JP3361930B2 - 遅延検波回路 - Google Patents

遅延検波回路

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JP3361930B2 JP09708396A JP9708396A JP3361930B2 JP 3361930 B2 JP3361930 B2 JP 3361930B2 JP 09708396 A JP09708396 A JP 09708396A JP 9708396 A JP9708396 A JP 9708396A JP 3361930 B2 JP3361930 B2 JP 3361930B2
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典夫 古茂田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遅延検波回路に
関し、特に、移動体通信分野における検波後選択ダイバ
ーシチ方式を用いたπ/4シフトQPSK遅延検波復調
におけるIF遅延調整を行うための遅延検波回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】携帯電話のような移動無線局において
は、基地局からの送信波は、周囲の建造物等に反射し屈
折して相手側に到達する。したがって、移動無線局が移
動するのに従って、基地局および移動無線局のいずれに
おいても、受信波はマルチパス・フェージングによって
深くて速い変動現象が生ずるもので、安定した受信レベ
ルが確保されず、高品質の通話が困難となる。そのた
め、例えば、受信局において複数のアンテナを設置し、
この複数のアンテナそれぞれから受信された信号を切り
換え選択するダイバーシチ受信方式が用いられている。
このようなダイバーシチ方式を用いることによって、送
信電力を低減し、かつ、周波数の有効利用が可能とされ
る。また、このようなダイバーシチ方式を行うようにし
た場合において、携帯電話がディジタル化されている現
況を考えると、検波後選択ダイバーシチ方式が伝送品質
の改善に有効であることが報告されており、特に、π/
4シフトQPSK遅延検波復調(QPSK:Quadrature
Phase Shift Keying)による携帯電話においてこの検
波後選択ダイバーシチ方式は有効である。
【0003】図8は従来の遅延検波回路の構成を示した
ブロック図で、図示しない2つのアンテナ(受信経路)
からの受信信号に対応する2つのIF信号(IF1及び
IF2)が入力されている。IF(intermediate frequ
ency)信号とは、中間周波(数)信号のことであり、局
部発信周波数と受信周波数との和(または差)に等しい
周波数を有する。1及び2は、それらのIF信号(IF
1及びIF2)がそれぞれ入力されて、それらのIF信
号のシンボル位相誤差を検出して、5ビットの位相情報
を取り出すための1系位相比較部及び2系位相比較部で
あり、3及び4は、その取り出された位相情報をシンボ
ルレートの4倍のクロックに同期させるための1系リタ
イミング部及び2系リタイミング部であり、5及び6は
遅延検波を行って遅延検波情報を出力するための1系遅
延検波部及び2系遅延検波部である。7は、1系遅延検
波部5及び2系遅延検波部6から出力された遅延検波情
報のうち、信頼度の高い方のいずれか一方を選択して出
力するためのセレクタ回路、8は、リタイミング部5及
び6のために、受信信号に同期した再生クロックを生成
するためのBTR(Bit Timing Recovery)再生クロッ
ク生成部である。
【0004】図8について説明する。上述した2つのア
ンテナ(図示せず)により受信された2系統のRF(ra
dio frequency)信号は、RF部(図示せず)によりそ
れぞれ矩形波のIF信号に変換され、復調部(図示せ
ず)に入力される。復調部においては、IF信号から遅
延検波のための位相情報を取り出すため、IF信号の3
2倍の周波数でオーバーサンプルする(π/4シフトQ
PSK遅延検波復調)。その後、図8に示す位相比較部
1及び2において、さらに、それらのIF信号のエッジ
を検出し、5ビットの位相情報を取り出す。次に、リタ
イミング部3及び4において、BTR再生クロック生成
部8により生成される受信データに同期した再生クロッ
クのうちシンボルレートの4倍の周波数のクロックの立
ち上がりエッジにて、その5ビットの位相情報をサンプ
リングする。サンプリングされた位相情報は、遅延検波
部5及び6にて遅延検波される。それぞれの遅延検波情
報は、セレクタ部7に入力される系選択信号に基づい
て、信頼度の高い方の系が選択され、受信信号として使
用される。なお、系選択信号について説明すれば、例え
ば、2つのアンテナが受信した電波のRSSI(Receiv
ed Signal Strength Indicator、受信信号強度)から、
どちらのアンテナがより強い電波を受信したかを判定
し、その判定結果として生成される信号を系選択信号と
して用いればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】検波後選択ダイバーシ
チ方式π/4シフトQPSK遅延検波復調を行う従来の
遅延検波回路は、以上のように構成されているので、R
F部(図示せず)から入力される2系統のIF信号に遅
延差が生じている場合、位相情報にも遅延差が生じ、各
系の遅延系出力にも遅延差が生じるため、RSSIによ
り選択される系が切り換わった時、受信信号(受信デー
タ)が不連続となり、BER(Bit ErrorRate)特性が
劣化するなどの問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、2系統のIF信号の遅延差を解
消して、系が切り換わる時の受信信号の不連続部分を無
くして、BER特性の劣化を防ぐ遅延検波回路を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる遅延検
波回路は、検波後選択ダイバーシチ方式を用いた遅延検
波復調を行うためのものであって、少なくとも2つの受
信経路に接続され、該受信経路のそれぞれにより受信さ
れた少なくとも2つの系統のIF信号が入力される入力
手段と、入力手段に入力された各系統のIF信号のシン
ボル位相誤差を検出して、位相情報信号を取り出すため
の位相比較手段と、入力手段に入力された各系統のIF
信号間に遅延差がある場合に、該IF信号のうちで遅延
していないIF信号を選択するための遅延系選択手段
