JP3364423B2 - 半導体スタック - Google Patents

半導体スタック

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JP3364423B2
JP3364423B2 JP02328198A JP2328198A JP3364423B2 JP 3364423 B2 JP3364423 B2 JP 3364423B2 JP 02328198 A JP02328198 A JP 02328198A JP 2328198 A JP2328198 A JP 2328198A JP 3364423 B2 JP3364423 B2 JP 3364423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧接形の半導体素子
を用いた半導体スタックの構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体スタックの平面図を図11
(a)に、正面図を図11(b)に示す。半導体スタッ
クは圧接形の半導体素子1とそれを冷却する為の冷却器
2、半導体素子1と冷却器を電気的に絶縁するためのセ
ラミックス板3、外部へ電気的接続する為の導体4a、
4b、半導体素子1の両面を所定の圧力で冷却器2に向
かって押圧する為の板バネ5、板バネ5を半導体素子1
から電気的絶縁する為の絶縁スペーサ6とにより構成さ
れる。板バネ25は冷却器2に立設された一対のスタッ
ドボルト9のねじ部9aにナット11によって両端部が
取付けられている。
【0003】セラミックス板3は、電気的に高絶縁性を
有することが求められるのはもちろんであるが、加えて
冷却器2へ半導体素子1から発生する熱を伝え、半導体
素子1の温度を許容温度以下とする事が必要で、その
為、熱伝導率の高い窒化アルミニウム等を材料とし、そ
の形状は、セラミックス板3の部分での熱抵抗低減の
為、厚みは3mm以下程度の薄い円板状のものが使われ
ることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスは金属と比べ、割れやすい性質を持っている為、
部分的な集中荷重、曲げ荷重がかからないよう注意する
必要があり、導体4bのセラミックス板3に当たる圧接
部分は、面粗さ、平面度、平行度のいずれもが精度を要
する部品となる。
【0005】加えて、半導体素子1の圧接がポスト面全
域にわたって均一性をもつことが半導体素子1の特性上
も要求され、セラミックス板3の圧接面にとっても、上
記理由から均一に押圧されていることが望まれる。
【0006】しかしながら、導体4bの形状は、冷却器
2との絶縁をとる必要から、導体4bの圧接部分から半
導体スタック外部へ向かう途中で曲げ部分を設け、冷却
器2との間隔をとるようにしている。その為、この曲げ
部分付近には曲げ加工による残留応力が残ってしまい、
圧接面全域にたいしての均一な応力分布を確保する上
で、度々、障害となり、セラミックス板3の割れの発生
による絶縁不具合を引き起こすことがあった。
【0007】かつ圧接部分の形状もこの曲げ部分が半導
体スタックの圧接中心に対し一様でなくなる為、部分的
な応力集中が起きやすく、セラミックス板3の割れの発
生につながる要因となっていた。
【0008】又、半導体素子1、導体4a、4bは電圧
が印加されている部分で、冷却器2、板バネ5との間は
絶縁をとる必要がある。板バネ5と導体4a間は絶縁ス
ペーサ6により絶縁され、冷却器2と導体4b間はセラ
ミックス板3により絶縁されるが、導体4bの端面と冷
却器2との沿面距離Lを絶縁に必要な寸法だけ確保する
必要がある。そのため、のでセラミックス板3の外形
(直径)は半導体素子1のポスト径(電位のある部分
で、図10aに寸法Dで示す)よりも大きくなる。
【0009】この為、セラミックス板3よりも当然外側
に位置する、板バネ5のスタッドボルト9による支持部
分である、2点間の距離L1が大きくなるから、同じ圧
接力を得る為には、L1が大きければ大きいほど、バネ
5の厚みも大きくして断面係数を増加させる必要が生じ
てくる。
【0010】又、L1が大きくなることで冷却器2のセ
ラミックス板3に接する面にかかる曲げモーメントも大
