JP3357509B2 - 現像方法及び現像装置 - Google Patents
現像方法及び現像装置Info
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Description
シミリ装置、プリンター装置などの画像形成装置に採用
される現像装置に係り、詳しくは、磁石の磁力で潜像担
持体との対向部である現像領域に磁性現像剤からなる磁
気ブラシを形成し、該磁石を振動させて該潜像担持体上
に形成された潜像を可視像化する現像装置に関する。
装置等の画像形成装置に採用される現像装置において
は、露光工程によって潜像担持体である感光体上に形成
された静電潜像を現像剤により可視像処理することが行
なわれる。乾式現像剤を用いる場合、上記感光体上の静
電潜像が現像装置により可視像処理される現像部におい
て、表面に現像剤を担持した例えば現像スリーブ等の現
像剤担持体を感光体に近接させ、表面の現像剤を感光体
上の静電潜像に対して静電吸着させるようになってい
る。この現像剤としては、誘電体粒子からなるトナーを
キャリア等の担持体に付着させた二成分系現像剤、ある
いは上述したキャリアを用いない一成分系現像剤があ
る。更に、この一成分系現像剤には、トナーのみのもの
と、必要に応じて補助剤を添加あるいは混合したものが
ある。また、トナーとしては、トナー粒子自体に磁性体
を練り込んで内包させた磁性トナーと、磁性体を含まな
い非磁性トナーとに区別される。
は、磁性現像剤である場合、トナーに対するキャリアの
保持性が良いことから比較的安定したトナーの供給が行
え、これによって画像濃度を安定させるに必要なトナー
の供給制御が簡単に行なえる利点がある。しかし、その
反面、キャリアが劣化したり、キャリアとトナーとの混
合比が変化しやすかったりするために、現像剤の特性管
理が面倒であるという欠点や、トナーの補給部を付設す
る必要があることから現像装置が大型になるという欠点
を招くものであった。これに対して、一成分系現像剤は
キャリアを含まないので、上述した欠点がなく都合が良
い。
分系磁性トナーを用いた現像方法として、潜像担持体に
対向して配設された磁石の磁力により、上記二成分系現
像剤あるいは一成分系磁性トナーで磁気ブラシを形成し
て現像を行う磁気ブラシ現像方法がある。この磁気ブラ
シ現像方法は、エッジ効果と呼ばれる周辺部の強調が少
なく、均一な画像が得られる長所がある。特に上記一成
分系磁性トナーを用いた磁気ブラシ現像方法は、例え
ば、上記二成分系現像剤を用いる場合に較べて現像装置
の単純化が可能であり、かつ、安定して高品質の画像が
得られるという長所がある。
ば、特公昭40−17227号公報には、静電潜像形成
面と磁気ブラシの磁石との間に非磁性体の網を配置し、
この網あるいは磁石を振動させることにより、磁気ブラ
シを構成するキャリア及びトナーを混合・攪拌し、ブラ
シの先端に絶えずトナーを供給して現像効果を向上させ
るようにしたものが開示されている。更に、同公報に
は、高い周波数でブラシを振動させることが可能である
ことや、網目の大きさを変えることでブラシ部分の硬さ
を調節できることが開示されている。また、実開昭53
−16441号公報には上記特公昭40−17227号
公報同様、静電潜像形成面と磁気ブラシの磁石との間に
非磁性体を配設するものとして、潜像担持体表面と一成
分系磁性トナー保持体との間に非磁性で、かつ、表面が
絶縁性の電極を配設し、これに現像用バイアス電圧を印
加し得るようにしたものが開示されている。
公報には、吸着した磁性現像剤で磁気ブラシを形成した
磁石を振揺させることにより、磁気ブラシを振揺させつ
つ感光紙上を摺刷して現像操作を行なうものが開示され
ている。更に、同公報には、磁石として電磁石を利用
し、該電磁石に給電する電圧の大きさを変化させること
によって磁性現像剤の捕捉状態を変化させたり、該電圧
の供給を停止させることによって磁性現像剤の交換を容
易にしたりできることが開示されている。また、例え
ば、特公昭39−8149号公報には上記特公昭37−
12640号公報と同様に、磁気ブラシを振揺させつつ
潜像上を摺刷して現像操作を行なうものとして、複数極
を有する回転円柱磁石を内包し、比較的低速で回転運動
して揺動可能な円筒スリーブに、印画紙の輸送方向と直
交する方向の往復運動を与えることで、現像むらを無く
し、鮮明な画像を得るようにしたものが開示されてい
る。
ウンサイジング)傾向にあって、画像形成装置も材料技
術の進歩とともに、いわゆる装置断面のダウンサイジン
グが盛んに行なわれている。例えば、感光体ドラムの径
を従来40mmであったものを30mmにしたり、20
mmにしたりすることが行なわれている。現像装置も同
様に、例えば、従来30mmであった現像ローラーの径
を20mmとして小型化を図ることが行なわれている。
ここで、一般的な現像装置であって、回転するスリーブ
を有し、このスリーブ上に現像剤を吸引して磁気ブラシ
を形成し、この磁気ブラシで現像を行い、現像剤をスリ
ーブ上から脱離させるサイクルを連続的に行なう磁気ブ
ラシ現像装置においては、現像剤を直接保持するスリー
ブ、スリーブ内に収容されてスリーブ軸方向に延在し、
スリーブ上に磁気ブラシを形成するための磁力を発生す
るマグネットロール、スリーブの軸受それぞれの回転軸
方向における位置関係は、軸受はマグネットロールの外
側、スリーブの端部は軸受の外側、軸の支持部はさらに
その外側となることは必然であった(例えば、特公昭4
1−3428号公報第4図、及び特公昭62−5799
1号公報第3図参照)。そして、この様な現像装置にお
ける位置関係は、トナーの補給部を有する二成分現像装
置であるか、あるいはトナーの補給部を有しない一成分
現像装置であるかにかかわらず、現像装置が現像剤を直
接担持して回転するスリーブを有し、上記現像サイクル
を連続的に行う磁気ブラシ現像装置である限り、その現
像装置の基本構造であるため変わることは有り得ない。
つまり、一般的な現像マグネットロールを実用に供する
ための基本構造によって、必然的に現像装置の幅方向の
寸法は画像幅よりはるかに大なる寸法を必要としていた
ので、近年の小型化傾向の中にあっても、現像装置の幅
方向に関しては小型化は困難であった。
用いる現像装置には、一般にトナーの補給機構等に可動
部が存在しているので、機械的に複雑になり、更に、装
置を稼動するとトナーに負荷が加わってトナーの劣化を
早めるという欠点があり、そのため、可動部をなくし装
置を簡易化することが望まれていた。
号公報には、上記欠点を解決するために、収納容器の下
方に磁性トナーの排出口を設け、この排出口の近傍に磁
石を配置して、磁性トナーを自重により磁気ブラシ形成
領域に移動させて排出口外部に磁気ブラシを形成し、か
つ、磁石の磁力によって排出口からのトナー流出を阻止
し、また、上記磁石を振動させることで磁性トナーの流
れをなめらかにした現像装置が開示されている。これに
よれば、磁性トナーは自重により磁気ブラシ形成領域に
移動できるため、特別にトナー補給機構を設ける必要が
ない。また、例えば、特公昭55−6228号公報には
上記特公昭58−52587号公報同様、収納容器の下
方に磁性トナーの排出口を設け、この排出口の近傍に磁
性トナーを保持するための磁石を配置した現像装置が開
示されている。
06号において、磁石の磁力で磁性現像剤からなる磁気
ブラシを形成し、該磁石を振動させて潜像担持体状に形
成された潜像を可視像化する現像方法であって、該潜像
担持体幅方向における長さが、該潜像担持体上の潜像形
成領域の該方向における幅より短くなるように設定され
た該磁石を、該磁気ブラシが該潜像形成領域の該方向に
おける全幅にわたって該潜像形成領域に対向するように
該方向に振動させることを特徴とする現像方法及びその
装置を提案した。また本出願人は、特願平5−2356
