびP型多結晶シ
リコン膜10bとの電気的接触がとられるので、図30
および図31に示したような従来のNPNトランジスタ
に比べて外部ベース層7bとP型サイドウォールポリシ
リコン膜10aおよびP型多結晶シリコン膜10bとの
接触面積が増加する。これにより、ベース抵抗のうちの
コンタクト抵抗を低減することができ、結果としてベー
ス抵抗を低減することができる。したがって、この第1
実施例の構造では、半導体装置の高集積化に伴って素子
が微細化された場合にもベース抵抗の上昇を有効に防止
することができる。
【0037】さらに、本実施例では、凸部3aの側壁部
分にP型サイドウォールポリシリコン膜10aを形成す
ることによって、凸部3aの段差を緩和することができ
る。この結果、平坦性を改善することができる。
【0038】図2〜図15は、図1に示した第1実施例
のNPNトランジスタの製造プロセスを説明するための
断面図である。図1〜図15を参照して、次に第1実施
例の製造プロセスについて説明する。
【0039】(1) まず、図2に示すように、P型半
導体基板1上にN型埋込層2を形成する。N型埋込層2
上にN型エピタキシャル成長層3を形成する。その後、
PN分離、LOCOS分離またはトレンチ分離のいずれ
かの方法で素子分離(図示せず)を形成する。N型エピ
タキシャル成長層3上に熱酸化膜19a、窒化膜20a
および酸化膜21を順次形成した後パターニングを行な
う。
【0040】(2) 次に、図3に示すように、熱酸化
膜19a、窒化膜20aおよび酸化膜21をマスクとし
てN型エピタキシャル成長層3を異方性エッチングす
る。これにより、凸部3aを形成する。この後、酸化膜
21を除去する。
【0041】(3) 次に、図4に示すように、熱酸化
膜19bを形成する。この後、図5に示すように、全面
に窒化膜20cを形成した後、全面を異方性エッチング
する。これにより、図6に示されるようなサイドウォー
ル窒化膜20bを形成する。
【0042】(4) 次に、図7に示すように、窒化膜
20aおよびサイドウォール窒化膜20bをマスクとし
て熱酸化を行なうことによって熱酸化膜22を形成す
る。この後、窒化膜20aおよびサイドウォール窒化膜
20bを除去することによって図8に示されるような形
状が得られる。
【0043】(5) 次に、図9に示すように、NPN
トランジスタのベース領域およびエミッタ領域となる凸
部3a表面の熱酸化膜19a(図8参照)を除去した
後、全面にボロンをドープした多結晶シリコン膜10c
を形成する。多結晶シリコン膜10cを異方性エッチン
グすることによって凸部3aの側部表面上に図10に示
されるようなP型サイドウォールポリシリコン膜10a
を形成する。
【0044】(6) 次に、図11に示すように、全面
に多結晶シリコン膜10dを形成した後全面にたとえば
ボロンなどのP型イオンをイオン注入する。
【0045】(7) 次に、図12に示すように、全面
にCVD法を用いて酸化膜(図示せず)を形成した後そ
の酸化膜およびP型多結晶シリコン膜10d(図11参
照)をパターニングすることによって、CVD酸化膜2
4およびP型多結晶シリコン膜10bを形成する。CV
D酸化膜24および熱酸化膜22をマスクとしてたとえ
ばボロンなどのP型イオンを凸部3aの上部表面にイオ
ン注入する。
【0046】(8) この後、図13に示すように、熱
処理を施して上記した工程で注入したイオンを活性化す
ることによって真性ベース層7aを形成するとともに、
P型サイドウォールポリシリコン膜10aおよびP型多
結晶シリコン膜10bから不純物を凸部3aに向かって
拡散させることによって外部ベース層7bを形成する。
そして、全面にCVD法を用いて酸化膜(図示せず)を
形成した後その酸化膜を異方性エッチングすることによ
ってサイドウォール酸化膜26を形成する。
【0047】(9) 次に、図14に示すように、全面
に多結晶シリコン膜(図示せず)を形成し、その多結晶
シリコン膜にたとえば砒素(As)などのN型イオンを
イオン注入した後パターニングを行なう。これにより、
N型多結晶シリコン膜11が形成される。
【0048】(10) 次に、図15に示すように、熱
処理を施すことによってN型多結晶シリコン膜11から
凸部3aの上部表面に向かって不純物を拡散させること
によってエミッタ層8を形成する。そして、全面に酸化
膜からなる層間絶縁膜13を形成した後、コンタクトホ
ール13aおよび13bを形成する。