きくなるので、セラミックス板3に曲げ方向の荷重が生
じないよう、冷却器2の曲げモーメントにより生じるた
わみを小さく抑える為、冷却器2のべ一ス部分の厚みを
大きくする等により冷却器2の剛性を高める必要も生じ
てくる。
【0011】さらに、L1寸法を大きくとらねばならな
いので、半導体スタック全体の小形化の点でも不利であ
る。 (目的)本発明は、以上述べてきた従来の半導体スタッ
クのセラミックス板の割れの問題を解消し、信頼性の高
い半導体スタックを実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧接
形半導体素子と冷却器との間に、電気絶縁性および熱伝
導性を有するセラミックス板と、熱伝導性を有する金属
スペーサの2種を少なくとも有し、半導体素子、金属ス
ペーサ、セラミックス板、冷却器の順番で積層し、これ
らを押圧手段により押圧押圧保持した半導体スタックに
おいて、前記金属スペーサは両端面の最大直径が前記半
導体素子のポスト径よりも大きい円盤状をなしていて、
この金属スペーサの曲面を成す周辺部分に周状に中心方
向へ溝を設け、この溝部分の直径はほぼ前記半導体素子
のポスト径と同じ径であることを特徴とする半導体スタ
ックにある。
【0013】請求項1の発明によれば、金属スぺーサの
周辺部分に溝を設けたことで、半導体素子からの力が金
属スペーサのセラミックス板に接合する面の外周端で分
散して応力集中を防止し、セラミック板の割れを防止で
きる。
【0014】請求項2の発明は、圧接形半導体素子と冷
却器との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有するセラ
ミックス板と、熱伝導性を有する金属スペーサの2種を
少なくとも有し、これらを半導体素子、金属スペーサ、
セラミックス板、冷却器の順番で積層し、押圧手段によ
り押圧保持した半導体スタックにおいて、前記金属スペ
ーサは両端面が円形状で、前記半導体素子側の端面の直
径は前記半導体素子のポスト径よりもやや大きく、前記
セラミックス板に接する反対側の端面はさらに直径が大
きくなるようセラミックス板に向かって直径が漸増して
いく形状としたことを特徴とする半導体スタックにあ
る。
【0015】請求項2の発明によれば、半導体素子から
の力は、金属スぺーサの外周端部で分散されるから、そ
の部分に応力が集中してセラミックス板が割れるのを防
止できる。
【0016】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記金属スペーサの直径の漸増の度合いは前記セラ
ミックス板に近づくにつれ大きくなる形状としたことを
特徴とする半導体スタックにある。
【0017】そのため、金属スペーサの外周端部におけ
る応力集中をより一層、低減できるため、セラミック板
の割れを良好に防止することができる。請求項4の発明
は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記金
属スペーサの前記セラミックス板に当たる面の縁部は全
周にわたって凸曲面に面取りされていることを特徴とす
る半導体スタックにある。
【0018】そのため、金属スペーサのセラミックス板
に接する外周縁部が角部でなく、凸曲面であるから、そ
の部分に応力が集中してセラミック板を損傷させるのを
防止することができる。
【0019】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかの発明において、前記金属スペーサには外部電気接
続用の導体がろう付け等により一体化接続され、その接
続位置は前記金属スペーサの周辺部の厚さ方向の前記半
導体素子側寄りであることを特徴とする半導体スタック
にある。
【0020】請求項5の発明によれば、金属スペーサに
導体を一体化接続することで、これらの間の熱抵抗を改
善するとともに、一体化するための接続位置を金属スペ
ーサの周辺部の厚さ方向半導体素子側寄りとしたこと
で、この導体がセラミックス板に集中応力を与えにくく
なるから、セラミック板の割れを防止できる。
【0021】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかにおいて、前記セラミックス板と前記冷却器との間
