JP3360683B2 - 薄膜引張試験装置 - Google Patents
薄膜引張試験装置Info
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Description
置に関する。
い薄膜の端部をチャックすることが困難であり、機械的
チャック手段では薄膜が破壊されやすい。この問題を解
決するために、本出願人は、薄膜チャック手段の薄膜吸
着面と、それに向かい合う薄膜との間に、異なる電荷を
帯電させることによって両者間に静電吸引力を発生さ
せ、この静電吸引力によって薄膜をチャックする技術を
創造した。この技術が特開平9−184794号公報に
開示されている。
て薄膜をチャックする技術は極めて有効であり、取扱い
にくい薄膜の引張試験を効率よく行うことを可能にす
る。しかしながら改良すべき事項が残されている。薄膜
引張試験装置では、試験対象物を試験装置にセットした
りリセットしたりする必要がある。また測定する薄膜の
厚さや基板の厚さが様々である。このために薄膜の自由
端をチャックする薄膜チャック手段と基板の間の、基板
に垂直方向の距離を可変にする必要がある。その一方、
測定時には、薄膜チャック手段の基板に垂直方向の位置
を正確に位置決めして、引張方向と薄膜の面を平行に位
置決めする必要がある。薄膜チャック手段でチャックさ
れた薄膜が引張方向に平行でないと、薄膜の面内で働く
引張荷重からずれた引張荷重を測定することになり、薄
膜の面内での歪みからずれた歪みを測定することにな
り、測定される応力・歪みの関係が正確なものにならな
い。しかしながら、従来の装置ではそこまでの配慮がな
されていない。本発明は、従来の薄膜引張試験装置の薄
膜チャック手段の基板垂直方向の位置を正確に位置決め
できるように改良するものである。
引張試験装置は、基板をチャックする基板チャック手段
と、一端が基板に固着されて他端が自由端となっている
薄膜の自由端をチャックする薄膜チャック手段と、両チ
ャック手段間の間隔を広げる薄膜引張手段と、薄膜の歪
みを測定する手段と、薄膜に作用する引張荷重を測定す
る手段と、薄膜チャック手段と基板チャック手段のいず
れか一方を基板に垂直方向に移動させる手段とを備え
る。本発明の薄膜引張試験装置では、薄膜チャック手段
が薄膜との間で静電吸引力を発生させるものであり、か
つ、薄膜吸着面先端が薄膜側にわずかに傾斜しているこ
とを特徴とする。
において、最も重要なのは薄膜吸着面先端の基板垂直方
向の位置であり、これがずれると、薄膜を薄膜の面に平
行に引張ることができなくなる。薄膜吸着面を薄膜に平
行に維持することは実際上困難である。薄膜チャック手
段は極めて小型であり、シリコン等からマイクロマシニ
ングされた部材が利用されることが多く、しばしば破壊
され、交換を要する。交換のつど、薄膜吸着面を薄膜に
平行に調整するには長時間作業が必要とされる。従っ
て、薄膜吸着面が薄膜に平行な姿勢を標準姿勢としてお
くと、場合によっては先端が薄膜側に傾斜したり、ある
いは、反薄膜側に傾斜したりする。薄膜吸着面の先端が
反薄膜側に傾斜する場合、薄膜吸着面先端を薄膜に接触
されることが困難となり、薄膜吸着面の先端位置を薄膜
に対して正確に位置決めすることが困難となる。そこ
で、本発明では思い切って、薄膜吸着面先端が薄膜側に
わずかに傾斜する姿勢を標準姿勢とする。ここでいう
「わずかに」とは、薄膜チャック手段の取付公差があっ
ても薄膜吸着面先端が反薄膜側に向けて傾斜することが
ない角度範囲をいい、通常、2度前後である。標準姿勢
で2度前後傾斜していると、薄膜チャック手段の先端が
反薄膜側に向けて傾斜する角度で取り付けられることが
ない。薄膜吸着面先端が薄膜側にわずかに傾斜している
場合、薄膜吸着面先端の基板垂直方向の位置調整作業が
容易化され、位置調整の作業能率が向上する。
の工程を順に実行させるコントローラを付加する。 第1工程:薄膜チャック手段に電圧を印加しない状態
で、荷重測定手段で測定される荷重が急変するまで、薄
膜チャック手段と基板チャック手段のいずれか一方を基
板垂直方向に相互に接近する向きに移動させる。 第2工程:その移動位置から反基板側に試験片の厚み分
だけ薄膜チャック手段と基板チャック手段のいずれか一
方を遠ざける。ここで言う試験片との厚みとは、薄膜と