【0049】(11) 最後に、図1に示したように、
コンタクトホール13aおよびコンタクトホール13b
によって露出されたP型多結晶シリコン膜10bおよび
N型多結晶シリコン膜11のそれぞれの表面上にシリサ
イド膜12aおよび12bを形成する。そして、全面に
バリアメタル(図示せず)およびアルミ配線(図示せ
ず)を形成した後パターニングすることによって、バリ
アメタル15aおよびアルミ配線14aからなるベース
電極とバリアメタル15bおよびアルミ配線14bから
なるエミッタ電極17を形成する。このようにして、第
1実施例のNPNトランジスタが完成される。
【0050】図16は、図1に示した第1実施例のNP
Nトランジスタにコレクタ電極18を加えた断面図であ
る。すなわち、凸部3aと所定の間隔を隔ててN型エピ
タキシャル成長層3にN型コレクタウォール層4が形成
されている。そしてそのN型コレクタウォール層4上に
はコンタクトホール13cが設けられている。
【0051】N型コレクタウォール層4の上部側壁部分
にはサイドウォール酸化膜26が形成されている。コン
タクトホール13cによって露出されたコレクタウォー
ル層4の表面上にはシリサイド膜12cが形成されてい
る。N型コレクタウォール層4上にはシリサイド膜12
cを介してバリアメタル15cおよびアルミ配線14c
からなるコレクタ電極18が電気的に接続されている。
【0052】図17は、図16に示したNPNトランジ
スタの一の変形例である。図17を参照して、この変形
例では、熱酸化膜22aをN型埋込層2に達するように
形成する。そして、N型コレクタウォール層4(図16
参照)を形成せずに、コレクタ電極18のコンタクトを
直接N型埋込層2からとる構造である。すなわち、N型
埋込層2にはシリサイド膜12dを介してバリアメタル
15dおよびアルミ配線14dからなるコレクタ電極2
8が電気的に接続されている。このように熱酸化膜22
aをN型埋込層2に達するように形成することによっ
て、図16に示した構造に比べてベース−コレクタ間の
寄生容量を低減することができる。
【0053】図18は図16に示したNPNトランジス
タの他の変形例を示した断面図である。図18を参照し
て、このNPNトランジスタでは、図17に示したNP
Nトランジスタとは異なり、P型多結晶シリコン膜10
bの上部表面上のほぼ全面およびN型多結晶シリコン膜
11の上部表面および側部表面にそれぞれシリサイド膜
12eおよび12fが形成されている。このようにP型
多結晶シリコン膜10bの上部表面上のほぼ全面にシリ
サイド膜12eを形成することによって、P型多結晶シ
リコン膜10bの抵抗を低減することができ、結果とし
てベース抵抗をより低減することができる。
【0054】図18に示したNPNトランジスタの製造
方法としては、図14で説明した工程において、N型多
結晶シリコン膜11のパターニング時に、CVD酸化膜
24をP型多結晶シリコン膜10bの表面が露出するま
で異方性エッチングする。そして、全面にチタンなどを
形成した後ランプアニールにより露出したP型多結晶シ
リコン膜10bの上部表面上に選択的にシリサイド膜1
2eを形成する。それと同時に、N型多結晶シリコン膜
11の上部表面上および側部表面上にもシリサイド膜1
2fを形成する。
【0055】図19は、本発明の第2実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図19を参照し
て、この第2実施例のNPNトランジスタでは、N型埋
込層2上に形成されたN型エピタキシャル成長層33の
凸部33aを取囲むように高エネルギ酸素注入によって
形成された酸化膜32が設けられている。この酸化膜3
2は、外部ベース層37bの下にまで延在するように形
成されている。これにより、ベース−コレクタ間の寄生
容量を有効に低減することができる。
【0056】なお、この第2実施例においても、上記し
た第1実施例と同様、外部ベース層37bの上部表面お
よび側部表面において外部ベース層37bとP型サイド
ウォールポリシリコン膜10aおよびP型多結晶シリコ
ン膜10bとの電気的接触がとられているので、接触面
積を増加させることができ、素子が微細化された場合に
も従来に比べてベース抵抗の上昇を有効に防止すること
ができる。
【0057】図20〜図23は、図19に示した第2実
施例のNPNトランジスタの製造プロセスを説明するた
めの断面図である。図19〜図23を参照して、次に第
