JP3359619B2 - 推進工法用の掘進機の発進方法 - Google Patents

推進工法用の掘進機の発進方法

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JP3359619B2
JP3359619B2 JP2000246916A JP2000246916A JP3359619B2 JP 3359619 B2 JP3359619 B2 JP 3359619B2 JP 2000246916 A JP2000246916 A JP 2000246916A JP 2000246916 A JP2000246916 A JP 2000246916A JP 3359619 B2 JP3359619 B2 JP 3359619B2
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株式会社渡辺組
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は推進工法用の掘進
機の発進方法、詳しくはヒューム管などの推進管を土中
に埋設施工する推進工法用の掘進機の発進方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、地下に推進管の一種であるヒュ
ーム管を埋設する際、いったん立坑を構築した後、この
立坑に掘進機を導入し、掘進用のカッタヘッドを有する
掘進機で横穴を掘設しつつ、掘進機による推進量が一定
量に達するごとに、ヒューム管を継ぎ足して敷設して行
く、いわゆる泥水式推進工法が知られている。この掘進
機の内部には、切羽への水の供給および切羽からのスラ
リーの回収を行うために給水管および排水管としての1
対のスラリー管が配管されている。近年、地面に掘られ
る立坑の直径を小さくするために、この掘進機をその長
さ方向に2分割したものが開発されている。具体的に
は、全体的に円筒状に形成され、前方部分を構成する掘
進部と、この掘進部の後端に着脱自在に連結される油圧
機構部とを備えている。掘進部には、カッターヘッドお
よびその駆動手段が収納されている。また、油圧機構部
には、掘進部に内蔵された各種の機器の油圧系に作動油
を供給する油圧ユニットが収納されている。なお、前記
各スラリー管も掘進部側の先部と、油圧機構部側の別の
部分とに2分割されている。
【0003】掘進機の発進時には、まず立坑に掘進部を
吊り降ろす。このとき、立坑の底部には、掘進機の方向
にジャッキ腕の先端を向けたジャッキ装置が配備されて
いる。よって、掘進機の発進時には、まず駆動手段の駆
動によるカッターヘッドの回転でカッターヘッドの前方
に装着されたカッター刃によって切羽の土壌を掘削し、
かつこの掘削状況と歩調を合わせてジャッキ腕を進行さ
せることで、掘進部を前進させる。この掘進部が土中に
埋め込まれた後は、立坑内に油圧機構部を吊り降ろし、
次いで推進部の後端への油圧機構部の連結作業を行う。
その後、同様にカッターヘッドを用いた土壌の掘削と、
推進ジャッキ機構による油圧機構部の押し込みとによっ
て油圧機構部を前進させる。次に、油圧機構部の後端に
ヒューム管を連結し、ジャッキ腕と油圧機構部との間に
ヒューム管を介在させた状態で、カッターヘッドによる
掘削状況と歩調を合わせてジャッキ腕を進行させること
で掘進機を前進させ、ヒューム管を横穴内に順次埋設す
るようになっている。もちろん、このヒューム管の連結
時は、2本のスラリー管(給水管および排水管)も、連
結されるヒューム管の長さ分だけ順次継ぎ足される。
【0004】カッターヘッドの回転中、水が給水管を通
って刃先部および切羽に供給されることで、掘削された
土壌はスラリー化され、その後、排水管を通って外部に
排水される。こうして、掘削土を効率的に取り除けるよ
うになっている。最終的にヒューム管の埋設が完了する
と、掘進機は、あらかじめ横穴の終点位置に向けて地表
から掘削されている立坑内にいったん排出され、そこか
らクレーンなどの作業機械によって立坑の外に取り出さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術によれば、最初に行われる掘進部だけによる推進
が完了してから、掘進部の後端に油圧機構部を連結する
際において、この切羽側からのスラリーが、掘進部に収
納されたスラリー管の部分の後端から立坑内に漏れ出て
しまう。それを解消するために、従来、掘進部のスラリ
ー管の途中に、各種の手動弁または電動弁が連結されて
いる。ところが、これらの手動弁または電動弁では、一
般的に弁の大型化およびコスト高を避けるために、弁の
流路がスラリー管の内径よりも小径に設計されていた。
そのため、スラリー管に水やスラリーを流した際に、こ
の流路が狭くなった部分で水やスラリーの流体の流れが
阻害されていた。また、価格的にも、電動弁などでは高
価で、設備コストが嵩んでいた。さらに、従来品ではス
ラリー管に固定された弁であるので、例えば、複数台の
掘進機の間で特定の弁を、必要時にだけ使い回しするよ
うなことはできなかった。
【0006】
【発明の目的】この発明は、スラリー管を通過する流体
の流れを阻害するおそれが解消され、しかも設備コスト
を低減させることができ、さらには複数台の掘進機の間
で、特定の膨縮プラグを使い回しすることができる推進
工法用の掘進機の発進方法を提供することを、その目的
としている。また、この発明は、掘進部の後端を推進源
による押圧に適した状態にすることができ、そして掘進
部の発進作業を容易に行うことができる推進工法用の掘
進機の発進方法を提供することを、その目的としてい
る。さらに、この発明は、掘進部の後端への油圧機構部
の連結時、地山の崩壊および切羽部からのスラリーの漏
れ出しを確実に防止することができる推進工法用の掘進
機の発進方法を提供することを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、先頭の推進管の先端側に装着され、前端に設けられ
たカッターヘッドの回転と、推進の進行に合わせて順次
継ぎ足されるスラリー管による切羽への水の供給および
切羽からのスラリーの回収と、推進源による押圧とによ
って土中を推進することで推進管を順次土中に埋設施工
する推進工法用の掘進機の発進方法であって、前記カッ
