JP3365526B2 - 床吹出し空調システムにおける空調方法,及び床吹出し空調システム - Google Patents
床吹出し空調システムにおける空調方法,及び床吹出し空調システムInfo
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Description
供給用のチャンバとして、床面に設けた吹出し口から、
空調空気を室内に供給する如く構成された床吹出し空調
システム及びその空調方法に関するものである。
量が増加し、また設置される事務機器の変更、増設に対
する床及び配線の変更、拡張性が重要となってきてお
り、かかる観点から電力、通信の各種配線を床下に敷設
するフロア配線が普及している。床吹出し空調システム
は、そのようなフロア配線のための床下空間を空調空気
の供給用のチャンバとして利用するものであり、注目を
浴びている。ところで床下空間をチャンバとして利用す
る場合、歩行感や、室内の高さに起因する圧迫感、建設
費等を鑑みると、チャンバとなる床下空間の高さは、な
るべく低い方が好ましい。
くすると、床下チャンバ内部で生ずる動圧/静圧の変換
や渦の発生による圧力損失に起因した圧力分布が生じ、
そのままでは空調空気を各吹出し口から均一に吹き出す
ことが困難になる。そのため従来の床吹出し空調システ
ムにおいては、各吹出し口に各々風量調整のためのダン
パを設け、各吹出し口毎にダンパの開度を個別に調整す
ることによって、各吹出し口の風速を均一にするように
していた。
床吹出し空調システムにおいては、一般的に1.2m〜
1.5mのピッチで吹出し口が設置されており、例えば
100m2の部屋では、50個〜70個もの吹出し口が
その床面に設けられている。このように多数設けられる
吹出し口の各ダンパを、個々に調整して各吹出し口の風
速を均一にするのは事実上不可能である。
員が手作業にて行わなければならず、非常な労力、時間
を要する。従って実際問題として、従来は各吹出し口か
らの風速の不均一はこれを甘受するしかなかったのであ
る。
あり、各吹出し口の個々の風量調節を不要としつつ各吹
出し口からの風速を従来よりも大幅に均一にすることが
可能で、しかも特に床下チャンバの高さを低く抑えるこ
とができる、床吹出し空調システム及びその空調方法を
提供して叙上の問題の解決を図ることを目的とするもの
である。
め、請求項1によれば,床下空間を空調空気の供給用の
チャンバとし、床面に設けた吹出し口から、前記床下空
間の空調空気を室内に供給する如く構成された床吹出し
空調システムにおいて,各吹出し口に各々同一のフィル
タを設けると共に,このフィルタを通して空調空気を供
給する如く構成し、各吹出口は円形に開口されて形成さ
れ,各吹出し口の内周壁下部にはフランジが設けられ,
前記フィルタはこのフランジの下面側に設けられ,吹出
し口のピッチ及び吹出し口の径をパラメータとして求め
た吹出し口の抵抗係数Kを元に,前記フィルタの圧力損
失を選択することで,各吹出口からの吹出し風量の不均
一度を抑えることを特徴とする,床吹出し空調システム
における空調方法が提供される。
空気の供給用のチャンバとし、床面に設けた吹出し口か
ら、前記床下空間の空調空気を室内に供給する如く構成
された床吹出し空調システムにおいて,各吹出し口に各
々同一のフィルタを設けると共に,このフィルタを通し
て空調空気を供給する如く構成し、前記フィルタの圧力
損失を選択するとともに,出口抵抗係数をζ0、フィル
タの圧力損失をPf0、空気の比重量をγ、重力加速度
をg、基準吹出し風速をV0、吹出し口の有効開口率を
Rk、チャンバの高さをD、チャンバの長さをL、吹出
し口間のピッチをp、吹出し口の径をdとしたとき、次
式で表す吹出し口の抵抗係数Kが、K≧1となるように
前記各パラメータを設定して,各吹出口からの吹出し風
量の不均一度を抑えることを特徴とする,床吹出し空調
システムにおける空調方法が提供される。 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2}・{(4/π・Rk)・(D/L)・(p/d)2}2 これを図に基づいて詳述すると、図1、図2に示したよ
