JP3354675B2 - 円周面形状測定方法 - Google Patents

円周面形状測定方法

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JP3354675B2 JP33296693A JP33296693A JP3354675B2 JP 3354675 B2 JP3354675 B2 JP 3354675B2 JP 33296693 A JP33296693 A JP 33296693A JP 33296693 A JP33296693 A JP 33296693A JP 3354675 B2 JP3354675 B2 JP 3354675B2
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円周面形状測定法、特
に高精度で円筒面を正確に測定するのに用いて好適な測
定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】円筒面形状の絶対測定については、円筒
面測定器で被測定物である円筒面を測定し、次に被測定
物を測定器に対して一定角度回転した状態で測定を行
い、以下順次同様な手順で一連の測定を行い、得られた
測定値から形状誤差を測定する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法では
多くの測定回数が必要であり、測定および解析に長い時
間がかかる。
【0004】本発明は、従って、できるだけ少ない測定
回数で精度高く測定する方法を提供しようというもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明測定方法は、外筒
とこの外筒の内円周面の径より小さな径の外円周面を有
する内側部材を共軸になるように配置し、前記外筒の内
円周面と前記内側部材の外円周面の第1の間隔分布を測
定する工程と、前記外筒または前記内側部材を前記軸の
まわりに180度回転した状態での前記外筒の内円周面
と前記内側部材の外円周面の第2の間隔分布を測定する
工程と、前記外筒の内径分布または前記内側部材の外径
分布を測定する工程と、前記第1の間隔分布と第2の間
隔分布と前記外筒の内径分布又は前記内側部材の外径分
布とにより前記外筒の内円周面又は前記内側部材の外円
周面の形状を算出する工程とを有することを特徴とす
る。
【0006】
【作用】上記本発明による形状測定方法においては、円
周面の形状を測定するにあたって、面と面との間隔を測
定することを基本的とする。その両円周面の間隔分布、
180度回転した状態での両円周面の間隔分布、及び外
筒の内径等の分布を求めるときでも、面間隔測定で行え
る。間隔測定用干渉計あるいは電気マイクロメータなど
を利用した間隔測定によって外筒と内側部材を組み合わ
せたときの3種類の面間隔の測定値から被測定円周面の
形状を算出することにより円周面形状を精度よく測定す
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1及び図2は、本発明の一実施例を示す。図中、
1は間隔測定器を示し、これには、例えば後記でその例
を示す間隔測定用干渉計を好適に用いることができる。
あるいは、そのほか電気マイクロメータなどを用いても
よい。また、2は外筒、4は外筒3の内径より小さな径
の外円周面を有する例えば内筒をそれぞれ示す。
【0008】間隔測定器1は、図1では、同図に示すよ
うに、外筒2の内面3(内円周面)と内筒4の外面5
(外円周面)の間に配して、これら外筒内面3と内筒外
面5の間隔を測定するのに供する。間隔測定器1は、本
実施例では、図1及び図2の各測定態様で使用される
が、いずれの場合も、面と面との間の間隔を測定するも
のである。本測定方法は、そのように2つの面間の間隔
を測定することを基本とする。
【0009】ここに、図1に示すように、外筒2と内筒
4は、外筒2と内筒4を共軸になるように配置されてあ
る。また、外筒2または内筒4は、軸まわりに回転可能
とし、ここでは、外筒2の方を回転可能としてあるもの
とする。
