JP3363333B2 - 光ファイバー固定具 - Google Patents
光ファイバー固定具Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバーコネ
クタや発光・受光素子に使用する光ファイバー固定具に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、光通信システムにおける装置の切
り換え、送受信ポートの取り外し、装置の調整、測定等
の着脱自在な光接続が必要な箇所には光ファイバーを保
持した一対の光ファイバー固定具のフェルール先端同士
を当接させて連結保持することにより光ファイバー同士
を光学的に接続する光ファイバーコネクタが使用されて
いる。 【0003】例えば、図5に示す光ファイバーコネクタ
20は、光ファイバー11を挿通固定する軸孔21aを
有するセラミック製のフェルール21と、該フェルール
21が嵌合する内孔22aと、該内孔22aに連通する
貫通孔22bを有する金属製又は樹脂製のフェルール支
持体22とからなり、上記フェルール21の軸孔21a
に光ファイバー11を挿入し、上記フェルール支持体2
2の貫通孔22bに接着剤13を充填して上記光ファイ
バー11を固着してなる一対の光ファイバー固定具23
と、該光ファイバー固定具23のフェルール21先端同
士を当接させて連結保持するスリーブ24からなり、該
スリーブ24の外周には両端にネジ部を有するアダプタ
カプリング25が配設され、該アダプタカプリング25
の両端にカップリングナット26を螺合して各カップリ
ングナット26とフェルール支持体22との間に配設さ
れたバネ27の押圧力でもって光ファイバー固定具23
のフェルール21先端同士を当接させ、光ファイバー1
1同士を光学的に接続するようになっていた。 【0004】また、上記光ファイバー11を保持する光
ファイバー固定具23の構造としては、以下に示すよう
な3種類のものが使用されている。 1.圧入仕様のもの フェルール21の外径より若干小さい内径を有するフェ
ルール支持体22の内孔22aにフェルール21を圧入
し、この時に発生する締め付け力により固定したもの。 2.接着仕様のもの フェルール21の外径と同等の内径を有するフェルール
支持体22の内孔22aに熱硬化性等の接着剤を塗布し
ておき、フェルール21を挿入して熱を加えることによ
り接着剤を硬化させて固定したもの。 3.インジェクション成形仕様のもの フェルール支持体22の外形状を有する金型キャビティ
ー内に、切り欠き部を設けたフェルール21を配設し、
インジェクション成形法でもってキャビティー内に樹脂
を充填し硬化させることによりフェルール21に樹脂製
のフェルール支持体22を一体的に形成したもの。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、圧入仕様の
光ファイバー固定具23は、フェルール支持体22が金
属製である場合、フェルール21を圧入する内孔22a
を切削加工によって形成する必要があり、作業時間がか
かるとともにコスト高となり、さらに、識別のための刻
印を付ける必要があることから、作業効率が悪いといっ
た課題があった。また、フェルール支持体22が樹脂製
である場合、フェルール支持体22のフランジ部におけ
る締め付け力が弱いためにフェルール21が抜け易いと
いった課題があった。 【0006】一方、接着仕様の光ファイバー固定具23
では、接着剤の塗布量の管理が難しく、また、フェルー
ル支持体22の内孔22aに接着剤を塗布し、該内孔2
2aにフェルール21を挿入するようにしてあることか
ら、接着剤のはみ出しやフェルール21の軸孔21aの
詰まりを生じる恐れがある他、フェルール21の接着力
にバラツキがあるなど、製造工程において自動化するこ
とが難しく、作業効率が悪いといった課題があった。し
かも、硬化時間の短い接着剤を使用すると、フェルール
21の突出量を所定の寸法に調整する前に硬化してしま
う危険性があり、逆に、硬化時間の長い接着剤を使用す
ると、硬化させるまで治具等により適切な寸法の設定し
ておく必要があり、作業性が極端に悪いといった課題が
あった。さらに、インジェクション成形仕様の光ファイ
バー固定具23では、フェルール21に形成する切り欠
き部の寸法によって、フェルール21やフェルール支持
体22が破損し、フェルール21がフェルール支持体2
2より抜けてしまうといった恐れがあった。 【0007】 【発明の目的】本発明の目的は、セラミック製のフェル
ールを樹脂からなるフェルール支持体の内孔に強固に保
持することができる耐久性に優れた光ファイバー固定具
を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、光ファイバーを挿通固定する軸孔を有し、外
周面に切り欠き部を備えるジルコニアセラミック製のフ
ェルールと、該フェルールが嵌合する内孔を備え、この
内孔内に前記フェルールの切り欠き部と係合する凸部を
有する樹脂製のフェルール支持体とからなる光ファイバ
ー固定具のうち、上記フェルールの外径をD(mm)、
