JP3354908B2 - デッキボードの製造方法 - Google Patents

デッキボードの製造方法

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JP3354908B2 JP28540599A JP28540599A JP3354908B2 JP 3354908 B2 JP3354908 B2 JP 3354908B2 JP 28540599 A JP28540599 A JP 28540599A JP 28540599 A JP28540599 A JP 28540599A JP 3354908 B2 JP3354908 B2 JP 3354908B2
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公平 石川
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MITSUIYA INDUSTRIAL CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は例えばワンボックスカ
ーのラゲージスペースの床に敷かれるデッキボードに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】 該デッキボードはその上に荷物を載せ
たり人が乗ったりするので、この場合の荷重に耐え得る
強度が要求される。従来、図4に示すように合板を材料
とした基材(13)と、該基材(13)表面に貼着されている表
皮材(15)と、該基材(13)裏面に貼着される不織布(16)
と、該基材(13)を補強するリンホースメント(17)とから
なるデッキボード(11)、あるいは図6に示すようにポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニール等のプラスチックをブロ
ー成形することによって製造された基材(23)と、該基材
(23)表面に貼着される表皮材(25)と、該基材(23)を補強
するリンホースメント(27)とからなるデッキボード(21)
が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 図4に示す基材(13)
が合板であるデッキボード(11)にあっては、基材(13)の
厚みは合板の規格厚みに支配されるから(通常12m
m)、厚みを任意に調節することが出来ずしたがって剛
性も任意に調節することが出来ない。また合板は重量が
大であるが反りが発生し易いのでリンフオースメントに
よる補強が必要であり、デッキボードの重量は更に大に
なり、通常5600g/m2 にもなり持上げるのに労力
を要する。
【0004】 更にデッキボード(11)の端末において、
図5に示すように表皮材(15)が基材(13)の裏側に巻込ま
れるが、該デッキボード(11)の裏面に段差が出来ないよ
う、該基材(13)の端末裏面に該表皮材(15)の厚みに略等
しい深さを有する凹段部(14)を設け、該凹段部(14)に該
表皮材(15)の裏側巻込み部分(15A) を接着している。更
にデッキボード(11)の上面には持上げる際の手がかり凹
部(12)が形成されている。基材(13)の材料を合板とする
と、このような凹段部(14)や手がかり凹部(12)は切削加
工によって設けなければならない。
【0005】 更に図6に示す基材(23)がプラスチック
ブロー成形品であるデッキボード(21)にあっては、高温
時の剛性が不足して荷重が及ぼされると撓みを生じ易
く、そのためにリンホースメントによる補強が必要であ
りかつ基材(23)も高密度にし厚くする必要があるので重
量が大となる。また基材(23)をブロー成形で製造した場
合には角部が角張らず丸角になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記従来の課
題を解決するための手段として、射出成形金型内へ表皮
材(5) をインサートした状態でガラス繊維を混合した
泡性ポリプロピレンを発泡射出成形することによって基
(3) を形成するデッキボード(1) の製造方法を提供す
るものである。該ガラス繊維は該ポリプロピレン発泡体
に10〜40重量%添加されていることが望ましく、ま
た該ポリプロピレン発泡体の発泡倍率は2〜4倍である
ことが望ましい。更に該表皮材(5) は不織布であること
が望ましく、該表皮材(5)は該基材(3) の端末において
該基材(3) の裏側へ巻き込まれ、該裏側巻き込み部分は
該基材(3) 端末裏面に形成され該表皮材(5) の厚みに略
等しい深さを有する凹段部(4) に接着されていることが
望ましい。
【0007】
【作用】 本発明のデッキボード(1) において、基材
(3) はガラス繊維を混合したポリプロピレン(PP)発
泡体からなるので耐熱性に富み、高温時でも剛性が維持
され、荷重が及ぼされても撓みにくい。しかも該基材
(3) は軽量であり、例えば従来基材として使用されてい
る合板より20〜30%程度軽量になる。また本発明の
