JP3342068B2 - 有機化合物に関する改良 - Google Patents

有機化合物に関する改良

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JP3342068B2 JP33726492A JP33726492A JP3342068B2 JP 3342068 B2 JP3342068 B2 JP 3342068B2 JP 33726492 A JP33726492 A JP 33726492A JP 33726492 A JP33726492 A JP 33726492A JP 3342068 B2 JP3342068 B2 JP 3342068B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B01DSEPARATION
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Separation By Low-Temperature Treatments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本明細書中に記載されている発明
は分離の方法および特に集合体混合物から所望の物質を
分離するための結晶化の方法に関する分野におけるもの
である。
【0002】
【従来の技術】既知の結晶化法は固体物質により溶媒を
飽和し、次に温度を下げるかまたは溶媒の蒸発により過
飽和を誘導することを含む。結晶化の速度は冷却または
蒸発の速度、即ち熱力学的平衡を歪める割合により影響
を受けることが可能である。結晶化速度、または平衡段
階では結晶表面での分子の交換速度は既知の結晶化方法
では大変早く、“間違った”分子が他の分子に捕獲され
る確率が低くない。従って、既知の結晶化の方法は、ク
ロマトグラフィー法で通常起きるように、ある結晶との
異なる分子の異なる表面エネルギーを大変限られた程度
しか反映せず、連続して形成される結晶の層による“捕
獲分子”の高度の動力学的状態をある程度反映する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1つの既知の分離方法
は昇華であり、所望の物質の結晶化は固体物質の混合物
と純化した結晶形の所望の物質との間の温度勾配によっ
て維持される結晶化の化学ポテンシャルから得られる。
主として温度による影響を受ける混合物中の所望の化合
物と不純物の蒸気圧は、所望の物質の結晶化速度および
純度を決定する。昇華の欠点は、実際上充分な結晶成長
速度を得るためにはこの段階では通常高い温度が必要と
なり、それゆえ選択性が低くなることである。他の既知
の分離方法は、1つの抽出物質が結晶化するような、固
体物質の液体による抽出、例えば固体のソックスレー抽
出である。これらの方法では、抽出段階のための化学ポ
テンシャルが抽出されるべき物質による液体の混合(飽
和)により導かれる。このような方法の欠点は、固体材
料と抽出液の間において所望されない物質の平衡段階が
ないため所望されない化合物の抽出が阻害できないこと
である。別の既知の分離方法は無定形粉末の結晶熟成で
ある。もし無定形またはガラス状の微粉末が余り溶解し
ない液体中で保てたら、結晶の成長を得ることができ
る。しかしながら粉が結晶化の方法の核として役立つの
だから、この方法は特別の結晶に対して選択的ではない
ことになる。
【0004】
【課題を解決するための手段】“真の平衡状況”では、
結晶表面は多くの場合極めて選択的に同じ種の分子に対
する至適な結合場所を提供するが、これはクロマトグラ
フィーのいかなるキラル相よりも優れている。このよう
な“真の平衡状態”は高く希釈された溶液で近付く。高
度の選択性はさらに低い温度を使用すること、所望の化
学種の表面のみを提供すること(選択的接種)および種
以外による結晶化を阻害することにより得ることが可能
である。本明細書中に述べてある結晶化の方法は、3相
系を形成し、そのうち第1相は集合体混合物を含み、第
2相は液体で、輸送系を含み、第3相は所望の物質がそ
の上で結晶化できる表面に含み、その際、この系の第3