と、遅延系選択手段により選択された遅延していないI
F信号に対応する位相情報信号を遅延させるための任意
の時間値の設定を行うための遅延量設定手段と、遅延系
選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情報
信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ遅
延させるとともに、該遅延により遅延差が無くなった各
位相情報信号を出力するための位相情報信号遅延吸収手
段と、位相情報信号遅延吸収手段から出力された各位相
情報信号の検波を行って検波信号を出力するための検波
手段と、検波手段から出力された各検波信号の中から最
も信頼度の高い信号を選択して、外部に出力するための
選択手段とを備えている。
【0008】また、位相情報信号遅延吸収手段が、遅延
系選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情
報信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ
遅延させるとともに位相情報信号のサンプリングを行っ
て、サンプリングされ遅延差が無くなった各位相情報信
号を出力する。
【0009】また、位相情報信号遅延吸収手段が、IF
信号に同期した所定の周波数の再生クロックを出力する
クロック生成部と、遅延量設定手段に設定された任意の
時間値に基づいて、再生クロックを所定量だけ遅延させ
た遅延再生クロックを出力するための遅延クロック生成
部と、遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応
する位相情報信号を遅延再生クロックに同期させてサン
プリングするとともに、遅延系選択手段により選択され
なかったIF信号に対応する位相情報信号を再生クロッ
クに同期させてサンプリングするためのサンプリング部
とを備えている。
【0010】また、位相情報信号遅延吸収手段が、遅延
系選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情
報信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ
遅延させて出力するとともに、遅延系選択手段により選
択されなかったIF信号に対応する位相情報信号をその
まま出力するための位相情報信号遅延部と、IF信号に
同期した所定の周波数の再生クロックを出力するクロッ
ク生成部と、位相情報信号遅延部から出力された遅延差
の無くなった各位相情報信号を再生クロックに同期させ
てサンプリングするためのサンプリング部とを備えてい
る。
【0011】この発明に係わる検波後選択ダイバーシチ
方式を用いた遅延検波復調を行うための遅延検波回路
は、少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路
のそれぞれにより受信された少なくともの2つの系統の
IF信号が入力される入力手段と、入力手段に入力され
た各系統のIF信号間に遅延差がある場合に、該IF信
号のうちで遅延していないIF信号を選択するための遅
延系選択手段と、遅延差を無くすために、遅延系選択手
段により選択された遅延していないIF信号に対応する
位相情報信号を遅延させるための任意の時間値の設定を
行うための遅延量設定手段と、遅延系選択手段により選
択されたIF信号を遅延量設定手段に設定された任意の
時間値だけ遅延させるとともに、それにより遅延差が無
くなった各IF信号を出力するためのIF信号遅延吸収
手段と、IF信号遅延吸収手段から出力された遅延差の
無くなった各IF信号のシンボル位相誤差を検出して、
位相情報信号を取り出すための位相比較手段と、IF信
号に同期した所定の周波数の再生クロックを出力するた
めのクロック生成手段と、位相比較手段から出力された
各位相情報信号を、再生クロックに同期させてサンプリ
ングを行うためのサンプリング手段と、サンプリング手
段によりサンプリングされた位相情報信号の検波を行っ
て検波信号を出力するための検波手段と、検波手段から
出力された各検波信号の中から最も信頼度の高い信号を
選択して、外部に出力するための選択手段とを備えてい
る。
【0012】また、この発明に係わる検波後選択ダイバ
ーシチ方式を用いた遅延検波復調を行うための遅延検波
回路は、少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信
経路のそれぞれにより受信された少なくとも2つの系統
のIF信号が入力される入力手段と、入力手段に入力さ
れた各系統のIF信号間に遅延差が生じている場合に、
該IF信号のうちで遅延していないIF信号を選択する
ための遅延系選択手段と、遅延差を無くすために、遅延
系選択手段により選択された遅延していないIF信号に
対応する位相情報信号を任意の時間値だけ遅延させるた
めの第一の時間値および第二の時間値を設定するための
遅延量設定手段と、遅延系選択手段により選択されたI
F信号を遅延量設定手段に設定された第一の時間値だけ
遅延させるとともに、それにより遅延差が低減した各I
F信号を出力するための第一の遅延吸収手段と、IF信
号遅延手段から出力された遅延差が低減した各IF信号
のシンボル位相誤差を検出して、位相情報信号を取り出
すための位相比較手段と、位相比較手段から出力され、
遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応する位
相情報信号を、遅延量設定手段に設定された第二の時間
値だけ遅延させるとともに、それにより遅延差が無くな
った各位相情報信号を出力するための第二の遅延吸収手
段と、第二の遅延吸収手段から出力された各位相情報信
号の検波を行って検波信号を出力するための検波手段
と、検波手段から出力された各検波信号の中から最も信
頼度の高い信号を選択して、外部に出力するための選択
手段とを備えている。
【0013】また、第二の遅延吸収手段が、IF信号に
同期した所定の周波数の再生クロックを出力するクロッ
ク生成部と、遅延量設定手段に設定された第二の時間値
に基づいて、再生クロックを所定量だけ遅延させた遅延
再生クロックを出力するための遅延クロック生成部と、
遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応する位
相情報信号を遅延再生クロックに同期させてサンプリン
グするとともに、遅延系選択手段により選択されなかっ
たIF信号に対応する位相情報信号を再生クロックに同