ターヘッドを回転させる駆動手段、および、前記スラリ
ー管の先部が収納された駆動手段内装部を有する掘進部
と、該掘進部に搭載された油圧系に作動油を供給する油
圧ユニット、および、前記掘進部に収納されたスラリー
管の先部に連通可能なスラリー管の別の部分が収納され
て、前記掘進部の後端に着脱自在に連結される油圧機構
部とを備えた掘進機を使用し、前記掘進部のみを、前記
推進管の埋設位置の始点にあらかじめ掘削された立坑か
ら土中に発進し、次いで土中に埋設された前記掘進部の
スラリー管の先部に、給排管を通して作動流体を供給し
たり排出したりすることで半径方向に膨縮する膨縮プラ
グを挿入し、その後、該膨縮プラグを膨らませて前記ス
ラリー管の先部の管路を塞ぎ、次に前記給排管のスラリ
ー管より外に突出した部分を、前記油圧機構部のスラリ
ー管の別の部分に挿通し、続いてこの状態のまま、土中
に埋設された前記推進部の後端に油圧機構部を連結し、
この際、前記スラリー管の先部とスラリー管の別の部分
とを連結し、その後、前記膨縮プラグをスラリー管から
引き抜いて推進を継続する推進工法用の掘進機の発進方
法である。
【0008】膨縮プラグの素材としては天然ゴム、合成
ゴム、そのほか各種の合成樹脂などが挙げられる。ま
た、膨縮プラグを膨縮させる作動流体としては、空気、
不活性ガス(窒素ガスなど)といった気体のほか、水や
油などの液体でもよいし、各種の粉粒体でもよい。膨縮
プラグの具体例としては、市販のエアプラグなどがそれ
に当たる。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記掘進部の発
進前に、一端が前記スラリー管に連結される後端立ち上
がりの中継スラリー管を備えた緩衝部を掘進部の後端に
装着し、該緩衝部が装着された掘進部が土中に埋設され
た後、前記緩衝部を取り除いて油圧機構部を掘進部に連
結する請求項1に記載の推進工法用の掘進機の発進方法
である。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記スラリー管
の別の部分に止水弁が設けられ、前記掘進部の後端部へ
の油圧機構部の連結工程で、前記膨縮プラグを引き抜い
たのち、前記止水弁を閉止する請求項1または請求項2
に記載の推進工法用の掘進機の発進方法である。止水弁
の種類は限定されない。例えば、各種の手動操作される
弁、各種の電動弁などが挙げられる。
【0011】
【作用】この発明によれば、掘進機を発進させる際に
は、あらかじめ分離された掘進部のみを立坑内に吊り降
ろし、スラリー管を地上設備と連結してカッターヘッド
および推進源などの駆動力によって掘進部で横穴を推進
していく。次いで、掘進部が土中にほとんど入り込んだ
状態で油圧機構部を立坑内に吊り降ろして、これを掘進
部の後端に連結する。これにより、土中を含む立坑内で
掘進機が組み上がった状態となる。ただし、これらの掘
進部と油圧機構部とを連結する前に、次のスラリー管の
先部の管路の閉止作業を行う。すなわち、掘進部のスラ
リー管の先部に膨縮プラグを挿入して膨らませ、管路を
塞ぐ。次に、この立坑内に油圧機構部を吊り降ろし、油
圧機構部に内設されたスラリー管の別の部分に、掘進部
のスラリー管の先部の端から外方に突出した給排管の部
分を挿通する。その後、推進部と油圧機構部とを連結す
るとともに、スラリー管の先部と別の部分とを連結す
る。次いで、カッターヘッドによる切羽の掘削および推
進源の駆動によって油圧機構部を土中に推進させたあと
は、常法にしたがい、順次、推進管を立坑内に吊り降ろ
して継ぎ足して行く。これにより、土中に推進管が埋設
される。
【0012】このように、掘進部に油圧機構部を連結す
る際に、連結部分のスラリー管をいったん分離する必要
があるが、この分離の前に膨縮プラグによって推進部内
のスラリー管の先部を閉止することで、掘進部の推進作
業時にスラリー管の先部内に残留したスラリーなどがス
ラリー管の管端から外部に漏れにくい。これにより、油
圧機構部など作業現場の汚染が防止され、その結果、漏
電事故などの電気系のトラブルのほか、各種の機械系の
トラブルも防止することができる。しかも、膨縮プラグ
が通常時はスラリー管に挿入されていない外付けの栓部
材であるので、従来のスラリー管の途中に常時固定され
ていた各種の弁とは異なり、スラリー管を通過する流体
の流れを阻害するおそれが解消される。しかも、安価な
材料から製造できるので設備コストの低減が図れる。さ
らに、複数台の掘進機の間で、特定の膨縮プラグを使い
回しすることもできる。
【0013】また、請求項2の発明によれば、立坑に吊
り降ろされた掘進部の後端に緩衝部を装着することで、
掘進部の後端を緩衝部を介して推進源による押圧に適し
た状態にすることができる。また、緩衝部の中継スラリ
ー管は立ち上がっているので、中継スラリー管と外部の
スラリー管との連結部分を、推進作業の障害とならない
位置に配置することができる。これにより、発進作業を
容易に行うことができる。
【0014】さらに、請求項3の発明によれば、止水弁
を油圧機構部に内設されたスラリー管の別の部分に連結
させたので、掘進部の後端への油圧機構部の連結時、膨
縮プラグをスラリー管から引き抜いた直後に止水弁を閉
止すれば、地山の崩壊および切羽部からのスラリーの漏
れ出しを確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
推進工法用の掘進機を示す一部が切断された斜視図であ
る。図2は、この発明の一実施例に係る推進工法用の掘
進機のカッターヘッドの偏心機構を示す要部拡大断面図
である。図3(a)はこの発明の一実施例に係る推進工
法用の掘進機の緩衝部が連結された状態を示す断面図で
ある。図3(b)はこの発明の一実施例に係る推進工法
用の掘進機の掘進部に油圧機構部が連結された状態を示
す断面図である。なお、図1において、X−X方向を幅
方向、Y−Y方向を前後方向とする。
【0016】図1において、10は推進工法用の掘進機
であって、この推進工法用の掘進機(以下、単に掘進機
という場合がある)10は、全体的に円筒状に形成さ
れ、前方部分を構成する掘進部2と、この掘進部2の後
端に着脱自在に連結される油圧機構部3とを備えてい
る。また、掘進機10は、分離された掘進部2の後端に
発進時のみ連結される緩衝部4を有している。