【0010】本例においては、外筒2と内筒4を共軸に
なるように配置した状態での両円筒面の間隔分布を、間
隔測定器1により測定して求める。
【0011】今、外筒内面3及び内筒外面5の面形状を
それぞれe1(z,θ) 、e2(z,θ) とする。ここで、座標
については、円筒軸(図1及び2において紙面と垂直な
方向)をzとし、また、図1,2に示す如くに動径の角
をθで表すものとする。x,y平面は、そのz軸に直交
する面である。
【0012】間隔分布を得るには、図1のように間隔測
定器1を外筒2と内筒4間に配した態様で、例えば、間
隔測定器1の方を、同じz 座標位置上で、ぐるっと軸ま
わりに1周(360度)回転させて(走査して)間隔測
定をし、また、これを、z を変えるようz 座標方向へ間
隔測定器1を動かして(走査して)行うことでなすこと
ができる。このときは、本例では、外筒2と内筒4は、
かかる走査中は動かさない。従って、この間、円周方
向、及び軸方向の両者のその相対対向位置は変わらな
い。
【0013】こうした間隔分布についての測定は、誤差
を少なくするよう、外筒2と内筒4の任意の対向位置で
1回行うとともに、外筒2と内筒4とを相対的に180
度回転させた状態、即ち本例では内筒4はそのままの位
置で外筒2の方だけを軸まわりに一旦180度回転さ
せ、両者の対向位置を丁度半回転分ズラした状態にした
あとで、更にもう1回行う。従って、計2回行えばよ
い。
【0014】以下、式を用いて説明するに、上記のよう
に、座標z、動径角θとして、外筒2と内筒4との或る
対向位置での両円筒面の間隔の測定値をW1(x,y)とする
と、次の関係が成り立つ。
【0015】
【数1】
【0016】また、外筒2をその状態から180度(=
π)回転した(θ+π)後で同様の測定を行い、得られ
た測定値をW2(x,y)とすると、次の関係が成り立つ。
【0017】
【数2】
【0018】ここで、上記(1)式及び(2)式に関
し、εi (i=1または2) 、θε i (i=1または
2)(なお、ここの「θεi 」なる表記中の「ε」部分
は添字表示である)は、円筒の相対的偏芯を表し、εi
は偏芯量、θεi は偏芯の方向をそれぞれ示す。また、
i (i=1または2)、θki (i=1または2)
(なお、ここの「θki 」なる表記中の「k」部分は添
字表示である)は、円筒の相対的傾きを表し、ki は傾
きの係数、θki は傾きの方向をそれぞれ示す。これら
の値は、それぞれ未知である。なお、偏芯や傾きは小さ
いものとし、これに起因する相対する円筒面のずれによ
る測定誤差は無視できるものとする。
【0019】このようにして、上記W1(x,y)とW2(x,y)
との2種類のものを得るものであり、外筒2と内筒4を
共軸になるように配置したときの両円筒面の間隔分布、
同じく共軸配置で外筒2を軸のまわりに180度回転し
た状態での両円筒面の間隔分布につき、これらは図1の
ような測定態様で間隔測定器1を利用して求めることが
できる。
【0020】本測定法では、更にもう一種類、円筒面間
隔の測定を行って、被測定円筒面の形状の算出の基礎と
する。これは外筒2の内径または内筒4の外径の分布を
求めることで行えるが、本実施例では、外筒2の内径測
定を行うものとする。この場合も、面と面との間隔を測
定することになる。図2が、その場合において外筒2の
内径分布を測定する例を示している。
【0021】同図では、図1と異なり、外筒2内部から
内筒4が取り除かれており、測定はこの状態で行う。間
隔測定器1については、これを軸まわりに走査し、z 座
標方向へ走査することは前記のものと同様である。図2
の配置において、外筒2の内面直径の測定値をW3(x,y)
とすれば、次式の関係が得られる。
【0022】
【数3】
【0023】こうして、上記測定値W3(x,y)を得るもの
であり、これもやはり間隔測定器1を利用して図2のよ
うな測定態様で求めることができる。
【0024】かくして、上記の(1)式、(2)式、
(3)式より、次式(4)、(5)がが得られる。
【0025】
【数4】
【0026】
【数5】
【0027】上記は測定値W1(x,y),W2(x,y),W3(x,
