JP3361586B2 - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP3361586B2
JP3361586B2 JP30620693A JP30620693A JP3361586B2 JP 3361586 B2 JP3361586 B2 JP 3361586B2 JP 30620693 A JP30620693 A JP 30620693A JP 30620693 A JP30620693 A JP 30620693A JP 3361586 B2 JP3361586 B2 JP 3361586B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は圧電トランスに係り、特
に、入力側に供給された電圧を圧電材料の幅辷り振動を
用いて出力側に伝達し、昇圧する圧電トランスに関す
る。 【0002】従来より、交流電流の昇圧あるいは降圧は
電磁トランスによりなされている。電磁トランスは一般
に一次側巻線と二次側巻線を有し、これらは磁気コアに
より電磁的に結合されている。かかる構成では、一般に
トランスがかなりのスペースを占めることが避けられな
い。一方、特に情報処理装置の分野では、たとえばCR
Tディスプレイや静電プリンタ、あるいはDCコンバー
タのように、小型のトランスが必要とされる場合が多
い。また、いくつかの用途では、トランスは小型である
と同時に数千ボルトという高電圧を発生できる必要があ
る。また、出力トランスのように、大きな出力電流を要
求される用途もある。 【0003】 【従来の技術】ところで、本出願人は先に特願平4−2
3931号(出願日平成4年2月10日)により、圧電
体結晶あるいはセラミックスを用いたトランスを提案し
ている。 【0004】この中で、本出願人は圧電基板中に幅辷り
振動を発生させ、共振を行ない、昇圧する圧電トランス
を提案している。 【0005】図20に上記提案の圧電トランスの構成図
を示す。 【0006】上記提案の、圧電トランス90は長手方向
ないしY’方向への長さがL,横方向ないしZ’方向へ
の幅がWの略矩形のニオブ酸リチウム(LiNbO3
の結晶板よりなる圧電基板を有する。 【0007】圧電基板の上主面上には、Y’方向に直交
するZ’方向に平行に延在する複数のストリップ電極が
形成されており、この複数の電極は第一の電極群E1,
第二の電極群E2,第三の電極群E3に分けられる。こ
のうち、電極群E1は入力電極よりなり、電極群E2は
出力電極よりなる。また、電極群E3の各電極は必須で
はないが電極群E1あるいは電極群E2の各電極対の間
に形成され、共通に接続されて接地される。本実施例で
は電極は基板の上面にのみ形成され、下面には形成され
ない。 【0008】各電極群E1,E2はそれぞれ二つの電極
E11,E12,E21,E22を含み、基板91の長
さLは基板中に励起された横波の波長に対応して設定さ
れ、電極群E1,E2を構成する電極の各々は応力が最
大になる振動の節に対応して形成されている。 【0009】入力交流電圧Viが電極群E1の隣接する
電極対に印加されると、これにより、分極の方向と一致
してY’方向に作用する電場が圧電基板の表面に印加さ
れる。圧電基板には特定の方向に作用する電場が印加さ
れると大きな電気機械結合係数K15に対応して、幅す
べり振動が励起される。 【0010】幅すべり振動の励起の結果、基板長手方向
Y’に向かって伝播する横波が生じ、この横波にともな
って弾性変位が基板横手方向に向かって生じる。Y’方
向に伝播する横波は前後に反射されて共振する。 【0011】共振した振動は出力電極E2下部で応力が
最大となる節となり、出力電極E2に出力電圧を発生す
る。 【0012】 【課題を解決するための手段】しかるに、従来の圧電ト
ランスは、昇圧比を大きくとることができなかった。
発明は上記の点に鑑みてなされたもので、昇圧比を大き
く取ることができる圧電トランスを提供することを目的
とする。 【0013】 【0014】 【0015】 【作用】請求項1によれば、第1又は第2の出力電極を
基準とし、結合電極により結合電極毎に順次電位を上昇
又は下降させることができるため、第1及び第2の出力
電極間の電圧を大きくとることができ、昇圧比を大きく
とることができる。 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】 【実施例】図1に本発明の圧電トランスの第1実施例の