相中における所望の物質の結晶成長に関して化学ポテン
シャルが存在し、それによって所望の物質が第1相から
第2相を通って、第3相へ行く流れが形成され、そこで
所望の物質が結晶化され、集合体混合物の残りの物質の
活性の平衡が第1相と第2相の間に維持されることを含
む、所望の物質を集合体混合物から分離する方法であ
る。
【0005】本明細書中で使用する“所望の物質”の語
は、融解温度が−78℃以上、好ましくは−20℃以上
である無機および有機物質を意味する。本発明の方法は
特に伝統的に精製が困難な物質、例えば構成異性体、立
体異性体、即ちシス/トランス異性体、ジアステレオマ
ー、エナンチオマー等々および同族体のために導かれた
ものである。所望の物質は農薬(例えばフルバリネー
ト、シプロコナゾールおよび米国特許第4,666,5
02号に記載の2−クロロ−N−[1−メチル−2−メ
トキシ]−N−(2,4−ジメチルチエン−3−イル)
アセトアミド)、医薬、染料、化学中間体等で有り得
る。本明細書中で用いる“集合体混合物”の語は所望の
物質および1種またはそれ以上の不純物を含む混合物を
意味する。
【0006】本発明の3相系が下記の分散物を含む場
合、集合混合物は部分的または完全に溶媒に不溶である
ことが可能である。別法として、集合体混合物がガラス
状および非結晶であり得、核結晶として役立つことがで
きない、即ち結晶化を導くことが不可能な固体粒子の形
であることが可能であり、この場合、溶媒は不要であ
る。結晶化の前に所望の物質の流れが第3相に向かって
通過する輸送相として機能する系の第2相はガスまたは
液体のいずれも可能である。好ましくは第2相は液体で
あり、所望の物質の溶解性を基準にして選択される。好
ましくは所望の物質は第2相に実質的に不溶性である。
【0007】所望の物質が水溶性または実質上水溶性で
ある場合、第2相はアルコール類、例えば(イソ)ブタ
ノール、(イソ)ペンタノール、(シクロ)ヘキサノー
ル等;塩素化炭化水素類、例えばクロロホルム、ジクロ
ロメタン、トリクロロエタン等、芳香族溶媒類、例えば
トルエン、キシレン、高度アルキル化ベンゼン類、フラ
ン等;エステル類、例えばフタル酸ジメチルエステル、
酢酸n−ブチルエステル等;エーテル類、例えば第3級
ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等;ケ
トン類、例えば2−ヘキサノン、イソホロン等;パラフ
ィン類、例えば(シクロ)ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン等;および油類、例えばピーナッツ油、ヒマシ油、綿
実油または鉱質油等のような水にあまり溶けない種々の
クラスから選択された有機液体を使用するのが便利であ
る。所望の物質が水に不溶性または実質上水に不溶性で
ある場合、第2相は水であるのが便利である。
【0008】第2相はさらに所望の物質の第2相での溶
解性および/または第2相の凝固点を調節するための試
薬を加えることが可能である。第2相が水である場合、
このような試薬はCaCl2、NaCl、KCl、MgCl2、AlCl3等の
ような水溶性の無機塩またはアルコール、エーテル、ケ
トン、エステル、ラクトン、DMSO、アセトニトリル等の
ような水と混合可能な有機液体が便利である。
【0009】本系の第3相は所望の物質が結晶化できる
表面を含む。典型的にはこの表面は、所望の化合物の接
種によりまたは結晶化のための化学ポテンシャルによる
所望の物質の自発的な結晶化により系内に好便に導入さ
れた所望の化合物の結晶を含みまたはそれから形成され
ている。例えば、所望の化学種の微小で純粋な結晶によ
る接種は、優先的にまたは完全に選択性のある結晶化を
導くことを可能にする。集合体混合物中に残っている物
質の活性の平衡が第1相および第2相の間に維持されて
いることは重要である。これは本発明の分離方法の高い
選択性を可能にするが、それは抽出方法と異なり、この
場合所望の物質のみが連続的に第1相から第2相を通っ
て、第3相へ流れるからである。所望されない物質は第
1相と第2相の間の活性の平衡により第1相に残る。
【0010】ほとんどの系の中で、結晶の自然発生的形