y)に基づき、面形状のe1(z,θ) 、e2(z,θ) を算出す
ることができることを意味する。なお、ここで、(4)
式,(5)式中のε、ε′は前述の偏芯量から、k、
k′は前述の傾きの係数から導き出された量であるが、
円筒面の形状誤差とは無関係の量であり、最終的に形状
を表示するときに適当に定めればよい。
【0028】こうして、本実施例による形状測定方法で
は、間隔測定用干渉計などを利用した間隔測定装置によ
る面と面との間隔測定という方法によって、2つの円筒
即ち外筒2と内筒4を組み合わせたときの3種類の円筒
面間隔の測定値W1(x,y),W 2(x,y),W3(x,y)を得、こ
れらから、上記(4)式,(5)式に従い被測定円筒面
の形状を算出することができ、このようにして算出する
ことにより円筒面形状を精度よく測定することができ
る。できるだけ少ない測定回数で精度高く測定をなし得
る本測定方法は、簡単に行え、また時間も少なくて済
み、実用的である。
【0029】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
1及び図2による前記実施例では、外筒内面3の直径を
測定し、他の2種類の測定値W1(x,y),W2(x,y)とこれ
を用いて円筒面の形状を求めたが、その外筒内面に対す
る測定に代えて、内筒外面5の直径を測定してもよいこ
とはいうまでもない。
【0030】本実施例は、内筒4の外径の分布を測定す
るものであり、図3は、かかる内筒測定のための一例を
示している。図中、130,131,132,133は
それぞれ反射鏡を示し、これらは間隔測定器としての間
隔測定用干渉計1の光路が内筒4の一直径を通るように
回転台134の上に配置されている。また、詳細は省略
するが、回転台134自体は、内筒4の軸のまわりに回
転するように構成されている。従って、かかる回転台1
34を回転させることにより、内筒4の直径分布を測定
することができる。この場合も、面と面との間隔を測定
することになる。内筒4の外径については、このように
して測定することもできる。形状分布を算定するために
は、前記の実施例において、外筒内面の形状と内筒外面
の形状を入れ換えればよいことは、容易に理解しうるこ
とである。本発明は、このようにして実施してもよい。
【0031】なお、上記各実施例では、円筒面の間隔分
布、外筒内径または内筒外径の分布測定にあたっては、
即ちW1(x,y),W2(x,y)の測定値や、W3(x,y)の測定値
を得るにあたっては、走査のし方としては、円筒を固定
し、間隔測定器1の方を軸のまわりに回転させるように
しており、そのようにして測定してもよいし、あるいは
それとは逆に、走査にあたって間隔測定器の方を固定し
て円筒側の方を軸のまわりに回転させてもよい。
【0032】次に、前記各実施例において、間隔測定器
として用いることのできる、好適な間隔測定用の干渉計
の構成例を示す。図4は、面間隔を測定する間隔測定用
干渉計の一実施例であり、本発明者の案出に係るもので
あるが、他の形式の干渉計を用い得ることはいうまでも
ない。以下、図4に示す構成に従って、この干渉計の作
用を併せて説明する。同図は外筒内面3及び内面外面5
の両円筒面間の面間隔を測定する場合の状態が示され、
干渉計1は、光源(不図示)、偏光プリズム101、1
/4波長板102,103、偏光板104、受光素子9
等から構成される。1個の偏光プリズム101、受光素
子105は、それぞれこの順で光源側から図示の如くに
配置してある。
【0033】偏光プリズム101は、偏光膜を1面有す
るとともに、円筒面3,円筒面5と対向する各面側には
偏光面を回転するための1/4波長板102,103
が、また受光素子105と対向する面側には偏光板10
4が、それぞれ偏光プリズム101と一体に設けてあ
る。1/4波長板102,103は、偏光プリズム10
1と円筒面3,5の間の位置にあり、偏光板104は、
偏光プリズム101から受光素子105に至る光路中に
ある。各1/4波長板102,103は、それぞれ透過
する偏光成分の偏光面を回転させるよう、外筒の円筒面
