JP3359882B2 - 二芳香族化合物、および、ヒトまたは動物用医薬品並びに化粧品中へのそれらの使用 - Google Patents

二芳香族化合物、および、ヒトまたは動物用医薬品並びに化粧品中へのそれらの使用

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JP3359882B2 JP08494999A JP8494999A JP3359882B2 JP 3359882 B2 JP3359882 B2 JP 3359882B2 JP 08494999 A JP08494999 A JP 08494999A JP 8494999 A JP8494999 A JP 8494999A JP 3359882 B2 JP3359882 B2 JP 3359882B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規で且つ有用な
産業的生成物としての、二芳香族化合物に関する。本発
明はまた、ヒト又は動物用医薬品に使用することを意図
した薬理学的組成物中或いは化粧品組成物中におけるこ
れら新規化合物の用途に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明による化合物は
細胞分化及び細胞増殖の分野で顕著な活性を有してお
り、そして更に詳細には、ケラチン化疾患に関連した皮
膚科学的病訴、炎症成分及び/又は免疫アレルギー成分
による皮膚科学的(又は他の)病訴並びに良性か又は悪
性のどちらかの皮膚又は表皮増殖の局所及び全身治療で
適用される。これら化合物はまた、結合組織の変性疾患
の治療において、皮膚の光線誘発性老化及び年代的老化
の双方と闘うために、また、瘢痕形成疾患の治療用に使
用することも可能である。これら化合物は更に、眼科分
野、特に角膜疾病の治療で適用される。本発明による化
合物はまた、身体及び毛髪衛生学用の化粧品組成物にも
使用可能である。
【0003】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明は、下記一般式(I):
【0004】
【化6】
【0005】(式中、 − R1は、(i) −CH3基、(ii) −CH2OR
2基、(iii) −CO−R3基を表わし、R2およびR
3は、以下の意味を有し、 − Ar1は式(a)ないし(c):
【0006】
【化7】
【0007】から選択される基を示し、R4、R5
6、R7、R8、R9、R10およびR11は、以下の意味を
有し、 − Ar2は下記の式(d)から(h):
【0008】
【化8】
【0009】から選択される基を示し、R12およびR13
は以下に示す意味を有しており、 − Xは、以下の式(i)〜(l):
【0010】
【化9】
【0011】から選択される基を示し、R14、R15、お
よびYは以下に示す意味を有しており、 − R2は、水素原子、低級アルキル基またはCO−R
16基を示し、R16は以下に示す意味を有しており、 − R3は、(a)水素原子、(b)低級アルキル基、
(c)式:
【0012】
【化10】
【0013】の基を示し、 − R’およびR”は、以下の意味を示し、 (d)−OR17基、 R17は以下に示す意味を有しており、 − R4は、水素原子、ポリエーテル基、低級アルキル
、またはOR18基を 示し、R18は以下に示す意味を
有しており、 − R5は、水素原子、低級アルキル基、ポリエーテル
基、または、OR19基を表わし、R19は、以下に示す意
味を有しており、 − R6は、tert−ブチル基を示し、 − R7は、低級アルキル基、ポリエーテル基、また
は、OR20基を表わし、R20は、以下に示す意味を有し
ており、 − R6およびR7は、隣接する芳香環とともに、任意に
メチル基で置換された、および/または、任意に酸素ま
たはイオウ原子が介在した、6員環を形成してもよく、 − R8は、tert−ブチル、アダマンチル、アリール、
またはアラルキル基を示し、 − R9およびR10は、隣接する芳香環とともに、任意
にメチル基で置換された、および/または、任意に酸素
またはイオウ原子が介在した、5または6員環を形成し
てもよく、 − R11は、水素原子、1から9の炭素原子を含む低級
アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ポリエー
テル基、または−OR21基を表わし、R21は、以下に示
す意味を有しており、 − R12は、水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ
基、ポリエーテル基、または−OR22基を表わし、R22
は、以下に示す意味を有しており、 − R13は、水素原子、低級アルキル基、または−CO
23基を表わし、R23は、以下に示す意味を有してお
り、 − R14およびR15は、同一でも異なっていてもよく、
水素原子または低級アルキル基を示し、 − Yは、酸素原子またはCH2基を示し、 − R16は、低級アルキル基を示し、 − R17は、水素原子、1から20の炭素原子を有する
直鎖または分枝のアルキル基、アルケニル基、モノ−ま
たはポリヒドロキシアルキル基、任意に置換された、ア
リールまたはアラルキル基、糖残基を示し、 − R’およびR”は、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、低級アルキル基、モノ−またはポリヒドロ
キシアルキル基、任意に置換されたアリール基、または
アミノ酸残基であるか、または、共にヘテロ環を形成
し、 − R18、R19、およびR20は、同一でも異なっていて
もよく、 水素原子、低級アルキル基、アルケニル基、
モノ−またはポリヒドロキシアルキル基、アリール基、
任意に置換されたアラルキル基、または−(CH2n−R
24基を示し、nおよびR24は、以下の意味を有し、 − R21およびR22は、同一でも異なっていてもよく、
アルケニル基、モノ−またはポリヒドロキシアルキル
基、アリール基、任意に置換されたアラルキル基、また
は−(CH2n−R24基を示し、nおよびR24は、以下の意
味を有し、 − R23は、低級アルキル基を示し、 − R24は、ヘテロ環、モノヒドロキシアルキル基、任
意に低級アルキル基で置換されたチオール基、任意に少
なくとも1つの低級アルキル基で置換されたアミノ基、
−COOR25基、または−CON(R26)R27基を示し、R25
26、およびR27は以下の意味を有し、 − R25は、水素原子または低級アルキル基を示し、 − R26およびR27は、同一でも異なっていてもよく、
水素原子、低級アルキル基、または任意に置換されたア
リール基、または、共にヘテロ環を形成し、 − nは、2から9までの整数であり、ただし、 − Ar1が、式(c)の基を示し、Xが式(i)または
(j)の基を示す場合、 ・R11は、−OR21またはポリエーテル基を示し、また
は、 ・Ar2が、式(d)の基を示し、ここで、R12が−OR22
たはポリエーテル基を示し、 − 式(I)の化合物が以下のもの: Ar1が式(c)の基を示し、Xが式(i)の基を示し、R12
が水素原子を示し、R1がCOR3基(ここで、R3は−OR17
を示し、R17が水素原子を示す)を示す場合、R11は置換
基Ar2に対してオルト位においてメトキシメトキシ基を
示し、Ar1が式(c)の基を示し、Xが式(i)の基を示
し、R11が置換基Ar2に対してオルト位においてメチル基
を示し、R1がCOR3基(ここで、R3は−OR17基を示し、R
17が水素原子を示す)場合、R12は置換基Ar1に対してオ
ルト位またはパラ位においてメトキシメトキシ基を示
す、とは相違する)の化合物に関する。
【0014】本発明はまた、R1がカルボン酸官能基であ
る式(I)の化合物の塩、および式(I)の前記化合物の
光学または幾何異性体にも関する。本発明による化合物
が塩の形態である場合には、これらは好ましくは、アル
カリ金属又はアルカリ土類金属の塩、或いは亜鉛又は有
機アミンの塩である。
【0015】本発明によれば、”低級アルキル基”と
は、1から12までの、好ましくは1から9までの炭素
原子を有する基を意味し、有利にはメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、ノニル、デシル、及びドデシ
ル基を意味する。”1から20までの炭素原子を有する
直鎖または分枝のアルキル基”とは特に、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル基を意味する。”アルコキシ
基”とは、好ましくは1から9の炭素原子を含有する基
を意味し、特に、メトキシ、プロピルオキシ、ペンチル
オキシ、およびヘプチルオキシ基を意味する。
【0016】”モノヒドロキシアルキル”または”ポリ
ヒドロキシアルキル”基とは、1から6の炭素原子およ
び1から5のヒドロキシル基を含有する基として理解さ
れるべきである。モノヒドロキシアルキル基としては、
2または3の炭素原子を含有する基が好ましく、特に2
−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、または
3−ヒドロキシプロピル基である。ポリヒドロキシアル
キル基としては、3から6の炭素原子と2から5のヒド
ロキシル基を含有する基が好ましく、特に2,3−ジヒ
ドロキシプロピル、2,3,4−トリヒドロキシブチ
ル、および2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル
基、またはペンタエリスリトール残基である。
【0017】”アリール基”は好ましくは、少なくとも
1つのハロゲン原子、ヒドロキシル基、低級アルキル
基、アルコキシ、ニトロ官能基、ポリエーテル基、また
は任意にアセチル基で保護されたまたは任意に少なくと
も1つの低級アルキル基で置換されたアミノ官能基で、
任意に置換されてもよいフェニル基を意味する。”アラ
ルキル基”は好ましくは、任意に少なくとも1つのハロ
ゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、
ニトロ官能基、ポリエーテル基またはアセチル基で任意
に保護されたまたは少なくとも1つの低級アルキル基で
任意に置換されたアミノ官能基で任意に置換された、フ
ェネチルまたはベンジル基を意味する。アルケニル基と
しては、2から5の炭素原子を有し、1以上のエチレン
性不飽和を有する基が好ましく、たとえば、アリル基が
好ましい。
【0018】”ポリエーテル基”は、1から6の炭素原
子と1から3の酸素またはイオウ原子を含有する基を意
味し、たとえばメトキシメチルエーテル、メトキシエト
キシメチルエーテル、またはメチルチオメチルエーテル
基を意味する。糖残基としては、たとえばグルコース、
ガラクトース又はマンノース或いはグルクロン酸から誘
導される残基が好ましい。アミノ酸残基としては、哺乳
類の蛋白質をなすLまたはD体の20のアミノ酸の少なく
とも1つから誘導されたものが好ましい。これらは、リ
ジン、グリシンまたはアスパラギン酸から誘導された残
基から特に選択される。ヘテロ環とは好ましくは、上記
で定義したC1-C6アルキル基又はモノ−またはポリヒ
ドロキシアルキル基で4位が任意に置換されたピペリジ
ノ、モルホリノ、ピロリジノ又はピペラジノ基である。
【0019】本発明の範囲内に入る上記式(I)の化合
物のなかでは、特に次の化合物に言及することができ
る: − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−メト
キシ−3−ビフェニリル)アクリル酸、 − 3−(2’−ベンジルオキシ−3’,5’−ジ−te
rt−ブチル−6−ヒドロキシ−3−ビフェニリル)アク
リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−ペンチルオキシ−3−ビフェニリル)アク
リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル
酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−ヒドロキシフェニル]アクリル酸、 − [4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,8,
8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)フェニル]プロピン酸、 − 3−[3−(3−プロピルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
酸、 − 3−[3−(3−ペンチルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
酸、 − 3−(5’−アダマンタン−1−イル−4’−メト
キシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)アクリル酸、 − 3−(5’−アダマンタン−1−イル−6−ヒドロ
キシ−4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニリ
ル)アクリル酸、 − 3−(5’−アダマンタン−1−イル−4’−メト
キシ−6−メトキシメトキシ−2’−メチル−3−ビフ
ェニリル)アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシベ
ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシベ
ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸、 − 3−{3−[3−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−ヒドロキシヘプチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−ヒドロキシペンチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(3−ヒドロキシプロピルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリル酸、 − 3−(3’−アダマンタン−1−イル−4’−ヒド
ロキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸、 − 5−[4−メトキシ−3−(5,5,8,8−テト
ラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)フェニル]−3−メチルペンタ−2,4−ジエン
酸、 − 5−[4−メトキシメトキシ−3−(5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)フェニル]−3−メチルペンタ−2,4−
ジエン酸、 − 5−[4−ヒドロキシ−3−(5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)フェニル]−3−メチルペンタ−2,4−ジエン
酸、 − 3−{3−[3−(5−tert−ブトキシカルボニル
ペンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−tert−ブトキシカルボニル
ヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−カルボキシヘプチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−カルボキシペンチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−カルバモイルペンチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−カルバモイルペンチルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[5,5,8,8−テト
ラメチル−3−(2−モルホリン−4−イルエトキシ)
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェ
ニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[5,5,8,8−テト
ラメチル−3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェ
ニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(2−メトキシメ
トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシメ
トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシメ
トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−ヒドロキシ
ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸、 − 3−[4−フルオロ−3−(3,5,5,8,8−
ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(3−メトキシ
ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−メトキシ
ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−フルオロ
ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−クロロベ
ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸、 − 3−[4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシメトキ
シ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−プロピルオキシ−3−ビフェニリル)アク
リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−ブチルオキシ−3−ビフェニリル)アクリ
ル酸、 − 3−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ−tert−ブ
チル−6−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−メトキ
シ−2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)アクリル
酸、 − 3−[4−ヒドロキシ−3−(5,5,8,8−テ
トラメチル−4−プロポキシ−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリル酸、 − エチル=3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリ
ラート、 − 3−メチル−5−[3−(3,5,5,8,8−ペ
ンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)フェニル]ペンタ−2,4−ジエン酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]プロプ−2−エン
−1−オール、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]プロペナール、 − N−エチル 3−[3−(3−ベンジルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニル]ア