固着層の合計膜厚を言う。固着層の厚みが薄ければ、近
似的に薄膜の厚みに等しい。 第3工程:その遠ざけられた位置で薄膜チャック手段に
電圧を印加する。
向の位置が、基板位置を基準に調整される。しかも、試
験片の厚み分が補償されるために、薄膜と基板を平行に
して引張ることができる。
果をもたらすが、組合せて用いることが好ましい。即
ち、先端が基板に向けてわずかに傾斜した薄膜吸着面が
コントローラによって第1工程から第3工程に従って制
御されると、薄膜吸着面の先端と基板固着部との間の薄
膜が基板と平行となることが保証され、安定した測定が
保証される。
しておく。 (形態1)基板をチャックする基板チャック手段と、一
端が基板に固着されて他端が自由端となっている薄膜の
自由端をチャックする薄膜チャック手段と、両チャック
手段間の間隔を広げる薄膜引張手段と、薄膜に作用する
引張荷重を測定する手段がユニット化されており、その
ユニットの全体が一括して顕微鏡に対して脱着可能であ
る。 (形態2) 引張試験中の薄膜を観測する顕微鏡を備
え、薄膜上の2点間距離の変化から薄膜の歪みを測定す
る。基板チャック手段と薄膜チャック手段間の距離の変
化から薄膜の歪みを間接的に測定する方式よりも、より
ミクロな現象の直接観測が可能となる。 (形態3) 薄膜チャック手段先端の基板に平行な面内
での位置を固定し、基板チャック装置が基板に平行な面
内で移動可能とする。 (形態4) 形態3において、薄膜チャック手段先端を
顕微鏡視野のほぼ中心に固定しておく。このことによっ
て、チャック作業と引張試験中の観測作業がやりやすく
なる。 (形態5) ユニットを顕微鏡に取り付けたときに、薄
膜チャック手段の先端位置が顕微鏡に対して固定されて
いる。 (形態6) 形態5において、薄膜チャック手段の先端
位置に顕微鏡焦点が調整されている。 (形態7) 基板チャック手段と薄膜チャック手段が容
器内に収容され、試験環境を制御できる。 (形態8) 薄膜チャック手段の電源と薄膜チャック手
段間に保護抵抗を挿入する。この場合、充分に強力に吸
着しながら、しかも、吸着の瞬間に薄膜に大きなショッ
クがかからないようにできる。 (形態9) 薄膜チャック用プローブは、ユニットに脱
着可能である。 (形態10) 基板に向けてわずかに傾斜する薄膜吸着
面の先端が、面取りされている。
中2は防振台であり、防振台2に顕微鏡台4がセットさ
れ、顕微鏡台4に顕微鏡6がセットされている。顕微鏡
6にはCCDカメラ10がセットされており、また、観
察スコープ8で観察することができる。顕微鏡台4に
は、後記するユニットを取付けるための台12が固定さ
れている。薄膜引張試験装置の主要部はユニット化され
ており、そのユニットAがユニット取付台12に脱着可
能となっている。即ち、ユニットAはユニットベース1
4を基礎フレームとして組付けられており、そのユニッ
トベース14がユニット取付台12に脱着可能となって
いる。薄膜引張試験を実施する場合にはユニットAをユ
ニット取付台12に取付ける。ユニットAを取外すこと
で、顕微鏡6等を他の用途に用いることができる。
取り付けられており、そのZレール16にZ台18がZ
方向に移動可能に組み付けられている。Z台18にはベ
ース20が固定され、そのベース20にステージ24が
支持されている。ステージ24はベース20に対して、
X方向、Y方向に平行移動可能であり、かつ、Z軸の回
りに回転可能である。そのステージ24の上面に、X軸
方向に積層されたピエゾ素子によってX軸方向に変位す
るアクチュエータ26が固定されている。アクチュエー
タ26の側面に半導体歪みゲージが貼り付けられてお
り、アクチュエータ26のX軸方向の変位量を測定する
ことができる。アクチュエータ26の上面にはヒータ2
8が固定される。ヒータ28の上面には基板30の裏面
を吸引して基板30をヒータ28の上面にチャック(固
定)する真空吸引口が設けられている。これに代えて、
ヒータ28の上面に基板30を機械的に固定する基板固
定具を設置しておいても良いし、ヒータ28の上面に基
板30を接着してチャック(固定)する方法を採用する
こともできる。基板30と、一端が基板30に固着され
ている薄膜34については、図2を参照して後記する。
固定されており、その荷重センサ42にプローブ38が
固定されている。