概略構成図を示す。本実施例の圧電トランス1は幅辷り
振動を行なう圧電基板2,圧電基板2に駆動電圧を印加
する入力電極3,圧電基板2から出力電圧を出力する出
力電極4より構成される。 【0020】圧電基板2は例えば、Xカットニオブ酸リ
チウム(LiNbO3 )単結晶より形成され、電圧を印
加することにより163°Y方向に幅辷り振動が生じ
る。 【0021】圧電基板2のサイズは基板中に励起される
横波波長分に対応する長さL及び、幅Wに設定される。
また、圧電基板2の厚さは0.2 〜0.3 mmに設定される。 【0022】入力電極3は互いに分離され、かつ、互い
に平行に配設された第1の入力電極3a,及び第2の入
力電極3bより構成される。第1の入力電極3aは接地
に接続される入力端子TIN1 に接続され、第2の入力電
極3bは駆動電圧源に接続される入力端子TIN2 に接続
される。 【0023】出力電極4は出力端子TOUT1,TOUT2に接
続される第1及び第2の出力電極4a,4b及び第1の
出力電極4aと第2の出力電極4bとを結合するZ状の
結合電極4c,4dより構成される。第1の出力電極4
aは出力端子TOUT1に接続され、第2の出力電極4bは
出力端子TOUT2に接続される。出力端子TOUT1,TOU T2
は負荷に接続され、負荷に第1及び第2の出力電極4
a,4b間に生じた出力電圧を印加する。 【0024】図2に本発明の圧電トランスの第1実施例
の動作説明図を示す。入力端子TIN 1 ,TIN2 に駆動電
圧となる入力交流電圧Viが印加されると、第1の入力
電極3a及び第2の入力電極3bを介して圧電基板2の
表面に入力交流電圧Viが印加される。 【0025】これにより、Y’方向に作用する電場が圧
電基板2の表面に印加される。圧電基板2にかかる特定
の方向に作用する電場が印加されると大きな電気機械結
合係数に対応して、幅辷り振動が励起される。 【0026】圧電基板2に幅辷り振動が励起された結
果、基板長手方向Y’に向かって伝播する横波が生じ、
横波にともなう弾性変位が圧電基板2の横手方向に向か
って生じるY’方向に伝播する横波は前後に反射されて
共振する。 【0027】なお、幅辷り振動に関しては渡辺、清水に
よる論文「圧電ストリップにおける高次幅振動のエネル
ギー閉込めとそのフィルタへの応用」電子情報通信学会
論文誌A,vo1.J71−A,No.8,pp.14
89−1498を参照。 【0028】また、このとき、圧電基板2の長さLは圧
電基板2の中に励起される横波の波長に対応して設定さ
れ、入力電極3及び出力電極4のピッチは応力が最大と
なる振動の節に対応して設定されている。 【0029】圧電基板2が共振することにより図2に示
すように第1の出力電極4aとそれに結合した結合電極
4c,結合電極4cとそれに結合した結合電極4d,結
合電極4dとそれに結合した出力電極4bとの間夫々に
圧電基板2の振動に応じた電圧V1 が発生する。従っ
て、端子TOUT1が接地レベルだとすると、第1の出力電
極4aは接地レベルとなり、第1の出力電極4aと結合
電極4cとの間に電圧V 1 が発生するため、結合電極4
cの電位はV1 となる。また、結合電極4cと結合電極
4dとの間にも電圧V1 が発生するため、結合電極4d
の電位は結合電極4cの電位V1 に電圧V1 を加えた2
1 となる。 【0030】さらに、結合電極4dと第2の出力電極4
bとの間にも電圧V1 が発生するため、第2の出力電極
4bの電位は結合電極4dの電位2V1 に電圧V1 を加
えた3V1 となる。このため、第1の出力電極4aと第
2の出力電極4bとの間に電圧3V1 を発生させること
ができる。 【0031】このように、本実施例によれば、結合電極
4c,4dを介して第1の出力電極4aと第2の出力電
極4bとを結合することにより本来発生する電圧V1
3倍の電圧3V1 を得ることができ、昇圧比を増加させ
ることができる。 【0032】なお、本実施例では2パターンの結合電極
4c,4dにより第1の出力電極4aと第2の出力電極
4bとの間に3つの結合用ギャップ5a,5b,5cを
形成することにより3倍の昇圧比を得ているが、第1の
出力電極4aと第2の出力電極4bとの間にもっと多数
の結合電極を設け、結合用ギャップ数を増加させること
により昇圧比をさらに上昇させることができる。例え
ば、結合用ギャップ数がmなら、昇圧比をm倍すること
ができる。 【0033】図3に本発明の圧電トランスの第2実施例