うに、床下チャンバ1において、吹出し口2における出
口抵抗係数をζ0(但し、ζ0は上流側の気流速度を基
準として、概ね2.4であり、静圧の圧力損失と動圧の
圧力損失の比例定数を意味する)、この吹出し口2に設
けて床下チャンバ1内の空調空気を室内へと供給する際
に通過させるフィルタ3の圧力損失をPf0とする。こ
こでPf0は、設計の利便性を考慮して、基準吹出し風
速V0=1m/sの風速を基準にしたフィルタの圧力損失
である。そして空気の比重量をγ、重力加速度をg(実
際は定数として扱える)、基準吹出し風速をV0、吹出
し口2の有効開口率(吹出し口の見かけ上の幾何学的開
口面積に対する吹出し口の有効開口面積の比であり、一
般に0.3〜0.5の値をとる)をRk、床下チャンバ
1の高さをD、床下チャンバ1の長さをL、吹出し口2
間のピッチをp、吹出し口2の径をdとしたとき、 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2}・{(4/π・Rk)・(D/L)・(p/d)2}2 で表わす吹出し口2の抵抗係数Kを、K≧1となるよう
に前記各パラメータを設定したことを特徴とするもので
ある。
気の供給用のチャンバとし、床面に設けた吹出し口か
ら、前記床下空間の空調空気を室内に供給する如く構成
された床吹出し空調システムであって、前記吹出し口内
に設けた筒体にフィルタを設け、このフィルタを通して
空調空気を供給する如く構成し,さらに前記筒体の下方
にフランジを形成し、このフランジに対して着脱自在な
環状のフィルタ固定リングと前記フランジとの間にフィ
ルタを挟持させたことを特徴とする、床吹出し空調シス
テムが提供される。
ランジとフィルタ固定リングにおけるフィルタ挟持面
に、それぞれ凹凸を形成し、またこれらフランジ又はフ
ィルタ固定リングのいずれか一方に、爪体を形成し、残
りの一方に当該爪体と係止自在な穴を形成してもよい。
に複数形成された透孔の周縁に羽根を設けた旋回流形成
板を前記筒体内に設け、当該羽根はこの旋回流形成板に
対して90゜未満の角度を持たせる。そしてフィルタは
この旋回流形成板の下方に位置させた床吹出し空調シス
テムとしてもよい。
に記載したように,筒体内を上下動自在となるように構
成してもよい。 さらにまた請求項7によれば,床下空間
を空調空気の供給用のチャンバとし、床面に設けた吹出
し口から、前記床下空間の空調空気を室内に供給する如
く構成された床吹出し空調システムであって、吹出し口
内に設けた筒体にフィルタを設け、このフィルタを通し
て空調空気を供給する如く構成し,さらに略径方向に複
数形成された透孔の周縁に羽根を設けた旋回流形成板を
筒体内に設けると共に、当該羽根は旋回流形成板に対し
て90度未満の角度を持たせ、フィルタはこの旋回流形
成板の下方に位置させ,前記旋回流形成板は筒体内を上
下動自在となるように構成したことを特徴とする、床吹
出し空調システムが提供される。これらの場合,請求項
8に記載したように、筒体の上部に化粧板を設け、この
化粧板の上面にその頭部が係止されるネジ体を当該化粧
板に対して遊貫させると共に、このネジ体を旋回流形成
板の中心部に螺嵌させ、さらに旋回流形成板を筒体内周
に対して回転不可となるように構成してもよい。
て、請求項9に記載したように、請求項2に記載される
抵抗係数Kを、K≧1となるように各パラメータを設定
してもよい。
流が形成された後の風速(ネック風速U)を決定するパ
ラメータは、風路・床面積比を意味する無次元数βであ
る。ここでβ=(D・W/L・W)である。但し、Wは
床下チャンバ1の幅である。
風速Vを決定するパラメータは、吹出し口2の開口率を
意味する無次元数κである。ここでκ=Σs/(L・
W)である。但し、ΣsはRk・π(d2/4)N・M
で示す吹出し口2の有効開口面積を示す。従ってN=L
/p、M=W/pである。
ときの吹出し口2の抵抗係数Kを、次式で定義する。 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2} (γ/2g)V2/(γ/
