JP3363849B2 - エンジンブレーキ装置及びその制御方法 - Google Patents
エンジンブレーキ装置及びその制御方法Info
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Description
使用時に圧縮圧を解放してエンジンブレーキ力を増大さ
せるエンジンブレーキ装置及びその制御方法に関する。
式と常開式とがあり、本出願人も以前常開式のものにつ
いて提案を行った。ここで常開式とは、エンジンの全行
程において排気弁を少なくとも僅かに開弁しておくもの
をいう。
平7-231516号(以下「第一先願」という)と特願平8-31
0598号(以下「第二先願」という)とがある。これらは
いずれも気筒毎の油圧作動式ブレーキユニットを備え、
各ブレーキユニットを共通の電磁弁ユニットでON/OFFさ
せるようになっている。
とき、ブレーキユニットの出力軸端と排気弁側の軸端と
のギャップをある決められた一定値としなければならな
い。こうしないと正確なタイミング及びリフト量で排気
弁を開弁できないからである。しかし実際には製造誤差
や組付誤差があるため個体間にバラツキが存在する。そ
こでギャップを個体毎に微調整するための機構がいずれ
の先願にも存在する。
にロックナットが設けられ、これを緩めたり締め付けた
りしてギャップを微調整できるようになっている。しか
し、その周りにはロッカーアーム等の各種動弁部品が存
在し、これらとの干渉があり作業が非常に繁雑であっ
た。
頂部にロックナットを設け、上方から容易に作業できる
ようにした。
ある。即ち、これにおいてはブレーキユニットに油圧が
供給されたとき、チェックボールが開いて油圧をピスト
ン室に送り、ピストンを排気弁開弁方向に下降させると
共に、その最大下降量をピストンに追従移動する閉塞部
材のストロークで規定していた。ピストンが最大下降量
を越えて下降すると、閉塞部材がピストンから離れ、ピ
ストンに設けられたリーク穴が開いて油圧が逃げ、ピス
トンの下降が停止する。
位置付近で上下動し、リーク穴の開閉が繰り返され、ピ
ストン室の内圧が微振動する結果、チェックボールの開
閉が繰り返されてチェックボールの耐久性が悪化してい
た。
は第一先願では採用されていない。よって第一先願には
このような問題が生じない。
及びピストン室が排気弁軸に同軸配置される一方、ピス
トン室手前で油圧給排を切り替えるチェックボール及び
切替プランジャが排気弁軸と同軸でなかった。第一先願
では別の場所に平行に、第二先願では直交方向に配置さ
れていた。このため先願のものではブレーキユニットが
比較的大きなものとならざるを得なかった。また、この
ような多軸配置だと各部品を収納する穴の加工も多軸で
行わなければならず、加工が繁雑でコスト高の原因とな
っていた。
うことなく短所を解決できるエンジンブレーキ装置を提
供することにある。
が容易なエンジンブレーキ装置を提供することにある。
耐久性を確保できるエンジンブレーキ装置を提供するこ
とにある。
コストのブレーキユニットを備えたエンジンブレーキ装
置を提供することにある。
備えたエンジンブレーキ装置を提供することにある。
レーキ力を得ることができるエンジンブレーキ装置の制
御方法を提供することにある。
レーキ装置は、所定の基準軸に沿ってこれと同軸にアク
チュエータピストンとチェックボールと切替プランジャ
とを配列し、これらをアクチュエータボディに一括して
収め、このアクチュエータボディの外周部に上記基準軸
と同軸の雄ネジを設け、このアクチュエータボディを固
定側のユニットボディに螺合して気筒毎のブレーキユニ
ットを構成するようにしたものである。
なるのでブレーキユニットをコンパクト化できる。また
穴の加工も容易となり低コストとなる。
置されるのが好ましい。
ユニットボディの上方に突出され、この突出部にロック
ナットが締結されて上記アクチュエータボディと上記ユ
ニットボディとの相対位置が固定されるのが好ましい。
ュエータピストンと当接してその移動量を所定範囲に規
制する一対のストッパ部が設けられるのが好ましい。
ボディとの螺合部に作動流体の通路が形成されるのが好
ましい。
結されて連結ユニットボディをなし、この連結ユニット
ボディ内部に気筒毎のブレーキユニットに対し作動流体
を給排するための流体通路が設けられるのが好ましい。
