JP3359452B2 - ガスメータ - Google Patents

ガスメータ

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JP3359452B2
JP3359452B2 JP01847195A JP1847195A JP3359452B2 JP 3359452 B2 JP3359452 B2 JP 3359452B2 JP 01847195 A JP01847195 A JP 01847195A JP 1847195 A JP1847195 A JP 1847195A JP 3359452 B2 JP3359452 B2 JP 3359452B2
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勉 大谷
孝 植木
信夫 根来
功 金子
和也 藤澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロコンピュータに
よるガス安全遮断機能を備えたガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用ガスメータでは、流量計に
よって通過するガスの流量を検出する機能を有すると共
に、所定量以上のガス流量が検出された場合や、所定期
間以上ガス流量が検出された場合等には、ガス遮断弁を
駆動してガス流路を閉止させる、いわゆる安全機能を有
するものが種々開発されている。これにより配管中のガ
スの漏洩や、不自然なガス流出を検出して事故を未然に
防止し、安全性を保証している。
【0003】ところで、このようなガス安全遮断機能に
よってガス流路が遮断されると、ガス漏れ検査が行わ
れ、復旧作業が行われる。復旧作業が終了すると、遮断
弁は復帰レバーにより復帰される。そして、この遮断弁
が復帰した後、所定の時間(例えば2分間)、ガスを使
用していないという状況(例えば流量が50リットル/
h未満)が続けば、ガスメータから下流側ではガス漏れ
がないとしてガス漏れ検査を終了する。一方、2分間以
内にガスの使用が検出(例えば流量が50リットル/h
以上)されれば、施工ミス等によりガス漏れがまだ有る
と判断して、再度ガス遮断弁を駆動させてガス流路を閉
じるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のガスメータでは、ガス遮断弁を復帰させた後
に漏洩検査時間が長く(2分間)かかる共に、50リッ
トル/h以下の微少流量のガス漏れを検出することが困
難であるという問題点があった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、短時間に微少流量のガス漏れ検査を
行うことができ、ガス安全遮断機能がより向上したガス
メータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のガスメー
タは、ガス流路を流れるガス流量を検出するガス流量検
出手段と、このガス流量検出手段の検出結果に応じてガ
ス流路を遮断すると共に電気的に復帰可能なガス流路遮
断手段と、ガス流路におけるガス圧力の変動を検出する
ガス圧力検出手段と、このガス圧力検出手段により検出
可能なガス圧力の変化率がその大きさに応じて複数の段
階に区別して記憶されると共に、これら区別された圧力
変化率それぞれに対応して、圧力変化率の大きさに反比
例した大きさの複数の検査時間が記憶された記憶手段
と、前記ガス流路遮断手段が復帰する前に、前記ガス圧
力検出手段の検出結果を基に圧力変化率を求め、その圧
力変化率が前記記憶手段に記憶された圧力変化率のどの
範囲に該当するか否かを区別し、更に、その範囲に対応
する検査時間内における圧力変動値が予め定めた基準値
以内であるか否かを判断し、圧力変動値が、基準値より
大きいときにはガス漏れ無しと判断すると共に、基準値
以内であるときにはガス漏れ有りと判断する判断手段
と、この判断手段によりガス漏れ無しと判断されたとき
に、前記ガス流路遮断手段を復帰させる復帰手段とを備
えている。
【0007】このガスメータでは、ガス流量検出手段に
よってガス流路を流れるガス流量が検出され、このガス
流量検出手段の検出結果に応じてガス流路遮断手段(ガ
