JP3363431B2 - ゴムガスケット - Google Patents

ゴムガスケット

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JP3363431B2 JP2000134905A JP2000134905A JP3363431B2 JP 3363431 B2 JP3363431 B2 JP 3363431B2 JP 2000134905 A JP2000134905 A JP 2000134905A JP 2000134905 A JP2000134905 A JP 2000134905A JP 3363431 B2 JP3363431 B2 JP 3363431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば水底トン
ネルを構成する沈埋函などの、構造物間の水密接続に使
用されるゴムガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】海底、河底などの水底にトンネルを造る
方法として、陸上のドックなどで建造した沈埋函を複数
個、両岸から順次、水底に掘った溝に沈埋するととも
に、沈埋された隣接する沈埋函同士を環状のゴムガスケ
ットによって止水しつつ順次、剛結合してトンネルを構
築する、いわゆる沈埋工法がある。かかる沈埋工法に使
用されるゴムガスケットとしては、ゴムなどの弾性材料
にて形成された、中実状でかつ長尺の、いわゆるソリッ
ドタイプのものが一般的である。
【0003】しかし沈埋函においては、ゴムガスケット
が取り付けられる取付面や、あるいは他の沈埋函に取り
付けられたゴムガスケットが圧接される被圧接面が、設
計通りの、他の沈埋函の対向面と平行でかつきれいな平
面にならない、いわゆる不陸が発生しやすく、しかもそ
の不陸の大きさが、ソリッドタイプのゴムガスケット
の、圧縮変形の範囲を超える大きなものになりやすいた
めに、止水が不完全になってしまうおそれがある。
【0004】沈埋函に不陸が発生するのは、中ないし大
型船舶並みの大きさを有する沈埋函を建造できるドック
が必ずしも施工現場の近くにあるとは限らず、通常は、
洋上を遠路、施工現場まで航送するために、鉄製の函体
のみ陸上のドックで建造して、函体内へのコンクリート
詰めは、施工現場付近の安定しない水上で行われること
が多いためであると考えられる。そこで、大きな不陸に
も柔軟に対応して、沈埋函5、5間をより確実に止水で
きるゴムガスケット1として、例えば図7(a)(b)に示す
ように圧肉平板状でかつ長尺の本体部11から、一方の
沈埋函の取付面51へ向けて、その長手方向に沿って、
一対の薄板状の脚部12、12を延設するとともに、そ
れぞれの脚部12、12の先端に、上記取付面51への
一対の取付部13、13を設け、両脚部12、12を折
りたたみ、また伸ばすことによって、図(a)中に白矢印
で示す高さ方向に伸縮自在とした不陸追従型のものが提
案された。
【0005】かかる不陸追従型のゴムガスケット1にお
いては、上記取付部13、13にて取付面51に取り付
けた状態で、両脚部12、12、本体部11および取付
面51で囲まれた領域A1内に流体、通常はモルタル等
の硬化性を有する流体を充てんして高さ方向に伸長させ
るとともに、本体部11を、取付面51と対向する他方
の沈埋函の被圧接面(図示せず)に圧接させることで止
水が行われる。そして領域A1内での流体の流動などに
よって脚部12、12が曲げ伸ばしされることで、ソリ
ッドタイプのものよりも高さ方向の変形量を大きくでき
るため、大きな不陸に対しても柔軟に対応して、沈埋函
間をより確実に止水できると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記不陸追従型のゴム
ガスケット1は、例えば図1(a)に示すように沈埋函5
の、取付面51および被圧接面の周縁形状のうち、直線
の辺に沿う複数個の直線部1b…と、隣接する辺と辺と
の角に対応する複数個のコーナー部1a…とを加硫接着
により接合して環状に組み立てられられるが、このうち
特にコーナー部1aにおいて、下記のような不都合を生
じやすいことが明らかとなった。
【0007】すなわち不陸追従型のゴムガスケット1に
おいては、沈埋函間の接続が完了するまでの間に、脚部
12、12が何度か大きく曲げ伸ばしされるとともに、
