JP3362671B2 - タイヤ空気圧推定装置 - Google Patents

タイヤ空気圧推定装置

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JP3362671B2
JP3362671B2 JP21121998A JP21121998A JP3362671B2 JP 3362671 B2 JP3362671 B2 JP 3362671B2 JP 21121998 A JP21121998 A JP 21121998A JP 21121998 A JP21121998 A JP 21121998A JP 3362671 B2 JP3362671 B2 JP 3362671B2
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/06Signalling devices actuated by deformation of the tyre, e.g. tyre mounted deformation sensors or indirect determination of tyre deformation based on wheel speed, wheel-centre to ground distance or inclination of wheel axle
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のタイヤ
空気圧を推定するタイヤ空気圧推定装置に関し、特に車
輌の走行時におけるタイヤの振動成分から間接的にタイ
ヤ空気圧を推定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のタイヤ空気圧推定装置とし
て特開平5−133831号公報あるいは特開平6−3
28920号公報に記載されている装置が知られてい
る。これらの装置では、いずれも車輪速度信号からタイ
ヤの振動に起因する車輪速度の振動成分を抽出して、タ
イヤの上下方向またはタイヤの捩れ方向の共振周波数あ
るいはタイヤバネ定数を求め、その求めた共振周波数あ
るいはタイヤバネ定数に基づいてタイヤ空気圧を推定し
ている。
【0003】かかるタイヤ空気圧推定装置によれば、た
とえば圧力センサの如きタイヤの空気圧を直接検出する
手段を要することなくそれら空気圧を間接的に推定する
ことができる。
【0004】
【発明は解決しようとする課題】車輌の走行時にタイヤ
の振動成分を含む信号から、タイヤ空気圧に依存する同
振動成分の共振周波数またはタイヤバネ定数を抽出する
際に、前記タイヤの振動成分を含む信号には同振動成分
以外にタイヤ空気圧変化には関係していないノイズ成分
となる周波数成分が含まれているため、タイヤ空気圧に
依存した共振周波数付近の信号成分のみをろ波(抽出)
するために、通常、前処理として信号を信号処理フィル
タに通過させる。
【0005】この信号処理フィルタの通過周波数帯域
は、前記タイヤ空気圧に依存する振動成分の内で検出す
べき空気圧範囲を包含する周波数範囲を十分満足するも
のであるのが理想である。ここで、検出すべき空気圧範
囲を包含する周波数範囲とは、単に使用範囲の高圧から
低圧を指すのではなく、タイヤのゴムとしての性質上、
タイヤ温度によっても変化し、低温では周波数が高くな
り、逆に高温では低くなる。このため、使用範囲の低温
且つ高圧時の周波数から、高温且つ低圧時の周波数の範
囲までを検出すべき空気圧範囲を包含する周波数範囲と
する。
【0006】しかしながら、この周波数範囲にはノイズ
となる周波数成分が多数存在しており、検出すべき空気
圧範囲を包含する周波数範囲(通過周波数帯域)のフィ
ルタリング特性を有するフィルタを採用すると空気圧検
出性能にばらつきが生じてしまう。そのため、従来は通
過周波数帯域の周波数範囲を狭めたフィルタを採用せざ
るを得なかったため、限定された温度範囲あるいは圧力
範囲しか空気圧推定精度を保障できないという問題があ
った。
【0007】そこでかかる事情に鑑み、本願発明では、
信号処理フィルタを可変することにより、タイヤ空気圧
の推定精度を向上およびシステム応答性を両立すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明の請求項1に記載のタイヤ空気圧推定装置
では、車両の走行時にタイヤの振動成分を含む信号を検
出する検出手段と、前記検出手段によって検出された前
記振動成分からタイヤ空気圧に関連する共振周波数ある
いはタイヤバネ定数を抽出する抽出手段と、前記抽出手
段によって前記共振周波数あるいはタイヤバネ定数を抽
出する際に、前記振動成分を含む信号を予め定められた
ー定の周波数幅通過させる信号処理フィルタと、前記信
号処理フィルタを通過させて前記抽出手段によって抽出
された共振周波数またはタイヤバネ定数に基づいて、前
記タイヤの空気圧を推定する空気圧推定手段と、前記周
波数幅はー定に保ちながら、前記信号処理フィルタにお
ける前記振動成分を含む信号の通過周波数帯域を前回以
前に前記抽出手段において抽出した共振周波数あるいは
タイヤバネ定数に基づいて移動させる移動手段と、を備
える。
【0009】すなわち、空気圧検出性能のばらつきを抑
えられるように予め通過周波数帯域を狭めたフィルタを
採用しつつ、最適で高精度な検出が可能となる周波数帯
域を導き出し、その周波数帯域に合わせてフィルタの通
過周波数帯域を移動させることにより上記問題を解決す
る。この際、最適で高精度な検出が可能となる周波数帯
域を導出は、請求項2乃至請求項6に記載のように行う
ようにしてもよい。
【0010】請求項2では、移動手段が、前回抽出した
共振周波数あるいはバネ定数、または前回以前の基準回
数の抽出結果である共振周波数あるいはバネ定数の平均
値が、前記通過周波数帯域の略中心位置になるように、
前記通過周波数帯域を移動するようにしている。よっ
て、タイヤ空気圧を表す共振周波数あるいはタイヤバネ
定数の周波数を中心として狭帯域にてフィルタリングす
るため、共振周波数あるいはタイヤバネ定数を示す信号
成分を極力削ることなくノイズを効率良く削除できる。
本願発明者らによる詳細な検討の結果、タイヤ空気圧に
依存する振動成分の共振周波数の周辺には、ノイズとな
る周波数成分が多数存在しており、上述のように空気圧
検出性能のばらつきを抑えるためには通過周波数帯域を
狭めたフィルタを採用する必要がある。図1(a)に示
すように、温度が低く空気圧が高い場合においては予め
定められた約30〜50Hzのフィルタの通過周波数帯
域でも、ノイズが通過周波数帯域の外側にあるため、フ
ィルタ通過後の周波数特性において、共振周波数のピー
クが削られることはなく、検出精度は十分高い状態であ
る。これに対して、図1(b)に示す如く、たとえば、
周囲の温度が高く空気圧が低い場合には、フィルタの下
端付近に共振周波数のピーク(共振周波数のパワースペ
クトルが最も大きい周波数近傍)が来る。この場合に
は、この共振周波数のピークが、約30〜50Hzの通
過周波数帯域に固定されたフィルタを用いれば、フィル
タ通過後の周波数特性は、図示の如くフィルタの通過周
波数帯域の付近でピーク特性が崩れ、共振周波数のピー
ク自体が変化してしまう。これは、フィルタの通過周波
数帯域の外側にあって、削られてしまってはいけない周
波数が多く存在することに起因する。このような自体が
発生すると、図2に示す如く共振周波数のタイヤ空気圧
による真の変化に対し、フィルタを通して抽出した共振
周波数には誤差を生ずるが、本発明ではこのような自体
を対策できる。すなわち、タイヤ空気圧が急激に変わら
ない限り(バースト等ではない限り)共振周波数は急激
には変わらないため、前回に検出した共振周波数または
過去数回に検出した結果の平均がフィルタの通過周波数
帯域の中心に位置するように通過周波数帯域を移動し、
次の共振周波数の検出に備えるようにしている。よって
常に共振周波数のタイヤ空気圧に対する真の変化を検出
でき、経時変化およびパンク等による空気圧のある程度
ゆるやかな変化を正確に検出することができる。なお、
タイヤバネ定数を抽出する場合においても共振周波数を
抽出する場合と同じである。 また、請求項3に記載の
如く移動手段が、前回抽出した共振周波数あるいはバネ
定数、または前回以前の基準回数の抽出結果である共振
周波数あるいはバネ定数の平均値と、前記通過周波数帯
域における中心値との差が基準以内になるように前記通
過周波数帯域を移動させるようにしてもよい。この際に
は移動手段は、前記中心値との差が基準以内であるか否
かを判断して前記抽出手段による抽出結果を前記タイヤ
空気圧推定手段に採用するかを決定するとともに、前記
移動手段は、前記中心値との差が基準以内となるまで通