の構成図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一
符号を付し、その説明は省略する。 【0034】本実施例は入力電極を二対並列に形成して
なる。本実施例の入力電極6は圧電基板2上に形成され
た第1の入力電極6a,第2の入力電極6b,第3の入
力電極6c,第4の入力電極6dより構成される。 【0035】第1の入力電極6a,第2の入力電極6
b,第3の入力電極6c,第4の入力電極6dは交互に
配置され、第1の入力電極6aと第3の入力電極6cが
一体に接続され、第2の入力電極6bと第4の入力電極
6dとが一体に接続されている。 【0036】第1及び第3の入力電極6a,6dは接地
に接続される入力端子TIN1 に接続され、第2及び第4
の入力電極6b,6dは駆動電圧が印加される入力端子
IN 2 に接続される。 【0037】なお、第1乃至第4の入力電極6a〜6
d,第1,第2の出力電極4a,4b,結合電極4c,
4dとの間隔及び圧電基板2のサイズは発振周波数に応
じて決定される。 【0038】図4に本発明の圧電トランスの第3実施例
の構成図を示す。本実施例は入力電極及び出力電極を夫
々9対の電極で構成し、入力電極と出力電極との間に入
出力分離用の1対の分離電極を有してなる。 【0039】本実施例の入力電極7は圧電基板2上に図
中、上下方向に延在する直線状の電極7a,7bを交互
に図中、左右方向に配列してなり電極7aには駆動電圧
が印加され、電極7bは接地される。 【0040】また、分離電極8は圧電基板2の入力電極
7の形成面に入力電極7に隣接して形成され、図中、上
下方向に直線状に延在する直線状の1対の電極8a,8
bを交互に図中、左右方向に配列されてなり、共に接地
される。 【0041】さらに、出力電極9は第1の出力電極9
a,第2の出力電極9b,結合電極9c,9dより構成
される。第1の入力電極9aは図中上方に配置され、第
2の入力電極9bは図中、下方に配置される。第1の出
力電極9aと第2の出力電極9bとは夫々第1実施例同
様に結合電極9c,9dを介して結合されている。 【0042】なお、入力電極7,分離電極8,出力電極
9のピッチ及び圧電基板2のサイズは出力電圧周波数に
よって決定される。 【0043】ここで、例えば、圧電基板2の長さLを横
波19波長分に対応する15.2mm,幅Wを8mmに設定し、
電極7,8,9の幅を0.2 mm,隣り合う電極の間隔を0.
1 mmとすると圧電基板2は4.835 MHzで共振する。こ
のとき、本実施例の出力端子間には出力電極を同サイズ
で直線状に形成したものに比べて3倍の電圧を得ること
ができる。 【0044】図5に本発明の圧電トランスを用いた昇圧
回路のブロック構成図を示す。昇圧回路11は直流電源
12,駆動回路13,圧電トランス14,フィードバッ
ク用インピーダンス15,アンプ回路16より構成され
る。 【0045】圧電トランス14は例えば、図1,図3,
図4で説明した構成のものでニオブ酸リチウム(LiN
bO3 )等の圧電基板17に入出力電極18,19を形
成した構成とされている。圧電トランス14は入力電極
18側に所定の周波数の電圧を印加すると、圧電基板1
7が共振し、これに応じて出力電極19側に出力電圧が
発生する。図6に圧電トランス14の等価回路図を示
す。圧電トランス14の等価回路は内部抵抗R1 ,イン
ダクタンスL1 ,容量C1 〜C3 より構成され、所定の
周波数の入力信号に対して共振する。 【0046】圧電トランス14の入力電極18には駆動
回路13より入力電圧が印加される。また、圧電トラン
ス14と駆動回路13との間にはフィードバック用イン
ピーダンス15が接続され、フィードバック用インピー
ダンス15により圧電トランス14の入力電圧変動がア
ンプ回路16に供給される。 【0047】アンプ回路16は圧電トランス14の入力
電圧変動を増幅して駆動回路13に供給する。駆動回路
13は直流電源12を駆動電圧として動作し、アンプ回
路16から供給されるフィードバック信号に応じて圧電
トランス14の入力電極18に駆動電圧を供給する。 【0048】圧電トランス14は駆動回路13の駆動電
圧により共振してエネルギーを出力電極19に伝達す
る。出力電極19には負荷20が接続され、負荷20に
電力を供給する。 【0049】図7に本発明の昇圧回路の第1実施例の回
路構成図を示す。駆動回路13はNチャネル電界効果ト