ンダヘッド上に両持ち支持されるのが好ましい。
けられこれと同形状とされる枠状のケーシングを備え、
このケーシングの外側部に、上記ブレーキユニットに対
する作動流体の給排を切り替えるための電磁弁ユニット
が取り付けられるのが好ましい。
電磁弁ユニットが取り付けられ、その位置を境に前後の
気筒分の上記ユニットボディ同士が連結されて連結ユニ
ットボディをなし、その前後の連結ユニットボディと上
記電磁弁ユニットとが各々配管で接続されるのが好まし
い。
置と併用されるのが好ましい。
のON/OFF及びエンジン回転数に応じてエンジンブレーキ
装置及び排気ブレーキ装置の作動・非作動を切り替える
ようにし、手動スイッチがONの場合において、エンジン
回転数が所定値未満であればエンジンブレーキ装置を非
作動状態、エンジン回転数が上記所定値以上であればエ
ンジンブレーキ装置を作動状態とし、且つ、全てのエン
ジン回転数において排気ブレーキ装置を作動状態とする
のが好ましい。
図面に従って説明する。
エンジンブレーキ装置は常開式で、エンジンの各気筒毎
に設けられたブレーキユニット1と、これらブレーキユ
ニット1に対し一括して流体圧の給排を切り替える電磁
弁ユニット2とで主に構成される。ここではエンジンが
直列4気筒のディーゼルエンジンとされる。かかるエン
ジンブレーキ装置ではエンジンの潤滑オイルを作動流体
とし、オイルポンプ(図示せず)出口直後の位置から十
分高圧のオイルを取り出し、これを電磁弁ユニット2、
ブレーキユニット1へと順に送り、排気弁3の開弁に供
するようになっている。このようにブレーキユニット1
は油圧作動式のアクチュエータとして機能する。
キユニット1では、所定の基準軸Cに沿ってこれと同軸
にアクチュエータピストン4とチェックボール5と切替
プランジャ6とが配列されている。これらは全てアクチ
ュエータボディ7に一括して収められ、アクチュエータ
ボディ7の外周部には基準軸Cと同軸の雄ネジ8が設け
られる。そしてこのアクチュエータボディ7を固定側の
ユニットボディ9に螺合することでブレーキユニット1
が大略構成されている。
置され、下方から順にアクチュエータピストン4、チェ
ックボール5及び切替プランジャ6を収容配置させてい
る。上記基準軸Cは排気弁3と同軸に位置される。ユニ
ットボディ9はエンジンのシリンダヘッド75上に取り
付けられ、上下に貫通したアクチュエータボディ取付穴
10を有する。この穴10の上部が雌ネジ穴11、下部
が大径摺動穴12となっている。雌ネジ穴11に、アク
チュエータボディ7の上部外周に形成された雄ネジ8が
螺合され、大径摺動穴12に、アクチュエータボディ7
の下部外周に形成された大径摺動部13が摺動可能に挿
通される。アクチュエータボディ取付穴10も当然に基
準軸Cと同軸である。
とする段差円筒状とされ、その内部には、下部に大径の
ピストン収容穴14が、中間部にチェックボール収容穴
15が、上部に切替プランジャ収容穴16が、それぞれ
基準軸Cと同軸に形成されている。チェックボール収容
穴15と切替プランジャ収容穴16とが基準軸Cと同軸
の油圧給排口17で連通される。
トン4が摺動自在に挿入される。アクチュエータピスト
ン4はその中心に出力軸18を一体に有し、出力軸18
の外周にピストンスプリング19を収容させる。ピスト
ンスプリング19はアクチュエータピストン4を上方に
付勢している。ピストン収容穴14の下端部にそれぞれ
リング状のピストンスプリングシート20とスナップリ
ング21とが係合して取り付けられる。
って昇降可能であるが、アクチュエータボディ7には、
アクチュエータピストン4と当接してその移動量(昇降
量)を所定範囲に規制する一対のストッパ部が設けられ
る。上方のストッパ部はピストン収容穴14の上端壁2
2からなり、下方のストッパ部はピストンスプリングシ
ート20からなる。これらストッパ部にアクチュエータ
ピストン4が当接して上昇・下降が規制される。
ボールリテーナ23が固設され、この中にチェックボー
ル5が僅かに昇降可能に設けられる。またボールリテー
ナ23の中にはチェックボール5を上方の油圧給排口1
7側に付勢するボールスプリング24も設けられる。な
おボールリテーナ23はオイルを通過させ得る構造とな
っている。
ャ6が摺動昇降可能に挿入される。切替プランジャ6は
下方先端にプッシュピン25を一体に有する。プッシュ
ピン25はオイル給排口17を隙間をもって挿通し、チ
