JP3367538B2 - 印画紙 - Google Patents
印画紙Info
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- JP3367538B2 JP3367538B2 JP17367994A JP17367994A JP3367538B2 JP 3367538 B2 JP3367538 B2 JP 3367538B2 JP 17367994 A JP17367994 A JP 17367994A JP 17367994 A JP17367994 A JP 17367994A JP 3367538 B2 JP3367538 B2 JP 3367538B2
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Description
画紙に関する。さらに詳しくは、印画紙の染料受容層に
特定の共重合体を使用することにより、画像の感度と保
存性の双方を大きく向上させた昇華型熱転写記録用印画
紙に関する。
ク層を有するインクリボンと、染料受容層を有する昇華
型熱転写記録用印画紙とを重ね合わせ、そのインク層を
サーマルヘッド等により画像情報に応じて加熱し、イン
ク層から昇華型熱転写記録用印画紙の染料受容層に染料
を移行させて画像を形成する昇華型熱転写記録方法が知
られている。この方法によれば、連続的な階調のフルカ
ラー画像を形成することができるので、ビデオ画像をハ
ードコピーする方法として注目されている。
般的な昇華型熱転写記録用印画紙1の断面図である。同
図に示したように、昇華型熱転写記録用印画紙1はシー
ト状基材2と染料受容層3との積層構造をなしている。
この染料受容層3は、熱転写記録時にインクリボンから
移行してくる染料を受容し、それにより形成された画像
を保持する層である。
ては、従来より染料に染着されやすいポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂が使
用されている。
らなる染料受容層に形成された画像は、耐光性等の保存
性が十分でなく、そこに形成された画像の鮮明度が低下
したり変色するという問題があった。そこで、このよう
な耐光性の問題を解決するために、昇華型熱転写記録用
印画紙の染料受容層を構成する樹脂として、ポリビニル
芳香族カルボン酸エステル又はその共重合体を使用する
ことが提案されている(特開平5−38884号公報の
特許請求の範囲)。
熱転写記録用印画紙の染料受容層を構成する樹脂とし
て、特開平5−38884号公報に記載されているポリ
ビニル芳香族カルボン酸エステルを単独で使用した場合
には画像感度が低いという問題があった。また、耐光性
等の保存性もさらに向上させることが望まれていた。
ン酸エステルの共重合体として、芳香族カルボン酸ビニ
ルエステルと脂肪族カルボン酸エステル等との2成分共
重合体を使用することも提案されているが、これら2成
分共重合体を使用して染料受容層を構成した場合にも、
感度が低いか保存性が十分でないという問題があり、感
度と保存性の双方を同時に向上させることが望まれてい
た。
決しようとするものであり、昇華型熱転写記録用印画紙
の染料受容層に特定の樹脂を使用することにより、その
昇華型熱転写記録用印画紙に昇華型熱転写記録を行う場
合の感度を向上させ、またその昇華型熱転写記録用印画
紙に形成された画像の保存性を向上させることを目的と
する。
写記録用印画紙の染料受容層を構成する樹脂に、(a)
ビニル芳香族カルボン酸エステルユニット、(b)スチ
レン又はその誘導体ユニット、及び(c)ホモポリマー
のガラス転移点が40℃以下であるソフトセグメント化
合物ユニットの少なくとも3成分からなる共重合体を使
用すると、上記の目的が達成できることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
層からなる昇華型熱転写記録用印画紙において、該染料
受容層が、(a)ビニル芳香族カルボン酸エステルユニ
ット、(b)スチレン又はその誘導体ユニット、及び
(c)ホモポリマーのガラス転移点が40℃以下である
ソフトセグメント化合物ユニットからなる共重合体を含
有することを特徴とする昇華型熱転写記録用印画紙を提
供する。
1に示した昇華型熱転写記録用印画紙と同様に、基本的
にシート状基材と染料受容層との積層構造からなる。
ルボン酸エステルユニット、(b)スチレン又はその誘
導体ユニット、及び(c)ホモポリマーのガラス転移点
が40℃以下であるソフトセグメント化合物ユニットか
らなる共重合体を含有することを特徴としている。この
共重合体としては、少なくともこれら(a)、(b)及