過周波数帯域の移動を繰り返すようにしてもよい。この
ようにすることにより、請求項2に記載の発明に比べて
演算量は増えるものの、タイヤ交換等によって共振周波
数が急変した場合にも良好に検出できる。
【0011】請求項5に記載の発明の如く、移動手段
は、周囲温度に応じて前記通過周波数帯域を移動するよ
うにしてもよい。これは、検出すべき空気圧範囲を包含
する周波数範囲すなわち使用任意の低温且つ高圧の時の
周波数から高温且つ低圧の時の周波数の範囲のうち、ー
定温度時における使用範囲の高圧の周波数から低圧の周
波数までの狭い周波数範囲のフィルタを採用して空気圧
検出性能のばらつきを抑え、温度変化による周波数の変
化に対しては、予め求めておいたその温度の変化による
周波数の変化分だけ同フィルタ(通過周波数帯域)を移
動させるものである。
【0012】なお、請求項7に記載のように、システム
応答時間に合わせて通過周波数帯域の移動を許可禁止す
るようにしてもよい。また、請求項8に記載の発明で
は、車両の走行時にタイヤの振動成分を含む信号を検出
する検出手段と、前記検出手段によって検出された前記
振動成分からタイヤ空気圧に関連する共振周波数あるい
はタイヤバネ定数を抽出する抽出手段と、前記振動成分
を含む信号を通過させる信号処理フィルタと、前記信号
処理フィルタを通過させて前記抽出手段によって抽出さ
れた共振周波数またはタイヤバネ定数に基づいて、前記
タイヤの空気圧を推定する空気圧推定手段と、前記信号
処理フィルタにおける前記振動成分を含む信号の通過周
波数帯域の幅を変更する変更手段と、を備える。
【0013】すなわち、タイヤ空気圧に依存する振動成
分の共振周波数あるいはバネ定数の大まかな値が必要な
場合には通過周波数帯域の幅を広げ、タイヤ空気圧に依
存する振動成分のタイヤ空気圧に依存する振動成分の共
振周波数あるいはバネ定数の高精度な値が必要である場
合には通過周波数帯域の幅を狭める。これにより高精度
のタイヤ空気圧推定を行うことができる。
【0014】また変更手段は、当該タイヤ空気圧推定装
置におけるシステムの要求応答時間に応じて前記通過周
波数帯域の幅を変化させるようにしている。これは、検
出すべき空気圧範囲を包含する周波数帯域すなわち使用
任意の低温且つ高圧の時の周波数から高温且つ低圧の時
の周波数までの広い範囲の通過周波数帯域を持つフィル
タを用いた場合には精度は悪いが素早く検出ができ、逆
に上述のごとくフィルタの通過周波数帯域を変化させる
場合には検出精度は高いが通過周波数帯域の幅の最適状
態を見つけるために時間がかかるということを鑑みて、
システムの要求時間に応じて通過周波数帯域の幅を可変
するものである。たとえば、車両のイグニッションスイ
ッチのONから最初の判定を行う際には、まず安全性の
観点からフィルタの通過周波数帯域を広くしてタイヤ空
気圧に依存する振動成分の共振周波数の大まかな値を検
出する。このようにして、検出精度よりも演算時間およ
び応答時間を優先する。その後の判定に際しては、たと
えば徐々にフィルタの通過周波数帯域の幅を狭めていっ
て、最適なフィルタ通過周波数帯域とすることにより、
精度をある程度保ちつつ且つ応答性の早い検出を可能と
する。このように、システムとして精度よりも応答性を
重要視する場合と、応答性よりも検出の精度を重要視す
る場合とでフィルタの通過周波数帯域の幅を可変するこ
とにより、最も要求に適したタイヤ空気圧の推定をする
ことができる。請求項9に記載の如く、変更手段が、前
記信号処理フィルタを通過させる前記通過周波数帯域の
幅を、前回以前に当該信号処理フィルタを通過した信号
の信号強度、車両速度あるいは前回以前に前記抽出手段
において抽出した共振周波数あるいはタイヤバネ定数の
少なくとも1つに基づいて変更するようにしているもよ
い。すなわち、フィルタの通過周波数帯域の幅を状況に
応じて最適化することによって、空気圧検出性能のばら
つきを抑えるもので、フィルタの通過周波数帯域の幅を
変化させる手段として、たとえばタイヤ空気圧に依存す
る振動成分の共振周波数の付近の周波数に多少のノイズ
が存在していても、同振動成分の共振周波数の信号強度
が十分大きい場合には良好に共振周波数を検出できるの
で、通過周波数帯域の幅を広くし、逆の場合は狭める。
また、タイヤ空気圧に依存する振動成分の共振周波数の
信号強度とノイズの信号強度との関係(SN比)車両速
度によって依存するため、車両速度によってフィルタの
通過周波数帯域の幅を変化させる。また、たとえば車両
の種類によって幾つかのノイズの発生周波数が決まるた
め、空気圧に依存する振動成分の共振周波数の周波数帯
域が同ノイズの発生周波数に近い場合にはフィルタの通
過周波数帯域の幅を狭くし、逆の場合には広くするよう
にしてもよい。
【0015】
【0016】また、請求項10に示す如く、移動手段
は、車両速度あるいは前記信号処理フィルタを通過した
信号強度が予め定められた基準値を満足する場合のみ前
記通過周波数帯域の幅を変更するようにしてもよい。こ
れは、タイヤ空気圧に依存する振動成分の共振周波数の
信号強度が十分に大きくない場合には相対的に付近の周
波数のノイズの影響が大きくなるので、検出結果に誤差
を生じやすく、フィルタの通過周波数帯域の幅の変更を
信号強度を考慮せずに行うと誤った帯域に移動させる恐
れがある。よって振動強度によりノイズの影響を鑑みて
通過周波数帯域の幅の変更を行えば、ー層正確な空気圧
推定を実現することができる。
【0017】なお、請求項11に記載の如く、車両の走
行時にタイヤの振動成分を含む信号を検出する検出手段
と、前記検出手段によって検出された前記振動成分から
タイヤ空気圧に関連する共振周波数あるいはタイヤバネ
定数を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって前記
共振周波数あるいはタイヤバネ定数を抽出する際に、前
記振動成分を含む信号を基準周波数幅通過させる信号処
理フィルタと、前記信号処理フィルタを通過させて前記
抽出手段によって抽出された共振周波数またはタイヤバ
ネ定数に基づいて、前記タイヤの空気圧を推定する空気
圧推定手段と、前回以前に前記抽出手段において抽出し
た共振周波数あるいはタイヤバネ定数に基づいて、前記
信号処理フィルタにおける前記振動成分を含む信号の通
過周波数帯域を移動させ、且つ前記振動成分を含む信号
の通過周波数帯域の幅を変更する移動変更手段と、を備
えるようにしてもよい。
【0018】すなわち、通過周波数帯域の幅の変更と移
動とを双方行う。この際請求項12に記載のように幅の
変更を先に行い、次に移動を行えば、幅の変更により一
時的な精度で抽出された共振周波数を通過周波数帯域の
移動で精度をさらに向上する。このようにすれば、いっ
そう精度が高まるとともに、タイヤ空気圧推定の応答時
間も短縮できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるタイヤ空
気圧推定装置の第1の実施形態を図1 〜図12に基づい
て示す。この実施形態の装置は、各車輪速度の信号にの
る共振周波数を周波数解析により検出し、その共振周波
数に基づいて、実際のタイヤ空気圧がその下限値よりも
低いか否かを判定する装置として構成されている。
【0020】タイヤの空気圧とタイヤの共振周波数との
間には、タイヤ空気圧が低いほど共振周波数が低いとい
う関係が成立する。一方、タイヤ回転方向のねじり振動
は、車輪速度信号にも含まれ、タイヤの共振周波数もし
くはタイヤばね定数として検知される。すなわち、タイ
ヤ空気圧と上記車輪速度から抽出される共振周波数との
間にも、タイヤ空気圧が低いほど共振周波数が低いとい
った関係が成立する。
【0021】そこで、この実施形態の装置では、タイヤ
空気圧と車輪速度センサ出力から求められる共振周波数
との間における具体的には図3に示されるような関係に
基づいてタイヤ空気圧を推定し、その推定されるタイヤ
空気圧が下限値すなわち当該車両の運転に影響を及ぼさ
ない限界値よりも低いか否かを判定するようにしてい
る。
【0022】初めに、図4、図5 に基づいて、同実施形
態の装置の構成についてその概要を説明する。同実施形
態の装置は、この図4、図5 に示されるように、大きく
は車両速度センサ10(FR〜RL)、外気温度センサ
40、それらセンサ信号を所要に処理してタイヤ空気圧
についての上記判定を実行する信号処理装置20、そし
て該判定結果を所定の形態で表示する表示器30を備え
て構成される。このうち、車輪速度センサ10は、当該
車両の各車輪についてその回転速度を検出するセンサで
あり、同センサ10FRは右前輪FRの車輪速度を、同
センサ10FLは左前輪FLの車輪速度を、同センサ1
0RRは右後輪RRの車輪速度を、そして同センサ10