【0017】この掘進部2は、前端側に形成されたカッ
ター部2aと、このカッター部2aの後端に連結された
電動機内装部2bとを有している。図1および図2に示
すように、カッター部2aは、第1筒体21と、この第
1筒体21内に一体的に設けられたカッターヘッド22
とを備えて構成されている。この第1筒体21は、外径
がヒューム管(推進管)H(図12参照)の外径と同じ
である。これにより、第1筒体21で推進された横穴に
ヒューム管Hが隙間なく埋設されるようになっている。
このような第1筒体21の前端縁部には前端側に向かっ
て内側から厚さを徐々に減少させた環状の先鋭縁部21
aが設けられ、掘削された土壌が第1筒体21内に誘導
されて推進が円滑に進行するようになっている。
【0018】このカッターヘッド22は、第1筒体21
内に偏心状態で設けられている。このカッターヘッド2
2は、先細りに形成された円錐台状の円錐体22aと、
この円錐体22aの外周面から第1筒体21の内周面に
向けて周方向へ等ピッチで架橋された複数枚のカッター
支持板22bと、円錐体22aの先端に固定された円形
のカッター支持盤22cとを備えている。そして、この
各カッター支持板22bの先端縁部およびカッター支持
盤22cの前面には、それぞれ複数個のカッター刃22
dが取り付けられ、電動機の駆動によるカッターヘッド
22の偏心回転によって切羽の土壌が有効に削り取られ
る。しかも、この偏心回転によって、カッター支持板2
2bの端面と、第1筒体21の内周面との間に挟まった
礫が破砕され、削り取られた土砂の後方への送り出しが
円滑に行われるようになっている。また、この円錐体2
2aの外周面には、地上に設置された図示しない処理水
槽からの水を切羽に噴射する複数本の噴射ノズル22e
が設けられ、この噴射ノズル22eからの水流によって
切羽の土壌がやわらかくなり、カッター刃22dによる
掘削が容易となるように構成されている。
【0019】電動機内装部2bは、カッター部2aの後
部に同心で連結固定された第2筒体23と、この第2筒
体23の後部に相対的に前後運動ができるように連結さ
れた比較的長尺な第3筒体24とを備えている。このう
ちの第2筒体23は、前端部内に嵌め込まれた支持円盤
23aを有している。この支持円盤23aの前面の外周
部には環状溝23bが形成されている一方、前記第1筒
体21には、後縁部が後ろすぼみに絞られることによっ
て形成された窄み縁部22fが形成され、この窄み縁部
22fが環状溝23bに嵌め込まれて固定されること
で、第1筒体21の第2筒体23に対する連結固定状態
が確実なものとなっている。支持円盤23aの裏面側に
は、電動機支持筒23cが後方に向かって突設され、こ
の電動機支持筒23cの後端部には第3筒体24の略中
央部内に位置するように電動機25が固定されている。
この電動機25の駆動軸25aは、摺接状態で電動機支
持筒23cに差し通されて支持円盤23aを貫通し、こ
の円錐体22aに周方向で連れ回りするように連結され
ている。これにより、電動機25の駆動による駆動軸2
5aの軸心回りの回転でカッター部2aが円錐体22a
の周りを回転する。
【0020】次に、このような掘進部2におけるカッタ
ーヘッド22の偏心回転構造を、以下、図2を参照して
詳細に説明する。支持円盤23aには、中心部分の後方
に駆動軸25aが挿通される前後方向に延びた小径孔2
31aが形成されている。また、この前方には小径孔2
31aよりも大径な大径孔232aが連結状態で形成さ
れている。これらの小径孔231aおよび大径孔232
aは、いずれも駆動軸25aと同心に形成されている。
そして、駆動軸25aの前端部は大径孔232aに入り
込み、この部分に駆動軸25aと同心の太陽ギヤ251
aが一体的に取り付けられている。一方、大径孔232
aには、クランク軸27がベアリングを介して嵌着され
ている。このクランク軸27は、大径孔232aの内径
よりもわずかに外径が小さくて駆動軸25aと同心の同
心軸27aと、この同心軸27aの先端面から偏心して
前方に突設された偏心軸27bとを有している。
【0021】そして、この同心軸27aの後端面には、
周方向に等ピッチで後方に延びるように突設された複数
本の遊星軸271aが設けられているとともに、これら
の遊星軸271aに遊星歯車272aがそれぞれ軸支さ
れている。これらの遊星歯車272aは、それぞれ太陽
ギヤ251aに噛合されており、駆動軸25aの軸心回
りの回転は、各遊星歯車272aに伝達されるようにな
っている。一方、大径孔232aの後端側の内周面に
は、この各遊星歯車272aと噛合する内歯233aが
形成されており、遊星歯車272aは、遊星軸271a
を中心にして自転することで、太陽ギヤ251aの回り
を公転する。この公転により、クランク軸27は、駆動
軸25aに対して20〜30分の1の回転数に減速され
る。
【0022】また、偏心軸27bには、ベアリングを介
して円錐体22aが偏心軸27bと同心で外嵌され、こ
れにより偏心軸27bが偏心回転すると、円錐体22a
は駆動軸25aの軸心回りに公転するようになってい
る。このような円錐体22aの後端面には、後方に向か
って突設された円錐体22aと同心の外歯歯車221a
が突設されている一方、この支持円盤23aの前端面の
中央部付近には環状溝が形成され、この環状溝の外周面
形成部に外歯歯車221aの歯に噛合する内歯234a
が周設されている。この内歯234aによって形成され
る内歯歯車は、駆動軸25aと同心になっている。そし
て、この内歯234aを有する内歯歯車の内径は、この
外歯歯車221aの外径よりも大きく設計されている。
したがって、偏心軸27bの偏心回転によって円錐体2
2aが駆動軸25aの軸心回りに公転すると、円錐体2
2aは、外歯歯車221aの歯が内歯234aに噛合し
ているために偏心軸27bの回りを自転する。
【0023】このようなカッターヘッド22の偏心回転
構造によれば、電動機25により駆動軸25aが回転す
ると、太陽ギヤ251aを介して内歯233aに噛合し
ている各遊星歯車272aが回転し、これらの遊星歯車
272aの太陽ギヤ251a回りの公転によって同心軸
27aが軸心回りに回転する。この同心軸27aの回転
によって偏心軸27bは偏心回転し、これにより円錐体
22aが駆動軸25aの軸心回りに公転しながら自転す