2g)U2={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2} (V/U)2
ク部4のネック風速U[m/s]は夫々次のように示さ
れる。 V=(Q/3600)/κ、 U=(Q/3600)/β 但し、Qは単位風量[m3/m2h]である。従って吹出
し口2の風速Vとネック部4のネック風速Uの比(V/
U)は、(V/U)=(β/κ)となる。
Rk) (D/L) (p/d)2であるから、結局、 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2} {(4/π・Rk) (D
/L) (p/d)2}2 となる。
口2の抵抗係数Kは、単位風量、床下チャンバ1の幅と
は無関係である。そして抵抗係数Kは床下チャンバ1の
高さ、長さ、ピッチ及び吹出し口2の径から求められ、
影響を与える最も感度の高いパラメータはピッチ及び吹
出し口2の径であることが解析された。
の関係について解析する。気流分布に現れる吹出し風速
Vの設計値からの偏りをNUとし、不均一度と定義す
る。そして不均一度NUの最大値をNUmaxと絶対値で
表現すると、 NUmax=|V(計算値)−V(設計値)|/V(設計
値) 100(%) となる。なお絶対値をとる理由は、設計値からの風速の
偏りの最大値は「+」になるか「−」になるかわからな
いためである。またV(計算値)は、任意の位置で計算
又は計測される風速を示し、一方V(設計値)は、設計
時に仕様で定められる風速である。
ろ、ピッチ1.2m、チャンバ幅4.8mの場合に具体
的に抵抗係数KとNUmaxとの関係は図3のグラフに示
すようになった。この場合、念のため単位風量を30、
40、50[cmh/m2]の3つのケースについて示した。
抵抗係数Kに無関係である。そして概ね抵抗係数K<1
で不均一度NUの最大値NUmaxが急激に上昇してい
る。
に設定することにより、不均一度をほぼ10%以下に抑
えることが可能である。なお発明者らの検証によれば、
チャンバの高さDが100mm以下、特に50mm程度の極
めて低い床下チャンバに対して、有効であることが確認
されている。
開口率Rk、チャンバの長さLは設計段階で半ば強制的
に与えられるパラメータであることを考慮すると、ピッ
チp、チャンバの高さD、フィルタの圧力損失Pf0が
自由に設定できる設計要件となるが、目的室の仕様、用
途などによりピッチpは制限され、さらに既述の如くチ
ャンバの高さDをなるべく低く抑えることが好ましいこ
とを考慮すれば、結局、フィルタの圧力損失Pf0の選
択によって、抵抗係数Kに大きな影響を与えることにな
る。
から床下チャンバ1内の空調空気を室内に供給する如く
構成したので、各吹出し口2に同一の静圧性能を有する
フィルタを用いて抵抗を付加することにより、不均一度
の調整が行える。即ち、床下チャンバ1の高さを低くし
ても、従来のようにダンパによる風量調整をすることな
く、各吹出し口の風速の不均一度を抑えることが可能に
なるものである。
不均一を抑えることが可能であり、しかもフィルタを通
して給気するので、室内には清浄な空調空気を供給する
ことが可能である。
れば,筒体の下方にフランジを形成し、このフランジに
対して着脱自在な環状のフィルタ固定リングと前記フラ
ンジとの間にフィルタを挟持させたので,フィルタの固
定が容易であり、作業性が向上する。
転させて爪体と穴とを係止させれば、固定リングとフラ
ンジが固定され、そのとき前記フランジとフィルタ固定
リングにおけるフィルタ挟持面設けた凹凸によって、フ
ィルタは強固に装着されることになる。従って接着剤等
は不要であり、フィルタの装着が簡易迅速に行え、また
交換の際の取り外しも容易となる。
に複数形成された透孔の周縁に、90゜未満の角度を持
った羽根を設けた旋回流形成板を前記筒体内に設けた場
合には、フィルタを通過した空調空気が、旋回流を形成
するので、空気流の拡散に寄与する。
記旋回流形成板を上下動自在となるように構成すれば、
前記空気流の拡散の調整が行える。
けで、前記旋回流形成板を上下動させることが可能にな
る。
をほぼ10%以下に抑えることが可能になるものであ