04号において、磁石の磁力で磁性現像剤からなる磁気
ブラシを形成し、該磁石を振動させて潜像担持体状に形
成された潜像を可視像化する現像方法であって、該磁気
ブラシに該潜像担持体の幅方向の振動と該幅方向と直交
する方向の振動とを合成した振動を行わせ、かつ、該直
交する方向の振動を、該潜像担持体上の該磁気ブラシと
の対向部を通過する潜像形成領域の所定割合の部分が、
該磁気ブラシによって、該潜像担持体の移動方向と同じ
向きのスキャベンジと該潜像坦持体の移動方向と逆向き
のスキャベンジとを受けるような振動としたことを特徴
とする現像方法及びその装置を提案した。更に本出願人
は、特願平5−351909号において、磁石と該磁石
を振動させる磁石振動手段とを備え、該磁石の磁力で磁
性現像剤からなる磁気ブラシを形成し、該磁石を振動さ
せて潜像担持体上に形成された潜像を可視像化する現像
装置において、現像領域より下方に設けられて該磁石に
対して現像剤の供給を行う排出口を有する現像剤収容部
と、該磁石と略平行で、かつ該排出口近傍に設けられて
該排出口からの現像剤を該磁石に供給する現像剤供給磁
極と、多数の開口を有し、該磁石及び現像剤供給磁極を
覆うように配設された現像グリッドとを設けたことを特
徴とする現像装置を提案した。
シを形成する磁石を振動させる現像装置では、良好な現
像を行うために、磁気ブラシを潜像担持体表面にソフト
に接触させることが望ましい。上述の特願平5−351
909号で提案した現像装置によれば、磁気ブラシが、
磁石の振動によって現像グリッドで断続的に切断され、
一時的に現像グリッド上に担持されたり、その周辺で浮
遊したりするので、潜像担持体とのソフトな接触が可能
になる。ところが、本発明者等の研究によれば、磁石上
の磁気ブラシの一部に現像によるトナー消費が生じた場
合に、このトナー消費部分のトナー量の回復に時間がか
かり、その間に現像された潜像部分にトナー不足による
濃度低下が生じる恐れがあることがわかった。
のであり、その目的とするところは、現像剤の磁気ブラ
シを形成する磁極を振動させて現像を行う現像方法及び
その装置であって、磁気ブラシと潜像担持体とのソフト
な接触を可能にするとともに、現像によりトナーが消費
された磁気ブラシ部分のトナー量を速やかに回復させる
ことができる現像方法及びその装置を提供することであ
る。
めに、請求項1の現像方法は、潜像坦持体と対向配置さ
れた現像磁極の磁力で磁性現像剤からなる磁気ブラシを
形成し、該現像磁極を振動させて該潜像担持体上に形成
された潜像を可視像化する現像方法において、該現像磁
極に現像剤を供給する現像剤供給磁極を、該現像磁極の
下方に該現像磁極と略平行に設けるとともに、該現像磁
極と該現像剤供給磁極とにまたがる多数のリブと、各磁
極それぞれに少なくとも1つ対向するように設けられ
た、該リブに交差して該現像磁極の長手方向に伸びる複
数のけたとを有する現像グリッドを、両磁極が形成され
た磁石面に接触する位置に配置し、両磁極に該グリッド
の面に沿った平行回転の振動を与えることにより、磁気
ブラシを前記長手方向に移動せしめるようにしたことを
特徴とするものである。ここで、「平行回転の振動」と
は、磁極の各部が円を描くような振動である。
現像方法において、上記現像剤供給磁極を上記現像磁極
と同極の磁極とし、該現像剤供給磁極を該現像磁極の下
方であって、上記振動の上下方向における振幅の2倍以
内の距離の箇所に設けたことを特徴とするものである。
と対向配置された現像磁極の磁力で磁性現像剤からなる
磁気ブラシを形成し、該現像磁極を振動させて該潜像担
持体上に形成された潜像を可視像化する現像装置におい
て、該現像磁極に現像剤を供給する現像剤供給磁極を、
該現像磁極の下方に該現像磁極と略平行に設け、該現像
磁極と該現像剤供給磁極とにまたがる多数のリブと、各
磁極それぞれに少なくとも1つ対向するように設けられ
た、該リブに交差して該現像磁極の長手方向に伸びる複
数のけたとを有する現像グリッドを、両磁極が形成され
た磁石面に接触する位置に配置し、両磁極に該グリッド
の面に沿った平行回転の振動を与えるようにしたことを
特徴とするものである。
現像装置においては、上記現像剤供給磁極を上記現像磁
極と同極の磁極とし、該現像剤供給磁極を該現像磁極の
下方であって、上記振動の上下方向における振幅の2倍
以内の距離の箇所に設けたことを特徴とするものであ
る。
像装置においては、現像領域にある現像磁極と、これよ
りも下方に設けた現像剤供給磁極とにより、磁性現像剤
を保持して磁気ブラシを形成する。これら両磁極に、現
像グリッドに接触する位置で、該グリッド面に沿った平
行回転の振動を与える。この振動における磁極の上下方
向の変位により、各々の磁極に保持した磁気ブラシを、
現像グリッドの長手方向に伸びている各々のけた(Sp
ar)で切断する。また、この振動における磁極の左右
方向の変位により、各々の磁極に保持した磁気ブラシ
を、現像グリッドのけたに交差するリブで切断する。こ
のように現像グリッドで磁気ブラシを断続的に切断し、
磁気ブラシが、一時的にグリッド上に担持されたり浮遊
したりする状態をつくる。この状態で、磁気ブラシを潜
像坦持体にソフトに接触させ、潜像を摺擦して該潜像を
可視像化する。ここで、上記両磁極の平行回転の振動に
より、各磁極の磁力に保持されたトナーを、方向性を持
って移動させることができる。すなわち、現像磁極上の
磁気ブラシは、現像グリッドの対応するけた及びリブで
切断されながら現像磁極の長手方向における一方へ、現
像剤供給磁極上の磁気ブラシは、対応するけた及びリブ
で切断されながら上記長手方向の他方へと、両磁極上で
互いに逆の向きに移動する。そして、両磁極の一端で現
像剤供給磁極から現像磁極への現像剤の受渡しが行われ
る一方、両磁極の他端で現像磁極から現像剤供給磁極へ
の現像剤の受渡しが行われる。以上の各磁極上での長手
方向における互いに逆向きの移動及び両端での受渡し移
動の全体は、互いに平行な直線コース部分(両磁極が相
当)同士の両端それぞれがコーナ部分で連結されて周回
し得るようになっている陸上競技のトラック上で、一周
にわたって存在する磁気ブラシが、一定の周回方向に行
進しているように見える。このように互いに略平行に設
けられた両磁極上で磁気ブラシを一方向に循環移動させ
ることができる。この現像磁極上での長手方向における
一方への磁気ブラシの移動が、上述のように、現像グリ
ッドによる磁気ブラシの接断によって現像剤を活発に活
動している状態で行なわれることにより、長手方向の一
部のトナーが現像によって消費された場合に、その部分
に回りからトナーが瞬時に移動してトナー量を速やかに
回復させることができる。また、上記磁気ブラシの循環
移動中、現像磁極上にトナーが多いときはトナーを下方
のトナー供給磁極側へ、現像磁極にトナーが少ないとき
は現像剤供給磁極から上方の現像磁極へと移動させる。
このトナーの移動は、上記磁気ブラシの循環移動とは異
なり、目視できないほどのスピード及び量で瞬時に行な
われる。このトナーの移動も、上記長手方向において部
分的にトナーが消費された部分のトナー量を速やかに回
復させるのに寄与する。以上の両磁極にまたがる磁気ブ
ラシの循環移動及び両磁極間でのトナーの交換により、
上記磁気ブラシを形成するトナーが現像で消費された分
を、現像領域より下方に設けられた現像剤供給部の現像
剤を現像剤供給磁極に供給し、更に該現像剤供給磁極を
介して現像磁極上に供給することにより補う。
4の現像装置においては、上記現像剤供給磁極が現像磁
極と同極であり、しかも現像磁極との距離が、上記振動
の上下方向における振幅の2倍以内であるため、現像剤
供給磁極の磁力に拘束されていた現像剤が、上述の磁極
振動による現像グリットでの磁気ブラシの切断によって
流動化し、上記平行回転の振動によりこれに対して接近
してきた現像磁極の磁力に拘束されて、現像剤供給磁極