2実施例のNPNトランジスタの製造プロセスについて
説明する。
【0058】(1) まず、図20に示すように、P型
半導体基板1上にN型埋込層2を形成する。N型埋込層
2上にN型エピタキシャル成長層3を形成する。その
後、PN分離、LOCOS分離またはトレンチ分離のい
ずれかの方法で素子分離(図示せず)を形成する。N型
エピタキシャル成長層3および熱酸化膜19aおよび窒
化膜20aを順次形成した後パターニングする。そのパ
ターニングされた熱酸化膜19aおよび窒化膜20aを
マスクとしてN型エピタキシャル成長層33を異方性エ
ッチングする。これにより凸部33aを形成する。その
後、熱酸化膜19aおよび窒化膜20aをマスクとして
高エネルギ酸素注入を行なった後熱処理を施すことによ
って酸化膜32を形成する。
【0059】(2) 次に、図21に示すように、全面
にボロンがドープされたP型多結晶シリコン膜10cを
形成する。そしてそのP型多結晶シリコン膜10cを全
面異方性エッチングすることによって図22に示される
ようなP型サイドウォールポリシリコン膜10aを形成
する。この異方性エッチングを行なうときにオーバエッ
チングすることによって、N型エピタキシャル成長層3
3をエッチングして酸化膜32の表面を露出させる。こ
の後、窒化膜20aおよび熱酸化膜19aを除去する。
【0060】(3) 次に、図23に示すように、全面
に多結晶シリコン膜(図示せず)を形成した後その多結
晶シリコン膜にたとえばボロンなどのP型イオンをイオ
ン注入する。その後、その多結晶シリコン膜上にCVD
法を用いて酸化膜(図示せず)を形成した後、その酸化
膜とその下の多結晶シリコン膜とをパターニングする。
これにより、パターニングされたP型多結晶シリコン膜
10bおよびCVD酸化膜24が形成される。
【0061】(4) 最後に、図19に示したように、
真性ベース層7a、外部ベース層37bを形成する。さ
らに、サイドウォール酸化膜26を形成した後N型多結
晶シリコン膜11を形成し、その後熱処理を施すことに
よってエミッタ層8を形成する。全面に層間絶縁膜13
を形成した後コンタクトホール13aおよび13bを形
成する。コンタクトホール13aおよび13bによって
露出されたP型多結晶シリコン膜10bの表面上および
N型多結晶シリコン膜11の表面上にそれぞれシリサイ
ド膜12aおよび12bを形成する。
【0062】(5) P型多結晶シリコン膜10bにシ
リサイド膜12aを介して電気的に接続するようにバリ
アメタル15aおよびアルミ配線14aからなるベース
電極16を形成する。それと同時に、N型多結晶シリコ
ン膜11にシリサイド膜12bを介して電気的に接続す
るようにバリアメタル15bおよびアルミ配線14bか
らなるエミッタ電極17を形成する。このようにして、
第2実施例のNPNトランジスタが完成される。
【0063】図24は、本発明の第3実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図24を参照し
て、この第3実施例のNPNトランジスタでは、図1に
示した第1実施例と異なり、N型エピタキシャル成長層
3の凸部3aの上部表面上の所定領域に凹部3bが形成
されている。そしてその凹部3bの表面上にN型のエミ
ッタ層8が形成されている。この第3実施例ではこのよ
うに構成することによって図1に示した第1実施例に比
べてエミッタ層8と外部ベース層7bとの間の距離を長
くすることができる。これにより、素子が集積化された
場合に外部ベース層7bとエミッタ層8との間隔が狭く
なり過ぎて耐圧が低下するのを有効に防止することがで
きる。
【0064】なお、この第3実施例においても、外部ベ
ース層7bの側部表面および上部表面の両方で外部ベー
ス層7bとP型サイドウォールポリシリコン膜10aお
よびP型多結晶シリコン膜10bとの電気的接触がとら
れているので、従来に比べて接触面積を増加させること
ができる。これにより、接触抵抗を低減することがで
き、結果としてベース抵抗を低減することができる。
【0065】図25は、本発明の第4実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図25を参照し
て、この第4実施例のNPNトランジスタでは、N型エ
ピタキシャル成長層3の凸部3aの周囲をその凸部3a
とほぼ同じ高さで取囲むように絶縁膜52が形成されて
いる。そしてその絶縁膜52の凸部3aの上部側面部に