本体部11の、被圧接面への圧接時に、その圧接力が、
領域A1内に充てんした流体を介して、図7(a)中に黒
矢印で示すように脚部12、12を外方へ押し広げよう
とする大きな圧力となって、当該脚部12、12に加え
られる。このため上記曲げ伸ばしの繰り返しや、あるい
は大きな圧力が加わることによって脚部12、12が破
損するのを防止する目的で、両脚部12、12を含む、
ゴムガスケット1を構成する各部は、それぞれ複数枚の
繊維布で補強された弾性材料によって、より具体的に
は、複数枚のゴム引きした繊維布(ゴム引布)を重ね合
わせて形成されるのが通例である。
【0008】例えば薄板状である両脚部12、12や取
付部13、13は、上記ゴム引布を、所定の厚みとなる
ように複数枚、重ね合わせた状態で、また厚肉の本体部
11は、上記複数枚のゴム引布と、ゴムのコンパウンド
のシートとを重ね合わせた状態で、それぞれゴムガスケ
ット1の断面形状に対応した型内に充てんして全体を予
備加硫することによって、まずコーナー部1aと直線部
1bとが、所定の個数ずつ作製される。
【0009】ついで、上記コーナー部1aと直線部1b
とを所定の順序で送り加硫、すなわち互いの接続端部
を、必要に応じて接続用のゴム引布や加硫接着剤などと
ともに、やはりゴムガスケット1の断面形状に対応した
接続用の型内に収容して加硫することで順次、加硫接着
して行き、最終的に環状に接続することで、図1(a)に
示すような環状のゴムガスケット1が組み立てられる。
このうち直線部1bは、繊維布による補強効果を最大限
に引き出すとともに、構造を簡略化するために、一方の
取付部13から脚部12、本体部11、脚部12を通し
て他方の取付部13まで連続した1枚もののゴム引布を
複数枚、重ね合わせて、上記のように全体を予備加硫す
ることで作製される。
【0010】一方、コーナー部1aを、上記直線部1b
と同様の構成とするには、内周側と外周側の脚部12、
12の周長の差に対応する必要がある。そのため、周長
の短い内周側の脚部12において、ゴム引布に切り込み
を入れて余剰分を重ね合わせるか、もしくは余剰分を切
除したのち残りを接合したり、あるいは周長の長い外周
側の脚部12において、ゴム引布に切り込みを入れて切
開し、不足分を、新たなゴム引布を重ね合わせて補った
りすることが考えられる。
【0011】しかし脚部12は、前記のように繰り返し
て大きく曲げ伸ばされたり、あるいは大きな圧力が加え
られたりする個所であり、十分な強度、とくに曲げ伸ば
しに対する耐性と、加圧に対する耐圧性とが求められ
る。にも拘らず、上記のように脚部12を構成するゴム
引き布に切込みを入れたり切り継いだりした場合には、
その部分の強度が不足して、上記曲げ伸ばしや加圧の際
に破損しやすくなり、もしも破損した場合にはそこから
流体が漏れ出して、本体部11の、被圧接面への圧接力
が失われる結果、沈埋函5、5間を止水できなくなると
いう問題を生じる。
【0012】また脚部12に、上記のようにゴム引き布
を重ね合わせた部分があると、その部分の柔軟性が他の
部分より低下し、また剛性が上昇する結果、脚部12の
全体の柔軟性、剛性が不均一となり、不陸追従型のゴム
ガスケットに要求される、被圧接面への沿いやすさに支
障が生じる。そして脚部12が破損しなくても、不陸に
柔軟に対応できないために、止水の確実性が著しく低下
するおそれがある。特に上述した破損をより確実に防止
すべく、重ね合わせの部分を大きくすればするほど、こ
の傾向が増大する。
【0013】本発明の目的は、脚部が、コーナー部、直
線部の別なく、その全周に亘って均一な構造を有するた
め、上記のような種々の問題を生じるおそれがなく、止
水を確実に行うことが可能な、新規なゴムガスケットを
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1記載の発明は、隣接する一対の構造物のうち一方の構
造物の被圧接面に圧接される、厚肉平板状でかつ長尺の
本体部と、当該本体部から、圧接方向と反対方向である
他方の構造物の、上記被圧接面と対向する取付面へ向け
て、本体部の長さ方向に沿って延設された一対の薄板状
の脚部と、両脚部のそれぞれ先端から外方に、脚部の長
さ方向に沿って延設された一対の、取付面への取付部と
を、それぞれ複数枚の繊維布で補強された弾性材料によ
って環状に一体形成してなり、両脚部を折りたたみ、ま