ス遮断弁)によりガス流路が遮断される。そして、復旧
作業が行われた後、ガス流路遮断手段が復帰される前
に、判断手段は、温度変化に応じた前記ガス圧力検出手
段の検出結果を基に圧力変化率を求め、その圧力変化率
が記憶手段に予め記憶された圧力変化率のどの範囲に該
当するか否かを区別し、その範囲に対応する検査時間
(すなわち、圧力変化率が大きな場合には短い検査時
間、圧力変化率が小さな場合には長い検査時間)内にお
ける圧力変動値が、予め定めた基準値以内であるか否か
を判断する。圧力変動値が、基準値より大きいときには
ガス漏れ無しと判断し、一方、基準値以内であるときに
はガス漏れ有りと判断する。判断手段によりガス漏れ無
しと判断されたときには、ガス流路遮断手段が復帰され
る。
【0008】請求項2記載のガスメータは、請求項1記
載のガスメータにおいて、前記判断手段によりガス漏れ
有りと判断されたときに、その旨を報知する報知手段を
更に備えるようにしたものである。
【0009】請求項3記載のガスメータは、請求項1ま
たは2記載のガスメータにおいて、圧力変動の基準値が
圧力変化率の大きさにかかわらず一定に設定され、前記
判断手段は、圧力変化率の大きさにかかわらず同じ基準
値を用いてガス漏れの有無を判断するように構成したも
のである。
【0010】請求項4記載のガスメータは、請求項1ま
たは2記載の記載のガスメータにおいて、圧力変動の基
準値が圧力変化率の大きさに応じて複数段階に設定さ
れ、前記判断手段は、圧力変化率の大きさに応じて異な
る基準値を用いてガス漏れの有無を判断するように構成
したものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例に係るガスメータ
の概略構成を表すものである。このガスメータ10は、
ハウジング11の内部にガス器具(図示せず)に対して
ガスaの供給を行うためのガス管12が配設されてい
る。このガス管12には、異常時においてガス流路を遮
断するためのガス遮断弁13と、ガス流路を通過するガ
スの流量を検出するためのガス流量計14と、ガス流路
内のガス圧力を検出するための圧力センサ15がこの順
で配置されている。さらに、ハウジング11内にはガス
流量計14および圧力センサ15の出力信号を入力とし
て、ガス漏れの有無を判断してガス遮断弁13を制御す
るための制御部16が設けられている。
【0013】ガス遮断弁13は遮断と復帰の双方を電気
的に行うことのできる弁(双方向弁)により構成されて
いる。図2および図3はこのガス遮断弁(双方向弁)1
3の具体的構成を表すものである。ここに、図2は開状
態(復帰状態)を示し、図3は閉状態(遮断状態)を示
している。なお、以下の説明では、ガス管12内のガス
流路における開口部12aとガス遮断弁13との位置関
係を、開口部12a側を上側、ガス遮断弁13側を下側
として説明している。
【0014】このガス遮断弁13は、磁性材で形成され
たハウジング41を備えている。このハウジング41
は、上側が小径の円筒状、下側が大径の円筒状に形成さ
れ、上端は開放され、下端は閉塞されている。ハウジン
グ41の上下方向の中央部分の外側にはフランジ部42
が固定されている。このフランジ部42は図1における
ガスメータ10の本体(ハウジング11)に固定されて
いる。ハウジング41内の上側には円筒状の永久磁石4
3が設けられ、ハウジング41内の下側には電磁石とな
るコイル44が設けられている。永久磁石43とコイル
44とによって形成される中空部内には、プランジャ4
5が軸方向に移動可能に挿通されている。プランジャ4
5は、磁性材で形成された上側の磁性部45aと、非磁
性材で形成された下側の非磁性部45bとを有してい
る。プランジャ45の上端部はハウジング41の上端よ
り突出し、このプランジャ45の上端部に、図1におけ
る開口部12aを閉塞可能なゴム弁体46が取り付けら
れている。このゴム弁体46とフランジ部42との間に
は、ゴム弁体46を上方に付勢するばね47が設けられ
ている。
【0015】このガス遮断弁13のコイル44には、通
常時においては電流が流れていない。また、図2に示す
ように永久磁石43の磁力が矢印48で示すように作用
して、プランジャ45は引き込まれ、開口部12aが開