期させてサンプリングするためのサンプリング部とを備
えている。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図につい
て説明する。図1は、実施の形態1における本発明の遅
延検波回路の構成を示したブロック図である。図1にお
いて、図示しない2つのアンテナからの受信信号に対応
する2つのIF信号(IF1及びIF2)が入力されて
いる。1及び2は、それらのIF信号(IF1及びIF
2)がそれぞれ入力されて、それらのIF信号のシンボ
ル位相誤差を検出して、5ビットの位相情報を取り出す
ための1系位相比較部及び2系位相比較部である。すな
わち、これらの1系位相比較部1及び2系位相比較部2
は、この実施の形態における入力手段と位相比較手段と
を構成している。3及び4は、その取り出された位相情
報をシンボルレートの4倍のクロックに同期させて、サ
ンプリングするための1系リタイミング部及び2系リタ
イミング部である。5及び6は、1系リタイミング部3
及び2系リタイミング部4から出力されるサンプリング
された位相情報の遅延検波を行って、遅延検波情報を出
力するための1系遅延検波部及び2系遅延検波部であ
る。7は、1系遅延検波部5及び2系遅延検波部6から
出力された遅延検波情報を比較して信頼度の高い方のい
ずれか一方を選択して出力するためのセレクタ部、8
は、受信信号に同期した再生クロックを生成するための
BTR(Bit Timing Recovery)再生クロック生成部で
ある。9は、BTR再生クロック生成部8により再生さ
れたクロックを遅延させて、1系リタイミング部3及び
2系リタイミング部4に供給するための加算器である。
なお、セレクタ部7に入力される系選択信号について説
明すれば、例えば、2つのアンテナが受信した電波のR
SSI(Received Signal Strength Indicator、受信信
号強度)から、どちらのアンテナがより強い電波を受信
したかを判定し、その判定結果として生成される信号を
系選択信号として用いればよい。
【0015】動作について説明する。上述した2つのア
ンテナ(図示せず)により受信された2系統のRF(ra
dio frequency)信号は、RF部(図示せず)によりそ
れぞれ矩形波のIF信号に変換され、復調部(図示せ
ず)に入力される。復調部においては、IF信号から遅
延検波のための位相情報を取り出すため、IF信号の3
2倍の周波数でオーバーサンプルする(π/4シフトQ
PSK遅延検波復調)。その後、図1に示す1系位相比
較部1及び2系位相比較部2において、さらに、それら
のIF信号のエッジを検出し、5ビットの位相情報を取
り出す。次に、リタイミング部3及び4において、BT
R再生クロック生成部8または加算器9から出力される
受信データに同期した再生クロックのうちシンボルレー
トの4倍の周波数のクロックの立ち上がりエッジにて、
その5ビットの位相情報をサンプリングする。
【0016】ここで、この実施の形態においては、リタ
イミング部3及び4におけるリタイミングのためのシン
ボルレートの4倍のクロックを1系用と2系用とで分け
ている。この実施の形態においては、2系統のIF信号
のうち、遅延していない方の系を遅延系選択信号RES
により選択する。また、遅延系選択信号RESととも
に、遅延させたい量を示す遅延量設定信号RTが、加算
器9に入力される。なお、これらの遅延系選択信号RE
Sおよび遅延量設定信号RTは、ともにユーザが入力す
るものであり、ユーザは、例えば、2つのアンテナが受
信した電波の実測定を行って、BER(Bit Error Rat
e)特性によりそれらの値を決定するようにすればよ
い。遅延系選択信号RESにより選択された系について
は、加算器9で遅延量設定信号RTによる遅延量だけ遅
延させたクロックを、選択されなかった系についてはB
TR再生クロック生成部8にて再生された通常のクロッ
クが、リタイミング部3および4に入力する。遅延させ
る系については、上述したように、遅延量の設定が可能
で、リファレンスクロック同期単位での遅延を、遅延量
設定信号RTで指定する。図2は、遅延量として“3”
を指定した場合の各信号のタイミング図である。図2に
おける各信号は、一番上が、BTR再生クロック生成部
8に入力されるリファレンスクロックで、次が、BTR
再生クロック生成部8からの出力信号で、受信データに
同期した再生クロックのうちシンボルレートの4倍の周
波数のクロックであり、その次が、そのクロックに対し
て遅延量設定信号RT(ここではRT=3)による遅延
量の分を加算器9で加算させた加算結果である。次が、
上述の選択されなかった系のリタイミング部3または4
に入力されるBTR再生クロック生成部8にて再生され
た通常のシンボルレートの4倍のクロックで、その次
が、加算結果により得られ、上述の選択された系のリタ
イミング部3または4に入力される、遅延量設定信号R
Tによる遅延量(ここではRT=3)だけ遅延したシン
ボルレートの4倍のクロックである。
【0017】なお、この後の動作については図8の従来
例とほぼ同様である。すなわち、加算器9により遅延量
設定信号RTで指定した遅延量だけ遅延させたクロック
またはBTR再生クロック生成部8にて再生された通常
のクロックにて、リタイミング部3及び4でサンプリン
グされた位相情報は、遅延検波部5及び6にて遅延検波
される。それぞれの遅延検波情報は、例えばRSSI
(Received Signal Strength Indicator)情報に基づく
強度の高い方の系を信頼度の高い系としてセレクタ部7
により選択し、受信信号として使用される。このよう
に、この実施の形態においては、遅延系選択信号RES
が、入力手段に入力された各系統のIF信号間に遅延差
がある場合に、該IF信号のうちで遅延していないIF
信号を選択するための遅延系選択手段を構成しており、
遅延量設定信号RTが、遅延系選択手段により選択され
た遅延していないIF信号に対応する位相情報信号を遅
延させるための任意の時間値の設定を行うための遅延量
設定手段を構成している。また、BTR再生クロック生
成部8、加算器9及び1系及び2系リタイミング部3、
4が、遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応
する位相情報信号を遅延量設定手段に設定された任意の
時間値だけ遅延させるとともに、該遅延により遅延差が
無くなった各位相情報信号を出力するための位相情報信
号遅延吸収手段を構成している。
【0018】以上のように、本発明の遅延検波回路にお