た伸ばすことによって高さ方向に伸縮自在とされ、上記
取付部にて取付面に取り付けた状態で、両脚部、本体部
および取付面で囲まれた領域に流体を充てんして脚部を
伸ばすことで全体を高さ方向に伸長させながら、本体部
を被圧接面に圧接させることによって、上記一対の構造
物間を止水するゴムガスケットであって、上記取付面、
および被圧接面の周縁形状に対応して、そのうち直線の
辺に沿う直線部と、隣接する2辺の角に対応する、各角
ごとに少なくとも1個のコーナー部とを加硫接着により
接合して環状に組み立てられているとともに、コーナー
部は、互いに周長の異なる内周側および外周側の脚部
が、それぞれ別個に、途中に切れ目のない連続した、直
線部の脚部と同じ枚数の繊維布によって補強されている
ことを特徴とするゴムガスケットである。
【0015】請求項2記載の発明は、内周側および外周
側の脚部を補強する繊維布が、本体部で重ね合わされて
いることを特徴とする請求項1記載のゴムガスケットで
ある。上記請求項1記載の発明のゴムガスケットにおい
ては、コーナー部の、互いに周長の異なる内周側および
外周側の脚部が、それぞれ別個に、途中に切れ目のな
い、つまり強度低下の原因となる切込みや切り継ぎのな
い、またそれゆえに被圧接面への沿いやすさの妨げとな
る重ね合わせもない、連続した、直線部の脚部と同じ枚
数の繊維布によって補強される。
【0016】したがって脚部が、コーナー部、直線部の
別なく、その全周に亘って均一な構造を有するものとな
るため、上記請求項1記載の発明のゴムガスケットによ
れば、前述した破損や追従性の低下といった種々の問題
を生じることなく、沈埋函間をより確実に止水すること
が可能となる。なお内周側および外周側の脚部を補強す
る繊維布は、請求項2に記載したように、厚肉で、繊維
布の重ね合わせなどの影響の小さい本体部で重ね合わせ
ればよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を、実施の形態の一
例を示す図面を参照しつつ説明する。図1(a)(b)に示す
ようにこの例のゴムガスケット1は、隣接する一対の構
造物としての沈埋函5、5の、相対向する取付面51と
被圧接面52のうち被圧接面52に圧接される、厚肉平
板状でかつ長尺の本体部11と、当該本体部11から、
圧接方向と反対方向である取付面51へ向けて末広がり
状に、本体部11の長さ方向に沿って延設された一対の
薄板状の脚部12、12と、両脚部12、12のそれぞ
れ先端から外方へ、各脚部12の長さ方向に沿って延設
された一対の、取付面51への取付部13、13とを、
それぞれ従来同様に複数枚の繊維布で補強された弾性材
料によって、環状に一体形成してなるものである。
【0018】上記ゴムガスケット1は、両脚部12、1
2を折りたたみ、また伸ばすことによって、図(b)中に
白矢印で示すように高さ方向に伸縮自在とされている。
そして、取付部13、13によって取付面51に取り付
けた状態で、両脚部12、12、本体部11、および取
付面51で囲まれた領域A1に流体F1を注入、充てん
して脚部12、12を伸ばすことで、同図に示すように
全体を高さ方向に伸長させながら、本体部11を被圧接
面52に圧接させることによって、両沈埋函5、5間を
止水するように構成されている。
【0019】なお図(b)において符号11a、11a
は、本体部11の表面から被圧接面52へ向けて突設さ
れた、圧接時に、被圧接面52と本体部11との間を最
初に止水(一次止水)するための凸条である。また符号
13a、13aは、ゴムガスケット1の、取付面51へ
の固定のためのボルトB1、B1を挿通するために、取
付部13、13に形成した通孔である。
【0020】そして取付面51と、金属板などで形成さ
れた座板Z1、Z1との間に取付部13、13を挟み、
かつボルトB1、B1を、上記通孔13a、13aと、
座板Z1、Z1に設けた通孔Z1a、Z1aとに挿通し
て、取付面51に設けたねじ孔51a、51aに締め付
けることで、ゴムガスケット1が取付面51に固定され
るようになっている。また図において符号13b、13
bは、領域A1に流体F1を注入、充てんして、前記の
ように脚部12、12を伸ばした際に、取付部13、1
3が取付面51と座板Z1、Z1との間から抜け出すの
防止すべく、上記の固定構造において、座板Z1、Z1
に形成した凹溝Z1b、Z1bに嵌合するように、取付
部13、13の先端に形成した、抜け止めのための凸条