から現像磁極へ供給される。この現像磁極へ供給される
現像剤の量は、両磁極間の距離が短いほど、また、両磁
極間の距離に比して振動振幅が大きいほど増加する。
変換手段を用い、駆動モーターの回転を所定の振動に変
換して両磁極に伝えることによって、両磁極に与えるこ
とができる。この場合、該駆動モーターの回転数により
磁気ブラシの移動速度を調整できる。よって、該回転数
の設定により所望の磁気ブラシの移動速度を所望の移動
速度に設定することができる。
を3000rpm以下とすることで優れた画質と安定し
た現像磁気ブラシを維持することができる。
駆動モーターの回転軸に偏心カムを取り付けて構成する
ことができる。このとき、該偏心カムの偏心量の設定に
よって所定の移動速度を得ることができる。
にすれば、画像形成装置へ無用な振動を与えることな
く、所定の速度で磁気ブラシを移動させることができ
る。
250ガウス以上とすることで、それぞれ安定的に磁気
ブラシを保持することができる。
るプリンター装置(以下、プリンターという)に採用さ
れる現像装置に適用した実施の形態について説明する。
図1は本実施形態に係るプリンターの外観を示す概略構
成図である。プリンター1の上面には蓋2が開閉自在に
取り付けられている。プリンター1の上面の操作部分
は、図1(a)に示すように蓋2を閉めた状態のとき
は、この蓋2によって覆われるようになっている。図1
(b)は蓋2を開放した状態のプリンター1の概略構成
図である。このとき、蓋2の図中手前面には印字用紙P
をプリンター1内部に案内する用紙ガイド21が設けら
れており、この用紙ガイド21に沿って上方から印字用
紙Pを所定の位置まで挿入して印字の準備を行なうよう
になっている。そして、操作表示部3から所定の指示を
与える等の操作により、図示しないパーソナルコンピュ
ーター等から出力されたデーターが印字された印字用紙
Pが、プリンター1の前面に設けられた排出口4から排
出される。また、プリンター1はボタン5を押し下げる
ことによってプリンター1の上部筐体を開放し、この中
の各種部品をプリンター1の外に取り出せるように構成
されている。
る。蓋2の用紙ガイド21に沿って所定の位置まで挿入
された印字用紙Pはレジストローラー6の位置で所定の
タイミングを取って装置内へ搬送され、装置内を移動し
て潜像担持体としての感光体ドラム7の表面に次に説明
するようにして形成されたトナー像が、転写手段11に
より転写される。トナー像形成のためには、まず感光体
ドラム7が帯電手段8によって、例えば−700Vの表
面電位を与えられる。次いで、レーザービーム等の露光
手段9により像露光されて、例えば画像部が−100V
の表面電位の静電潜像とされる。この静電潜像が現像装
置10内に収容された負に帯電した一成分磁性現像剤と
してのトナーTで反転現像されて可視化され、これによ
り、トナー像が形成される。トナー像が転写された印字
用紙Pは定着手段12の一対の熱ローラーの間を通るこ
とでトナー像が定着されてプリンター1の前面に設けら
れた排出口4から排出される。転写手段11によりトナ
ー像が印字用紙Pに写し取られた感光体ドラム7は、そ
の上の残留トナーがクリーニング手段13により除去さ
れて、繰り返し使用される。 (以下、余白)
現像装置10を取り出した状態を示す図である。現像装
置10は、後述するようにトナーTを貯留する部分と現
像機構部分とモーターとが一体に構成され、プリンター
1の上方へ略垂直に引き出せるようになっている。な
お、現像装置10は、この例に限らず感光体ドラム7、
クリーニング手段13等々と共に一体で取り出せるよう
な構成のものであっても良い。
図、図5は同現像装置の断面図である。現像装置10
は、内部に磁性現像剤としての一成分磁性トナーを収容
し、収容したトナーが通過して静電潜像を現像するため
の開口部15が前面に形成されたケース10aを備えて
いる。このケース10aの側面には、プリンター1に装
着したとき所定の位置に納まるようにケース10aを案
内するための、例えば図に示すような溝等で構成される
ガイド手段14が設けられている。このガイド手段14
は、例えば、プリンター1本体内部に設けられた凸状の
位置決め部材(図示せず)に沿うことによりケース10
aがプリンター1本体内部の所定の位置に収まるような
関係とされている。これにより、簡単な操作で間違いの
ない取扱いができる。また、ケース10aの背面にはト
ナーを充填するための開口(図示せず)が設けられてお
り、この開口にはトナー充填後キャップ部材10dが取
り付けられる。また、ケース10aの背面部には、プリ
ンター1本体の電源からの電力を受け入れるための端子
30が設けられている。
には、内部に収容されているトナーの一部を磁力で保持
て、前面の開口部15から外部に延出する磁気ブラシを
形成する永久磁石からなる磁石16と、この磁石16を
覆うように該磁石16と開口部15との間に配設された
現像グリッド20とが設けられている。この磁石16は
磁石ホルダー18に固定され、該磁石ホルダー18が後
述する回転・振動変換機構を兼ねた支持手段によりケー
ス10aに支持されている。そして、このケース10a
には、磁石ホルダー18に所定の運動をさせるための駆
動源である直流モーター(以下、モーターという)Mが
取り付けられている。具体的には、図5に示すように該
ケースと一体に設けられた、モータ取り付けスペース
と、磁石ホルダー18などが設けられて、かつトナーを
収容するスペースとの間を区画する隔壁23の垂直部分
にネジなどで固定されている。このモーターMが上記端
子30と電気接続され、プリンタ本体側の例えば乾電池
から電力の供給を受けるようになっている。
ー18における磁石保持面とは反対側の裏面側には、3
ヶ所に穴が設けられている。これらの穴それぞれに、平
頭付きの回転部材29a,29b,29bが係合してい
る。具体的には、各回転部材29a,29b,29bの
先端面における回転中心からずれた箇所から突出させて
設けた回転中心線と平行なピン(以下、偏心ピンとい
う)が、上記穴に滑動自在に挿入されている。これらの
回転部材29a,29b,29bのうち、磁石ホルダー
18の長手方向中央に形成された穴に係合する回転部材
29aは、図5に示すように上記隔壁23に形成されて
いる孔を貫通してケース内の背面側に延び、前述のよう
にケース10aに固定されているモーターMの出力軸に
固着されている。磁石ホルダー18の両端部に設けられ
た穴に係合する他の2つの回転部材29b,29bは、
それぞれ上記垂直板10bに回転自在に取り付けられて
いる。これらの回転部材29a,29b,29bが磁石
ホルダー18の支持機構を構成し、かつ、上記モーター
Mの出力軸の回転を、図4中矢印Aで示すような磁石1
6の各部が円を描く平行回転の振動に変換して磁石ホル
ダー18に伝える、回転・振動変換機構を構成してい
る。この回転・振動変換機構よる平行回転の振動につい
ては後に詳述する。なお、上記出力軸に固着された回転
部材29aは、該出力軸の回転を接触的に磁石ホルダー
18に伝達し、他の回転部材29b,29bは、上記駆
動回転部材29aの回転により運動する磁石ホルダー1
8に偏心ピンを介し追従して回転する。
グネット幅と示す)は、印字用紙P上の画像幅と磁石1
6の長さとの長手方向における関係を示した図6に示す
ように、印字用紙Pにトナー像を転写する最大幅である
ところの、感光体ドラム7上の潜像形成領域の感光体ド
ラム7軸方向における幅(図中、画像域と示す)よりも
短く設定されている。このように潜像形成領域の幅より
短い磁石16によって形成される磁気ブラシが、磁石ホ
ルダー18と一体の磁石16の平行回転の振動より感光
体ドラム7上の潜像形成領域の全幅、すなわち図6中の
画像域全域にわたって対向できるように、該磁石ホルダ
ー18の感光体ドラム幅方向の振動幅が設定されてい
