JP3355535B2 - 有機化合物結晶の製造方法 - Google Patents
有機化合物結晶の製造方法Info
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Description
に関する。
難溶性の有機化合物の結晶化法としては、例えば冷却結
晶化法が知られている。しかしがら、除熱のため行う攪
拌により生じる剪断力のため結晶が粉砕されて微細化す
るため、結晶を分離するための濾過に長時間を要してし
まい、工業的規模で結晶化を実施する場合の問題となる
ことがあった。このため、濾過を短時間ですませること
ができるような粒径の大きな結晶を効率よく得ることの
できる方法の開発が望まれる。
した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、8−
{4−(4−フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}
アミノ−2−シアノ−4−オキソ−4H−1−ベンゾピ
ランを結晶化するにあたり、8−{4−(4−フェニ
ル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ
−4−オキソ−4H−1−ベンゾピランを水に非混和性
の水より高沸点有機溶媒に溶解又は懸濁させ、得られ
た溶解液又は懸濁液を、攪拌されている水中に注ぎなが
ら、有機溶媒を蒸発留去することにより8−{4−
(4−フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ
−2−シアノ−4−オキソ−4H−1−ベンゾピランの
結晶を水中に析出させる8−{4−(4−フェニル−1
−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ−4−
オキソ−4H−1−ベンゾピランの製造方法を提供する
ものである。
に非混和性の有機溶媒としては水との混和性を有せず、
水と混合した場合、水と分液された状態となる有機溶媒
であれば使用できる。このような有機溶媒としては、例
えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、非水溶性ケトン
等が挙げられる。具体例としては、トルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベ
ンゼン、メチルイソブチルケトン等が例示できる。
シ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ−4−オキソ−
4H−1−ベンゾピランを水に非混和性の有機溶媒中に
溶解又は懸濁させる方法は特に限定されるものではな
く、溶解液や懸濁液を作製する際通常用いられている方
法を使用することができる。
い。例えば室温〜沸点の範囲から適宜選択することがで
きる。8−{4−(4−フェニル−1−ブトキシ)−ベ
ンゾイル}アミノ−2−シアノ−4−オキソ−4H−1
−ベンゾピランの濃度についても、特に限定はない。例
えば0.1重量%〜90重量%の範囲から適宜選択する
ことができる。懸濁液としては、流動性を有する懸濁液
が好ましい。
撹拌の施されている水中に注入していき、注入された溶
解液または懸濁液が水中で分散した状態、好ましくは液
滴となって分散した状態を維持するよう攪拌を続けなが
ら、有機溶媒を蒸発させ留去する。攪拌翼としては通常
用いられている、パドル翼、タ−ビン翼、後退翼、ブル
マ−ジン翼等を用いることができる。
溶媒が水と共沸混合物を形成する場合には、有機溶媒の
留去が終了したときに、水が系内に残存しているよう選
ばれる。系の温度は有機溶媒が蒸発により留去されうる
温度以上に保たれる。例えば、有機溶媒の沸点もしくは
有機溶媒が水との共沸混合物を形成する場合その共沸点
を用いることができる。
行うことができ、使用する有機化合物が熱的に不安定な
場合には減圧下で実施するのが好ましい。また、溶解液
または懸濁液が水中で分散した状態を維持するために、
分散剤を使用することができる。結晶化して成長した粒
子は有機溶媒が留去されて残った水中に析出する。析出
した粒子は、例えば濾過により容易に採取することがで
きる。
を効率的に析出させることができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ブルフラスコに水1600mlをいれて98℃に保温し
1200rpmで撹拌した。8−{4−(4−フェニル
−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ−
4−オキソ−4H−1−ベンゾピラン11.0gを80
℃に保温したトルエン300gに溶解させ、得られた溶
解液を約3時間かけてセパラブルフラスコに注ぎ、同時
にトルエン−水の共沸混合物を蒸発留出させた。この時
の系内の温度は97〜99℃に保持した。注加終了後ま
もなくトルエンの留出は終了し、結晶が水中に析出し
た。セパラブルフラスコを冷却し、水を濾過し、得られ
た結晶を乾燥させた。数秒で濾過できた。平均粒径1.