放される。その結果、ガスは矢印49で示すように開口
部12aを通過する。ガス遮断弁13を遮断状態にする
には、図3に示したようにコイル44に電流を流し、永
久磁石43による磁界を打ち消す磁界を生成する。この
コイル44による磁力を破線の矢印50で示す。する
と、ばね47の力によりプランジャ45が突出し、ゴム
弁体46によって開口部12aが閉塞される。一方、ガ
ス遮断弁13を復帰させるには、遮断状態にするときと
は逆方向の電流をコイル44に流し、永久磁石43によ
る磁界を強める磁界を生成する。これによりプランジャ
45はばね47の力に打ち勝って引き込まれ、その結果
開口部12aが開放される。
【0016】図4はガスメータ10を構成する制御部1
6とその周辺の構成を表すブロック図である。この図に
示すように、制御部16は、CPU(中央処理装置)2
0、ROM(リード・オンリ・メモリ)21、RAM
(ランダム・アクセス・メモリ)22、クロック23お
よび入出力ポート24を備え、これらは互いにバス25
によって接続されている。入出力ポート24には、ガス
流量計14と、圧力センサ16と、ガス遮断弁13を駆
動するための駆動回路26とが接続されている。制御部
16では、CPU20が、RAM22をワーキングエリ
アとして、ROM21に格納されたプログラムを実行す
ることによって、ガスメータとしての機能を実現するよ
うになっている。
【0017】図5は本実施例のガスメータ10の機能構
成を表すものである。このガスメータ10は、ガス流路
を流れるガス流量を検出するガス流量検出手段30と、
このガス流量検出手段30の検出結果に応じてガス流路
を遮断すると共に電気的に復帰可能なガス流路遮断手段
31と、ガス流路におけるガス圧力の変動を検出するガ
ス圧力検出手段32と、このガス圧力検出手段32によ
り検出可能なガス圧力の変化率(所定時間毎の圧力変動
量)がその大きさに応じて複数の段階に区別して記憶さ
れると共に、これら区別された圧力変化率それぞれに対
応して、圧力変化率の大きさに反比例した大きさの複数
の検査時間が記憶された記憶手段33と、ガス流路遮断
手段31が復帰した後、ガス流量検出手段30の検出結
果を基に圧力変化率を求め、その圧力変化率が記憶手段
33に記憶された圧力変化率のどの範囲に該当するか否
かを区別し、更に、その範囲に対応する検査時間内にお
ける圧力変動値が予め定めた基準値以内であるか否かを
判断し、圧力変動値が、基準値より大きいときにはガス
漏れ無しと判断すると共に、基準値以内であるときには
ガス漏れ有りと判断する判断手段34と、この判断手段
34によりガス漏れ無しと判断されたときに、ガス流路
遮断手段31を復帰させる復帰手段35とを備えてい
る。
【0018】ガス流量検出手段30はガス流量計14、
ガス流路遮断手段31はガス遮断弁(双方向弁)13お
よび駆動回路26、ガス圧力検出手段32は圧力センサ
15、記憶手段33はRAM22によってそれぞれ実現
される。また、判断手段34および復帰手段35はそれ
ぞれ制御部16によって実現される。
【0019】図6はガス流路遮断手段31(ガス遮断弁
13)が遮断され、その後復旧された後、ガス流路遮断
手段31が復帰する前、すなわちガス流路が密閉状態に
あるときの経過時間とガス流路内の圧力との関係を表す
もので、A,Bはガス漏れ無しの正常時の状態、Cは微
少ガス漏れ有りの異常時の状態をそれぞれ示している。
すなわち、復帰前の、ガス流路が密閉された状態におい
ては、この図からも明らかなように、ガス漏れの無い正
常時(A,B)には環境の温度変化に応じて圧力が変化
する(特に昼夜では大きく変化する)。これに対して、
微少ガス漏れ有りの異常時(C)には、温度変化に係わ
らず圧力は変化しない。本実施例のガスメータ10で
は、所定時間経過した時点における、正常時の圧力より
も低い適宜の圧力が基準圧力(P0 )として予めRAM
22に記憶されており、遮断後復帰前の圧力がこの基準
圧力(P0 )より大きく変動したか否かにより微少ガス
漏れがあったか否かが判断されるようになっている。
【0020】ここで、圧力の変化は、図6にAで示した
ように大きく変化する場合(すなわち圧力変化率(所定
時間毎の圧力変動量)が大きな場合)もあり、また、図
