JP3355940B2 - 位相調整変圧器 - Google Patents

位相調整変圧器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相調整変圧器に
係り、発電機または送電系統の過渡及び動態安定度向上
に関する。
【0002】
【従来の技術】位相調整変圧器は、線路インピーダンス
で決まるループ系の潮流分布を変更し任意の潮流とし
て、総合的な送電電力の増大を図るために用いられてお
り、近年の大容量パワーエレクトロニクスの実用化に伴
い、パワーエレクトロニクスを用いた位相調整変圧器の
開発が広く進められている。
【0003】そして、従来の位相調整変圧器は、変圧器
のタップ制御のみにより2次側電圧を制御しているため
タップ制御に時間が掛かることから、時間的に余裕のあ
る潮流分布に制御するために、例えば、特開昭55−8
8529号公報に開示されたものが採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、電力需要は増大
しているにも関わらず、新たな電源の立地難から、発電
量を増大させることは出来ないのが現状である。このた
め、送電の効率を向上させて送電電力の増大を図ってお
り、このような大電力送電時の電力系統に対する安定度
の要求がますます厳しい状況にあるので、従来技術の位
相調整変圧器のタップ制御に時間が掛かり高速に制御す
ることが出来ないなどの点を改善し、更なる安定度向上
を図る必要がある。
【0005】したがって、本発明の目的は、発電機また
は送電系統の過渡及び動態安定度が向上する位相調整変
圧器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、発電機の電
力を母線送電線を含む送電線を介して送る送電系統に直
列に設置された直列変圧器の2次側電圧をブレーキング
制御する制御装置を備える位相調整変圧器において、前
記制御装置は、前記発電機または前記母線送電線の周波
数偏差(Δω)の時間微分(dΔω/dt)を演算し、該時間
微分が負の領域に達した時点を前記ブレーキング制御の
終了時点に設定する手段を有することにより達成され
る。この場合の設定制御を開始する時間は、1〜2秒後
が望ましいが直後(零秒後)にしても差し支えない。
【0007】また、時間微分が負の領域に達した点より
所定時間経過した時点をブレーキング制御の終了時点に
設定する手段を有しても良い。
【0008】すなわち、ブレーキング制御の制御終了時
点が周波数偏差の時間微分が負の領域になった時点であ
れば、入・出力トルクの差が小さくなり発電機の脱調が
回避されるので、過渡及び動態安定度の向上が図られ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。まず、本発明の特徴は、近
年の実用化されている制御時間の早い大容量パワーエレ
クトロニクスを利用して、線路潮流の偏差または発電機
の周波数偏差等の外部の制御信号から電力動揺を把握
し、該電力動揺を打ち消すように直列変圧器の2次電圧
を制御することにより、電力動揺を抑制し、動態安定度
を向上させるにある。また、事故時に発電機出力が減少
し、このため加速脱調する発電機に対しては事故除去後
に一時的に発電機出力を増大させるように制御すること
により、安定化を図る対象とする発電機の加速(即ち加
速脱調)を防止し、過渡安定度を大幅に向上させる点に
もある。以下、これについて図面を参照して説明する。
【0010】図1は、本発明による一実施例の位相調整
変圧器を示す図である。図2は、図1の位相調整変圧器
を設置した電力系統を示す図である。図2にて、制御対
象の電力系統に実施例の位相調整変圧器を使用した場合
の構成について説明する。電力系統は、位相調整変圧器
1と、発電機G1,G2と、変圧器Tr1,Tr2と、
母線B1,B2と、送電線L1,L2(以下、線路L
1,L2という)と、遮断器CB1,CB2とから構成
される。
【0011】図1に示す位相調整変圧器1は、T1,T
2の2個の巻線よりなる直列変圧器Phと、直列変圧器
Phを制御する制御装置10とから構成されている。尚、
1次巻線T1は、母線Bと送電線Lとの間に直列に接続
され、即ち、送電系統に接続されている。