切り欠き部の幅をW(mm)、切り欠き部の深さをC
(mm)、切り欠き部から後端面までの長さをL(m
m)、フェルール支持体の内孔に挿入される部分の長さ
をM(mm)とした時に、以下のような関係式となるよ
うにしたことを特徴とするものである。 【0009】0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−
0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 【0011】図1に示す光ファイバー固定具3は、光フ
ァイバーを挿通固定する軸孔1aを有する円筒状をした
ジルコニアセラミック製のフェルール1と、該フェルー
ル1の後端部を挿嵌する内孔2aを備えた樹脂製のフェ
ルール支持体2とからなり、該フェルール支持体2はモ
ールド成形によりフェルール1と一体的に形成してあ
る。なお、フェルール支持体2の内孔2a内に挿入され
るフェルール1の後端部の外周面には一つの切り欠き部
1bを設けてあり、該切り欠き部1bにフェルール支持
体2の内孔2a内に突出する凸部2bを係合させてフェ
ルール1を固定及び位置決めするようにしてある。 【0012】また、上記フェルール1の後端面には前記
軸孔1aと連通するテーパー状のコーン部1cを設けて
あり、上記軸孔1aへの光ファイバーの挿入を容易に行
うことができるようにしてある。 【0013】なお、上記フェルール支持体2を構成する
樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリカーボネイト(PC)などが良く、よ
り好ましくはこれらの樹脂にガラスファイバーを10〜
45wt%含んだものを用いれば良い。 【0014】ただし、フェルール1やフェルール支持体
2を破損させることなく、かつ強固に固定・位置決めす
るためには、フェルール1に形成する切り欠き部1bの
寸法が重要であり、この切り欠き部1bの寸法は以下に
示すような3つの関係式を満足するように形成すること
が重要である。 【0015】0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−
0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 即ち、光ファイバー固定具3の破壊モードとしては図2
に示すような5つのモードが考えられ、これらの破壊モ
ードはフェルール1の切り欠き部1bの幅をW(m
m)、深さをC(mm)、切り欠き部1bから後端面ま
での長さをL(mm)、切り欠き部1bからコーン部1
cまでの長さをG(mm)とすると、以下に示すような
時に発生することになる。 【0016】モード1:Wが小さいほど起きやすい。 【0017】モード2:Cが小さいほど起きやすい。 【0018】モード3:Lが小さいほど起きやすい。 【0019】モード4:Gが小さいほど起きやすい。 【0020】モード5:Cが大きいほど起きやすい。 【0021】そこで、コーン部1cの直径を1mm、コ
ーン角度αを90°とすると、切り欠き部1bからコー
ン部1cまでの長さG(mm)は、 【0022】 【数1】 【0023】となり、この数1からモード4は切り欠き
部1bから後端面までの長さL(mm)が小さいか、あ
るいは切り欠き部1bの深さC(mm)が大きいほど起
き易いことになる。 【0024】ただし、モード3とモード4を比較する
と、モード3における断面積よりモード4における断面
積の方が大きいため、モード3による破壊の方が生じ易
いことになる。 【0025】また、モード2について実験的に測定した
ところ、切り欠き部1bの深さCがC≧0.2であれば
モード2による破壊モードは起き難く、モード1による
破壊に移行することになる。 【0026】従って、フェルール1に引っ張り力が働い
て、フェルール支持体2の凸部2bが破損する時はモー
ド1となり、フェルール1が破損する時はモード3とな
る。ただし、いずれの破壊モードが発生してもフェルー
ル1の抜けが発生することになることから、モード1に
対する強度とモード3に対する強度は同程度となるよう
に設定することが必要となる。 【0027】そこで、モード1の破壊面Aとモード3の
破壊面Bを求めると、まず、モード1における破壊面A
は(2θ/2π)×πLDで求められるが、これをフェ
ルール1の外径D(mm)、切り欠き部1bの深さC
(mm)、切り欠き部1bから後端面までの長さL(m
m)からなる式で表すと、 A=LDcos-1(1−2C/D) となる。 【0028】また、モード3の破壊面Bは、 B=2L〔C(D C)〕1/2 となる。 【0029】ここで、せん断抵抗τはτ=P/tl(た
だし、t:せん断部厚み、l:せん断部輪郭長さ)で求
められるが、モード1においては、 τ=10.8〜14.56kg/mm2 (ただし、樹脂の引張強度が13.5〜18.2kg/mm2であ
るためその80% に設定) t=W l=2LDcos-1(1−2C/D)+2W であり、モード3では、 τ=81〜87kg/mm2 (ジルコニアセラミックス
