JP3355445B2 - 位相シフトフォトマスクブランクス生産方法 - Google Patents
位相シフトフォトマスクブランクス生産方法Info
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Description
に用いられるフォトマスクの生産方法に係り、特に位相
シフト露光法に用いられる位相シフトフォトマスクブラ
ンクスの生産方法に関する。
ためのフォトリソグラフィー技術には、一般的には縮小
投影露光法が用いられ、高圧水銀ランプから発生する波
長365nmのi線を露光光に用い、5倍に拡大された原画
パターンを縮小投影光学系を介して大規模集積回路基板
状に転写して、0.5μm程度のパターンを形成する量産技
術が確立されている。
の生産で必要とされる0.3乃至0.35μm以下の加工精度を
要求されるパターンは、上記i線の波長以下の大きさで
ある。この様な微小寸法を形成する場合には、光の回折
現象によって隣り合う明暗のパターン間で干渉効果が発
生し、これにより解像度が低下する、という不都合を生
じてしまう。
のフォトマスクを例にとって簡単に説明する。図7(a)
で、a4は遮光型のフォトマスクであり、ガラス基板a1
の表面上に金属クロム等の光を遮光する材料で遮光部a
2が形成されて、遮光部a2と光透過部a5とで、ウェハ
ーに転写される回路パターンが構成されている。そし
て、図面上方に配置された図示しない光源から該フォト
マスクa4に露光光a3を照射すると、前記フォトマスク
a4上の露光光の振幅分布は、前記遮光部a2と光透過部
a5とが形成する回路パターンに従って、図7(b)に示
す様に、光透過部a5では一定振幅を持ち、遮光部a2で
はゼロとなって明部a6と暗部a7の分布を発生させる。
光は回折現象を起こすので、ウェハ状の光強度分布は図
7(c)の様になり、明部a6と暗部a7の境界がぼやけて
解像度が低下する。
技術が求められており、エキシマレーザ等の短波長の光
を用いて回折現象の影響を回避する技術や、光の回折現
象を積極的に利用して微細パターンをウェハ上に形成す
る位相シフト露光法とが開発されていたが、従来の露光
装置やレジストをそのまま利用できるという観点からは
後者の位相シフト露光法が優れていると言われている。
て簡単に説明する。
基板であり、該基板上に光透過率が5%から40%程度の半
透明膜であって光の位相を180度シフトさせる位相シフ
ト膜b3が成膜され、該位相シフト膜b3の間に存して露
光光c3を減衰させずに透過させる光透過部b2とが形成
されており、前記位相シフト膜b3と光透過部b2とでウ
ェハに転写される集積回路の回路パターンが作られてい
る。
3は、光透過部b2では減衰されないので図8(b)で示す
如く、透過光の光振幅はc5の様に強く現れ、前記位相
シフト膜b3を透過した光は減衰され且つ前記光透過部
b2を透過した光とは位相が180度反転してc6の様に現
れる。このc5とc6で作られる露光光のパターンがウェ
ハ上に転写される際に、干渉効果によって互いに強度を
弱め合い、ウェハ上では図8(c)に示す様な強度分布を
生じる。
ウェハ上で解像度の良い光強度分布を持ったパターンを
得ることができる。
波長をλsとすると、該λsの関数である位相シフト膜b
3の分光屈折率nsと、前記位相シフト膜b3の膜厚d0と
前記位相シフト膜b3を透過した光の位相シフト量φ(λ
s)との間には次の関係が成立する。
ォトマスクブランクスを作製し、これに回路パターンを
形成してウェハに転写する場合には、ウェハ上のパター
ン解像度を向上させるためには位相シフト量φ(λs)は
π(180°)であることが理想であり、実用上も位相シ
フト量が180°±8°以内に入ることが求められてい
る。また、露光光の透過量もレジストの露光感度に応じ
た範囲内に納める必要がある。ここで、目的位相シフト
量Фsと得られた位相シフト膜の位相シフト量φ(λs)と
許容誤差ε(φ)、及び、目標分光透過率Tsと得られた
位相シフト膜の分光透過率T(λs)とその許容誤差ε
(T)との間には、生産管理上次の規格を満足させる必要
がある。
り、これを膜厚に換算すると膜厚d0を±4.4%以内
の精度で成膜する必要がある。この様な膜厚精度は、過
去の実績から算出した成膜時間により成膜するだけでは
達成が困難であり、(12)式で示す規格から外れた位相
シフトフォトマスクブランクスは廃棄するか、エッチン
グ又は追加成膜を行って規格範囲内のものとする必要が
あった。
下の微妙な成膜条件の違いによっても変動し、これによ
