JP3357862B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置を構成す
る２枚の基板をシール部材の外側にて電気的に接続する
液晶表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図４、図５に示すように、表示素子２
（例えば薄膜トランジスタとそれに接続した画素電極）
がマトリックスアレイ状に形成されたアレイ基板３と、
カラーフィルタ４と絶縁層ＯＣを介して対向電極（ＩＴ
Ｏなどの透明電極）５が形成されたフィルタ基板６とを
備え、両基板間のシール部材７で囲まれた領域に液晶８
を封入し、シール部材７の外側にて両基板３，６間を電
気的に接続した従来の液晶表示装置は、対向電極５の全
部もしくは一部をシール部材７を横断するようにしてシ
ール部材７の外側に導出させ、この導出部分をアレイ基
板３とフィルタ基板６の電気的な接続の経路として利用
している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
にシール部材７の接着面を透明電極５が横断すると、液
晶８を封入するに際して負圧状態に保持したときに、フ
ィルタ基板６とシール部材７の密着性が低下し、液晶表
示装置の密閉性が損なわれる問題が生じた。フィルタ基
板６とシール部材７の密着性が低下する要因は、透明電
極５とシール部材７の密着性、あるいは透明電極５とそ
の下の層の密着性のいずれかが悪いものと考えられる。
特に、シール部材７の接着下地部分が、多層化されるに
従い、下地部分の密着性が悪くなる傾向に有る。そこで
本発明は、シール部材とフィルタ基板間の密着性を高め
ることを課題の1つとする。また、液晶表示装置の品質
を良好に保つことを課題の1つとする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、請求項１に記載のように、表示素子がマトリックス
アレイ状に形成されたアレイ基板と、カラーフィルタと
対向電極が形成されたフィルタ基板と、前記両基板間の
シール部材で囲まれた領域に封入された液晶と、前記シ
ール部材の外側にて前記両基板間を電気的に接続する接
続部材を備え、前記接続部材が配置されるところに前記
対向電極を構成する材料を利用してパターンを形成した
液晶表示装置において、前記カラーフィルタを構成する
金属製のブラックマトリックスと前記対向電極を電気的
に接続するとともに、ブラックマトリックスを前記フィ
ルタ基板の周辺部まで導出し、このブラックマトリック
スの上に前記対向電極が存在しない領域を環状に設け、
この環状領域に前記シール部材を配置したことを特徴と
する。
【０００５】
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1、図2は、本実施例装置の
要部断面図で、図3は、同装置のフィルタ基板６の下面
図である。図1、図2は、図3のＩ−Ｉ、ＩＩ−ＩＩで示
す部分に相応した部分の断面図である。
【０００７】液晶表示装置1は、複数の表示素子２が形
成されたアレイ基板３と、カラーフィルタ４と対向電極
５が形成されたフィルタ基板６と、前記両基板３，６間
のシール部材７で囲まれた領域に封入された液晶８と、
前記シール部材７の外側にて前記両基板３，６間を電気
的に接続する接続部材９を備えている。両基板３，６の
対向する面には、ポリイミド等の配向膜（図示せず）が
必要に応じて形成され、ラビングなどの配向処理が施さ
れる。
【０００８】アレイ基板３は、ガラスなどの透明基板１
０に表示素子２をマトリックスアレイ状に配列してい
る。表示素子２は、スイッチング素子、例えば薄膜トラ
ンジスタ（図示せず）とそれに接続した透明電極（ＩＴ
Ｏ）などからなる画素電極１１とで構成される。各表示
素子２は、Ｘ，Ｙ方向に格子状に配列された走査用、信
号用の配線１２に電気的に接続される。このアレイ基板
３の周辺部には、前記対向電極５との接続を行なうため
の配線パターン１３や外部接続用の端子部（図示せず）
が形成されている。
【０００９】フィルタ基板６は、前記カラーフィルタ４
を構成するブラックマトリックス４Ｋをガラスなどの透
明基板１４の全面に形成することによって、フィルタ基
板６の周辺部まで導出している。このブラックマトリッ
クスの上４Ｋの上にカラーフィルタ４の色要素４Ｒ，４
Ｇ，４Ｂを形成している。前記ブラックマトリックス４
Ｋは、クロムなどの遮光性、導電性の良い金属層で形成
され、周辺部に金属層を額縁状とした領域を有し、中央
部に金属層を網目状とした領域を有している。そして、
前記色要素４Ｒ，４Ｇ，４Ｂは、この網目状領域の上
に、ブラックマトリックス４Ｋの一部を露出させて形成
している。こうして形成されたカラーフィルタ４の上
に、対向電極５を形成している。カラーフィルタ4の上
には、平坦化用あるいは絶縁用の透明被膜を設けること