ており、その容器22はユニットベース14に固定され
ている。容器22には透明ガラスを利用した窓36が設
けられており、引張試験中の薄膜34を顕微鏡6で観察
し、CCDカメラ10で撮影することができる。容器2
2内の環境、例えば雰囲気ガスの種類、圧力、湿度等を
自在に調整することができる。
34の一端52が固着層32によって固着されている。
薄膜34の他端54は自由端となっている。基板30に
は、複数の薄膜34a、34b・・が平行に配置されて
いる。それぞれの薄膜34はX軸方向に伸び、複数の薄
膜34a、34b・・がY軸方向に配列されている。
に伸びている。プローブ38は、不純物を含む導電性の
シリコンブロックがマイクロマシニングされて形成され
ており、表面に酸化層が形成されて絶縁されている。表
面に窒化層を形成して絶縁することもできる。プローブ
38は概ね直方体形状であり、下面が薄膜吸着面として
利用される。プローブ38は荷重センサ42に対して脱
着可能である。
している。図3によく示されているように、プローブ3
8は荷重センサ42に取付けられたときに、先端38b
が薄膜34側にわずかに傾斜する姿勢となるように設計
されている。その角度は2度に設定されている。この場
合、荷重センサ42に対するプローブ38の取付け角の
公差が1.5度であり、プローブ38を交換しても、プロ
ーブ先端38bが薄膜34から離れる向きには傾斜する
ことがないように設計されている。プローブ38の先端
下面は面取りされており、プローブ38の鋭角が薄膜3
4に接することを防止している。
膜34を吸着する場合には、プローブ38と薄膜34間
に電位差を与える。プローブ38と薄膜34間に絶縁層
38aが存在するために電流が流れず、絶縁層38aを
挟んで向かいあうプローブ38と薄膜34に異なる電荷
が現れ、プローブ38と薄膜34間に静電吸引力が発生
する。この静電吸引力で薄膜34の自由端がプローブ3
8に固定(チャック)される。プローブ38と薄膜34
間に電位差を与える直流電源50と薄膜34の間には保
護用の抵抗56を挿入しておくことが好ましい。保護抵
抗56が挿入されていると、大きな吸着力を得ながら、
吸着時に薄膜34に大きなショックがかかることを防止
できる。また、プローブ38と薄膜34がショートする
異常現象が生じたときに、過電流が流れて薄膜34に損
傷を与えることを防止する。
クされた状態で、ピエゾ素子に通電する。するとピエゾ
素子で駆動されるアクチュエータ26が伸び、プローブ
38に対して基板30がX軸に沿って遠ざけられる。ピ
エゾ素子で駆動されるアクチュエータ26は、基板30
を固定する基板チャック手段(具体的にはヒータ28の
上面)と薄膜34をチャックする薄膜チャック手段(具
体的にはプローブ38)間の間隔を広げる手段として機
能する。
6が伸びると、薄膜34の一端は基板30を介して基板
チャック手段28でチャックされており、薄膜34の他
端は薄膜チャック手段38でチャックされているため
に、薄膜34は引張られる。薄膜34が引張られている
間、荷重センサ42が薄膜34に作用している引張荷重
を測定し、アクチュエータ26の側面に貼り付けられて
いる半導体歪みゲージが薄膜34の伸び量を測定する。
この結果、薄膜34の歪みと応力の関係が測定される。
6が発生する荷重と、薄膜チャック手段38による薄膜
34のチャック力は充分に高く、測定中に薄膜34は破
断する。この薄膜引張試験装置によると、薄膜34が破
壊されるまで、歪みと応力の関係を計測しつづけること
ができる。
置は、ユニットベース14をユニット取付台12に固定
することによって、顕微鏡6に対して一定の位置に位置
決めされる。この位置関係は、顕微鏡6の視野のほぼ中
心にプローブ38の先端が位置し、しかも、プローブ3
8の先端に顕微鏡6の焦点が調整されている位置関係と
されている。このために、引張試験のつど、顕微鏡の視
野を調整したり焦点を調整したりする負担から解放され
る。
薄膜34a、34b・・がY方向に配列している。そこ
で、基板30をY方向にピッチ分だけ移動させて引張試
験を繰返し実施することで、1枚の基板30で複数薄膜
34a、34b・・の引張試験が実行できる。この場
合、重要なことは、先の引張試験で破断された薄片をプ
ローブ38から剥がすことである。この場合、特開平9
−184794号公報で開示した方法が有用であり、剥