り位相シフト膜の分光屈折率ns(λs)と分光透過率T
(λs)とが変動し、位相シフト量φ(λs)が(12)式で示
す規格範囲内であっても、分光透過率T(λs)が(13)
式で示す規格の範囲から外れるときがあり、この場合は
位相シフトフォトマスクブランクスは廃棄せざるを得な
かった。
の不利不便に鑑みて創作されたもので、その目的は目標
とする位相シフト量、及び、目標とする分光透過率をも
った位相シフト膜を安定的に成膜し、精度のよい位相シ
フトフォトマスクブランクスを生産する方法を提供する
ことにある。
に請求項1記載の発明は、光透過性材料から成る基板上
に所定の位相シフト量と所定の光透過率とを有する位相
シフト膜を成膜する位相シフトフォトマスクブランクス
生産方法であって、成膜途中に、成膜途中の位相シフト
膜の位相シフト量と光透過率とを測定する測定工程と、
前記位相シフト量と前記光透過率と成膜時間とから、同
一成膜条件で所定時点まで成膜を続けたときに得られる
位相シフト膜の位相シフト量と光透過率とを予測する予
測工程と、予測した位相シフト量と光透過率とが所定の
位相シフト量及び所定の光透過率との差が許容範囲外に
なるときには、成膜条件を変更する修正工程とを備えた
ことを特徴とし、請求項2記載の発明は、前記測定工程
は、波長λ0での位相シフト膜の屈折率n1と、正整数m
と、露光光の波長λsでの分光屈折率ns及び消衰係数k
sから、次式、 λ0 = 2・n1・λs/{m・(ns−1)} で表される波長λ0の測定光で成膜途中の位相シフト膜
の分光反射率を測定して分光反射率が極値となる極値時
刻を算出する算出工程を含み、前記予測工程は前記極値
時刻を前記所定時点として前記位相シフト量と前記光透
過率との予測を行うことを特徴とし、請求項3記載の発
明は、前記測定工程と、前記予測工程と、前記修正工程
とを複数回繰り返すことを特徴とする。
シフト量と光透過率とを求めるには、R.T.法によ
り、前記成膜途中の位相シフト膜に所定波長の照射光を
照射して、分光反射率と分光透過率とを測定して屈折率
と消衰係数とを算出して求めてもよいし、前記成膜途中
の位相シフト膜に直線偏光光を照射して偏光解析法によ
り、反射光の振幅反射率比と、P偏光成分とS偏光成分
の位相差とを測定して屈折率と消衰係数とを算出して求
めてもよい。
成膜する際、成膜途中の位相シフト膜の位相シフト量と
光透過率とを測定すれば、同一成膜条件で所定時点まで
成膜を続けたときに得られる位相シフト膜の位相シフト
量と光透過率とを予測することができる。
のいずれかが、所定の位相シフト量の値、または、所定
の光透過率の値から離れており、その差が許容範囲外に
なるときにはそのまま成膜を続けても規格外の位相シフ
トフォトマスクブランクスしか得られないので、成膜条
件を変更し、位相シフト量と光透過率とが許容範囲内に
納まるようにする。
過率の許容誤差よりも小さいので、主に位相シフト量が
目的位相シフト量となる成膜条件を探してこの条件に変
更する必要がある。そして、この場合、位相シフト膜の
分光反射率R及び分光透過率Tを測定し、以下に記す
R.T.法により位相シフト膜の屈折率n1と消衰係数k1
とを算出することで、次のように成膜時間を予測するこ
とができる。
相シフト膜の膜厚をh1としたとき、 δ = 4π・n1・h1/λ0 ……(21) なるδをパラメーターとし、係数a1〜a4、係数b1〜
b4及びσを定数として、次式、
びσは、成膜時の雰囲気の屈折率をn0、位相シフト膜
の屈折率をn1、基板の屈折率をn2、位相シフト膜の消
衰係数をk1、基板の消衰係数をk2、真空中の測定光の
波長をλ0として、次式で定義される。
記係数a1〜a4、係数b1〜b4、及びσを使用して、次
式で表すことができる。
射率Rは前記δを変数とする関数であり、その周期はπ
である。従って、 δ = π・m (mは正整数) ……(41) で分光反射率Rは極値をとる。このときは、上式と(2
1)式とから、 4π・n1・h1/λ0 = π・m (= δ) ……(42) が成立する。従って、上式を次のように書き換えた次
式、 h1 = λ0・m/(4・n1) ……(43) で表せる膜厚h1のときに位相シフト膜の分光反射率R
は極値をとることとなる。
フト膜の膜厚d1との関係は、露光光の波長をλs、その
ときの位相シフト膜の屈折率nsとの間で、 d1 = λs・Ф/{2π・(ns−1)} ……(45) なる関係があるので、前記目的位相シフト量Фがπのと
きは、上式は次のように書き換えることができる。