る。具体的には、所望の振動幅になるように、上記駆動
回転部材29aの偏心ピンの偏心量が設定されている。
なお、実用的な偏心量としては5mm以下、好ましくは
3mm以下に設定することが望ましい。
グリッド20には斜めストライプ形状で多数の孔が形成
されており、現像の際に地肌汚れを防止するために図示
しない電源により例えば−500Vの現像バイアス電圧
が印加されている。この現像グリッド20の材質は導電
性であれば、磁性、非磁性を問わない。但し、磁性体を
用いる場合は磁気シール作用が強くなりすぎないように
その厚さを0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下
とするのが望ましい。また、現像グリッド20に設ける
斜めストライプの孔のピッチとしては2mm以下、好ま
しくは1mm以下とするのが良い。また、この多数の孔
が現像グリッド20の全面積に占める割合、即ち開口率
としては、30%以上とするのが望ましい。特に、画質
を良好にするには60%以上とするのが好ましい。な
お、本実施例は、この現像グリット20に長手方向に伸
びる2本のけたを設けたことを特徴とする(図14中の
20b,20c参照)。このけたについては、後に詳述
する。
ついて説明する。この平行回転の振動は、図7に示すよ
うな4本のリンクが連結されたいわゆる平行4節両クラ
ンク機構における上側リンク90aの運動と同様の運動
である。すなわち、図7の平行4節両クランク機構にお
いて、図中上下に配設されたリンク90a,90bは互
いに同一長さに構成され、平行に配設されている。ま
た、図中左右に配設されたリンク90c,90dも互い
に同一長さに構成され、平行に配設されている。そし
て、下側リンク90bは固定されており、左右側リンク
90c,90dは、下側リンク90bとの連結部を中心
にして図中の矢印方向に回転するようになっている。こ
の4節両クラン機構においては、左右側リンク90c,
90dがそれぞれ矢印方向に回転することにより、上側
リンク90aは、その任意の点が円を描くような運動を
行う。これが上記平行回転の振動である。
いては、回転部材29a,29b,29bがそれぞれ図
11中の左右側リンク90c,90dに相当し、駆動モ
ーターMを回転させると、回転部材29a,29b,2
9bの偏心量γを半径とした回転運動が磁石ホルダー1
8に伝えられる。これにより、該磁石ホルダー18は任
意の点Aが直径2γの円を描く、上記4節両クラン機構
と同様の平行回転の振動を行う。
Bの任意の箇所の感光体ドラム7上軌跡は、例えば図8
(a)のようになる。すなわち、図8(a)は、例えば
感光体ドラム表面の移動速度V=37mm/sec(6pp
m)、磁石16の回転周波数ω=50Hz、偏心カム19
a,19bの回転偏心量φ=2mmのときの磁気ブラシB
の任意の箇所の感光体ドラム7上における軌跡を示した
ものであり、この軌跡は図示のように螺旋状になる。そ
して、この場合の感光体ドラム移動方向に対する順方向
での磁気ブラシBのスキャベンジ(正スキャベンジ)の
ピッチP1は、V/2ω+φで求められ、37/(2×
50)+2=2.37mmとなる。また、この場合の感光
体ドラム移動方向に対する逆方向での磁気ブラシBのス
キャベンジ(逆スキャベンジ)のピッチP2は、V/2
ω−φで求められ、37/(2×50)−2=1.63
mmとなる。ここで、P2/P1を求めてみると、1.6
3/2.37≒0.69となり、図8(a)の場合は、
感光体ドラム7上の一度磁気ブラシBが通過した画像部
の約7割が、もう一度逆方向から磁気ブラシBでスキャ
ベンジされることがわかる。
ラム7の長手方向にのみ振動する構成において、例えば
感光体ドラム表面の移動速度V=37mm/sec(6pp
m)、磁石16の振動周波数ν=50Hzのときの磁気ブ
ラシBの任意の箇所の感光体ドラム7上における軌跡を
示したものであり、この軌跡は図示のように波形とな
る。そして、この場合の感光体ドラム移動方向における
該軌跡のピッチPは、V/νで求められ、37/50=
0.74mmとなり、感光体ドラム7上の一度磁気ブラシ
Bが通過した画像部は再度逆方向から磁気ブラシBでス
キャベンジされることがない。
うに、磁気ブラシBは、磁石16の磁力によってグリッ
ド20に形成された孔を通って開口部15からケース1
0a外部にまで延出している。この磁気ブラシBのトナ
ーは、静電潜像の現像時に、上述のようにして磁石16
が平行回転の振動することにより、ケース10a内の下
部から図示の矢印DのようにトナーTが移動し、更に磁
石16面を垂直に上昇して供給されたものである。この
磁気ブラシは、トナーを直接担持する磁石16が回転す
ることにより、現像グリッド20に対して相対的に移動
し、該現像グリッド20により断続的に切断される。こ
の結果、切断された磁気ブラシは一時的に現像グリッド
20上で保持されたり、その周辺部分で浮遊したりする
動作を繰り返す。この現象によって現像動作時に磁気ブ
ラシから静電潜像へ供給されたトナーは、静電潜像とソ
フトな接触が保証される。これにより、諧調性に優れた
良好な画像を得ることができる。
する現象は、現像グリッド20で切断されて自由になっ
たトナーTを、磁石16が形成する磁界のトナーTに対
する吸引力で、上方に移動させることによって生じてい
るものと考えられる。また、開口部15が磁気ブラシB
で満たされているときは、磁石16下方からトナーTが
続いて進出することがない。これは、磁気ブラシBに加
わる重力と、磁石16が作る磁気吸引力とが釣り合うた
めと考えられる。更に、磁気ブラシBが潜像の現像のた
めに消費されると、磁石16下方からのトナーTの進出
圧が高まって該トナーTが図示矢印Dのように移動する
ため、開口部15における磁気ブラシBの量は常に一定
に保たれる。
ー供給量の制御や、ケース10aの開口部15からのト
ナーTの漏れ防止の観点から、ケース10aの前側板部
10cと磁石16との間の隙間を、適当な大きさに設定
することが望ましい。本発明者等の実験によれば、厚さ
2mm、磁束密度750ガウス、幅12mmのゴム磁石
を用いた場合、上記隙間の適当な大きさは3mm以下で
あり、好ましくは1mm以下であった。このように前側
板10cはトナー供給量規制部材として機能するものと
考えられるが、何らかの都合で、上記隙間を上記適当な
大きさより大きくする必要がある場合には、該隙間のト
ナーTが移動する経路の途中にドクターブレードのよう
なトナー規制部材を設けても良い。
の長さが感光体ドラム7上の潜像形成領域の感光体ドラ
ム7軸方向における幅よりも短い磁石16を、潜像形成
領域の感光体ドラム7軸方向の幅と上記磁石16の長手
方向の長さとの差分に相当する振幅で振動させ、しかも
磁石16を振動させる磁石振動手段を磁石16の長手方
向端部ではなく磁石16背部に設けているので、磁石1
6の幅と振幅とを合わせた長さに、一般に数mmの現像
装置10の外装部材の厚さのみを付加した長さを現像装
置10の全幅とすることができる。そして、この全幅は
最大通紙幅にほぼ等しい長さにすることが可能であり、
現像装置10の幅方向の小型化を図ることができる。
ット振幅と示す)を2mmに設定し、最大通紙幅をA4
サイズ(210mm×297mm)とする。この場合、
感光体ドラム7としては、幅が210mmを越えるもの
が選ばれる。A4サイズの両側にそれぞれ幅5mmの余
白部分を設けて残りを画像域とすると画像域の幅は20
0mmとなる。このときの磁石16の長さは、上述した
ように磁石16の振幅が2mmに設定されていることか
ら、画像域の幅200mmから振幅2mmを減じた値、
すなわち198mmとすれば画像域は完全にカバーする
ことができる。つまり感光体ドラム7上の潜像形成領域
全域を磁気ブラシBにより摺刷することができる。そし