がす場合には、基板30とプローブ38の間に、吸着時
とは逆向きの電圧を加える。基板30の表面には絶縁層
30aが存在していることから、電流は流れない。ま
た、破断された薄膜38は、吸着用の電圧によって誘電
した種類の電荷でチャージされている。基板30とプロ
ーブ38の間に吸着時とは逆向きの電圧を加えると、基
板30と薄膜34の間には静電吸引力が発生し、薄膜3
4とプローブ38間には静電斥力が発生するために、破
断した薄膜34はプローブ38から剥がされて基板30
に吸着される。この結果、プローブ38は、新たな薄膜
を吸着することができる。
38の薄膜吸着面に一対の電極を設け、その一対の電極
表面を絶縁層で被覆する構造を用いることによって、薄
膜をチャックすることができる。基板30の表面にも絶
縁層で覆われた一対の電極を設けておくことで、薄膜3
4をプローブ38からアンチャックできる。この詳細
は、特開平9−184794号公報に記載されており、
重複した説明は省略する。この場合、薄膜34の自由端
近傍に、導体層を設けておくことによって、大きな吸着
力を得ることができる。
ヒータ28の温度を制御することによって、任意の温度
で薄膜34の引張り試験をすることができる。また、ユ
ニットAの全体が容器22内に収容されているために、
薄膜が置かれている環境、例えば、雰囲気気体の種類、
圧力、湿度等を自在に設定することができる。
板30に平行に伸びている姿勢で引張ることが好まし
く、この条件で試験をすると再現性がよいことが確認さ
れている。即ち、薄膜34が基板30に平行に伸びてい
る姿勢で引張ることによって、正確な測定が可能とな
る。
34のZ方向の位置決めが重要である。このユニットの
場合、顕微鏡6に対してプローブ38のZ方向位置(以
下高さという)が固定されており、薄膜34の高さの方
が調整される。プローブ38に対する薄膜34のZ方向
位置を調整するために、この試験装置は、コントローラ
44によって下記の手順を実行する。 (1)ステージ24をX方向に移動させて、X軸に沿っ
て見たときに、プローブ38の下面に薄膜34のチャッ
ク部が重複する位置関係におく。 (2)ステージ24をY方向に移動させて、Y軸に沿っ
て見たときに、プローブ38の下面に薄膜34が重複し
ない位置関係におく。 (3)Z台18によって、基板30と薄膜34を上昇さ
せる。このとき、プローブ38には電圧を印加せず、荷
重センサ42で荷重を測定しつづける。荷重センサ42
で測定された荷重の変化量が基準値以上になったとき
に、Z台18の移動を停止させる。 (4)上記(3)で停止した位置からZ台18を薄膜3
4と固着層32の合計膜厚分だけ遠ざける。 (5)ステージ24をY方向に移動させて、Y軸に沿っ
て見たときに、プローブ38の下面に薄膜34のチャッ
ク部が重複する位置関係におく。 (6)プローブ38には電圧を印加する。この結果、プ
ローブ38の下面に薄膜34が吸着される。以後、先に
説明した手順で、薄膜34のひずみと応力の関係を、薄
膜34が破壊されるまで測定しつづける。
の吸着面は、基板30から薄膜34と固着層32の合計
膜厚分だけ離れた位置に調整され、(6)で吸着される
薄膜34は、基板30の表面に平行となる。薄膜34が
基板30の表面に平行な状態で引張試験が実施されるた
めに、正確な歪みと応力の関係が測定できる。
向けてわずかに傾斜している。この結果、(3)の工程
完了時には、プローブ38の先端38bの下面が基板3
0に接する状態となっている。このために、(4)の工
程完了時には、プローブ38の先端38bの下面が基板
30から薄膜34と固着層32の合計膜厚分だけ離れた
位置に調整される。引張試験中の薄膜34の向きはプロ
ーブ38の先端38bの下面の高さで決定されるとこ
ろ、薄膜34の向きを決める肝心の高さが正確に調整さ
れるのである。仮に、プローブ38の先端が反基板側に
傾斜していると、(3)と(4)の工程を実行しても、
引張試験中の薄膜が基板と平行ならない。プローブ38
の先端38bを基板30に向けてわずかに傾斜させてお
くことによって、測定結果の正確性が保証されるのであ
る。測定に先立って、ステージ24はZ軸回りの位置が
調整されており、基板30とプローブ38の薄膜吸着面
が平行で、プローブ38の長さ方向がX軸を向くように
調整されている。