成は、結晶化を望む時間まで完全に阻害することができ
る。これは例えば第2相でのゆるやかな過飽和の度合
(および例えば下記の分散物の不連続相中での過飽和ま
たは下記の温度勾配および一接点系の中での流動力学等
により生じた対応する化学ポテンシャル)で成し遂げる
ことができる。これらの場合、接種された化合物のみが
結晶化される。結晶成長速度は結晶化の過程の発生した
化学ポテンシャルおよび溶媒および添加剤(第2相が水
の場合例えばCaCl2等)の適当な選択により調節できる
(通常大変制限されている)第2相中での溶解性により
至適にすることが可能である。この結晶化方法は独立に
選択される、至適な、広い範囲内の一定の温度(例えば
−20から+80℃)で行うことができる。先述の添加
剤はまた抗凍結因子として働くことが可能である。この
結晶化方法はさらに結晶化の間の適当なかきまぜ(例え
ばかきまぜ、振盪または上下動)により更に至適にする
ことが可能である。結晶化が終了した後、単なる濾過お
よびその後の水による徹底的な洗浄(例えば残っている
乳濁液の除去等)により沈殿を得ることができる。
【0011】本発明の3相系の種々の態様が考えられ
る。一つの態様は、3相系が分散物を含み、第1相が分
散物の不連続相、第2相が分散の連続相である。このよ
うな系では、分散物は一般に“水中油型”(O/W)また
は“油中水型”(W/O)と呼ばれているものが可能であ
る。本明細書で使用している“油”はほとんど水に溶け
ない溶媒、例えば本明細書で先述した水にほとんど溶け
ない任意の溶媒を意味する。O/WおよびW/O分散物および
これらを形成する方法は当技術でよく知られている。油
相が分散物の不連続相であるO/W分散物の場合、凝集体
混合物は、凝集体混合物の過飽和溶液を形成するために
先述したようなほとんど水に溶けない溶媒と混合するの
が便利である。
【0012】別法として、先述のように、不連続相はガ
ラス状および非結晶であり得、結晶の核として役立たな
い、即ち結晶化を導くことができない固体粒子の凝集混
合物を含むことができ、この場合、溶媒は不要である。
好ましくは分散物の温度は一定に保つ。所望により、分
散物は結晶化を促進するために攪拌することができる。
分散物として行われたとき結晶化方法に影響をおよぼす
パラメーターの例は、1)結晶成長速度、自然発生核形
成速度および結晶の形態と規則性に影響をおよぼす過飽
和の度合;2)分散物の安定性、結晶成長速度、結晶の
形態と規則性および粒子内の結晶成長の可能性に影響を
およぼす分散物粒子径;3)過飽和の度合およびしたが
って自然発生核形成をおこす速度、結晶成長速度、結晶
化の理論的収率、分散粒子の粘性およびしたがって結晶
成長速度、すべての化合物の分配率およびそれゆえ所望
の結晶の選択性および純度に、またその水への溶解性に
より水相の性質および結晶の形態と規則性に影響をおよ
ぼす分散粒子内の溶媒の選択および量;4)すべての化
合物の分配率、連続相の冷時安定性、分散物の安定性、
(顕著に)自然発生核形成の速度および結晶の形態と規
則性に影響をおよぼす連続相の添加剤の選択;5)結晶
化方法の選択性、分散物(特に不連続相)の粘性、結晶
成長速度、理論的収率および結晶の形態と規則性に影響
をおよぼす温度;6)結晶成長速度、結晶の形態と規則
性に影響をおよぼすかきまぜ;7)結晶化方法の著しい
選択性、結晶の形態と規則性、結晶の大きさに影響をお
よぼす核;8)核によるおよび自然発生結晶化の間の割
合の変化による結晶の大きさ、総収率、選択性に影響を
およぼす時間を含む。
【0013】好ましくは分散物は水中油型分散物であ
る。本発明の利点は以下の通りである。不連続相の粒子
が、粒子内で結晶化するには小さすぎ、即ち所望の純度
の結晶の形成のための化学ポテンシャルが水相内での結
晶化を通してのみ開放されるので結晶化は連続水相内で
起こる。水にほとんど溶解しない化合物の濃度が水相で
大変低い(例えば1−500ppm)ので、結晶化される
化合物の全濃度が全混合物の20%w/wを越える可能性
があり、および油粒子の90重量%より多量に相当する
可能性があるときでさえ、高度に希釈した溶液での結晶