る。これにより、円錐体22aと一体のカッターヘッド
22は、円錐体22aと同じ上述した複雑な回転運動を
行う。その結果、切羽の土壌はカッター刃22dによっ
て効果的に削り取られる。
【0024】図1および図3に示すように、前記第3筒
体24は、その前端部および後端部に、外方に向かって
それぞれ先すぼみ状に絞られた前方窄み縁部24aと後
方窄み縁部24bとを有している。前方窄み縁部24a
は、その外径が第2筒体23の内径よりもわずかに小さ
い。この前方窄み縁部24aは、摺接状態で第2筒体2
3の後部に嵌入されている。これによって、第2筒体2
3と第3筒体24とは連結状態で前後に相対移動するこ
とができるようになっている。また、第3筒体24の内
周面には、周方向へ等ピッチで取り付けられた前後方向
に延びる複数本のシリンダ24cを有している。各シリ
ンダ24cのピストンロッド24dは、それぞれの先端
が支持円盤23aの後端面に連結されている。よって、
シリンダ24cの駆動によるピストンロッド24dの出
没によって支持円盤23aを介して第2筒体23が前後
移動する。これにより、カッターヘッド22の姿勢を3
次元的に補正する。
【0025】支持円盤23aの後端面下部には、推進の
進行に合わせて順次継ぎ足されるスラリー管5の前端が
連結されている。このスラリー管5は、掘進部2(スラ
リー管の先部)、緩衝部4(中継スラリー管)および油
圧機構部3(スラリー管の別の部分)に分割されてい
る。なお、スラリー管5は、給水管51と排水管52と
からなる。この給水管51は、円錐体22aの後端側の
中心部分に内装された図示しないロータリー分水器を介
して噴射ノズル22eに水を供給するためのものであ
る。排水管52は、カッターヘッド22の回転によって
掘削された土壌と水との混合物であるスラリーを外部に
排出させる。第3筒体24内の給水管51および排水管
52の後端部には、それぞれフランジ54が形成さられ
ている。これより、前方のスラリー管5と後方のスラリ
ー管5とが、両フランジ54を介して連結される。
【0026】前記油圧機構部3は、この第3筒体24の
後端部に着脱自在に連結される第4筒体31と、この第
4筒体31の後端部に固定された第5筒体32と、第4
筒体31内に配設された油圧ユニット33、バイパス弁
34および計器類35と、第5筒体32内に装備され
て、レンズを計器類35の方向に向けたカメラ36とを
備えている。この第4筒体31の後端部には、後方に向
かって先すぼみの窄み縁部31aが形成されている。こ
の窄み縁部31aに第5筒体32の前端部を外嵌させる
ことで、第5筒体32は第4筒体31の後端に連結され
ている。計器類35としては、電動機25の消費電力、
カッターヘッド22の回転数、カッターヘッド22の傾
き具合、油圧ユニット33の油圧値などを表示する。こ
れらの計器は、それぞれの表示パネル面をカッターヘッ
ド22側に向けた状態で、第4筒体31の内部に収納さ
れている。こうすることで、カメラ36を介して、外部
に設置されたモニターを見るだけで、掘進機10の駆動
状態を認識することができる。そして、第4筒体31の
前端部を第3筒体24の後方窄み縁部24bに外嵌する
ことで、油圧機構部3が掘進部2に連結されるようにな
っている。
【0027】油圧ユニット33は、油圧を送って掘進部
2内のシリンダ24cを駆動させるものであり、外部の
制御手段からの制御信号によって運転されてシリンダ2
4cが駆動または駆動停止するようになっている。ま
た、前記バイパス弁34は、油圧機構部3内の給水管5
1と排水管52との間に架設されており、このバイパス
弁34の切り替え操作によって給水管51を経て送られ
てきた水を噴射ノズル22eに送ることなく、排水管5
2に向けて導出させたり、排水管52を閉止してスラリ
ーの排出を停止することができるようになっている。こ
のバイパス弁34の操作は、制御手段からの制御信号に
よって行われる。
【0028】また、第4筒体31内の給水管51および
排水管52の前端部には、それぞれフランジ55が設け
られ、このフランジ55と掘進部2内のフランジ54と
がボルト締結される。これにより、油圧機構部3内のス
ラリー管5の先部が掘進部2内のスラリー管5の別の部
分に連結される。第5筒体32内の後部には、上下で対
向した内壁面間に被押圧支柱32aが架橋され、この被
押圧支柱32aの上部にカメラ36が設置されている。
また、被押圧支柱32aの下部には、スラリー管5の後
端部が固定されている。この第5筒体32の後縁部に
は、後方へ向かって先すぼみに絞られた窄み縁部32b
が形成されている。ヒューム管Hは、この窄み縁部32
bに外嵌されることで、掘進機10の後端部に連結され
る。
【0029】この発明は、図1および図3(a)に示す
ように、掘進部2が油圧機構部3から分離され、かつ後
端に緩衝部4が連結された状態で、まず掘進部2のみを
立坑に吊り降ろして土中に推進し、次いで、図3(b)
に示すように、掘進部2に油圧機構部3を連結して油圧
機構部3を土中に推進し、引き続きヒューム管Hを順次
継ぎ足して推進する。そして、この一実施例において
は、掘進部2の発進時に第3筒体24の後方窄み縁部2
4bに緩衝部4がいったん連結され、この緩衝部4を後
述する推進ジャッキ62によって押圧しながら、電動機
25によってカッターヘッド22を回転させつつ、給水
管51を通して水を噴射ノズル22eに送り込み、掘進
部2のみを土中に推進してから緩衝部4を取り外し、掘
進部2の後端部に油圧機構部3を連結するようにしてい
る。
【0030】このようにするのは、掘進部2の後端部、
すなわち第3筒体24の後端部は、筒内の底部に給水管
51および排水管52が配設されているとともに、各種
のケーブルも配設されて乱雑な状態になっており、この
ような状態では押圧作業が困難であるばかりか、第3筒
体24の底部に配設されたスラリー管5の先部に、油圧
機構部3内のスラリー管5の別の部分を連結する作業も
難しくなるためである。このような緩衝部4は、図1お
よび図3(a)に示すように、前後方向の寸法が短い第
6筒体41と、この第6筒体41の前方底部から後方に
向かって立ち上がった立上がり給水管51aおよび立上
がり排水管52aを有する立上がりスラリー管(中継ス
ラリー管)5aとを備えている。これらの立上がりスラ