ランジスタF1 ,F3 ,Pチャネル電界効果トランジス
タF 2 及び抵抗R11より構成される。Nチャネル電界効
果トランジスタF1 は入力トランジスタを構成してい
て、ドレインは抵抗R11を介して直流電源12に接続さ
れ、ソースは接地されゲート12はアンプ回路16から
フィードバック信号が供給される。Nチャネル電界効果
トランジスタF1 のドレインと抵抗R11の接続点はイン
バータを構成するPチャネル電界効果トランジスタF2
及びNチャネル電界効果トランジスタF3 のゲートに供
給される。 【0050】Pチャネル電界効果トランジスタF2 とN
チャネル電界効果トランジスタF3の接続点は圧電トラ
ンス14の入力電極18に接続される。駆動回路13は
アンプ回路16からのフィードバック信号に応じてNチ
ャネル電界効果トランジスタF1 がスイッチングし、こ
れに応じてPチャネル電界効果トランジスタF2 及びN
チャネル電界効果トランジスタF3 が逆にスイッチング
制御され、直流電源12から供給される電流を制御して
圧電トランス17の第1の入力電極18aに駆動信号を
供給する。 【0051】圧電トランス17の第1の入力電極18a
に対向して設けられる第2の入力電極18bはフィード
バック用インピーダンス15を介して接地される。本実
施例ではフィードバック用インピーダンス15はコンデ
ンサC1 より構成され、圧電トランス14の入力電極1
8に生じる振動に応じたレベルの信号を圧電トランス1
4とコンデンサC1 との接続点より検出する。 【0052】本実施例によれば、コンデンサC1 よりな
るフィードバック用インピーダンス15を設けることに
より圧電トランス14の入力電極18側からフィードバ
ック用信号を得、圧電トランス14を自励振させること
ができる。このため、周囲温度の変動などにより圧電ト
ランス14のインダクタL1 ,コンデンサC1 ,C2
3 等の値が変動し、共振周波数がシフトしてもこれに
駆動信号を追従させることができ、常に最適な状態での
駆動が可能となる。従って、入力電極18側と出力電極
19側とのアイソレーションを取ることができる。 【0053】このとき、本実施例ではフィードバック用
インピーダンス15としてコンデンサC11を用いている
ため、図6に示す圧電トランス14の等価回路にコンデ
ンサC11が接続されることになるため、圧電トランス1
4の共振周波数が圧電トランス14だけの場合よりわず
かにシフトする。 【0054】図8に本発明の昇圧回路の第2実施例の回
路構成図を示す。同図中、図5,図7と同一構成部分に
は同一符号を付し、その説明は省略する。 【0055】本実施例はフィードバック用インピーダン
ス15をインダクタンスL11で構成したもので、他は図
7と同一である。本実施例ではフィードバック用インピ
ーダンス15をインダクタL11で構成しているため、図
6に示す圧電トランス14の等価回路にインダクタL11
が加わるため、圧電トランス14の共振周波数がコンデ
ンサC11のものとは逆方向にシフトする。 【0056】図9に本発明の昇圧回路の第3実施例の構
成図を示す。同図中、図5,図7,図8と同一構成部分
には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0057】本実施例は図5,図7,図8のフィードバ
ック用インピーダンス15として抵抗R12を用いてな
る。 【0058】抵抗R12を用いることにより圧電トランス
14の共振周波数f0 に影響を与えることはなく、フィ
ードバック用インピーダンス15による共振周波数f0
のシフトは生じない。このとき、抵抗R12の値を小さく
すれば損失を小さくすることができる。 【0059】図10に昇圧回路の周波数特性図を示す。
同図中、フィードバック用インピーダンス15としてコ
ンデンサC11を用いたものを破線、インダクタL11を用
いたものを一点鎖線、抵抗R12を用いたものを実線で示
す。 【0060】コンデンサC11を用いたものは特性が高周
波数側にシフトし、インダクタL11を用いたものは低周
波数側にシフトし、両方とも損失を生じることなく、最
大電圧で駆動できる。 【0061】また、抵抗R12を用いたものは特性がシフ
トすることはない。 【0062】以上の昇圧回路11によれば、5MHz程
度の高周波の出力が容易に得られる。 【0063】図11に本発明の放電管点灯装置の第1実
施例のブロック構成図を示す。本実施例では放電管21
を例えば、図5,図7,図9に示す昇圧回路11の負荷