3と対向する1/4波長板102は結晶軸が紙面に対し
て45度の方位に、また内筒の円筒面5と対向する1/
4波長板103は結晶軸が紙面に対して45度の方位
に、それぞれ選定され、偏光板104については、その
偏光軸が紙面とそれに垂直な面以外の面内に選定されて
いる。
【0034】偏光プリズム101には、光源側から細径
のレーザ光束が入射する。測定の分解能は光束の大きさ
で決まるので、光束はでき得る限り小さい方がよい。ま
た、測定のサンプル点の数を合わせるという理由では、
この入射光束は円筒レンズを用いてz方向には平行で図
示のように半径方向には円筒軸に収束させることが望ま
しい。ここに、レーザ光束は紙面内に周波数f1で振動
するp偏光と紙面に垂直に周波数f2で振動するs偏光
を有する2周波数レーザからの光束である。
【0035】上記構成において、2周波数レーザからの
p偏光及びs偏光のうちのs偏光成分を、円筒面3及び
円筒面5の間を往復させる測定光束として、またp偏光
成分を参照光束として使用し、下記するようにして測定
を行う。この場合において、分割されるs偏光成分の測
定光束の方は、円筒面3と円筒面5の間の間隔に対応す
る光路長差をもって、p偏光成分の参照光束と結合し、
それら面間隔がこの光路差に反映することになる。
【0036】今、上述のレーザから光束が入射すると、
偏光プリズム101への入射s偏光成分は、偏光プリズ
ム101の偏光膜で反射し、1/4波長板102を通っ
て円筒面3に至り、円筒面3で反射される。かくして反
射した光は、再び1/4波長板102を透過する。ここ
で偏光はp偏光に変わるので、今度は偏光プリズム10
1の偏光膜を透過して内筒側へ向かい、もう一つの1/
4波長板103を通ってその内筒面5で反射する。そし
て、これは反射した後、再び1/4波長板103を通る
が、上記の過程でs偏光になる結果、偏光プリズム10
1の偏光膜501で反射し、偏光軸が紙面とそれに垂直
な面以外の面内にある偏光板104を通って受光素子1
05に入る。このようにして、測定光束のs偏光成分が
両円筒面の間の光路を往復するようなす。
【0037】一方、参照光束のp偏光の方は、同光路を
通らないで受光素子9に至る。即ち、入射p偏光は、偏
光プリズム101と偏光板104を透過して受光素子1
05に入り、円筒面3と円筒面5の間を往復した上述の
s偏光と干渉し、2つの周波数f1,f2の差に等しい
ビート信号を得る。本干渉計を予め定められた経路に沿
ってxy面内で軸のまわりに回転させるよう動かしたと
き、良く知られているように、このビート信号の位相変
化を測定することにより移動に伴う光路長変化を測定す
ることができる。この測定法はヘテロダイン干渉測定法
として公知であるのでこれ以上の説明は省略するが、上
述のような走査時のビート信号の位相変化を2つの円筒
面3,5間の間隔変化として測定することができる。
【0038】このように円筒面3と5の両面間にわたる
光路を往復する測定光束と同光路を通らない参照光束を
有する本構成の干渉計により面間隔を精度よく測定する
ことができ、従って、かかる干渉計を使用するときは、
前述の3種類の各測定値もそれだけ正確なものとして得
られ、結果、円筒面形状をより高精度で測定できる利点
がある。また、干渉計自体も小型であり、製作も容易で
ある。本円筒面形状測定法は、円筒面の形状を測定する
際、面と面の間隔を測定することを基本とするものであ
り、この場合、本発明者の先の開発に係る上記の間隔測
定用干渉計1は、面間隔を測定するのに好適な干渉計を
提供し得、精密長さ測定の実用化に大いに効果を発揮す
る。円筒面の形状を精度高く測定する必要性は高くなっ
てきており、ナノメータオーダーの保証が簡易にできる
測定法が要求されているが、上記間隔測定用干渉計1を
利用する円筒面形状測定法は、そのような精度で円筒面
を正確に測定する方法を容易に実現させることもでき
る。小型な干渉計は、これを動かし走査して形状の測定
をする場合も、小型であるほど有利で、容易に適切な走
査を可能とするのにも役立つ。
【0039】なお、本干渉計の方を動かすよう走査をす
る場合において、測定にはレーザの部分及びその他の干