6にBで示したように緩やかに変化する場合(すなわち
圧力変化率が小さな場合)もある。
【0021】本実施例のガスメータ10では、ガス流路
遮断手段(双方向弁)31が復帰する前にこの圧力変化
率を算出するものである。この圧力変化率は、その大き
さに応じて、例えば大小2つの段階に区別して予めRA
M22に記憶されると共に、これら2つに区別された圧
力変化率それぞれに対応して、圧力変化率の大きさに反
比例した大きさの2種類の検査時間(圧力変化率が大き
なときには短い検査時間(小時間T1 )、圧力変化率が
小さなときには長い検査時間(大時間T2 ))が記憶さ
れている。すなわち、本実施例では、ガス流路遮断手段
(双方向弁)31が復帰する前において圧力変化率を求
めると共にその大小を区別し、更に圧力変化率に応じた
長さの検査時間内における圧力変動値を求める。そし
て、この圧力変動値が、所定の値(基準値)(図6にお
いて、P0 )以内か否かを判断し、圧力変動値が基準値
より大きいときにはガス漏れ無しと判断すると共に、圧
力変動値が基準値以内のときにはガス漏れ有りと判断す
るものである。
【0022】次に、本実施例のガスメータ10の動作を
図7に示した流れ図を参照して説明する。
【0023】ガス流量検出手段30の検出結果に応じて
ガス流路遮断手段(双方向弁)31によりガス流路が遮
断され、復旧作業が行われることは従来と同様である。
本実施例では、その後、ガス流路遮断手段(双方向弁)
31が復帰される前に、ガス圧力検出手段32により密
閉状態のガス流路における圧力変動が検出される。そし
て、判断手段34によってガス圧力検出手段32の検出
結果が一定時間監視(ステップS700)され、圧力変
化率が算出されると共に、圧力変化率の大小が区別され
る(ステップS701)。圧力変化率が大きな場合
(Y)には、圧力変動値が基準値(P0 )以内か否かが
判断される(ステップS702)。圧力変動値が基準値
以内であり(Y)、かつ所定の検査時間(小時間T1 )
経過した場合(ステップS703;Y)にはガス漏れ有
り(異常)として遮断状態が維持される(ステップS7
04)。所定の検査時間(小時間T1 )経過していない
場合(ステップS703;N)にはステップS702へ
戻る。また、圧力変動値が基準値より大きい場合(ステ
ップS702;N)にはガス漏れ無しとして、復帰手段
35によってガス流路遮断手段(双方向弁)31が復帰
される(ステップS705)。これによりガス漏れ検査
が終了する。
【0024】一方、圧力変化率が小さいとき(ステップ
S701;N)にも圧力変動値が基準値以内か否かが判
断される(ステップS706)。圧力変動値が基準値以
内であり(Y)、かつ所定の検査時間(大時間T2 )経
過した場合(ステップS707;Y)には、ガス漏れ有
り(異常)として遮断状態が維持される(ステップS7
04)。所定の検査時間(大時間T2 )経過していない
場合(ステップS707;N)にはステップS706へ
戻る。また、圧力変動値が基準値より大きい場合(ステ
ップS706;N)には、ガス漏れ無しとして、復帰手
段35によってガス流路遮断手段(双方向弁)31が復
帰される(ステップS705)。これによりガス漏れ検
査が終了する。
【0025】このように本実施例のガスメータ10で
は、ガス流路遮断手段(双方向弁)31を復帰させる前
のガス流路が密閉状態のときに、温度変化に伴う圧力変
化率をリアルタイムで計測して圧力変化率の大小を判断
し、その圧力変化率の大きさに対応した大きさの検査時
間内の圧力変動値が予め定めた基準値よりも大きいか否
かによりガス漏れの有無を判断する。すなわち、圧力変
化率の大きさに応じて検査時間の長さを変えるようにし
ているので、微少流量のガス漏れ検査を短時間に、精度
良く行うことができる。これによりガスメータ10の安
全機能がより向上する。また、本実施例においては、温
度変化による圧力変化を検出しているので、ガスその他
の方法で加圧することなくガス漏れ検査を行うことがで
き、検査作業が容易である。
【0026】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0027】第1の実施例においては、圧力変動の基準