20に対応させて接続し、数MHzの高周波で駆動させ
ている。このとき、圧電トランス14として例えば図
1,図3,図4に示す圧電トランス1が用いられる。 【0064】以上の構成により放電管21を数MHzの
高周波数で駆動させ、低電圧での点灯を実現する。 【0065】図12に点灯動作説明図を示す。放電管2
1は図12(A)に示すように内面に蛍光膜22が塗布
されたガラス管23内にArガスがガス圧20Torr封入
され、その両端に電極24,25を有してなる。 【0066】図12(A)に示す放電管21を数MHz
の高周波で駆動することにより、電子eを加速する陰極
降下電圧を低下させることができ、電極24近傍からプ
ラズマを励起できるため、図12(B)に示すような電
位分布を得ることができる。 【0067】図13に30kHz程度の低周波数で放電
管21を駆動した場合の動作説明図を示す。低周波数で
放電管21を駆動すると、陰極付近に暗部が存在し、そ
こで電子を加速しプラズマを励起しており、その加速電
圧(陰極降下電圧)は発光には寄与せず、特に冷陰極管
の場合、その占める割合は大きくなる。このことは照明
学会研究会資料(光の発生・関連システム研究会「最近
の蛍光ランプの動向」LS−92−1〜6,1992年
2月27日、社団法人照明説明会、バックライト用蛍光
ランプの動向、小林誠之、段野雄治)参照。 【0068】このように本実施例によれば、陰極降下電
圧を低下させることができるため、高効率で放電管を発
光させることができる。 【0069】図14,図15に本実施例の動作説明図を
示す。図14(A)は管径8mm φ,Arガス圧20To
rrの冷陰極管、図14(B)は管径6mm φ,Arガス
圧10Torrの冷陰極管の電位分布を示す。図15は図1
4に示した管で管長がそれぞれ管長80mm,管長100
mmの管の発光効率の周波数依存性を示す。図14での管
電圧とは実測値Vと力率cos φの積である。また、図1
5での発光効率とは、それぞれの管の40kHzで測定
した輝度で規格化したものである。これらのデータによ
れば、明らかにある周波数(MHz帯)以上で陰極降下
電圧が低下し、発光効率が向上していることがわかる。 【0070】図16は本発明の放電管点灯装置の第2実
施例の構成図である。同図中、図11と同一構成部分に
は同一符号を付し、その説明は省略する。本実施例は圧
電トランス14の出力電極19側にフィードバック回路
22を設け、このフィードバック回路22によりフィー
ドバック信号を生成し、駆動回路13を制御することに
より自励振を行なう。 【0071】フィードバック回路22は抵抗R21
22,増幅器23,位相調整回路24よりなる。フィー
ドバック回路22では圧電トランス14の出力電極14
の電圧変動を抵抗R21,R22で減圧した後、増幅器23
で増幅し、さらに位相調整回路24で発振が生じるよう
に位相が調整して、フィードバック信号として駆動回路
13に供給する。以上により、圧電トランス14で自励
振が行なわれるため、放電管21に数MHzの高周波数
の電圧を印加できる。 【0072】なお、図11,図16では圧電トランス1
4として図1,図3,図4に示す電源構造をもつものを
想定したがこれに限ることはなく、他の電極、圧電基板
の結晶構造を有する圧電トランスによっても実現可能
で、要は数MHzの高周波電圧を放電管21に印加でき
ればよい。 【0073】図17は本発明の放電管点灯装置の第3実
施例の構成図を示す。同図中、図15と同一構成部分に
は同一符号を付し、その説明は省略する。 【0074】本実施例は高周波高電圧発生手段としてコ
イルL21及びコンデンサC21よりなる共振回路31を用
いている。 【0075】本実施例では放電管21に印加される電圧
2 は入力電圧をV1 ,共振回路31のクオリティファ
クタをQとすると V2 =Q・V1 で表わされる。 【0076】図18に本発明の放電管点灯装置の第4実
施例の構成図を示す。同図中、図16,図17と同一構
成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。 【0077】本実施例は高周波高電圧発生手段として共
振子41とコンデンサC31とを用いた共振回路42を用
いてなる。図19に共振子41の等価回路図を示す。共
振子41は等価容量C0,付加容量Cd,インダクタン
スLより構成され、以上の要素により決まる周波数で共