いては、加算器9を設けて、リタイミング部3及び4に
おけるリタイミングのためのシンボルレートの4倍のク
ロックを1系用と2系用とで異なる立ち上がりタイミン
グにし、遅延していない方の系のクロックを所望量だけ
遅延させることができる構成にしたので、2系統のIF
信号の遅延差を解消することができ、信号を受信するア
ンテナの系が切り換わった時の受信信号の不連続部分が
少なくなり、BER特性が改善されるという効果が得ら
れる。また、遅延量設定信号RTにより指定された任意
の所望量だけ遅延させることができるので、調整範囲が
広いという利点もある。また、この実施の形態において
は、図1の構成を見ればあきらかなように、回路規模が
小さく、また、消費電力を低くおさえることができると
いう効果を奏する。
【0019】実施の形態2.以下、この発明の他の実施
の形態を図について説明する。図3において、10は、
1系位相比較部1と1系リタイミング部3との間に接続
され、1系位相比較部1で取り出された5ビットの位相
情報を、後述する遅延系選択信号RESに応じて、遅延
させるための1系遅延用シフトレジスタである。また、
11は、同様に、2系位相比較部2と2系リタイミング
部4との間に接続され、2系位相比較部2で取り出され
た5ビットの位相情報を、後述する遅延系選択信号RE
Sに応じて、遅延させるための2系遅延用シフトレジス
タである。1系遅延用シフトレジスタ10及び2系遅延
用シフトレジスタ11には、図1で示した加算器9と同
様に、遅延していない方の系を選択するための遅延系選
択信号RESと、遅延させたい量を示す遅延量設定信号
RTとが入力され、それらにより遅延させたい方の系を
所望の遅延量分だけ遅延させることができる。このよう
に、この実施の形態においては、図1の実施の形態1の
加算器9の代わりに、2つの遅延用シフトレジスタ10
及び11を設けた点が異なるが、他の構成については実
施の形態1と同じであるため、同一符号により示し、こ
こではその説明は省略する。
【0020】動作について説明する。動作についても、
図1の実施の形態1と基本的にほぼ同じであるため、こ
こでは遅延差を解消するための動作のみについて説明す
る。2系統のIF信号のうち、遅延していない方の系を
遅延系選択信号RESにより選択する。選択されなかっ
た系については位相比較部1または2から出力された位
相情報を直接リタイミング部3または4に入力する。選
択された系については、位相比較部1または2から出力
された位相情報を、遅延量設定信号RTで指定された回
数分だけ遅延用シフトレジスタ10または11にて遅延
させた後に、リタイミング部3または4に入力する。リ
タイミング部3及び4は、BTR再生クロック生成部8
により生成される受信データに同期した再生クロックの
うちシンボルレートの4倍の周波数のクロックの立ち上
がりエッジにて、それらの5ビットの位相情報をサンプ
リングする。以下の動作は同様であるため省略する。な
お、この実施の形態においては、1系および2系遅延用
シフトレジスタ10、11、BTR再生クロック生成部
8、及び、1系及び2系リタイミング部3、4が、遅延
系選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情
報信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ
遅延させるとともに、該遅延により遅延差が無くなった
各位相情報信号を出力するための位相情報信号遅延吸収
手段を構成している。
【0021】以上のように、この実施の形態において
は、位相比較部1及び2とリタイミング部3及び4との
間に遅延用シフトレジスタ10及び11を設けて、遅延
していない方の系の位相比較部1または2からの位相情
報を、遅延量設定信号RTで指定した所望量だけ、遅延
用シフトレジスタ10または11にて遅延させて、リタ
イミング部3または4に入力するようにしたので、2系
統のIF信号の遅延差を解消することができ、信号を受
信するアンテナの系が切り換わった時の受信信号の不連
続部分が少なくなり、BER特性が改善されるという効
果が得られる。また、ユーザが遅延量設定信号RTで指
定した任意の所望量だけ遅延させることができるので、
調整範囲が広いという効果も奏する。
【0022】実施の形態3.図4は、図1の実施の形態
1において、加算器9の代わりに、シフトレジスタ12
を使用したもので、他の構成については実施の形態1と
全く同じである。従って、図1の実施の形態1において
は加算器9による演算により遅延を解消していたが、こ
の実施の形態においては、シフトレジスタ12により回
路的に遅延を解消するものである。動作については、実
施の形態1と同様であるため、ここでは省略する。
【0023】この実施の形態においては、シフトレジス
タ12を設けて、リタイミング部3及び4におけるリタ
イミングのためのシンボルレートの4倍のクロックを1
系用と2系用とで異なる立ち上がりタイミングにし、遅
延していない方の系のクロックを、遅延量設定信号RT
により所望量だけ遅延させることができる構成にしたの
で、それにより、2系統のIF信号の遅延差を解消する
ことができ、信号を受信するアンテナの系が切り換わっ
た時の受信信号の不連続部分が少なくなり、BER特性
が改善されるという効果が得られる。また、ユーザが遅
延量設定信号RTで指定した任意の所望量だけ遅延させ
ることができるので、調整範囲が広いという効果も奏す
る。
【0024】実施の形態4.図5は、図8の従来の遅延
検波回路の構成の最前段に、IF信号を遅延させるため
の1系遅延用シフトレジスタ13及び2系遅延用シフト
レジスタ14を備えたものである。遅延系選択信号RE
Sにより、遅延していない方の系を選択し、遅延量設定
信号RTにより、1系遅延用シフトレジスタ13及び2
系遅延用シフトレジスタ14において遅延させる回数を
指定する。
【0025】動作について説明する。2系統のIF信号
のうち、遅延していない方の系を遅延系選択信号RES
により選択する。選択されなかった系についてはIF信
号を直接、位相比較部1または2に入力する。選択され
た系については、IF信号を、遅延量設定信号RTで指
定された回数分だけ遅延用シフトレジスタ13または1
4にて遅延させた後に、位相比較部1または2に入力す
る。後の動作については、図8の従来例と同じである。
すなわち、位相比較部1及び2において、それらのIF
信号のエッジを検出し、5ビットの位相情報を取り出
す。次に、リタイミング部3及び4において、BTR再
生クロック生成部8により生成される受信データに同期