化の条件は本システムにより達成し得る。さらに、結晶
化は至適な条件下で行うことができる;至適および一定
の結晶化温度を選択することができ、結晶化過程は連続
的にその温度で行われる。すべての他のパラメーター
(有機相および水相の極性、有機相の過飽和等およびそ
れゆえ結晶化速度)を分離される物質の特性に従って種
々に変化できる。
【0014】さらに大変遅く、大変一定で、結晶の成長
速度、至適な結晶化温度および適当なかきまぜを簡単に
制御できるため、有意に純度が高く、既知の方法の結晶
化に比べて格子および形の破壊の少ない結晶が本結晶化
技術により得られる。加えて、不連続相での過飽和の度
合および水相への溶解性により、自然発生の結晶を形成
しないように系を設計することができる。このように、
所望の種の微細および純粋結晶の接種は選択的結晶化を
可能にする。例えば1つの立体異性体による選択的接種
は簡単に可能である(飽和以下の危険はない=核の溶
解)。かなりの量の有機溶媒が水で置き換えられるため
節約が可能である。結晶沈殿の後処理(溶媒の除去等)
は、結晶の大きさを緊密に左右することが可能なため容
易で、非結晶で残った乳濁液は簡単に濾過され、水で洗
い流せる。不連続相が極めて過飽和であるときでさえ制
御結晶化が可能であるため、理論的収率は>95%が可
能である。
【0015】分散法経由の適当な本発明実施手段は以下
の通りである。4種の立体異性体(例えば2種のラセミ
ジアステレオマー)の固体混合物を全くまたはあまり水
に溶けない溶媒または溶媒混合物(以下、油相と略称す
る)に加熱、高剪断装置および/または超音波により溶
解する。特に超音波の使用はかなり過飽和の(熱)溶液
を産生することができる(例えば約10−50倍)。油
相は付加的に界面活性剤を含むことができる。
【0016】平行した有機相と水相が調製され、乳化剤
(例えばポリビニルアルコール等のような乳化剤)を便
利に加えることができる。水相に加えることが可能な別
の補助剤は、付加界面活性剤および/または分散剤、場
合によりあわ止め剤、および所望により種々の溶解度制
御添加剤:結晶させるべき化合物の水溶解度を減少させ
る無機塩(例えばCaCl2等)または結晶化させるべき化
合物の水溶解度を上昇させる有機水可溶性溶媒(例えば
EtOH)を含む。いずれの添加剤ももし結晶化が低温で起
こるならば抗凍結剤として働くことが可能である。
【0017】(例えば80℃に熱した)油相をそれから
(同様に80℃に熱した)水相に既知の方法、例えば高
度剪断装置または超音波を使用して乳濁化する。生じた
乳濁化粒子は直径約1.0μmより小さくなければいけな
い。もし溶媒/界面活性剤系および乳化条件が適当に選
択されるなら、粒子の凝集は数週間は起こらないはずで
ある。所望の結晶化温度へ冷却した後、1種の純粋な立
体異性体の細粒結晶種の懸濁液の数滴を加える。至適な
条件下で、接種した立体異性体は、混合物の放置、ゆる
やかな振盪または撹拌の間に数日内に選択的に結晶化す
る。本発明の予期される第2の態様は、第1相が第2相
に1つの界面に沿って接触し第1相が第2相の温度より
高く維持されていることである。第2相は好ましくは第
1相に対してかきまぜまたは動揺する。
【0018】本発明を単一界面方法経由で実施する適当
な手段は下記の通りである。4つの立体異性体の固体混
合物(例えば2つのラセミジアステレオマー)または全
くまたはほとんど水に溶けない溶媒または溶媒混合物に
溶解したまたは懸濁した4つの立体異性体の混合物を第
1相(給送)として槽底に置き、約60℃に加熱し維持
する。それから種々の量の溶解度調節剤(結晶化させる
べき化合物の溶解性を減少させるための例えばCaCl2
のような無機塩または結晶化させるべき化合物の水溶性
を増加させるためのEtOHのような有機水溶性溶媒)を含
むことができる第2相(水相)を頂上に置く(第1相の
密度は第2相の密度より大きくなければならない)。い
ずれの添加剤も、もし結晶化が低温で行われるなら抗凍
結剤として働く。第2相はゆっくりかきまぜられ、約2
0℃の温度に一定に保たれる。それから1つの純粋な立
体異性体の核となる微細結晶の懸濁液の数滴が第2相に
添加される。維持される温度勾配に依存し、およびかき