RLは左後輪の車輪速度をそれぞれ検出する。これら車
輪速度センサ10は、それぞれ該当する車輪FR〜RL
に装着されて、共に回転するロータ11とこのロータ1
1の外周に一定のピッチで多数設けられた歯(被検出
体)と、ロータ11の回転に伴うこれら歯の通過を電磁
的に検出する電磁ピックアップ13とを備える構成とな
っている。そして、この電磁ピックアップ13に透磁さ
れる交流信号が、同車輪速度センサ10の出力(車輪速
度信号)として、上記信号処理装置20に取り込まれる
ようになる。
【0023】また、外気温度センサ40は、当該車両の
タイヤ周囲の温度すなわち外気温度を検出するセンサで
ある。同センサ40は、新たに温度センサを設置するこ
ととしても勿論よいが、たとえば空調制御(エアコン制
御)に使用される外気温度センサやエンジン制御に使用
される吸気温度等を流用することもできる。また、この
タイヤ空気圧推定のための信号処理装置20におけるタ
イヤ空気圧推定のためのマイクロコンピュータと周知の
アンチスキッド制御等を行うマイクロコンピュータとを
1 つの信号処理装置のカバー内に設けて、さらに外気温
度センサ40もこのカバー内に組み込んでも良い。いず
れにせよその検出される温度情報は、外気温度信号とし
て上記信号処理装置20に取り込まれるようになる。
【0024】また、同実施形態の装置において、信号処
理20によるタイヤ空気圧についての判定結果を表示す
る表示器30は、当該車両の操作パネル(インストルメ
ントパネル)中にたとえば図6に示されるように設けら
れている警告ランプ31の点灯をそれぞれ制御する装置
である。すなわち、表示器30は、右前輪FRのタイヤ
空気圧が異常である旨判定されたとき警告ランプ31F
Rを点灯する。なお警告ランプ31FLは左前輪FLの
異常を、警告ランプ31RRは右後輪RRの異常を、警
告ランプ31RLは左後輪RLの異常を警告するように
点灯する。
【0025】こうして警告ランプ31(FR〜RL)の
点灯が制御されることにより、空気圧が異常である旨判
定されたタイヤが存在する場合には、そのタイヤがいず
れであるがが即座にしかも視認性よく運転者に知らしめ
られるようになる。なお、この警告ランプ31は、単に
何れかのタイヤ少なくとも1つが空気圧低下したことを
報知するものとしてもよい。
【0026】そして、上記車輪速度センサ10の出力
(車輪速度信号)や外気温度センサ40の出力(外気温
度信号)に基づいて、各車輪のタイヤ空気圧が異常であ
るが否かを判定するとともに、表示器30に対してその
表示制御の為の駆動信号を出力する信号処理装置20
は、図5に示されるように、各車輪速度信号および外気
温度信号から各車輪に対応する共振周波数を検出する共
振点検出部21、およびそれら検出された各車輪に対応
する共振周波数に基づいてタイヤ空気圧の異常の有無を
判定する判定部22を備えている。
【0027】なお、同信号処理装置20は、図7に示さ
れるように、マイクロコンピュータ200を有してお
り、該マイクロコンピュータ200による演算処理機能
を利用して、上記共振点検出部21および判定部22と
しての各機能が実現される。のマイクロコンピュータ2
00が、その演算処理部であるCPU201をはじめ、
おもにプログラムメモリとして利用されるROM20
2、およびデータメモリとして利用されるRAM203
等を基本的に備えて構成されるものであることは周知の
通りである。
【0028】次に、上記信号処理装置20において実行
される信号処理の詳細について説明する。まず、信号処
理装置20の共振点検出部21(21FR〜RL)にお
いて行われる車輪速度信号に基づく共振周波数推定の基
本原理について説明する。タイヤ空気圧推定における物
理モデルは、図8のように表すことができる。
【0029】すなわち、白色ノイズである路面外乱m
(k)がタイヤ・サスペンション系に入力として加わ
り、その結果として、車輪速度信号y(k)が出力され
る。そしてこの時、車輪速度信号y(k)には、タイヤ
空気圧に依存した共振成分が含まれるようになる。同実
施形態にかかるタイヤ空気圧推定装置では、上記タイヤ
・サスペンション系を線形予測モデルにて近似し、その
モデルのパラメータを最小2乗法を用いて同定する。な
お、タイヤ毎にその空気圧に依存した共振点は1つであ
ることに鑑みれば、この線形予測モデルの次数は2次で
十分である。また、該モデルの次数を2次とすること
で、信号処理装置20に必要とされる演算量並びにデー
タメモリ(RAM203)容量を小さくすることができ
るようになる。
【0030】さて、サンプリング回数をkとし、それぞ
れ上述のように路面外乱をm(k)、車輪速度信号をy
(k)とすると、2次の離散時間モデルは、次の数式1
のように表すことができる。
【0031】
【数1】 y(k) = -c1y(k-1) -c2y(k-2) +m(k) (数式1) ここで、パラメータ同定の目的は、有限個の観測データ
y(k)を用いて未知のパラメータc1,c2を推定す
ることである。ここでは、最小2乗法を用いてこれら未
知のパラメータc1、c2の同定を行う。
【0032】すなわち、数式1においてm(k)は外乱
であり、白色ノイズとみなすことができるから、最小2
乗法による未知のパラメータの推定は、数式2の評価関
数Jを最小とするc1,c2を求めることである。
【0033】
【数2】
【0034】(数式2) そして、この評価関数Jを最小とするc1,c2の推定
値は、ー括最小2乗法を用いると、数式3のように表す
ことができる。(たとえば「信号処理」、守下巌ほか
著、計測自動制御学会、参照)
【0035】
【数3】
【0036】(数式3) 次に、こうして同定されるc1,c2から共振周波数f
を求める。2次の離散時間モデルのパラメータc1,c
2と共振周波数fおよび減衰係数ζとの関係は、サンプ
リング周期をTとして、それぞれ数式4、5となる。
【0037】
【数4】
【0038】(数式4)
【0039】
【数5】
【0040】(数式5) よって、共振周波数fはおよび減衰係数ζは、それぞれ
数式6、7のように計算することができる。
【0041】
【数6】
【0042】(数式6)
【0043】
【数7】
【0044】(数式7) 図9にこうした原理にもとづき共振周波数fを推定する
上記共振点検出部21の詳細構成を示す。なお、同図9
においては便宜上、図4に示される各車輪に対応した系
統のうちの任意の1系統のみについて図示している。こ
の図9に示す共振点検出部21において、車輪速度演算
部211は、上記車輪速度センサ10から出力される交
流信号を波形成形して2値のパルス信号に車輪速度セン
サ10から出力される交流信号を波形成形して2値のパ
ルス信号に変換するとともに、たとえば5.0ms(ミ
リ秒)等、基準のサンプリング周期ごとにそのパルス間
隔の平均値を算出し、その算出した平均値の逆数から車
輪速度を演算する部分である。これにより、同車輪速度
演算部211からはサンプリング周期毎に、該演算され
た車輪速度信号が出力されるようになる。
【0045】また、フィルタ部212aはこの出力され
た車輪速度信号からタイヤ空気圧に依存した共振周波数
付近の信号成分のみをろ波(抽出)する部分である。そ
して、フィルタ調整部212bにおいて、後述する処理
を経て求められる共振周波数に基づいて最適なフィルタ
の位置を求め、次回の演算のためにフィルタ部212a
のフィルタ位置(通過周波数帯域)を調整する。最初フ
ィルタ部212aの周波数通過帯域は、タイヤ交換など
によって共振周波数が前回走行した時から変化している
可能性を考慮して、装着されうるタイヤのタイヤ空気圧
に依存する振動成分の、検出すべき空気圧範囲を包含す
る周波数範囲をカバーしうる広帯域のフィルタとし、こ
れによっておおよその共振周波数f を得る。たとえばイ
グニッションON後1回目のタイヤ空気圧推定の演算処
理において最初にフィルタ部212aを通過する際にフ
ィルタの通過周波数帯域の周波数範囲を30〜50Hz
に設定しているとする。次に共振周波数抽出部213で
一時的に共振周波数を抽出し、次にフィルタ調整部21
2bでフィルタの通過周波数帯域の幅を変更する。この
際の幅の変更は先程の周波数範囲30〜50Hzを32
〜48Hzに変更する。このような幅の変更を車体速度
等によって決定される所定回数繰り返した後に通過周波
数帯域の幅変更による最終的なフィルタの通過周波数帯
域が38〜42Hzになったとする。その後、またフィ
ルタ部212aから共振周波数抽出部213をとおり、
フィルタ調整部212bに進んだ際に、今度はフィルタ
の通過周波数帯域の移動を行う。この通過周波数帯域の
移動は前回の共振周波数抽出部213における抽出結果
の共振周波数に基づいて行われる。たとえば前回に抽出
された共振周波数fがf=40.5Hzであったとする