る。
れば、図1は実施例にかかる床吹出し空調システムの吹
出し口20の側面断面を示しており、この吹出し口20
は、床下チャンバの上面を構成する床スラブ21に円形
に開口されて形成されたものである。なおこの場合の床
面は、床スラブ21の上面に敷設された例えばカーペッ
ト22の上面となる。そしてこの吹出し口20の内周壁
下部、即ち床スラブ21の部分における内周壁には、図
5に示したように、上面外側に形成された係止フランジ
31と、下面内側に形成されたフランジ32を有する外
筒33が、前記係止フランジ31を床スラブ21の上面
に係止させるようにして設けられている。
に示したように、下方に突出してかつ周方向に水平に延
出された爪体34が、90゜おきに4カ所設けられてお
り、またこのフランジ32の下面には、略円錐形状に形
成された凹部35が多数形成されている。
1は、かかる如く構成されたフランジ32の下面と、こ
のフランジ32に対して着脱自在に構成されたフィルタ
固定リング51との間で挟持、固定される。このフィル
タ41は、フランジ32の外径に合わせてろ材をそのま
ま円形に切り出したもの使用し、例えば前記爪体34に
合わせて前記爪体34が通過可能な孔42が穿たれてい
る。
ンジ32と同一内外径を有する環状の盤体であって、前
記爪体34が通過可能な係止孔52が、90゜おきに4
カ所穿設されている。またこのフィルタ固定リング51
の下面には、図7に示したように、前出爪体34と同型
同大の爪体53が、前記係止孔52とは、周方向にずれ
た位置に90゜おきに4カ所設けられている。前記フィ
ルタ固定リング51の上面には、前出凹部35と対応し
て適合する凸部となるスパイク54が多数設けられてお
り、またその下面には、前出凹部35と同形同大の凹部
55が、全く同様にして多数設けられている。
は、まずフィルタ41の孔42をフィルタ固定リング5
1の係止孔52と合わせるようにして、フィルタ41を
フィルタ固定リング51の上に載置させる。後はフラン
ジ32下面の爪体34をこれら各孔42と係止孔52に
通して、そのままフィルタ固定リング51をフィルタ4
1ごと爪体34の延出方向とは逆の方向(図5、図6に
おける矢印方向)に少し回転させればよい。
の水平方向延出部がフィルタ固定リング51における係
止孔52の近傍に係止され、これによってフィルタ41
はフィルタ固定リング51とフランジ32との間で挟持
されるのである。このとき同図に示したように、フィル
タ固定リング51上面のスパイク54はフィルタ41内
に食い込み、さらにそれに伴って上方に突出した部分が
フランジ32下面の凹部に入り込むようになるので、フ
ィルタ41は強固に挟持され、位置ズレしたりすること
はない。
に、このフィルタ固定リング51の下面にさらに前記フ
ィルタ41と全く同一構成のフィルタ45を、爪体56
を下面に有するなど前記フィルタ固定リング51と全く
同一構成のフィルタ固定リング57によって挟持固定さ
せている。固定の方法は、フィルタ41の場合と全く同
一であり、極めて簡易迅速に行えるようになっている。
4に示したように、ガイド筒61が設けられている。こ
のガイド筒61の外周径は前出外筒33の内周径と略同
一にしてあり、またその上部には、外側フランジ62が
形成されており、同図に示したクッション機能を併せ持
った環状のパッキン材63を、外筒33の係止フランジ
31とこの外側フランジ62との間に介在させるように
して、外筒33内に嵌入されている。
のガイド筒61内を上下動自在となるようにこのガイド
筒61内に配置されている。前記旋回流形成板71は、
図8、図9、図10に示したように、全体として円板形
状をなし、その中心に中心孔72が穿設され、また側端
面には突起73が、例えば図示のように90゜おきに4
カ所設けられている。そしてこの突起73を前出ガイド
筒61の内周壁に形成した溝64内に納め入れることに
より、この旋回流形成板71はガイド筒61に対して、
上下動自在でかつ回転不可の関係を確保している。また
中心孔72の下面側周縁部には、そのネジ穴が当該中心
孔72と合うように、ナット部材74が固着されてい
る。