、金属スペーサを設けたことを特徴とする半導体ス
タックにある。
【0022】請求項6の発明によれば、セラミックス板
と冷却器との間にも、金属スペーサを設けるたことで、
冷却器の圧接面の加工精度が悪くても、セラミック板に
加わる応力集中が緩和され易くなる。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】請求項の発明は、圧接形半導体素子と冷
却器との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有するセラ
ミックス板を介在させ、これらを押圧手段により押圧保
持した半導体スタックにおいて、前記押圧手段は、その
両端部が支持れることで中央部に半導体素子を押圧す
る荷重が得られるバネであり、前記セラミックス板の外
周部には、一端面を上記冷却器に接合させて固定された
補強リングが設けられ、この補強リングにバネを支持す
るスタッドボルトがねじ込まれることを特徴とする半導
体スタックにある。
【0028】請求項の発明によれば、バネに発生する
応力がスタッドボルトから補強リングを介して冷却器に
分散されて伝達されるから、バネの応力がスタッドボル
トから冷却器に直接伝達される場合に比べて冷却器の圧
接面に生ずるたわみを小さくできる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1と図2
はこの発明の第1の実施の形態を示し、図1は本発明の
第1の実施の形態の半導体スタックの正面図、図2
(a)は図1のA部拡大図、図2(b)は金属スペーサ
の斜視図を示す。
【0030】半導体スタックは、半導体素子1を冷却す
る為の冷却器2を有する。この冷却器2の上面には、高
絶縁性を有し高熱伝導率の素材でできたセラミックス板
3、熱伝導率の高い銅又はアルミニウムなどの材料から
なる金属スペーサ7、半導体素子1を外部へ電気的接続
する為の導体4c、上記半導体素子1、半導体素子1を
外部へ電気的接続する為のもう一方の導体4aおよび絶
縁スペーサ6とが各々の部品の中心部をほぼ一致させて
順次積層されている。この積層体8は板バネ5により押
圧保持されている。
【0031】つまり、板バネ5は所定の厚さを有する帯
状板によって上記積層体8の直径寸法よりも長さ寸法が
長く形成されていて、その両端部が上記冷却器2の上面
の上記積層体8の径方向外方に立設された一対のスタッ
ドボルト9に支持されている。このスタッドボルト9の
上端部に形成されたねじ部9aにはナット11がねじ込
まれ、また板バネ5の中途部下面と絶縁スペーサ6との
間には押圧スペーサ12が介装されている。したがっ
て、上記ナット11を締め込めば、上記押圧スペーサ1
2を介して上記積層体8の各部品が板バネ5によって弾
性的に押圧され、上記冷却器2と一体的に保持されるこ
とになる。
【0032】上記金属スペーサ7には、その周辺面に溝
13が所定の深さで全長にわたって設けられ、さらにセ
ラミックス板3に接する面の縁部は図2(a)に示すよ
うに凸曲面14に面取り加工されている。上記溝13に
よって上記金属スペーサ7の周辺部には上下一対のフラ
ンジ7a、7bが形成されている。
【0033】上記金属スペーサ7の半導体素子1側に位
置するフランジ7aの外形寸法である直径D1と、セラ
ミックス板3側に位置するフランジ7bの外形寸法であ
る直径D2のいずれも、半導体素子1のポスト径Dより
も大きく設定され、さらに溝13の部分である、厚さ方
向中途部の外形寸法である直径D3は半導体素子1のポ
スト径Dとほぼ同じに設定されている。
【0034】上記金属スペーサ7には焼鈍による熱処理
が施され、それによって軟化されている。さらに、上記
冷却器2の下面側には放熱面積を増大させるための多数
のフィン2aが上記板バネ5の長手方向と交差する方向
に沿って形成されている。
【0035】(作用)上記構成の半導体スタックによれ
は、金属スペーサ7に溝13を形成したことにより、こ
の金属スペーサ7のセラミックス板3と接する側にはフ
ランジ7bが形成されている。そのため、積層体8を板
バネ5によって押圧し、冷却器2と一体的に保持したと