【0012】そして、上記構成の動作は、位相調整変圧
器1の制御装置10が、制御対象の電力系統(発電機G1
や送電系統の母線B1及び線路L1)から得た外部信号
に基づいて、直列変圧器Phの2次側電圧(2次巻線T
2に印加する電圧E2)の絶対値及び位相を制御するこ
とにより、定常時(動態時)には、線路L1とL2を流れ
る潮流の分流比を変え、異常時(過渡時)には、電力動揺
に応じて位相調整変圧器1を有効に作動させて、過渡及
び動態安定度の向上を図るものである。
【0013】さらに、本発明について詳説する。図3
は、位相調整変圧器が有する制御装置の制御系を示すブ
ロック図である。図4は、動態安定度に関する制御につ
いて説明する図である。図3において、制御装置10が保
有する制御系は、動態安定度に効果を発揮させるための
ダンピング制御系a部と、過渡安定度に効果を発揮させ
るためのブレーキング制御系b部とから成る。
【0014】すなわち、図4の実線で示すような潮流P
1が線路L1に流れている場合に、図3のa部の入力信
号Pnを潮流P1とし、制御定数(T1,T2,T3,T4
5,T6,T9,K1)を適切に調整することにより、潮流
P1を打ち消すような図4の点線で示すような潮流P2
を線路L1に流し、P1+P2=0(零)とする制御が行
われる。このように電力系統の動揺を抑制して、電力系
統の動態安定度の向上を図るものである。
【0015】換言すれば、動態安定度の向上を図るもの
としてのダンピング制御系a部は、外部信号として、例
えば、線路潮流または発電機の周波数偏差を用いて、時
定数T1〜T6を選定し、動揺の位相とは逆の位相を有す
る出力となるように、直列変圧器Phを制御する。すな
わち、制御装置10のダンピング制御系a部が伝達関数の
位相制御を適切に行って、電力動揺を抑制するものであ
る。
【0016】図5は、過渡安定度に関する制御について
説明する図である。図6は、従来のブレーキング制御時
の脱調発生状態を説明する図である。本発明による位相
調整変圧器を用いずに脱調に至った場合を示している。
図2の構成において、図5に示すような地点Fで事故が
発生し、その後、遮断器CB1,CB2の開放により、
1回線(送電線)を開放する場合を考える。この場合に
位相調整変圧器1の2次電圧を適切に制御しないとき
は、発電機G1の周波数偏差(Δω)が、事故発生時刻t
Fから増大し始め、事故除去時刻tOに達してもさらに増
大し、図6に示すような加速脱調に至る場合を考える。
なお、図6の縦軸は発電機の周波数偏差(Δω)、横軸は
時間を示している。
【0017】即ち、図6に示す状態は、本発明による位
相調整変圧器の制御を行わなかった場合の結果であり、
地点Fの事故により、発電機の周波数すなわち周波数偏
差が増大し、加速脱調することを表わしている。これに
対し、本発明によって位相調整変圧器の2次電圧を適切
に制御すれば、図9に示す状態で後述するように加速脱
調が防止できる。以下、上記のような場合に対する本発
明による制御の方法について説明する。
【0018】図7は、発電機の電力−位相角特性を説明
する図である。すなわち、図7に示すC1(正常状態)の
発電機の電力−位相角特性における初期電力P0に達し
た初期位相角δ1なる時点にて、運転中に事故が発生
し、C2(異常状態)なる電力−位相角特性となり、位相
角(事故除去時)がδ2になった時点で、事故を除去する
処理が為され、同時に1回線遮断が為されて、 C3(事
故除去後状態)なる電力−位相角特性とする、送電運転
が行われた場合を考える。
【0019】この場合に、図7の電力−位相角特性で、
事故発生から事故除去までに至る状態の面積S1が、加
速エネルギーに相当する値となり、事故除去後の状態の
面積S2が、減速エネルギーに相当する値となる。した
がって、面積S1<面積S2では、安定な運転が継続で
き、面積S1>面積S2では、脱調することを示してい
る。
【0020】図8は、本発明の位相調整変圧器を用いた
場合の電力−位相角特性を示す図である。本発明の目的
は、図7で脱調するようなケースに対して、ブレーキン
グ制御により、直列変圧器の2次巻線に印加する電圧
(絶対値及び位相)を制御し、すなわち、図8に示すよう
なC4なる電力−位相角特性とし、事故除去後の状態の
減速エネルギーに相当する面積S3が、面積S1<面積