した再生クロックのうちシンボルレートの4倍の周波数
のクロックの立ち上がりエッジにて、その5ビットの位
相情報をサンプリングする。以下の動作については、図
8の従来例と同じであるため省略する。なお、この実施
の形態においては、遅延用シフトレジスタ13、14
が、IF信号が入力される入力手段を構成するととも
に、遅延系選択手段である遅延系選択信号RESにより
選択されたIF信号を遅延量設定手段である遅延量設定
信号RTに設定された任意の時間値だけ遅延させるとと
もに、それにより遅延差が無くなった各IF信号を出力
するためのIF信号遅延吸収手段を構成している。
【0026】この実施の形態においては、回路の最前段
に、IF信号を遅延させるための1系遅延用シフトレジ
スタ13及び2系遅延用シフトレジスタ14を設けて、
遅延していない方の系のIF信号を、遅延量設定信号R
Tで指定された回数分だけ遅延用シフトレジスタ10ま
たは11にて遅延させた後に、位相比較部1または2に
入力するようにしたので、それにより、2系統のIF信
号の遅延差を解消することができ、信号を受信するアン
テナの系が切り換わった時の受信信号の不連続部分が少
なくなり、BER特性が改善されるという効果が得られ
る。また、回路の最前段に、IF信号を遅延させるため
の1系遅延用シフトレジスタ13及び2系遅延用シフト
レジスタ14を備えて、遅延差を解消するようにしたの
で、細かな調整も可能である。
【0027】実施の形態5.図6は、図1の実施の形態
1の構成に、図5の実施の形態4で説明した1系遅延用
シフトレジスタ13及び2系遅延用シフトレジスタ14
を付加したものである。この実施の形態においては、加
算器9で粗い遅延量の調整を行い、遅延用シフトレジス
タ13及び14で細かな遅延量の調整を行う。
【0028】動作について簡単に説明する。2系統のI
F信号のうち、遅延していない方の系を遅延系選択信号
RESにより選択する。選択されなかった系については
IF信号を直接、位相比較部1または2に入力する。選
択された系については、IF信号を、第一の遅延量設定
信号RT1で指定された回数分だけ遅延用シフトレジス
タ13または14にて遅延させた後に、位相比較部1ま
たは2に入力する。位相比較部1及び2において、それ
らのIF信号のエッジを検出し、5ビットの位相情報を
取り出す。この実施の形態においては、実施の形態1と
同様に、遅延系選択信号RESにより選択された系につ
いては、加算器9で第二の遅延量設定信号RT2による
遅延量だけ遅延させたクロックが、選択されなかった系
についてはBTR再生クロック生成部8にて再生された
通常のクロックが、リタイミング部3および4に入力さ
れる。リタイミング部3及び4において、それらのいず
れかのクロックの立ち上がりエッジにて、位相比較部1
及び2において取り出された5ビットの位相情報をサン
プリングする。以下の動作については、図1の実施の形
態1と同じであるため省略する。なお、この実施の形態
においては、第一の遅延量設定信号RT1で細かな遅延
量の設定を行い、第二の遅延量設定信号RT2で粗い遅
延量の設定を行うようにする例について説明したが、そ
の場合に限らず、必要に応じて逆にしてもよい。また、
遅延系選択信号RESおよび第一および第二の遅延量設
定信号RT1,RT2は、ともにユーザが入力するもの
であり、ユーザは、例えば、2つのアンテナが受信した
電波の実測定を行って、BER(Bit Error Rate)特性
によりそれらの値を決定するようにすればよい。なお、
この実施の形態においては、1系および2系遅延用シフ
トレジスタ13、14が入力手段および第一の遅延吸収
手段を構成しており、BTR再生クロック生成部、加算
器9、および、1系及び2系リタイミング部3、4が第
二の遅延吸収手段を構成している。
【0029】この実施の形態においては、IF信号を遅
延させるための遅延用シフトレジスタ13及び14と、
リタイミング部3及び4のリタイミングのためのシンボ
ルレートの4倍のクロックを遅延させるための加算器9
とを設けて、加算器9で粗い遅延量の調整を行い、遅延
用シフトレジスタ13及び14で細かな遅延量の調整を
行うようにしたので、それにより、広い調整範囲におけ
る細かな調整が可能となり、2系統のIF信号の遅延差
を精度高く確実に解消することができ、信号を受信する
アンテナの系が切り換わった時の受信信号の不連続部分
がなくなり、BER特性が改善されるという効果が得ら
れる。
【0030】実施の形態6.図7は他の実施の形態の構
成を示したブロック図である。この実施の形態は、図7
に示すように、実施の形態5の構成において加算器9の
代わりに、実施の形態2において説明した遅延用シフト
レジスタ10及び11を使用したものである。他の構成
については、上述した実施の形態と同様であるため、こ
こではその説明は省略する。なお、この実施の形態にお
いて、遅延用シフトレジスタ10及び11で粗い遅延量
の調整を行い、遅延用シフトレジスタ13及び14で細
かな遅延量の調整を行うようにしてもよく、また、その
場合に限らず、必要に応じて、その逆にしてもよい。
【0031】動作について説明する。2系統のIF信号
のうち、遅延していない方の系を遅延系選択信号RES
により選択する。選択されなかった系についてはIF信
号を直接、位相比較部1または2に入力する。選択され
た系については、IF信号を、第一の遅延量設定信号R
T1で指定された回数分だけ遅延用シフトレジスタ13
または14にて遅延させた後に、位相比較部1または2
に入力する。位相比較部1及び2において、それらのI
F信号のエッジを検出し、5ビットの位相情報を取り出
す。次に、遅延系選択信号RESにより選択されなかっ
た系については位相比較部1または2から出力された位
相情報を直接リタイミング部3または4に入力する。選
択された系については、位相比較部1または2から出力
された位相情報を、第二の遅延量設定信号RT2で指定
された回数分だけ遅延用シフトレジスタ10または11
にて遅延させた後に、リタイミング部3または4に入力
する。リタイミング部3及び4は、BTR再生クロック
生成部8により生成される受信データに同期した再生ク
ロックのうちシンボルレートの4倍の周波数のクロック
の立ち上がりエッジにて、それらの5ビットの位相情報
をサンプリングする。以下の動作は上述の実施の形態5
と同様であるため省略する。この実施の形態において
は、1系及び2系遅延用シフトレジスタ13及び14
が、第一の遅延吸収手段を構成しており、1系及び2系
遅延用シフトレジスタ10及び11が、第二の遅延吸収