と、この共振周波数fに基づいて、フィルタの通過周波
数帯域の移動はフィルタの通過周波数帯域の中心が4
0.5Hzになるように、38〜42Hzを38.5〜
42.5Hzに通過周波数帯域を移動する。次にこの周
波数帯域(38.5〜42.5Hz)によってフィルタ
部212aにてフィルタリングされた信号に基づいて共
振周波数抽出部213において抽出された共振周波数が
40.2Hzであったとすれば、同様にこの40.2H
zを中心にフィルタの通過周波数帯域を38.2〜4
2.2Hzに移動する。なお、前述の通過周波数帯域の
幅の変更は条件によって定められる所定回数行うように
し、この通過周波数帯域の移動は前述の幅の変更の後タ
イヤ空気圧推定が行われている間はずっと行うようにし
てもよい。また、前述では、通過周波数帯域の移動は前
回共振周波数抽出部213にて抽出された共振周波数f
に基づいて、この共振周波数fを中心に移動を行ってい
たが、これにかかわらず、以下のように行ってもよい。
たとえば、今回のフィルタの通過周波数帯域が38〜4
2Hzであって、今回抽出された共振周波数fが41H
zだとする。今回の通過周波数帯域の中心位置は40H
zであるが、この40Hzを中心にタイヤ空気圧判定を
行うことを許容する基準範囲を設けておく。たとえばこ
の基準範囲としてプラスマイナス0.1Hzを許容する
とし、この基準範囲はタイヤ空気圧推定中ー定あるいは
車速や信号強度等によって可変するものとする。そこで
今回抽出された共振周波数41Hzは通過周波数帯域の
中心位置=40Hzに基準範囲を付加した範囲すなわち
38.9Hz〜40.1Hzに入っていない。よって、
今回抽出された共振周波数fに基づいて通過周波数帯域
の移動を行うことを許可するという制御を行うようにし
てもよい。なお、今回抽出された共振周波数fが基準範
囲を付加した範囲すなわち38.9〜40.1Hz内に
共振周波数fが入っていれば、通過周波数帯域の移動を
行わない。なお、基準範囲を2範囲設けておき(たとえ
ばプラスマイナス0.1Hzとプラスマイナス0.5H
z)、範囲の大きい方を越えた共振周波数fが抽出され
た場合には、後述する空気圧推定部215において空気
圧推定を禁止したりあるいは判定部22において判定を
禁止するようにしてもよい。
【0046】次に212bでこのf が中心となるようフ
ィルタを移動し、先より狭帯域の幅にして精度を上げ、
次回の処理を行う。さらにその結果として得られるf を
元に同様に繰り返していき、検出精度が最適となるフィ
ルタ通過域の幅にした以降は、移動のみを行う。この結
果ノイズに影響されずに共振周波数の抽出が可能とな
る。
【0047】このフィルタ部212aを通過した信号成
分が上記原理にて定義した車輪速度信号y(k)とな
る。また、共振周波数抽出部213は、該フィルタ部2
12aによってろ波(抽出)された車輪速度信号y
(k)から先の数式3に基づいて前記離散時間モデルの
パラメータc1,c2を同定するとともに、それら同定
したパラメータc1,c2から先の数式6に基づいて上
記共振周波数fを算出する部分である。
【0048】なお、共振周波数抽出部213からフィル
タ調整部212bに進んで、フィルタ調整部212bに
おいて、フィルタの通過周波数帯域の移動および幅の変
更を行う回数は、車体速度等の条件に応じて決定するよ
うにすればよい。たとえば、車体速度が低速走行状態で
あるならば、タイヤ空気圧推定の処理演算応答時間はそ
れほど早くなくてもよく且つ単位時間に入力される演算
母体である車輪速度信号の数(車輪速度信号の波形成形
された後のパルス数)が少ないため、フィルタ移動すな
わち通過周波数帯域の幅変更および移動の繰り返し回数
を多くする。また、高速走行中では単位時間当たりの車
輪速度信号の数たとえばパルス数が多くまた空気圧低下
を早く乗員に知らせないと高速走行では危険性が増すた
め、通過周波数帯域の幅変更および移動の繰り返し回数
を少なくする。このような通過周波数帯域の幅変更およ
び移動の繰り返し回数の変更は、幅変更と移動において
双方とも同等に回数を可変しても良いし、幅変更の回数
はー定で移動回数を変更する、あるいは幅変更の回数を
可変して移動回数はー定でもよい。また、フィルタの通
過周波数帯域の移動および幅の変更を行う回数の可変の
条件としては、他に、イグニッションスイッチのON動
作の直後基準時間内あるいはイグニッションON動作直
後から基準回数内(たとえば1回)の空気圧推定におい
ては多い回数の通過周波数帯域の移動および/あるいは
幅変更を行って精度を優先したタイヤ圧推定を行い、そ
れ以後はタイヤ空気圧の処理演算応答性を優先して少な
い回数の移動および/あるいは幅変更を行うようにして
もよい。
【0049】一方共振周波数補正部214は上記外気温
度線40によって検出された外気温度Tempをもとに
上記抽出(算出)された共振周波数fを補正する部分で
ある。前述したように、上記抽出される共振周波数f
は、外気温度Tempの影響を受け、タイヤ空気圧が同
ーでも、それら外気温度Tempにより図10に示され
る態様で変動する。
【0050】すなわち、同図10に示されるように、同
一の値綾空気圧であっても、外気温度Tempが低くな
るほど共振周波数fは高くなる。これは、外気温度Te
mpが低くなるに連れてタイヤゴム部が硬くなり、タイ
ヤバネ定数が大きくなるためと考えられる。したがっ
て、こうした外気温度Tempによる共振周波数fの抽
出精度の悪化を防ぐためには、同共振周波数fについて
の上記外気温度Tempに基づく図11に示す態様での
補正が必要となる。
【0051】そして、このためには、たとえば図12に
示すような補正マップを共振周波数補正部214内に持
ち、この補正マップを持ちに上記抽出(算出)される共
振周波数fを補正すればよいことになる。ここで、上記
検出される外気温度Tempに基づく上記共振周波数f
の補正量をΔf(Temp)とするとき、この補正共振
周波数f’は
【0052】
【数8】 f’=fΔf(Temp) (数式8) として求められるようになる。また、図9に示す同共振
点検出部21において、空気圧推定部215は、この補
正された共振周波数f’に基づいて空気圧pを推定する
部分である。
【0053】前述のように、タイヤ空気圧が高いと、そ
の共振周波数も高くなり、逆にタイヤ空気圧が低いとそ
の共振周波数も低くなる。そこで、この空気圧推定部2
15では、これらタイヤ空気圧pと補正共振周波数f’
とについての先の図3に対する関係を予めマップとして
もち、上記補正された共振周波数f’の値から直接、そ
の該当する空気圧pの値を推定する。
【0054】共振点検出部21では、上記のごとく抽出
され、さらには外気温度Tempに応じて補正された共
振周波数f’に基づき、こうして推定されるタイヤ空気
圧pの値をその各対応する判定部22(22FR〜R
L)に対し出力する。判定部22では、空気圧異常を判
定するためのしきい値として予め設定されている判定値
とこの共振点検出部21から出力されるタイヤ空気圧p
の値との比較に基づいて、各該当するタイヤ空気圧異常
の有無を判定する。そして、共振点検出部21から出力
されるタイヤ空気圧pの値が上記判定値よりも低けれ
ば、空気圧異常としてその対応する表示部30を駆動す
る。
【0055】表示器30では、上述のように、判定部2
2からこうして駆動信号が与えられることにより、その
該当する警告ランプ31(図6)を点灯して、空気圧が
異常である旨判定されたタイヤが存在することを運転者
に通知するようになる。すなわち、自然洩れやクギ踏み
等によって、車両走行中にタイヤ空気圧が異常低下した
場合には、その事実が直ちに運転者に通知される。
【0056】また、こうした通知に基づいて、その後、
当該タイヤへの空気補給がなされ、その空気圧が正常復
帰された場合には、上記判定部22から表示器30への
駆動信号の付与が停止され、序器点灯された警告ランプ
31もおのずと消灯される。以上説明したように、同実
施形態にかかるタイヤ空気圧推定装置によれば、以下の
如き効果を得る。
【0057】外気温度センサを設け、その検出される外
気温度情報に応じて、上記共振周波数を補正しているた
め、共振周波数に基づき推定されるタイヤ空気圧の推定
精度も高いものとなる。また、当該車両のタイヤ・サス
ペンション系を上記数式1の如き線形予測モデルによっ
て近似し、そのモデルのパラメータを最小2乗法によっ
て同定して車輪速度信号y(k)のタイヤ空気圧に依存
した共振周波数を推定するようにしているため、たとえ
ば高速フーリエ変換(FFT)を用いる場合に比べてそ
の必要とされる演算量並びにメモリ容量を低減すること
ができる。
【0058】また、上記実施形態にあっては、導入した
線形予測モデルのパラメータc1,c2の同定にー括型