リー管5aの、第6筒体41より後方に突出した後端部
には、それぞれ連結端56が配設されている。両連結端
56には、対応する外方側のスラリー管5がそれぞれ連
結されるようになっている。このように、連結端56を
第6筒体41の外部に突出させることで、外部のスラリ
ー管5の連結端56に対する連結操作が容易になる。
【0031】そして、第6筒体41を、第3筒体24の
後方窄み縁部24bに外嵌することによって、緩衝部4
が掘進部2の後端部に接合されるようになっている。ま
た、第6筒体41の後縁部には、後方に向かって引き抜
き用のアイナット42が突設されている。このアイナッ
ト42にワイヤを掛けて牽引することで、掘進部2に接
合された緩衝部4を容易に取り外せる。さらに、第6筒
体41の後端部には、その上部および下部間に被押圧支
柱43が掛け渡されているので、この被押圧支柱43に
よって緩衝部4が丈夫な構造となっている。
【0032】以下、この発明の発進方法について、図4
〜図12を参照して説明する。図4は、この発明の一実
施例に係る推進工法用の掘進機の発進方法における発進
立坑内に掘進部が吊り降ろされている状態を示す説明図
である。図5は、この発明の一実施例に係る推進工法用
の掘進機の発進方法における発進立坑内に掘進部が吊り
降ろされて後端部に緩衝部が連結された状態を示す説明
図である。図6は、この発明の一実施例に係る推進工法
用の掘進機の発進方法における掘進部が土中に発進され
た状態を示す説明図である。図7は、この発明の一実施
例に係る推進工法用の掘進機に用いられる膨縮プラグを
有する止水装置を示す側面図である。図8は、この発明
の一実施例に係る推進工法用の掘進機に用いられる膨縮
プラグによってスラリー管を塞いだ状態を示す説明図で
ある。図9は、この発明の一実施例に係る推進工法用の
掘進機の発進方法における油圧機構部が発進立坑内に吊
り降ろされて掘進部の後端に連結された状態を示す説明
図である。図10(a)は、この発明の一実施例に係る
推進工法用の掘進機に用いられる膨縮プラグの給排管を
油圧機構部のスラリー管内の別の部分に挿通する前の状
態を示す説明図である。図10(b)は、この発明の一
実施例に係る推進工法用の掘進機に用いられる膨縮プラ
グの給排管を油圧機構部内のスラリー管の別の部分に挿
通した後の状態を示す説明図である。図10(c)は、
この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機に用いら
れる膨縮プラグをスラリー管から引き抜いた状態を示す
説明図である。図11は、この発明の一実施例に係る推
進工法用の掘進機の発進方法における掘進部と油圧機構
部とからなる掘進機が土中に発進された状態を示す説明
図である。図12は、この発明の一実施例に係る推進工
法用の掘進機の発進方法におけるヒューム管が推進され
ている状態を示す説明図である。
【0033】土中にヒューム管Hを埋設する際には、ま
ず、図4に示すように地面に所定の深さの発進立坑Gを
掘削する。次いで、発進立坑Gの底部に推進ジャッキ機
構(推進源)6が据え付けられる。また、発進立坑G内
の前方(図4の左方)壁面の推進対象位置に環状の発進
坑口金具G1が嵌め込まれる。この推進ジャッキ機構6
は、立坑の底面に固定される架台61と、この架台61
の後端部に据え付けられた推進ジャッキ62とを備えて
いる。この架台61は、発進立坑Gの前後方向のほぼ全
長にわたるように敷設され、この架台61上に、分離さ
れた掘進部2、油圧機構部3およびヒューム管Hが順次
吊り降ろされ、その都度、この推進ジャッキ62の駆動
とカッターヘッド22の回転とにより掘進部2などが前
方の発進坑口金具G1から土中に推進されていく。
【0034】推進ジャッキ62は、ジャッキシリンダ6
2aと、ジャッキシリンダ62aから前方に向けて出没
するジャッキピストン62bとを有している。したがっ
て、地上側に設けられた図示しない油圧ユニットからの
油圧によって推進ジャッキ62が作動してジャッキピス
トン62bを出没させ、発進時には、突出時のジャッキ
ピストン62bによって掘進部2および油圧機構部3が
順次押圧され、ヒューム管Hを埋設する推進時には、ヒ
ューム管Hがジャッキピストン62bの突出によって順
次押圧される。このように、掘進機10が掘進部2と油
圧機構部3とに分離された発進立坑G内に装填されるの
で、発進立坑Gの前後方向の長さは、掘進機10の長さ
よりも短くすることができる。これにより、その分だけ
発進立坑Gの掘削に要する人手と時間が削減される。
【0035】以下、図4〜図12を参照しながら、順を
追って、掘進機10の具体的な発進方法を説明する。掘
進機10を発進させる際には、図4に示すように、あら
かじめ発進立坑G内の推進ジャッキ62のジャッキピス
トン62bをジャッキシリンダ62aに没入させてお
く。次いで、架台61の前方位置に掘進部2を吊り降ろ
す。これにより、ジャッキピストン62bの前端部と掘
進部2の後端部との間に、所定寸法の隙間が形成され
る。それから、この隙間に緩衝部4を挿入して掘進部2
の後端に連結することで、図5に示す状態となる。
【0036】この連結時には、第6筒体41を第3筒体
24の後方窄み縁部24bに外嵌するとともに、立上が
り給水管51aおよび立上がり排水管52aを第3筒体
24内の給水管51および排水管52に連結する。次い
で、連結端56を介して、発進立坑G内に引き込まれて
いる図示しない外部の給水ホースおよび排水ホースを、
立上がり給水管51aおよび立上がり排水管52aに連
結する。これにより、地上側の処理水槽と掘進部2内の
給水管51および排水管52とが連結状態になる。この
状態で、電動機25を駆動してカッターヘッド22を回
転させるとともに、地上側の処理槽を駆動して給水管5
1に水を送り込む。
【0037】次いで、推進ジャッキ62を駆動してジャ
ッキピストン62bを突出させることで、ジャッキピス
トン62bの先端面が緩衝部4の被押圧支柱43に当接
し、この被押圧支柱43を前方に向けて押圧する。その
結果、噴射ノズル22eからの噴射水でやわらかくなっ
た土壌が、回転中のカッターヘッド22によって掘削さ
れ、掘進部2は土中に向かって順次推進する。掘削され
た土は、水と混ざってスラリーになる。スラリーは排水