クリルアミド、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]−1−モルホリン
−4−イル−プロペノン、 − N−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[3−(3
−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリルアミド、 − 5−(5’−アダマンタン−1−イル−4’−メト
キシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)−3−メチル
ペンタ−2,4−ジエン酸、 − 5−[4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,
8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]−3−メチルペンタ−2,
4−ジエン酸、 − 5−[4−ヒドロキシ−3−(3,5,5,8,8
−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)フェニル]−3−メチルペンタ−2,4−ジ
エン酸、 − 4−[3−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニ
ル]ペンタ−2,4−ジエン酸、 − 5−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−メト
キシ−3−ビフェニリル)−3−メチルペンタ−2,4
−ジエン酸、 − 5−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−プロ
ポキシ−3−ビフェニリル)−3−メチルペンタ−2,
4−ジエン酸、 − 5−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ−tert−ブ
チル−3−ビフェニリル)−3−メチルペンタ−2,4
−ジエン酸、 − 5−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ−tert−ブ
チル−6−ヒドロキシ−3−ビフェニリル)−3−メチ
ルペンタ−2,4−ジエン酸、 − 5−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)−3−メ
チルペンタ−2,4−ジエン酸、 − 5−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
キシ−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)−3−メチ
ルペンタ−2,4−ジエン酸。
【0020】本発明によれば、式(I)の化合物のなか
では、特に次の特徴のうちの少なくとも1つ、好ましく
は全てを満足するものが好ましい。 − R1は、−CO−R3基を表わし、 − Ar2は、式(d)または(e)基を示し、 − R11は、−O−R21基を表わし、 − R7は、−O−R20基を表わす。
【0021】本発明の主題は、また、式(I)の化合物
の調製方法、特に次の反応式にしたがった調製方法にも
関する。
【0022】
【化11】
【0023】化学式(Ia)の化合物は、ホスホナート
(7)のナトリウムまたはリチウム誘導体を用いて、Ho
rnerタイプの反応にしたがって、アルデヒド又はケトン
誘導体(5)から調製可能である。カルボニル化合物
(5)は、以下のいずれかの方法によって得られる。 − ボロン酸(3)およびハロ誘導体(4)とのカップ
リング反応によって得られる。該反応は、文献:N. Miy
aura et al. Synthetic Communications,(1981) 11(7),
513-519に記載された条件にしたがって、たとえばテト
ラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパ
ラジウム触媒の存在下、行われる。ボロン酸誘導体
(3)はたとえば、ハロ誘導体(1)から、リチウム誘
導体(2)への変換、および次いでトリメチルボラート
との反応および加水分解によって得られる。 − 触媒、たとえばパラジウムまたはニッケル誘導体
(NiCl2dppe)の存在下の亜鉛誘導体(8)とハロエス
テル誘導体(9)とのカップリング反応、それに次いで
エステル官能基(10)のアルコール(11)への変換
およびアルデヒド(5)への酸化によって得られる。
【0024】化学式(Ib)の化合物は、n−ブチルリチ
ウムとの反応およびそれに次ぐ二酸化炭素の存在下のカ
ルボキシル化によるアセチレン誘導体(6)から得られ
る。該アセチレン化合物(6)は、以下のいずれかの方
法によって得られる。 − アルデヒド誘導体(5)(R3が水素原子の場合)か
ら、四臭化炭素およびトリフェニルホスフィンとの反応
から2’2’−ジブロモスチレン誘導体を得て、これ
を、テトラヒドロフラン等の非プロトン性溶媒中、n−
ブチルリチウムなどの非親核性ベースによって、アセチ
レン誘導体に変換して得られる。 − ケトン誘導体(5)(R3が低級アルキルの場合)か
ら、リチウムジイソプロピルアミドなどのベースで、次
いでジアルキルホスファートクロリドで、再度リチウム
ジイソプロピルアミドで処理することを含む反応系列に
よって得られる。
【0025】R1が−COOH基である場合、化合物は、以下
のように調製される。 − アルキル、アリル、またはtert−ブチルタイプの保
護基を用いてR1を保護することによって得られる。フリ
ー形態への変換は、以下のように行われる。 − アルキル保護基の場合には、水酸化ナトリウムまた
は水酸化リチウムを用いて、THFまたはメタノールなど
のアルコール溶媒中で行われる。 − アリル保護基の場合には、モルホリン等の2級アミ
ンの存在下、ある種の遷移金属複合体等の触媒を用いて
行われる。 − tert−ブチルタイプの保護基の場合には、ヨウ化ト
リメチルシランを用いて行われる。
【0026】R1がアルコール官能基である場合、化合物
は、以下のように調製される。 − 相当するアルデヒド誘導体から、水素化アルキル金
属、たとえばナトリウムボロヒドリドの作用によって、
アルコール溶媒(たとえばメタノール)中で得られる。 − 水素化アルミニウムリチウムを用いた還元によって
酸誘導体から得られる。R1がアルデヒド官能基である場
合、化合物は、アルコール誘導体から、酸化マンガン、
ピリジニウムジクロマートまたはスワン(Swern)試薬
の存在下、酸化によって得られる。R1がアミド官能基で
ある場合、化合物は、相当するカルボキシル誘導体か
ら、酸クロリドを経由して、または、ジシクロヘキシル
カルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾールの存在
下、脂肪族、芳香族、またはヘテロ環アミンとの反応に
よって得られる。
【0027】これらの化合物のいくつかは、RXRレセプ
タに結合し、これらのいくつかは、アゴニスト活性を有
し、他のものは、アンタゴニスト活性を有するものであ
る。好ましい化合物はアンタゴニスト活性を有する。RX
Rレセプタアゴニストとしてのトランスアクティベート
特性および結合特性は、たとえば、文献:Levin et a
l., Nature 1992, 355, 359-61; Allenbyet al., Pro
c. Natl. Acad. Sci., 1993, 90, 30-4に示す公知の方
法によって定められている。
【0028】RXRアゴニスト活性はまた、1995年6
月19日付けで出願されたフランス特許出願第95/0
7301に記載されたテストによって定められる。該テ
ストは、以下の工程からなる:(i)RXRレセプタに特異
的なリガンド以外のステロイダル/チロイダル核レセプ
タのスーパーファミリの少なくとも1つのレセプタの活
性なリガンドであり、たとえばRArアゴニスト分子など
のRXRとヘテロダイマー化可能である化合物の十分量
を、哺乳類の皮膚の一部に局所適用し、(ii)RXRアゴ
ニスト活性を示すことの可能な分子を、工程(i)の
前、工程(i)中、工程(i)後、哺乳類の皮膚の同部分
に全身的または局所的に投与し、(iii)上記のように
処理した哺乳類の皮膚の部分の反応を評価する。RArア
ゴニスト分子の哺乳類の耳への局所適用への反応は、す
なわち、耳の厚みが増すことに相当するものであるが、
該反応は、RXRレセプタアゴニスト分子を全身的にまた
は局所的に定めることによって増加可能である。
【0029】RXRαアンタゴニスト活性は、以下の方法
にしたがって、選択的RXRαアゴニスト:6−[1−
(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル)シクロプロピル]ニコ
チン酸(CD3127)を50%のトランスアクティビテ
ィに阻害する投与量(IC50)を定めることによるトラン
スアクティベーションテストにおいて評価可能である。
ヘラ細胞は、クロラムフェニコム−アセチル−トランス
フェラーゼ(chloramphenicom−acetyl−transferase:
CAT)用レセプタジーンの、および、チミジンキナーゼ
の異種プロモータの反応要因1/2 CRBP IIクローン
化上流を含有するレセプタプラスミドと過剰のRXRα(p
565−RXRα)用ベクターコードを用いてコトランス
フェクト(co−transfect)される。コトランスフェク
トの18時間後、該細胞は、CD3127の固定濃度と評
価されるべき分子の増加濃度とを用いて処理される。処
理の24時間後、CAT活性を、ELISAによってアッセイす
る。使用したCD3127の固定濃度は、10-8Mであ
り、EC50に相当する。
【0030】本発明の主題はまた、医薬品としての上記
で定義した式(I)の化合物である。本発明による化合
物は次の治療分野で特に適している: 1)分化及び増殖と関係のあるケラチン化疾患に関連し
た皮膚科学的病訴の治療用、特に尋常性アクネ、面皰、
多形核白血球、酒さ性アクネ、結節嚢胞性アクネ、集族
性アクネ、老人性アクネ及び続発性アクネ、例えば、太
陽、医薬品投与関連又は職業的アクネの治療用、 2)他のタイプのケラチン化疾患、特に魚鱗癬、魚鱗癬
様状態、ダリエ病、掌蹠角皮症、白斑症及び白斑症様状
態、並びに皮膚又は粘膜(口腔)苔癬の治療用、 3)炎症成分及び/又は免疫アレルギー成分によるケラ
チン化疾患に関連した他の皮膚科学的病訴、そして特
に、皮膚乾癬であれ粘膜乾癬であれ又は爪乾癬であれ、
全ての形態の乾癬、そして更には乾癬性リウマチ、或い
は皮膚アトピー、例えば湿疹又は呼吸器アトピー、或い
は歯肉肥大の治療用; これらの化合物はケラチン化疾患
を示していない或る種の炎症性病訴でも使用することが
できる、 4)良性であれ悪性であれそしてウイルス起源であれ他
の起源であれ、全ての皮膚又は表皮増殖、例えば、疣
贅、扁平疣贅及び疣贅状表皮異形成の治療用、その際こ
れは口又は開花性乳頭腫及び、特に好塩基細胞及び有棘
細胞上皮腫の場合には紫外線照射によって誘導される増
殖に対しても可能であり、 5)水疱症及び膠原病のような他の皮膚科学的疾患の治
療用、 6)或る種の眼科疾患、特に角膜疾病の治療用、 7)光線誘発性であれ年代的老化であれ、皮膚老化の修
復用若しくは皮膚老化と闘うため、或いは紫外線角化症
及び色素沈着、又は年代的若しくは紫外線老化に関連し
た何らかの病理学の修復用、 8)局所又は全身用コルチコステロイドによって誘発さ
れる表皮萎縮及び/又は皮膚萎縮の徴候、或いは皮膚萎
縮の他の任意の形態の予防又は治癒用、 9)瘢痕形成疾患の予防若しくは治療用、又は線状皮下
出血の予防若しくは修復用、 10)アクネの過脂漏症又は単純性脂漏症のような皮脂
機能疾患と闘うため、 11)癌又は前癌状態の治療又は予防において、 12)関節炎のような炎症性病訴の治療において、 13)ウイルス起源の任意の全身的又は皮膚病訴、例え
ばカポジ症候群の治療において、 14)脱毛症の予防又は治療において、 15)免疫学的成分による皮膚科学的又は全身的病訴の
治療において、 16)動脈硬化症又は高血圧のような心血管系の病訴並
びにインスリン非依存性糖尿病及び肥満症の治療におい
て、 17)UV照射への暴露による皮膚疾患の治療におい
て。
【0031】上記した治療分野においては、本発明によ
る化合物は有利には、他のレチノイドタイプの活性を有
する化合物、ビタミンD類又はそれらの誘導体、コルチ
コステロイド、抗フリーラジカル剤、α−ヒドロキシ若
しくはα−ケト酸又はそれらの誘導体、或いはイオンチ
ャンネルブロッカーと組み合わせて使用することができ
る。”ビタミンD類又はそれらの誘導体”という表現
は、例えばビタミンD2又はD3の誘導体、そして特に
1,25−ジヒドロキシビタミンD3を言うものと理解
される。”抗フリーラジカル剤”とは、例えば、α−ト
コフェロール、スーパーオキシドジムスターゼ、ユビキ
ノールまたはある種の金属キレート剤を意味するものと
理解される。”α−ヒドロキシ若しくはα−ケト酸又は
それらの誘導体”とは、例えば、乳酸、リンゴ酸、クエ
ン酸、グリコール酸、マンデル酸、酒石酸、グリセリン
酸若しくはアスコルビン酸、またはその塩、アミド若し
くはエステルを意味するものと理解される。最後に、”
イオンチャンネルブロッカー”とは、例えば、ミノキシ
ジル(Minoxidil)(2,4−ジアミノ−6−ピペリジ
ノピリミジン 3−オキシド)及びその誘導体を意味す
るものと理解される。
【0032】本発明の他の主題は、上記で定義した式
(I)の化合物、それらの光学若しくは幾何異性体又は
それらの塩の少なくとも1つを含有する医薬品組成物で
ある。本発明の他の主題は、特に、上記病訴の治療を意
図した新規医薬品組成物であり、該組成物は、該組成物
の投与形態にあった薬理学的に許容可能なビヒクル中
に、上記式(I)の化合物、それらの光学若しくは幾何
異性体又はそれらの塩の少なくとも1つを含んでいるこ
とを特徴とする。本発明による化合物の投与は、経腸的
に、非経口的に、局所的に又は眼に適用することができ
る。
【0033】腸経路では、医薬品は、錠剤、ゼラチンカ
プセル、糖衣錠、シロップ、懸濁液、溶液、粉末、顆
粒、エマルション、微小球体若しくは極小球体又は放出
制御を可能にするポリマー若しくは脂質小胞の形態であ
ることができる。非経口経路では、組成物は注入又は注
射用溶液又は懸濁液の形態であることが可能である。本
発明による化合物は一般的には、約0.01mg/体重kg
から100mg/体重kgの1日投与量を1日1〜3回で投
与する。局所経路では、本発明による化合物に基づく薬
理学的組成物は、更に詳細には皮膚及び粘膜の治療用に
意図されており、そしてこの場合には、軟膏、クリー
ム、乳剤、ロウ膏、粉末、浸潤パッド、溶液、ゲル、ス
プレー、ローション又は懸濁液の形態であることが可能
である。これらはまた、微小球体若しくは極小球体又は
放出制御を可能にするポリマー若しくは脂質小胞又はポ
リマーパッチ及びヒドロゲルの形態であることもでき
る。これらの局所経路組成物は更に、臨床徴候に依存し
て無水形態か又は水性形態であることも可能である。
【0034】眼科経路では、それらは主として点眼剤で
ある。これらの局所又は眼科使用用組成物は、上記で定
義した式(I)の化合物、それらの光学若しくは幾何異
性体、或いはそれらの塩の少なくとも1つを、組成物の
総重量に対して、好ましくは0.001重量%から5重
量%の間の濃度で含有している。
【0035】本発明による式(I)の化合物は、化粧品
分野、特に身体及び毛髪衛生学、そして特にアクネにな
る傾向を有する皮膚タイプの治療用、毛髪の再成長促進
用、毛髪喪失と闘うため、皮膚又は毛髪の脂ぎった外観
の制御用、日光の有害な影響に対する保護において、或
いは生理学的乾燥皮膚タイプの治療において、そして光
線誘発性又は年代的老化の予防及び/又は闘うためにも
適用が見い出されている。化粧品分野では、本発明によ
る化合物は有利には、レチノイドタイプの活性を有する
他の化合物、ビタミンD類又はそれらの誘導体、コルチ
コステロイド、抗フリーラジカル剤、α−ヒドロキシ若
しくはα−ケト酸又はそれらの誘導体、或いはイオンチ
ャンネンル遮断剤と組み合わせて使用することも可能で
ある。上記のように、本発明の化合物と組み合わせた種
々の製品が提供される。
【0036】本発明はまた、局所適用に適当な化粧品的
に許容可能なビヒクル中に、上記で定義した式(I)の
化合物、それらの光学若しくは幾何異性体、或いはそれ
らの塩の少なくとも1つを含んでいることを特徴とする
化粧品組成物を提供し、該化粧品組成物は、クリーム、
乳液、ローション、ゲル、微小球体若しくは極小球体又
はポリマー若しくは脂質小胞体、石鹸又はシャンプーの
形態であってもよい。本発明による化粧品組成物中の式
(I)の化合物の濃度は有利には、組成物全重量に対し
て0.001重量%から3重量%の間である。
【0037】本発明による医薬品及び化粧品組成物はま
た、不活性添加物又は更には薬力学的若しくは化粧品的
に活性の添加物又はこれら添加物の組合せ物及び、特
に、湿潤化剤; 色素脱失剤、例えば、ヒドロキノン、ア
ゼライン酸、カフェイン酸又はコウジ酸; エモリエン
ト; 保湿剤、例えばグリセリン、PEG400、チアモル
ホリノン及びそれらの誘導体、或いは尿素; 抗脂漏症又
は抗アクネ剤、例えばS−カルボキシメチルシステイ
ン、S−ベンジルシステアミン、それらの塩及び誘導
体、又はベンゾイルペルオキシド; 抗生物質、例えばエ
リスロマイシン及びそのエステル、ネオマイシン、クリ
ンダマイシン及びそれらのエステル、並びにテトラサイ
クリン類; 抗真菌剤、例えば、ケトコナゾール又は4,
5−ポリメチレン−3−イソチアゾリドン類; 毛髪の再
成長促進剤、例えば、ミノキシジル(2,4−ジアミノ
−6−ピペリジノピリミジン 3−オキシド)及びその
誘導体並びにジアゾキシド(7−クロロ−3−メチル−
1,2,4−ベンゾチアジアジン 1,1−ジオキシ
ド)及びフェニトイン(5,5−ジフェニルイミダゾリ
ジン−2,4−ジオン); 非ステロイド抗炎症剤; カロ
テノイド、そして特に、β−カロテン; 抗乾癬剤、例え
ばアントラリン及びその誘導体、そして最後に、エイコ
サ−5,8,11,14−テトライノン酸及びエイコサ
−5,8,11−トリイノン酸、それらのエステル及び
アミドを含有することもできる。
【0038】本発明による組成物はまた、芳香強化剤、
パラヒドロキシ安息香酸エステルのような保存剤、安定
化剤、水分調整剤、pH調整剤、浸透圧修正剤、乳化剤、
UV-A及びUV-B遮蔽剤並びにα−トコフェロール、
ブチルヒドロキシアニソール又はブチルヒドロキシトル
エンのような抗酸化剤を含有することもできる。
【0039】
【実施例】本発明による式(I)の活性化合物、並びに
このような化合物に基づく種々の組成物を製造する幾つ
かの実施例をここで説明のために示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0040】A.化合物の実施例 実施例1 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−メトキシ
−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)2−ブロモ−4,6−ジ−tert−ブチルアニソー
ル 60mlのDMFおよび6g(21mmol)の2−ブロモ−4,
6−ジ−tert−ブチルフェノールを、窒素気流下、丸底
フラスコにいれる。694mg(29mmol)の水素化ナト
リウム(オイル中80%)を少しずつ添加し、ガスの発
生がやむまで該混合物を攪拌する。1.45ml(23.