最小2乗法を用いることとしたが、他に逐次型最小2乗
法なども同様に用いることができる。また、こうして逐
次型最小2乗法を採用する場合も含め、上記線形予測モ
デルとしては、3次以上のモデルを導入することもでき
る。ただし、次数が上がるにつれて、その必要とされる
演算量やメモリ容量も増加する。タイヤ毎にその空気圧
に依存した共振点は1つであることに鑑みれば、この線
形予測モデルの次数は2次で十分である。
【0059】また、これら線形予測モデルを導入する場
合に比べ、その必要とされる演算量ならびにメモリ容量
の点では不利ではあるものの、共振周波数抽出部213
としては、他に、振動成分出力手段である車輪速度セン
サ10および車輪速度演算部211から出力されるタイ
ヤの信号成分を含む信号に対し高速フーリエ変換演算を
行い、このFFT演算によって得られる周波数スペクト
ルから共振周波数を演算するといった構成も、前記タイ
ヤ空気圧推定装置を構成できる。同様に公知の技術であ
る周波数スペクトルの演算手法である、フーリエ変換、
離散フーリエ変換(DFT)、ウォルシュ変換、高速ウ
ォルシュ変換、自己相関関数を用いる方法、ケプストラ
ム解析、バイスペクトル解析、ウェーブレット変換等を
用いても構成できることは言うまでもない。
【0060】またさらに、上記共振周波数を間接的に推
定する方法として、公知の技術であるシステム同定手法
(本システムをモデル化し、そのモデルのパラメータを
同定することにより間接的に共振周波数を推定する手法
で、そのパラメータを同定する方法には一括最小二乗
法、逐次型最小二乗法、相関法、予測誤差法、正準変量
解析法、特異値分解法、適用同定法などがある)等を用
いても同様に構成できることは言うまでもない。
【0061】また、上述の実施例では、フィルタの通過
周波数帯域の幅変更と移動との双方を行うようにしてい
たが、少なくともどちらか一方の処理、すなわち通過周
波数帯域の幅変更のみあるいは通過周波数帯域の移動の
みを行うようにし、この幅変更あるいは移動の変更回数
を可変するようにしてもよい。また、通過周波数帯域の
幅変更あるいは移動の実行は車輪速度センサからの信号
入力の強度(信号強度)すなわちパワースペクトルの大
きさを鑑みて許可・禁止する部位を図9の共振周波数抽
出部213とフィルタ調整部212bとの間に設けても
よい。すなわち波形整形した車輪速度信号において信号
強度が大きい場合にはノイズがある程度大きくても十分
に真の共振周波数に関連する信号を的確に抽出でき、フ
ィルタの通過周波数帯域の幅変更あるいは移動を行う
と、真の教員周波数に関連する信号が消される可能性が
あり、かえってタイヤ空気圧推定の精度に悪影響を与え
る可能性がある。よって、信号強度に応じて通過周波数
帯域の幅変更あるいは移動の許可・禁止を行うようにし
てもよい。なお、この際振動強度を一定の基準値と比較
し、この比較結果に基づいて通過周波数帯域の幅変更あ
るいは移動の許可・禁止を行うようにしてもよい。
【0062】次に図13を用いて、本発明における第2
の実施形態について説明する。この図13は第2 の実施
形態における信号処理装置内において実行される制御フ
ローを示すフローチャートである。なお、この制御フロ
ーは各タイヤに対して順番に順次同様な処理を行うた
め、以下説明するフローチャートは、1つのタイヤに関
する処理のみを示している。
【0063】まず、車両のイグニッションスイッチがO
Nされ、車両が走行を開始するとステップ10では外気温
度センサ40からの検出信号に基づいて外気温度を検出
する。また、ステップ20では車輪速度センサ10の信
号を取り込み、車輪速度演算Vxを実施する。ステップ
30では、予めその周波数範囲が固定された狭帯域フィ
ルタ(以下、バンドパスフィルタBPFと言う)を用い
て、車輪速度信号に含まれるタイヤの振動成分の強度を
相対的に増加させ、タイヤ振動成分を抽出する。なお、
このフィルタはあらかじめECU20に内蔵されたRO
M202に記憶されたものであり、内蔵準備されるフィ
ルタの数は限定される。
【0064】なお、以下説明するフィルタの移動開始
は、ステップ30で示されるBPFからスタートする事
になる。ステップ40では、ステップ30にて抽出され
たタイヤ振動成分から、前記記載の線形予測法にて、共
振周波数fを算出する。ステップ50は、ステップ40
で求められた共新周波数fとその演算に使用されたBP
Fの中心周波数fbcとの偏差を求め、該偏差がf0以
内に到達しなかったか否かを判定するステップである。
ここで否定判定された場合は、ステップ60に進みフィ
ルタを移動する。なお、このフィルタの移動は、バンド
パスする通過周波数帯域を1 回の処理にてたとえばあら
かじめ定められた0.5 HZ移動するようにしてもよい。
そしてステップ40〜60を繰り返して、求められる共
新周波数fとバンドパスフィルタの中心周波数fbcと
の偏差の絶対値が所定の範囲に入るまで、すなわちステ
ップ50で肯定判断されるまでフィルタ移動を継続す
る。
【0065】ステップ50にて周波数偏差が所定範囲に
入っていると肯定判定された場合にはステップ70に進
み、共振周波数補正を行う。この補正は、外気温度がタ
イヤ共振周波数へ与える影響などを補正するものであ
る。次にステップ80では、ステップ70で補正されて
求められた共振周波数から、タイヤ空気圧を推定する。
【0066】次のステップ90では、予め設定された空
気圧低下判定スレッシュホールドよりタイヤ空気圧が下
回ったか否かを判定する。そしてこの結果に基づいて、
ステップ100において表示部30にて警報を点灯する
か否か等を判定する。次に図14に基づいて第3 の実施形
態を説明する。なお、図13において説明した第2 の実施
形態と同等のステップには以後の実施形態において同様
のステップを付し、説明を省略する。
【0067】この第2 の実施形態ではフィルタ移動の実
施許可条件(車速)を追加したものである。本実施形態
では、フィルタ移動の許可条件として車速を使用し、車
速が予め設定された値以下の時のみフィルタの通過周波
数帯域を移動させ、設定された値以上の時は、フィルタ
の移動を行わない実施例である。
【0068】ステップ110は、ステップ20で実行さ
れる車輪速度演算結果から車速VBを求め、予め設定さ
れた車速V0との比較を行う。ステップ110で車速V
B がV0より小さいと判断された場合には、ステップ5
0に進み、ステップ40で求められた共新周波数fとそ
の演算に使用されたBPFの中心周波数fbcとの偏差
を求める。ここで、この偏差が予め設定された偏差値f
0以上の場合は、フィルタ移動の必要があると判断さ
れ、ステップ60に進み、フィルタを移動させる。求め
られる共振周波数fとバンドパスフィルタの中心周波数
fbcの偏差が所定の範囲に入るまで、フィルタ移動を
継続することなる。
【0069】ステップ110において肯定判断された場
合およびステップ60において肯定判断された場合に
は、ステップ70に進み共振周波数fの補正を行う。この
ようにステップ110において、車体速度VB が所定速
度V0 以上である場合にはステップ50およびステップ
60を実行せずに、外気温度に関連した共振周波数の補
正のみを行う。この車体速度を鑑みた制御は、システム応答
時間を考慮したものであり、たとえば上述の所定車体速
度V0には、たとえば80Km/ hを用いるようにしても
良い。すなわち、高速道路等を走行する再の車体速度で
は、車輪速度センサからの入力信号も多く、フィルタの
移動をしていると、タイヤ空気圧推定判定の応答時間が
遅くなる。また、高速走行時にはタイヤの空気圧の徐々
の低下を検知する必要はそれほどなく、バースト等の急
激な空気圧の変化のみの検出を要求される可能性が高
い。よって、高速走行時では、フィルタ移動を行って正
確な空気圧推定判定を行うよりも、空気圧推定判定の応
答時間を短縮し、バースト等の判定に対応した方が有益
なためである。また、後述するように、この車体速度を
鑑みた制御は、車体速度に応じて信号強度が増減するた
め、この信号強度に応じたタイヤ空気圧推定を実現可能
にするためにも役立つ。
【0070】次に図15に基づいて第4 の実施形態につい
て説明する。なお、本実施形態ではフィルタ移動の実施
許可条件(信号強度)について前述までの実施形態に付
加されている。すなわち、フィルタ移動の許可条件とし
て、信号強度を使用する例であり、信号強度が予め設定
された値以上の時のみフィルタを移動させ、設定された
値以下の時は、フィルタの移動を行わない実施例であ
る。
【0071】ステップ210は、ステップ20において
実行された車輪速度の演算結果から信号強度GCを求
め、予め設定された信号強度GC0との比較を行う。ス
テップ210で信号強度GCがGC0以上と判断された