て、通常、この磁石16、駆動機構及びトナータンクを
外装部材で包んで現像装置10とする。この外装部材と
しては、一般に厚さ1mm程度の樹脂材料を用いること
が多い。更に、外装部材と磁石16との隙間にはスポン
ジ等のトナー漏れ防止用シール部材が取り付けられる。
これらを合わせても磁石16の幅と振幅とを合わせた長
さに付加される長さは数mmでよい。従って、この数m
mが上記磁石16の幅(198mm)と振幅(2mm)
とを合わせた長さ(200mm)に加わるだけなので、
現像装置10の幅を、上記最大通紙幅(210mm)に
ほぼ等しい長さにすることが可能である。つまり、従来
の装置のように感光体ドラム7の幅を越える長さは全く
必要としない。更に、通紙幅全部を画像域とする場合で
も、磁石16の幅と振幅とを合わせた長さに付加する長
さは、上記と同様に現像装置10の外装部材の厚さ、す
なわち数mmのみでよい。この場合は、最大通紙幅に数
mmが付加された幅の現像装置となるが、なおそれでも
種々の駆動機構が現像剤担持体軸方向端部に設けられた
現像装置に比べてはるかに小型な現像装置とすることが
できる。
扱うことができる。更に、現像装置10の小型化によ
り、プリンター自体も小型化できる。
におけるような回転駆動力伝達用のギアがないので、取
扱者が手を触れる場所である現像装置10外部に潤滑用
グリース等がなく、現像装置10の交換時等に取扱者の
手や装置周辺を汚すことがない。更に、上記ギア等から
取扱者の手を保護するようなカバーを設ける必要もな
く、装置構造を簡単にすることができ、また、装置外観
をスマートにすることができる。
を形成した現像ローラを回転駆動させて現像を行う従来
の現像装置においては、現像ローラを外部から回転させ
ると該現像ローラの回転に伴って現像剤が流出してしま
うことがある。このため、例えば該現像ローラに大きな
負荷をかけるなどして該現像ローラに対する無用の操作
に抗するように構成する必要がある。これに対して上記
現像装置10においては、負荷が少なく上記磁石振動手
段を簡単に手で動かせるが、外部から動かしても現像剤
を流出させることがないので、上記のような無用の操作
に抗するための大きな負荷をかける必要がない。
って現像グリッド20で断続的に切断され、一時的に現
像グリッド20上に担持されたり浮遊したりして静電潜
像とソフトに接触するので、現像動作時の現像像形成を
より良好に行わせることができる。また、磁石16が固
着された磁石ホルダー18が回転部材29a,29bあ
るいは偏心カム19a,19bの回転によって平行回転
運動を行う結果、磁石16の長手方向に直交する方向の
振動によってトナー供給部の間口を広げることができる
ので、単に磁石18の長手方向にのみ振動させる場合に
比してトナーの供給を滑らかにすることができる。ま
た、磁気ブラシを現像グリッド20であらゆる方向から
切断し、トナーをより流動化させることができるので、
磁石16に対するトナーのより良好な供給を図ることが
できる。また、感光体ドラム7上の画像部は、感光体ド
ラム7の移動方向と平行な方向や感光体ドラム7の長手
方向等様々な方向から磁気ブラシBでスキャベンジされ
るので、画像のシャープ性を向上できる。特に、感光体
ドラム7上の一度磁気ブラシBが通過した画像部の例え
ば約7割を、一度磁気ブラシBでスキャベンジした後、
もう一度逆方向から磁気ブラシBでスキャベンジするよ
うにした場合、画像のシャープ性を一層向上させること
ができる。
れる現像領域におけるトナーの流れが下から上になるよ
うに構成されているため、感光体ドラム7表面を該現像
領域において下から上に移動させ、かつ、印字用紙Pを
感光体ドラム7の上方に搬送して該上方でトナー像を該
印字用紙Pの下面に転写、定着させて画像を得る上搬送
形式のプリンター及び該上搬送形式のプリンターに好適
である。
6を振動するための駆動モーターMとしては、1.5V
の単3乾電池2本で作動するモーターであれば現像動作
を行なわせる上で問題無いという結果も得られた。
る磁石に平行回転の振動を行わせるための他の構成例の
概略構成図である。図9において板状のシャーシ等の隔
壁23の長手方向一端部には、回転駆動源としての駆動
モーターMが、隔壁23のモーター取付面23aと反対
の面23b側にその駆動シャフト24aを突出させて取
り付けられている。この駆動シャフト24aには偏心回
転部材としての駆動偏心カム19aが固着されている。
また、隔壁23の長手方向他端部の駆動シャフト突出面
23b側には、固定シャフト24bがカシメ等で固着さ
れており、該固定シャフト24bには偏心回転部材とし
ての従動偏心カム19bが回転自在に取り付けられてい
る。そして、駆動偏心カム19a及び従動偏心カム19
bは、磁石が固定される板状の磁石ホルダー18に形成
された孔18a,18bにそれぞれ摺動回転自在に嵌合
されている。以上の駆動偏心カム19a、従動偏心カム
19b、及び孔18a,18bが形成された磁石ホルダ
ー18が回転・振動変換機構を構成している。なお、上
記磁石16は、例えば両面接着テープ等で磁石ホルダー
18に固着されている。この構成例においては、偏心カ
ム19a,19bがそれぞれ図11中の左右側リンク9
0c,90dに相当し、駆動モーターMを回転させる
と、偏心カム19a,19bの偏心量γを半径とした回
転運動が磁石ホルダー18に伝えられる。これにより、
該磁石ホルダー18及び磁石は、その任意の点Aが直径
2γの円を描く、上記4節両クラン機構と同様の平行回
転の振動を行う。
ように、上記隔壁23の長手方向他端部にも上記駆動モ
ーターMと同一の駆動モーターM’を該駆動モーターM
と同様にして取り付け、従動偏心カム19bを駆動モー
ターM’の駆動シャフト24cに取り付けて上記駆動偏
心カム19aの回転と同期させて回転させるようにして
もよい。また、上記駆動モーターMの回転をギヤあるい
はベルト等を用いて上記従動偏心カム19bに伝えるよ
うに構成し、従動偏心カム19bを上記駆動偏心カム1
9aの回転と同期させて回転させるようにしてもよい。
更に、図11に示すように、上記偏心カム19a,19
b及び上記孔18a,18bの互いに摺動する面をそれ
ぞれ嵌合可能なようにテーパー状に形成しても良い。こ
うすることによって、該偏心カム19a,19bと該孔
18a,18bとの嵌合を容易に行えるようになる。
り磁石16が取り付けられた磁石ホルダー18が平行回
転運動を行うとき、磁石16の質量分の慣性力でプリン
ター1内の他部品が振動してしまい、騒音等が発生する
ことがある。これを防止するためには、図12に示すよ
うに、偏心カム19a,19bにバランサー部材28を
取り付け、偏心カム19a,19bの回転中心位置19
1と、最大変位量を与える点192と、バランサー部材
28が取り付けられた偏心カム19全体の重心位置19
3とを、互いに同一直線上にあり、かつ、該回転中心位
置191に対して該最大変位量を与える点192と該重
心位置193とが反対側になるように設定する。この構
成によれば、バランサー部材28が取り付けられた偏心
カム19a,19bを、磁石ホルダー18の孔18a,
18bに嵌合させて回転させると、偏心カム19a,1
9bの最大変位量を与える点192側には磁石16の質
量分の慣性力がかかる。ところが、バランサー部材28
を含む偏心カム側の重心位置193は、回転中心位置1
91に対して上記最大変位量を与える点192と反対側
にあるため、上記磁石16の質量分の慣性力と、回転に
よる偏心カム側自体の慣性力とを互いに釣合わせること
ができる。よって、偏心カム19a,19bの回転によ
り磁石16が取り付けられた磁石ホルダー18が平行回
転運動を行うときに発生するプリンター1内の他部品の
振動や騒音等を抑えることができる。
なリンク機構そのものも使用できる。また、図13に示
すように、例えば、磁石16の側部及び下部に、摺動溝