ェックボール5を押し下げることができる。切替プラン
ジャ6は上方に開放した円筒部26を有してその内部に
プランジャスプリング27を収容させる。プランジャス
プリング27は切替プランジャ6を下方に付勢してい
る。切替プランジャ収容穴16の上端にプランジャスプ
リングシート28とスナップリング29とが係合して取
り付けられる。切替プランジャ6は、プランジャスプリ
ングシート28に当接したときその上昇が規制され、切
替プランジャ収容穴16の段差状縮径部30に当接した
ときその下降が規制される。
0で区画される切替油圧室31が形成され、アクチュエ
ータピストン4の上側に、ピストン収容穴14とチェッ
クボール収容穴15とで区画される高圧油圧室32が形
成される。これら切替油圧室31と高圧油圧室32とが
油圧給排口17で連通される。
るオイル第一通路33が設けられ、このオイル第一通路
33と切替油圧室31とが、オイル第一通路33から直
交方向に延出するオイル第二通路34で連通される。特
にこのオイル第二通路34の中間部はアクチュエータボ
ディ7とユニットボディ9との螺合部に形成されてい
る。即ち、アクチュエータボディ7の雄ネジ8に基準軸
C方向に沿う溝35を設け、これをオイル第二通路34
の一部としている。なお36はオイル第二通路34の加
工穴を塞ぐ盲ボールである。
エータボディ7を囲繞する部分と、オイル第一通路33
を囲繞する部分とからなるコンパクトな構成である。こ
こでアクチュエータボディ7の雄ネジ8の上端部がユニ
ットボディ9から上方に突出され、この突出部にロック
ナット37が締結されて、アクチュエータボディ7とユ
ニットボディ9との相対位置が固定される。雄ネジ8の
上端面部に工具係合用のスリット38が設けられる。
通路33、オイル第二通路34を通じて切替油圧室31
に高圧オイルが導入されると、この油圧で切替プランジ
ャ6が上昇されると共に、チェックボール5が押し下げ
られてオイル給排口17が開く。すると高圧オイルが高
圧油圧室32に導入され、アクチュエータピストン4を
下方に押圧する。高圧油圧室32の圧力が一定の高圧に
落ち着くと、チェックボール5がボールスプリング24
により押し上げられてオイル給排口17を塞ぐ。
路34を通じて切替油圧室31から高圧オイルが排出さ
れると、切替プランジャ6がプランジャスプリング27
により押し下げられ、切替プランジャ6がチェックボー
ル5を押し下げる。するとオイル給排口17が開いて高
圧油圧室32の高圧オイルが切替油圧室31、オイル第
二通路34、オイル第一通路33へとリークしていき、
高圧油圧室32の油圧が低下する。こうなるとアクチュ
エータピストン4が上昇する。
たりに二つの排気弁3が設けられる。これら排気弁3は
正規のバルブタイミングで同時にリフトする必要があ
る。このためエンジンにはバルブスプリング40、バル
ブブリッジ41、ロッカーアーム42及びカムシャフト
39が設けられる。
る排気弁リフトとカムによる排気弁リフトとが干渉する
ときがある。このため以下の構成によりカムリフトを優
先させている。
に摺動自在に挿通され、スリーブ44がバルブブリッジ
41に上下貫通状態で螺合され、ナット45で固定され
る。正規のカムリフトの際はバルブブリッジ41及びス
リーブ44が同時下降し、スリーブ44がプッシュロッ
ド下端の傘部46に係合してプッシュロッド43を押し
下げる。この結果排気弁3が比較的大きくリフトされ
る。一方、アクチュエータピストン4によるブレーキ時
リフトの際はアクチュエータピストン4がプッシュロッ
ド43をスリーブ44に対し相対移動させながら押し下
げる。これによりプッシュロッド43に押された排気弁
3が微小リフトする。排気弁3のカムリフト量がブレー
キ時のリフト量より大きいので、互いのリフトが干渉し
たときは正規のカムリフトが優先し、アクチュエータピ
ストン4とプッシュロッド43とが比較的大きく離れ
る。
レーキ装置非作動時で排気弁3も閉止されている場合に
おいて、アクチュエータピストン4の出力軸18の軸端
と、プッシュロッド43の軸端との間に僅かなギャップ
Gがある。このギャップGの大きさ如何でブレーキ時の
排気弁リフトタイミング及びリフト量が微妙に変化す
る。このため、ブレーキユニット1をエンジンに組み付
ける際には、製造誤差や組付誤差に拘らず、ギャップG