させる複数の略扇状の透孔75が放射状に形成されてい
る。本実施例においては、この透孔75を形成する内側
円弧部と外側円弧部、並びに径方向の2つの直線部のう
ちの1つに切り込みを形成し、残りの直線部を折曲線と
してこれを所望の角度(90゜未満)に折曲げて透孔7
5が形成されている。そして折曲げられた略扇状の片
は、旋回流を形成するためのフィン(羽根)76を構成
している。したがって透孔75の形成とフィン76の形
成が同時に行え、製作が容易なものとなっている。
は、ネジ体81によって化粧板82に支持されている。
この化粧板82はその中心に、下方に向けて先細りのテ
ーパ孔83が形成されており、また空調空気通過用の適
宜の吹き出し孔(図示せず)が設けられている。さらに
この化粧板82の外径はガイド筒61の外側フランジ6
2と同一であり、その周縁部を外側フランジ62の上に
載置させるようにして、ガイド筒61に設置される。
孔83と適合するようなテーパ状の頭部を有するネジ体
81を上方から遊貫させて、その突出部を旋回流形成板
71のナット74に対して螺嵌させてある。したがっ
て、例えば化粧板82を手で押さえるなどしながら、こ
のネジ体81を回転させれば、旋回流形成板71はガイ
ド筒61内を上下動する。なおネジ体81の下端部近傍
には、旋回流形成板71が脱落するのを防止するため
に、ストッパとなる割ピン84が設けられている。
を鑑みれば、予め旋回流形成板71をガイド筒61内に
挿入しておき、さらに化粧板82と旋回流形成板71と
をネジ体81で一体化しておくことにより、これらを吹
出し口20にセットする作業が極めて簡易、迅速に行
え、作業性が向上する。
ように構成されており、別設の空調機(図示せず)から
供給される空調空気は、スラブ床21下面の床下空間を
ダクトチャンバとして、この吹出し口20から室内へ供
給される。この場合、空調空気はまずフィルタ45、4
1を通して室内に供給されるので、空調空気は従来より
もさらに清浄化されている。
過することにより、抵抗が付加されるので、既述の如
く、これら当該フィルタ45、41の圧力損失を適宜選
択することにより、スラブ床21下面の床下空間の高さ
を低くしたまま(発明者らの知見によれば、100mm以
下、好ましくは50mm前後の高さ)、各吹出し口20か
らの吹出し風量の不均一度を低く抑えることが可能であ
る。しかもその場合、各吹出し口20に使用するフィル
タは全く同一仕様のものでよい。
テムにおいて各吹出し口毎に行っていたダンパの開度調
整による面倒な風量調節が不要である。しかも設計段階
から、目標不均一度を想定して施工できるので、室内の
仕様、用途に応じた不均一調整が事前に行える。また各
吹出し口20に使用するフィルタは全く同一仕様のもの
であるから、コストも低廉にでき、設置の作業も容易で
ある。
フィルタ固定リング51との間の挟持固定の形式を採っ
ており、使用するフィルタ41、45は、ろ材を円形に
切り出しただけの構成でよく、フィルタに特別に枠や加
工を必要としない。しかもこれらフランジ32とフィル
タ固定リング51の挟持面に設けられた凹部35、スパ
イク54などの凹凸によって、フィルタ41、45の固
定は確実なものとなっており、接着剤は不要である。従
ってフィルタの交換、洗浄再生なども簡単に行うことが
可能である。
フランジ32下面と同様に爪体53、凹部55が設けて
あるから、フィルタ45を追加する場合も全く同様にし
て簡単に行える。なお空調空気の吹出しが不要な吹出し
口については、メクラ板をフィルタに代えて取り付けれ
ばよい。
5、41の上方に旋回流形成板71が設置されているの
で、空調空気はこの旋回流形成板71を通過すれば旋回
流となって拡散する。これによって周囲の温度勾配を是
正することが可能になる。またこの旋回流形成板71は
ネジ体81を回転させることによって、ガイド筒61内
を上下動させることができ、それによって前記拡散の調
節が行える。しかもネジ体81の回転によって行えるか
ら、かかる調整作業は極めて簡単なものとなっている。
空調方法によれば、床下チャンバ内の高さを50mm程度
の極めて低い床下チャンバに構成したまま、各吹出し口