26a,26bが形成されたガイド部材25a,25b
を取り付け、それぞれのガイド部材25a,25bの摺
動溝26a,26bに偏心軸27a,27bを嵌合さ
せ、それぞれの偏心軸27a,27bを駆動モーターM
1,M2で所定の同期をとって回転駆動させるようにし
たものも使用できる。
磁石16及び現像グリッド20の詳細について説明す
る。図14において、本実施例の磁石16は、静電潜像
の現像に寄与する現像磁極16aと、この現像磁極16
aに略平行に構成され、該現像磁極16aにトナーを供
給する、現像磁極と同極性のトナー供給磁極16bとの
2つの磁極を有する。このような磁石16は、それぞれ
の磁極に対応する2個の磁石16の間に所定幅のスペー
サー16cを設けて構成できる。また、1個の磁石に該
スペーサ16cに相当する溝を形成して構成することも
できる。更に、着磁ヨークを所定の形状とし、連続した
平面の磁石部材を着磁して上記磁場を得ることにより構
成することもできる。
して上記2種の磁極を形成する場合には、薄い非磁性の
金属板でこの磁石16を覆い、溝の中にトナーが埋没し
ないようにすることが望ましい。また、この非磁性板と
磁石16とは一体で振動するように両者を固定するのが
望ましい。このように磁石16を非磁性板で覆うことに
より、トナーが該磁石16に形成された溝に埋没して現
像領域におけるトナー量が不足するのを防止できる。ま
た、磁力を弱くすることができるので、トナーが過剰に
強力な力で保持されることを防止して、磁気ブラシの現
像グリッド20による断続的な切断を良好に行わせるこ
ともできる。 (以下、余白)
記磁石16あるいは上述のように非磁性板で覆われた磁
石16に接触するように配置される。そして、現像グリ
ッド20は、上下方向で各磁極にそれぞれ対応し、かつ
長手方向に互いに平行に延在する2つのけた20b,2
0cと、これら両けた20b,20cと所定角度で交差
し、かつ、両磁極にまたがつて存在する多数のリブ20
aとが、枠フレーム20dに支えられた形状になってい
る。
現像磁極16aと現像剤供給磁極16bとの間隔、少な
くとも現像磁極16aの磁力、及び、磁石16の平行回
転の振幅は、次のように設定される。すなわち、現像剤
供給磁極16bに保持されている磁気ブラシは、該磁極
16bに対峙する現像グリッドのけた及びリブで切断さ
れて流動化し、その一部のトナーは該磁極16bの移動
に追従できないで該けた及びリブの近傍に取り残され
る。この取り残されたトナーに対して現像磁極16aが
最も近づいたときに、該トナーが現像磁極16aに捕獲
されるように設定する。具体的には、上記現像グリッド
20の現像剤供給磁極16bに対峙するけた20cに、
磁石16の平行回転によって現像磁極16aが最も接近
したときに、このけた20cが現像磁極16aの現像磁
界の影響範囲内に入るように設定する。このような設定
により、現像グリッドの現像剤供給磁極16bに対峙す
るけた20c近傍に取り残されたトナーのうち、現像磁
極16aに近い方のトナーが、該けた20cに現像磁極
16aが最も近づいたときに、現像磁界の影響範囲内に
いってこれに捕獲され、このトナーを保持したまま現像
磁極16aが該けた20cから遠ざかることで、現像磁
極16a側へのトナー供給が完了するようになる。
成並びに磁石16の平行回転の振幅設定により、本実施
例では、磁石16の磁力に保持されたトナーを、磁石1
6が図示の矢印A方向に回転するのに伴い、方向性を持
って移動させることができる。すなわち、図示の例にお
いては、現像磁極16aの磁気ブラシは、現像グリッド
20の対応するけた20b及びリブで切断されながら図
中左へ、現像剤供給磁極16bの磁気ブラシは、対応す
るけた20c及びリブで切断されながら図中右へと移動
する。そして、両磁極の右側端で現像剤供給磁極16b
から現像磁極16aへの現像剤の受渡しが行われる一
方、両磁極の左端で現像磁極16aから現像剤供給磁極
16bへの現像剤の受渡しが行われる。以上の各磁極上
での長手方向における互いに逆向きの移動及び両端での
受渡し移動の全体は、互いに平行な直線コース部分(両
磁極が相当)同士の両端それぞれがコーナ部分で連結さ
れて周回し得るようになっている陸上競技のトラック上
で、一周にわたって存在する磁気ブラシが、一定の周回
方向に行進しているように見える。このように磁石16
の上でトナーを一方向に循環移動させることができる。
そして、このトナーの循環移動中、現像磁極16aにト
ナーが多いときはトナーを下(トナー供給磁極16b
側)へ、現像磁極16aにトナーが少ないときはトナー
を上(現像磁極16a側)へと移動させる。
6の回転数と回転偏心量を選ぶことで所定の速度に設定
できる。図15は、モーターMの回転による磁石ホルダ
ー18の回転数と、磁気ブラシの移動速度との関係を示
すグラフである。特性ラインaは平行回転による磁石各
部の円軌道の半径に相当する偏心量が3mmの場合、特
性ラインbは同偏心量が2mmの場合、特性ライン特性
ラインcは同偏心量が1mmの場合、特性ラインdは同
偏心量が0.5mmの場合をそれぞれ示している。そし
て、境界線K1より左下側のハッチングを付した領域は
現像不良の領域を示し、境界線K2より右上側のハッチ
ングを付した領域はトナー飛散の領域を示す。このグラ
フからわかるように、上記回転数を大きくすると、磁気
ブラシの移動速度が増す。また、平行回転の偏心量を大
きくすると同様の効果を得ることができる。なお、現像
剤に与えられる加速度が増すと、トナー飛散の不具合を
生じる。加速が少なすぎると、現像不良となる。
ろ、良好な画像を得ることが出来た。 現像グリッド20 :厚さ0.1mm 材質ステンレス
(SUS430) リブ20a :幅0.1mm リブ間ピッチ1m
m 傾斜角度45度 けた20b,20c:幅0.1mm 20aと20cと
の間の距離6mm フレーム20d :幅2mm けたとフレームとの間
の距離6mm 現像磁極16a :幅2.5mm 表面磁力750ガ
ウス 現像剤供給磁極16a:幅2.5mm 表面磁力750
ガウス 磁極スペース16c:幅3.5mm 磁石偏心量 :1mm(振幅では2mm) 回転数 :2400rpm(振動数では40
Hz)
みを変化させてみたところ、良好な画像を得るための適
正範囲の回転数の下限は1300rpm(振動数では2
2Hz)、上限は4000rpmであった。なお、振動
による騒音防止の観点からは3000rpm以下が望ま
しいこともわかった。
量のみを変化させてみたところ、0.25mm〜4mm
の範囲が使用可能で、0.75mm〜2.5mmの範囲
が特に好適であった。この偏心量の下限は、現像グリッ
ドのけたの幅が関係している。すなわち、この実験では
上記のように幅0.1mmのけたを用いている。このけ
たが確実に磁気ブラシを切断するためには、偏心量を
0.2mm以上にしなければならない。
から現像磁極16aへのトナー供給によって現像磁極1
6aに保持されるトナーの量は、磁石16の平行回転に
おける偏心量や、現像磁極16aと現像剤供給磁極16
bとの間隔などで決まる現像剤供給磁極16bに対峙す
る現像グリッド20のけた20cと現像磁極16aとの
距離関係、及び、現像剤供給磁極16bや現像磁極16
aでトナーを保持する磁力によって調整できる。図16
は、現像磁極16aの磁力と該磁極に保持されるトナー
量との関係を示すグラフである。これは、上記具体例の
現像グリッド20を用い、偏心量1mm(振幅2m
m)、回転数2400rpm、両磁極とも同一磁力の条
件で行った実験の結果である。特性ラインL1は現像磁
極16aと現像剤供給磁極16bとの距離が1mmの場
合、特性ラインL2は現像磁極16aと現像剤供給磁極
16bとの距離が2mmの場合、特性ラインL3は現像
磁極16aと現像剤供給磁極16bとの距離が4mmの
場合をそれぞれ示している。このグラフからわかるよう