とから、 λs≒λ0・(ns−1)・m/(2・n1) ……(48) 上式を書き換えると、 λ0≒2・n1・λs/{m・(ns−1)} ……(49) となり、上式が成立する波長λ0の光を用いて位相シフ
ト膜の分光透過率を測定すれば、極値をとる時点の位相
シフト膜の位相シフト量はπとなる。従って、前記分光
反射率Rの変化率や成膜速度等から、その値が極値をる
時刻を算出すれば、位相シフト量がπとなる時点を予測
することができる。
ト量と光透過率を測定すればそれらの変化率等から前記
予測時点での両者の値が予測できるので、それらが許容
範囲に納まらない場合には成膜条件を変更して一定時間
成膜を行って、分光反射率Rの変化率等から再度その値
が極値をとる時刻を算出し、成膜終了時刻を変更するこ
とができる。
て、分光反射率Rと分光透過率Tとが、位相シフト膜の
屈折率n1と消衰係数k1、及び位相シフト膜の膜厚h1
を変数とする関数であると見ることもできる。そして、
波長λ0の光を用いて分光反射率と分光透過率を測定す
ると共に、該波長λ0とは異なる波長λ0’を用いて分光
反射率と分光透過率とを測定すると、これら2波長にお
ける測定値を用いて発明者の一人が先に提案した真空蒸
着装置における光学定数と膜厚の測定方法と装置に関す
る資料(特開平4−301506)に記載の方法によ
り、前記位相シフト膜の屈折率n1と消衰係数k1、及び
位相シフト膜の膜厚h1を算出することができる。そし
て、そのときの位相シフト量φは算出した屈折率n1か
ら、次式、 φ = h1・{2π・(n1−1)}/λ0 ……(51) により求めることができる。また、光透過率は前記測定
した分光透過率の値を用いてもよいが、算出した屈折率
n1と消衰係数k1とを(40)式に代入して求めた分光透
過率Tの値を用いてもよい。
る膜厚Dは、前記屈折率n1を用いて、 D = Ф・λ1/{2π・(n1−1)} ……(52) と表せるので、前記算出した膜厚h1と成膜時間とから
成膜速度を求めれば、位相シフト量Фが得られる所定時
点を予測することができる。
振動子等のレイトモニターを用いれば別途測定すること
ができるので、その場合には前記波長λ0’の光を用い
ることなく、波長λ0の光を用いて測定した分光反射率
Rと分光透過率Tの値から前記位相シフト膜の屈折率n
1と消衰係数k1を算出することもできる。
するR.T.法ではなく、偏光法により直線偏光光を位相
シフト膜に照射して、楕円偏光光である反射光を得て、
そのP成分とS成分の位相差及び振幅反射率比とを測定
して位相シフト膜の屈折率n1と消衰係数k1を求めるこ
とも可能である。
基板の全体の面の振幅反射率を、P偏光成分に対してR
P、S偏光成分に対してRSとし、成膜雰囲気と位相シフ
ト膜の界面、位相シフト膜と基板の界面におけるP偏光
成分とS偏光成分の振幅反射率をそれぞれ、r1P、r2
P、r1S、r2Sとすると、それらの間には、
往復して生じる位相差であって、膜内の屈折角θ、入射
光の真空中での波長λ0から、次式で表される量であ
る。
位相δSの位相差Δと振幅反射率比 tan(ψ) と、前
記RP、RSとの間には次の関係が成立する。
をN2、基板の光学定数をN3とすると、 N1 = n0−k0・i ……(66) N2 = n1−k1・i ……(67) N3 = n2−k2・i ……(68) であり、上記振幅反射率r1P、r2P、r1S、r2Sは、入
射光が位相シフト膜へ入射する入射角をθ1、基板へ入
射する入射角をθ2、基板内での屈折角をθ3とすると、
びZ1〜Z3は、
い、振幅反射率比 tan(ψ) とP偏光成分とS偏光成
分の位相差Δを2波長の光を用いて測定すれば、位相シ
フト膜の屈折率n2と消衰係数k2を算出することができ
る。
フローチャートであり、図2(a)は本発明の実施に用い
るられる装置及び分光透過率と分光反射率を測定する場
合の光学系の一例を示す図である。
膜ステップであり、直流マグネトロンスパッタリング装
置2を用い、モリブデンシリサイドのターゲット板3を
導入ガスでスパッタリングして回転台6に保持された基
板5上にモリブデンシリサイドのハーフトーン位相シフ
ト膜を成膜する作業を開始する。
れた。
から酸素(O2)ガスを制御部13で制御されるマスフロ
ーコントローラー8で13sccmの流量に制御して導入す
ると共に、アルゴンガス(Ar)を56.6sccmの流量で
図示しないガス導入口から導入した。また、チャンバー
10内のガスは排気系9と圧力計12及び制御部13で
制御して2.8mTorrに保ち、基板の温度は図示しない
加熱装置で110℃に保ち、スパッタリング電圧は47