まぜに依存し、正確な度合の過飽和が第2相で発生し、
至適な条件下で核の立体異性体は選択的に極めて一定し
た速度で結晶化する。
【0019】上記の単一界面接点結晶化方法は連続方法
として行うことができる。このような連続方法は図1に
基づいて説明される。図1は連続3相結晶化の適当な装
置の図式である。図1において、第1相1は粗固体粒子
(または他の適当な形であって、凝集液体混合物でコー
トされている粗固体担体または粘性または糊状のどろど
ろのものまたは液体のような図1または修飾装置に使用
するのに適当なもの)として、パドルミルのような既知
の手段を用いて、適当なコンテナーの入口2またはカラ
ム3を通って導入され輸送される。第1相1は例えば温
度約50℃に加熱されている。
【0020】輸送相4はコンテナー5に保持され、その
中へ第3相6が例えば核懸濁液として、適当な入口7を
通って導入される。輸送相4は第1相1の温度よりも低
く、例えば20℃に保たれている。第2相4の小フラク
ションが、特に輸送相4に形成されたすべての結晶を保
留するようにフィルター8を通って、輸送相4の温度を
上げるための熱交換器9を通って、第1相1および次に
精製される物質1を含むカラム3へくみあげられる。充
分なカラム長にわたる輸送相4と第1相1との接触の
後、輸送相4はフィルター10および輸送相の温度をも
との温度(この例では50℃から20℃)に減少させる
熱交換器9aを通って、くみあげられる。コンテナー5
中の輸送相4は例えば既知の掻き交ぜ機12を用いて掻
き交ぜるのが便利である。形成された結晶は既知の方法
で、例えば結晶分離機13を用いて分離し、14(図示
していない)へ排出される。残りの物質15は廃棄す
る。
【0021】このようにして述べた連続過飽和のための
加熱/冷却による装置は、加熱/冷却に加えてまたは代
わりに超音波を用いて連続過飽和に適当な装置に既知の
方法で適応させることが可能である。図1に示した装置
はまた連続規模で乳濁液を用いて実施する可能性を提供
する。この場合、コンテナー5中の相は乳濁液である
(4)。濾過された乳濁液4は上記と同様に装置を通っ
てくみあげられ、加熱/冷却および/または超音波によ
る粗出発物質1との接触により毎回装入すなわち過飽和
にされる。
【0022】図1は単に本発明方法の基本原理の説明に
必要な程度に示し解説したものである。多くの修飾、付
加(例えばポンプ系)および図1に示した装置の外部の
別の修飾が上記の記載により本発明の分野の技術者は理
解できよう。例えば、相1および4は向流に動かす必要
はなく、同じ方向で動くことも可能であり、その場合相
が好ましくは異なる速度で動いて、相1の至適な使用お
よび相4の至適な過飽和を可能にする。これらおよび他
の変化は本発明の技術の範囲内である。
【0023】
【実施例】
実施例1 20.0gの工業用シプロコナゾール(純度94.95
%、ジアステレオマー比=1.14)および0.5gのエ
アロゾール・オーティー70ピージー(界面活性剤)を
15.0gのシクロヘキサノールに超音波で5分処理し
て溶解する(サンプルは約80℃に昇温する)。第2溶
液は47.5gの水中に2.0gのポリビニルアルコール
(ヘキストモヴィオール3−83)および15.0gの
工業用CaCl2をこの場合も超音波で5分処理することに
より溶解して調製する(サンプルは約80℃に昇温す
る)。次に温有機相は温水相に磁石撹拌子で攪拌し、超
音波で5分処理分散させる。室温まで冷却した後、生成
する乳濁液は、純度94.95%のシプロコナゾール
(ジアステレオマー混合物)の希薄な、細粉懸濁液3滴
を核にし、および17日間室温で保存する。水での希
釈、吸引濾過および乾燥の後、3.74g(19.7%収
率、理論的収率の23.5%)の純度99.0%のシプロ
コナゾール(ジアステレオマー比=ジアステレオマー
A:ジアステレオマーB=1.07)が柱状および針状
で回収される。
【0024】工業用8.33gシプロコナゾール(純度
94.95%、ジアステレオマーA:ジアステレオマー
Bのジアステレオマー比=1.14でそれぞれのジアス
テレオマーが等量のエナンチオマーを含む)および0.