に、現像磁極に保持されるトナー量は、磁力が強いと多
くなる。250ガウス以下では回転振動の衝撃でトナー
は保持できない。また、現像磁極16aと現像剤供給磁
極16bとの距離を変えると両磁極間を移動して安定す
るトナー量が変わる。距離を広げると少なくなるが、広
げすぎると不安定となる。前述のように、現像グリッド
20の現像剤供給磁極16bに対峙するけた20cに、
磁石16の平行回転によって現像磁極16aが最も接近
したときに、このけた20cが現像磁極16aの現像磁
界の影響範囲内に入るためには、上記磁石の溝の部分1
6cの幅の限界は、振幅(この例では2mm)の2倍で
ある。
ー量は、1平方センチメートル当たり、25mg以上、
好ましくは50mg以上に設定することが望ましい。こ
れは次の理由による。すなわち、普通、現像に必要なト
ナー量は、現像で消費されるトナー量が、1平方センチ
メートル当たり1mgであることから、現像領域に常時
この量のトナーが確保されている必要がある。更に本実
施例では、トナー分布が現像グリッドのリブやけたの影
響を受けないようにするため、1平方センチメートル当
たり、25mg以上、好ましくは50mg以上が必要に
なる。なお、このトナー量が多いほど、現像によって磁
気ブラシの一部のトナーが消費されても、その影響を受
けにくく、より低回転での現像が可能になる。一方、上
記トナー量は、1平方センチメートル当たり、200m
g以下、好ましくは150mg以下に設定することが望
ましい。これはトナーが現像領域の出口側に溜って溢
れ、現像像に尾引きや地汚れが生じるのを防止するため
である。
の挙動を考えると、現像剤供給磁極に保持されている磁
気ブラシは、この磁極が形成されている磁石と接触する
ように配置されている現像グリッドのけた及びリブによ
って切断される。この現像グリッドが磁性体の場合は、
磁石によって磁化されるので、その周囲に少量のトナー
を保持する。このため現像グリッドから少し離れた部分
に、この現像グリッドによる磁気ブラシの剪断面ができ
る。最も流動的なトナーはこの剪断面の近傍に生じる。
剪断面より上方の(磁石から遠い部分の)トナーはあま
り流動的ではなく、集合した固まりになる。磁性体の現
像グリッドでは剪断面は現像グリッド表面からの距離
で、0.05mm〜3mmの範囲である。したがって磁
気ブラシの高さを3mm以内にしておけば全てのトナー
を流動化しておくことができる。非磁性の現像グリッド
ではトナー流動化の効果が低下し、剪断面は現像グリッ
ド表面から0mm〜2mmの範囲となる。
のエッジの両方のエッジが、それぞれ対峙するけたを中
心にして平行回転するように、磁極と現像グリッドのけ
たとの位置関係を設定した場合に、最も活発にトナーを
移動させることができる。この場合、両けたの間隔は、
現像磁極のエッジから現像剤供給磁極のエッジまでの距
離と等しくなる。
えた本実施例の現像装置によれば、ケース10a下部か
ら供給されたトナーは、トナー供給磁極16bに一旦保
持され、該トナー供給磁極16bから現像磁極16aに
供給される。このため、常に十分な量のトナーを現像磁
極16aに供給でき、現像領域において磁気ブラシを安
定して形成できる。よって、トナーを安定して静電潜像
に供給でき、良好な画像形成を安定的に維持できる。
a及びトナー供給磁極16b、並びに2つのけた部を備
えた現像グリッド20とを組み合わせて用いることによ
り、磁石16の上でトナーを一方向に、活発かつ安定し
て循環移動させることができる。よって、このように磁
石16や現像グリッド20の構成を採用しない場合、例
えば、上記けたがなく、リブのみの現像グリッドや、け
た1つのみとリブからなる現像グリットを採用した場合
(この場合、前述のような目に見えるようなトナーの循
環移動をさせることはできない)に比して、現像磁極1
6a上の磁気ブラシ中の現像によるトナー消費部分のト
ナー量の回復を、速やかに行うことができ、現像磁極1
6a上に滞留するトナーの量をいっそう均一に安定させ
ることができる。なお、現像磁極や現像剤供給磁極を構
成する磁石の磁力が、現像有効幅での磁力バラツキが1
0パーセント以下、好ましくは5パーセント以下となる
程度に全幅にわたって均一であれば、磁気ブラシの高さ
は長手方向全幅にわたって自然に均一になろうとする。
これは、不均一な高さの磁気ブラシでは磁場が変形する
ため、磁気ブラシを構成するトナー自身のグラディエン
ト力が作用し、磁気ブラシの高いところから低いところ
ートナーが流れ込むことによる。本実施例によれば、上
述のように、トナーを活発かつ安定して循環移動させる
ことができるので、このようなトナー自身のグラディエ
ント力でトナー消費部分のトナー量を回復させる機能を
一層高めることができる。例えば、前述の具体例におい
ては、けた1つのみとリブからなる現像グリットを採用
した場合に比して2倍の早さで上記トナー消費部分のト
ナー量を回復できることが確認された。従って、現像磁
極16a上での長手方向におけるトナー量の均一性によ
り、画像濃度の幅方向における均一化や安定化が図れ
る。
性現像剤として一成分磁性トナーを用いたが、これに代
え、トナーと現像で消費される磁性キャリア粒子とから
なる一成分系磁性現像剤を用いてもよい。これにおいて
も、通常の二成分現像剤を用いるものとは異なり、比較
的大径のキャリアを繰り返し使用するもののように、キ
ャリア劣化やキャリアとトナーとの混合比の変動などの
不具合が生じない。
像装置に比して優れているその他の点について説明す
る。前述の特公昭40−17227号公報の現像装置に
おいては、磁力の強いキャリアを用いた二成分現像方式
であるため、網の抵抗による駆動負荷を少なくするため
に網は非磁性であることが要求されていた。更に、二成
分現像方式のためトナー飛散が激しいという欠点があっ
た。これに対して本実施例の現像装置で現像剤として一
成分磁性トナー(一成分系磁性現像剤)を用いる場合、
従来の二成分現像剤を用いる装置に比べて現像剤の飛散
が押さえられ、また、駆動負荷もはるかに小さいため、
小型の駆動装置を使用することができ、画像形成装置の
より一層の小型化に寄与することができ、更に、トナー
の信頼性を高くすることができる。
報に開示された現像装置においては、現像スリーブを有
する構造のため、装置は複雑で、現像装置の幅方向を小
型化するには障害があるという欠点があった。これに対
して本実施例の現像装置によれば、現像スリーブを有さ
ず、磁気ブラシは磁石16上に直接担持されているの
で、現像剤担持体を簡単な構造とすることができ、現像
装置10の幅方向の小型化を図ることができる。
報に開示された現像装置の構造においては、上記従来の
磁気ブラシ現像装置の基本構造と異なり上記スリーブを
有しておらず、そのため軸受を必要としないため、現像
装置の幅方向を小型化するものとして期待される。しか
し、この現像装置においては、磁石として電磁石を利用
してそれに給電する電圧の大小と停止で磁性体粉末の捕
捉状態を変化させたり、交換を行なったりしており、一
般に磁性部材にエナメル銅線を多く巻き付けて構成する
電磁石に十分な磁力を与えて現像装置に用いるために
は、長手方向に多数の銅線を巻き付ける必要があるの
で、必ずしも現像装置の幅方向の小型化に有利ではない
という欠点があった。これに対して本実施例の現像装置
によれば、磁石16として永久磁石を採用しているの
で、小型の磁石を用いることができ現像装置10の幅方
向を小さくすることができる。
に開示された現像装置においては、磁石は印画紙と同程
度の幅を有し、スリーブは磁石を内包して揺動可能に構
成されていることから、装置自体は幅方向に長くなって
しまい小型化には向いていないという欠点があった。更
に、磁気ブラシはスリーブ上に形成されており、磁石に
直接保持されていないため、スリーブが往復移動すると