管52を通して外部の処理水槽に送り込まれ、ここで土
壌が分離され、水だけが給水管51を通して噴射ノズル
22eに再び供給され、循環使用される。
【0038】なお、ここでは、ジャッキピストン62b
の出没ストローク以上の距離を掘進部2に推進させるた
め、図6に示すような複数個のスペーサー63を用いて
いる。スペーサー63としては、上部が開放し、かつ曲
率半径が掘進部2の径寸法に等しい半円筒体が適用され
ている。そして、ストローク分だけ突出したジャッキピ
ストン62bを、いったんジャッキシリンダ62a内に
没入させ、ジャッキピストン62bの先端部と緩衝部4
の後端部との間にスペーサー63を嵌め込む。その後、
再びジャッキピストン62bを突出させることで、掘進
部2をジャッキピストン62bのストローク分以上に推
進させる。このような操作を複数回繰り返すことで、ス
ペーサー63の介在個数を順次増やして行く。これによ
り、掘進部2をそのほぼ全長わたって土中に埋設させる
ようにしている。
【0039】そして、掘進部2が所定距離土中に推進さ
れてから、図示しない給水ホースおよび給水管51を通
した水の供給を停止する。その後、図7および図8に示
すように、2台の止水装置70に1個ずつ配設された2
個のエアプラグ(膨縮プラグ)71によって、掘進部2
に内蔵された1対のスラリー管5の先部(給水管51,
排水管52)をそれぞれ閉止する。これらのエアプラグ
71は、圧縮空気の供給または排出によって半径方向に
膨縮するゴム製の栓部材である。各エアプラグ71の後
端面の中央部には、圧縮空気給排ホース72の元部がそ
れぞれ連通されている。また、各圧縮空気給排ホース7
2は、油圧機構部3に内蔵された各スラリー管5の別の
部分の長さよりもそれぞれ若干長くなっている。そし
て、圧縮空気給排ホース72の先端には、後述する手押
しポンプ73のホースが着脱自在に連通される弁付の管
継手74が設けられている。さらに、両エアプラグ71
の後端面には、スラリー管5からエアプラグ71をそれ
ぞれ引き抜くための引き抜きロープ75の元部が連結さ
れている。各引き抜きロープ75は、圧縮空気給排ホー
ス72と略同じ長さである。
【0040】各止水装置70は、エアプラグ71以外に
もタンク73a付の手押しポンプ73をそれぞれ備えて
いる。両手押しポンプ73は、ハンドル73bの押し引
きを繰り返して圧縮空気を発生させ、これらをいったん
各タンク72aに貯蔵し、そこで高圧化された圧縮空気
を、各タンク73aにそれぞれ1本ずつ連結されたホー
ス73cの先端から吹き出すようになっている。各ホー
ス73cの先端部には、ワンタッチ式の管継手の構成体
の一方である図示しない凸型継手部が連結されている。
また、各ホース73cの途中部には、吹き出される圧縮
空気の圧力を測定する圧力計76がそれぞれ設けられて
いる。各圧力計76には、圧縮空気の圧力が過大になっ
た時に開弁させる図示しない排気コックが付設されてい
る。なお、同じタンク73aに2本のホース73cが連
通された止水装置70を採用してもよい。こうすれば、
2個のエアプラグ71を1台の手押しポンプ73で膨縮
させることができる。よって、コスト削減が図れて作業
性も高まる。
【0041】次に、この止水装置70による掘進部2に
収納された1対のスラリー管5の先部の具体的な閉止方
法を説明する。図8に示すように、推進部2のスラリー
管5から緩衝部4の立ち上がりスラリー管5aを外す。
そして、この緩衝部4を推進部2から取り外す。その直
後、推進部2内の給水管51と排水管52との先端部内
に、それぞれエアプラグ71を挿入する。次いで、両ホ
ース73cの凸型継手部(図示せず)を、両圧縮空気給
排ホース72の先端に配設された凹型継手部74に連結
する。各凹型継手部74は、前記図示しない凸型継手部
にワンタッチで着脱可能なワンタッチ管継手の構成体の
他方である。続いて、両手押しポンプ73により圧縮空
気を発生させ、この圧縮空気を各圧縮空気給排ホース7
2を介して、対応するエアプラグ71に供給する。これ
により、両エアプラグ71がそれぞれ膨らみ、給水管5
1の管路および排水管52の管路がそれぞれ塞がる。こ
のような両エアプラグ71による栓止めが行われること
で、前方の給水管51内の水と、前方の排水管52内の
スラリーが外部に漏れなくなる。
【0042】次いで、図9および図10(a)に示すよ
うに、ジャッキピストン62bをジャッキシリンダ62
aに没入させてスペーサー63を取り除く。この状態
で、図9の2点鎖線に示すように、油圧機構部3を発進
立坑G内に吊り降ろして架台61上にセッティングす
る。それから、図10(b)に示すように、給水管51
および排水管52の外に突出した各圧縮空気給排ホース
72および各引き抜きロープ75の部分を、油圧機構部
3側の給水管51および排水管52にそれぞれ挿通す
る。この際、各圧縮空気給排ホース72の先端部の凹型
継手部74と引き抜きロープ75の先端部とは、これら
の油圧機構部3側の給水管51および排水管52の後端
から外方に突出した状態となる。
【0043】続いて、この状態のまま、第4筒体31を
第3筒体24の後方窄み縁部24bに外嵌するととも
に、油圧機構部3に収納されたスラリー管5を、掘進部
2側のスラリー管5に連結することで、油圧機構部3が
掘進部2の後端部に連結される。 次に、図10(c)
に示すように、それぞれ作業者が各引き抜きロープ75
の先部を握って両者を後方に引っ張る。これにより、両
エアプラグ71が、それぞれの連通状態の掘進部2内の
スラリー管5の管路と、油圧機構部3内のスラリー管5
の管路とから順次引き抜かれる。その直後、バイパス弁
34を閉じる。これにより、両エアプラグ71の引き抜
きによって、油圧機構部3内のスラリー管5の後端か
ら、水や液体が漏れ出るのを防止することができる。そ
の後、油圧機構部3内の給水管51の後端に図示しない
給水ホースを連結し、また油圧機構部3内の排水管52
の後端に図示しない排水ホースを連結する。そして、同
様にして、地上側の処理水槽から水を給水管51に送り
込みながら掘進作業を行う。
【0044】すなわち、この状態で、再びジャッキピス
トン62bを突出させる。そうすると、ジャッキピスト
ン62bの先端面が第5筒体32内の被押圧支柱32a
に当接し、さらにこの被押圧支柱32aを押圧すること
から、掘進部2と油圧機構部3とが一体化した掘進機1