値を圧力変化率の大小にかかわらず同じ(図6において
P0 )としたが、本実施例においては、圧力変化率の大
きさに応じて検査時間と共に圧力変動の基準値の大きさ
も変えるようにしたものである。すなわち、図8の特性
図に示したように、圧力変化率が大きな場合には、図8
においてP1 で示されるように圧力変動の基準値を大き
く(以下、第1の基準値という)、一方、圧力変化率が
小さな場合には、同図においてP2 で示されるように圧
力変動の基準値を小さく(以下、第2の基準値という)
設定することにより、より検査時間の短縮化を図るもの
である。
【0028】次に、図9の流れ図を参照して第2の実施
例に係るガスメータの動作を説明する。
【0029】ガス流量検出手段30の検出結果に応じて
ガス流路遮断手段(双方向弁)31によりガス流路が遮
断され、復旧作業が行われることは従来と同様である。
本実施例では、その後、ガス流路遮断手段(双方向弁)
31が復帰される前に、ガス圧力検出手段32により密
閉状態のガス流路における圧力変動が検出される。そし
て、判断手段34によってガス圧力検出手段32の検出
結果が一定時間監視(ステップS900)され、圧力変
化率が算出されると共に、圧力変化率の大小が区別され
る(ステップS901)。圧力変化率が大きな場合
(Y)には、圧力変動値が第1の基準値(P1 )以内か
否かが判断される(ステップS902)。圧力変動値が
第1の基準値以内であり(Y)、かつ所定の検査時間
(小時間T1 )経過した場合(ステップS903;Y)
にはガス漏れ有り(異常)として遮断状態が維持される
(ステップS904)。所定の検査時間(小時間T1 )
経過していない場合(ステップS903;N)にはステ
ップS902へ戻る。また、圧力変動値が第1の基準値
より大きい場合(ステップS902;N)にはガス漏れ
無しとして、復帰手段35によってガス流路遮断手段
(双方向弁)31が復帰される(ステップS905)。
これによりガス漏れ検査が終了する。
【0030】一方、圧力変化率が小さいとき(ステップ
S901;N)にも圧力変動値が第2の基準値(P2 )
以内か否かが判断される(ステップS906)。圧力変
動値が第2の基準値以内であり(Y)、かつ所定の検査
時間(大時間T2 )経過した場合(ステップS907;
Y)には、ガス漏れ有り(異常)として遮断状態が維持
される(ステップS904)。所定の検査時間(大時間
T2 )経過していない場合(ステップS907;N)に
はステップS906へ戻る。また、圧力変動値が第2の
基準値より大きい場合(ステップS906;N)には、
ガス漏れ無しとして、復帰手段35によってガス流路遮
断手段(双方向弁)31が復帰される(ステップS90
5)。これによりガス漏れ検査が終了する。
【0031】本実施例によれば、圧力変化率の大きさに
応じて検査時間だけでなく、圧力変動の基準値の大きさ
をも変えるようにしたので、例えば図8に示したよう
に、圧力変化率が小さな場合の検査時間(大時間)T2
を、T2 ´で示したようにより短くでき、検査時間を更
に短縮できる。
【0032】以上実施例を挙げて本発明を説明したが、
本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々変形
可能である。例えば、上記実施例においては、検出した
圧力変化率を大小2つの大きさに分けると共に、これら
圧力変化率の大小に合わせて検査時間も大小2つの大き
さに設定するようにしたが、圧力変化率を3以上に分け
ると共に、これら圧力変化率に対応させて検査時間も3
以上の大きさに分けて設定するようにしてもよく、更
に、圧力変動の基準値もそれらに対応させて変化させる
ようにしてもよい。
【0033】また、上記実施例では、ガス漏れ有りと判
断された場合にはガス流路の遮断状態を維持するように
したが、ガス漏れ有りの旨を報知する警報報知手段を更
に備えるような構成としてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のガスメータ
によれば、ガス流路遮断手段(遮断弁)を復帰させる前
のガス流路が密閉状態のときに、温度変化に伴う圧力変
化を検出して圧力変化率を算出し、この圧力変化率の大