きに、半導体素子1のポスト径Dの部分から上記金属ス
ペーサ7に伝達される力は、図2(a)に矢印で示すよ
うに上記フランジ7bの径方向外方へ分散されることに
なる。そのため、フランジ7b がない場合のように同図
にBで示す、溝13の底部に対応する部分のセラミック
板3との接触部分に応力が集中するのを緩和することが
できる上記フランジ7bの周縁部は面取り加工によって
凸曲面14に形成されている。そのため、金属スペーサ
7に伝達された力がフランジ7b に分散されても、図2
(a)にCで示す部位に応力が集中するのを防止できる
から、セラミックス板3の上記Cに対応する部分が損傷
するのも防止される。
【0036】又、金属スペーサ7は熱処理によって焼鈍
されて軟化しているので、セラミックス板3との互いの
接合面の面粗さ、平面度、平行度などの加工時の微少な
誤差などを吸収し、これら接合面間に応力が集中するの
を緩和する。
【0037】したがって、この第1の実施の形態によれ
ば、積層体8の周辺部、つまりセラミックス板3と接合
する金属スペーサ7の周辺部での応力集中が解消され、
均一な荷重での圧接が可能となり、セラミックス板3に
過大な応力がかかるのを防止できるから、セラミックス
板3の割れに対し、信頼性の高い半導体スタックが実現
できる。
【0038】又、金属スペーサ7を挿入したことで、導
体4cの冷却器2との絶縁距離が確保できる。それによ
って、上記導体4cの途中に曲げ加工を設けて絶縁を確
保するということをせずにすむから、形状が簡素化でき
る利点も併せ持つ。
【0039】(他の実施の形態)つぎに、この発明の第
2乃至第8の実施の形態を図3乃至図9を参照して説明
する。なお、第1の実施の形態と同一部分には同一記号
を付して説明を省略する。
【0040】(第2の実施の形態)図3はこの発明の第
2の実施の形態の半導体スタックの正面図を示す。この
実施の形態は金属スペーサ7Aの変形例である。この金
属スペーサ7Aは外周面が上面側から下面にゆくにつれ
て大径となるテーパ形状に形成されている。つまり、金
属スペーサ7Aの上面である、半導体素子1側の端面の
直径は半導体素子1のポスト径Dよりもやや大きく、下
面である反対側のラミックス板3に接する面の直径はさ
らに大きくなっており、金属スペーサ7Aの上面と下面
との間の外周面はテーパ部15に形成されている。
【0041】このような構成の金属スペーサ7A を用い
れば、第1の実施の形態と同様、半導体素子1から伝わ
る力は、金属スペーサ7Aのテーパ部15によって周辺
部へ分散されるから、この金属スペーサ7Aの外周部で
の応力集中がなく、セラミックス板3の割れに対して信
頼性の高い半導体スタックが実現できる。
【0042】(第3の実施の形態)図4はこの発明の第
3の実施の形態の半導体スタックの正面図を示す。この
第2の実施の形態は金属スペーサ7Bの変形例で、この
金属スペーサ7Bは、上面よりも下面のほうが大径であ
るという点では上記第2の実施の形態と同様であるが、
外周面が凹曲面状のスロープ16に形成されているとい
う点で上記第2の実施の形態と異なる。
【0043】この第3の実施の形態でも、金属スペーサ
7Bの周辺部での応力が緩和されるのは、第2の実施例
と同様であるが、第2の実施の形態に比べてセラミック
ス板3に接する最外周部での応力減衰の効果が大きい。
【0044】(第4の実施の形態)第5図はこの発明の
第4の実施の形態の半導体スタックの正面図を示す。本
実施の形態では、金属スペーサ7の周辺部に導体4dを
一体化(ろう付け等による)した構成となっている。
【0045】このような構成とすることで、導体4dと
金属スペーサ7間の接触熱抵抗が無くなり、半導体素子
1の温度低減効率を向上させることが可能である。さら
に、導体4dの接続箇所は金属スペーサ7の周辺部の厚
さ方向上部側、つまり半導体素子1側(フランジ7a に
接続されている。)に寄せて設けるようにしたので、導
体4dを付けたことによる金属スペーサ7内での応力不
均一の影響がこの金属スペーサ7のセラミックス板3接
合する面側に出にくい。そのため、金属スペーサ7によ
ってセラミックス板3が不均一押圧されて破損するのを
防止できる。