である。
【0021】上記の各部からなる環状のゴムガスケット
1は、先に述べたように、取付面51、および被圧接面
52の周縁形状(図では略矩形状)に対応して、そのう
ち直線の辺に沿う複数個の直線部1b…と、隣接する2
辺の角に対応する、各角ごとに2個ずつのコーナー部1
a…とを加硫接着により接合することで、環状に組み立
てられている。このうち図5に示す直線部1bは、従来
と同様にして作製される。
【0022】すなわち繊維布による補強効果を最大限に
引き出すとともに、構造を簡略化するために、一方の取
付部13から脚部12、本体部11、脚部12を通して
他方の取付部13まで連続した1枚もののゴム引布(ゴ
ム引きした繊維布)を、上記脚部12、および取付部1
3の厚み分に相当する複数枚(通常は3枚程度)、重ね
合わせ、本体部11、凸条11a、11a、および凸条
13b、13bを形成するゴムコンパウンドとともに、
図1(b)に示す断面形状を有する、直線部1bの1個分
の長さの金型内に仕込んで予備加硫することによって、
上記図5に示す直線部1bが作製される。
【0023】一方のコーナー部1aは、図の例の場合、
前記のように2個を繋ぐことで矩形の角の直角を構成す
べく、図1(a)、並びに図4(a)(b)に示すように1個ず
つはそれぞれ、その屈曲角度が45°に設定されてい
る。なお図4(a)(b)は、同じコーナー部1aを屈曲の外
側および内側から見たところを示している。上記コーナ
ー部1aは、図3(a)(b)に示すように、それぞれ1枚の
矩形状のゴム引布(ゴム引きした繊維布)C1、C2の
所定の位置に切込みを入れ、かつ折り曲げて形成され
た、図2(a)に示す周長の長い外側の脚部12に対応す
る前躯体100と、図2(b)に示す周長の短い内側の脚
部12に対応する前躯体110とを複数枚ずつ用いて作
製される。
【0024】このうち図2(a)の、外側の前躯体100
は、 ・図3(a)に示す矩形状のゴム引布C1の中央部C1a
を、図中一点鎖線で示す屈曲線L1で屈曲することで、
上記外側の脚部12の元になる、途中に切れ目のない連
続した前脚部102とし、かつ ・中央部C1aより上方の上縁部C1bを、上記屈曲線
L1と連続するように切込みK1を入れて2つに分割
し、破線で示す折り曲げ線L2で屈曲の内側方向に折り
曲げて、余剰部分を重ね合わせることで、本体部11の
元になる前本体部101とするとともに、 ・中央部C1aより下方の下縁部C1cを、やはり上記
屈曲線L1と連続するように切込みK2を入れて2つに
分割し、破線で示す折り曲げ線L3で、今度は屈曲の外
側方向に折り曲げて切開し、不足分を、図2(a)中に実
線の矢印で示すように新たなゴム引布C3で補うこと
で、取付部13の元になる前取付部103としたもので
ある。
【0025】また一方、図2(b)に示す内側の前躯体1
10は、 ・図3(b)に示す矩形状のゴム引布C2の中央部C2a
を、図中一点鎖線で示す屈曲線L4で屈曲することで、
上記内側の脚部12の元になる、途中に切れ目のない連
続した前脚部112とし、かつ ・中央部C2aより上方の上縁部C2bを、上記屈曲線
L4と連続するように切込みK3を入れて2つに分割
し、破線で示す折り曲げ線L5で屈曲の外側方向に折り
曲げて切開して、不足分を、図2(b)中に実線の矢印で
示すように新たなゴム引布C4で補うことで、本体部1
1の元になる前本体部111とするとともに、 ・中央部C2aより下方の下縁部C2cを、やはり上記
屈曲線L4と連続するように切込みK4を入れて2つに
分割し、破線で示す折り曲げ線L6で、今度は屈曲の内
側方向に折り曲げて、余剰部分を重ね合わせることで、
取付部13の元になる前取付部113としたものであ
る。
【0026】上記前躯体100、110を用いてコーナ
ー部1aを作製するには、まず両前躯体100、110
を複数枚ずつ、例えば直線部1bが前記のように3枚の
ゴム引布で形成される場合は両前躯体100、110を
3枚ずつ用意し、それぞれの前躯体100、110の前
本体部101、111を交互に重ね合わせる。そしてこ
の重ね合わせたものを、本体部11、凸条11a、11
a、および凸条13b、13bを形成するゴムコンパウ
ンドとともに、図1(b)に示す断面形状を有する、コー
ナー部1aの1個分の金型内に仕込んで予備加硫する
と、図4(a)(b)に示すコーナー部1aが作製される。