0が土中に順次推進していく。この際にも、図11に示
すように、スペーサー63が上述した方法と同様にして
使用される。次に、掘進機10が、後端の窄み縁部32
bを残して土中に埋設された状態(図11参照)でスペ
ーサー63が取り除かれ、以降は、図12に示すように
ヒューム管Hが順次吊り降ろされて、土中に推進されて
いく。その際、ヒューム管Hの連結に伴って、各ヒュー
ム管Hに収納されたスラリー管5も、順次、継ぎ足され
ていく。
【0045】以上説明したように、ヒューム管Hを土中
に埋設するために用いられるシールド掘削工法用の掘進
機10を、掘進部2と、この掘進部2の後端に分割可能
に連結される油圧機構部3とにより構成したので、掘進
機10を発進させる際、あらかじめ分離した掘進部2の
みを発進立坑G内に吊り降ろしてカッターヘッド22お
よび推進ジャッキ62によって掘進部2に横穴を推進さ
せ、その後、掘進部2が土中にほとんど入り込んだ状態
で油圧機構部3を発進立坑G内に吊り降ろして掘進部2
の後端に連結することにより、発進立坑G内に掘進機1
0を組み上げることができる。そして、カッターヘッド
22および推進ジャッキ62などの駆動で油圧機構部3
を土中に推進させた後は、常法にしたがって順次ヒュー
ム管Hを発進立坑G内に吊り降ろして継ぎ足していくこ
とで、ヒューム管Hを順次埋設していくことができる。
【0046】このように、掘進機10のうちの前半の掘
進部2と、後半の油圧機構部3とを分離、かつ連結可能
な構造としたので、掘進部2のみを発進立坑Gに吊り降
ろして発進させることができる。これにより、従前のよ
うに掘進機10の全長に見合った長さを有する大きな発
進立坑Gを掘削する必要がなくなり、掘進部2の長さ分
だけの小さな発進立坑Gが掘削されていれば、掘進機1
0を発進させることができる。その分、施工コストの削
減および工期の短縮を図ることができる。
【0047】また、掘進部2に油圧機構部3を連結する
際に、1対のエアプラグ71によって各スラリー管5の
先部を閉止するようにしたので、掘進部2の推進作業時
にスラリー管5の先部内に残留したスラリーなどが、ス
ラリー管5の管端から外部に漏れるのを防ぐことができ
る。これにより、油圧機構部3などの作業現場の汚染が
防止され、この結果、漏電事故などの電気系のトラブル
のほか、各種の機械系のトラブルも防ぐことができる。
しかも、エアプラグ71が通常時はスラリー管5に取り
付けられていない外付けの栓部材であるので、従来のス
ラリー管5に常時固定されていた手動弁や電動弁とは異
なり、スラリー管5を通過する水やスラリーの流れを阻
害するおそれが解消される。しかも、安価な材料から製
造できるために、設備コストの低減も図ることができ
る。さらに、スラリー管5に対して外付けの栓部材であ
るので、例えば複数台の掘進機10の間で、特定のエア
プラグ71を使い回しすることもできる。
【0048】さらに、この一実施例では、発進立坑G内
に吊り降ろされた掘進部2の後端に緩衝部4を装着する
ようにしたので、緩衝部4を介して、掘進部2の後端を
推進ジャッキ62による押圧に適した状態とすることが
できる。さらに、緩衝部4には、後方へ立ち上がった立
上がりスラリー管5aが設けられているので、立上がり
スラリー管5aと外部のスラリー管5との連結部分が、
推進作業に支障を来さず、よって掘進機10の発進作業
を円滑に行うことができる。それから、油圧機構部3内
のスラリー管5の途中部にバイパス弁34を設けたの
で、掘進部2の後端に油圧機構部3を連結後、スラリー
管5からエアプラグ71を引き抜いた直後にこのバイパ
ス弁34を閉止することができる。これにより、エアプ
ラグ71の引き抜き後、油圧機構部3の給水管51内お
よび排水管52に図外の給水ホースおよび排水ホースを
連結するまでの間に、これらの給水管51内および排水
管52内に残留した水およびスラリーが、各分離した開
口部から外部に漏れない。その結果、漏れ出した水やス
ラリーによって作業現場が汚れたり、円滑な作業が阻害
されるといった不都合が解消される。
【0049】なお、掘進部2の発進時には、掘進部2の
後端に緩衝部4を装着しなくても、掘進部2の後端を推
進ジャッキ62により直接押圧するようにしてもよい。
ただし、この場合は、掘進部2の後端部、すなわち第3
筒体24の後端部を被押圧支柱などで構造的に強化し、
推進ジャッキ62による押圧に耐える構造にしておく必
要がある。また、固定式の推進ジャッキ62に代えて、
自走式の推進ジャッキを採用してもよい。これにより、
スペーサー63を使用しないでも掘進機10の発進操作
や被押圧支柱43の埋設操作を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、このように掘進部に
油圧機構部を連結する際に、膨縮プラグによってスラリ
ー管の先部を閉止するので、掘進部の推進作業時にスラ
リー管の先部内に残留したスラリーなどが、スラリー管
の管端から外部に漏れるのを防ぐことができる。これに
より、油圧機構部などの作業現場の汚染が防止され、こ
の結果、漏電事故などの電気系のトラブルのほか、各種
の機械系のトラブルも防ぐことができる。しかも、膨縮
プラグが通常時はスラリー管に挿入されていない外付け
の栓部材であるので、従来のスラリー管の途中に常時固
定されていた各種の弁とは異なり、スラリー管を通過す
る流体の流れを阻害するおそれがない。しかも、安価な
材料から製造することができて、設備コストの低減が図
れる。さらに、複数台の掘進機の間で、特定の膨縮プラ
グを使い回しを行うこともできる。
【0051】特に、請求項2の発明によれば、立坑に吊
り降ろされた掘進部の後端に緩衝部を装着するので、掘
進部の後端を緩衝部を介して推進源による押圧に適した
状態にできる。しかも、緩衝部の中継スラリー管が立ち
上がっているため、中継スラリー管と外部のスラリー管
との連結部分を、推進作業の障害とならない位置に配置
することができる。その結果、発進作業を容易に行うこ
とができる。
【0052】さらに、請求項3の発明によれば、油圧機
構部内のスラリー管の途中に止水弁を連結させたので、
掘進部の後端に油圧機構部を連結する作業時、膨縮プラ
グをスラリー管から引き抜いた直後に止水弁を閉止すれ
ば、地山の崩壊および切羽部からのスラリーの漏れ出し