び(c)の3成分のモノマーを使用して形成されたもの
を使用することが重要であり、各成分の単独重合体や2
成分共重合体では本発明の目的を達成することができな
い。例えば、(a)ビニル芳香族カルボン酸エステルの
単独重合体を使用した場合には、画像感度が低く、耐光
性も不十分となる。(b)スチレン又はその誘導体の単
独重合体を使用した場合には、耐光性が低く、また染料
受容層がもろくなってクラックが入りやすくなる。
(c)ソフトセグメント化合物の単独重合体を使用した
場合には、染料の定着性が低下し、ブロッキングが生じ
る。また、(a)及び(b)の2成分共重合体を使用し
た場合には、染料受容層がもろくなってクラックが入り
やすくなり、感度も低くなる。(a)及び(c)の2成
分共重合体を使用した場合には、耐光性等の保存性が低
くなる。
ち、(a)成分のビニル芳香族カルボン酸エステルユニ
ットの構成モノマーとしては、例えば、安息香酸ビニ
ル、m−クロル安息香酸ビニル、p−クロル安息香酸ビ
ニル、2,4−ジクロル安息香酸ビニル、2,3,4,
5−テトラクロル安息香酸ビニル、m−ニトロ安息香酸
ビニル、p−ニトロ安息香酸ビニル、p−シアノ安息香
酸ビニル、o−トルイル酸ビニル、m−トルイル酸ビニ
ル、p−トルイル酸ビニル、m−アニス酸ビニル、p−
アニス酸ビニル、サリチル酸ビニル、p−アセチル安息
香酸ビニル、p−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、o−
アセチルサリチル酸ビニル、3,4,5−トリメトキシ
安息香酸ビニル、1−ナフトエ酸ビニル、2−ナフトエ
酸ビニル、p−フェニル安息香酸ビニル、2−ナフチル
安息香酸ビニル、α−スチルベンカルボン酸ビニル、o
−フタルイミド安息香酸ビニル、p−フタルイミド安息
香酸ビニル、アントラセン−1−カルボン酸ビニル、t
rans−ケイ皮酸ビニル、p−メトキシケイ皮酸ビニ
ル、2−フランカルボン酸ビニル、クマリル酸ビニル、
2−チオフェンカルボン酸ビニル、2−チオナフテンカ
ルボン酸ビニル、ニコチン酸ビニル等を例示することが
できる。なかでも、画像濃度の点から、安息香酸ビニル
を使用することが好ましい。これらは一種を使用しても
よく、複数種を同時に使用してもよい。
体ユニットとしては、スチレン、p−クロロスチレン、
α−メチルスチレン等を例示することができる。なかで
も、重合性の点からスチレンを使用することが好まし
い。また、(b)成分の構成モノマーとして、これらの
一種を使用してもよく、複数種を同時に使用してもよ
い。
ホモポリマーのガラス転移点が40℃以下、好ましくは
20℃以下の化合物である。このような化合物は、室温
でも非常に柔らかく分子運動しやすい化合物である。
ば、メタクリル酸エステル(n−プロピルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレ
ート、n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタ
クリレート、n−デシルメタクリレート、n−ドデシル
メタクリレート、n−テトラドデシルメタクリレート、
ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、テ
トラエチレングリコールメタクリレート、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート等)、アクリル酸エステル(ブ
チルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート等)等を例示
することができる。なかでも、染着性、保存性の点から
ブチルアクリレート、グリコールメタクリレート等を使
用することが好ましい。また、(c)成分の構成モノマ
ーとして、これらの一種を使用してもよく、複数種を同
時に使用してもよい。
(c)の3成分から共重合体を得るにあたり、これらの
比率は、耐光性等の保存性、感度、硬さ、ブロッキング
の防止の点から、重量比で(a):(b):(c)=
(80〜30):(30〜10):(40〜10)とす
ることが好ましい。
に制限はなく、例えば、重合触媒として、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパー
オキサイド等の過酸化物系重合開始剤や、1,1´−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、4,
4´−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系開始剤