を予め決められた一定値にしなければならない。本装置
ではこのときの微調整が大変容易である。
上方からスリット38に工具を係合してアクチュエータ
ボディ7を回転させ、アクチュエータボディ7ごとアク
チュエータピストン4を昇降させ、ギャップGを所望値
に合わせた後、ロックナット37を締め付ければよい。
このように干渉物のない上方から作業が行えるので作業
は大変容易である。
ンジン長手方向の前後において、二気筒分のユニットボ
ディ9が一体に連結されて連結ユニットボディ47をな
し、各連結ユニットボディ47が二本のボルト48でシ
リンダヘッド上のボス77に載せられ、両持ち支持され
つつ固定されている。一方、シリンダヘッド上部にこれ
と同形状の枠状のケーシング49が取り付けられ、ケー
シング49の前後中間位置且つ外側部に電磁弁ユニット
2が取り付けられる。電磁弁ユニット2のオイル出口部
54と各連結ユニットボディ47とがそれぞれオイル配
管50で接続される。連結ユニットボディ47の内部に
その長手方向に沿う上記オイル第一通路33が設けら
れ、各気筒のブレーキユニット1に対しオイルを給排で
きるようになっている。
アイ51とアイボルト52とからなるオイルの入口部5
3及び出口部54を有する。入口部53にはオイルポン
プから高圧オイルが常時供給される。出口部54は先の
オイル配管50に接続され、連結ユニットボディ47
(即ち各気筒ブレーキユニット1)に対し高圧オイルを
給排する。55は出口部54に戻されてきたオイルをオ
イルパン側に排出するためのニップルである。
れに同軸に取り付けられたコイルケース57とを有す
る。コイルケース57にはコイル58が収容され、この
コイル58のON/OFFに応じてプランジャ59が軸方向に
進退される。そしてこれに合わせてバルブボディ56内
のスプールバルブ60が軸方向に進退する。スプールバ
ルブ60は、バルブボディ56内に同軸嵌合されたバル
ブケース61内に摺動自在に収められる。バルブケース
61内にはスプールバルブ60をプランジャ59側に付
勢するリターンスプリング62が設けられる。入口部5
3と出口部54との軸方向位置にそれぞれバルブケース
61を貫通するオイル入口穴63及びオイル出口穴64
が設けられる。そしてスプールバルブ60の外周部にオ
イル入口穴63及び出口穴64を選択的に連通させるた
めの縮径通路65が設けられる。バルブケース61の末
端にオイル排出穴66が設けられる。
ャ59及びスプールバルブ60が引込み位置にあり、オ
イル入口穴63とオイル出口穴64とが遮断される。こ
れにより入口部53に供給されたオイルは縮径通路65
内で遮断され、出口部54には至らない。このときスプ
ールバルブ60がオイル出口穴64を半分開放してい
る。よって既にブレーキユニット1に高圧オイルが供給
されていれば、これが逆流されてオイル出口穴64、オ
イル排出穴66へと至り、ニップル55から排出され
る。この排出オイルはオイルパンへと戻されることにな
る。
と、プランジャ59及びスプールバルブ60が突出移動
(図の左側に移動)され、オイル入口穴63とオイル出
口穴64とが連通される。これにより縮径通路65内で
待機していた高圧オイルがオイル出口穴64、出口部5
4へと通じて各ブレーキユニット1に供給される。これ
により各ブレーキユニット1においてアクチュエータピ
ストン4が駆動され、排気弁3の微小リフトが実行され
る。
ユニット(以下「ECU」という)67によりON/OFF制
御される。ECU67はエンジンや車両の電子制御を総
括的に司るもので、これにはエンジン回転数や各気筒の
TDC信号等、エンジン運転状態、車両走行状態を示す
各種信号が取り込まれる。
図を図6に示す。上述のようにコイル58がONされると
アクチュエータピストン4が高圧オイルで下向きに押さ
れる。このとき既に排気弁3が正規のバルブタイミング
で下降されていればアクチュエータピストン4が下降す
る。この後排気弁3が正規のバルブタイミングで上昇す
るとき、同時にプッシュロッド43が上昇してアクチュ
エータピストン4の出力軸18に当接する。これにより
図1に示すように排気弁3がバルブシート76に対し僅
かに(1mm程度)リフトされ、全閉となるのを妨げら
れる。後は少なくともこの微小リフト状態が全サイクル
に亘り保持され、正規の開弁期間になれば正規のカムリ
フト量でリフトされる。
オイルはシステム油圧でそれ程高圧でない。よってバル