2mmol)のヨードメタンを次いで添加し、該混合物を室
温で3時間攪拌する。反応媒体を氷冷水に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出し、有機相を放置後に分離し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥して濃縮する。得られた残さをシリカのカラ
ムクロマトグラフィーでヘプタンで溶出して精製する。
溶媒を蒸発させると、無色のオイル形態で所望の生成物
が6.1g(98%)得られる。
【0041】
【数1】
【0042】(b)2−メトキシ−3,5−ジ−tert−
ブチルフェニルボロン酸 6g(20.1mmol)の2−ブロモ−4,6−ジ−tert
−ブチルアニソールおよび50mlのTHFを、窒素気流
下、3首フラスコにいれる。9.7ml(24.1mmol)
のn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)を−78℃
で滴下し、該混合物を15分間攪拌する。同温度で、7
ml(30.1mmol)のトリイソプロピル=ボラートを2
時間攪拌しながら添加する。20mlの塩酸(1N)を−
50℃で添加し、該混合物を室温まで昇温させる。反応
媒体をエチルエーテルで抽出し、有機相を放置後に分離
し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮する。得られた固
体をヘプタンから磨砕して、ろ過し、乾燥する。4g
(75%)の所望のボロン酸が得られ、該生成物は、さ
らなる精製を行うことなく、次の合成に使用される。
【0043】
【数2】
【0044】(c)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 2.2g(8.3mmol)の2−メトキシ−3,5−ジ−t
ert−ブチルフェニルボロン酸、942mg(4.15mmo
l)の3−ブロモケイヒ酸、および70mlのDMEを、窒素
気流下、3首フラスコにいれる。11.4mlの炭酸カリ
ウム水溶液(2M)を滴下し、反応媒体を脱気する。1
44mg(0.12mmol)のテトラキストリフェニルホス
フィンパラジウム(0)を次いで添加し、該混合物を2
0時間還流する。水および酢酸エチルを反応媒体に添加
し、該混合物をpH1まで塩酸を用いて酸性化する。有機
相を放置後に分離し、水で洗浄して、硫酸マグネシウム
で乾燥して濃縮する。得られた残さをシリカのカラムク
ロマトグラフィーでヘプタンおよび酢酸エチル(75/
25)の混合物で溶出して精製すると、182−3℃の
融点を有する3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸が99
0mg(66%)得られる。
【0045】
【数3】
【0046】実施例2 3−(2’−ベンジルオキシ−ジ−tert−ブチル−6−
ヒドロキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド 15g(123mmol)の4−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、687mg(12.3mmol)の鉄粉、200mlのジク
ロロメタン、および10mlのTHFを、窒素雰囲気下、3
首フラスコにいれる。該混合物を0℃に冷却し、19.
60g(123mmol)のブロミンを滴下し、該混合物を
室温で1時間攪拌する。飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を
添加し、ジクロロメタンを蒸発させ、残さを酢酸エチル
で抽出して、有機相を放置後に分離し、水で洗浄して中
性のpHにして、硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒を濃縮
する。得られた残さをシリカのカラムクロマトグラフィ
ーで80%ヘプタンおよび20%ジクロロメタンで溶出
して精製する。溶媒蒸発後、121−124℃の融点を
有する白色綿状粉末を9.7g(39%)収集する。 (b)3−ブロモ−4−メトキシメトキシベンズアルデ
ヒド 9g(44.7mmol)の3−ブロモ−4−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド、30mlのTHFおよび30mlのDMFを、窒
素雰囲気下、250mlの丸底フラスコにいれる。1.4
8g(49.2mmol)の80%水素化ナトリウムを少し
ずつ添加し、該混合物を室温で30分間攪拌する。4.
32g(52.7mmol)のメトキシメチルクロリドを滴
下する。反応媒体を1時間室温で攪拌し、1N塩酸で酸
性化して、酢酸エチルで抽出する。有機相を放置後に分
離し、水で洗浄して中性のpHにし、硫酸マグネシウムで
乾燥して、溶媒を蒸発させる。11.5g(100%)
のオレンジ色のオイルが得られる。
【0047】(c)エチル=3−(3−ブロモ−4−メ
トキシメトキシフェニル)アクリラート 12g(53mmol)のトリエチル=ホスホノアセタート
および50mlのTHFを、窒素気流下、3首フラスコにい
れる。2.45g(81.6mmol)の水素化ナトリウム
(オイル中80%)を少しずつ添加し、該混合物をガス
の発生がやむまで攪拌する。50mlのTHF中の10g(4
0.8mmol)の3−ブロモ−4−メトキシメトキシベン
ズアルデヒドの溶液を次いで添加し、該混合物を1時間
室温で攪拌する。反応媒体を水に注ぎ、塩酸で酸性化し
て、酢酸エチルで抽出する。有機相を放置後に分離し、
硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を蒸発させる。得ら
れた残さをシリカのカラムクロマトグラフィーでヘプタ
ンおよび酢酸エチル(90−10)の混合物で溶出して
精製する。溶媒蒸発後、63−65℃の融点を有するエ
チル=3−(3−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニ
ル)アクリラートが9.6g(74%)得られる。 (d)2−ベンジルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
ブロモベンゼン 実施例1(a)の方法と同様にして、6g(21mmol)の
2−ブロモ−4,6−ジ−tert−ブチルフェノールを
2.8ml(23.2mmol)のベンジルブロミドと反応さ
せると、7.4g(94%)の所望の生成物が無色のオ
イル形態で得られる。
【0048】
【数4】
【0049】(e)2−ベンジルオキシ−3,5−ジ−t
ert−ブチルフェニルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、7.2g(19.3
mmol)の2−ベンジルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチ
ルブロモベンゼンを6.7ml(29mmol)のトリイソプ
ロピル=ボラートと反応させると、4.29g(65
%)の所望のボロン酸が得られる。
【0050】
【数5】
【0051】(f)エチル=3−(2’−ベンジルオキ
シ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−6’−メトキシメ
トキシ−3−ビフェニリル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、3.24g(9.5
3mmol)の2−ベンジルオキシ−3,5−ジ−tert−ブ
チルフェニルボロン酸を2g(6.35mmol)のエチル
=3−(3−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)
アクリラートと反応させると、2.4g(71%)の所
望のエチルエステルが得られる。
【0052】
【数6】
【0053】(g)エチル=3−(2’−ベンジルオキ
シ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−
3−ビフェニリル)アクリラート 2.14g(4mmol)の上記エチルエステル、10mlのT
HF、および10mlのエタノールを丸底フラスコにいれ
る。1mlの濃硫酸を添加し、該混合物を24時間室温で
攪拌する。反応媒体を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出す
る。有機相を放置後に分離し、水で洗浄して硫酸マグネ
シウムで乾燥し、濃縮する。得られた残さをヘプタンか
ら磨砕してろ過し、乾燥する。1.93g(100%)
の所望の生成物が得られる。
【0054】
【数7】
【0055】(h)3−(2’−ベンジルオキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−3−
ビフェニリル)アクリル酸 1.93g(4mmol)のエチル=3−(2’−ベンジル
オキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキ
シ−3−ビフェニリル)アクリラート、20mlのTHF、
2mlのメタノール、および4mlの水酸化ナトリウム溶液
(10N)を丸底フラスコにいれる。反応媒体を12時
間還流し、水に注ぎ、塩酸でpH1まで酸性化し、酢酸エ
チルで抽出する。有機相を放置後に分離し、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、濃縮する。得られた残さをヘプタンか
ら磨砕してろ過し、乾燥する。1.6g(87%)の2
30−1℃の融点を有する3−(2’−ベンジルオキシ
−3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−3
−ビフェニリル)アクリル酸が得られる。
【0056】
【数8】
【0057】実施例3 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ
−2’−ペンチルオキシ−3−ビフェニリル)アクリル
酸 (a)3,5−ジ−tert−ブチル−2−ペンチルオキシ
ブロモベンゼン 実施例1(a)の方法と同様にして、6g(21mmol)の
2−ブロモ−4,6−ジ−tert−ブチルフェノールを3
ml(23.2mmol)のヨードペンタンと反応させると、
7.3g(98%)の所望の生成物が無色のオイル形態
で得られる。
【0058】
【数9】
【0059】(b)3,5−ジ−tert−ブチル−2−ペ
ンチルオキシフェニルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、7.26g(20.
5mmol)の3,5−ジ−tert−ブチル−2−ペンチルオ
キシブロモベンゼンを7.1ml(30.75mmol)のト
リイソプロピル=ボラートと反応させると、6.4g
(98%)の所望のボロン酸が得られる。
【0060】
【数10】
【0061】(c)エチル=3−(3’,5’−ジ−ter
t−ブチル−6’−メトキシメトキシ−2’−ペンチル
オキシ−3−ビフェニリル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、3g(9.5mmol)
の3,5−ジ−tert−ブチル−2−ペンチルオキシフェ
ニルボロン酸を2g(6.35mmol)のエチル=3−
(3−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)アクリ
ラートと反応させると、2.1g(65%)の所望のエ
チルエステルが得られる。
【0062】
【数11】
【0063】(d)エチル=3−(3’,5’−ジ−ter
t−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−ペンチルオキシ−
3−ビフェニリル)アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、1.84g(3.6
mmol)の上記エチルエステルから出発すると、1.6g
(88%)の所望の生成物が得られる。
【0064】
【数12】
【0065】(e)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−6−ヒドロキシ−2’−ペンチルオキシ−3−ビフ
ェニリル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.62g(3.2
mmol)のエチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル
−6−ヒドロキシ−2’−ペンチルオキシ−3−ビフェ
ニリル)アクリラートから出発すると、1.2g(86
%)の166−7℃の融点を有する3−(3’,5’−
ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−ペンチルオ
キシ−3−ビフェニリル)アクリル酸が得られる。
【0066】
【数13】
【0067】実施例4 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ
−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)エチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
2’−メトキシ−6−メトキシメトキシ−3−ビフェニ
リル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、2.18g(8.2
6mmol)の3,5−ジ−tert−ブチル−2−ペンチルオ
キシフェニルボロン酸を2g(6.35mmol)のエチル
=3−(3−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)
アクリラートと反応させると、2g(70%)の所望の
エチルエステルが得られる。
【0068】
【数14】
【0069】(b)エチル=3−(3’,5’−ジ−ter
t−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−3−ビ
フェニリル)アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、1.45g(3.1
7mmol)の上記エチルエステルから出発すると、1.2
5g(96%)の所望の生成物が得られる。
【0070】
【数15】
【0071】(c)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−3−ビフェニリ
ル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.23g(3mmo
l)のエチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)
アクリラートから出発すると、800mg(69%)の1
66−7℃の融点を有する3−(3’,5’−ジ−tert
−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−3−ビフ
ェニリル)アクリル酸が得られる。
【0072】
【数16】
【0073】実施例5 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル酸 (a)3−ベンジルオキシ−2−ブロモ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン 実施例1(a)の方法と同様にして、5g(25mmol)の
3−ヒドロキシ−2−ブロモ−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレンを
3.5ml(29.5mmol)のベンジルブロミドと反応さ
せると、6.15g(66%)の所望の生成物が得られ
る。
【0074】
【数17】
【0075】(b)3−ベンジルオキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、6.15g(16.