を、1種または複数種を組み合わせて用いることができ
る。また、懸濁重合、塊状重合、溶液重合、乳化重合等
の任意の重合様式を採用することができる。
しては、(a)ビニル芳香族カルボン酸エステルユニッ
ト、(b)スチレン又はその誘導体ユニット、及び
(c)ソフトセグメント化合物ユニットの3成分からな
る共重合体の他に、必要に応じて他のモノマー成分も共
重合させた4成分以上の共重合体を使用してもよい。こ
のような他のモノマー成分としては、例えば、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル等を使用することができる。このような
他のモノマー成分も使用することにより、耐光性や成膜
性の向上をはかることができる。
受容層には、上述のような共重合体を10重量%以上含
有させることが好ましく、より好ましくは20〜40重
量%含有させる。
の染料受容層には、上述のような共重合体に加えて、染
着性、耐光性等をより向上させる化合物を含有させるこ
とができる。このような化合物は、上述の共重合体と相
溶性のものを使用することが好ましく、例えば、次のよ
うなエステル化合物、ウレタン化合物又はアミド化合物
を含有させることができる。
塑剤として使用されている多くの化合物を使用すること
ができ、特に、常圧下の沸点が180℃以上のものが好
ましい。より具体的には、例えば、多価フェノールエス
テル、多価アルコールエステル、フタル酸エステル、芳
香族多塩基酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、脂
肪族多塩基酸エステル、リン酸エステル、炭酸エステ
ル、種々のモノエステル等を使用することができる。
は、カテコールジ酢酸エステル、カテコールジプロピオ
ン酸エステル、カテコールジ酪酸エステル、カテコール
ジ安息香酸エステル、カテコールジ−o−トルイル酸エ
ステル、カテコール−p−トルイル酸エステル、カテコ
ールジクロトン酸エステル、カテコール酢酸・安息香酸
エステル、レゾルシンジ酢酸エステル、レゾルシンジ酪
酸エステル、レゾルシン酢酸・安息香酸エステル、レゾ
ルシンジ安息香酸エステル、ハイドロキノンジ酢酸エス
テル、ハイドロキノン安息香酸エステル、ハイドロキノ
ンジカプロン酸エステル、ピロガロールトリ酢酸エステ
ル、ピロガロールトリ安息香酸エステル、ビスフェノー
ルA酪酸エステル、ビスフェノールA安息香酸エステ
ル、4,4´−メチレンビス−(2,6−ジ−イソプロ
ピル)ジ酢酸エステル、4,4´−チオビスフェノール
酪酸エステル等を使用することができる。
ングリコールジ安息香酸エステル、ジエチレングリコー
ルジ−p−トルイル酸エステル、グリセリントリ安息香
酸エステル、グリセリントリ酢酸エステル、ペンタエリ
スリトールテトラプロピオン酸エステル、ペンタエリス
リトールテトラ安息香酸エステル、水素添加ビスフェノ
ールAジ酢酸エステル、水素添加ビスフェノールAジ安
息香酸エステル、ジペンタエリスリトール安息香酸エス
テル等を使用することができる。
ル酸エステル、ジエチルフタル酸エステル、ジブチルフ
タル酸エステル、ジオクチルフタル酸エステル、ジフェ
ニルフタル酸エステル、ジクレジルフタル酸エステル、
フェニルエチレンフタル酸エステル、ジベンゾルフタル
酸エステル、ジフェノキシエチルフタル酸エステル、ジ
シクロヘキシルフタル酸エステル、ジメチルイソフタル
酸エステル、ジフェニルイソフタル酸エステル、ジベン
ジルイソフタル酸エステル、ジエチルテレフタル酸エス
テル等を使用することができる。
チルトリメリット酸エステル、トリベンジルトリメリッ
ト酸エステル、トリオクチルトリメリット酸エステル、
テトラエチルピロメリット酸エステル、テトラシクロヘ
キシルピロメリット酸エステル等を使用することができ
る。
クチルテトラヒドロフタル酸エステル、ジフェニルテト
ラヒドロフタル酸エステル、ジベンジルテトラヒドロフ
タル酸エステル等を使用することができる。
ニルコハク酸エステル、ジメチルコハク酸エステル、ジ
ベンジルコハク酸、ジベンジルアジピン酸エステル、ジ
メチルアジピン酸エステル、ジエチルアゼライン酸エス
テル、ジベンジルセバチン酸エステル、ジフェニルセバ
チン酸エステル、ジエチルマレイン酸エステル、ジベン
ジルマレイン酸エステル、ジフェニルマレイン酸エステ
ル、ジベンジルフマル酸エステル、ジフェニルフマル酸
エステル、トリベンジルクエン酸エステル、アセチルト
リベンジルクエン酸エステル、ジメチルイタコン酸エス
テル等を使用することができる。
ン酸エステル、トリベンジルリン酸エステル、クレジル
・ジフェニルリン酸エステル、トリヘキシルリン酸エス