渉計構成部分を一体にして動かすか、またはレーザは固
定してその他の干渉計構成部分のみを動かすかの二つの
方法が考えられ、そのどちらであってもよい。いずれに
せよ、測定系をどのように構成するかは、必要に応じ当
業者には容易にできるところである。
【0040】図5は、面間隔を測定する間隔測定用干渉
計1として使用して好適な他の実施例である。図4の場
合のものと異なる点は、光束を外筒及び内筒のそれぞれ
の円筒面3,5上に集光するレンズ106とレンズ10
7が挿入されていることである。本構成による干渉計1
を使用すると、上記の利点等に加え、更に、光束が集束
されるために集束された光スポットの大きさに対応した
高い分解能を得ることができる。なお、2つのレンズの
焦点距離を等しくする必要はない。
【0041】これら図4及び5の干渉計1を間隔測定器
として用いる場合も、上述のように、走査では、円筒側
を固定し、干渉計1を軸のまわりに回転させて測定して
もよいし、干渉計1を固定して円筒(図4,5の測定態
様の場合には、内筒も外筒も)を軸のまわりに回転させ
て走査するようにしてもよい。
【0042】次に、本測定法を実施するに好適な円筒面
測定装置の全体構成について、説明する。図6は、円筒
面を鉛直方向に設置したときの測定装置の一実施例であ
る。また、このものの場合は、走査は、間隔測定用干渉
計の方を軸まわりに回転させる例でもある。
【0043】同図において、装置はレーザ6を備える。
レーザ6は、既述したような2周波数レーザであってよ
い。レーザ6からの光束は反射鏡7,8,9及びレンズ
108を経て間隔測定用干渉計1の偏光プリズム101
を含む本体部に入射する。ここに、図示の干渉計1は、
レンズ106,107を有する前記図5で述べた態様の
ものである。なお、使用干渉計1としては、前記図4で
説明した態様のものを用いるようにしてもよい。
【0044】間隔測定用干渉計1は、外筒2及び内筒4
の2つの円筒の作る空間に挿入可能な保持アーム10の
先端部に固定されている。ここに、外筒2と内筒4を共
軸になるように配置するものである。また、かかる間隔
測定用干渉計のための保持アーム10は、公知の回転角
測定装置(図示せず)のついた精密な回転体11にその
基部が固定されている。
【0045】この回転体11の軸受けは、支柱12に対
してZ軸方向(図6での上下方向で、鉛直方向である)
にスライドする移動台13に固定されている。支柱12
と移動台13の相対的な移動量は、公知の方法による測
定器(図示せず)により精度高く測定できるものとす
る。なお、支柱12はベース14に固定されている。ま
た、被測定物である円筒2(外筒)及び/又は4(内
筒)については、公知の装着方法によりベース14の上
に装着されている。
【0046】このような装置によって間隔測定用干渉計
1を回転かつZ軸方向に移動させながら外筒2の円筒面
3と内筒4の円筒面5の間隔を測定することができる。
外筒2と内筒4の任意の対向位置でこれを行ったら、次
に外筒2または内筒4を軸のまわりに180度回転した
状態で、同様の測定を行うことができる。そして、例え
ば前記図2のようにして外筒2の内面直径の方を測定す
るなら、内筒4はこれを取り外し、外筒2だけの状態で
それを行えばよい。外筒2と内筒4を共軸になるように
配置したときの両円筒面3,5の間隔分布、外筒2また
は内筒4を軸のまわりに180度回転した状態での両円
筒面3,5の間隔分布、及び外筒2の内径または内筒4
の外径の分布から円筒面の形状を算出する本測定方法
は、上記のような測定装置でも実施できる。
【0047】以上の測定方法は、円筒の軸が鉛直方向に
合致しているとき正しい形状の測定結果が得られ、実用
的でもあり、円筒面形状測定において十分効果を発揮し
得る。
【0048】次に、図7のものについて説明する。いま
までの説明では、被測定円筒が鉛直の面内にある場合を
述べてきた。ところで、上記に対し、鉛直以外のときは
円筒を回転すると形状が変わってしまう場合があり、こ
の点では、正確な測定が期待通りにはできなくなる場合
も生ずることから、これに対する対策を講ずることは有
用なものとなる。