5mmol)の3−ベンジルオキシ−2−ブロモ−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
ナフタレンを5.7ml(24.7mmol)のトリイソプロ
ピル=ボラートと反応させると、3.5g(62%)の
125−6℃の融点を有する所望のボロン酸が得られ
る。
【0076】
【数18】
【0077】(c)エチル=3−[3−(3−ベンジル
オキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメト
キシフェニル]アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、3.4g(10mmo
l)の3−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボ
ロン酸を3.17g(10mmol)のエチル=3−(3−
ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)アクリラート
と反応させると、3g(56%)の所望のエチルエステ
ルが得られる。
【0078】
【数19】
【0079】(d)3−[3−(3−ベンジルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェ
ニル]アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.3g(2.46
mmol)の上記エチルエステルから出発すると、1g(9
0%)の161−3℃の融点を有する3−[3−(3−
ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メト
キシメトキシフェニル]アクリル酸が得られる。
【0080】
【数20】
【0081】実施例6 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)−4−ヒドロキシフェニル]アクリル酸 (a)エチル=3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)−4−ヒドロキシフェニル]アク
リラート 実施例2(g)の方法と同様にして、1.8g(3.4mm
ol)のエチル=3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニ
ル]アクリラートから出発すると、1.2g(72%)
の所望のエチル=3−[3−(3−ベンジルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−ヒドロキシフェニル]
アクリラートが得られる。
【0082】
【数21】
【0083】(b)3−[3−(3−ベンジルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−ヒドロキシフェニル]
アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.2g(2.47
mmol)の上記エチルエステルから出発すると、980mg
(98%)の123−4℃の融点を有する3−[3−
(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4
−ヒドロキシフェニル]アクリル酸が得られる。
【0084】
【数22】
【0085】実施例7 [4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,8,8−
ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル)フェニル]プロピン酸 (a)2’,2’−ジブロモ−4−メトキシメトキシ−
3−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]エチ
レン 4.95g(14.71mmol)の4−メトキシメトキシ
−3−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]カル
ボキサルデヒドおよび50mlのジクロロメタンを丸底フ
ラスコにいれる。9.75g(29.4mmol)の四臭化
炭素および15.45g(58.84mmol)のトリフェ
ニルホスフィンを続いて添加し、該混合物を2時間室温
で攪拌する。反応媒体を濃縮し、残さをシリカのカラム
クロマトグラフィーでジクロロメタンで溶出して精製す
る。6.75g(88%)の所望の生成物が得られる。 (b)[4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,
8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]アセチレン 7.6g(12.9mmol)の2’,2’−ジブロモ−4
−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,8,8−ペン
タメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)フェニル]エチレンと50mlのTHFを、窒素気流
下、3首フラスコにいれる。11ml(27.1mmol)の
n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M)を−78
℃で滴下し、該混合物を室温まで昇温させる。反応媒体
を水に注ぎ、エチルエーテルで抽出し、有機相をデカン
タし、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮する。得られた
残さをシリカのカラムクロマトグラフィーでヘプタン及
び酢酸エチル(98:2)の混合物で溶出して精製す
る。溶媒蒸発後、3.68g(79%)の所望のアセチ
レン誘導体が黄色のオイル形態で得られる。
【0086】(c)エチル=[4−メトキシメトキシ−
3−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]プロ
ピノアート 3.65g(10.1mmol)の上記アセチレン誘導体と
60mlのTHFを、窒素気流下、3首フラスコにいれる。
4.45ml(11.1mmol)のn−ブチルリチウム溶液
(ヘキサン中2.5M)を−78℃で滴下し、該混合物
を30分間攪拌する。1.15ml(12.1mmol)のエ
チル=クロロホルマートを−78℃で添加し、該混合物
を室温まで昇温させる。反応媒体を塩化アンモニウム水
に注ぎ、エチルエーテルで抽出し、有機相をデカンタ
し、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮する。得られた残
さをシリカのカラムクロマトグラフィーでヘプタン及び
酢酸エチル(98:2)の混合物で溶出して精製する。
溶媒蒸発後、4.14g(95%)のエチル=[4−メ
トキシメトキシ−3−(3,5,5,8,8−ペンタメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)
フェニル]プロピノアートが黄色のオイル形態で得られ
る。 (d)[4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,
8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]プロピン酸 実施例2(h)の方法と同様にして、439mg(1mmo
l)のエチル=[4−メトキシメトキシ−3−(3,
5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]プロピノアートか
ら出発すると、375mg(91%)の168−170℃
の融点を有する[4−メトキシメトキシ−3−(3,
5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]プロピン酸が得ら
れる。
【0087】実施例8 3−[3−(3−プロピルオキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル酸 (a)エチル=3−[3−(3−プロピルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニ
ル]アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、3g(10.4mmo
l)の(3−プロピルオキシ−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)ボロン酸(WO97/33881に記載の調製)を
3.2g(10.1mmol)のエチル=3−(3−ブロモ
−4−メトキシメトキシフェニル)アクリラート(実施
例2(c)で調製)と反応させ、シリカのカラムクロマ
トグラフィーでヘプタン及び酢酸エチル(98:2)の
混合物で溶出して精製すると、2.1g(43%)の所
望のエチルエステルが得られる。 (b)3−[3−(3−プロピルオキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリ
ル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、724mg(1.5m
mol)のエチル=3−[3−(3−プロピルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェ
ニル]アクリラートから出発すると、620mg(91
%)の170−1℃の融点を有する3−[3−(3−プ
ロピルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メト
キシメトキシフェニル]アクリル酸が得られる。
【0088】実施例9 3−[3−(3−ペンチルオキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル酸 (a)2−ブロモ−3−ペンチルオキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン 実施例1(a)の方法と同様にして、5g(25mmol)の
3−ブロモ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールを3.9ml(2
9.5mmol)の5−ヨードペンタンと反応させると、7
g(79%)の所望の生成物が無色のオイル形態で得ら
れる。 (b)(3−ペンチルオキシ−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)ボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、6.9g(19.5
mmol)の2−ブロモ−3−ペンチルオキシ−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
ナフタレンから出発すると、4.68g(75%)の所
望のボロン酸誘導体が得られる。
【0089】(c)エチル=3−[3−(3−ペンチル
オキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメト
キシフェニル]アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、4g(12.6mmo
l)の(3−ペンチルオキシ−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)ボロン酸を2.64g(8.4mmol)のエチル=3
−[3−(3−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニ
ル)アクリラート(実施例2(c)で調製)と反応さ
せ、シリカのカラムクロマトグラフィーでヘプタン及び
酢酸エチル(98:2)の混合物で溶出して精製する
と、3.2g(75%)の所望のエチルエステルが得ら
れる。 (d)3−[3−(3−ペンチルオキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリ
ル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.7g(3.26
mmol)のエチル=3−[3−(3−ペンチルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシメトキシフェ
ニル]アクリラートから出発すると、1.35g(86
%)の178−80℃の融点を有する3−[3−(3−
ペンチルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メト
キシメトキシフェニル]アクリル酸が得られる。
【0090】実施例10 3−(5’−アダマンタン−1−イル−4’−メトキシ
−2’−メチル−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)4−ブロモ−3−メチルフェノール 80.0g(740mmol)の3−メチルフェノールおよ
び400mlの氷酢酸を窒素雰囲気下、2リットルの3首
フラスコにいれる。該混合物を15℃に冷却し、38ml
(742mmol)のブロミンを滴下し、該混合物を15℃
で3時間攪拌する。反応媒体を1リットルの水に注ぎ、
エチルエーテルで抽出し、有機相をデカンタして水で洗
浄してpHを中性にし、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を蒸発させる。得られた残さをヘプタンから磨砕して、
ろ過し、乾燥させる。70g(50%)の55−56℃
の融点を有する白色粉末が得られる。 (b)2−(1−アダマンチル)−4−ブロモ−3−メ
チルフェノール 70.0g(376mmol)の4−ブロモ−3−メチルフ
ェノール、63g(414mmol)の1−アダマンタノー
ル、500mlのヘプタン、および50mlのジクロロメタ
ンを窒素雰囲気下、2000mlの丸底フラスコにいれ
る。20ml(376mmol)の98%硫酸を滴下し、該混
合物を室温で3時間攪拌する。反応媒体を水に注ぎ、炭
酸水素ナトリウムでpH8−9まで中性化し、酢酸エチル
で抽出し、有機相をデカンタして水で洗浄してpHを中性
にし、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を蒸発させる。
得られた残さをヘプタンから磨砕して、ろ過し、乾燥さ
せる。59g(49%)の139−141℃の融点を有
するピンク白色粉末が得られる。
【0091】(c)2−(1−アダマンチル)−4−ブ
ロモ−5−メチルアニソール 8g(24.9mmol)の2−(1−アダマンチル)−4
−ブロモ−3−メチルフェノール、75mlのDMFおよび
25mlのTHFを、窒素気流下、250mlの3首フラスコ
にいれる。880mg(27.4mmol)の水素化ナトリウ
ム(オイル中75%)を少しずつ添加し、該混合物をガ
スの発生が終了するまで攪拌する。次いで、1.9ml
(30mmol)のヨードメタンを添加し、該混合物を室温
で2時間攪拌する。反応媒体を氷水に注ぎ、エチルエー
テルで抽出する。有機相をデカンタし、硫酸マグネシウ
ムで乾燥して、溶媒を蒸発させる。得られた残さをヘプ
タンから磨砕して、ろ過し、乾燥させる。6.44g
(77%)の129−131℃の融点を有する淡いベー
ジュ色の粉末が得られる。 (d)5−(1−アダマンチル)−4−メトキシ−2−
メチルフェニルボロン酸 6g(17.9mmol)の2−(1−アダマンチル)−4
−ブロモ−5−メチルアニソールおよび40mlのTHF
を、窒素気流下、250mlの3首フラスコにいれる。
7.9ml(19.7mmol)のn−ブチルリチウム(ヘキ
サン中2.5M)を−78℃で滴下し、該混合物を15
分間攪拌する。同温度で、5ml(21.5mmol)のトリ
イスプロピル=ボラートを添加し、該混合物を30分間
攪拌する。20mlの塩酸(1N)を−50℃で添加し、
該混合物を室温まで昇温させる。反応媒体をエチルエー
テルで抽出し、有機相をデカンタし、硫酸マグネシウム
で乾燥して濃縮する。得られた固体をヘプタンから磨砕
して、ろ過し、乾燥する。4.75g(88%)の27
6−278℃の融点を有する所望のボロン酸が得られ、
該生成物は、さらなる精製を行うことなく、次の合成に
使用される。
【0092】(e)3−(5’−アダマンタン−1−イ
ル−4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニリ
ル)アクリル酸 1.0g(3.33mmol)の上記で得られた5−(1−
アダマンチル)−4−メトキシ−2−メチルフェニルボ
ロン酸、580mg(2.56mmol)の3−ブロモケイヒ
酸、および30mlのDMEを、窒素気流下、100mlの3
首フラスコにいれる。4.5mlの炭酸カリウム水溶液
(2M)を滴下し、反応媒体を脱気する。150mg
(0.13mmol)のテトラキストリフェニルホスフィン
パラジウム(0)を次いで添加し、該混合物を2時間還
流する。水および酢酸エチルを反応媒体に添加し、該混
合物をpH1まで塩酸(1N)を用いて酸性化する。有機
相をデカンタし、水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾
燥して濃縮する。得られた残さをシリカのカラムクロマ
トグラフィーでヘプタンおよび酢酸エチル(85/1
5)の混合物で溶出して精製する。溶媒蒸発後、750
mgの粘性ゲルが収集され、これは、窒素気流下に結晶化
する。得られた黄色の結晶をエタノールから再結晶し、
ろ過して乾燥すると、452mg(44%)の194−6
℃の融点を有する3−(5’−アダマンタン−1−イル
−4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)
アクリル酸が得られる。
【0093】
【数23】
【0094】実施例11 3−(5’−アダマンタン−1−イル−6−ヒドロキシ
−4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)
アクリル酸 (a)エチル=3−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェ
ニル)アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、10.1g(20.
3mmol)の実施例2(c)で得られたエチル=3−(3
−ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)アクリラー
トを5.4ml(102mmol)の98%硫酸と反応させる
と、112−3℃の融点を有する白色粉末の形態で、
3.9g(49%)のエチル=3−(3−ブロモ−4−
ヒドロキシフェニル)アクリラートが得られる。 (b)エチル=3−(5’−アダマンタン−1−イル−
6−ヒドロキシ−4’−メトキシ−2’−メチル−3−
ビフェニリル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、3.0g(10mmo
l)の実施例10(d)で得られた5−(1−アダマンチ
ル)−4−メトキシ−2−メチルフェニルボロン酸を、
2.25g(8.33mmol)の上記で得られたエチル=
3−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラ
ートと反応させると、570mg(15%)の164−6
℃の融点を有する白色粉末が得られる。 (c)3−(5’−アダマンタン−1−イル−6−ヒド
ロキシ−4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニ
リル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、270mg(0.6m
mol)のエチル=3−(5’−アダマンタン−1−イル
−6−ヒドロキシ−4’−メトキシ−2’−メチル−3
−ビフェニリル)アクリラートから出発すると、190
mg(76%)の120℃で分解が始まる白色粉末が得ら
れる。
【0095】
【数24】
【0096】実施例12 3−(5’−アダマンタン−1−イル−4’−メトキシ
−6−メトキシメトキシ−2’−メチル−3−ビフェニ
リル)アクリル酸 (a)エチル=3−(5’−アダマンタン−1−イル−
4’−メトキシ−6−メトキシメトキシ−2’−メチル
−3−ビフェニリル)アクリラート 実施例2(b)の方法と同様にして、300mg(0.6
7mmol)の実施例11(b)で得られたエチル=3−
(5’−アダマンタン−1−イル−6−ヒドロキシ−
4’−メトキシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)ア
クリラートを、64mg(0.8mmol)のメトキシメチル
クロリドと反応させると、320mg(97%)の白色ゲ
ルが得られる。
【0097】
【数25】
【0098】(b)3−(5’−アダマンタン−1−イ
ル−4’−メトキシ−6−メトキシメトキシ−2’−メ
チル−3−ビフェニリル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、300mg(0.6
1mmol)の上記で得られたエチル=3−(5’−アダマ
ンタン−1−イル−4’−メトキシ−6−メトキシメト
キシ−2’−メチル−3−ビフェニリル)アクリラート
から出発すると、200mg(71%)の113℃で分解
が始まる白色粉末が得られる。
【0099】
【数26】
【0100】実施例13 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシベンジ
ルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アク
リル酸 (a)2−ブロモ−3−メトキシメトキシ−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
ナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、100g(353mm
ol)の3−ブロモ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールを32
ml(406mmol)のメトキシメチルクロリドと反応させ
ると、100g(86%)の所望の生成物が69−71
℃の融点を有するベージュ色の粉末形態で得られる。 (b)3−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル
ボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、90g(275mmo
l)の上記で得られた2−ブロモ−3−メトキシメトキ
シ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−
テトラヒドロナフタレンを反応させると、70g(87
%)の所望の生成物が130−132℃の融点を有する
白色の粉末形態で得られる。
【0101】(c)3−ブロモ−4−メトキシベンズア
ルデヒド 実施例1(a)の方法と同様にして、50g(270mmo
l)の3−ブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド
(実施例2(a)にしたがって得られた)と20.2ml
(338mmol)のヨードメタンとを反応させると、48
g(83%)の所望の生成物が48−50℃の融点を有
する白色の粉末形態で得られる。 (d)エチル=3−(3−ブロモ−4−メトキシフェニ
ル)アクリラート 実施例2(c)の方法と同様にして、46g(214mmo
l)の上記で得られた3−ブロモ−4−メトキシベンズ
アルデヒドと55.2ml(278mmol)のトリエチル=
ホスホノアセタートとを反応させると、47g(77
%)の所望の生成物が76−78℃の融点を有する白色
フレーク形態で得られる。
【0102】(e)エチル=3−[4−メトキシ−3−
(3−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フ
ェニル]アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、53.3g(182
mmol)の実施例13(b)で得られた3−メトキシメト
キシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸と40g(14
0mmol)のエチル=3−(3−ブロモ−4−メトキシフ
ェニル)アクリラートとを反応させると、63g(99
%)の所望の生成物が、粘性の黄色オイルの形態で得ら
れる。
【0103】
【数27】
【0104】(f)エチル=3−[3−(3−ヒドロキ
シ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニ
ル]アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、63g(140mmo
l)の上記で得られたエチル=3−[4−メトキシ−3
−(3−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)
フェニル]アクリラートと22ml(420mmol)の硫酸
とを反応させると、42.5g(75%)の所望の生成
物が、147−149℃の融点を有する淡い黄色の粉末
形態で得られる。 (g)エチル=3−{4−メトキシ−3−[3−(3−
メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]
フェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、1g(2.45mmo
l)の上記で得られたエチル=3−[3−(3−ヒドロ
キシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニ
ル]アクリラートを4ml(3mmol)の3−メトキシベン
ジルクロリドとを反応させると、1.30g(100
%)の所望の生成物が、黄色のオイル形態で得られる。
【0105】
【数28】
【0106】(h)3−{4−メトキシ−3−[3−
(3−メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.3g(2.45
mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−
3−[3−(3−メトキシベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発する
と、830mg(67%)の所望の生成物が、168−1
70℃の融点を有する白色の粉末形態で得られる。
【0107】実施例14 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシベンジ
ルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アク
リル酸 (a)エチル=3−{4−メトキシ−3−[3−(4−
メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]
フェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、1.23g(3mmo
l)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3−
(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを490μl(3.6m
mol)の4−メトキシベンジルクロリドと反応させる
と、1.58g(100%)の所望の生成物が黄色のオ
イル形態で得られる。
【0108】
【数29】
【0109】(b)3−{4−メトキシ−3−[3−
(4−メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.58g(3mmo
l)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−3
−[3−(4−メトキシベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発する
と、1.1g(71%)の所望の生成物が、201−2
03℃の融点を有する白色の粉末形態で得られる。
【0110】実施例15 3−{3−[3−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(6−ヒドロキシヘキ
シルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、1.4g(3.4mm
ol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3−
(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを540μl(4.1m
mol)の1−ブロモヘキサノールと反応させると、85
0mg(50%)の所望の生成物が黄色のオイル形態で得
られる。
【0111】
【数30】
【0112】(b)3−{3−[3−(6−ヒドロキシ
ヘキシルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、850mg(1.6
7mmol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−
(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−5,5,8,8−
テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出
発すると、510mg(63%)の所望の生成物が、11
8−120℃の融点を有する白色の粉末形態で得られ
る。
【0113】実施例16 3−{3−[3−(7−ヒドロキシヘプチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(7−ヒドロキシヘプ
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 1.23g(3mmol)の実施例13(f)で得られたエチ
ル=3−[3−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)−4−メトキシフェニル]アクリラート、440
mg(3.2mmol)の炭酸カリウム、540μl(3.5m
mol)の1−ブロモヘプタノール、および30mlのブタ
ノンを丸底フラスコにいれる。該混合物を8時間、還流
し、反応媒体を水に注ぎ、塩酸でpH1まで酸性化し、エ
チルエーテルで抽出して、有機相をデカンタし、硫酸マ
グネシウムで乾燥、濃縮する。1.57g(100%)
の所望の生成物が黄色のオイル形態で得られる。
【0114】
【数31】
【0115】(b)3−{3−[3−(7−ヒドロキシ
ヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.57g(3mmo
l)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−(7−
ヒドロキシヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出発す
ると、700mg(47%)の所望の生成物が、105−
107℃の融点を有する白色の粉末形態で得られる。
【0116】実施例17 3−{3−[3−(5−ヒドロキシペンチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(5−アセトキシペン
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、1.20g(2.9
0mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−
[3−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−
4−メトキシフェニル]アクリラートを727mg(3.