のせん断抵抗τ) t=L l=2L+4〔C(D−C)〕1/2 となるため、モード1に対する強度とモード3に対する
強度が同等であるとすると以下のような数2が得られ
る。 【0030】 【数2】 【0031】この数2にフェルール1の外径D(mm)
(ただし、1.1≦D≦2.6)と切り欠き部1bの深
さC(mm)を代入すると、切り欠き部1bの幅W(m
m)は、 【0032】 【数3】 【0033】という数3が成り立つことになる。 【0034】また、切り欠き部1bがフェルール支持体
2の内孔2aよりも外側に出てしまうことは許されない
ことから、切り欠き部1bの幅W(mm)と切り欠き部
1bから後端面までの長さL(mm)との和(W+L)
(mm)はフェルール支持体2の内孔2aに挿入される
部分の長さM(mm)より小さくする必要があり、さら
にこれらの寸法には各々±0.1mm程度の加工バラツ
キがあることから、これらの間には次のような数4が成
り立つことになる。 【0035】 【数4】 【0036】そして、上記数4に数3を代入すること
で、 【0037】 【数5】 【0038】という数5が成り立つことになる。 【0039】一方、モード4とモード5を比較した場
合、モード4に対する強度の方が低いため、モード4に
て切り欠き部1bの深さC(mm)の上限を決定すれば
良いことになる。そして、数3で得られたW(mm)の
値を満足するためには、モード4に対する強度をモード
3に対する強度以上にすれば良いことになる。そして、
モード4に対する強度は数1で表される切り欠き部1b
からコーン部1cまでの長さG(mm)によって決定さ
れることから、モード3に対する最悪時の強度をモード
4に対する強度と同等であると設定すると、 【0040】 【数6】 【0041】という数6が成り立つことになる。 【0042】そして、上記数6にフェルール1の代表的
な外径D(mm)とフェルール支持体2の内孔2a内に
挿入される部分の長さM(mm)の数値を代入すると、
切り欠き部1bの深さC(mm)は、 D=1.25mm、M=1.5mmの時、C=0.4mm D=1.4 mm、M=1.7mmの時、C=0.5mm D=1.8 mm、M=2.0mmの時、C=0.8mm D=2.0 mm、M=2.2mmの時、C=0.9mm D=2.5 mm、M=2.5mmの時、C=1.3mm となり、近似的に 【0043】 【数7】 【0044】という数7が得られることから、実験的に
得られたC≧0.2との関係から、フェルール1の切り
欠き部1bの深さC(mm)は、 【0045】 【数8】 【0046】とすれば良いことになる。 【0047】このように、フェルール1に形成する切り
欠き部1bの寸法を、 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 となるようにすることで、光ファイバー固定具3の引張
強度を大幅に向上させることができる。特に、フェルー
ル1の外径Dは2.5mmから1.8mm以下に移りつ
つあり、本発明はフェルール1径の小さな光ファイバー
固定具3に、より好適に使用することができる。 【0048】なお、図1に示す光ファイバー固定具3に
おいて、切り欠き部1bの底面稜部1dを曲面状に形成
すればフェルール1の引抜強度をより向上させることが
でき、特に、その曲率半径を0.1mm以上とすれば、
図3に示すように引張強度を大幅に向上させることがで
きる。 【0049】ここで、切り欠き部1bの寸法が本発明範
囲内にある光ファイバー固定具3と、切り欠き部1bの
寸法が本発明範囲外である光ファイバー固定具3、及び
切り欠き部1bを持たない光ファイバー固定具23をぞ
れぞれ10本ずつ用意し、フェルール1、21の引抜試
験を行った。 【0050】各フェルール1、21は部分安定化ジルコ
ニアセラミックスにより形成するとともに、フェルール
支持体2、22はポリブチレンテレフタレート(PB
T)樹脂により形成したものを使用した。 【0051】なお、フェルール1に形成する切り欠き部
1bの寸法およびそれぞれの結果は表1に示す通りであ
る。 【0052】 【表1】 【0053】この結果、切り欠き部1bを持たない従来
の光ファイバー固定具23は、フェルール21をフェル
ール支持体22の内孔22aに圧入しただけの状態であ
るために、フェルール21の引抜強度は平均2.47k
gfであった。 【0054】また、切り欠き部1bの寸法が本発明範囲
外である光ファイバー固定具3は、フェルール1の切り
欠き部1bの幅Wが0.5mmと式5より得られる下限
値より小さいため、フェルール1の引抜強度は平均6.
24kgfであった。また、この破壊モードについて調
べてみると全てフェルール1の切り欠き部1bの幅Wが
小さいことによるモード1での破壊であった。 【0055】これに対し、切り欠き部1bの寸法が本発
明範囲内にある光ファイバー固定具3は、フェルール1
に形成した切り欠き部1bの寸法を 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 W=(1.2〜2.2)L 0.2≦C≦0.72D−0.5 としてあるため、フェルール1の引抜強度を平均28.