の吹出し風量の不均一差を低く抑えることが可能であ
り、発明者らが定義した不均一度の最大値をほぼ10%
以下に抑えることも可能である。しかも各吹出し口に設
置するフィルタは同一性能のものであるから、作業性が
よく、また従来のような個々の吹出し口におけるダンパ
の開度調整も不要である。しかも吹出し口径、吹出し口
の有効開口率、チャンバの長さなどのパラメータが、設
計段階で半ば強制的に与えられていても、フィルタの静
圧性能を選択することによって、前記の不均一度の調整
が行える。その他、フィルタを通して空調空気が供給さ
れるから、従来よりも清浄度が向上している。
であり、作業性が向上し、しかも使用するフィルタは、
ろ材をそのまま切り出しただけのものを使用できる。
もフィルタの固定が強固であり、しかも取付が簡単であ
る。他方交換の際の取り外しも容易となっている。
流が旋回流となるので、空気流の拡散に寄与し、周囲の
温度勾配を是正することが可能である。そして請求項
6,7では、前記空気流の拡散の調整が行える。この場
合、請求項7によれば、ネジ体を回転させるだけで、か
かる調整が簡単に実施できるものとなっている。
即ち、不均一度の最大値をほぼ10%以下に抑えること
がさらに可能になるものである。
モデルの概観の説明図である。
モデルの側面断面の説明図である。
不均一度との関係を示すグラフである。
要部側面断面図である。
とフィルタ固定リングの概観を示す斜視図である。
の様子を示す断面説明図である。
の様子を示す断面説明図である。
筒にセットした様子を示す平面図である。
である。
を斜め下からみた様子を示す斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 床下空間を空調空気の供給用のチャンバ
とし、床面に設けた吹出し口から、前記床下空間の空調
空気を室内に供給する如く構成された床吹出し空調シス
テムにおいて, 各吹出し口に各々同一のフィルタを設けると共に,この
フィルタを通して空調空気を供給する如く構成し、各吹出口は円形に開口されて形成され, 各吹出し口の内周壁下部にはフランジが設けられ,前記
フィルタはこのフランジの下面側に設けられ, 吹出し口のピッチ及び吹出し口の径をパラメータとして
求めた吹出し口の抵抗係数Kを元に,前記フィルタ の圧
力損失を選択することで,各吹出口からの吹出し風量の
不均一度を抑えることを特徴とする,床吹出し空調シス
テムにおける空調方法。 - 【請求項2】 床下空間を空調空気の供給用のチャンバ
とし、床面に設けた吹出し口から、前記床下空間の空調
空気を室内に供給する如く構成された床吹出し空調シス
テムにおいて, 各吹出し口に各々同一のフィルタを設けると共に,この
フィルタを通して空調空気を供給する如く構成し、 前記フィルタの圧力損失を選択するとともに, 出口抵抗係数をζ0、フィルタの圧力損失をPf0、空
気の比重量をγ、重力加速度をg、基準吹出し風速をV
0、吹出し口の有効開口率をRk、チャンバの高さを
D、チャンバの長さをL、吹出し口間のピッチをp、吹
出し口の径をdとしたとき、次式で表す吹出し口の抵抗
係数Kが、K≧1となるように前記各パラメータを設定
して,各吹出口からの吹出し風量の不均一度を抑えるこ
とを特徴とする,床吹出し空調システムにおける空調方
法。 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2}・{(4/π・Rk)・(D/L)・(p/d)2 }2 - 【請求項3】 床下空間を空調空気の供給用のチャンバ
とし、床面に設けた吹出し口から、前記床下空間の空調
空気を室内に供給する如く構成された床吹出し空調シス
テムであって、 吹出し口内に設けた筒体にフィルタを設け、このフィル
タを通して空調空気を供給する如く構成し, さらに前記筒体の下方にフランジを形成し、このフラン
ジに対して着脱自在な環状のフィルタ固定リングと前記
フランジとの間にフィルタを挟持させたことを特徴とす
る、床吹出し空調システム。 - 【請求項4】 フランジとフィルタ固定リングにおける
フィルタ挟持面に、それぞれ凹凸を形成し、さらにフラ