【0046】(第5の実施の形態)第6図にこの発明の
第5の実施の形態の半導体スタックの正面図を示す。本
実施の形態では、セラミック板3と導体4cとの間だけ
でなく、セラミックス板3と冷却器2との間にも金属ス
ペーサ7を設けるよにした。
【0047】このような構成によれば、一対の金属スペ
ーサ7の作用によってセラミックス板3が冷却器2から
の応力集中を受けたり、不均一な応力が加わるのを緩和
することができる。
【0048】加えて、セラミックス板3は、一対の金属
スペーサ7にはさみこまれることで、その周辺部が冷却
器2の上面から浮いた状態にある。そのため、セラミッ
クス板3の周辺部には半導体素子1からの力が加わるこ
とがないから、セラミックス板3の支持スパンが小さく
なり、それに加わる曲げ応力も小さくなるため、割れに
対して有利である。
【0049】又、導体4cと冷却器2との間の絶縁は、
一対の金属スペーサ7に挟持されたセラミックス板3の
周辺部の上下両面を使った沿面距離L2により確保され
る。そのため、セラミックス板3の小形化が可能で、さ
らに小形化できることで、板バネ5の支持点間の距離L
1も小さくできることで、板バネ5の小形化もできるか
ら、それらのことによって半導体スタックの小形化が可
能となる。
【0050】(第6の実施の形態)図7(a)、(b)
この発明の第6の実施の形態を示し、図7(a)は半導
体スタックの平面図を示し、図7(b)は正面図を示
す。
【0051】本実施の形態では、冷却器2にはその下面
側に板状のフィン2aが所定間隔で所定方向に沿って複
数枚設けられ、フィン2aが設けられた面と反対の面で
ある上面には、半導体素子1などの積層体8が板バネ5
によって押圧保持されている。一対のスタッドボルト9
によって両端部が支持されて積層体8を押圧保持した帯
板状の板バネ5は、その長手方向を上記フィン2a の長
手方向と同じ方向して設けられているという点で上記各
実施の形態と相違している。
【0052】このような構成によれば、ナット11を締
め込んで板バネ5の長手方向中途部を積層体8に押圧さ
せることで、この積層体8を保持すると、スタッドボル
ト13の生じる反力によって冷却器2にかかる曲げ荷重
に対し、フィン12が冷却器2の断面係数を大きくする
方向に設置されている。そのため、冷却器2に生ずる曲
げ歪み量は小さく抑えられるから、冷却器2に接するセ
ラミックス板3にかかる曲げ応力も小さくなり、セラミ
ックス板3の割れに対する信頼性が向上する。
【0053】(第7の実施の形態)図8(a)、(b)
はこの発明の第7の実施の形態を示し、図8(a)は半
導体スタックの正面図で、図8(b)は絶縁フランジの
斜視図である。本実施の形態では、第5の実施の形態と
同様、一対の金属スペーサ7によってセラミックス板3
を挟持することで、そのセラミックス板3を小形化した
場合に、セラミックス板3の周辺部の下面と冷却器2の
上面との間に形成される空間部17を利用して絶縁リン
グ体18を設けるようにしたものである。
【0054】絶縁リング体18は、電気的絶縁材料によ
って図8(b)に示すように、径方向に沿って水平な接
合部18aと、この接合部18aの周縁に立設された立
ち上がり部18bとによって断面形状がほぼL 字状に形
成されている。接合部18a内径寸法はセラミックス板
3の外形寸法よりも小さく、外形寸法はセラミックス板
3の外形寸法よりも大きく設定されている。
【0055】そして、絶縁リング体18は、立ち上がり
部18bがセラミックス板3の周囲を囲む状態で、接合
部18aをセラミックス板3の下面周辺部に接着剤など
によって接合固定して設けられている。つまり、空間部
17があることで、一部(接合部18a)がセラミック
ス板3の下面に位置する状態で絶縁リング体18を設け
ることができる。
【0056】このような構成の絶縁リング体18をセラ
ミック板3に設けることで、その接合部18aと立ち上
がり部18bによって冷却器2の上面と半導体素子1と
の間に図8(a)にL3 で示す絶縁沿面距離を確保する
ことができる。このため、セラミックス板3が小形化で
きるだけでなく、板バネ5の一対の支持点間の距離を小
さくすることが可能であるから、板バネ5の小形化や半
導体スタックの小形化を図ることが可能である。