場合には、ステップ50に進み、ステップ213で求め
られた共振周波数fとその演算に使用されたBPFの中
心周波数fbcとの偏差を求める。ここで、この偏差が
予め設定された偏差値f0以上の場合は、フィルタ移動
の必要があると判断され、ステップ212cに進み、フ
ィルタを移動させる。求められる共振周波数fとバンド
パスフィルタの中心周波数fbcの偏差が所定の範囲に
入るまで、フィルタ移動を継続することなる。
【0072】また、ステップ210 における判定結果が信
号強度GCが予め設定された値GC0よりも小さいと判
定された場合、または求められる共振周波数fとバンド
パスフィルタの中心周波数fbcの偏差が所定の範囲に
ある場合は、ステップ70に進み外気温度による共振周
波数の補正を実施する。ここで、図16、図17を用い
て信号強度の具体的算出方法について説明する。
【0073】路面からの振動入力は、適当なバンドパス
フィルタを用いることにより、車輪速度変動(車輪速度
センサの出力信号)から抽出できることは、既に特開平
6−270618号公報に例示されており、図16では
その具体的演算方法につき例示する。図16は、車輪速
度Vx演算結果でステップ30のフィルタ通過後の波形
であり、横軸時間、縦軸は路面からの振動成分の大きさ
を示すゲインを表している。ここで、車輪速度Vxの演
算周期(例えば5ms)ごとのVxの値をVx(i)と
すると振動入力強度Gcは、以下の式で表すことが出来
る。
【0074】
【数9】 つまり、信号強度の演算周期であるGc演算周期中、車
輪速度演算周期毎に演算されるVx(i)の2乗値をm
個加算したものとして表すことが可能になる。
【0075】また、図17は路面からの振動入力強度の
演算方法で他の実施形態を示すものである。すなわち、
信号強度の演算周期であるGc演算周期中に入力された
車輪速度の振動成分の最大ゲイン( 最大Vx(i)) と振動
成分の最小のゲイン( 最小Vx(i))の差を信号強度として
採用する。以下、図18に基づいて第5 の実施形態につい
て説明する。この第4 の実施形態はフィルタ移動の実施
許可条件(システム応答時間)について前述までの実施
形態に付加したものである。すなわち、フィルタ移動の
許可条件として、システム応答時間、つまり、IG−O
N車両スタート後の共振周波数fの抽出回数nを使用す
る例であり、予め設定された抽出回数n0以上の時のみ
フィルタを移動させ、設定された値以下の時は、システ
ムの応答時間を確保するために、フィルタの移動を行わ
ない実施例である。なお、前述までの実施形態と同等の
ステップには同様のステップを付して、説明を省略す
る。
【0076】ステップ310では、ステップ30におい
て抽出されたタイヤ振動成分から前述の線形予測法にて
共振周波数fを算出する。そして、これと同時に、抽出
回数nをカウントする。ステップ320では、ステップ
310でカウントされた抽出回数nと予め設定された抽
出回数n0との比較を行う。抽出回数nが予め設定され
た抽出回数n0以下の場合には、システムの応答時間を
確保するために、フィルタの移動は行わずに,ステップ
70へ進み,外気温度センサ40の信号を用いた補正を
実施する。
【0077】また、抽出回数nが予め設定された抽出回
数n0より大きい場合には,ステップ50に進み,共振
周波数fを算出したフィルタの中心周波数と予め設定さ
れた周波数fbcとの偏差を求め、予め設定された偏差
値f0以上の場合は、フィルタ移動の必要があると判断
され、ステップ60に進み、フィルタを移動させる。な
お、前述までの実施形態と同様、求められる共振周波数
fとバンドパスフィルタの中心周波数fbcの偏差が所
定の範囲に入るまで、フィルタ移動を継続することな
る。
【0078】このように、共振周波数の抽出回数が一定
回数以下の場合にはフィルタの通過周波数帯域の移動を
行わなければ、イグニッションスイッチのオン直後にあ
まり正確ではないがとりあえずタイヤ空気圧推定を早く
行え、高速道路通行中のパーキングからの出発あるいは
高速道路の発達している地域で自宅駐車場からすぐに高
速道路にのれる場合には、高速道路にのる前に大体の空
気圧推定を行える。そして、ある程度の共振周波数の抽
出回数を重ねて、高速道路を走行している最中であった
りする等の、正確に空気圧推定を実行できる余裕がある
状態とみなせる場合には、フィルタ移動を行うか否かを
判定するステップ550に進むことが許可されるため、
正確なタイや空気圧推定を実行できる。ただし、フィル
タ移動には時間を要するため、前記のごとく共振周波数
の抽出回数が多い状態でのみフィルタ移動を許可してい
る。
【0079】以下、図19に基づいて第6実施の形態に
ついて説明する。この第6実施の形態はフィルタ移動の
際のフィルタ幅変更すなわちフィルタの通過周波数帯域
の移動に関する。ステップ30で信号を通過させるフィ
ルタは、予めその通過周波数帯域(df)が固定された
狭帯域フィルタ(BPF)であり、車輪速度信号に含ま
れるタイヤの振動成分の強度を相対的に増加させるため
のものである。
【0080】ステップ50から、ステップ60の具体例
としてのステップ410に進み、このステップ410で
は、予め定められた周波数幅△fをステップ40の共振
周波数fの抽出に使用したフィルタの周波数幅から減少
させる。すなわち、たとえば演算開始から初回のステッ
プ40ではフィルタの通過周波数帯域dfでフィルタリ
ングし、ステップ410 を経てステップ40に戻った場合
にはフィルタ幅dfからΔf減じられた通過周波数帯域
でフィルタリングを実行される。さらにステップ50で
未だ偏差があらかじめ設定されたf0以内に到達してい
ないと判定されるとさらにステップ410で前回変更さ
れた幅からさらにΔf分通過周波数帯域が減じられる。
そしてこの減じられた通過周波数帯域にてステップ40
で共振周波数が抽出される。このような動作が繰り返さ
れる。
【0081】次に図20に基づいて、第7 の実施形態に
ついて説明する。この第7 の実施形態では、フィルタの
周波数帯域の幅の変更の際の実施許可条件として車体速
度を用いる例である。すなわち、フィルタ移動の際のフ
ィルタ幅変更の実施許可条件として、車速を使用する例
であり、車速が予め設定された値以下の時のみ通過周波
数帯域を減少させ、設定された値以上の時は、フィルタ
の通過周波数帯域の減少を行わないものである。なお前
述までの実施形態におけるステップと同等のステップに
は同様のステップを付し、説明を省略する。
【0082】ステップ50において肯定判断されるとス
テップ110 に進み、ステップ20で求められた車輪速度
演算結果に基づいて車体速度VB を求め、予め設定され
た車速V0との比較を行う。車速VB がV0よりも小さ
いと判断された場合には、ステップ410へ進み、ステ
ップ40で共振周波数fを抽出するのに使用したフィル
タ幅dfから、予め設定されたフィルタの通過周波数帯域
△fを減じて、新しいフィルタの通過周波数帯域を設定
する。
【0083】そして、ステップ40に戻り、抽出される
共振周波数fと抽出に使用されたフィルタの通過周波数
帯域の中心周波数fbcとの偏差が所定の値f0以下に
なるまで、上記処理が繰り返される。ステップ110で
車速が予め設定された値以上の場合は、通過周波数帯域
の変更が許可されないため、ステップ40へ戻る。
【0084】また、ステップ50にて周波数偏差が所定
範囲に入るとステップ70にて外気温度がタイヤ共振周
波数へ与える影響などを補正する。次に図21に基づい
て、第8の実施形態について説明する。この第8の実施
形態は、信号強度を判定するステップ210 と、予め定め
られた周波数幅△fをステップ40の共振周波数fの抽
出に使用したフィルタの通過周波数帯域から減少させる
ステップ410 とを両方と備えるものである。すなわち、
信号強度が所定値GCO よりも大きい場合にのみフィルタ
の通過周波数帯域の移動を行い、信号強度が所定値GCO
よりも小さい場合にはステップ50における判定は実行す
るがステップ410 における周波数帯域の移動は実施せ
ず、実質的に共振周波数の抽出を行わないものである。
【0085】なお、図21におけるステップ210にお
いて図18に示したステップ320を当てはめるように
してもよい。この際には図21におけるステップ40を図
18におけるステップ310のように変更する。次に図
22に基づいて第9 の実施形態について説明する。本実施
形態においても前述までの実施形態と同様の作用をする
ステップには同様のステップを付して説明を省略する。
【0086】この第9 の実施形態では、ステップ110 に
おいて車体速度が所定速度V0以上であるか否かを判定
し、この結果に基づいて、ステップ510 およびステップ