位置する領域には深さ方向に略一定幅の溝部52aが形
成されている。
【0066】そしてその深さ方向に略一定幅の溝部52
aを埋込むとともに絶縁膜52の上部表面および凸部3
aの上部表面上に延在するようにP型多結晶シリコン膜
50が形成されている。また、P型多結晶シリコン膜5
0上にはCVD酸化膜54が形成されており、CVD酸
化膜54およびP型多結晶シリコン膜50の両側壁部分
にはサイドウォール酸化膜56が形成されている。
【0067】このように、この第4実施例では、凸部3
aを取囲むように深さ方向に略一定幅の溝部52aを有
する絶縁膜52を形成し、その溝部52aを充填すると
ともに凸部3aの上部表面上に延在するようにP型多結
晶シリコン膜50を形成することによって、外部ベース
層7bの上部表面のみならず側部表面においても外部ベ
ース層7bとP型多結晶シリコン膜50との電気的接触
をとることができる。これにより、外部ベース層7bと
P型多結晶シリコン膜50との接触面積を増加させるこ
とができ、結果としてベース抵抗を低減することができ
る。これにより、素子が微細化された場合にも従来に比
べてベース抵抗の上昇を有効に防止することができる。
また、溝52aが深さ方向に略一定幅であるため、溝5
2aが深さ方向に先細りしている場合に比較して、P型
多結晶シリコン膜50から外部ベース層7bへのP型不
純物の拡散が行なわれ易くなっている。
【0068】さらに、この第4実施例のNPNトランジ
スタでは、絶縁膜52が凸部3aとほぼ同じ高さで形成
されているので、凸部3aを設けたことによる段差を解
消することができる。これにより、平坦性をより改善す
ることができる。
【0069】なお、P型多結晶シリコン膜50の代わり
に高融点金属を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0070】図26は、本発明の第5実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図26を参照し
て、この第5実施例のNPNトランジスタが図1に示し
た第1実施例のNPNトランジスタと異なる点は、酸化
膜62(図1の熱酸化膜22に相当)が外部ベース層7
bの下にまで延在して形成されていることである。この
ように構成することによって、図1に示した第1実施例
に比べてベース−コレクタ間の寄生容量を有効に低減す
ることができる。
【0071】また、この第5実施例においても、第1実
施例と同様に、外部ベース層7bの上部表面および側部
表面において外部ベース層7bとP型サイドウォールポ
リシリコン膜10aおよびP型多結晶シリコン膜10b
との電気的接触がとられているので、従来に比べて外部
ベース層7bとP型サイドウォールポリシリコン膜10
aおよびP型多結晶シリコン膜10bとの接触面積を増
加させることができる。
【0072】これにより、半導体装置の高集積化に伴っ
て素子が微細化された場合にも外部ベース層7bとP型
サイドウォールポリシリコン膜10aおよびP型多結晶
シリコン膜10bとのコンタクト抵抗を低減することが
でき、結果としてベース抵抗を低減することができる。
【0073】なお、この第5実施例の酸化膜62は、高
エネルギ酸素イオン注入を行なった後に熱処理を施すこ
とにより形成する。
【0074】図27は、本発明の第6実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図27を参照し
て、この第6実施例のNPNトランジスタでは、図26
に示した第5実施例と異なり、酸化膜72が外部ベース
層7bの全体を覆うように形成されている。このように
構成することによって、この第6実施例では、第5実施
例に比べてさらにベース−コレクタ間の寄生容量を低減
することができる。この酸化膜72の製造方法として
は、上記した第5実施例と同様に、高エネルギ酸素イオ
ン注入と熱処理によって形成する。
【0075】図28は、本発明の第7実施例によるNP
Nトランジスタを示した断面図である。図28を参照し
て、この第7実施例のNPNトランジスタでは、N型エ
ピタキシャル成長層83の凸部83aの側面部分をテー
パ形状に形成している。このように構成することによっ
て、図1に示した第1実施例に比べて凸部83aの段差
をより有効に緩和することができる。
【0076】なお、上記したテーパ形状を形成する方法
としては、図2および図3に示した工程においてN型エ