トナーはスリーブ上で横滑りして摩耗し、特性が変化し
てしまうので、信頼性が低いという欠点があった。更
に、磁気ブラシはスリーブの揺動によってスリーブ上を
移動するものの、その移動はスリーブの摩擦抵抗を受け
て時間的に遅れたり、移動距離が減少したりするという
不具合を発生することがあるという欠点があった。これ
に対して本実施例の現像装置によれば、上述のように現
像装置10の幅方向の小型化を図ることができる。ま
た、磁気ブラシは磁石16上に直接担持されているの
で、トナーの特性が摩擦等により変化することがない。
また、磁石の移動に伴って、時間的に遅れたり移動距離
が減少したりすることなく移動できる。
現像装置によれば、現像磁極及び現像剤供給磁極の平行
回転の振動により、各磁極の磁力に保持された磁気ブラ
シを、現像グリッドの対応するけた及びリブで切断し、
両磁極上で互いに逆の向きに長手方向に移動させるの
で、現像磁極上の磁気ブラシにおいて、現像によってト
ナー消費された部分に、回りからトナーを移動させてト
ナー量を速やかに回復させることができる。よって、現
像剤を安定して潜像に供給でき、良好な画像形成を安定
的に維持できるという優れた効果ある。また、両磁極の
振動によって現像グリッドで断続的に切断され、一時的
に現像グリッド上に担持されたり、浮遊したりしている
磁気ブラシは、潜像とソフトに接触するので、現像動作
時の現像像形成をより良好なものとすることができる。
また、現像領域において現像剤が下から上に移動するの
で、潜像担持体の表面が該現像領域で下から上に向かっ
て移動するように構成されている場合でも良好に現像を
行うことができる。
4の現像装置によれば、上述の磁極振動による現像グリ
ットでの磁気ブラシの切断によって流動化した現像剤供
給磁極上の現像剤が、上記平行回転の振動でこれに接近
してきた現像磁極の磁力に拘束されて現像磁極へ良好に
供給されるので、上記回復を一層良好に行なわせること
ができる。
量を、現像グリッドによる接断で、そのほぼ全てを流動
化させることができる程度の量に設定すれば、現像剤供
給磁極に保持した現像剤を、現像グリッドで切断して十
分に流動化し、現像グリッド上を通過して現像磁極へ速
やかに供給されるようにできる。これによれば、現像領
域における磁気ブラシをより安定して形成できる。この
磁気ブラシの量は、例えば、両磁極の距離を適切に選ぶ
ことにより、所望の量に設定できる。
変換手段を用いて所定の振動に変換して両磁極に伝え、
これにより、該両磁極に保持されている磁気ブラシに平
行回転の振動を与える場合には、該駆動モーターの回転
数により、磁気ブラシの移動速度を調整できる。よっ
て、該駆動モーターの回転数設定により、現像で消費さ
れた現像剤の高さをそろえて常に一定の画像を得ること
ができるようにすることが可能である。更に、この駆動
モーターの回転数を、3000rpm以下に設定すれ
ば、トナー飛散を防止するとともに、振動騒音を少なく
することも可能になる。また、上記回転・変換手段とし
て、駆動モーターに取り付けられた偏心カムを用いる場
合、該カムの偏心量により磁気ブラシの移動速度を調整
できる。よって、駆動モーターの回転数を、振動騒音が
問題にならない程度の回転数に抑えながら、該偏心量の
設定により所望の磁気ブラシの移動速度を得ることが可
能である。但し、この偏心カムの偏心量は、トナー飛散
の防止の観点からは、3mm以下にする事が望ましい。
とすれば、回転振動の衝撃で現像剤の無用の離脱を起こ
すことを防ぎ、安定的な磁気ブラシを維持することがで
きる。また、潜像担持体にこすりつけられても、その抵
抗に耐えて、磁気ブラシとしての機能を維持することが
できるので、良好な画像を得ることができる。
ターの概略構成図。(b)は蓋を開放した状態のプリン
ターの概略構成図。
を示す説明図。
ラシの任意の箇所の感光体ドラム上における軌跡につい
ての説明図。(b)は幅方向にのみ磁石を振動させる現
像装置における磁気ブラシの任意の箇所の感光体ドラム
上における軌跡についての説明図。
構成図。
形例についての説明図。
孔との構成の変形例についての説明図。
ついての説明図。
すグラフ。
フ。
Claims (4)
- 【請求項1】潜像坦持体と対向配置された現像磁極の磁
力で磁性現像剤からなる磁気ブラシを形成し、該現像磁
極を振動させて該潜像担持体上に形成された潜像を可視
像化する現像方法において、 該現像磁極に現像剤を供給する現像剤供給磁極を、該現
像磁極の下方に該現像磁極と略平行に設けるとともに、
該現像磁極と該現像剤供給磁極とにまたがる多数のリブ
と、各磁極それぞれに少なくとも1つ対向するように設
けられた、該リブに交差して該現像磁極の長手方向に伸
びる複数のけたとを有する現像グリッドを、両磁極が形
成された磁石面に接触する位置に配置し、 両磁極に該グリッドの面に沿った平行回転の振動を与え
ることにより、磁気ブラシを前記長手方向に移動せしめ
るようにしたことを特徴とする現像方法。 - 【請求項2】請求項1の現像方法において、上記現像剤
供給磁極を上記現像磁極と同極の磁極とし、該現像剤供
給磁極を該現像磁極の下方であって、上記振動の上下方
向における振幅の2倍以内の距離の箇所に設けたことを
特徴とする現像方法。 - 【請求項3】潜像坦持体と対向配置された現像磁極の磁
力で磁性現像剤からなる磁気ブラシを形成し、該現像磁
極を振動させて該潜像担持体上に形成された潜像を可視
像化する現像装置において、 該現像磁極に現像剤を供給する現像剤供給磁極を、該現
像磁極の下方に該現像磁極と略平行に設け、 該現像磁極と該現像剤供給磁極とにまたがる多数のリブ
と、各磁極それぞれに少なくとも1つ対向するように設
けられた、該リブに交差して該現像磁極の長手方向に伸
びる複数のけたとを有する現像グリッドを、両磁極が形
成された磁石面に接触する位置に配置し、 両磁極に該グリッドの面に沿った平行回転の振動を与え
るようにしたことを特徴とする現像装置。 - 【請求項4】請求項3の現像装置においては、上記現像
剤供給磁極を上記現像磁極と同極の磁極とし、該現像剤
供給磁極を該現像磁極の下方であって、上記振動の上下
方向における振幅の2倍以内の距離の箇所に設けたこと
を特徴とする現像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19240895A JP3357509B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 現像方法及び現像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19240895A JP3357509B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | 現像方法及び現像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0922183A JPH0922183A (ja) | 1997-01-21 |
JP3357509B2 true JP3357509B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=16290826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP3357509B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP19240895A patent/JP3357509B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0922183A (ja) | 1997-01-21 |
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