1mmの8−{4−(4−フェニル−1−ブトキシ)−
ベンゾイル}アミノ−2−シアノ−4−オキソ−4H−
1−ベンゾピラン11.0gが得られた。
フラスコに水800mlをいれて98℃に保温し500
rpmで撹拌した。4−ビフェニルカルボン酸10gを
95℃に保温したトルエン200gに溶解させ、得られ
た溶解液を95℃に保ちながら、約1時間かけてセパラ
ブルフラスコに注ぎ、同時にトルエン−水の共沸混合物
を蒸発留出させた。この時系内の温度は97〜99℃に
保持した。注加終了後まもなくトルエンの留出は終了
し、結晶が水中に析出した。セパラブルフラスコを冷却
し水を濾過し、得られた結晶を乾燥させた。数秒で濾過
できた。平均粒径1.5mmの4−ビフェニルカルボン
酸9.9gが得られた。
ブルフラスコに水1600mlをいれて98℃に保温し
1200rpmで撹拌した。4−メチル−2’−シアノ
−1,1’−ビフェニル50gを80℃に保温したトル
エン300gに溶解させ、得られた溶解液を約3時間か
けてセパラブルフラスコに注ぎ、同時にトルエン−水の
共沸混合物を蒸発留出させた。この時の系内の温度は9
7〜99℃に保持した。注加終了後まもなくトルエンの
留出は終了し、結晶が水中に析出した。セパラブルフラ
スコを冷却し、水を濾過し、得られた結晶を乾燥させ
た。数秒で濾過できた。平均粒径1.0mmの4−メチ
ル−2’−シアノ−1、1’−ビフェニル50gが得ら
れた。
フラスコに水800mlをいれて85℃に保温し、50
0rpmで撹拌した。4−ビフェニルカルボン酸10g
を60℃に保温したジクロロエタン200gに溶解さ
せ、得られた溶解液を60℃に保ちながら約1時間かけ
てセパラブルフラスコに注ぎ、同時にジクロロエタン−
水の共沸混合物を蒸発留出させた。この時の系内の温度
は85℃に保持した。注加終了後まもなくジクロロエタ
ンの留出は終了し、結晶が水中に析出した。セパラブル
フラスコを冷却し、水を濾過し、得られた結晶を乾燥さ
せた。数秒で濾過できた。平均粒径2mmの4−ビフェ
ニルカルボン酸10gが得られた。
製し、トルエン溶解液を1200rpmで攪拌しながら
0℃まで冷却することにより、8−{4−(4−フェニ
ル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ
−4−オキソ−4H−1−ベンゾピランを約4時間かけ
て析出させた。以後の処理は実験例1と同様に行った。
濾過性は悪く、単位体積あたりの濾過時間は実験例1の
約100倍であった。平均粒径10μmの8−{4−
(4−フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ
−2−シアノ−4−オキソ−4H−1−ベンゾピラン
9.8gが得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】8−{4−(4−フェニル−1−ブトキ
シ)−ベンゾイル}アミノ−2−シアノ−4−オキソ−
4H−1−ベンゾピランを結晶化するにあたり、 8−{4−(4−フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾ
イル}アミノ−2−シアノ−4−オキソ−4H−1−ベ
ンゾピランを水に非混和性の水より高沸点有機溶媒に溶
解又は懸濁させ、 得られた溶解液又は懸濁液を、攪拌されている水中に
注ぎながら、 有機溶媒を蒸発留去することにより8−{4−(4−
フェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−
シアノ−4−オキソ−4H−1−ベンゾピランの結晶を
水中に析出させることを特徴とする8−{4−(4−フ
ェニル−1−ブトキシ)−ベンゾイル}アミノ−2−シ
アノ−4−オキソ−4H−1−ベンゾピランの製造方
法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27366993A JP3355535B2 (ja) | 1993-11-01 | 1993-11-01 | 有機化合物結晶の製造方法 |
US08/273,119 US5659051A (en) | 1993-07-13 | 1994-07-11 | Process of producing 2-cyano-4-oxo-4H-benzopyran compounds |
CA002127945A CA2127945C (en) | 1993-07-13 | 1994-07-12 | Process of producing 2-cyano-4-oxo-4h-benzopyran compounds |
AT94110888T ATE192148T1 (de) | 1993-07-13 | 1994-07-13 | Verfahren zur herstellung von 2-cyano-4-oxo-4h- benzopyran-verbindungen |
DE69424095T DE69424095T2 (de) | 1993-07-13 | 1994-07-13 | Verfahren zur Herstellung von 2-Cyano-4-oxo-4H-benzopyran-Verbindungen |
ES94110888T ES2146239T3 (es) | 1993-07-13 | 1994-07-13 | Procedimiento de preparacion de compuestos 2-ciano-4-oxo-4h-benzopiranicos. |
EP94110888A EP0634409B1 (en) | 1993-07-13 | 1994-07-13 | Process of producing 2-cyano-4-oxo-4H-benzopyran compounds |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27366993A JP3355535B2 (ja) | 1993-11-01 | 1993-11-01 | 有機化合物結晶の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07124401A JPH07124401A (ja) | 1995-05-16 |
JP3355535B2 true JP3355535B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=17530898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27366993A Expired - Lifetime JP3355535B2 (ja) | 1993-07-13 | 1993-11-01 | 有機化合物結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3355535B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4617687B2 (ja) * | 2004-03-12 | 2011-01-26 | 和光純薬工業株式会社 | ハロゲン化アルキルピリジニウム塩の晶析方法 |
-
1993
- 1993-11-01 JP JP27366993A patent/JP3355535B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07124401A (ja) | 1995-05-16 |
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