S3となようにして、安定な運転を図るものである。
【0021】図9は、本発明によるブレーキング制御時
の脱調回避状態を示す図である。図9に示す実線aは、
上記位相制御を適切に実行した場合の、発電機の周波数
偏差の時間的変化を示したものであり、 まず、時刻tF
に発生した事故により、周波数偏差は増加し始める。そ
こで、時刻tD1で本発明による位相調整変圧器の制御が
行われ、 発電機は発電機自身の慣性により制御開始後
暫くの間(タイムラグの間)は加速し続けるが、 その
後、減速に転じる。すなわち、周波数偏差が減少する。
【0022】そして、制御終了時点としての時刻tD2
タイミングを見計らってブレーキング制御を終了するこ
とによって、その後は、発電機の特性にしたがって発電
機自体が元の正常状態になるように、すなわち徐々に周
波数偏差が零になるように移行していき、事故発生以前
と同様な安定運転が行われる。これに対し、図9に示す
破線bの場合は、ブレーキング制御の終了タイミング
が、適切な時刻tD2より早い時刻tD2’であり、かつ、
周波数偏差(Δω)の時間微分(dΔω/dt)が正の領域に
ある場合の結果であり、ブレーキング制御を実行したが
制御量が不足しているので、発電機の周波数(周波数偏
差)が増大し、発電機が加速脱調することを表わしてい
る。すなわち、図9の破線bの場合は、発電機に慣性が
ありエネルギーが蓄えられているために一時的には周波
数偏差は減少するがその後増加し発電機が脱調すること
を表わしている。従って、図9に示すように、時間微分
(dΔω/dt)が負の領域になったらブレーキング制御を
終了させることが良いと判る。
【0023】また、図9に示す破線cの場合は、終了タ
イミングが、適切な時刻tD2より遅い時刻tD2”である
場合であり、制御量が過大で発電機の周波数(周波数偏
差)が減少し過ぎて、逆に発電機が減速脱調する場合を
表わしている。本発明は、上記のようにブレーキング制
御の制御終了時点を適切に設定し、過渡安定度の向上を
図るものである。
【0024】次に、ブレーキング制御の終了タイミング
について説明する。ブレーキング制御系b部は、前述の
通り事故除去後に一時的に、減速のためのエネルギーを
増大させる(発電機出力を増大させる)ように制御しよう
とするものであるから、位相角の制御を始める開始時点
(t1)は、事故除去後のできるだけ早い時点で行うこと
が望ましい。また、ブレーキング制御の位相制御の終了
が遅れると、図7に図示した状態の場合(終了が早すぎ
た場合)とは逆の状態となる。このため、終了タイミン
グによっては、終了後に脱調する虞れがある。この点を
考慮して、終了タイミングを適切に設定する必要があ
り、以下、この設定の考え方について説明する。
【0025】図10は、本発明によるブレーキング制御
の終了タイミングを示す図である。すなわち、位相制御
中においても、 図10に示すように有効電力(Pc)及び
発電機の周波数偏差(Δω)は動揺しており、この値に基
づいて終了時点(t2)を決定する。位相制御を終了した
場合には、発電機の位相角は減少の方向になるため発電
機出力は減少し、発電機は加速方向に移動し、安定度の
点では厳しい方向に移動する。このため、位相制御の終
了は、 (dΔω/dt)<0の場合の方が総合的な制御とし
ては望ましい。すなわち、総合的な周波数偏差として
は、周波数偏差Δωが時間に対して減少傾向にある場合
の方が小さくなる。この理由は、位相制御による周波数
偏差と位相制御実行以前の周波数偏差が両者の差として
影響するため、安定度的には望ましい方向にあると考え
られるからである。換言すれば、事故除去後に一時的に
発電機を減速するための減速エネルギーを増大させて終
了させる領域は、すなわち、発電機出力を一時的に増大
し終了させる領域は、図9,図10に示すようにdΔω/
dt<0の領域にほかならない。
【0026】以上の理由により、制御終了時点(t2)
は、dΔω/dt<0 を満足した時点、すなわち、周波
数偏差の時間微分が負の領域になった時点で行うものと
し、これによって、トルク差が著しく大きい場合に生じ
る加速脱調または減速脱調が防止されるものである。
【0027】図11は、本発明による一実施例の制御装
置を示す図である。図1の位相調整変圧器1の制御装置