手段を構成している。
【0032】この実施の形態においては、回路の最前段
にIF信号を遅延させるための遅延用シフトレジスタ1
3及び14と、位相比較部1及び2とリタイミング部3
及び4間にリタイミング部3及び4のリタイミングのた
めのシンボルレートの4倍のクロックを遅延させるため
の遅延用シフトレジスタ10及び11を設けて、例え
ば、遅延用シフトレジスタ10及び11で粗い遅延量の
調整を行い、遅延用シフトレジスタ13及び14で細か
な遅延量の調整を行うようにしたので、それにより、広
い調整範囲における細かな調整が可能となり、2系統の
IF信号の遅延差を精度高く確実に解消することがで
き、信号を受信するアンテナの系が切り換わった時の受
信信号の不連続部分がなくなり、BER特性が改善され
るという効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】この発明の遅延検波回路によれば、少な
くとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそれぞ
れにより受信された少なくとも2つの系統のIF信号が
入力される入力手段と、入力手段に入力された各系統の
IF信号のシンボル位相誤差を検出して、位相情報信号
を取り出すための位相比較手段と、入力手段に入力され
た各系統のIF信号間に遅延差がある場合に、該IF信
号のうちで遅延していないIF信号を選択するための遅
延系選択手段と、遅延系選択手段により選択された遅延
していないIF信号に対応する位相情報信号を遅延させ
るための任意の時間値の設定を行うための遅延量設定手
段と、遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応
する位相情報信号を遅延量設定手段に設定された任意の
時間値だけ遅延させるとともに、該遅延により遅延差が
無くなった各位相情報信号を出力するための位相情報信
号遅延吸収手段と、位相情報信号遅延吸収手段から出力
された各位相情報信号の検波を行って検波信号を出力す
るための検波手段と、検波手段から出力された各検波信
号の中から最も信頼度の高い信号を選択して、外部に出
力するための選択手段とを備えるようにしたので、複数
の系統のIF信号間に遅延差が生じている場合にも、位
相情報信号遅延吸収手段により位相情報信号においてそ
の遅延を解消するようにしたので、受信経路の系統が切
り換わった時に、受信信号が不連続となることがなくな
り、BER特性が改善されるという効果を奏する。
【0034】また、位相情報信号遅延吸収手段が、遅延
系選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情
報信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ
遅延させるとともに位相情報信号のサンプリングを行っ
て、サンプリングされ遅延差が無くなった各位相情報信
号を出力するようにしたので、複数の系統のIF信号間
に遅延差が生じている場合にも、位相情報信号のサンプ
リングを行うときにその遅延を吸収するようにしたの
で、受信経路の系統が切り換わった時に、受信信号が不
連続となることがなくなり、BER特性が改善されると
いう効果を奏する。
【0035】また、位相情報信号遅延吸収手段が、IF
信号に同期した所定の周波数の再生クロックを出力する
クロック生成部と、遅延量設定手段に設定された任意の
時間値に基づいて、再生クロックを所定量だけ遅延させ
た遅延再生クロックを出力するための遅延クロック生成
部と、遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応
する位相情報信号を遅延再生クロックに同期させてサン
プリングするとともに、遅延系選択手段により選択され
なかったIF信号に対応する位相情報信号を再生クロッ
クに同期させてサンプリングするためのサンプリング部
とを備えるようにして、再生クロックとそれを所定量だ
け遅延させた遅延再生クロックとを生成して、サンプリ
ングの際に用いるクロックを各系統ごとに使い分けて、
遅延を吸収するようにしたので、複数の系統のIF信号
間に遅延差が生じている場合にも、位相情報信号のサン
プリングを行うときにその遅延を吸収することができ、
受信経路の系統が切り換わった時に、受信信号が不連続
となることがなくなり、BER特性が改善されるという
効果を奏する。
【0036】また、位相情報信号遅延吸収手段が、遅延
系選択手段により選択されたIF信号に対応する位相情
報信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間値だけ
遅延させて出力するとともに、遅延系選択手段により選
択されなかったIF信号に対応する位相情報信号をその
まま出力するための位相情報信号遅延部と、IF信号に
同期した所定の周波数の再生クロックを出力するクロッ
ク生成部と、位相情報信号遅延部から出力された遅延差
の無くなった各位相情報信号を再生クロックに同期させ
てサンプリングするためのサンプリング部とを備えるよ
うにし、遅延していないIF信号に対応する位相情報信
号を所定時間だけ遅延させてサンプリング部に入力する
ようにしたので、サンプリングの前に遅延差が解消さ
れ、1つの再生クロックで各系統のサンプリングを行う
ことができて、受信経路の系統が切り換わった時に、受
信信号が不連続となることがなくなり、BER特性が改
善されるという効果を奏する。
【0037】また、この発明の遅延検波回路によれば、
少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそ
れぞれにより受信された少なくともの2つの系統のIF
信号が入力される入力手段と、入力手段に入力された各
系統のIF信号間に遅延差がある場合に、該IF信号の
うちで遅延していないIF信号を選択するための遅延系
選択手段と、遅延差を無くすために、遅延系選択手段に
より選択された遅延していないIF信号に対応する位相
情報信号を遅延させるための任意の時間値の設定を行う
ための遅延量設定手段と、遅延系選択手段により選択さ
れたIF信号を遅延量設定手段に設定された任意の時間
値だけ遅延させるとともに、それにより遅延差が無くな
った各IF信号を出力するためのIF信号遅延吸収手段
と、IF信号遅延吸収手段から出力された遅延差の無く
なった各IF信号のシンボル位相誤差を検出して、位相
情報信号を取り出すための位相比較手段と、IF信号に
同期した所定の周波数の再生クロックを出力するための