81kgfと大幅に向上させることができた。なお、破
壊した時の破壊モードについて調べてみると7個がモー
ド1での破壊であり、残り3個がモード3での破壊であ
った。 【0056】 【0057】図4に示す光ファイバー固定具13は、本
発明の比較例であり、光ファイバーを挿通固定する軸孔
11aを有する円筒状をしたセラミック製のフェルール
11と、フランジ部12bに上記フェルール11の後端
部を挿嵌する内孔12aを有する樹脂製のフェルール支
持体12とからなり、該フェルール支持体12の内孔1
2aはフェルール1の外径より若干小さい内径としてあ
り、該内孔12aにフェルール支持体12を圧入してあ
る。また、上記フェルール支持体12の側面には内孔1
2aに連通する貫通孔12cを設けてあり、該貫通孔1
2cに接着剤14を充填してフェルール11とフェルー
ル支持体12とを接着固定するようにしてある。 【0058】 【0059】ただし、フェルール支持体12を破損する
ことなくフェルール11を適度な保持力でもって保持す
るには、内孔12aの内径をフェルール支持体12の外
径より8〜21μm程度小さく設定することが好まし
い。即ち、圧入代が8μmより小さくなると、フェルー
ル11を圧入した時の締め付け力が小さいために接着固
定する前にフェルール12の位置ズレを生じる恐れがあ
るからであり、また、圧入代が21μmより大きくなる
と塑性変形のために保持力が低下するからである。ま
た、本発明において使用する接着剤14としてはエポキ
シ系樹脂を使用することもできるが、圧入したフェルー
ル11とフェルール支持体12との間に接着剤を浸透さ
せる必要があることから粘性の低い120Cp以下のも
のが良く、具体的にはアクリル酸エステル、ジメタアク
リレート、ポリアクリレート、シアノアクリレートを主
成分とする一液性室温硬化型の樹脂が好適である。 【0060】なお、図4に示す光ファイバー固定具13
ではフェルール支持体12の側面に一つの貫通孔12c
を穿設したものを示したが、フランジ部12bによる保
持力を低下させない範囲で2つ以上の貫通孔12cを設
けても良く、この場合、接着剤14による接合強度をさ
らに高めることができる。 【0061】また、上記フェルール11を構成するセラ
ミックスとしてはアルミナやジルコニア、さらには炭化
珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等を使用することが
でき、また、フェルール支持体12を構成する樹脂とし
てはガラスファイバーを10〜45wt%含んだポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、液晶ポリマー(LC
P)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカーボネイ
ト(PC)等を使用すれば良い。 【0062】ここで、本発明の光ファイバー固定具13
と圧入仕様のみ及び接着仕様のみからなる従来の光ファ
イバー固定具23をそれぞれ50個ずつ用意し、フェル
ール11、21の引抜試験を行った。 【0063】本実験ではいずれも外径2.5mmのフェ
ルール11、21とし、フェルール支持体12、22の
フランジ部12b先端からフェルール11、21の先端
面までの長さ(段長)を7.95〜8.00mmに設定
した。 【0064】そして、一般的に100kgf以上の引抜
力に耐え得るものが要求されていることから、100k
gf以上の引抜力に対し、フェルール11、21の抜け
が発生しなかったものを優れたものとした。 【0065】それぞれの結果は表2に示す通りである。 【0066】 【表2】 【0067】この結果、従来の圧入仕様のものでは、接
合強度が小さいためにフェルール21の引抜強度は平均
2.8kgfと非常に小さく、簡単に抜けてしまうこと
がわかった。 【0068】また、従来の接着仕様のものでは、圧入仕
様のものに比べ引抜強度を向上させることができたもの
の、その強度は平均94.5kgf程度であった。 【0069】これに対し、本発明に係る光ファイバー固
定具13は、フェルール11の引抜強度が平均113.
9kgfと、予想した以上の優れた引抜強度が得られ
た。 【0070】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光ファ
イバーを挿通固定する軸孔を有し、外周面に切り欠き部
を備えるジルコニアセラミック製のフェルールと、該フ
ェルールが嵌合する内孔を備え、この内孔内に前記フェ
ルールの切り欠き部と嵌合する凸部を有する樹脂製のフ
ェルール支持体とからなる光ファイバー固定具のうち、
上記フェルールの外径をD(mm)、切り欠き部の幅を
W(mm)、切り欠き部の深さをC(mm)、切り欠き
部から後端面までの長さをL(mm)、フェルール支持
体の内孔に挿入される部分の長さをM(mm)とした時
に、 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2)L 0.2≦C≦0.72D−0.5 となるようにしてあることから、フェルール支持体をモ
ードル成形した光ファイバー固定具のなかでも優れた接
合強度を有する耐久性に優れた光ファイバー固定具とす
ることができる。 【0071】
クタや発光・受光素子に使用する光ファイバー固定具に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、光通信システムにおける装置の切
り換え、送受信ポートの取り外し、装置の調整、測定等
の着脱自在な光接続が必要な箇所には光ファイバーを保
持した一対の光ファイバー固定具のフェルール先端同士
を当接させて連結保持することにより光ファイバー同士
を光学的に接続する光ファイバーコネクタが使用されて
いる。 【0003】例えば、図5に示す光ファイバーコネクタ