デッキボード(1) では厚みも任意に選択することが容易
であり、かつ発泡倍率やガラス繊維の添加量によって剛
性も任意に調節出来る。更に本発明のデッキボード(1)
の基材(3) は発泡射出成形によって製造 れるので、
量生産が容易でしかも角部は角張り、形状が鮮明なもの
となる。
【0008】
【発明の実施の形態】 本発明を図1〜図3に示す一実
施例によって説明すれば、デッキボード(1) の上面の一
端縁部には手がかり凹部(2) が設けられている。該デッ
キボード(1) の基材(3) はガラス繊維を混合したポリプ
ロピレン発泡体からなる。該基材(3) においてガラス繊
維は長さ5mm〜25mmの長繊維のものが望ましく、また
ガラス繊維はポリプロピレン発泡体に対して10〜40
重量%添加されることが望ましい。ガラス繊維の添加量
が上記範囲を下回ると該基材(3) の剛性が不足し、また
上記範囲を上回っても剛性がそれ程高くならず重量が大
きくなってしまう。該ポリプロピレン発泡体の発泡倍率
は2〜4倍のものが望ましい。発泡倍率が上記範囲を下
回ると重量が大きくなり、また上記範囲を上回ると剛性
が不足する。一般に該基材(3) の重量は4000g/m
2 〜4500g/m2である。
【0009】 該基材(3) の表面には表皮材(5) が貼着
される。該表皮材(5) は不織布、繊維編織物、合成皮革
等であるが、望ましい表皮材(5) としては不織布、特に
ポリエステル繊維不織布がある。該不織布は目付200
〜400g/m2 のものが望ましい。
【0010】 該基材(3) はガラス繊維を混合した発泡
性ポリプロピレンの発泡射出成形によって製造され
、この場合表皮材(5) を射出成形型にインサートした
上で発泡射出成形を行なう。このように表皮材(5) をイ
ンサートした上で発泡射出成形を行なうと、樹脂が表皮
材(5) の表面にしみ出して来るおそれがあるので、これ
を防止するために該表皮材(5) の下側に不織布(6A)を介
在させることが望ましい。該不織布(6A)は例えばポリエ
ステル繊維の不織布であり、目付は150〜400g/
2 のものが望ましい。また基材(3) の裏面にも薄手の
不織布(6B)を貼着してもよい。該不織布(6B)の目付けは
通常100〜150g/m2 程度である。
【0011】 該表皮材(5) はデッキボード(1) の端末
において裏側に巻込まれるが、この場合基材(3) の端末
裏面に該表皮材(5) の厚みに略等しい深さを有する凹段
部(4) を設けておき、該凹段部(4) に該表皮材(5) の裏
側巻込み部分(5A)を接着することによりこの部分に段差
が出来ないようにしておくことが望ましい。基材(3) を
射出成形した場合にはこのような凹段部(4) や手がかり
凹部(2) 等は同時に成形出来、切削加工等の後加工を要
せず、また角部も角張った形状とすることが出来、鮮明
な形状を得ることが容易である。
【0012】 本発明ではラゲッジスペースの大きさに
応じ、このようなデッキボード(1) を二枚蝶着してもよ
い。
【0013】
【発明の効果】 本発明においては、基材の材料として
発泡射出成形によ って製造したガラス繊維混合ポリプロ
ピレン発泡体を使用するから鮮明な成 形形状を有し、軽
量で剛性がありそして耐熱性も良好なデッキボードが得
られる。
【図面の簡単な説明】
図1〜図3は本発明の一実施例を示すものである。
【図1】 斜視図
【図2】 図1におけるA−A断面図
【図3】 端末部分断面図
【図4】 従来例の切欠き斜視図
【図5】 上記従来例の端末部分断面図
【図6】 他の従来例の側断面図
【符号の説明】
1 デッキボード 3 基材 4 凹段部 5 表皮材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 5/04 B60R 13/00 B32B 7/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形金型内へ表皮材をインサートした
    状態でガラス繊維を混合した発泡性ポリプロピレンを発
    泡射出成形することによって基材を形 成することを特徴
    とするデッキボードの製造方法
  2. 【請求項2】該ガラス繊維は該ポリプロピレン発泡体に
    10〜40重量%添加されている請求項1に記載のデッ
    キボードの製造方法
  3. 【請求項3】該ポリプロピレン発泡体の発泡倍率は2〜
    4倍である請求項1または2に記載のデッキボードの製
    造方法
  4. 【請求項4】該表皮材は不織布である請求項1〜3に記
    載のデッキボードの製造方法
  5. 【請求項5】該表皮材は該基材の端末において該基材の
    裏側へ巻き込まれ、該裏側巻き込み部分は該基材端末裏
    面に形成され該表皮材の厚みに略等しい深さを有する凹
    段部に接着されている請求項1〜に記載のデッキボー
    の製造方法
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