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
を示す一部が切断された斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
のカッターヘッドの偏心機構を示す要部拡大断面図であ
る。
【図3】(a)は、この発明の一実施例に係る推進工法
用の掘進機の緩衝部が連結された状態を示す断面図であ
る。(b)は、この発明の一実施例に係る推進工法用の
掘進機の掘進部に油圧機構部が連結された状態を示す断
面図である。
【図4】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
の発進方法における発進立坑内に掘進部が吊り降ろされ
ている状態を示す説明図である。
【図5】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
の発進方法における発進立坑内に掘進部が吊り降ろされ
て後端部に緩衝部が連結された状態を示す説明図であ
る。
【図6】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
の発進方法における掘進部が土中に発進された状態を示
す説明図である。
【図7】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
に用いられる膨縮プラグを有する止水装置を示す側面図
である。
【図8】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
に用いられる膨縮プラグによってスラリー管を塞いだ状
態を示す説明図である。
【図9】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進機
の発進方法における油圧機構部が発進立坑内に吊り降ろ
されて掘進部の後端に連結された状態を示す説明図であ
る。
【図10】(a)は、この発明の一実施例に係る推進工
法用の掘進機に用いられる膨縮プラグの給排管を油圧機
構部のスラリー管内の別の部分に挿通する前の状態を示
す説明図である。(b)は、この発明の一実施例に係る
推進工法用の掘進機に用いられる膨縮プラグの給排管を
油圧機構部内のスラリー管の別の部分に挿通した後の状
態を示す説明図である。(c)は、この発明の一実施例
に係る推進工法用の掘進機に用いられる膨縮プラグをス
ラリー管から引き抜いた状態を示す説明図である。
【図11】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進
機の発進方法における掘進部と油圧機構部とからなる掘
進機が土中に発進された状態を示す説明図である。
【図12】この発明の一実施例に係る推進工法用の掘進
機の発進方法におけるヒューム管が推進されている状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 掘進機、 2 掘進部、 2b 電動機内装部(駆動手段内装部)、 3 油圧機構部、 4 緩衝部、 5 スラリー管、 5a 立上がりスラリー管(中継スラリー管)、 6 推進ジャッキ機構、 10 推進工法用の掘進機、 22 カッターヘッド、 25 電動機(駆動手段)、 33 油圧ユニット、 34 バイパス弁(止水弁)、 51 給水管、 52 排水管、 71 膨縮プラグ(エアプラグ)、 72 ホース(給排管)、 G 立坑、 H ヒューム管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 311 E21D 9/06 301 E21D 9/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先頭の推進管の先端側に装着され、前端
    に設けられたカッターヘッドの回転と、推進の進行に合
    わせて順次継ぎ足されるスラリー管による切羽への水の
    供給および切羽からのスラリーの回収と、推進源による
    押圧とによって土中を推進することで推進管を順次土中
    に埋設施工する推進工法用の掘進機の発進方法であっ
    て、 前記カッターヘッドを回転させる駆動手段、および、前
    記スラリー管の先部が収納された駆動手段内装部を有す
    る掘進部と、該掘進部に搭載された油圧系に作動油を供
    給する油圧ユニット、および、前記掘進部に収納された
    スラリー管の先部に連通可能なスラリー管の別の部分が
    収納されて、前記掘進部の後端に着脱自在に連結される
    油圧機構部とを備えた掘進機を使用し、 前記掘進部のみを、前記推進管の埋設位置の始点にあら
    かじめ掘削された立坑から土中に発進し、次いで土中に
    埋設された前記掘進部のスラリー管の先部に、給排管を
    通して作動流体を供給したり排出したりすることで半径
    方向に膨縮する膨縮プラグを挿入し、その後、該膨縮プ
    ラグを膨らませて前記スラリー管の先部の管路を塞ぎ、
    次に前記給排管のスラリー管より外に突出した部分を、
    前記油圧機構部のスラリー管の別の部分に挿通し、続い
    てこの状態のまま、土中に埋設された前記推進部の後端
    に油圧機構部を連結し、この際、前記スラリー管の先部
    とスラリー管の別の部分とを連結し、その後、前記膨縮
    プラグをスラリー管から引き抜いて推進を継続する推進
    工法用の掘進機の発進方法。
  2. 【請求項2】 前記掘進部の発進前に、一端が前記スラ
    リー管に連結される後端立ち上がりの中継スラリー管を
    備えた緩衝部を掘進部の後端に装着し、該緩衝部が装着
    された掘進部が土中に埋設された後、前記緩衝部を取り
    除いて油圧機構部を掘進部に連結する請求項1に記載の
    推進工法用の掘進機の発進方法。
  3. 【請求項3】 前記スラリー管の別の部分に止水弁が設
    けられ、前記掘進部の後端部への油圧機構部の連結工程
    で、前記膨縮プラグを引き抜いたのち、前記止水弁を閉
    止する請求項1または請求項2に記載の推進工法用の掘
    進機の発進方法。
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