0V、スパッタリング電流は1.5Aにした。また、成
膜中は制御部13で制御されるモーター11により前記
回転台6を2rpmの回転速度で回転させ、位相シフト
膜の膜質が均一になるようにした。
備える演算手段14に接続されており、前記ガス流量等
の諸条件は入力手段15によって表示装置16で確認し
ながら前記演算手段14に入力されるので、前記制御部
13に諸条件を与えられるようになっている。
35分後に目的とする位相シフト量πが得られ、目的と
する光透過率10%が±1.5%の許容範囲内で得られ
ることがわかっているので、成膜終了時点tEを35分
に設定した。
った後、処理をS2に移行させた。
膜途中の位相シフト膜の位相シフト量と光透過率とを測
定光学系21により測定し、処理をS3に移行させる。
と、モノクロメーター32と、ハーフミラー33と、第
1受光器35と、第2受光器36とを備えており、前記
光源31から照射された光41は前記モノクロメーター
32ににより単色光42とされ、前記ハーフミラー33
と、チャンバー10の底板に図3に示す如く、前記ター
ゲット3から離間させて形成した第1の窓45と回転台
6に設けられた第2の窓46とを介して成膜途中の基板
5に照射される。
5を透過し、チャンバー10の上板に設けられた第3の
窓47を介して、前記第2受光器36で受光される。ま
た、前記基板5に照射された光の他の一部は該基板5で
反射され、前記第1の窓45を介して前記ハーフミラー
33に入射し、そこで反射されて前記第1の受光器35
で受光される。
い、前記受光器36で透過光を受光して分光透過率T(3
65)を測定し、前記受光器35で反射光を受光して分光
反射率R(365)を測定する。このときは、図4(a)のP1
とP2で示す点の値を得た。また、膜厚は、別途設けた
レイトモニターで測定した。
率R(365)と分光透過率T(365)と、前記膜厚h1とか
ら、図4(b)に示すように成膜途中の位相シフト膜の屈
折率n1と消衰係数k1とを算出して、図4(c)で示すグ
ラフのように、位相シフト量φ(h1)を算出してS4に処
理を移行させる。
透過率T(365)の値をそのまま用いても、前記屈折率
n1、消衰係数k1、膜厚h1の値を(40)式に代入して
求めてもよい。
出する際、分光透過率と分光反射率とを2つの異なる波
長の光を用いて測定しておけば、前記膜厚h1も同時に
算出することが可能である。
幅反射率比 tan(ψ) とP偏光成分とS偏光成分の位
相差を測定し、これにより前記屈折率n1と消衰係数k1
とを算出してもよい。その場合に用いられる光学系の一
例を図2(b)に示す。光源51から射出された光は送光
光学系52で直線偏光光に偏光され、チャンバー10’
に設けられた窓45’を介して基板5’に照射され、反
射光は窓47’を介して、受光光学系53を介して光検
出器54に入射して前記振幅反射率比 tan(ψ) とP
偏光成分とS偏光成分の位相差が測定される。
ト量φ(h1)及び光透過率と成膜時間t( =20分)とか
ら成膜終了時点( =35分)での膜厚h1’を、次式、 h1’ = h1+(h1/t)・(tE−t) ……(81) により求め、成膜終了時点tEでの位相シフト量φEを、
次式、 φE = h1’・{2π・(n1−1)}/λ0 ……(82) により算出した。
は、(21)式と(39)式の変数h1に、前記膜厚h1’の
値を代入し、(40)式から TE = 13.8% と算出し、処理をS5に移行させた。
相シフト量φEと前記光透過率TEのいずれもが許容範囲
内にあり、成膜条件を変更する必要がないか、あるか否
かを判断する。許容範囲内にあり、変更の必要がないと
きは判断結果をNoとして処理をS6に移行させ、許容
範囲外であり変更の必要があれば判断結果をYesとし
て処理をS7に移行させる。
8.5〜11.5%であり、13.8%はこの範囲を逸
脱する。従って、判断結果はYesとなるので、処理は
S7に移行された。
とする位相シフト量Фsと時刻tにおける位相シフト量
φ(h1)との差、及び、目的とする光透過率Tsと時刻t
における光透過率T(h1)との差を修正するために最適
な成膜条件を選択して、前記第1成膜条件を変更した。
終了時点tEでの位相シフト量を変えないで、光透過率
の値を下げる必要がある。そこで、酸素ガス流量を12
sccm、スパッタ電圧を467Vに変更し、窒素ガス
(N2)を別途3sccmの流量で導入する第2成膜条件を採
用した。なお、アルゴンガス流量、圧力、スパッタ電流
は第1成膜条件と同じである。この条件下で成膜される
位相シフト膜の屈折率n1’は2.189であり、消衰