【0027】上記のようにして作製されたコーナー部1
aは、互いに周長の異なる内周側および外周側の脚部1
2、12が、それぞれ別個に、途中に切れ目のない連続
した、直線部1bの脚部12、12と同じ枚数の繊維布
によって補強されていることになる。このため図1(a)
に示すように、上記コーナー部1aと直線部1bとを複
数個ずつ、加硫接着により接合することで環状に組み立
てられたこの例のゴムガスケット1は、コーナー部1
a、直線部1bの別なく、その全周に亘って均一な構造
を有するものとなるため、破損や追従性の低下といった
種々の問題を生じることなく、沈埋函5、5間を確実に
止水することが可能となる。
【0028】上記各コーナー部1a…、直線部1b…を
接合する接合方法としては、前述した送り加硫が採用さ
れる。またその際には、例えば図6に示す接合構造が好
適に採用される。図の接合構造においては、まず複数枚
のゴム引布C…を重ね合わせてコーナー部1a、直線部
1bを形成する際に、重ね合わせるゴム引布C…の、ゴ
ムガスケット1の長さ方向の寸法を調整することで、各
部材の接続端部に対応する各ゴム引布C…の端縁を、ゴ
ムガスケット1の長さ方向に所定寸法ずつずらし、それ
によって各部材の接続端部を、ゴム引布1枚分ずつの段
差を有する複数段(図では3段)の階段状に形成する。
【0029】次に、上記階段状の接続端部を図中白矢印
で示すように突き合せるとともに、不足分の凹部を、当
該凹部の、ゴムガスケットの長さ方向の寸法に対応する
幅を有する帯状の、新たなゴム引布C5、C6によっ
て、図中黒矢印で示すように充てんして補う。そして前
述したように、これらの部材を接続用の型内に収容して
加硫すると、2つの部材、すなわちコーナー部1a同
士、直線部1b同士、もしくはコーナー部1aと直線部
1bとが、加硫接着により接合される。
【0030】上記の接合構造においては、必要に応じ
て、接合する両部材の付き合わされた接続端部間、両部
材と新たなゴム引布との間、並びに互いに重ね合わされ
る新たなゴム引布同士の間に加硫接着剤を介在させても
よい。また上記の接合構造による部材間の接合は、一方
の取付部13の下面側から脚部12の内側(領域A1
側)、本体部11の下面側、および脚部12の内側(領
域A1側)を通して他方の取付部13の下面側まで、連
続的に行うのが好ましい。
【0031】図6の接合構造による部材間の接合を、上
記のように各部の下面側、内面側において連続的に行っ
た場合には、補充する新たなゴム引布の枚数を極力減ら
して、接合時の組み立ての手間を省略できるという利点
がある。また接合後は、補充された新たなゴム引布がゴ
ムガスケット1の外面に露出しないので、領域A1に充
てんされた流体F1からの内圧が加わることや、あるい
は何かに引っ掛けられることでゴム引布が剥離し、それ
によって接合が破られて流体F1が漏れ出すといった問
題を生じるおそれもない。
【0032】かくして得られた接合部分は、各部材それ
自体と同じ枚数の繊維布によって補強されていることに
なる。したがって特に脚部12、12にこの接合構造を
採用することにより、ゴムガスケット1は、コーナー部
1a、直線部1b、および接合部分の別なく、その全周
に亘ってさらに均一な構造を有するものとなるため、破
損や追従性の低下と言った種々の問題を生じることな
く、沈埋函5、5間を、より一層、確実に止水できるも
のとなる。
【0033】なお本発明のゴムガスケットの構成は、以
上で説明した図の例には限定されない。例えば各コーナ
ー部は、それぞれ1個で矩形の角を構成すべく、その屈
曲角度が設定されてもよい。例として矩形の角が直角で
ある場合には、屈曲角度が90°のコーナー部を1個用
意すればよい。また逆に、3個以上で矩形の角を構成す
べく、各コーナー部の屈曲角度が設定されても良い。
【0034】矩形の角が、図1(a)より大きな面取り形
状に形成される場合は、図4(a)(b)に示した屈曲角度4
5°のコーナー部2つの間に、適当な長さの直線部を挿
入すればよい。ゴムガスケットが止水すべき取付面、被
圧接面の周縁形状は矩形状には限定されず、種々の形状
とすることができ、それに対応するためにゴムガスケッ
トは、任意の屈曲角度を有するコーナー部と、任意の長
さを有する直線部とを適宜、組み合わせて構成すること
ができる。
【0035】また本発明のゴムガスケットは、上述した
沈埋函だけでなく、浮体構造物の水中部分などの、種々