なく、直接対向電極５を形成しているので、露出した前
記ブラックマトリックス４Ｋと対向電極５が接触し、両
者の電気的な接続が図られている。
【００１０】その結果、図3に示すように、ブラックマ
トリックス４Ｋの網目状領域に色要素４Ｒ，４Ｇ，４
Ｂ、対向電極５が形成されて有効表示領域が設けられ、
その周囲のブラックマトリックス４Ｋの上には、シール
部材７を配置するための領域として、前記対向電極５が
存在しない領域４Ｏが環状に設けられている。このシー
ル部材配置予定領域４Ｏは、ブラックマトリックス４Ｋ
を構成する金属が露出しているので、シール部材７との
密着性を高めることができる。
【００１１】シール部材配置予定領域４Ｏの外側には、
対向電極５を構成する材料を利用して接続部材９を配置
するためのパターン１５を形成し、このパターンと対向
するようにアレイ基板３にも配線パターン１３が形成さ
れている。そして、これらのパターン１３，１５間を、
金や銀などの導電性粒子を含んだ導電性接着剤などの接
続部材９を介して接続することにより、対向電極５を、
ブラックマトリックス４Ｋ、前記パターン１５、接続部
材９を介してシール部材７の外側にてアレイ基板３側の
回路に電気的に接続することができる。尚、前記パター
ン１５は、ブラックマトリックス４Ｋで代用することも
でき、この様な場合には、必ずしもパターン15を設ける
必要はない。
【００１２】上記のように、この液晶表示装置１は、ブ
ラックマトリックス４Ｋの上に対向電極５が存在しない
領域４Ｏを環状に設け、この環状領域４Ｏにシール部材
７を配置したので、シール部材７をブラックマトリック
ス４Ｋと直接接着させてその密着度を高めることがで
き、シール部材７の一部がフィルタ基板６からはがれる
といった不良の発生を低減することができる。特に、フ
ィルタ基板6においては、シール部材7の接着下地となる
層が、ブラックマトリックス４Ｋの一層で、しかもこの
ブラックマトリックス４Ｋの層はスパッタリングや金属
蒸着等で形成されて透明基板１４との密着性に優れてい
るので、シール部材7との密着性を高めることができ
る。
【００１３】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シール
部材と対向電極の重なりをなくすことができたので、シ
ール部材とフィルタ基板の密着性を高め、装置の密閉性
を高めて品質を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例の要部断面図（図3のＩ−Ｉ
相応部分）である。
【図２】本発明の一実施例の要部断面図（図3のＩＩ−
ＩＩ相応部分）である。
【図３】同実施例のフィルタ基板の下面図である。
【図４】従来例の要部断面図である。
【図５】従来のフィルタ基板の下面図である。
【符号の説明】
１ 液晶表示装置 ２ 表示素子 ３ アレイ基板 ４ カラーフィルタ ５ 対向電極 ６ フィルタ基板 ７ シール部材 ８ 液晶 ９ 接続部材 ４Ｋ ブラックマトリックス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−234122（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−287821（ＪＰ，Ａ) 特開 平11−52401（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−17632（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G02F 1/1339 G02F 1/1335 G02F 1/1343 G02F 1/1345 G02F 1/1362

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 表示素子がマトリックスアレイ状に形成
    されたアレイ基板と、カラーフィルタと対向電極が形成
    されたフィルタ基板と、前記両基板間のシール部材で囲
    まれた領域に封入された液晶と、前記シール部材の外側
    にて前記両基板間を電気的に接続する接続部材を備え、
    前記接続部材が配置されるところに前記対向電極を構成
    する材料を利用してパターンを形成した液晶表示装置に
    おいて、前記カラーフィルタを構成する金属製のブラッ
    クマトリックスと前記対向電極を電気的に接続するとと
    もに、ブラックマトリックスを前記フィルタ基板の周辺
    部まで導出し、このブラックマトリックスの上に前記対
    向電極が存在しない領域を環状に設け、この環状領域に
    前記シール部材を配置したことを特徴とする液晶表示装
    置。
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