係数k1’は0.42、成膜速度は4.41nm/minであ
る。
をS2に戻した。
成膜途中の位相シフト膜の位相シフト量と光透過率を測
定し、算出ステップS3に処理が移行される。ここで2
層目の光学定数は1層目の光学定数と異なるため次式に
より近似的に2層目の光学定数n2−ik2を求め、この
値に基づいて位相シフト膜の位相シフト量を求めた。
1、二層目の光学定数の期待値と膜厚をn2−ik2,h2
とし、全体の膜を単層と考えてR、Tから求めた光学定
数をn−ikとして次式、 n≒(n1・h1+n2・h2)/(h1+h2) …(90) k≒(k1・h1+k2・h2)/(h1+h2) …(91) より、 n2≒{n・(h1+h2)−n1・h1}/h1 …(92) k2≒{k・(h1+h2)−k1・h1}/h2 …(93) を得てn2、k2を求めた。ここで膜厚h2としては h2= q2・(t−20min) …(94) の値を用いた。q2はレイトモニターで求めた成膜速度
(q2=4.41nm/min)である。
り、図4(b)に示したようになった。
上の多層膜において順次形成される多層膜の最外層を除
く各層の光学定数と膜厚とから最外層の光学定数を求め
る手段が存在する場合には、最外層の光学定数と膜厚と
から全体の位相角φを次式により求めることができる。
る。
り精度の高い値を用いて位相シフト量を求めることがで
きる。
判断ステップS5で、第2成膜条件の変更の必要の有無
がNoと判断されたので、処理はS6に移行された。
り、成膜終了時点tEになったか否かを判断する。ここ
では、未だ成膜終了時点に達していなかったので、判断
結果はNoとされ、処理はS2に戻されて、ステップS2
からS6の一連の処理が、成膜終了時点tEに達し、判断
がYesとされるまで繰り返される。
r)金属ターゲット板を用いて、基板上にクロムハーフ
トーン位相シフト膜を成膜する際の処理手順を図6に示
す。
流量を84.5sccm、O2ガス流量を15.5sccm、チ
ャンバー10内の圧力を4mTorr、基板温度を110℃
に設定し、ステップS12にて成膜作業を開始した。そし
て、S12で所定時間成膜を行った後、処理をS13に移行
させた。
いて波長400nmを算出し、その波長の光を用いて一定
時間分光反射率の測定を行った。また、波長365nmの
光を用いて、一定時間位相シフト膜の分光透過率と分光
反射率を測定し、R.T.法により屈折率n1と消衰係数
k1を算出したところ、 n1−i・k1 = 2.514−0.4814・i であった。このときの各測定値は、図6(a)において、
波長400nmにおける分光反射率を曲線101で、波長
365nmにおける分光透過率を曲線102、分光反射率
を曲線103で示す。また、屈折率n1、消衰係数k1、
及び成膜速度qの変化を図6(b)に示す。
400nmにおける分光反射率から、(49)式のmが3の
時点の22分で目的位相シフト量πを得られると予測し
て、その時点を成膜終了時刻に設定し、処理をS15に移
行させる。
例のS2のステップと同様に、位相シフト量と光透過率
の測定を行い、処理をS16に移行させる。
ステップS15での測定結果に基づいて、成膜終了時刻に
おける位相シフト量と光透過率を算出して、その値が目
標位相シフト量及び目標光透過率の許容範囲内に納まる
ように成膜条件の変更を行う。但し本実施例では、図6
(c)で示されるように、位相シフト量φは成膜終了時点
において許容範囲内に納まるので、特に成膜条件の変更
は行わずに処理をS17に移行させる。
終了時刻になったか否かを判断する。前記成膜終了時刻
になっていた場合にはS19に処理を移行させて位相シフ
トフォトマスクの生産を終了する。成膜終了時刻になっ
ていない場合には処理をS15に戻し、成膜終了時刻にな
るまで、S15、S16、S17の各ステップの処理が繰り返
し行われる。
時の雰囲気の管理が充分に行われれば膜質は安定するよ
うになる。そして、光透過率の許容範囲は位相シフト量
の許容範囲に比べて広いので、位相シフト膜の位相シフ
ト量が許容範囲に納まればその光透過率も許容範囲内に
納まる成膜条件を設定することが可能となる。
し、その値が極値を示した時点で成膜作業を終了するよ
うにしてもよい。
量と光透過率をもった位相シフトフォトマスクブランク
スを簡単に得ることができ、従来の様に規格外の不良品
が発生することがない。
ャート
る測定を行う場合の光学系の一例を示す図、(b)偏光法
による測定を行う場合の光学系の一例
例、(b)位相シフト膜の屈折率と消衰係数と成膜速度の