【0057】この第7の実施の形態において、セラミッ
クス板3の下面側の周辺部に空間部17を形成するため
に、セラミックス板3の上下面に金属スペーサ7を設け
たが、それに代わり下側の金属スペーサ7を冷却器2の
上面に一体形成したり、下側に金属スペーサ7を設けな
い場合には、冷却器2の上面のセラミックス板3の周辺
部に対応する部分に空間部となる凹部を環状に形成する
ことで、この凹部19を利用してセラミックス板3の下
面の周辺部に絶縁リング体18の接合部18aを接合さ
せて設けるようにしてもよい。
【0058】(第8の実施の形態)図9と図10はこの
発明の第8の実施の形態を示し、図9(a)は半導体ス
タックの平面図、図9(b)は正面図、図10は補強リ
ング体の斜視図である。この実施の形態は、本実施例で
は、セラミックス板3の外形寸法よりも大きい内径をも
つ中空の補強リング体21を冷却器2に取り付け、板バ
ネ5を支持する一対のスタッドボルト13aをこの補強
リング体21に立設し、積層体8を板バネ5により押圧
保持する構成としている。
【0059】つまり、補強リング体21には、この補強
リング体21を冷却器2に取り付ける為の多数のボルト
用穴22と、スタッドボルト13Aをねじ込むための2
つのメネジ23が設けられている。
【0060】冷却器2にも補強リング体21のボルト用
穴22に対応する位置にメネジ24がきられており、こ
のメネジ24に螺合するボルト25により補強リング体
21は積層体8とその中心を合わせた位置に固定され
る。
【0061】スタッドボルト9は補強リング体21のメ
ネジ23にねじ込まれ、これに板バネ5の両端部が支持
されて積層体8に圧接する。本実施の形態によれば、板
バネ5が積層体8を押圧支持することで生じる反力が2
本のスタッドボルト9を介して冷却器2に直接加わら
ず、補強リング体21によってその周方向に分散されて
冷却器2に加わることになる。
【0062】それによって、冷却器2のセラミックス板
3が接合する上面に生じるたわみが小さくなるから、こ
の上面に接合したセラミックス板3に加わる曲げ荷重が
小さくなり、セラミックス板3が曲げによって割れるの
を防止することができる。しかも、冷却器2に補強リン
グ体21を設けることで、この冷却器2の剛性を高める
ことができるから、従来のように冷却器2の剛性を高め
るために、冷却器2の厚みを増大させるなどのことをせ
ずにすむから、冷却器2の小形、計量化を図ることがで
きる。
【0063】
【発明の効果】この発明によれば、セラミックス体に部
分的な集中重荷、過大な曲げ応力がかかることを防止で
き、均一で良好な圧接力分布が得られ、セラミックス板
の割れが防止でき、又、半導体素子にとっても内部の圧
接力分布が均一となることで、素子特性も良好となり、
信頼性の高い半導体スタックが実現できる。
【0064】又、積層部品(積層体)の小形化も可能と
なり、冷却器に生ずるたわみが小さくなり、セラミック
ス板にかかる曲げ応力が小さくなり信頼性が向上するの
は勿論、小形化も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の半導体スタック
の正面図。
【図2】(a)は、第1図のA部の拡大図、(b)は、
金属スペーサの斜視図。
【図3】この発明の第2の実施の形態の半導体スタック
の正面図。
【図4】この発明の第3の実施の形態の半導体スタック
の正面図。
【図5】この発明の第4の実施の形態の半導体スタック
の正面図。
【図6】この発明の第5の実施の形態の半導体スタック
の正面図。
【図7】(a)は、この発明の第6の実施の形態の半導
体スタックの平面図、(b)は同じく半導体スタックの
正面図。
【図8】(a)は、この発明の第7の実施形態の半導体
スタックの正面図、(b)は同じく絶縁フランジの斜視
図。
【図9】図9(a)は、第8の実施の形態の半導体スタ
ックの平面図、図9(b)は、第8の実施の形態の半導
体スタックの正面図。
【図10】同じくこの発明の第8の実施の形態の補強リ
ングの斜視図。
【図11】(a)は、従来の半導体スタックの平面図、
(b)は、同じく半導体スタックの正面図
【符号の説明】