の構造物の水密接続に使用可能である。領域A1に注
入、充てんされる流体としては、前記のように硬化性を
有する流体が好適である。かかる硬化性を有する流体と
しては、沈埋函接合の作業性などを考慮すると、できれ
ば、数時間以内に硬化して強度が発現されるものを使用
するのが好ましく、その具体例としては、例えばコンク
リートモルタル、樹脂モルタル等の無収縮モルタルや、
アルミニウム粉末入りの発泡モルタルなどのモルタルの
他、シリコーン樹脂や2液タイプ等のポリウレタン樹脂
などの、硬化性の樹脂組成物もあげられる。
【0036】このうち樹脂組成物には、硬化後の強度や
硬さなどを考慮して、例えば炭酸カルシウムやシリカ系
粉末等のフィラーを添加するのが好ましい。その他、本
発明の要旨を変更しない範囲で、種々の設計変更を施す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴムガスケットの、実施の形態の一例
を示す図であって、同図(a)は、コーナー部と直線部と
を接合して環状に形成したゴムガスケットを、構造物と
しての沈埋函の取付面に取り付けた状態を示す平面図、
同図(b)は、上記ゴムガスケットの断面図である。
【図2】同図(a)(b)はともに、上記ゴムガスケットのう
ちコーナー部を構成する、ゴム引布で形成された前躯体
の外観を示す斜視図である。
【図3】同図(a)(b)はそれぞれ、図2(a)(b)の前躯体の
元になる、矩形状のゴム引布の平面図である。
【図4】同図(a)(b)はともに、図2(a)(b)の前躯体を複
数枚ずつ用いて作製されたコーナー部の外観を示す斜視
図である。
【図5】上記コーナー部とともにゴムガスケットを構成
する直線部の外観を示す斜視図である。
【図6】コーナー部および直線部の接合構造の一例を示
す断面図である。
【図7】従来のゴムガスケットの一例を示す図であっ
て、同図(a)は断面図、同図(b)は部分切断斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ゴムガスケット 1a コーナー部 1b 直線部 11 本体部 12、12 脚部 13、13 取付部 C、C1〜C6 ゴム引布(繊維布) A1 領域 F1 流体 5 沈埋函(構造物) 51 取付面 52 被圧接面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/10 E21D 10/00 - 19/04 E21D 23/00 - 23/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接する一対の構造物のうち一方の構造物
    の被圧接面に圧接される、厚肉平板状でかつ長尺の本体
    部と、 当該本体部から、圧接方向と反対方向である他方の構造
    物の、上記被圧接面と対向する取付面へ向けて、本体部
    の長さ方向に沿って延設された一対の薄板状の脚部と、 両脚部のそれぞれ先端から外方に、脚部の長さ方向に沿
    って延設された一対の、取付面への取付部とを、 それぞれ複数枚の繊維布で補強された弾性材料によって
    環状に一体形成してなり、 両脚部を折りたたみ、また伸ばすことによって高さ方向
    に伸縮自在とされ、 上記取付部にて取付面に取り付けた状態で、両脚部、本
    体部および取付面で囲まれた領域に流体を充てんして脚
    部を伸ばすことで全体を高さ方向に伸長させながら、本
    体部を被圧接面に圧接させることによって、上記一対の
    構造物間を止水するゴムガスケットであって、 上記取付面、および被圧接面の周縁形状に対応して、そ
    のうち直線の辺に沿う直線部と、隣接する2辺の角に対
    応する、各角ごとに少なくとも1個のコーナー部とを加
    硫接着により接合して環状に組み立てられているととも
    に、 コーナー部は、互いに周長の異なる内周側および外周側
    の脚部が、それぞれ別個に、途中に切れ目のない連続し
    た、直線部の脚部と同じ枚数の繊維布によって補強され
    ていることを特徴とするゴムガスケット。
  2. 【請求項2】内周側および外周側の脚部を補強する繊維
    布が、本体部で重ね合わされていることを特徴とする請
    求項1記載のゴムガスケット。
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