48mmol)の5−ブロモペンチル=アセタートと反応さ
せると、1.42g(92%)の所望の生成物が黄色の
オイル形態で得られる。
【0117】
【数32】
【0118】(b)3−{3−[3−(5−ヒドロキシ
ペンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.42g(2.6
5mmol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−
(5−アセトキシペンチルオキシ)−5,5,8,8−
テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出
発すると、730mg(60%)の所望の生成物が、11
5−117℃の融点を有する白色の粉末形態で得られ
る。
【0119】実施例18 3−{3−[3−(3−ヒドロキシプロピルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(3−ヒドロキシプロ
ピルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 実施例16(a)の方法と同様にして、1.2g(2.9
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを490mg(3.5mm
ol)の1−ブロモプロパノールと反応させると、632
mg(47%)の所望の生成物が黄色のオイル形態で得ら
れる。
【0120】
【数33】
【0121】(b)3−{3−[3−(3−ヒドロキシ
プロピルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、632mg(1.3
5mmol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−
(3−ヒドロキシプロピルオキシ)−5,5,8,8−
テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出
発すると、449mg(75%)の所望の生成物が、19
8−200℃の融点を有する白色の粉末形態で得られ
る。
【0122】実施例19 3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル)フェニル]アクリル酸 (a−a)1−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テト
ラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、8.65g(42.
4mmol)の5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフトールを3.55ml
(46.6mmol)のメトキシメチルクロリドと反応させ
ると、10.5g(100%)の所望の生成物が得られ
る。 (a−b)1−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テト
ラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタ
レンボロン酸 1g(4mmol)の1−メトキシメトキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレンおよび12mlのTHFを丸底フラスコにいれる。該
混合物を−78℃に冷却し、630μl(4.2mmol)
のTMEDA、次いで3.4ml(4.4mmol)のsec−BuLi
(1.3M)を滴下する。該混合物を−78℃で1時間
攪拌し、次いで、1.4ml(6mmol)のトリイソプロピ
ル=ボラートを添加し、該混合物を室温まで昇温する。
3mlの塩酸(5%)を−40℃で添加し、該混合物を室
温で1時間攪拌する。反応媒体を水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出して、有機相をデカンタして硫酸マグネシウムで
乾燥し、濃縮する。得られた残さをシリカのカラムクロ
マトグラフィーで、ジクロロメタンおよびメタノール
(98:2)の混合物で溶出して精製する。900mg
(77%)の淡い黄色のオイル形態の所望のボロン酸誘
導体が得られる。 (a−c)3−[3−(1−メトキシメトキシ−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸 実施例1(c)の方法と同様にして、3.4g(11.6
mmol)の1−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テト
ラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタ
レンボロン酸を1.32g(5.8mmol)の3−ブロモ
ケイヒ酸と反応させ、ヘプタン中で磨砕すると、1.4
g(62%)の3−[3−(1−メトキシメトキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸が18
8−9℃の融点を有する白色の粉末形態で得られる。
【0123】(a)メチル=3−[3−(1−ヒドロキ
シ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリラート 1.24g(3.15mmol)の上記(a−c)で得られた
3−[3−(1−メトキシメトキシ−5,5,8,8−
テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル)フェニル]アクリル酸、15mlのメタノール、
および15mlのTHFを丸底フラスコにいれる。620μl
の濃硫酸を添加し、該混合物を室温で8時間、攪拌し
て、2時間還流する。反応媒体を水に注ぎ、エチルエー
テルで抽出して、有機相をデカンタして硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濃縮する。1.1g(100%)の197
−8℃の融点を有するメチル=3−[3−(1−ヒドロ
キシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリラー
トが得られる。 (b)メチル=3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、500mg(1.3
7mmol)のメチル=3−[3−(1−ヒドロキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリラートを180
μl(1.5mmol)のベンジルブロミドと反応させる
と、550mg(88%)の所望の生成物が黄色のオイル
形態で得られる。 (c)3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)フェニル]アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、498mg(1.0
1mmol)のエチル=3−[3−(1−ベンジルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリラートから
出発すると、360mg(82%)の153−4℃の融点
を有する3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸が得られる。
【0124】実施例20 3−{3−[3−(5−tert−ブトキシカルボニルペン
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリル酸 (a)tert−ブチル=6−ブロモヘキサノアート 10mlのジクロロメタンに溶解した1.95g(10mmo
l)の6−ブロモヘキサン酸を窒素気流下、丸底フラス
コにいれる。4.37g(20mmol)のtert−ブチル−
2,2,2−トリクロロアセトイミダートの20mlのシ
クロヘキサン中の溶液を滴下し、次いで、直ちに200
μlのトリフルオロボランエーテラートを滴下する。該
混合物を室温で5分間攪拌し、5gの炭酸水素ナトリウ
ムをいれ、該混合物を1分間攪拌する。得られた懸濁液
をシクロヘキサンで予め湿潤させたシリカのカラムに置
き、8:2のシクロヘキサン/酢酸エチル混合物で溶出
する。溶媒蒸発後、1.63g(65%)の無色オイル
が得られる。
【0125】
【数34】
【0126】(b)エチル=3−{3−[3−(5−ter
t−ブトキシカルボニルペンチルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}アクリラー
ト 実施例1(a)の方法と同様にして、2.36g(5.8
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを1.6g(6.3mmo
l)の上記で得られたtert−ブチル=6−ブロモヘキサ
ノアートと反応させると、3.3g(100%)の所望
の生成物が黄色のオイル形態で得られる。
【0127】
【数35】
【0128】(c)3−{3−[3−(5−tert−ブト
キシカルボニルペンチルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]−4−メトキシフェニル}アクリル酸 1.0g(1.7mmol)の上記で得られたエチル=3−
{3−[3−(5−tert−ブトキシカルボニルペンチル
オキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシ
フェニル}アクリラートを25mlのTHFに溶解した溶液
を丸底フラスコにいれ、730mg(17mmol)の水酸化
リチウムおよび2mlの水を添加する。該混合物をTHFが
還流するように8時間加熱し、室温で48時間攪拌す
る。反応媒体を水に注ぎ、塩酸でpH1に酸性化し、エチ
ルエーテルで抽出して、有機相をデカンタし、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮する。得られた残さを
シリカのカラムクロマトグラフィーで、8:2のヘプタ
ン/酢酸エチル混合物で溶出する。溶媒蒸発後、126
mg(14%)の130−132℃の融点を有する白色粉
末が得られる。
【0129】実施例21 3−{3−[3−(7−tert−ブトキシカルボニルヘプ
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリル酸 (a)tert−ブチル=8−ブロモオクタノアート 実施例20(a)と同様の方法で、3g(13.4mmol)
の8−ブロモオクタン酸から出発すると、3g(80
%)の淡い黄色のオイルが得られる。
【0130】
【数36】
【0131】(b)エチル=3−{3−[3−(7−ter
t−ブトキシカルボニルヘプチルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}アクリラー
ト 実施例1(a)の方法と同様にして、3.82g(9.3
4mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−
[3−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−
4−メトキシフェニル]アクリラートを3g(10.7m
mol)の上記で得られたtert−ブチル=8−ブロモオク
タノアートと反応させると、4.36g(77%)の所
望の生成物が黄色のオイル形態で得られる。
【0132】
【数37】
【0133】(c)3−{3−[3−(7−tert−ブト
キシカルボニルヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]−4−メトキシフェニル}アクリル酸 実施例20(c)の方法と同様にして、1.15g(1.
9mmol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−
(7−tert−ブトキシカルボニルヘプチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリラートから出発すると、363mg(33%)の所望
の生成物が、126−128℃の融点を有する白色の粉
末形態で得られる。
【0134】実施例22 3−{3−[3−(7−カルボキシヘプチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(7−カルボキシヘプ
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 3.75g(6.18mmol)の実施例21(b)で得られ
たエチル=3−{3−[3−(7−tert−ブトキシカル
ボニルヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−
4−メトキシフェニル}アクリラートを60mlのジクロ
ロメタンに溶解した溶液を丸底フラスコにいれ、4.7
6ml(61.8mmol)のトリフルオロ酢酸を添加し、該
混合物を室温で4時間攪拌する。反応媒体を水に注ぎ、
エチルエーテルで抽出し、有機相をデカンタして、硫酸
マグネシウムで乾燥し、ろ過して濃縮する。3.4g
(100%)の所望の生成物が白色フォームの形態で得
られる。
【0135】
【数38】
【0136】(b)3−{3−[3−(7−カルボキシ
ヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1g(1.8mmol)
の上記で得られたエチル=3−{3−[3−(7−カル
ボキシヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−
4−メトキシフェニル}アクリラートから出発すると、
830mg(88%)の所望の生成物が、212−214
℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0137】実施例23 3−{3−[3−(5−カルボキシペンチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(5−カルボキシペン
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 実施例22(a)の方法と同様にして、2.3g(3.9
7mmol)の実施例20(b)で得られたエチル=3−
{3−[3−(5−tert−ブトキシカルボニルペンチル
オキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシ
フェニル}アクリラートから出発すると、2.1g(1
00%)の所望の生成物が、白色フォームの形態で得ら
れる。
【0138】
【数39】
【0139】(b)3−{3−[3−(5−カルボキシ
ペンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、900mg(1.7
2mmol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−
(5−カルボキシペンチルオキシ)−5,5,8,8−
テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ
フチル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出
発すると、647mg(76%)の所望の生成物が、16
6−168℃の融点を有する白色粉末の形態で得られ
る。
【0140】実施例24 3−{3−[3−(5−カルバモイルペンチルオキシ)
−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}
アクリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(5−カルバモイルペ
ンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 1.27g(2.43mmol)の上記実施例23(a)で得
られたエチル=3−{3−[3−(5−カルボキシペン
チルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラートを35mlのジクロロメタン
に溶解した溶液を丸底フラスコにいれ、505μl
(2.55mmol)のジシクロヘキシルアミンを添加し、
該混合物を10分間攪拌する。次いで、186μl
(2.55mmol)のチオニルクロリドを滴下し、該混合
物を室温で10分間攪拌する。反応媒体を乾燥するまで
濃縮し、得られた残さをエチルエーテルに取り込み、該
懸濁液をろ過して、ろ液を濃縮する。得られた残さを1
5mlのTHFに溶解し、該溶液を窒素雰囲気下、20mlのT
HF、405μl(2.92mmol)のトリエチルアミンお
よび160μlの34%アンモニア水(2.67mmol)
を含む3首フラスコに滴下する。該混合物を室温で30
分間攪拌し、反応媒体を水に注ぎ、1N塩酸でpH1まで
酸性化し、エチルエーテルで抽出して、有機相をデカン
タし、硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過、濃縮する。得
られた残さをシリカのカラムクロマトグラフィーで、ヘ
プタン及び酢酸エチル(80:20)の混合物で溶出す
る。溶媒蒸発後、750mg(60%)の所望の生成物
が、133−135℃の融点を有する白色粉末の形態で
得られる。
【0141】(b)3−{3−[3−(5−カルバモイ
ルペンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
メトキシフェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、900mg(1.4m
mol)の上記で得られたエチル=3−{3−[3−(5
−カルバモイルペンチルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]−4−メトキシフェニル}アクリラートから出発
すると、190mg(27%)の所望の生成物が、179
−181℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0142】実施例25 3−{3−[3−(7−カルバモイルヘプチルオキシ)
−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}
アクリル酸 (a)エチル=3−{3−[3−(7−カルバモイルペ
ンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メト
キシフェニル}アクリラート 実施例24(a)の方法と同様にして、1.5g(2.7
0mmol)の上記実施例22(a)で得られたエチル=3
−{3−[3−(7−カルボキシヘプチルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニル}ア
クリラートから出発すると、1g(68%)の所望の生
成物が、132−134℃の融点を有するベージュ色の
粉末形態で得られる。 (b)3−{3−[3−(7−カルバモイルヘプチルオ
キシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェ
ニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1g(1.8mmol)
の上記で得られたエチル=3−{3−[3−(7−カル
バモイルヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]
−4−メトキシフェニル}アクリラートから出発する
と、700mg(74%)の所望の生成物が、199−2
01℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0143】実施例26 3−{4−メトキシ−3−[5,5,8,8−テトラメ
チル−3−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 (a)エチル=3−{4−メトキシ−3−[5,5,
8,8−テトラメチル−3−(2−モルホリン−4−イ
ル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例16(a)の方法と同様にして、1.4g(3.4
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを760mg(4.08
mmol)の4−(2−クロロエチル)−モルホリン塩酸塩
と反応させると、1.5g(85%)の所望の生成物が
黄色のオイル形態で得られる。
【0144】
【数40】
【0145】(b)3−{4−メトキシ−3−[5,
5,8,8−テトラメチル−3−(2−モルホリン−4
−イル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−
2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.5g(2.9mm
ol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−3
−[5,5,8,8−テトラメチル−3−(2−モルホ
リン−4−イル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出
発すると、1.17g(83%)の所望の生成物が、1
40℃で分解する白色粉末の形態で得られる。
【0146】
【数41】
【0147】実施例27 3−{4−メトキシ−3−[5,5,8,8−テトラメ
チル−3−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 (a)エチル=3−{4−メトキシ−3−[5,5,
8,8−テトラメチル−3−(2−ピペリジン−1−イ
ル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例16(a)の方法と同様にして、1.4g(3.4
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを760mg(4.08
mmol)の1−(2−クロロエチル)−ピペリジン塩酸塩
と反応させると、1.57g(89%)の所望の生成物
が無色のオイル形態で得られる。
【0148】
【数42】
【0149】(b)3−{4−メトキシ−3−[5,
5,8,8−テトラメチル−3−(2−ピペリジン−1
−イル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロ−
2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.57g(3mmo
l)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−3
−[5,5,8,8−テトラメチル−3−(2−ピペリ
ジン−1−イル−エトキシ)−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出
発すると、900mg(61%)の所望の生成物が、25
1−253℃の融点を有する白色粉末の形態で得られ
る。
【0150】実施例28 3−{4−メトキシ−3−[3−(2−メトキシメトキ
シベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 (a)2−メトキシメトキシベンズアルデヒド 実施例1(a)の方法と同様にして、30g(245mmo
l)の2−ヒドロキシベンズアルデヒドを21ml(27
0mmol)のメトキシメチルクロリドと反応させると、4
0.7g(100%)の所望の生成物がオフホワイト色
のオイル形態で得られる。
【0151】
【数43】
【0152】(b)(2−メトキシメトキシフェニル)
メタノール 40g(241mmol)の2−メトキシメトキシベンズア
ルデヒドを250mlのTHFに溶解した溶液を窒素気流
下、2リットルの丸底フラスコにいれ、3.65g(9
6mmol)の水素化アルミニウムリチウムを少しずつ添加
する。飽和塩化アンモニウム溶液で加水分解する前に、
反応媒体を室温で15分間攪拌し、次いで1N塩酸溶液
でpH1まで酸性化する。反応媒体を酢酸エチルで抽出
し、有機相をデカンタして、硫酸マグネシウムで乾燥
し、ろ過して、ろ液を濃縮する。39.2g(96%)
の無色のオイルが得られる。
【0153】
【数44】
【0154】(c)2−メトキシメトキシベンジルクロ
リド 5.0g(29.7mmol)の上記で得られた(2−メト
キシメトキシフェニル)メタノール、90mlのジクロロ
メタン、および8.27ml(59.5mmol)のトリエチ
ルアミンを続けて窒素気流下、250mlの3首フラスコ
にいれる。次いで、2.76g(35.7mmol)のメタ
ンスルホニルクロリドを滴下し、該混合物を室温で1時
間攪拌する。反応媒体を塩酸で加水分解し、ジクロロメ
タンで抽出して、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、
ろ過して、ろ液を濃縮する。得られたオレンジ色のオイ
ルをシリカのカラムクロマトグラフィーで、酢酸エチル
およびヘプタン(1:9)の混合物で溶出する。溶媒濃
縮後、3.0g(55%)の所望の生成物が、黄色のオ
イル形態で得られる。
【0155】
【数45】
【0156】(d)エチル=3−{4−メトキシ−3−
[3−(2−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、2.5g(6.12
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを1.26g(6.7
3mmol)の上記で得られた2−メトキシメトキシベンジ
ルクロリドと反応させると、3.2g(94%)の所望
の生成物が黄色のオイル形態で得られる。
【0157】
【数46】
【0158】(e)3−{4−メトキシ−3−[3−
(2−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.0g(1.8mm
ol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−3
−[3−(2−メトキシメトキシベンジルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから
出発すると、760mg(80%)の所望の生成物が、1
59−161℃の融点を有する白色粉末の形態で得られ
る。
【0159】実施例29 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシメトキ
シベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 (a)3−メトキシメトキシベンズアルデヒド 実施例1(a)の方法と同様にして、30g(245mmo
l)の3−ヒドロキシベンズアルデヒドを21ml(27
0mmol)のメトキシメチルクロリドと反応させると、4
0.7g(100%)の所望の生成物がくり茶色のオイ
ル形態で得られる。
【0160】
【数47】
【0161】(b)(3−メトキシメトキシフェニル)
メタノール 実施例28(b)の方法と同様にして、40g(240mm
ol)の3−メトキシメトキシベンズアルデヒドを3.6
5g(96mmol)の水素化アルミニウムリチウムと反応
させると、40.7g(100%)の所望の生成物が無
色のオイル形態で得られる。
【0162】
【数48】
【0163】(c)3−メトキシメトキシベンジルクロ
リド 実施例28(c)の方法と同様にして、5.0g(29.