振する。本実施例において、放電管21に印加される電
圧V2 は入力電圧をV1 ,放電管21及び共振回路42
の共振系のクオリティファクタをQ,共振子41の等価
容量をC0,外付けコンデンサC31の容量をC1とする
と、 V2 =Q・V1 ・C0/(C1+C0) で表わされる。 【0078】 【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、出力電極
間を結合する結合電極により出力電圧を昇圧することが
できるため、昇圧比を大きく取ることができる等の特長
を有する
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の圧電トランスの第1実施例の構成図で
ある。 【図2】本発明の圧電トランスの第1実施例の動作説明
図である。 【図3】本発明の圧電トランスの第2実施例の構成図で
ある。 【図4】本発明の圧電トランスの第3実施例の構成図で
ある。 【図5】本発明の昇圧回路の第1実施例のブロック構成
図である。 【図6】圧電トランスの等価回路図である。 【図7】本発明の昇圧回路の第1実施例の回路構成図で
ある。 【図8】本発明の昇圧回路の第2実施例の回路構成図で
ある。 【図9】本発明の昇圧回路の第3実施例の回路構成図で
ある。 【図10】本発明の昇圧回路の周波数特性図である。 【図11】本発明の放電管点灯装置の第1実施例のブロ
ック図である。 【図12】本発明の放電管点灯装置の動作説明図であ
る。 【図13】低周波数駆動での放電管の動作説明図であ
る。 【図14】本発明の放電管点灯装置の第1実施例の動作
説明図である。 【図15】本発明の放電管点灯装置の第1実施例の動作
説明図である。 【図16】本発明の放電管点灯装置の第2実施例の構成
図である。 【図17】本発明の放電管点灯装置の第3実施例の構成
図である。 【図18】本発明の放電管点灯装置の第4実施例の構成
図である。 【図19】共振子の等価回路図である。 【図20】従来の圧電トランスの一例の構成図である。 【符号の説明】 1 圧電トランス 2 圧電基板 3 入力電極 4 出力電極 4a 第1の出力電極 4b 第2の出力電極 4c,4d 結合電極 11 昇圧回路 12 直流電源 13 駆動回路 14 圧電トランス 15 フィードバック用インピーダンス 16 アンプ回路 21 放電管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−259528(JP,A) 特開 平5−218524(JP,A) 渡辺、清水、圧電ストリップにおける 高次幅振動のエネルギー閉じこめとその フィルタへの応用,電子情報通信学会論 文誌A,日本,電子情報通信学会,1988 年 8月25日,Vol.J71−A,N o.8,p.1489−1498 Nobuo Wakatsuki,L ow−Loss Piezoelect ric Transformer Us ing Energy Trappin g of Width Vibrati on,Jpn.J.Appl.Phy s.,日本,応用物理学欧文誌刊行会, 1993年 5月30日,Vol.32,Par t 1,No.5B,p.2317−2320 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/107 H02M 7/48 H05B 41/02 H02M 3/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧電基板の同一面上に形成された入力
    極間に交流を印加し、該圧電基板に幅辷り振動を励起さ
    せ、該幅辷り振動に応じて該圧電基板の前記入力電極の
    形成面に形成された出力電極間に電圧を発生させる圧電
    トランスにおいて、 前記出力電極とは分離して設けられ、前記圧電基板の
    振に応じた電圧を発生する結合電極を介して前記出力電
    極間を結合することを特徴とする圧電トランス
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渡辺、清水、圧電ストリップにおける高次幅振動のエネルギー閉じこめとそのフィルタへの応用,電子情報通信学会論文誌A,日本,電子情報通信学会,1988年 8月25日,Vol.J71−A,No.8,p.1489−1498

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