クロック生成手段と、位相比較手段から出力された各位
相情報信号を、再生クロックに同期させてサンプリング
を行うためのサンプリング手段と、サンプリング手段に
よりサンプリングされた位相情報信号の検波を行って検
波信号を出力するための検波手段と、検波手段から出力
された各検波信号の中から最も信頼度の高い信号を選択
して、外部に出力するための選択手段とを備えるように
したので、IF信号遅延吸収手段により、IF信号間の
遅延を解消するようにしたので、受信経路の系統が切り
換わった時に、受信信号が不連続となることがなくな
り、BER特性が改善されるという効果を奏する。
【0038】また、この発明の遅延検波回路によれば、
少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそ
れぞれにより受信された少なくとも2つの系統のIF信
号が入力される入力手段と、入力手段に入力された各系
統のIF信号間に遅延差が生じている場合に、該IF信
号のうちで遅延していないIF信号を選択するための遅
延系選択手段と、遅延差を無くすために、遅延系選択手
段により選択された遅延していないIF信号に対応する
位相情報信号を任意の時間値だけ遅延させるための第一
の時間値および第二の時間値を設定するための遅延量設
定手段と、遅延系選択手段により選択されたIF信号を
遅延量設定手段に設定された第一の時間値だけ遅延させ
るとともに、それにより遅延差が低減した各IF信号を
出力するための第一の遅延吸収手段と、IF信号遅延手
段から出力された遅延差が低減した各IF信号のシンボ
ル位相誤差を検出して、位相情報信号を取り出すための
位相比較手段と、位相比較手段から出力され、遅延系選
択手段により選択されたIF信号に対応する位相情報信
号を、遅延量設定手段に設定された第二の時間値だけ遅
延させるとともに、それにより遅延差が無くなった各位
相情報信号を出力するための第二の遅延吸収手段と、第
二の遅延吸収手段から出力された各位相情報信号の検波
を行って検波信号を出力するための検波手段と、検波手
段から出力された各検波信号の中から最も信頼度の高い
信号を選択して、外部に出力するための選択手段とを備
えるようにしたので、第一の遅延吸収手段と第二の遅延
吸収手段とで遅延を吸収するようにしたので、例えば、
第一の遅延吸収手段で細かな遅延量の調整を行い、第二
の遅延吸収手段で粗い遅延量の調整を行うようにすれ
ば、高い精度で遅延差を吸収することができ、受信経路
の系統が切り換わった時に受信信号が不連続となること
がより確実になくなり、BER特性が改善されるという
効果を奏する。
【0039】また、第二の遅延吸収手段が、IF信号に
同期した所定の周波数の再生クロックを出力するクロッ
ク生成部と、遅延量設定手段に設定された第二の時間値
に基づいて、再生クロックを所定量だけ遅延させた遅延
再生クロックを出力するための遅延クロック生成部と、
遅延系選択手段により選択されたIF信号に対応する位
相情報信号を遅延再生クロックに同期させてサンプリン
グするとともに、遅延系選択手段により選択されなかっ
たIF信号に対応する位相情報信号を再生クロックに同
期させてサンプリングするためのサンプリング部とを備
えるようにしたので、例えば、第一の遅延吸収手段で細
かな遅延量の調整を行い、第二の遅延吸収手段のサンプ
リングにおいて粗い遅延量の調整を行うようにすれば、
高い精度で遅延差を吸収することができ、受信経路の系
統が切り換わった時に受信信号が不連続となることがよ
り確実になくなり、BER特性が改善されるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における信号のタイ
ミング図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態4における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態5における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態6における遅延検波回
路の構成を示したブロック図である。
【図8】 従来の遅延検波回路の構成を示したブロック
図である。
【符号の説明】
1 1系位相比較部、2 2系位相比較部、3 1系リ
タイミング部、4 2系リタイミング部、5 1系遅延
検波部、6 2系遅延検波部、7 セレクタ部、8 B
TR再生クロック生成部、9 加算器、10 1系(位
相情報)遅延用シフトレジスタ、11 2系(位相情
報)遅延用シフトレジスタ、12 (再生クロック遅延
用)シフトレジスタ、13 1系(IF信号)遅延用シ
フトレジスタ、14 2系(IF信号)遅延用シフトレ
ジスタ。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検波後選択ダイバーシチ方式を用いた遅
    延検波復調を行うための遅延検波回路であって、 少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそ
    れぞれにより受信された少なくとも2つの系統のIF信
    号が入力される入力手段と、 上記入力手段に入力された各系統の上記IF信号のシン
    ボル位相誤差を検出して、位相情報信号を取り出すため
    の位相比較手段と、 上記入力手段に入力された各系統の上記IF信号間に遅
    延差がある場合に、該IF信号のうちで遅延していない
    IF信号を選択するための遅延系選択手段と、 上記遅延系選択手段により選択された上記遅延していな
    いIF信号に対応する位相情報信号を遅延させるための
    任意の時間値の設定を行うための遅延量設定手段と、 遅延系選択手段により選択された上記IF信号に対応す
    る上記位相情報信号を上記遅延量設定手段に設定された
    上記任意の時間値だけ遅延させるとともに、該遅延によ
    り上記遅延差が無くなった各上記位相情報信号を出力す
    るための位相情報信号遅延吸収手段と、 上記位相情報信号遅延吸収手段から出力された各上記位
    相情報信号の検波を行って検波信号を出力するための検
    波手段と、 上記検波手段から出力された各検波信号の中から最も信
    頼度の高い信号を選択して、外部に出力するための選択
    手段とを備えたことを特徴とする遅延検波回路。
  2. 【請求項2】 上記位相情報信号遅延吸収手段が、遅延
    系選択手段により選択された上記IF信号に対応する上
    記位相情報信号を上記遅延量設定手段に設定された上記