7mmol)の(3−メトキシメトキシフェニル)メタノー
ルを8.27ml(59.5mmol)のトリエチルアミンと
2.76ml(35.7mmol)のメタンスルホニルクロリ
ドと反応させると、2.66g(48%)の所望の生成
物が黄色のオイル形態で得られる。
【0164】
【数49】
【0165】(d)エチル=3−{4−メトキシ−3−
[3−(3−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、2.5g(6.12
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを1.26g(6.7
3mmol)の上記で得られた3−メトキシメトキシベンジ
ルクロリドと反応させると、2.90g(85%)の所
望の生成物が黄色のオイル形態で得られる。
【0166】
【数50】
【0167】(e)3−{4−メトキシ−3−[3−
(3−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.0g(1.79
mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−
3−[3−(3−メトキシメトキシベンジルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから
出発すると、813mg(85%)の所望の生成物が、1
44−146℃の融点を有する白色粉末の形態で得られ
る。
【0168】実施例30 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシメトキ
シベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 (a)4−メトキシメトキシベンズアルデヒド 実施例1(a)の方法と同様にして、30g(245mmo
l)の4−ヒドロキシベンズアルデヒドを21ml(27
0mmol)のメトキシメチルクロリドと反応させると、4
0.7g(100%)の所望の生成物がオレンジ色のオ
イル形態で得られる。
【0169】
【数51】
【0170】(b)(4−メトキシメトキシフェニル)
メタノール 実施例28(b)の方法と同様にして、40g(240mm
ol)の4−メトキシメトキシベンズアルデヒドを3.6
5g(96mmol)の水素化アルミニウムリチウムと反応
させると、15g(37%)の所望の生成物が無色のオ
イル形態で得られる。
【0171】
【数52】
【0172】(c)4−メトキシメトキシベンジルクロ
リド 実施例28(c)の方法と同様にして、5.0g(29.
7mmol)の(4−メトキシメトキシフェニル)メタノー
ルを8.27ml(59.5mmol)のトリエチルアミンと
2.76ml(35.7mmol)のメタンスルホニルクロリ
ドと反応させると、2.66g(48%)の所望の生成
物が黄色のオイル形態で得られる。
【0173】
【数53】
【0174】(d)エチル=3−{4−メトキシ−3−
[3−(4−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、2.5g(6.12
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
メトキシフェニル]アクリラートを1.26g(6.7
3mmol)の上記で得られた4−メトキシメトキシベンジ
ルクロリドと反応させると、3.0g(87%)の所望
の生成物が106−108℃の融点を有する白色粉末形
態で得られる。 (e)3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシ
メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]
フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.0g(1.79
mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−
3−[3−(4−メトキシメトキシベンジルオキシ)−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから
出発すると、877mg(91%)の所望の生成物が、1
84−186℃の融点を有する白色粉末の形態で得られ
る。
【0175】実施例31 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−ヒドロキシベン
ジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸 (a)エチル=3−{4−メトキシ−3−[3−(3−
ヒドロキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル]フェニル}アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、ただし、溶媒とし
てエタノール中で、1.9g(3.4mmol)の実施例2
9(d)で得られたエチル=3−{4−メトキシ−3−
[3−(3−メトキシメトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発
すると、1.38g(79%)の所望の生成物が131
−133℃の融点を有する白色粉末形態で得られる。 (b)3−{4−メトキシ−3−[3−(3−ヒドロキ
シベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.11g(2.1
6mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ
−3−[3−(3−ヒドロキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発
すると、1.0g(95%)の所望の生成物が、229
−231℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0176】実施例32 3−[4−フルオロ−3−(3,5,5,8,8−ペン
タメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)フェニル]アクリル酸 実施例1(c)の方法と同様にして、2.0g(8.12
mmol)の3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸(WO97
/33881の実施例5(a)において調製)および
1.54g(6.25mmol)の3−(3−ブロモ−4−
フルオロフェニル)−アクリル酸を反応させると、1.
45g(63%)の所望の生成物が、181−183℃
の融点を有するベージュ色粉末の形態で得られる。
【0177】実施例33 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(3−メトキシベン
ジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸 (a)2−ブロモ−3−(3−メトキシベンジルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン 実施例1(c)の方法と同様にして、5.0g(17.7
mmol)の2−ブロモ−3−ヒドロキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ
レンを3.0g(19.4mmol)の3−メトキシベンジ
ルクロリドと反応させると、7.14g(100%)の
所望の生成物が、くり茶色のオイル形態で得られる。
【0178】
【数54】
【0179】(b)3−(3−メトキシベンジルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、7.10g(17.
6mmol)の上記で得られた2−ブロモ−3−(3−メト
キシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレンから
出発すると、4.85g(74%)の所望の生成物が、
幾分べとつくベージュ色の粉末形態で得られる。
【0180】
【数55】
【0181】(c)エチル=3−(3−ブロモ−4−メ
トキシメトキシフェニル)アクリラート 実施例2(c)の方法と同様にして、30g(122mmo
l)の上記で得られたエチル=3−(3−ブロモ−4−
メトキシメトキシフェニル)アクリラートを30.27
g(135mmol)のトリエチル=フェニルホスホノアセ
タートと反応させると、34.6g(90%)の所望の
生成物が、64−66℃の融点を有する白色結晶の形態
で得られる。 (d)エチル=3−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェ
ニル)アクリラート 実施例2(g)の方法と同様にして、30g(95mmol)
の上記で得られたエチル=3−(3−ブロモ−4−メト
キシメトキシフェニル)アクリラートから出発すると、
25.8g(100%)の所望の生成物が、113−1
15℃の融点を有する白色粉末形態で得られる。 (e)エチル=3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(3
−メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラ
メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル]フェニル}アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の上記で得られたエチル=3−(3−ブロモ−4−
ヒドロキシフェニル)アクリラートを1.77g(4.
8mmol)の実施例33(c)で得られた3−(3−メト
キシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン
酸と反応させると、630mg(33%)の所望の生成物
が、無色のオイル形態で得られる。
【0182】
【数56】
【0183】(f)3−{4−ヒドロキシ−3−[3−
(3−メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、600mg(1.1
6mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−ヒドロキ
シ−3−[3−(3−メトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発
すると、539mg(95%)の所望の生成物が、197
−199℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0184】実施例34 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−メトキシベン
ジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸 (a)2−ブロモ−3−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、5.0g(17.7
mmol)の3−ヒドロキシ−2−ブロモ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ
レンを3.0g(19.4mmol)の4−メトキシベンジ
ルクロリドと反応させると、7.14g(100%)の
所望の生成物が、くり茶色のオイル形態で得られる。
【0185】
【数57】
【0186】(b)3−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、7.14g(17.
7mmol)の上記で得られた2−ブロモ−3−(4−メト
キシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレンから出発す
ると、3.55g(54%)の所望の生成物が、オレン
ジ色のオイル形態で得られる。
【0187】
【数58】
【0188】(c)エチル=3−{4−ヒドロキシ−3
−[3−(4−メトキシベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−メトキシメトキシフェニル)アクリラート
を2.0g(5.5mmol)の上記で得られた3−(4−
メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボ
ロン酸と反応させると、930mg(49%)の所望の生
成物が、無色のオイル形態で得られる。
【0189】
【数59】
【0190】(d)3−{4−ヒドロキシ−3−[3−
(3−メトキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、930mg(1.8m
mol)の上記で得られたエチル=3−{4−ヒドロキシ
−3−[3−(4−メトキシベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発
すると、800mg(91%)の所望の生成物が、170
−172℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0191】実施例35 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−フルオロベン
ジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸 (a)2−ブロモ−3−(4−フルオロベンジルオキ
シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、5.0g(17.7
mmol)の3−ヒドロキシ−2−ブロモ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ
レンを3.67g(19.4mmol)の4−フルオロベン
ジルブロミドと反応させると、4.3g(62%)の所
望の生成物が、74−76℃の融点を有する明るいくり
茶色の結晶形態で得られる。 (b)3−(4−フルオロベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、4.3g(11.0
mmol)の上記で得られた2−ブロモ−3−(4−フルオ
ロベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロナフタレンから出発する
と、3.24g(83%)の所望の生成物が、オレンジ
色のオイル形態で得られる。
【0192】
【数60】
【0193】(c)エチル=3−{4−ヒドロキシ−3
−[3−(4−フルオロベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを1.
97g(5.5mmol)の上記で得られた3−(4−フル
オロベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン
酸と反応させると、825mg(44%)の所望の生成物
が、123−125℃の融点を有する白色固体形態で得
られる。 (d)3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(3−フルオ
ロベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、80mg(1.6mmo
l)の上記で得られたエチル=3−{4−ヒドロキシ−
3−[3−(4−フルオロベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発する
と、425mg(56%)の所望の生成物が、157−1
59℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0194】実施例36 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−クロロベンジ
ルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アク
リル酸 (a)2−ブロモ−3−(4−クロロベンジルオキシ)
−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テ
トラヒドロナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、5.0g(17.7
mmol)の3−ヒドロキシ−2−ブロモ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタ
レンを3.12g(19.4mmol)の4−クロロベンジ
ルクロリドと反応させると、7.22g(100%)の
所望の生成物が、108−110℃の融点を有する淡い
くり茶色の結晶形態で得られる。 (b)3−(4−クロロベンジルオキシ)−5,5,
8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、7.14g(17.
5mmol)の上記で得られた2−ブロモ−3−(4−クロ
ロベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレンから出
発すると、3.50g(54%)の所望の生成物が、オ
レンジ色のオイル形態で得られる。
【0195】
【数61】
【0196】(c)エチル=3−{4−ヒドロキシ−3
−[3−(4−クロロベンジルオキシ)−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル]フェニル}アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを2.
05g(5.5mmol)の上記で得られた3−(4−クロ
ロベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸
と反応させると、590mg(30%)の所望の生成物
が、152−154℃の融点を有する白色固体形態で得
られる。 (d)3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−クロロ
ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
ル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、580mg(1.1
2mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−ヒドロキ
シ−3−[3−(4−クロロベンジルオキシ)−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリラートから出発
すると、382mg(70%)の所望の生成物が、147
−149℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0197】実施例37 3−[4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシメトキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸 (a)エチル=3−{4−ヒドロキシ−3−[3−メト
キシメトキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを1.
6g(5.5mmol)の実施例13(b)で得られた3−メ
トキシメトキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸と反
応させると、150mg(9%)の所望の生成物が、10
1−103℃の融点を有する白色固体形態で得られる。 (b)3−{4−ヒドロキシ−3−[3−メトキシメト
キシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、150mg(0.3
4mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−ヒドロキ
シ−3−[3−メトキシメトキシ−5,5,8,8−テ
トラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]フェニル}アクリラートから出発すると、100
mg(72%)の所望の生成物が、191−193℃の融
点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0198】実施例38 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ
−2’−プロピルオキシ−3−ビフェニリル)アクリル
酸 (a)1−ブロモ−3,5−ジ−tert−ブチル−2−プ
ロピルオキシベンゼン実施例1(a)の方法と同様にし
て、15g(52.6mmol)の6−ブロモ−2,4−ジ
−tert−ブチルフェノールを7.4g(57.9mmol)
の1−ブロモプロパンと反応させると、17.2g(1
00%)の所望の生成物が、41−43℃の融点を有す
るオレンジ色の結晶形態で得られる。 (b)2−プロピルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチル
フェニルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、16.0g(48.
9mmol)の上記で得られた1−ブロモ−3,5−ジ−te
rt−ブチル−2−プロピルオキシベンゼンから出発する
と、9.1g(63%)の所望の生成物が、104−1
06℃の融点を有する白色粉末形態で得られる。 (c)エチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
6−ヒドロキシ−2’−プロピルオキシ−3−ビフェニ
リル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを2.
14g(7.33mmol)の上記で得られた2−プロピル
オキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニルボロン酸と
反応させると、70mg(4%)の所望の生成物が、無色
のオイル形態で得られる。
【0199】
【数62】
【0200】(d)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−6−ヒドロキシ−2’−プロピルオキシ−3−ビフ
ェニリル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、70mg(0.16m
mol)の上記で得られたエチル=3−(3’,5’−ジ
−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−プロピルオキ
シ−3−ビフェニリル)アクリラートから出発すると、
50mg(75%)の所望の生成物が、187−189℃
の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0201】実施例39 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ
−2’−ブチルオキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)1−ブロモ−3,5−ジ−tert−ブチル−2−ブ
チルオキシベンゼン 実施例1(a)の方法と同様にして、15g(52.6mm
ol)の2−ブロモ−4,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ルを7.93g(57.9mmol)の1−ブロモブタンと
反応させると、17.7g(100%)の所望の生成物
が、オレンジ色のオイル形態で得られる。
【0202】
【数63】
【0203】(b)2−ブチルオキシ−3,5−ジ−ter
t−ブチルフェニルボロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、16.0g(46.