1…半導体素子 2…冷却器 2a…フィン 3…セラミックス板 4a,4c,4d…導体 5…板バネ 6…絶縁スペーサ 7,7A,7B…金属スペーサ 9…スタッドボルト 13…溝 14…凸曲面 15…テーパ部 16…スロープ部 18…絶縁リング体 23…補強リング体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−95351(JP,A) 特開 平8−111483(JP,A) 特開 平1−293550(JP,A) 実開 昭53−30875(JP,U) 実開 昭60−79752(JP,U) 実開 昭60−103846(JP,U) 実開 昭62−154657(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/40

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧接形半導体素子と冷却器との間に、電
    気絶縁性および熱伝導性を有するセラミックス板と、熱
    伝導性を有する金属スペーサの2種を少なくとも有し、
    半導体素子、金属スペーサ、セラミックス板、冷却器の
    順番で積層し、これらを押圧手段により押圧保持した半
    導体スタックにおいて、 前記金属スペーサは両端面の最大直径が前記半導体素子
    のポスト径よりも大きい円盤状をなしていて、この金属
    スペーサの曲面を成す周辺部分に周状に中心方向へ溝を
    設け、この溝部分の直径はほぼ前記半導体素子のポスト
    径と同じ径であることを特徴とする半導体スタック。
  2. 【請求項2】 圧接形半導体素子と冷却器との間に、電
    気絶縁性および熱伝導性を有するセラミックス板と、熱
    伝導性を有する金属スペーサの2種を少なくとも有し、
    これらを半導体素子、金属スペーサ、セラミックス板、
    冷却器の順番で積層し、押圧手段により押圧保持した半
    導体スタックにおいて、 前記金属スペーサは両端面が円形状で、前記半導体素子
    側の端面の直径は半導体素子のポスト径よりもやや大き
    く、セラミックス板に接する反対側の端面はさらに直径
    が大きく、前記セラミックス板に向かって直径が漸増し
    ていく形状としたことを特徴とする半導体スタック。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記金属スペーサの
    直径の漸増の度合いは前記セラミックス板に近づくにつ
    れ大きくなる形状としたことを特徴とする半導体スタッ
    ク。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
    記金属スペーサの前記セラミックス板に当たる面の縁部
    は全周にわたって凸曲面に面取りされていることを特徴
    とする半導体スタック。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前
    記金属スペーサには外部電気接続用の導体がろう付け等
    により一体化接続され、その接続位置は前記金属スペー
    サの周辺部の厚さ方向の前記半導体素子側寄りであるこ
    とを特徴とする半導体スタック。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前
    記セラミックス板と前記冷却器との間に、金属スペー
    サを設けたことを特徴とする半導体スタック。
  7. 【請求項7】 圧接形半導体素子と冷却器との間に、電
    気絶縁性および熱伝導性を有するセラミックス板を介在
    させ、これらを押圧手段により押圧保持した半導体スタ
    ックにおいて、 前記押圧手段は、その両端部が支持されることで中央部
    に半導体素子を押圧する荷重が得られるバネであり、前
    記セラミックス板の外周部には、一端面を上記冷却器に
    接合させて固定された補強リングが設けられ、この補強
    リングにバネを支持するスタッドボルトがねじ込まれる
    ことを特徴とする半導体スタック。
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