ピタキシャル成長層3(図28の83)をテーパエッチ
ングする。図29は、本発明に関連する参考例によるN
PNトランジスタを示した断面図である。図29を参照
して、この参考例のNPNトランジスタでは、エミッタ
層8上にのみN型多結晶シリコン膜11を形成し、外部
ベース層97bの表面上には多結晶シリコン膜を形成し
ない。具体的には、N型エピタキシャル成長層93の凸
部93aの上部および側部に形成された外部ベース層9
7bの表面上に直接シリサイド膜12gを形成する。こ
れにより、外部ベース層97bの抵抗を低減することが
でき、結果としてベース抵抗を低減することができる。
また、エミッタ層8に接続されるN型多結晶シリコン膜
11の上部表面および側部表面上にもシリサイド膜12
hが形成されている。
【0077】さらに、この参考例においては、酸化膜9
2が外部ベース層97bの下にまで延在するように形
成されているので、ベース−コレクタ間の寄生容量を低
減することができる。また、酸化膜92が真性ベース層
7aの直下には延在していないため、トランジスタの半
導体基板の主表面と平行な方向の大きさを小さくするこ
とができる。この酸化膜92は、高エネルギ酸素イオン
注入を行なった後熱処理を施すことによって容易に形成
することができる。
【0078】なお、上記した第1〜第8実施例では、N
PNトランジスタについて述べたが、PNPトランジス
タについても同様に適用可能である。
【0079】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の半導体装置によれ
ば、凸部を有する半導体層の上部表面上および側部表面
上にベース不純物層を形成し、凸部の側部表面のベース
不純物層が形成される領域上に第1のベース導電層を形
成し、第1のベース導電層の表面上および凸部の上部表
面上の所定領域に第2のベース導電層を形成することに
よって、第1および第2のベース導電層とベース不純物
層とはベース不純物層の上部表面のみならず側部表面に
おいても電気的接触がとられるので、ベース不純物層と
第1および第2のベース導電層との接触面積が従来に比
べて増加する。これにより、コンタクト抵抗を従来に比
べて低減することができ、素子が微細化された場合にも
ベース抵抗の上昇を有効に防止することができる。さら
に、凸部の側部表面に第1のベース導電層を形成し、そ
の第1のベース導電層の表面上および凸部の上部表面上
の所定領域に第2のベース導電層を形成するので、第1
のベース導電層によって凸部の段差が緩和される。これ
により、凸部を設けたことによる平坦性の悪化を改善す
ることができる。
【0080】また、凸部を台形形状に形成すれば、凸部
を設けたことによる平坦性の悪化をより有効に改善する
ことができる。さらに、凸部を取囲むように形成された
絶縁膜をベース不純物層の下にまで延在して形成するよ
うに構成すれば、ベース−コレクタ間の寄生容量を低減
することができる。
【0081】請求項4に記載の半導体装置によれば、凸
部の上部側面部に深さ方向に略一定幅に形成された溝部
を有する絶縁膜を凸部の周囲を取囲むように形成し、そ
の溝部を充填するとともに凸部の上部表面上の所定領域
にベース導電層を形成し、凸部の上部表面上および側部
表面上にベース不純物層を形成することによって、ベー
ス不純物層とベース導電層とはベース不純物層の上部表
面のみならず側部表面においても電気的接触がとられ、
ベース不純物層とベース導電層との接触面積が従来に比
べて増加する。これにより、素子が微細化された場合に
もベース抵抗が上昇するのを有効に防止することができ
る。また、凸部の周囲を取囲む絶縁膜を凸部とほぼ同じ
高さで形成することによって、凸部を設けたことによる
平坦性の悪化を解消することができる。また、ベース導
電層が深さ方向に略一定幅に形成された溝部に充填され
ているため、溝の幅が深さ方向に次第に小さくなる場合
に比較して、ベース導電層からベース不純物層への不純
物の拡散が行なわれ易くなる。
【0082】
【0083】請求項に記載の半導体装置の製造方法に
よれば、半導体層の主表面上に凸部を形成し、その凸部
の側部表面上の所定領域に不純物を含む第1のベース導
電層を形成し、その第1のベース導電層の表面上および
凸部の上部表面上の所定領域に不純物を含む第2のベー
ス導電層を形成し、第1および第2のベース導電層から
不純物を拡散させて外部ベース不純物層を形成すること