10についての詳細を示したものである。制御装置10は、
判定制御部11と、増幅器12と、調整器13とから構成され
る。判定制御部11は、例えば母線B1の電圧を電圧変成
器PTを介して取り込んだ外部信号v1と、母線B1と
直列変圧器Phとを結ぶ線路L1の電流を電流変成器C
Tを介して取り込んだ外部信号i1とを用いて、判定制
御部11により、線路潮流Pnを算出する。同時に、外部
信号v1およびi1から把握される事故( または、系統
事故などを検出する保護リレーなどの処置による信号か
ら把握される外乱) に基づいて、ブレーキング制御の開
始時点t1を判定制御部11により算出する。
【0028】この線路潮流Pnと開始時点t1により、
判定制御部11は、図3に示した制御系で処理を行い、直
列変圧器の2次巻線に印加する電圧の信号e2を算出す
る。そして、増幅器12を介して送られてきた信号e2に
基づいて、調整器13は、印加電圧E2の位相及び絶対値
を制御する。
【0029】一方、ブレーキング制御の終了時点t2を
設定するために用いる情報信号として、制御対象として
の発電機G1から信号線22を介して取り込む周波数(ω)
がある。例えば、発電機の脱調を防止する場合では、外
部信号としての周波数(ω)を発電機G1から信号線22を
介して判定制御部11に取り込み、判定制御部11が周波数
偏差(Δω)を演算し、 判定制御部11が周波数偏差(Δ
ω)の時間微分 (dΔω/dt)の算出と負判定を実行す
る。そして、該時間微分が負の領域になった時点にある
いは時間微分が負の領域に達する時点より所定時間だけ
ずらした時点に、図3のブレーキング制御系b部の出力
を零として 「直列変圧器の2次巻線に印加する電圧の信
号e2」を算出し、 信号e2は増幅器12を介して伝達さ
れ、調整器13は適切に印加電圧E2(絶対値と位相)を調
整し、制御装置10が直列変圧器Phを制御するものであ
る。
【0030】すなわち、本発明の特徴は、発電機の電力
を母線送電線を含む送電線を介して送る送電系統に直列
に設置された直列変圧器の2次側電圧をブレーキング制
御する制御装置を備える位相調整変圧器において、該制
御装置は、発電機または母線送電線の周波数偏差(Δω)
の時間微分(dΔω/dt)を演算し、該時間微分が負の領
域に達した時点または該時間微分が負の領域に達した点
より所定時間経過した時点をブレーキング制御の終了時
点に設定する手段を有することになる。
【0031】また、換言すれば、発電機の電力を送電線
を介して送る送電系統に直列に設置された直列変圧器の
2次側電圧の絶対値及び位相を外部信号によりブレーキ
ング制御する制御装置を備える位相調整変圧器におい
て、発電機または送電系統の脱調を防止するために、該
制御装置は、当該制御装置が実行するブレーキング制御
の制御信号により定まる電圧信号を零にする時点を、ブ
レーキング制御開始より一定時間経過した後に、安定化
対象とする発電機の周波数偏差(Δω)の時間微分(dΔω
/dt)、または安定化対象とする送電系統の母線送電線
の周波数偏差の時間微分を監視し、該時間微分が負の領
域に到達した時点あるいは該到達時点より所定時間経過
した時点を判定して、該判定時点を終了時点に設定する
手段を有すると言える。
【0032】なお、ブレーキング制御が開始され外乱の
影響が減少しつつある一定時間経過した後の時点として
の、終了時点t2は、概ね時間微分(dΔω/dt)が負の
領域になった時点で良いが、前述のタイムラグの影響が
無視できない場合などがあるので、時間微分が負の領域
に達した点より所定時間経過した時点に設定することが
望ましいと言える。
【0033】また、上記の監視・判定を開始する時間
は、ブレーキング制御開始後の1〜2秒後が望ましいが
零秒にしても差し支えない。さらに、終了時点t2を設
定するために用いる情報信号としては、上記発電機の周
波数偏差以外に、発電機の出力や発電機内部の位相差角
などを用いても良い。しかし、これらの情報信号から時
点t2を設定し、その予想効果をシミュレーションを含
めて行い種々検討確認したが、安定度向上に関しての効
果は、周波数偏差Δωほどには得ることができなかっ
た。すなわち、発電機の周波数偏差が好適であることが
判明した。
【0034】ところで、ブレーキング制御の開始時点