ブスプリング40の付勢力に逆らって排気弁3を押し下
げられる程の力はない。よって排気弁3の下降と同時又
は下降後にアクチュエータピストン4を下降させ、これ
で上昇しようとする排気弁3を全閉寸前で止めるのであ
る。排気弁3を押し下げられる程の力はないが、一旦開
いた排気弁3を止めるだけの力はある。逆にいえばそれ
程高圧でないシステム油圧を使って排気弁3の微小リフ
トを達成することができるので、別系統で油圧回路を構
成しないで済み、構造単純化、低コスト化を達成でき
る。
は比較的自由に設定できる。コイルONによるアクチュエ
ータピストン4への油圧供給が、そのまま排気弁3のリ
フトに繋がる訳ではないからである。
レーキ装置が排気ブレーキ装置68と併用される。排気
ブレーキ装置68は排気マニホールド71の出口部ない
し集合部に排気シャッタ69を備え、この排気シャッタ
69を空圧作動式のサーボ装置70で選択的に開閉する
ようになっている。サーボ装置70に至る空圧供給配管
にサーボ圧力弁71が設けられ、このサーボ圧力弁71
をECU67でON/OFF制御し、排気ブレーキ制御を行う
ようになっている。
車室内に設けられた手動スイッチ72のON/OFFに応じて
作動・非作動が切り替えられる。ただし図7に示すよう
に、手動スイッチ72がONであっても、本装置はエンジ
ン回転数に応じて作動状態が切り替えられる。この回転
数による切替えはECU67によって行われる。本装置
はエンジン回転数が所定の切替回転数N以上のときのみ
作動状態とされ、切替回転数N未満のときは非作動状態
とされる。切替回転数Nは比較的低い回転数、例えば15
00(rpm) が設定される。一方、排気ブレーキ装置68
は、全てのエンジン回転数において作動状態とされる。
これにより切替回転数N未満のときは排気ブレーキ装置
68が単独で作動し(図中菱形で示す)、切替回転数N
以上のときは本装置と排気ブレーキ装置68とが同時に
作動されることになる(図中丸で示す)。
徴がある。即ち、アクチュエータボディ7にアクチュエ
ータピストン4とチェックボール5と切替プランジャ6
とを同軸に収め、アクチュエータボディ7をユニットボ
ディ9に螺合して所謂フローティングボディの構造をな
したので、ブレーキユニット1の構成が大変コンパクト
になり、アクチュエータボディ7やユニットボディ9へ
の穴加工も同軸加工となって大変容易となる。これによ
って高精度のブレーキユニットを低コストで製造できる
ようになる。
ので大変容易である。このときアクチュエータボディ7
を回転させてこれごとアクチュエータピストン4を昇降
させるので、上方からの作業が容易に可能となる。アク
チュエータボディ7を回転させてもアクチュエータピス
トン4は芯ズレしない。これはアクチュエータピストン
4とアクチュエータボディ7の雄ネジ8とが基準軸Cに
同軸だからである。これによってアクチュエータボディ
7の回転中、この中でアクチュエータピストン4が回転
方向に相対滑りを起こしたとしても、アクチュエータピ
ストン4と排気弁3との同軸性が保たれる。
ボディ9との螺合部にオイル第二通路34の一部を形成
したのでオイル第二通路34の加工が容易である。即
ち、本実施形態のように雄ネジ8の外周部に溝35を設
けるだけでよい。さらにこうすることにより、アクチュ
エータボディ7がギャップ微調整のため昇降されても、
通路が断たれることなくその連通状態が保たれる。
調節機構が採用されてないので、チェックボール5の信
頼耐久性が確保される。
連結して連結ユニットボディ47をなし、これを両持ち
支持するようにしたので、先願のような片持ち支持に比
べ取付剛性が高く振動が抑制される。また連結ユニット
ボディ47に共通のオイル第一通路33を作れるので、
先願のように各気筒のブレーキユニット毎にオイルの配
管をしなくて済む。この結果、長い配管を用いなくて済
み、振動による亀裂発生といったことがなくなり、信頼
耐久性の面で非常に有利となる。本装置では図5に示す
ように二本の短いオイル配管50しか用いていない。特
に前後の連結ユニットボディ47の間に電磁弁ユニット
2をレイアウトする本装置の構成だとオイル配管50が
最短となる。なお連結ユニットボディ47はより多気筒
分のものとすることもできる。
シング49を別途設け、これの外側部に電磁弁ユニット
2を取り付けるようにしている。このため取付作業やメ