520においてフィルタの通過周波数帯域を減少させるか
増加させるかの許可判定を行う。すなわち、ステップ1
10において車体速度VBが所定速度V0以上である場
合にはステップ510 に進み、ステップ40において求め
られた共振周波数f(このステップ510 に進んだ際には
ステップ40において求められている共振周波数をf1
と表現する)と、このステップ510 に進む直前にステッ
プ40において共振周波数を求める際に使用したバンド
パスフィルタの中心周波数fbc1との絶対値偏差を求め、
この偏差が所定偏差f01以下か否かを判定する。ここで
否定判断されると、ステップ540 に進み、ステップ40
で共振周波数f1を求めるのに使用したフィルタ幅すな
わちバンドパスフィルタの通過周波数帯域からあらかじ
め設定されたフィルタ幅Δfの周波数範囲を増加して、
新しい通過周波数帯域を設定する。そしてステップ40
に戻り、新しいフィルタ範囲を用いて共振周波数fを求
める。
【0087】また、ステップ110において否定判断さ
れた場合にはステップ520 に進む。ステップ520で
は、ステップ40において抽出された共振周波数f(こ
のステップ520に進んだ際にはステップ40において求
められている共振周波数をf2と表現する)と、ステッ
プ40において共振周波数f2を求めた際に用いたバン
ドパスフィルタの中心周波数fbc2との絶対値偏差が
所定偏差f02以下であるか否かを判定する。なお、ス
テップ40において共振周波数を抽出する際のバンドパ
スフィルタの中心周波数fbc1およびfbc2はそれ
ぞれ、ステップ530,540を通った際に変更される
フィルタ幅となる通過周波数帯域に基づき随時更新され
る。
【0088】なお、このように車体速度に基づきフィル
タ幅を増減させる必要性は、車輪速度信号に含まれる振
動成分の強さと車体速度との関係による。すなわち、低
車体速度から中車体速度(10km/h〜80km/h)ではタイヤ
の振動成分は比較的強く車輪速度信号に含まれる共振周
波数を含む振動成分比較的大きい。これに対して高車体
速度領域( 80km/h以上)ではタイや振動成分が相対的に
弱まる。この理由として、路面たとえばアスファルトの
細かな凹凸によるタイヤへの振動入力の単位時間あたり
の数が多くなり、一つ一つの振動入力が小さくなってい
ることが考えられる。そして、タイや信号強度が弱い場
合には、幅広い周波数帯域にタイヤ共振周波数を含む振
動成分が分散することが考えられる。このようなことか
ら低車体速度から中車体速度領域においてはタイヤ信号
強度が十分であるため、フィルタ範囲を徐々に狭めるこ
とにより精度を重視し、高車体速度領域ではタイや空気
圧を推定できるためのタイヤ信号強度を確保するため、
フィルタの周波数範囲を徐々に増加させる。
【0089】次に図23に基づいて第10の実施形態につ
いて説明する。この第10の実施形態ではステップ40から
進むステップ210 において判定される信号強度があらか
じめ設定された所定信号強度GCO以上のときのみフィ
ルタの通過周波数帯域を減少させ、設定された所定信号
強度GCOよりも小さい場合にはフィルタの通過周波数
帯域の増加を行う。
【0090】すなわち、ステップ210で肯定判断され
た場合にはステップ510 に進みステップ40における共
振周波数f1抽出の際に用いたバンドパスフィルタの中
心周波数fbc1とステップ40で抽出された共振周波数f1
との絶対値偏差を求め、それが所定偏差f01 以内に入っ
ているか否かを判定する。ここで肯定判断されとステッ
プ70に進む。また否定判断された場合には、ステップ53
0 に進み、バンドパスフィルタの周波数範囲を減少させ
る。
【0091】また、ステップ210で否定判断された場
合にはステップ520 に進み、ステップ40にて共振周波数
f2を抽出したときに用いたバンドパスフィルタの周波
数範囲の中心周波数fbc2とステップ40で抽出された共
振周波数f2 との絶対値偏差が所定偏差f02 以内か否か
が判定される。ここで肯定判断された場合にはステップ
70に進み否定判断された場合にはステップ540にてバ
ンドパスフィルタの周波数範囲を拡大増加する。なお、
ステップ530,540からはステップ40に戻り補正
されたバンドパスフィルタの周波数範囲に基づき共振周
波数の抽出が行われる。
【0092】なお信号強度によりフィルタ幅すなわちス
テップ40にて用いるバンドパスフィルタの通過周波数帯
域を増減する必要性は、以下の点による。すなわち、車
輪速度センサ出力の信号強度と車輪速度信号に含まれる
共振周波数成分を含むタイヤ振動成分の強さとの関係
は、信号強度が強い場合にはタイヤの振動成分も比較的
大きくタイヤ空気圧の推定精度も期待できるが、信号強
度が弱い場合にはタイヤ振動成分の大きさが相対的に弱
まり、タイヤ空気圧推定の精度も期待できない。そこ
で、信号強度の強い範囲においてはバンドパスフィルタ
の通過周波数帯域を狭めてより精度を向上させ、信号強
度の弱い範囲ではタイや信号強度を確保するため、バン
ドパスフィルタの通過周波数帯域を徐々に増加させてタ
イヤ空気圧の検知推定を可能とする。
【0093】次に図24に基づいて第11の実施形態につい
て説明する。この第11の実施形態では外気温度に基づい
て共振周波数の補正だけでなく、ステップ30において
あらかじめ設定されているフィルタすなわちバンドパス
フィルタの通過周波数帯域を変更する。ここでステップ
30において用いられるバンドパスフィルタの通過周波
数の帯域で前述のごとくあらかじめROM202に記憶
されるものは限定されている。一方、このフィルタで抽
出される共振周波数fは、外気温度の影響を受けるた
め、同一のタイヤ空気圧でも外気温度が低い場合は、抽
出される共振周波数は高くなり、逆に外気温度が高い場
合には共振周波数が低くなるという特性を有している。
【0094】また、たとえば外気温度を検知するセンサ
がECUカバー内に配置される場合には、車両走行中の
外気温度の検出が困難である。よってこのような場合に
はフィルタの通過周波数帯域は、常温たとえば20度を基
準として初期設定される。この場合、これを前提にする
と、車両走行時の外気温度が極端に高いか低い場合には
フィルタにあらかじめ設定されている通過周波数の帯域
における中心周波数と実際の共振周波数とのずれが大き
くなる。そして、このずれの大きさがフィルタの中心周
波数を実際の共振周波数に近づけるための収束時間に影
響を与える。
【0095】よって、フィルタの通過周波数帯域を外気
温度で補正すればタイや空気圧推定の初期すなわちイグ
ニッションスイッチのオン直後からの推定におけるフィ
ルタのスタート通過周波数帯域が定期性かでき、フィル
タ移動の収束時間を短縮できる。したがって早いタイヤ
空気圧推定が実現可能である。以下、この第11の実施形
態の具体的なフローについて説明するステップ20にお
いて車輪速度センサの出力に基づいて車輪速度が演算さ
れた後ステップ600 に進み、ステップ10において取り
込まれている外気温度の情報に基づいたフィルタの通過
周波数帯域の変更補正を行う。すなわち外気温度が基準
温度( たとえば20度)よりも所定温度高ければフィルタ
の通過周波数の帯域を周波数が低い側に一定幅ずらす補
正を行う。また、基準温度よりも外気温度が所定以上低
ければフィルタの通過周波数帯域を一定幅高い側へずら
す補正を行う。このように補正されたフィルタを用いて
ステップ30において車輪速度センサ出力に対するフィ
ルタリングを行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤ空気圧に依存した周波数成分のフィルタ
通過前と後の信号強度波形をしめす特性図である。
【図2】固定した狭帯域フィルタの場合の抽出される共
振周波数の一例を示す特性図である。
【図3】共振周波数とタイヤ空気圧との関係を示す特性
図である。
【図4】本発明の主要構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の主要構成のうち各種センサ、ECUお
よび表示器の関係を示すブロック図である。
【図6】表示器の一例を示す構成図である。
【図7】ECUを示す構成図である。
【図8】タイヤ・サスペンションの振動系の物理モデル
を示す図である。
【図9】本発明の制御フローを示すブロック図である。
【図10】外気温度に対する共振周波数とタイヤ空気圧
の関係を示す特性図である。
【図11】外気温度による共振周波数の補正の具体例を
示す特性図である。
【図12】外気温度による共振周波数の補正量を示すマ
ップである。