テル、トリシクロヘキシルリン酸エステル、テトラキス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4´
−ビフェニルリン酸エステル等を使用することができ
る。
ステル、ジ−o−メチルフェニル炭酸エステル、ジ−p
−メチルフェニル炭酸エステル、ジナフチル炭酸エステ
ル、ジ−o−フェニルフェニル炭酸エステル、ジ−p−
フェニルフェニル炭酸エステル、ジオクチル炭酸エステ
ル等を使用することができる。
4−トリメチル−ペンタンジオールモノフタル酸エステ
ル、フェニルモノフタル酸エステル、メチルステアリン
酸エステル、フェニルラウリン酸エステル、ベンジルサ
ルチル酸エステル、プロピル−p−ヒドロキシ安息香酸
エステル等を使用することができる。
着性、耐光性の点から、特にフタル酸エステルが好まし
い。
ヘキサメチレンジブチルウレタン、1,6−ヘキサメチ
レンジオクチルウレタン等の脂肪族ウレタン化合物や、
m−キシレンジブチルウレタン、p−キシレンジオクチ
ルウレタン、2,4−トルエンジヘキシルウレタン、
2,6−トルエンジベンジルウレタン、4,4´−ジフ
ェニルメタンジブチルウレタン、4,4´−ジフェニル
メタンジオクチルウレタン、エチレンジフェニルウレタ
ン、1,4−テトラメチレンジフェニルウレタン、1,
6−ヘキサメチレンジ−p−メチルフェニルウレタン、
p−キシレンジ−p−クロロフェニルウレタン、o−キ
シレンジブチルウレタン、m−キシレンジシクロヘキシ
ルウレタン等の芳香族ウレタン化合物を使用することが
できる。このようなウレタン化合物のなかでも、染着性
の点から、芳香族ウレタン化合物が好ましい。
アミド、エルシールアミド、高級脂肪酸アミド等を使用
することができる。なかでも染着性の点から、高級脂肪
酸アミドが好ましい。
合物又はアミド化合物の染料受容層における比率は、染
料受容層に使用する共重合体のモノマー組成等にもよる
が、一般に1〜50重量%が好ましく、特に10〜30
重量%が好ましい。
はアミド化合物を染料受容層に含有させる方法として
は、上述の共重合体の溶液又は熱溶融物に混合すればよ
い。
の染料受容層に、これらエステル化合物、ウレタン化合
物又はアミド化合物を含有させるに際しては、上述の共
重合体の溶液又は熱溶融物にこれらのモノマーを混合し
てもよく、オリゴマーを混合してもよい。このようなオ
リゴマーとしては、例えば、二塩基酸とグリコールのオ
リゴポリエステル、環状エステルの閉環オリゴエステ
ル、ビニルエステルの低分子重合体、グリコールとジシ
ソイアネートから得られるオリゴウレタン(グリコール
成分過剰)等を使用することができ、より具体的には、
ポリテトラアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネー
ト、ポリ−m−キシレングリコールセバケート、ポリカ
プロラクトン、ポリ安息香酸ビニル、ヘキサメチレンジ
イソシアネート2モルとテトラメチレングリコール3モ
ルを反応させたオリゴウレタン、m−キシレンジイソシ
アネート2モルとオクタメチレングリコール3モルとを
反応させたオリゴウレタン等を使用することができる。
このようなオリゴマーの重合度は5以下とすることが好
ましい。
紙の染料受容層には、必要に応じて、前述の共重合体と
相溶性の他の樹脂も含有させることができる。例えば、
エステル結合を有する樹脂(ポリエステル樹脂、ポリア
クリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトル
エンアクリレート樹脂等)、ポリウレタン樹脂(分子末
端に水酸基をもったポリエーテルあるいはポリエステル
とイソシアネートから得られるエーテル型ポリウレタ
ン、エステル型ポリウレタン等)、ポリアミド樹脂(ナ
イロン、その他、分枝基をもったジアミンとダイマー酸
等から得られるポリアミド等)、尿素樹脂(ジアミン酸
とジイソシアネートとの反応物、尿素とアルデヒドとの
反応物等)、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリ塩化ビニル及びその共重合体、ポリアクリロ
ニトリル及びその共重合体等を使用することができる。
より具体的には、例えば、飽和ポリエステル樹脂として
は、バイロン200、バイロン290、バイロン600
等(以上、東洋紡社製)、UE3600、XA609
8、XA7026(以上、ユニチカ社製)、TP22
0、TP235(以上、日本合成社製)等を使用するこ
とができる。
の染料受容層には、必要に応じて種々の添加剤を含有さ
せることができる。例えば、染料受容層の白色度を向上