8mmol)の上記で得られた1−ブロモ−3,5−ジ−te
rt−ブチル−2−ブチルオキシベンゼンから出発する
と、14g(97%)の所望の生成物が、92−94℃
の融点を有する白色粉末形態で得られる。 (c)エチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
6−ヒドロキシ−2’−ブチルオキシ−3−ビフェニリ
ル)アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、6.2g(22.8
mmol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3
−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを1
4g(45.7mmol)の上記で得られた2−ブチルオキ
シ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニルボロン酸と反応
させると、700mg(7%)の所望の生成物が、黄色の
オイル形態で得られる。
【0204】
【数64】
【0205】(d)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチ
ル−6−ヒドロキシ−2’−ブチルオキシ−3−ビフェ
ニリル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、430mg(0.9
5mmol)の上記で得られたエチル=3−(3’,5’−
ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−2’−ブチルオキ
シ−3−ビフェニリル)アクリラートから出発すると、
300mg(74%)の所望の生成物が、194−196
℃の融点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0206】実施例40 3−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル
−6−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)エチル=3−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ
−tert−ブチル−6−メトキシ−3−ビフェニリル)ア
クリラート 実施例1(a)の方法と同様にして、230mg(0.5m
mol)の実施例39(c)で得られたエチル=3−
(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−
2’−ブチルオキシ−3−ビフェニリル)アクリラート
を82mg(0.58mmol)のヨードメタンと反応させる
と、230mg(100%)の所望の生成物が、黄色のオ
イル形態で得られる。
【0207】
【数65】
【0208】(b)3−(2’−ブトキシ−3’,5’
−ジ−tert−ブチル−6−メトキシ−3−ビフェニリ
ル)アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、230mg(0.5
1mmol)の上記で得られたエチル=3−(2’−ブトキ
シ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−メトキシ−3
−ビフェニリル)アクリラートから出発すると、120
mg(55%)の所望の生成物が、204−206℃の融
点を有する白色粉末の形態で得られる。
【0209】実施例41 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−メトキシ−
2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸 (a)エチル=3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−
6−メトキシ−2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)
アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.5mm
ol)の実施例13(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−メトキシフェニル)アクリラートを1.5
4g(5.26mmol)の実施例38(b)で得られた2−
プロピルオキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニルボ
ロン酸と反応させると、1.20g(76%)の所望の
生成物が、107−109℃の融点を有する白色の粉末
形態で得られる。 (b)3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−メト
キシ−2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)アクリル
酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.0g(2.2mm
ol)の上記で得られたエチル=3−(3’,5’−ジ−
tert−ブチル−6−メトキシ−2’−プロポキシ−3−
ビフェニリル)アクリラートから出発すると、800mg
(85%)の所望の生成物が、207−209℃の融点
を有する白色粉末の形態で得られる。
【0210】実施例42 3−[4−ヒドロキシ−3−(5,5,8,8−テトラ
メチル−4−プロポキシ−5,6,7,8−テトラヒド
ロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸(a)3−ブ
ロモ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフト−1−オール 9.73g(73mmol)の塩化アルミニウムを窒素気流
下、80mlのジクロロメタンとともに、2リットルの3
首フラスコにいれ、25g(145mmol)の3−ブロモ
フェノールの100mlのジクロロメタン中の溶液を滴下
し、該混合物を室温で15分間攪拌する。次いで、2
6.2g(143mmol)の2,5−ジクロロ−2,5−
ジメチルヘキサンの100mlのジクロロメタン中の溶液
を1時間、室温で攪拌する。次いで、40g(218mmo
l)の2,5−ジクロロ−2,5−ジメチルヘキサンの
200mlのジクロロメタン中の溶液を各添加の間、攪拌
しながら、1時間で、4回にわけて添加し、次いで、該
混合物を15時間攪拌する。該ジクロロメタンを反応媒
体から蒸発させ、残さを酢酸エチルと水に取り込み、有
機相をデカンタして、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
して濃縮する。得られた残さをシリカのカラムクロマト
グラフィーで、最初はヘプタンで、次いで95:5ヘプ
タン/酢酸エチル混合物で溶出して精製する。溶媒蒸発
後、30g(73%)の所望の生成物がオイリーな黒色
結晶の形態で得られる。
【0211】
【数66】
【0212】(b)2−ブロモ−4−プロピルオキシ−
5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロナフタレン 実施例1(a)の方法と同様にして、18g(63.6mm
ol)の前記実施例で得られた3−ブロモ−5,5,8,
8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
ト−1−オールを8.61g(70mmol)の1−ブロモ
プロパンと反応させると、16.2g(78%)の所望
の生成物が、86−88℃の融点を有する黄色の結晶形
態で得られる。 (c)4−プロピルオキシ−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボ
ロン酸 実施例1(b)の方法と同様にして、16.0g(49.
2mmol)の上記で得られた2−ブロモ−4−プロピルオ
キシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレンから出発すると、6.2g
(46%)の所望の生成物が、230−232℃の融点
を有する白色の結晶形態で得られる。
【0213】(d)エチル=3−[4−ヒドロキシ−3
−(5,5,8,8−テトラメチル−4−プロポキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニ
ル]アクリラート 実施例1(c)の方法と同様にして、1.0g(3.7mm
ol)の実施例33(d)で得られたエチル=3−(3−
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)アクリラートを1.
61g(5.5mmol)の実施例42(c)で得られた4−
プロピルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸と反
応させると、640mg(40%)の所望の生成物が、1
14−116℃の融点を有する白色の結晶形態で得られ
る。 (e)3−[4−ヒドロキシ−3−(5,5,8,8−
テトラメチル−4−プロポキシ−5,6,7,8−テト
ラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、640mg(1.4
7mmol)の上記で得られたエチル=3−[4−ヒドロキ
シ−3−(5,5,8,8−テトラメチル−4−プロポ
キシ−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)
フェニル]アクリラートと反応させると、270mg(4
5%)の所望の生成物が、209−211℃の融点を有
する白色粉末形態で得られる。
【0214】実施例43 3−{4−メトキシ−3−[3−ベンジルオキシ−5,
5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル]フェニル}アクリル酸 (a)エチル=3−{4−メトキシ−3−[3−ベンジ
ルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}アク
リラート 実施例1(a)の方法と同様にして、1.40g(3.4
mmol)の実施例13(f)で得られたエチル=3−[3
−(3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシ−5,5,8,8
−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリラートを4
50μl(3.77mmol)のベンジルブロミドと反応さ
せると、1.64g(97%)の所望の生成物が、黄色
のオイル形態で得られる。
【0215】
【数67】
【0216】(b)3−{4−メトキシ−3−[3−ベ
ンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
アクリル酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.64g(3.3
mmol)の上記で得られたエチル=3−{4−メトキシ−
3−[3−ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]
フェニル}アクリラートから出発すると、1.27g
(82%)の所望の生成物が、200−202℃の融点
を有する白色粉末形態で得られる。
【0217】実施例44 3−{メチル−5−[3−(3,5,5,8,8−ペン
タメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル)フェニル]ペンタ−2,4−ジエン酸 (a)3−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)ベンズアル
デヒド 実施例1(c)の方法と同様にして、2.0g(8.12
mmol)の3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルボロン酸(WO97
/33881の実施例5(a)において調製)および
1.89g(10.15mmol)の3−ブロモベンズアル
デヒドを反応させると、3.10g(100%)の所望
の生成物が、99−101℃の融点を有する白色粉末の
形態で得られる。 (b)エチル=3−メチル−5−[3−(3,5,5,
8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−2−ナフチル)フェニル]ペンタ−2,4−ジエノア
ート 実施例2(c)の方法と同様にして、2.0g(6.53
mmol)の前記実施例で得られた3−(3,5,5,8,
8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
−ナフチル)ベンズアルデヒドおよび1.90g(7.
20mmol)のトリエチル=3−メチル−4−ホスホノク
ロトナートを反応させると、1.80g(66%)の所
望の生成物が、83−85℃の融点を有する白色粉末の
形態で得られる。
【0218】(c)3−メチル−5−[3−(3,5,
5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−2−ナフチル)フェニル]ペンタ−2,4−ジエ
ン酸 実施例2(h)の方法と同様にして、1.00g(2.4
mmol)の上記で得られたエチル=3−メチル−5−[3
−(3,5,5,8,8−ペンタメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]ペンタ−
2,4−ジエノアートから出発し、ファインシリカカラ
ム(7−35μm)で、95:5ヘプタン/酢酸エチル
混合物で溶出して異性体を分離すると、420mg(45
%)の所望の生成物が、218−220℃の融点を有す
る白色粉末形態で得られる。
【0219】B.試験例 本発明において記載された化合物に対して生物学的テス
トを行った。得られた結果を以下の表に示す。
【0220】
【表1】
【0221】C.製剤実施例 1) 経口経路 (a)以下の組成物を、0.8g錠剤の形態で調製する。 − 実施例3の化合物・・・・・・・・・・0.005g − 予めゼラチン化したデンプン・・・・・0.265g − 微結晶セルロース・・・・・・・・・・0.300g − ラクトース・・・・・・・・・・・・・0.200g − ステアリン酸マグネシウム・・・・・・0.030g アクネのトリートメント用には、1日あたり1から3錠
を、処理すべきケースの重症度に応じて、3ヵ月から6
ヵ月、成人に投与される。
【0222】(b)5ml薬ビン用の経口摂取懸濁液を調
製する。 − 実施例2の化合物・・・・・・・・・・0.050g − グリセリン・・・・・・・・・・・・・0.500g − 70%ソルビトール ・・・・・・・・・0.500g − サッカリン酸ナトリウム・・・・・・・0.010g − パラヒドロキシ安息香酸メチル・・・・0.040g − 芳香剤 ・・・・・・・・・・・・・・・適量 − 精製水を適量加えて・・・・・・・・・5mlとする アクネのトリートメント用には、1日あたり1ビンを、
処理すべきケースの重症度に応じて、3ヵ月、成人に投
与される。
【0223】(c)ゼラチンカプセル用に以下の製剤を
調製する − 実施例5の化合物・・・・・・・・・・0.025g − とうもろこしデンプン・・・・・・・・0.060g − ラクトースを適量加えて・・・・・・・0.300g 使用するゼラチンカプセルは、ゼラチン、酸化チタン、
および防腐剤からなる。乾せんの治療用には、1日あた
り1ゼラチンカプセルを、30日間、成人に投与され
る。
【0224】2)局所経路 (a)以下の非イオン性油中水型クリームを調製する。 − 実施例6の化合物・・・・・・・・・・・・・・・・・0.100g − ”Anhydrous Eucerin”の商品名でBDF社から販売されている、精油とワ ックスと乳化ラノリンアルコールの混合物・・・・・・・・39.900g − メチル=パラ−ヒドロキシベンゾアート・・・・・・・0.075g − プロピル=パラ−ヒドロキシベンゾアート・・・・・・0.075g − 滅菌脱イオン水・・・・・・・・・・・・・合計 100.000g 該クリームは、乾せん皮膚に、30日間、1日1又は2
回適用される。
【0225】(b)以下の製剤を調製することによっ
て、ゲルを調製する。 − 実施例18の化合物・・・・・・・・・・・・・・・0.050g − エリスロマイシンベース・・・・・・・・・・・・・4.000g − ブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・・・・0.050g − ”Klucel HF”の商品名でHercules社から販売されている、ヒドロキシプ ロピルセルロース・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.000g − エタノール(95°)・・・・・・・・・合計 100.000g 該ゲルは、皮膚炎の皮膚またはアクネの皮膚に、1日あ
たり1〜3回、処理すべきケースの重症度に応じて、6
〜12週間適用される。
【0226】(c)以下の成分を混合することによっ
て、抗脂漏症ローションが調製される。 − 実施例4の化合物・・・・・・・・・・・・・・・・0.030g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・・5.000g − ブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・・・・0.100g − エタノール(95°)・・・・・・・・・合計 100.000g 該ローションは、脂漏症の頭皮に、1日あたり2回適用
すると、著しい改善が2から6週間の間に観察される。
【0227】(d)以下の成分を混合することによっ
て、太陽の有害性に対抗するための化粧品組成物が調製
される。 − 実施例24の化合物・・・・・・・・・・・・・・・1.000g − ベンジリデンカンファ・・・・・・・・・・・・・・4.000g − 脂肪酸トリグリセリド・・・・・・・・・・・・・31.000g − グリセリルモノステアラート・・・・・・・・・・・6.000g − ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.000g − セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・1.200g − ラノリン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.000g − 防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.300g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・・2.000g − トリエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・0.500g − 香料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.400g − 脱イオン水・・・・・・・・・・・・・・合計 100.000g 該組成物は、毎日適用すると、光誘発性老化に対抗する
ことが可能である。
【0228】(e)以下の非イオン性水中油型クリーム
を調製する。 − 実施例37の化合物・・・・・・・・・・・・・・0.500g − ビタミンD3・・・・・・・・・・・・・・・・・0.020g − セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・4.000g − モノステアリン酸グリセリン・・・・・・・・・・2.500g − PEG−50ステアレート・・・・・・・・・・・2.500g − カライト(Karite)バター・・・・・・・・・・・9.200g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・2.000g − パラヒドロキシ安息香酸メチル・・・・・・・・・0.075g − パラヒドロキシ安息香酸プロピル・・・・・・・・0.075g − 滅菌脱ミネラル水・・・・・・・・・・合計 100.000g 該クリームは乾せん皮膚に、30日間、1日あたり1〜
2回適用される。
【0229】(f)以下の成分を混合することによっ
て、局所ゲルを調製する。 − 実施例19(a−3)の化合物・・・・・・・・・0.050g − エタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・43.000g − α−トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・0.050g − ”Carbopol 941”の商品名で販売されているGoodrich社から販売され ているカルボキシビニルポリマー・・・・・・・・・・・0.500g − トリエタノールアミン20%水溶液・・・・・・・3.800g − 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.300g − プロピレングリコール・・・・・・・・合計 100.000g 該ゲルは、アクネのトリートメントにおいて、処理すべ
きケースの重症度に応じて、1日あたり1から3回、6
から12週間適用される。
【0230】(g)以下の成分を混合することによっ
て、髪再生促進用のおよび抜毛対抗用のヘアーローショ
ンを調製する。 − 実施例40の化合物・・・・・・・・・・・・・・0.05g − ”Minoxidil”の商品名で販売されている化合物・・1.00g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・20.00g − エタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・34.92g − ポリエチレングリコール(分子量=400)・・40.00g − ブチルヒドロキシアニソール・・・・・・・・・・0.01g − ブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・・・0.02g − 水・・・・・・・・・・・・・・・・・合計 100.00g 該ローションは、重度の抜毛に苦しむ頭皮に対して、3
カ月間、1日2回適用される。
【0231】(h)抗アクネクリームを、以下の成分を
混合することによって調製する。 − 実施例13の化合物・・・・・・・・・・・・・・0.050g − レチノイン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.010g − ”Gelot 64”の商品名でGattefosse社から販売されている、グリセリ ルおよびポリエチレングリコール=ステアラート(75モル)の混合物・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.000g − ”Labrafil M2130 CS”の商品名でGattefosse社から販売されてい る、6モルのエチレンオキシドでポリオキシエチレン化したカーネルオイル・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8.000g − ペルヒドロスクアレン・・・・・・・・・・・・10.000g − 防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量 − ポリエチレングリコール(分子量=400)・・・8.000g − エチレンジアミンテトラ酢酸の二ナトリウム塩・・0.050g − 精製水・・・・・・・・・・・・・・・合計 100.00g 該クリームは、皮膚炎に苦しむ皮膚またはアクネの皮膚
に対して、1日1〜3回、6から12週間、適用する。
【0232】(i)以下の製剤を調製することによっ
て、水中油型クリームを調製する。 − 実施例28の化合物・・・・・・・・・・・・・・0.020g − ベタメタソーン=17−バレラート・・・・・・・0.050g − S−カルボキシメチルシステイン・・・・・・・・3.000g − ”Myrj 52”の商品名でAtlas社から販売されているポリオキシエチレ ン=ステアラート(40モルのエチレンオキシド)・・・・4.000g − ”Tween 20”の商品名でAtlas社から販売されている、20モルのエチ レンオキシドでポリオキシエチレン化された、ソルビタン=モノラウラート・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.800g − ”Geleol”の商品名でGattefosse社から販売されているグリセリル=モノ −およびジステアラートの混合物・・・・・・・・・・・4.200g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・10.000g − ブチルヒドロキシアニソール・・・・・・・・・・0.010g − ブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・・・0.020g − セトステアリルアルコール・・・・・・・・・・・6.200g − 防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量 − ペルヒドロスクアレン・・・・・・・・・・・・18.000g − ”Miglyol 812”の商品名でDynamit Nobel社から販売されている、 カプリル/カプリン=トリグリセリドの混合物・・・・・4.000g − トリエタノールアミン(99重量%)・・・・・・2.500g − 水・・・・・・・・・・・・・・・・合計 100.000g 該クリームは、30日間、皮膚炎に苦しむ皮膚に、1日