20は、光ファイバー11を挿通固定する軸孔21aを
有するセラミック製のフェルール21と、該フェルール
21が嵌合する内孔22aと、該内孔22aに連通する
貫通孔22bを有する金属製又は樹脂製のフェルール支
持体22とからなり、上記フェルール21の軸孔21a
に光ファイバー11を挿入し、上記フェルール支持体2
2の貫通孔22bに接着剤13を充填して上記光ファイ
バー11を固着してなる一対の光ファイバー固定具23
と、該光ファイバー固定具23のフェルール21先端同
士を当接させて連結保持するスリーブ24からなり、該
スリーブ24の外周には両端にネジ部を有するアダプタ
カプリング25が配設され、該アダプタカプリング25
の両端にカップリングナット26を螺合して各カップリ
ングナット26とフェルール支持体22との間に配設さ
れたバネ27の押圧力でもって光ファイバー固定具23
のフェルール21先端同士を当接させ、光ファイバー1
1同士を光学的に接続するようになっていた。 【0004】また、上記光ファイバー11を保持する光
ファイバー固定具23の構造としては、以下に示すよう
な3種類のものが使用されている。 1.圧入仕様のもの フェルール21の外径より若干小さい内径を有するフェ
ルール支持体22の内孔22aにフェルール21を圧入
し、この時に発生する締め付け力により固定したもの。 2.接着仕様のもの フェルール21の外径と同等の内径を有するフェルール
支持体22の内孔22aに熱硬化性等の接着剤を塗布し
ておき、フェルール21を挿入して熱を加えることによ
り接着剤を硬化させて固定したもの。 3.インジェクション成形仕様のもの フェルール支持体22の外形状を有する金型キャビティ
ー内に、切り欠き部を設けたフェルール21を配設し、
インジェクション成形法でもってキャビティー内に樹脂
を充填し硬化させることによりフェルール21に樹脂製
のフェルール支持体22を一体的に形成したもの。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、圧入仕様の
光ファイバー固定具23は、フェルール支持体22が金
属製である場合、フェルール21を圧入する内孔22a
を切削加工によって形成する必要があり、作業時間がか
かるとともにコスト高となり、さらに、識別のための刻
印を付ける必要があることから、作業効率が悪いといっ
た課題があった。また、フェルール支持体22が樹脂製
である場合、フェルール支持体22のフランジ部におけ
る締め付け力が弱いためにフェルール21が抜け易いと
いった課題があった。 【0006】一方、接着仕様の光ファイバー固定具23
では、接着剤の塗布量の管理が難しく、また、フェルー
ル支持体22の内孔22aに接着剤を塗布し、該内孔2
2aにフェルール21を挿入するようにしてあることか
ら、接着剤のはみ出しやフェルール21の軸孔21aの
詰まりを生じる恐れがある他、フェルール21の接着力
にバラツキがあるなど、製造工程において自動化するこ
とが難しく、作業効率が悪いといった課題があった。し
かも、硬化時間の短い接着剤を使用すると、フェルール
21の突出量を所定の寸法に調整する前に硬化してしま
う危険性があり、逆に、硬化時間の長い接着剤を使用す
ると、硬化させるまで治具等により適切な寸法の設定し
ておく必要があり、作業性が極端に悪いといった課題が
あった。さらに、インジェクション成形仕様の光ファイ
バー固定具23では、フェルール21に形成する切り欠
き部の寸法によって、フェルール21やフェルール支持
体22が破損し、フェルール21がフェルール支持体2
2より抜けてしまうといった恐れがあった。 【0007】 【発明の目的】本発明の目的は、セラミック製のフェル
ールを樹脂からなるフェルール支持体の内孔に強固に保
持することができる耐久性に優れた光ファイバー固定具
を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、光ファイバーを挿通固定する軸孔を有し、外
周面に切り欠き部を備えるジルコニアセラミック製のフ
ェルールと、該フェルールが嵌合する内孔を備え、この
内孔内に前記フェルールの切り欠き部と係合する凸部を
有する樹脂製のフェルール支持体とからなる光ファイバ
ー固定具のうち、上記フェルールの外径をD(mm)、
切り欠き部の幅をW(mm)、切り欠き部の深さをC
(mm)、切り欠き部から後端面までの長さをL(m
m)、フェルール支持体の内孔に挿入される部分の長さ
をM(mm)とした時に、以下のような関係式となるよ
うにしたことを特徴とするものである。 【0009】0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−
0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 【0011】図1に示す光ファイバー固定具3は、光フ
ァイバーを挿通固定する軸孔1aを有する円筒状をした
ジルコニアセラミック製のフェルール1と、該フェルー
ル1の後端部を挿嵌する内孔2aを備えた樹脂製のフェ
ルール支持体2とからなり、該フェルール支持体2はモ
ールド成形によりフェルール1と一体的に形成してあ
る。なお、フェルール支持体2の内孔2a内に挿入され
るフェルール1の後端部の外周面には一つの切り欠き部
1bを設けてあり、該切り欠き部1bにフェルール支持
体2の内孔2a内に突出する凸部2bを係合させてフェ
ルール1を固定及び位置決めするようにしてある。 【0012】また、上記フェルール1の後端面には前記
軸孔1aと連通するテーパー状のコーン部1cを設けて
あり、上記軸孔1aへの光ファイバーの挿入を容易に行
うことができるようにしてある。 【0013】なお、上記フェルール支持体2を構成する
樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリカーボネイト(PC)などが良く、よ
り好ましくはこれらの樹脂にガラスファイバーを10〜
45wt%含んだものを用いれば良い。 【0014】ただし、フェルール1やフェルール支持体
2を破損させることなく、かつ強固に固定・位置決めす
るためには、フェルール1に形成する切り欠き部1bの
寸法が重要であり、この切り欠き部1bの寸法は以下に
示すような3つの関係式を満足するように形成すること
が重要である。 【0015】0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−
0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 即ち、光ファイバー固定具3の破壊モードとしては図2
に示すような5つのモードが考えられ、これらの破壊モ
ードはフェルール1の切り欠き部1bの幅をW(m
m)、深さをC(mm)、切り欠き部1bから後端面ま
での長さをL(mm)、切り欠き部1bからコーン部1
cまでの長さをG(mm)とすると、以下に示すような
時に発生することになる。 【0016】モード1:Wが小さいほど起きやすい。 【0017】モード2:Cが小さいほど起きやすい。 【0018】モード3:Lが小さいほど起きやすい。 【0019】モード4:Gが小さいほど起きやすい。 【0020】モード5:Cが大きいほど起きやすい。 【0021】そこで、コーン部1cの直径を1mm、コ
ーン角度αを90°とすると、切り欠き部1bからコー
ン部1cまでの長さG(mm)は、 【0022】 【数1】 【0023】となり、この数1からモード4は切り欠き
部1bから後端面までの長さL(mm)が小さいか、あ
るいは切り欠き部1bの深さC(mm)が大きいほど起
き易いことになる。 【0024】ただし、モード3とモード4を比較する
と、モード3における断面積よりモード4における断面
積の方が大きいため、モード3による破壊の方が生じ易
いことになる。 【0025】また、モード2について実験的に測定した
ところ、切り欠き部1bの深さCがC≧0.2であれば
モード2による破壊モードは起き難く、モード1による
破壊に移行することになる。 【0026】従って、フェルール1に引っ張り力が働い
て、フェルール支持体2の凸部2bが破損する時はモー
ド1となり、フェルール1が破損する時はモード3とな
る。ただし、いずれの破壊モードが発生してもフェルー
ル1の抜けが発生することになることから、モード1に
対する強度とモード3に対する強度は同程度となるよう
に設定することが必要となる。 【0027】そこで、モード1の破壊面Aとモード3の
破壊面Bを求めると、まず、モード1における破壊面A
は(2θ/2π)×πLDで求められるが、これをフェ
ルール1の外径D(mm)、切り欠き部1bの深さC
(mm)、切り欠き部1bから後端面までの長さL(m
m)からなる式で表すと、 A=LDcos-1(1−2C/D) となる。 【0028】また、モード3の破壊面Bは、 B=2L〔C(D C)〕1/2 となる。 【0029】ここで、せん断抵抗τはτ=P/tl(た
だし、t:せん断部厚み、l:せん断部輪郭長さ)で求
められるが、モード1においては、 τ=10.8〜14.56kg/mm2 (ただし、樹脂の引張強度が13.5〜18.2kg/mm2であ
るためその80% に設定) t=W l=2LDcos-1(1−2C/D)+2W であり、モード3では、 τ=81〜87kg/mm2 (ジルコニアセラミックス
のせん断抵抗τ) t=L l=2L+4〔C(D−C)〕1/2 となるため、モード1に対する強度とモード3に対する
強度が同等であるとすると以下のような数2が得られ
る。 【0030】 【数2】 【0031】この数2にフェルール1の外径D(mm)
(ただし、1.1≦D≦2.6)と切り欠き部1bの深
さC(mm)を代入すると、切り欠き部1bの幅W(m
m)は、 【0032】 【数3】 【0033】という数3が成り立つことになる。 【0034】また、切り欠き部1bがフェルール支持体
2の内孔2aよりも外側に出てしまうことは許されない
ことから、切り欠き部1bの幅W(mm)と切り欠き部
1bから後端面までの長さL(mm)との和(W+L)
(mm)はフェルール支持体2の内孔2aに挿入される
部分の長さM(mm)より小さくする必要があり、さら
にこれらの寸法には各々±0.1mm程度の加工バラツ
キがあることから、これらの間には次のような数4が成
り立つことになる。 【0035】 【数4】 【0036】そして、上記数4に数3を代入すること
で、 【0037】 【数5】 【0038】という数5が成り立つことになる。 【0039】一方、モード4とモード5を比較した場
合、モード4に対する強度の方が低いため、モード4に
て切り欠き部1bの深さC(mm)の上限を決定すれば
良いことになる。そして、数3で得られたW(mm)の
値を満足するためには、モード4に対する強度をモード
3に対する強度以上にすれば良いことになる。そして、
モード4に対する強度は数1で表される切り欠き部1b
からコーン部1cまでの長さG(mm)によって決定さ
れることから、モード3に対する最悪時の強度をモード
4に対する強度と同等であると設定すると、 【0040】 【数6】 【0041】という数6が成り立つことになる。 【0042】そして、上記数6にフェルール1の代表的
な外径D(mm)とフェルール支持体2の内孔2a内に
挿入される部分の長さM(mm)の数値を代入すると、
切り欠き部1bの深さC(mm)は、 D=1.25mm、M=1.5mmの時、C=0.4mm D=1.4 mm、M=1.7mmの時、C=0.5mm D=1.8 mm、M=2.0mmの時、C=0.8mm D=2.0 mm、M=2.2mmの時、C=0.9mm D=2.5 mm、M=2.5mmの時、C=1.3mm となり、近似的に 【0043】 【数7】 【0044】という数7が得られることから、実験的に