8に対して基板30を移動される。この逆に、固定され
た基板30に対してプローブ38の高さを変える場合に
も、同じことができる。この実施例では、特開平9−1
84794号公報に記載されているように、ピエゾ素子
で駆動されるアクチュエータ26の側面に半導体歪みゲ
ージを貼り付けて薄膜の歪みを測定している。これに代
えて、レーザ変位計等を利用して薄膜の歪みを測定して
もよい。最も好ましくは、薄膜34の歪みを直接に観測
する方法であって、この方法を採用する場合には、薄膜
34に距離がわかっている2点をマーキングしておく。
そして、CCDカメラ10の撮影データを画像処理して
2点間の距離の変化を経時的に算出しつづける。このよ
うにして算出される距離の変化から薄膜34の歪みが算
出される。このようにして算出される歪みと応力の関係
は極めて正確なものとなる。
させておくと、引張試験中の薄膜の向きを決定するプロ
ーブの先端下面の高さを正確に位置決めすることがで
き、引張試験結果の正確性が向上する。薄膜を基板に平
行な姿勢で引張試験できることから、アクチュエータの
引張方向と薄膜を平行にすることができ、しかも、その
平行面内での歪みを正確に測定することができる。仮に
薄膜が基板に平行でなければ、アクチュエータによる引
張方向が薄膜の向きと平行にならず、また、半導体ひず
みゲージ等で測定される歪みは薄膜の面内での歪みとな
らない。これに比較して、本発明によると、正確な測定
が行なわれる。また、試験装置のコントローラに、薄膜
チャック手段または基板チャック手段の一方を、薄膜チ
ャック手段に電圧を印加しない状態で、荷重測定手段で
測定される荷重が急変するまで、基板に垂直方向に接近
する向きに移動させ、その移動位置から反基板側に試験
片の厚み分だけ遠ざけ、ついで薄膜チャック手段に電圧
を印加する手順を実行させると、薄膜を基板に平行な姿
勢で引張試験でき、正確な測定が可能となる。
タ 28:ヒータ 30:基板 32:固着層 34:薄膜 36:観測窓 38:プローブ(薄膜チャック手段) 42:荷重センサ 44:コントローラ 46:画像取得装置 48:パソコン 50:帯電用電源 56:保護抵抗
Claims (2)
- 【請求項1】 基板をチャックする基板チャック手段
と、一端が基板に固着されて他端が自由端となっている
薄膜の自由端をチャックする薄膜チャック手段と、両チ
ャック手段間の間隔を広げる薄膜引張手段と、薄膜の歪
みを測定する手段と、薄膜に作用する引張荷重を測定す
る手段と、薄膜チャック手段と基板チャック手段のいず
れか一方を基板に垂直方向に移動させる手段とを備えた
薄膜引張試験装置において、 前記薄膜チャック手段は薄膜との間で静電吸引力を発生
させるものであり、かつ、薄膜吸着面先端が薄膜側にわ
ずかに傾斜していることを特徴とする薄膜引張試験装
置。 - 【請求項2】 基板をチャックする基板チャック手段
と、一端が基板に固着されて他端が自由端となっている
薄膜の自由端をチャックする薄膜チャック手段と、両チ
ャック手段間の間隔を広げる薄膜引張手段と、薄膜の歪
みを測定する手段と、薄膜に作用する引張荷重を測定す
る手段と、薄膜チャック手段と基板チャック手段のいず
れか一方を基板に垂直方向に移動させる手段とを備えた
薄膜引張試験装置において、 薄膜チャック手段と基板チャック手段のいずれか一方
を、薄膜チャック手段に電圧を印加しない状態で、荷重
測定手段で測定される荷重が急変するまで、基板垂直方
向に相互に接近する向きに移動させ、その移動位置から
反基板側に試験片の厚み分だけ遠ざけ、ついで薄膜チャ
ック手段に電圧を印加するコントローラを有することを
特徴とする薄膜引張試験装置。
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JP2002221474A JP2002221474A (ja) | 2002-08-09 |
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CN106769476B (zh) * | 2017-01-16 | 2019-03-29 | 重庆大学 | 预应力圆形薄膜结构中薄膜预应力的轴加载测量方法 |
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