2回適用される。
【0233】(j)水中油型タイプの以下のクリームを
調製する。 − 乳酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5.000g − 実施例32の化合物・・・・・・・・・・・・・・0.020g − ”Myrj 52”の商品名でAtlas社から販売されているポリオキシエチレ ン=ステアラート(40モルのエチレンオキシド)・・・・4.000g − ”Tween 20”の商品名でAtlas社から販売されている、20モルのエチ レンオキシドでポリオキシエチレン化された、ソルビタン=モノラウラート・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.800g − ”Geleol”の商品名でGattefosse社から販売されているグリセリル=モノ −およびジステアラートの混合物・・・・・・・・・・・4.200g − プロピレングリコール・・・・・・・・・・・・10.000g − ブチルヒドロキシアニソール・・・・・・・・・・0.010g − ブチルヒドロキシトルエン・・・・・・・・・・・0.020g − セトステアリルアルコール・・・・・・・・・・・6.200g − 防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量 − ペルヒドロスクアレン・・・・・・・・・・・・18.000g − ”Miglyol 812”の商品名でDynamit Nobel社から販売されている、 カプリル/カプリン=トリグリセリドの混合物・・・・・4.000g − 水・・・・・・・・・・・・・・・・合計 100.000g 該クリームは、1日1回適用され、光誘発性または年代
性老化のいずれであっても、老化に対抗するのに助力す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 9/00 A61P 9/00 11/00 11/00 17/00 17/00 27/02 27/02 29/00 101 29/00 101 C07D 295/08 C07D 295/08 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 59/64 C07D 295/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I): 【化1】 (式中、 − R1は、 −CO−R3基 を表わし、 R3は、以下の意味を有し、 − Ar1は下記の式(b)および(c): 【化2】 から選択される基を示し、 R6、R7、R8、R9、R10およびR11は、以下の意味を
    有し、 − Ar2は下記の式(d): 【化3】 を示し、 R12は以下に示す意味を有しており、 − Xは、以下の式(i)および(j): 【化4】 から選択される基を示し、 R14およびR15は以下に示す意味を有しており、 − R3は、 (d)−OR17基 の基を示し、 R17は以下に示す意味を有しており、 − R6は、tert−ブチル基を示し、 − R7は、OR20基を表わし、 R20は、以下に示す意味を有しており、 − R8は、tert−ブチル基 を示し、 − R9およびR10は、隣接する芳香環とともに、メチ
    ル基で置換された、5または6員環を形成し、 − R11は、水素原子、1の炭素原子を含む低級アルキ
    ル基、アルコキシ基、ポリエーテル基、または−OR21
    基を表わし、 R21は、以下に示す意味を有しており、 − R12は、水素原子、ヒドロキシル基、アルコキシ
    基、またはポリエーテル基を表わし、 − R14およびR15は、水素原子を示し、 − R17は、水素原子、または、1から20の炭素原子
    を有する直鎖または分枝のアルキル基を示し、 − R20は、低級アルキル基、またはアラルキル基を示
    し、 − R21は、モノヒドロキシアルキル基、任意に置換さ
    れたアラルキル基、または−(CH2n−R24基を示し、 nおよびR24は、以下の意味を有し、 − R24は、モノヒドロキシアルキル基、−COOR25基、
    または−CON(R26)R27基を示し、 R25、R26およびR27は以下の意味を有し、 − R25は、水素原子または低級アルキル基を示し、 − R26およびR27は、水素原子であり、 − nは、2から9までの整数であり、 ただし、 − Ar1が、式(c)の基を示し、Xが式(i)または
    (j)の基を示す場合、 ・R11は、−OR21またはポリエーテル基を示し、また
    は、 ・Ar2が、式(d)を示し、ここで、R12が−OR22(R22
    アルケニル基、モノヒドロキシアルキル基、任意に置換
    されたアラルキル基、または-(CH2n-R24基を表
    す)またはポリエーテル基を示し、 − 式(I)の化合物が以下のもの: Ar1が式(c)の基を示し、Xが式(i)の基を示し、R12
    が水素原子を示し、R1がCOR3基(ここで、R3は−OR17
    を示し、R17が水素原子を示す)を示す場合、R11は置換
    基Ar2に対してオルト位においてメトキシメトキシ基を
    示し、 Ar1が式(c)の基を示し、Xが式(i)の基を示し、R11
    が置換基Ar2に対してオルト位においてメチル基を示
    し、R1がCOR3基(ここで、R3は−OR17基を示し、R17
    水素原子を示す)を示す場合、R12は置換基Ar1に対して
    オルト位またはパラ位においてメトキシメトキシ基を示
    す、Ar 1 が式(c)の基を示し、R 9 及びR 10 が隣接の芳香環
    と共にメチル基で置換された六員環を形成し、Xが式
    (i)の基を示し、R 11 が置換基Ar 2 に対してオルト位に
    あるメチル基を示し、R 1 がCOR 3 基(ここで、R 3 は−
    OR 17 基を示し、R 17 がエチル基を示す)を示す場合、R
    12 は置換基Ar 1 に対してオルトまたはパラ位にあるメ
    トキシメトキシ基を示す、 とは相違する)の化合物、または、式(I)の化合物の
    光学または幾何異性体、または、その塩。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属
    の、亜鉛の、有機アミンの、または無機または有機酸の
    塩の形態であることを特徴とする請求項1に記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】 低級アルキル基が、メチル、エチル、イ
    ソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ヘキシル基から選
    択されることを特徴とする請求項1または2に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 1から20の炭素原子を含有する直鎖ま
    たは分枝アルキル基が、メチル、エチル、tert−ブチ
    ル、プロピル、オクチル、および2−エチルヘキシル基
    から選択されることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 アルコキシ基がメトキシ、プロピルオキ
    シ、ペンチルオキシ、およびヘプチルオキシ基から選択
    されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 モノヒドロキシアルキル基が、2または
    3の炭素原子を含有する基に相当することを特徴とす
    る、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 ポリヒドロキシアルキル基が、2,3−
    ジヒドロキシプロピル、2,3,4−トリヒドロキシブ
    チル、および2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチ
    ル基、およびペンタエリスリトール残基から選択される
    ことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に
    記載の化合物。
  8. 【請求項8】 アリール基が、少なくとも1つのハロゲ
    ン原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、アルコキ
    シ、ニトロ官能基、ポリエーテル基、または任意にアセ
    チル基で保護されたまたは任意に少なくとも1つの低級
    アルキル基で置換されたアミノ官能基で、任意に置換さ
    れてもよいフェニル基であることを特徴とする、請求項
    1ないし7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 アラルキル基が、任意に少なくとも1つ
    のハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシル、アルコ
    キシ、ニトロ官能基、ポリエーテル基またはアセチル基
    で任意に保護されたまたは少なくとも1つの低級アルキ
    ル基で任意に置換されたアミノ官能基で任意に置換され
    た、フェネチルまたはベンジル基から選択されることを
    特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の
    化合物。
  10. 【請求項10】 ポリエーテル基が、メトキシメチルエ
    ーテル、メトキシエトキシメチルエーテル、およびメチ
    ルチオメチルエーテル基から選択されることを特徴とす
    る、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 アミノ酸残基が、リジン、グリシン、
    またはアスパラギン酸から誘導された残基からなる群か
    ら選択されることを特徴とする、請求項1ないし10の
    いずれか1項に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 ヘテロ環基が、4位で任意にC1−C6
    ルキル基またはモノ−またはポリヒドロキシアルキル基
    で置換された、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジノ、
    またはピペラジノ基からなる群から選択されることを特
    徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の
    化合物。
  13. 【請求項13】 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブ
    チル−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル
    酸、 − 3−(2’−ベンジルオキシ−3’,5’−ジ−te
    rt−ブチル−6−ヒドロキシ−3−ビフェニリル)アク
    リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
    キシ−2’−ペンチルオキシ−3−ビフェニリル)アク
    リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
    キシ−2’−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル
    酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
    酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−ヒドロキシフェニル]アクリル酸、 − [4−メトキシメトキシ−3−(3,5,5,8,
    8−ペンタメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
    −ナフチル)フェニル]プロピン酸、 − 3−[3−(3−プロピルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
    酸、 − 3−[3−(3−ペンチルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−メトキシメトキシフェニル]アクリル
    酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシベ
    ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
    6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
    アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシベ
    ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
    6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
    アクリル酸、 − 3−{3−[3−(6−ヒドロキシヘキシルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−ヒドロキシヘプチルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−ヒドロキシペンチルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(3−ヒドロキシプロピルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−[3−(1−メトキシメトキシ−5,5,8,
    8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2
    −ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−[3−(1−ベンジルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−tert−ブトキシカルボニル
    ペンチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
    メトキシフェニル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−tert−ブトキシカルボニル
    ヘプチルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−
    メトキシフェニル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(5−カルバモイルペンチルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{3−[3−(7−カルバモイルペンチルオキ
    シ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8
    −テトラヒドロ−2−ナフチル]−4−メトキシフェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(2−メトキシメ
    トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
    ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
    ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−メトキシメ
    トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
    ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
    ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(4−メトキシメ
    トキシベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチ
    ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フ
    ェニル}アクリル酸、 − 3−{4−メトキシ−3−[3−(3−ヒドロキシ
    ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(3−メトキシ
    ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−メトキシ
    ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−フルオロ
    ベンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニ
    ル}アクリル酸、 − 3−{4−ヒドロキシ−3−[3−(4−クロロベ
    ンジルオキシ)−5,5,8,8−テトラメチル−5,
    6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル]フェニル}
    アクリル酸、 − 3−[4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシメトキ
    シ−5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−
    テトラヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
    キシ−2’−プロピルオキシ−3−ビフェニリル)アク
    リル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−ヒドロ
    キシ−2’−ブチルオキシ−3−ビフェニリル)アクリ
    ル酸、 − 3−(2’−ブトキシ−3’,5’−ジ−tert−ブ
    チル−6−メトキシ−3−ビフェニリル)アクリル酸、 − 3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−6−メトキ
    シ−2’−プロポキシ−3−ビフェニリル)アクリル
    酸、 − 3−[4−ヒドロキシ−3−(5,5,8,8−テ
    トラメチル−4−プロポキシ−5,6,7,8−テトラ
    ヒドロ−2−ナフチル)フェニル]アクリル酸、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリル酸、 − エチル=3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,
    5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒ
    ドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニル]アクリ
    ラート、 − N−エチル 3−[3−(3−ベンジルオキシ−
    5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テト
    ラヒドロ−2−ナフチル)−4−メトキシフェニル]ア
    クリルアミド、 − 3−[3−(3−ベンジルオキシ−5,5,8,8
    −テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−
    ナフチル)−4−メトキシフェニル]−1−モルホリン
    −4−イル−プロペノン、 − N−(4−ヒドロキシフェニル)−3−[3−(3
    −ベンジルオキシ−5,5,8,8−テトラメチル−
    5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル)−4−
    メトキシフェニル]アクリルアミドからなる群から単独
    または混合物として選択されることを特徴とする、請求
    項1に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 以下の特徴: − R1は、−CO−R3基を表わし、 − Ar2は、式(d)基を示し、 − R11は、−O−R21基を表わし、 − R7は、−O−R20基を表わすのうちの少なくとも
    1つを有することを特徴とする、請求項1に記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】 医薬品としての使用用の、請求項1な
    いし14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 尋常性アクネ、面皰、多形核白血球、
    酒さ性アクネ、結節嚢胞性アクネ、集族性アクネ、老人
    性アクネ、及び、太陽、医薬品投与関連又は職業的アク
    ネを含む続発性アクネの治療を含む、分化及び増殖と関
    係のあるケラチン化疾患に関連した皮膚科学的病訴の治
    療用; 魚鱗癬、魚鱗癬様状態、ダリエ病、掌蹠角皮症、白斑症
    及び白斑症様状態、並びに皮膚又は粘膜(口腔)苔癬を
    含む、他のタイプのケラチン化疾患の治療用; 皮膚乾癬であれ粘膜乾癬であれ又は爪乾癬であれ、そし
    て乾癬性リウマチを含む全ての形態の乾癬、或いは、湿
    疹又は呼吸器アトピーを含む皮膚アトピー、或いは、歯
    肉肥大を含む、炎症成分及び/又は免疫アレルギー成分
    によるケラチン化疾患に関連した他の皮膚科学的病訴の
    治療用(その際これらの化合物はケラチン化疾患を示し
    ていない或る種の炎症性病訴でも使用することができ
    る); 良性であれ悪性であれそしてウイルス起源であれ他の起
    源であれ、尋常性疣贅、扁平疣贅及び疣贅状表皮異形成
    を含む全ての皮膚又は表皮増殖の治療用(その際これは
    口又は開花性乳頭腫、及び、好塩基性細胞及び有棘細胞
    上皮腫の場合には、紫外線照射によって誘導される増殖
    に対しても可能である); 水疱症及び膠原病のような他の皮膚科学的疾患の治療
    用; 角膜疾病を含む、或る種の眼科疾患の治療用; 光線誘発性であれ年代的老化であれ、皮膚老化の修復用
    若しくは皮膚老化と闘うため、或いは紫外線角化症及び
    色素沈着、又は年代的若しくは紫外線老化に関連した何
    らかの病理学の軽減用; 局所又は全身用コルチコステロイドによって誘発される
    表皮萎縮及び/又は皮膚萎縮の徴候、又は皮膚萎縮の他
    の任意の形態の予防又は治癒用、 瘢痕形成疾患の予防又は治療用、或いは線状皮下出血の
    予防又は修復用; アクネの過脂漏症又は単純性脂漏症のような皮脂機能疾
    患の制御用; 前骨髄球性白血病の治療又は予防を含む、癌又は前癌状
    態の治療又は予防用; 関節炎のような炎症性病訴の治療用; ウイルス起源の任意の全身的又は皮膚病訴の治療用; 脱毛症の予防又は治療用; 免疫成分による皮膚科学的病訴の治療用; 動脈硬化症又は高血圧のような心血管系の病訴並びにイ
    ンスリン非依存性糖尿病及び肥満症の治療用、および、 紫外線照射による皮膚病の治療用に意図された医薬品と
    して使用される、請求項15に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 薬理学的に許容されるサポート中に、
    請求項1ないし14のいずれか1項で定義された化合物
    の少なくとも1つを含んでいることを特徴とする薬理学
    的組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし14のいずれか1項で
    定義された化合物の濃度が、組成物の全重量に対して、
    0.001重量%から5重量%までの間であることを特
    徴とする請求項17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1ないし14のいずれか1項で
    定義された化合物の少なくとも1つを化粧品として許容
    されるサポート中に含んでいることを特徴とする化粧品
    組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし14のいずれか1項で
    定義された化合物の濃度が、組成物の全重量に対して、
    0.001重量%から3重量%までの間であることを特
    徴とする請求項19に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 請求項19または20のいずれかで定
    義した化粧品組成物の、髪または体衛生製品に用いる使
    用。
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