得られたC≧0.2との関係から、フェルール1の切り
欠き部1bの深さC(mm)は、 【0045】 【数8】 【0046】とすれば良いことになる。 【0047】このように、フェルール1に形成する切り
欠き部1bの寸法を、 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 となるようにすることで、光ファイバー固定具3の引張
強度を大幅に向上させることができる。特に、フェルー
ル1の外径Dは2.5mmから1.8mm以下に移りつ
つあり、本発明はフェルール1径の小さな光ファイバー
固定具3に、より好適に使用することができる。 【0048】なお、図1に示す光ファイバー固定具3に
おいて、切り欠き部1bの底面稜部1dを曲面状に形成
すればフェルール1の引抜強度をより向上させることが
でき、特に、その曲率半径を0.1mm以上とすれば、
図3に示すように引張強度を大幅に向上させることがで
きる。 【0049】ここで、切り欠き部1bの寸法が本発明範
囲内にある光ファイバー固定具3と、切り欠き部1bの
寸法が本発明範囲外である光ファイバー固定具3、及び
切り欠き部1bを持たない光ファイバー固定具23をぞ
れぞれ10本ずつ用意し、フェルール1、21の引抜試
験を行った。 【0050】各フェルール1、21は部分安定化ジルコ
ニアセラミックスにより形成するとともに、フェルール
支持体2、22はポリブチレンテレフタレート(PB
T)樹脂により形成したものを使用した。 【0051】なお、フェルール1に形成する切り欠き部
1bの寸法およびそれぞれの結果は表1に示す通りであ
る。 【0052】 【表1】 【0053】この結果、切り欠き部1bを持たない従来
の光ファイバー固定具23は、フェルール21をフェル
ール支持体22の内孔22aに圧入しただけの状態であ
るために、フェルール21の引抜強度は平均2.47k
gfであった。 【0054】また、切り欠き部1bの寸法が本発明範囲
外である光ファイバー固定具3は、フェルール1の切り
欠き部1bの幅Wが0.5mmと式5より得られる下限
値より小さいため、フェルール1の引抜強度は平均6.
24kgfであった。また、この破壊モードについて調
べてみると全てフェルール1の切り欠き部1bの幅Wが
小さいことによるモード1での破壊であった。 【0055】これに対し、切り欠き部1bの寸法が本発
明範囲内にある光ファイバー固定具3は、フェルール1
に形成した切り欠き部1bの寸法を 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 W=(1.2〜2.2)L 0.2≦C≦0.72D−0.5 としてあるため、フェルール1の引抜強度を平均28.
81kgfと大幅に向上させることができた。なお、破
壊した時の破壊モードについて調べてみると7個がモー
ド1での破壊であり、残り3個がモード3での破壊であ
った。 【0056】 【0057】図4に示す光ファイバー固定具13は、本
発明の比較例であり、光ファイバーを挿通固定する軸孔
11aを有する円筒状をしたセラミック製のフェルール
11と、フランジ部12bに上記フェルール11の後端
部を挿嵌する内孔12aを有する樹脂製のフェルール支
持体12とからなり、該フェルール支持体12の内孔1
2aはフェルール1の外径より若干小さい内径としてあ
り、該内孔12aにフェルール支持体12を圧入してあ
る。また、上記フェルール支持体12の側面には内孔1
2aに連通する貫通孔12cを設けてあり、該貫通孔1
2cに接着剤14を充填してフェルール11とフェルー
ル支持体12とを接着固定するようにしてある。 【0058】 【0059】ただし、フェルール支持体12を破損する
ことなくフェルール11を適度な保持力でもって保持す
るには、内孔12aの内径をフェルール支持体12の外
径より8〜21μm程度小さく設定することが好まし
い。即ち、圧入代が8μmより小さくなると、フェルー
ル11を圧入した時の締め付け力が小さいために接着固
定する前にフェルール12の位置ズレを生じる恐れがあ
るからであり、また、圧入代が21μmより大きくなる
と塑性変形のために保持力が低下するからである。ま
た、本発明において使用する接着剤14としてはエポキ
シ系樹脂を使用することもできるが、圧入したフェルー
ル11とフェルール支持体12との間に接着剤を浸透さ
せる必要があることから粘性の低い120Cp以下のも
のが良く、具体的にはアクリル酸エステル、ジメタアク
リレート、ポリアクリレート、シアノアクリレートを主
成分とする一液性室温硬化型の樹脂が好適である。 【0060】なお、図4に示す光ファイバー固定具13
ではフェルール支持体12の側面に一つの貫通孔12c
を穿設したものを示したが、フランジ部12bによる保
持力を低下させない範囲で2つ以上の貫通孔12cを設
けても良く、この場合、接着剤14による接合強度をさ
らに高めることができる。 【0061】また、上記フェルール11を構成するセラ
ミックスとしてはアルミナやジルコニア、さらには炭化
珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等を使用することが
でき、また、フェルール支持体12を構成する樹脂とし
てはガラスファイバーを10〜45wt%含んだポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、液晶ポリマー(LC
P)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカーボネイ
ト(PC)等を使用すれば良い。 【0062】ここで、本発明の光ファイバー固定具13