【図13】第2 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図14】第3 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図15】第4 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図16】信号強度の具体的演算方法を示す際の参考特
性図である。
【図17】路面からの振動入力強度の演算方法の他の例
を示す特性図である。
【図18】第5 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図19】第6 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図20】第7 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図21】第8 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図22】第9 の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図23】第10の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図24】第11の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 車輪速度センサ 20 電子制御装置 30 表示器 40 外気温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−196789(JP,A) 特開 平6−328920(JP,A) 特開 昭55−136609(JP,A) 特開 平8−72515(JP,A) 特開 平5−133831(JP,A) 特開 平5−294121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 23/06 - 23/20 G01M 17/00 - 17/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行時にタイヤの振動成分を含む
    信号を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された前記振動成分からタイ
    ヤ空気圧に関連する共振周波数あるいはタイヤバネ定数
    を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段によって前記共振周波数あるいはタイヤバ
    ネ定数を抽出する際に、前記振動成分を含む信号を予め
    定められたー定の周波数幅通過させる信号処理フィルタ
    と、 前記信号処理フィルタを通過させて前記抽出手段によっ
    て抽出された共振周波数またはタイヤバネ定数に基づい
    て、前記タイヤの空気圧を推定する空気圧推定手段と、 前記周波数幅はー定に保ちながら、前記信号処理フィル
    タにおける前記振動成分を含む信号の通過周波数帯域を
    前回以前に前記抽出手段において抽出した共振周波数あ
    るいはタイヤバネ定数に基づいて移動させる移動手段
    と、 を備えることを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前回抽出した共振周波
    数あるいはバネ定数、または前回以前の基準回数の抽出
    結果である共振周波数あるいはバネ定数の平均値が、前
    記通過周波数帯域の略中心位置になるように、前記通過
    周波数帯域を移動することを特徴とする請求項1に記載
    のタイヤ空気圧推定装置。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、前回抽出した共振周波
    数あるいはバネ定数、または前回以前の基準回数の抽出
    結果である共振周波数あるいはバネ定数の平均値と、前
    記通過周波数帯域における中心値との差が基準以内にな
    るように前記通過周波数帯域を移動させることを特徴と
    する請求項1に記載のタイヤ空気圧推定装置。
  4. 【請求項4】 前記移動手段は、前記中心値との差が基
    準以内であるか否かを判断して前記抽出手段による抽出
    結果を前記タイヤ空気圧推定手段に採用するかを決定す
    るとともに、前記移動手段は、前記中心値との差が基準
    以内となるまで通過周波数帯域の移動を繰り返すことを
    特徴とする請求項3に記載のタイヤ空気圧推定装置。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、周囲温度に応じて前記
    通過周波数帯域を移動することを特徴とする請求項1乃
    至請求項4のいずれかに記載のタイヤ空気圧推定装置。
  6. 【請求項6】 前記移動手段は、車両速度あるいは前記
    信号処理フィルタを通過した信号強度が予め定められた
    基準値を満足する場合のみ前記通過周波数帯域を移動す
    ることを請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の特徴
    とするタイヤ空気圧推定装置。
  7. 【請求項7】 前記移動手段は、当該タイヤ空気圧推定
    装置におけるシステムの要求応答時間に応じて前記通過
    周波数帯域を移動を許可、禁止することを特徴とする請
    求項1乃至請求項6のいずれかに記載のタイヤ空気圧推
    定装置。
  8. 【請求項8】 車両の走行時にタイヤの振動成分を含む
    信号を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された前記振動成分からタイ
    ヤ空気圧に関連する共振周波数あるいはタイヤバネ定数
    を抽出する抽出手段と、 前記振動成分を含む信号を通過させる信号処理フィルタ
    と、 前記信号処理フィルタを通過させて前記抽出手段によっ
    て抽出された共振周波数またはタイヤバネ定数に基づい
    て、前記タイヤの空気圧を推定する空気圧推定手段と、 前記信号処理フィルタにおける前記振動成分を含む信号
    の通過周波数帯域の幅を変更する変更手段と、 を備え、 前記変更手段は、当該タイヤ空気圧推定装置におけるシ
    ステムの要求応答時間に応じて前記通過周波数帯域の幅
    を変化させる ことを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
  9. 【請求項9】 前記変更手段は、前記信号処理フィルタ
    を通過させる前記通過周波数帯域の幅を、前回以前に当
    該信号処理フィルタを通過した信号の信号強度、車両速
    度あるいは前回以前に前記抽出手段において抽出した共
    振周波数あるいはタイヤバネ定数の少なくとも1つに基
    づいて変更することを特徴とする請求項8に記載のタイ
    ヤ空気圧推定装置。
  10. 【請求項10】 前記変更手段は、車両速度あるいは前
    記信号処理フィルタを通過した信号強度が予め定められ
    た基準値を満足する場合のみ前記通過周波数帯域の幅を
    変更することを請求項8または請求項9のいずれかに記
    のタイヤ空気圧推定装置。
  11. 【請求項11】 車両の走行時にタイヤの振動成分を含
    む信号を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された前記振動成分からタイ
    ヤ空気圧に関連する共振周波数あるいはタイヤバネ定数
    を抽出する抽出手段と、 前記抽出手段によって前記共振周波数あるいはタイヤバ
    ネ定数を抽出する際に、前記振動成分を含む信号を基準
    周波数幅通過させる信号処理フィルタと、 前記信号処理フィルタを通過させて前記抽出手段によっ
    て抽出された共振周波数またはタイヤバネ定数に基づい
    て、前記タイヤの空気圧を推定する空気圧推定手段と、 前回以前に前記抽出手段において抽出した共振周波数あ
    るいはタイヤバネ定数に基づいて、前記信号処理フィル
    タにおける前記振動成分を含む信号の通過周波数帯域を
    移動させ、且つ前記振動成分を含む信号の通過周波数帯
    域の幅を変更する移動変更手段と、 を備えることを特徴とするタイヤ空気圧推定装置。
  12. 【請求項12】 前記移動変更手段は、まず、通過周波
    数帯域の幅を広い周波数帯域から狭く変化させ、次に、
    通過周波数帯域の移動を行うことを特徴とする請求項1
    に記載のタイヤ空気圧推定装置。
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