ンジ又はフィルタ固定リングのいずれか一方に、爪体を
形成し、残りの一方に当該爪体と係止自在な穴を形成し
たことを特徴とする、請求項3に記載の床吹出し空調シ
ステム。 - 【請求項5】 略径方向に複数形成された透孔の周縁に
羽根を設けた旋回流形成板を筒体内に設けると共に、当
該羽根は旋回流形成板に対して90度未満の角度を持た
せ、フィルタはこの旋回流形成板の下方に位置させたこ
とを特徴とする、請求項3又は4に記載の床吹出し空調
システム。 - 【請求項6】 旋回流形成板は筒体内を上下動自在とな
るように構成したことを特徴とする、請求項5に記載の
床吹出し空調システム。 - 【請求項7】 床下空間を空調空気の供給用のチャンバ
とし、床面に設けた吹出し口から、前記床下空間の空調
空気を室内に供給する如く構成された床吹出し空調シス
テムであって、 吹出し口内に設けた筒体にフィルタを設け、このフィル
タを通して空調空気を供給する如く構成し, さらに略径方向に複数形成された透孔の周縁に羽根を設
けた旋回流形成板を筒体内に設けると共に、当該羽根は
旋回流形成板に対して90度未満の角度を持たせ、フィ
ルタはこの旋回流形成板の下方に位置させ, 前記旋回流形成板は筒体内を上下動自在となるように構
成したことを特徴とする、床吹出し空調システム。 - 【請求項8】 筒体の上部に化粧板を設け、この化粧板
の上面にその頭部が係止されるネジ体を当該化粧板に対
して上方から遊貫させると共に、このネジ体を旋回流形
成板の中心部に螺嵌させ、さらに旋回流形成板を筒体内
周に対して回転不可となるように構成したことを特徴と
する、請求項6又は7に記載の床吹出し空調システム。 - 【請求項9】 出口抵抗係数をζ0、フィルタの圧力損
失をPf0、空気の比重量をγ、重力加速度をg、基準
吹出し風速をV0、吹出し口の有効開口率をRk、チャ
ンバの高さをD、チャンバの長さをL、吹出し口間のピ
ッチをp、吹出し口の径をdとしたとき、 次式で表す吹出し口の抵抗係数Kが、K≧1となるよう
に前記各パラメータを設定したことを特徴とする、請求
項3、4、5、6,7又は8に記載の床吹出し空調シス
テム。 K={ζ0+Pf0/(γ/2g)/V0 2}・{(4/π・Rk)・(D/L)・(p/d)2 }2
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05671794A JP3365526B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | 床吹出し空調システムにおける空調方法,及び床吹出し空調システム |
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JP05671794A JP3365526B2 (ja) | 1994-03-01 | 1994-03-01 | 床吹出し空調システムにおける空調方法,及び床吹出し空調システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07243664A JPH07243664A (ja) | 1995-09-19 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009180425A (ja) * | 2008-01-30 | 2009-08-13 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 床吹出し空調方法および空調システム |
CN101644476A (zh) * | 2008-08-05 | 2010-02-10 | 株式会社海广 | 无尘室的排气系统及其施工方法 |
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- 1994-03-01 JP JP05671794A patent/JP3365526B2/ja not_active Expired - Lifetime
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