によって、凸部の上部表面上および側部表面上に外部ベ
ース不純物層が形成され、外部ベース不純物層と第1お
よび第2のベース導電層との電気的接触が外部ベース不
純物層の上部表面のみならず側部表面においてもとられ
ることになる。これにより、外部ベース不純物層と第1
および第2のベース導電層との接触面積が従来に比べて
増加する。この結果、素子が微細化されて外部ベース不
純物層の表面積が小さくなった場合にも外部ベース不純
物層と第1および第2のベース導電層との接触抵抗が上
昇するのを有効に防止することができる。これにより、
素子が微細化された場合にもベース抵抗の上昇を有効に
防止し得る半導体装置を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるNPNトランジスタ
を示した断面図である。
【図2】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第1工程を説明するための断面図であ
る。
【図3】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第2工程を説明するための断面図であ
る。
【図4】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第3工程を説明するための断面図であ
る。
【図5】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第4工程を説明するための断面図であ
る。
【図6】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第5工程を説明するための断面図であ
る。
【図7】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第6工程を説明するための断面図であ
る。
【図8】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第7工程を説明するための断面図であ
る。
【図9】図1に示した第1実施例のNPNトランジスタ
の製造プロセスの第8工程を説明するための断面図であ
る。
【図10】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第9工程を説明するための断面図で
ある。
【図11】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第10工程を説明するための断面図
である。
【図12】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第11工程を説明するための断面図
である。
【図13】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第12工程を説明するための断面図
である。
【図14】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第13工程を説明するための断面図
である。
【図15】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タの製造プロセスの第14工程を説明するための断面図
である。
【図16】図1に示した第1実施例のNPNトランジス
タにコレクタ部分を追加した場合の断面図である。
【図17】図16に示したNPNトランジスタの一の変
形例を示した断面図である。
【図18】図16に示したNPNトランジスタの他の変
形例を示した断面図である。
【図19】本発明の第2実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図20】図19に示した第2実施例のNPNトランジ
スタの製造プロセスの第1工程を説明するための断面図
である。
【図21】図19に示した第2実施例のNPNトランジ
スタの製造プロセスの第2工程を説明するための断面図
である。
【図22】図19に示した第2実施例のNPNトランジ
スタの製造プロセスの第3工程を説明するための断面図
である。
【図23】図19に示した第2実施例のNPNトランジ
スタの製造プロセスの第4工程を説明するための断面図
である。