測定値、及び、期待値、(c)位相シフト量の測定値
チャート
例、(b)その測定値から、屈折率、消衰係数、成膜速度
を算出した例、(c)位相シフト量と膜厚を算出した例
合の原理図
理図
量 n1……位相シフト膜の屈折率 k1……位相シフ
ト膜の消衰係数 φE……成膜終了時点での位相シフト量の算出値
Claims (3)
- 【請求項1】光透過性材料から成る基板上に所定の位相
シフト量と所定の光透過率とを有する位相シフト膜を成
膜する位相シフトフォトマスクブランクス生産方法であ
って、 成膜途中に、成膜途中の位相シフト膜の位相シフト量と
光透過率とを測定する測定工程と、 前記位相シフト量と前記光透過率と成膜時間とから、同
一成膜条件で所定時点まで成膜を続けたときに得られる
位相シフト膜の位相シフト量と光透過率とを予測する予
測工程と、 予測した位相シフト量と光透過率とが所定の位相シフト
量及び所定の光透過率との差が許容範囲外になるときに
は、成膜条件を変更する修正工程とを備えたことを特徴
とする位相シフトフォトマスクブランクス生産方法。 - 【請求項2】前記測定工程は、波長λ0での位相シフト
膜の屈折率n1と、正整数mと、露光光の波長λsでの分
光屈折率ns及び消衰係数ksから、次式、 λ0 = 2・n1・λs/{m・(ns−1)} で表される波長λ0の測定光で成膜途中の位相シフト膜
の分光反射率を測定して分光反射率が極値となる極値時
刻を算出する算出工程を含み、 前記予測工程は前記極値時刻を前記所定時点として前記
位相シフト量と前記光透過率との予測を行うことを特徴
とする請求項1に記載の位相シフトフォトマスクブラン
クス生産方法。 - 【請求項3】前記測定工程と、前記予測工程と、前記修
正工程とを複数回繰り返すことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の位相シフトフォトマスクブランクス
生産方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21461193A JP3355445B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 位相シフトフォトマスクブランクス生産方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21461193A JP3355445B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 位相シフトフォトマスクブランクス生産方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0764270A JPH0764270A (ja) | 1995-03-10 |
JP3355445B2 true JP3355445B2 (ja) | 2002-12-09 |
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ID=16658593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21461193A Expired - Lifetime JP3355445B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 位相シフトフォトマスクブランクス生産方法 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2677217B2 (ja) * | 1994-11-24 | 1997-11-17 | 日本電気株式会社 | 位相シフトマスクの検査装置及び検査方法 |
JP2002090978A (ja) | 2000-09-12 | 2002-03-27 | Hoya Corp | 位相シフトマスクブランクの製造方法、及び位相シフトマスクブランクの製造装置 |
JP4754369B2 (ja) * | 2006-02-28 | 2011-08-24 | オムロンレーザーフロント株式会社 | フォトマスクの欠陥修正方法及び欠陥修正装置 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP21461193A patent/JP3355445B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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