5gのエアロゾール・オーティー70ピージー(界面活
性剤)を5分間の超音波処理により3.33gのシクロ
ヘキサノールに溶解する(サンプルは約80℃に昇温す
る)。第2溶液は2.0gのポリビニルアルコール(ヘ
キストモヴィール3−83)および36.5gの工業用C
aCl2を49.3gの水にこの場合も超音波処理を5分間
行うことにより溶解させ調製する(サンプルは約80℃
に昇温する)。温有機相は温水相に磁石撹拌子で攪拌
し、超音波で5分処理分散させる。室温まで冷却した
後、生成する乳濁液は、純粋なシクロコナゾールB1
性体の希薄な、細粉懸濁液3滴を核にし、4日間トゥル
ブラミキサーで室温で震盪する。水での希釈、吸引濾過
および乾燥後、0.35g(4.4%収率、理論的収率の
4.8%)の純度98.9%、16%A1異性体、16%
2異性体、61%B1異性体および7%B2異性体を含
有シプロコナゾールが全く正常な斜角の四面体で回収さ
れる。ジアステレオマーA:ジアステレオマーBのジア
ステレオマー比は、0.43であり、B1のエナンチオマ
ー過剰はGCで測定して79%である。
【0025】実施例3 タウ−フルバリネートの結晶化 タウ−フルバリネートは(RS)−N−(2−クロロ−
α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−吉草酸
の一般名α−シアノ−3−フェノキシ−ベンジルであ
る。本実施例は前精製した工業用タウ−フルバリネート
を出発物質として使用する。本明細書で用いる工業用タ
ウ−フルバリネートは92.9%の(S)−N−(2−
クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D
−吉草酸α−シアノ−3−フェノキシ−ベンジルおよび
7.1%(R)−N−(2−クロロ−α,α,α−トリ
フルオロ−p−トリル)−D−吉草酸α−シアノ−3−
フェノキシ−ベンジルを含む89.10%タウ−フルバ
リネートを含む混合物である。使用した工業用タウ−フ
ルバリネートのジアステレオマー過剰(92.9%S−
D形から7.1%R−D形を引いたもの)は約86%で
ある。上記で定義した工業用タウ−フルバリネートの8
10mgを2.0gのヘキサンに2分間の超音波処理に
より溶解する(サンプルは約40℃に昇温する)。第2
溶液は0.5gのポリビニルアルコール(モヴィール3
−83、ヘキスト)および0.5gのエアロゾール・オ
ーティー(ジオクチルスルホサクシネート、アメリカン
・シアナミド)を96.19gの水にこの場合も5分間
の超音波により溶解する。それから有機相を磁石撹拌子
および超音波(5×1分、50℃)で水中に分散する。
得られた乳濁液はガラス撹拌子で500rpmで21日、
5℃で撹拌する。300mlの水を添加し、激しく震盪
し、吸引濾過し、2×30mlの水で洗浄し、室温で乾燥
し、大変整然とした針状の(S)−N−(2−クロロ−
α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−吉草酸
α−シアノ−3−フェノキシベンジル結晶が純度>99
%で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を行うに適当な3相系の模式図であ
る。
【符号の説明】
1…第1相、2…入口、3…カラム、4…輸送相、5…
コンテナー、6…第3相、7…入口、8…フィルター、
9…熱交換器、9a…熱交換器、10…フィルター、1
2…掻き交ぜ機、13…結晶分離機、14…排出する物
質、15…残りの物質。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の物質を集合体混合物から分離する
    方法であって、 エマルジョンの不連続液相であって集合体混合物を含む
    第1相と、 輸送相系としてエマルジョンの連続液相である第2相
    と、 所望の物質がその上で結晶化できる表面を含む第3相と
    の3相からなる分散物を形成し、それにより第1相での
    所望の物質の過飽和により第3相中の所望の物質を結晶
    成長させる化学ポテンシャルが存在し、それにより所望
    の物質が第1相から第2相を通って所望の物質が結晶化
    される第3相へ行く流れが形成され、集合体混合物の残
    りの物質は実質的に第1相に残存して第3相へ流れるこ
    となくその活量の平衡が第1相と第2相の間で維持され
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、所望の
    物質が第2相で難溶性であることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法であっ
    て、第3相を第2相へ所望の物質の種結晶を導入して形
    成することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法で
    あって、第3相を第2相にある所望の物質を自発的結晶
    化により形成することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で
    あって、第2相がさらに連続相の物質の溶解性、および
    /又は連続相の凝固点を調節する試薬を含むことを特徴
    とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で
    あって、所望の物質が有機化合物を含むことを特徴とす
    る方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で
    あって、分散物の温度を一定に保持することを特徴とす
    る方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で
    あって、分散物の第1相と第2相が水中油滴型もしくは
    油中水滴型のエマルジョンであることを特徴とする方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の方法で
    あって、分散物が撹拌されることを特徴とする方法。
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