させて転写画像の鮮明度を高め、また画像表面に筆記性
を付与し、さらにまた転写画像の再転写を防止するため
に、蛍光増白剤や白色顔料を含有させることができる。
このような蛍光増白剤としては、チバガイギ社製のユビ
テックスOB等の市販品を使用することができる。ま
た、白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリ
ン、クレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等を含有さ
せることができる。これらは単独で又は複数種を併せて
使用することができる。
ために、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等も一種
又は複数種を使用することができる。
を向上させるために離型剤を含有させることができる。
離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワック
ス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、フッ素系、
リン酸エステル系の界面活性剤、シリコーンオイル、高
融点シリコーンワックス等を使用することができる。な
かでも、離型性、耐久性の点からシリコーンオイルを使
用することが好ましい。
状のものも反応(硬化)型のものも、適宜選択して使用
することができる。ここで、反応(硬化)型シリコーン
オイルとしては、アルコール変性シリコーンオイルとイ
ソシアネートとの反応硬化物、エポキシ変性シリコーン
オイル(エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイ
ル)とカルボキシ変性シリコーンオイル(カルボキシ・
ポリエーテル変性シリコーンオイル)との反応硬化物、
アミノ変性シリコーンオイル(アミノ・ポリエーテル変
性シリコーンオイル)とカルボキシ変性シリコーンオイ
ル(カルボキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル)
との反応硬化物等を使用することができる。
紙の染料受容層には、昇華型熱転写記録用印画紙の加工
工程あるいはプリンター内での走行時における静電気の
発生を抑制するために、帯電防止剤を含有させることが
できる。帯電防止剤としては、陽イオン型界面活性剤
(第4級アンモニウム塩、ポリアミン等)、陰イオン型
界面活性剤(アルキルベンゼンスルホネート、アルキル
硫酸エステルナトリウム塩等)、両性イオン型界面活性
剤、非イオン型界面活性剤等の種々の界面活性剤を使用
することができる。なお、このような帯電防止剤は、染
料受容層内に含有させる他、染料受容層の表面にコーテ
ィング等により塗布してもよい。
料受容層以外の構成は従来の印画紙と同様にすることが
できる。例えば、シート状基材としては、上質紙、コー
ト紙等の紙類、種々のプラスチックシート、あるいはこ
れらの複合シート等を使用することができる。また、シ
ート状基材の染料受容層と反対側の面には、必要に応じ
て滑性層を設けることもできる。
る画像形成方法についても特に制限はなく、例えば、昇
華型熱転写記録用インクリボンを使用し、市販のビデオ
プリンター等により、昇華型熱転写記録を行うことがで
きる。
層は、(a)ビニル芳香族カルボン酸エステルユニッ
ト、(b)スチレン又はその誘導体ユニット、及び
(c)ホモポリマーのガラス転移点が40℃以下である
ソフトセグメント化合物ユニット、の少なくとも3成分
からなる共重合体を使用して形成されているので、これ
ら(a)、(b)及び(c)の各成分の単独重合体や2
成分重合体を使用した場合には得られない特性を有する
ものとなり、耐光性等の保存性と画像感度との双方が著
しく向上したものとなる。
明する。
0mlの四つ口フラスコに、イオン交換水600g、第
3リン酸カルシウム3.0g、アルキルナフタレンスル
フォン酸ナトリウム0.3gを投入し、撹拌した。ここ
に、スチレン((b)成分)99.1g、安息香酸ビニル
( (a)成分)140.9g、ブチルアクリレート( (c)
成分)60.0g、t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート15.0g、ベンゾイルパーオキサイド
11.3gをかき混ぜながら投入し、窒素ガスを吹き込
みながら昇温し、90℃で4時間重合した。重合反応終
了後、反応生成物を冷却し、硝酸にて反応生成物表面に
付着している第3リン酸カルシウムを除去し、脱水、水
洗、脱水、乾燥の各工程を行って目的ポリマーを得た。
得られたポリマーの分子量は23000、Tgは62.