(t1)に関して、事故除去後できるだけ早い時点とし、
かつ、電圧,電流情報から判定制御部11が判定する場合
について記述したが、具体的には、系統事故を検出する
手段としては、事故検出リレーなどが考えられる。そし
て、事故検出リレーの検出信号または事故検出リレーの
動作信号により、制御を開始することなど方法が考えら
れる。あるいは、該当する遮断器が開放された信号によ
り制御を開始するも可である。 さらに、ブレーキン
グ制御の終了時点(t2)に関しては、発電機の周波数偏
差の代わりに、母線送電線電圧の周波数偏差を用いて設
定することが可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、2巻線の直列変圧器よ
りなる位相調整変圧器に、発電機周波数偏差及び線路潮
流等の外部信号を用いて2次電圧を制御する簡単な構成
のブレ−キング制御の終了時点制御の機能を取り入れて
いるので、本来の機能である潮流制御のほかに電力系統
の外乱により生ずる脱調を防止でき、過渡及び動態安定
度を大幅に向上できる効果がある。そして、近年の電力
需要で増大しつつある電力系統に適した形で運用できる
ために、極めて大きい経済的な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の位相調整変圧器を示す
図である。
【図2】図1の位相調整変圧器を設置した電力系統を示
す図である。
【図3】位相調整変圧器が有する制御装置の制御系を示
すブロック図である。
【図4】動態安定度に関する制御について説明する図で
ある。
【図5】過渡安定度に関する制御について説明する図で
ある。
【図6】従来のブレーキング制御時の脱調発生状態を説
明する図である。
【図7】発電機の電力−位相角特性を説明する図であ
る。
【図8】本発明の位相調整変圧器を用いた場合の電力−
位相角特性を示す図である。
【図9】本発明によるブレーキング制御時の脱調回避状
態を示す図である。
【図10】本発明によるブレーキング制御の終了タイミ
ングを示す図である。
【図11】本発明による一実施例の制御装置を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…位相調整変圧器、10…制御装置、11…判定制御部、
12…増幅器、13…調整器、22…信号線、G1,G2…発
電機、Tr1,Tr2…変圧器、L1,L2…送電線、
Ph…直列変圧器、B1,B2…母線、T1…1次巻
線、T2…2次巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼澤 剛史 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株 式会社 日立製作所 国分工場内 (72)発明者 藤田 秀紀 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力 株式会社 電力技術 研究所内 (72)発明者 高山 俊昭 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力 株式会社 電力技術 研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−118232(JP,A) 特開 平6−245385(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00 H02P 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電機の電力を母線送電線を含む送電線を
    介して送る送電系統に直列に設置された直列変圧器の
    次側移相量によってブレーキング制御する制御装置を備
    える位相調整変圧器において、 前記制御装置は、前記発電機または前記母線送電線の周
    波数偏差(Δω)の時間微分(dΔω/dt)を演算に
    より求め、該時間微分(dΔω/dt)が負になった時
    点で前記ブレーキング制御を終了させることを特徴とす
    る位相調整変圧器。
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