ンテナンスが容易となる。この場合電磁弁ユニット2の
バルブボディ56とケーシング49とを一体化すること
もでき、こうすると低コスト化に有利となる。なお、図
5においてオイル出口部54はケーシング49の下側に
設けられ、図には現れない。
は以下の利点がある。即ち、本装置は排気弁3を微小リ
フトさせ、排気弁周りにチョークの状態を作ってブレー
キ力を発生するものである。このためエンジン回転数が
あまり低いと筒内圧縮圧が単に抜けてしまってチョーク
の状態とならず、ブレーキ力が発生しない。このため低
回転域では排気ブレーキ装置68単独による排気ブレー
キを行っている。かかる排気ブレーキ装置68では排気
シャッタ69に通常より排気絞りの強い低回転用のもの
を採用している。即ち、排気シャッタ69として、その
全閉時に直径4mmの穴相当の排気通路面積を区画するよ
うなものを採用している。通常の排気シャッタは直径8
mmの穴相当である。これにより低回転域で通常よりも高
い排気ブレーキ力が得られる。
合、本装置を同時作動させないとすると中高回転域では
排気弁3から排気シャッタ69までの区間の排圧が異常
に大きくなり、排気弁3のバウンス等を生じさせ、最悪
エンジンを破損させてしまう。ここでは本装置を同時作
動させるので、吸気行程となっている筒内に上記区間の
排気を逆流させて吸い込ませ、排圧を低下させることが
できる。これにより中高回転域でも排気ブレーキ力を確
保しつつ、排気弁周りのチョークを作って圧縮ブレーキ
力を発生させられる。これによって中高回転域でも高い
ブレーキ力が得られるのである。
式だからこそ得られる利点である。これを以下具体的に
示す。まず図8は、排気ブレーキ装置単独作動の場合を
示す。排気シャッタ69の閉鎖により、各排気弁3から
排気シャッタ69までの排気通路区間80にP1 =5
(kg/cm2 ) の圧力が発生したとする。このとき排気行
程にあるNo.1cyl にその圧力P1 による排気ブレーキ
力が発生する。この排気ブレーキ力は圧力P1 が高い
程大きい。
P2 )、このとき当該気筒の排気弁3は傘部背面3a
から圧力P1 で開弁方向に押される。傘部背面3aの
受圧面積をSとすると、筒内圧を無視すれば排気弁3に
は開弁方向の力P1 Sが付加される。これがバルブス
プリング40のセット荷重Fより小さければ排気弁3を
閉じていられるが、Fを上回ってしまうと排気弁3は開
いてしまう。
リング40のセット荷重Fに大きく依存する。そして排
気通路区間80の圧力P1 をあまり大きくしてしまう
と、もはや排気弁3は正規のバルブタイミングで開閉で
きなくなり、排気弁3のバウンス等所謂おどりを生じ、
最悪エンジンを破損させてしまう。
は最大43(kg/cm2 ) の筒内圧が発生する。図9に排
気ブレーキ単独の場合のPV線図を示す。
排気ブレーキ装置68とを同時に作動させた場合を示
す。このときは同一の排気シャッタ69を用いても排気
通路区間80の圧力P1 は3.9(kg/cm2 ) にしか
上がらない。その理由は、吸気行程にあるNo.2cyl で排
気の筒内への逆流が生じているからである。これは本装
置が常開式で、吸気行程にも拘らず排気弁3が開いてい
る気筒があるからである。このとき排気行程のNo.1cyl
における排気ブレーキ力は、先の単独の場合より若干小
さいが、圧縮行程にあるNo.4cyl で圧縮ブレーキ力が生
じるので、これらの合計として排気ブレーキ装置単独の
場合より大きなブレーキ力が得られる。当然圧力P1
が低いので排気弁3のおどりやエンジン破損の心配はな
い。逆にいえば強力なバルブスプリング40を用いなく
て済むのである。
は最大25(kg/cm2 ) の筒内圧が発生する。図11に
かかる併用作動時のPV線図を示す。この場合、ブレー
キ力は排気弁3の常開リフト量と排気シャッタ69の絞
り度合いとに大きく依存する。
域において、従来の排気ブレーキのみによる場合(図7
に四角で示す)に比べ、高いブレーキ力を得ることがで
きる。
ものが考えられる。
き優れた効果を発揮する。
コスト化を図れる。
である。
システム図である。
である。
よるブレーキ特性を示す線図である。
示す概略図である。
す。
の併用作動時におけるエンジン状態を示す概略図であ
る。
の併用作動時におけるPV線図を示す。
Claims (11)
- 【請求項1】 所定の基準軸に沿ってこれと同軸にアク