4℃であった(実施例1)。
表1に示した化合物を使用し、同様に共重合体を得た
(実施例2〜5、比較例1〜5)。
コーン(SF8427、東レダウコーニングシリコーン
社製)5重量部とを均一に混合することにより染料受容
層形成用塗料を調製した。
の合成紙(王子油化(株)製、FPG−150)を用意
し、この表面に乾燥膜厚が10μmとなるようにワイヤ
ーバーを用いて上述の染料受容層形成用塗料を塗布し、
120℃で2分間キュアリングを行うことにより昇華型
熱転写記録用印画紙を作製した。
写インクリボン(VPM−30、ソニー(株)製)を使
用し、カラービデオプリンター(CVP−G500、ソ
ニー(株)製)で(12階調のステアステップ印画(階
調グラデーション印画))を行った。そして、得られた
画像の感度、耐光性、暗退色性を次のように評価した。 (i) 感度 マクベス反射濃度計(TR−924)を使用して光学濃
度を測定し、次のように4段階に評価した。
ークフェードメーター(ガス試験機製)で60000K
J/m2照射し、照射前後の濃度をマクベス反射濃度計
(TR−924)を使用して測定し、染料の残存率を次
の式にしたがって算出した。そしてその算出結果を次の
3段階に評価した。
槽(タバイ製)中、65℃、85%RHで10日間保持
し、保持前後の濃度をマクベス反射濃度計(TR−92
4)を使用して測定し、染料の残存率を次の式にしたが
って算出した。そしてその算出結果を次の3段階に評価
した。
濃度)×100 ○ 残存率90%以上 △ 残存率80%以上90%未満 × 残存率80%未満 これらの結果を表2に示す。
ル、(b)スチレン及び(c)ブチルアクリレート等の
ソフトセグメント化合物の3成分の共重合体を使用した
本発明の実施例は、これらの(a)、(b)及び(c)
成分の単独重合体や2成分重合体を使用した比較例に対
し、感度も優れ、耐光性や暗退色性等の保存性も優れて
いることがわかる。
れば、昇華型熱転写記録により感度高く画像を形成する
ことができ、またその画像の耐光性等の保存性も向上さ
せることができる。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 シート状基材と染料受容層からなる昇華
型熱転写記録用印画紙において、該染料受容層が、
(a)ビニル芳香族カルボン酸エステルユニット、
(b)スチレン又はその誘導体ユニット、及び(c)ホ
モポリマーのガラス転移点が40℃以下であるソフトセ
グメント化合物ユニットからなる共重合体を含有するこ
とを特徴とする昇華型熱転写記録用印画紙。 - 【請求項2】 ビニル芳香族カルボン酸エステルユニッ
トが、安息香酸ビニルエステルユニット又は安息香酸ビ
ニルエステル誘導体ユニットである請求項1記載の昇華
型熱転写記録用印画紙。 - 【請求項3】 ソフトセグメント化合物ユニットが、メ
タクリル酸エステルユニット又はアクリル酸エステルユ
ニットである請求項1又は2記載の昇華型熱転写記録用
印画紙。 - 【請求項4】 (a)ビニル芳香族カルボン酸エステル
ユニット、(b)スチレン又はその誘導体ユニット、及
び(c)ソフトセグメント化合物ユニットの比率が、重
量比で(a):(b):(c)=(80〜30):(3
0〜10):(40〜10)である請求項1〜3のいず
れかに記載の昇華型熱転写記録用印画紙。 - 【請求項5】 染料受容層が、エステル化合物、ウレタ
ン化合物又はアミド化合物を含有する請求項1〜4のい
ずれかに記載の昇華型熱転写記録用印画紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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