【図24】本発明の第3実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図25】本発明の第4実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図26】本発明の第5実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図27】本発明の第6実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図28】本発明の第7実施例によるNPNトランジス
タを示した断面図である。
【図29】本発明に関連する参考例によるNPNトラン
ジスタを示した断面図である。
【図30】従来の一のNPNトランジスタを示した断面
図である。
【図31】従来の他のNPNトランジスタを示した断面
図である。
【符号の説明】
1:P型半導体基板 2:N型埋込層 3:N型エピタキシャル成長層 3a:凸部 7b:外部ベース層 10a:P型サイドウォールポリシリコン膜 10b:P型多結晶シリコン膜 11:N型多結晶シリコン膜 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/331 H01L 29/73 - 29/737

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有し、前記主表面に凸部を有す
    る第1導電型の半導体層と、 前記半導体層の凸部の上部表面上および側部表面上に形
    成された第2導電型のベース不純物層と、 前記凸部の上部表面上の前記ベース不純物層内に形成さ
    れた第1導電型のエミッタ不純物層と、 前記半導体層の凸部を取囲むように形成された絶縁膜
    と、 前記凸部の側部表面の前記ベース不純物層が形成される
    領域上に形成された第1のベース導電層と、 前記第1のベース導電層の表面上および前記凸部の上部
    表面上の所定領域に形成された第2のベース導電層と、 前記エミッタ不純物層に電気的に接続されたエミッタ導
    電層とを備えた、半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体層の凸部は、台形形状を有し
    ている、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁膜は、前記ベース不純物層の下
    にまで延在して形成されている、請求項1に記載の半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 主表面を有し、前記主表面に凸部を有す
    る第1導電型の半導体層と、 前記半導体層の凸部の上部表面上および側部表面上に形
    成された第2導電型のベース不純物層と、 前記凸部の上部表面上の前記ベース不純物層内に形成さ
    れた第1導電型のエミッタ不純物層と、 前記凸部の周囲を前記凸部と略同じ高さで取囲むように
    形成され、前記凸部の上部側面部に深さ方向に略一定幅
    に形成された溝部を有する絶縁膜と、 前記溝部に充填されるとともに、前記凸部の上部表面上
    の所定領域に形成されたベース導電層と、 前記エミッタ不純物層に電気的に接続されたエミッタ導
    電層とを備えた、半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体層の主表面上に凸部
    を形成する工程と、 前記凸部を取囲むように絶縁膜を形成する工程と、 前記凸部の側部表面上の所定領域に第2導電型の不純物
    を含む第1のベース導電層を形成する工程と、 前記第1のベース導電層の表面上および前記凸部の上部
    表面上の所定領域に第2導電型の不純物を含む第2のベ
    ース導電層を形成する工程と、 前記凸部の上部表面上の所定領域に第2導電型の真性ベ
    ース不純物層を形成する工程と、 前記第1のベース導電層および前記第2のベース導電層
    から不純物を拡散させることによって、前記真性ベース
    不純物層に連続するように第2導電型の外部ベース不純
    物層を形成する工程と、 前記凸部の上部表面上の所定領域に第1導電型の不純物
    を含むエミッタ導電層を形成する工程と、 前記エミッタ導電層から前記不純物を拡散させることに
    よって第1導電型のエミッタ不純物層を形成する工程と
    を備えた、半導体装置の製造方法。
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