    任意の時間値だけ遅延させるとともに上記位相情報信号
    のサンプリングを行って、サンプリングされ上記遅延差
    が無くなった各上記位相情報信号を出力することを特徴
    とする請求項1記載の遅延検波回路。
  3. 【請求項3】 上記位相情報信号遅延吸収手段が、 上記IF信号に同期した所定の周波数の再生クロックを
    出力するクロック生成部と、 上記遅延量設定手段に設定された上記任意の時間値に基
    づいて、上記再生クロックを所定量だけ遅延させた遅延
    再生クロックを出力するための遅延クロック生成部と、 上記遅延系選択手段により選択された上記IF信号に対
    応する上記位相情報信号を上記遅延再生クロックに同期
    させてサンプリングするとともに、上記遅延系選択手段
    により選択されなかった上記IF信号に対応する上記位
    相情報信号を上記再生クロックに同期させてサンプリン
    グするためのサンプリング部とを備えたことを特徴とす
    る請求項1または2記載の遅延検波回路。
  4. 【請求項4】 上記位相情報信号遅延吸収手段が、 上記遅延系選択手段により選択された上記IF信号に対
    応する上記位相情報信号を上記遅延量設定手段に設定さ
    れた上記任意の時間値だけ遅延させて出力するととも
    に、上記遅延系選択手段により選択されなかった上記I
    F信号に対応する上記位相情報信号をそのまま出力する
    ための位相情報信号遅延部と、 上記IF信号に同期した所定の周波数の再生クロックを
    出力するクロック生成部と、 上記位相情報信号遅延部から出力された上記遅延差の無
    くなった各上記位相情報信号を上記再生クロックに同期
    させてサンプリングするためのサンプリング部とを備え
    たことを特徴とする請求項1または2記載の遅延検波回
    路。
  5. 【請求項5】 検波後選択ダイバーシチ方式を用いた遅
    延検波復調を行うための遅延検波回路であって、 少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそ
    れぞれにより受信された少なくともの2つの系統のIF
    信号が入力される入力手段と、 上記入力手段に入力された各系統の上記IF信号間に遅
    延差がある場合に、該IF信号のうちで遅延していない
    IF信号を選択するための遅延系選択手段と、 上記遅延差を無くすために、上記遅延系選択手段により
    選択された遅延していない上記IF信号に対応する位相
    情報信号を遅延させるための任意の時間値の設定を行う
    ための遅延量設定手段と、 遅延系選択手段により選択された上記IF信号を上記遅
    延量設定手段に設定された上記任意の時間値だけ遅延さ
    せるとともに、それにより上記遅延差が無くなった各上
    記IF信号を出力するためのIF信号遅延吸収手段と、 上記IF信号遅延吸収手段から出力された遅延差の無く
    なった各上記IF信号のシンボル位相誤差を検出して、
    位相情報信号を取り出すための位相比較手段と、 上記IF信号に同期した所定の周波数の再生クロックを
    出力するためのクロック生成手段と、 上記位相比較手段から出力された各上記位相情報信号
    を、上記再生クロックに同期させてサンプリングを行う
    ためのサンプリング手段と、 上記サンプリング手段によりサンプリングされた上記位
    相情報信号の検波を行って検波信号を出力するための検
    波手段と、 上記検波手段から出力された各検波信号の中から最も信
    頼度の高い信号を選択して、外部に出力するための選択
    手段とを備えたことを特徴とする遅延検波回路。
  6. 【請求項6】 検波後選択ダイバーシチ方式を用いた遅
    延検波復調を行うための遅延検波回路であって、 少なくとも2つの受信経路に接続され、該受信経路のそ
    れぞれにより受信された少なくとも2つの系統のIF信
    号が入力される入力手段と、 上記入力手段に入力された各系統の上記IF信号間に遅
    延差が生じている場合に、該IF信号のうちで遅延して
    いないIF信号を選択するための遅延系選択手段と、 上記遅延差を無くすために、上記遅延系選択手段により
    選択された遅延していない上記IF信号に対応する位相
    情報信号を任意の時間値だけ遅延させるための第一の時
    間値および第二の時間値を設定するための遅延量設定手
    段と、 上記遅延系選択手段により選択された上記IF信号を上
    記遅延量設定手段に設定された上記第一の時間値だけ遅
    延させるとともに、それにより上記遅延差が低減した各
    上記IF信号を出力するための第一の遅延吸収手段と、 上記IF信号遅延手段から出力された遅延差が低減した
    各上記IF信号のシンボル位相誤差を検出して、位相情
    報信号を取り出すための位相比較手段と、 上記位相比較手段から出力され、上記遅延系選択手段に
    より選択された上記IF信号に対応する上記位相情報信
    号を、上記遅延量設定手段に設定された上記第二の時間
    値だけ遅延させるとともに、それにより上記遅延差が無
    くなった各上記位相情報信号を出力するための第二の遅
    延吸収手段と、 上記第二の遅延吸収手段から出力された各上記位相情報
    信号の検波を行って検波信号を出力するための検波手段
    と、 上記検波手段から出力された各検波信号の中から最も信
    頼度の高い信号を選択して、外部に出力するための選択
    手段とを備えたことを特徴とする遅延検波回路。
  7. 【請求項7】 上記第二の遅延吸収手段が、 上記IF信号に同期した所定の周波数の再生クロックを
    出力するクロック生成部と、 上記遅延量設定手段に設定された上記第二の時間値に基
    づいて、上記再生クロックを所定量だけ遅延させた遅延
    再生クロックを出力するための遅延クロック生成部と、 上記遅延系選択手段により選択された上記IF信号に対
    応する上記位相情報信号を上記遅延再生クロックに同期
    させてサンプリングするとともに、上記遅延系選択手段
    により選択されなかった上記IF信号に対応する上記位
    相情報信号を上記再生クロックに同期させてサンプリン
    グするためのサンプリング部とを備えたことを特徴とす
    る請求項6記載の遅延検波回路。
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