と圧入仕様のみ及び接着仕様のみからなる従来の光ファ
イバー固定具23をそれぞれ50個ずつ用意し、フェル
ール11、21の引抜試験を行った。 【0063】本実験ではいずれも外径2.5mmのフェ
ルール11、21とし、フェルール支持体12、22の
フランジ部12b先端からフェルール11、21の先端
面までの長さ(段長)を7.95〜8.00mmに設定
した。 【0064】そして、一般的に100kgf以上の引抜
力に耐え得るものが要求されていることから、100k
gf以上の引抜力に対し、フェルール11、21の抜け
が発生しなかったものを優れたものとした。 【0065】それぞれの結果は表2に示す通りである。 【0066】 【表2】 【0067】この結果、従来の圧入仕様のものでは、接
合強度が小さいためにフェルール21の引抜強度は平均
2.8kgfと非常に小さく、簡単に抜けてしまうこと
がわかった。 【0068】また、従来の接着仕様のものでは、圧入仕
様のものに比べ引抜強度を向上させることができたもの
の、その強度は平均94.5kgf程度であった。 【0069】これに対し、本発明に係る光ファイバー固
定具13は、フェルール11の引抜強度が平均113.
9kgfと、予想した以上の優れた引抜強度が得られ
た。 【0070】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光ファ
イバーを挿通固定する軸孔を有し、外周面に切り欠き部
を備えるジルコニアセラミック製のフェルールと、該フ
ェルールが嵌合する内孔を備え、この内孔内に前記フェ
ルールの切り欠き部と嵌合する凸部を有する樹脂製のフ
ェルール支持体とからなる光ファイバー固定具のうち、
上記フェルールの外径をD(mm)、切り欠き部の幅を
W(mm)、切り欠き部の深さをC(mm)、切り欠き
部から後端面までの長さをL(mm)、フェルール支持
体の内孔に挿入される部分の長さをM(mm)とした時
に、 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2)L 0.2≦C≦0.72D−0.5 となるようにしてあることから、フェルール支持体をモ
ードル成形した光ファイバー固定具のなかでも優れた接
合強度を有する耐久性に優れた光ファイバー固定具とす
ることができる。 【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバー固定具の一実施形態
を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はそのX−X
線断面図である。 【図2】光ファイバー固定具の破壊モードを示す概略図
である。 【図3】切り欠き部の底面稜部の曲率半径とフェルール
の引抜強度との関係を示すグラフである。 【図4】光ファイバー固定具の比較例を示す図であり、
(a)は斜視図、(b)はそのY−Y線断面図である。 【図5】一般的な光ファイバーコネクタを示す縦断面図
である。 【符号の説明】 1・・・フェルール、 1a・・・軸孔、1b・・・切
り欠き部、1c・・・コーン部、 2・・・フェルール
支持体、2a・・・内孔
を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はそのX−X
線断面図である。 【図2】光ファイバー固定具の破壊モードを示す概略図
である。 【図3】切り欠き部の底面稜部の曲率半径とフェルール
の引抜強度との関係を示すグラフである。 【図4】光ファイバー固定具の比較例を示す図であり、
(a)は斜視図、(b)はそのY−Y線断面図である。 【図5】一般的な光ファイバーコネクタを示す縦断面図
である。 【符号の説明】 1・・・フェルール、 1a・・・軸孔、1b・・・切
り欠き部、1c・・・コーン部、 2・・・フェルール
支持体、2a・・・内孔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 6/36
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】光ファイバーを挿通固定する軸孔を有し、
外周面に切り欠き部を備えるジルコニアセラミック製の
フェルールと、該フェルールが嵌合する内孔を有し、こ
の内孔内に前記フェルールの切り欠き部と係合する凸部
を有する樹脂製のフェルール支持体とからなる光ファイ
バー固定具であって、上記フェルールの外径D(m
m)、切り欠き部の幅をW(mm)、切り欠き部の深さ
をC(mm)、切り欠き部から後端面までの長さをL
(mm)、フェルール支持体の内孔に挿入される部分の
長さをM(mm)とした時に、 0.5(M−0.2)≦W≦0.7(M−0.2) 〔ただし、1.1mm≦D≦2.6mm〕 1.2L≦W≦2.2L 0.2≦C≦0.72D−0.5 を満足するように形成したことを特徴とする光ファイバ
ー固定治具。
Priority Applications (1)
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| JP31810496A JP3363333B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 光ファイバー固定具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31810496A JP3363333B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 光ファイバー固定具 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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