チュエータピストンとチェックボールと切替プランジャ
とを配列し、これらをアクチュエータボディに一括して
収め、該アクチュエータボディの外周部に上記基準軸と
同軸の雄ネジを設け、該アクチュエータボディを固定側
のユニットボディに螺合して気筒毎のブレーキユニット
を構成するようにしたことを特徴とするエンジンブレー
キ装置。 - 【請求項2】 上記基準軸がエンジンの排気弁と同軸に
位置される請求項1記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項3】 上記アクチュエータボディの雄ネジが上
記ユニットボディの上方に突出され、該突出部にロック
ナットが締結されて上記アクチュエータボディと上記ユ
ニットボディとの相対位置が固定される請求項1又は2
記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項4】 上記アクチュエータボディに、上記アク
チュエータピストンと当接してその移動量を所定範囲に
規制する一対のストッパ部が設けられる請求項1乃至3
いずれかに記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項5】 上記アクチュエータボディと上記ユニッ
トボディとの螺合部に作動流体の通路が形成される請求
項1乃至4いずれかに記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項6】 複数気筒分の上記ユニットボディ同士が
連結されて連結ユニットボディをなし、該連結ユニット
ボディ内部に気筒毎のブレーキユニットに対し作動流体
を給排するための流体通路が設けられる請求項1乃至5
いずれかに記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項7】 上記連結ユニットボディがエンジンのシ
リンダヘッド上に両持ち支持される請求項6記載のエン
ジンブレーキ装置。 - 【請求項8】 エンジンのシリンダヘッドの上部に取り
付けられこれと同形状とされる枠状のケーシングを備
え、該ケーシングの外側部に、上記ブレーキユニットに
対する作動流体の給排を切り替えるための電磁弁ユニッ
トが取り付けられる請求項1乃至7いずれかに記載のエ
ンジンブレーキ装置。 - 【請求項9】 上記ケーシングの長手方向中間位置に上
記電磁弁ユニットが取り付けられ、その位置を境に前後
の気筒分の上記ユニットボディ同士が連結されて連結ユ
ニットボディをなし、その前後の連結ユニットボディと
上記電磁弁ユニットとが各々配管で接続される請求項8
記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項10】 排気ブレーキ装置と併用される請求項
1乃至9いずれかに記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項11】 請求項10記載のエンジンブレーキ装
置の制御方法であって、手動スイッチのON/OFF及びエン
ジン回転数に応じてエンジンブレーキ装置及び排気ブレ
ーキ装置の作動・非作動を切り替えるようにし、手動ス
イッチがONの場合において、エンジン回転数が所定値未
満であればエンジンブレーキ装置を非作動状態、エンジ
ン回転数が上記所定値以上であればエンジンブレーキ装
置を作動状態とし、且つ、全てのエンジン回転数におい
て排気ブレーキ装置を作動状態とすることを特徴とする
エンジンブレーキ装置の制御方法。
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---|---|---|---|
JP27953599A JP3363849B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | エンジンブレーキ装置及びその制御方法 |
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JP27953599A JP3363849B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | エンジンブレーキ装置及びその制御方法 |
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