きさに応じた検査時間内における圧力変動値が、基準値
を越えたか否かによりガス漏れの有無を判断するように
したので、短時間に、微少流量のガス漏れ検査を精度良
く行うことができ、安全機能がより向上するという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るガスメータの概略
構成を表す断面図である。
【図2】図1のガスメータにおける双方向弁の動作を説
明するための断面図である。
【図3】図1のガスメータにおける双方向弁の動作を説
明するための断面図である。
【図4】図1のガスメータにおける制御部とその周辺の
構成を表すブロック図である。
【図5】図1のガスメータの機能を説明するための機能
ブロック図である。
【図6】図1のガスメータのガス遮断弁が復帰した後の
経過時間と流量との関係を表す特性図である。
【図7】図1のガスメータの動作を説明するための流れ
図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係るガスメータの動作
を説明するための特性図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係るガスメータの動作
を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
10 ガスメータ 11 ハウジング 13 ガス遮断弁(双方向弁) 14 ガス流量計 15 圧力センサ 16 制御部 30 ガス流量検出手段(流量計) 31 ガス流路遮断手段(双方向弁) 32 ガス圧力検出手段 33 記憶手段 34 判断手段 35 復帰手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−258170(JP,A) 特開 平5−225472(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流路を流れるガス流量を検出するガ
    ス流量検出手段と、 このガス流量検出手段の検出結果に応じてガス流路を遮
    断すると共に電気的に復帰可能なガス流路遮断手段と、 ガス流路におけるガス圧力の変動を検出するガス圧力検
    出手段と、 このガス圧力検出手段により検出可能なガス圧力の変化
    率がその大きさに応じて複数の段階に区別して記憶され
    ると共に、これら区別された圧力変化率それぞれに対応
    して、圧力変化率の大きさに反比例した大きさの複数の
    検査時間が記憶された記憶手段と、 前記ガス流路遮断手段が復帰する前に、前記ガス圧力検
    出手段の検出結果を基に圧力変化率を求め、その圧力変
    化率が前記記憶手段に記憶された圧力変化率のどの範囲
    に該当するか否かを区別し、更に、その範囲に対応する
    検査時間内における圧力変動値が予め定めた基準値以内
    であるか否かを判断し、圧力変動値が、基準値より大き
    いときにはガス漏れ無しと判断すると共に、基準値以内
    であるときにはガス漏れ有りと判断する判断手段と、 この判断手段によりガス漏れ無しと判断されたときに、
    前記ガス流路遮断手段を復帰させる復帰手段とを備えた
    ことを特徴とするガスメータ。
  2. 【請求項2】 前記判断手段によりガス漏れ有りと判断
    されたときに、その旨を報知する報知手段を更に備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のガスメータ。
  3. 【請求項3】 圧力変動の基準値が圧力変化率の大きさ
    にかかわらず一定に設定され、前記判断手段は、圧力変
    化率の大きさにかかわらず同じ基準値を用いてガス漏れ
    の有無を判断することを特徴とする請求項1または2記
    載のガスメータ。
  4. 【請求項4】 圧力変動の基準値が圧力変化率の大きさ
    に応じて複数段階に設定され、前記判断手段は、圧力変
    化率の大きさに応じて異なる基準値を用いてガス漏れの
    有無を判断することを特徴とする請求項1または2記載
    のガスメータ。
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