【0049】具体的にいえば、測定面が水平面内にある
ときには重力による変形を含んだ形で測定がなされ、こ
れを考えるときは、形状を正確に測定しているとはいい
難いことになる。特に、変形しやすいのもの場合、変形
しにくいものに比し、その測定結果は、かかる重力変形
による影響を受けやすくなる。これはまた、水平鉛直以
外の任意の方向を向いた場合も同様にいえることであ
る。被測定円筒面を鉛直以外の方向にしたときには被測
定円筒面を180度回転したときの形状が変化しないと
いう保証はない。従って、次に例をもって説明するもの
の他の一つの目的は、そのように被測定面が鉛直以外の
面内にあるときでも、正確に測定ができる方法を提供し
ようというものである。
【0050】図7が、円筒が水平方向に設置された場合
の円筒面測定装置の例を示す図である。これは、次のよ
うな点に着想を得て、上記目的を実現せんとする。即
ち、上述のように、円筒の軸が鉛直以外のときは円筒を
回転すると、形状が変わってしまうと正確な測定がしに
くくなるが、しかし、内筒については両端をVブロック
あるいはエッジ等公知の支持装置で支持したとき中心部
の形状は変化していないと考えられることから、これを
利用しようするのが本例のものであって、図7のような
方法で円筒内面の形状を測定することができる。なお、
本例は、円筒が水平に置かれた場合であるが、水平以外
に置かれた場合でも同様に測定することができる。
【0051】以下、要部を説明すると、本例による測定
の内容、手順等は、次の通りである。図7においては、
前述の方法で形状が既知の円筒4は、ベース14に固定
された支持装置15、16を介してベース14に固定さ
れている。また、ここでは、被測定円筒面3を有する外
筒2(外面の形状は円である必要はない)の方は、図中
左右方向(X方向)、従って水平方向に移動可能な移動
台13に固定されている。
【0052】間隔測定器である例えば前記図4または図
5に示した間隔測定用干渉計1(本体部)は、保持アー
ム10に固定され、該保持アーム10は回転体11に固
定されている。また、その回転体11の軸受け17は上
記移動台13に固定されている。移動台13は、公知の
方法によりX軸方向にスライドすることができるように
なす。反射鏡18は、既知の形状の反射面19を有する
X軸に平行に置かれた反射鏡であって、図示しない適宜
の固定部材を介してベース14に固定されている。
【0053】外筒2に固定された干渉計20によって、
移動台13が移動したとき、そのZ方向(図中上下方
向)の動きzを測定する。図示していないが、同様に移
動台13のY方向の動きyを干渉計によって測定する。
また、上記回転体11に関しては、前記図6のもので
は、その回転体11の内孔はレーザからの光束を通せば
よいので、それに足る小さい直径のものでよかったが、
図7の場合の装置では、図示の如くに当該回転体11は
円筒4(内筒)が貫通できるように、充分大きな内孔を
有する。装置のベース14にはまた、台21が固定さ
れ、その固定された台21の上に設置されたレーザ6
(例えば、既述の2周波数レーザ等)からの光束は、上
記回転体11に連動して回転するもう一つの回転体22
に取り付けられた反射鏡7、8により間隔測定用干渉計
1へ導かれるようになっている。なお、図中、23は回
転体22の軸受を示す。
【0054】本装置においては、円筒4の中心部分を利
用して測定を行い、移動台13の位置x、Z方向の動き
z、Y方向の動きy、及び間隔測定用干渉計1の測定値
から外筒内面3の形状を測定することができる。このよ
うにして外筒2の内面形状が知れると、これを基準にし
て円筒の外面形状を測定することができる。即ち、形状
既知の円筒の代わりに被測定物である円筒を設置し、同
じ手順で測定を行えばよい。
【0055】本実施例は、円筒を鉛直に保持したときの
形状が円筒を水平に両端部で保持したとき、その中央部
分では形状が変化していないことを利用したのであり、
外筒の基準平面に対するY,Z方向への動きの測定を干
渉計で行うことは本質でなく、他の計測手段を利用でき
ることはいうまでもない。
【0056】次に、図8を参照し、間隔測定の他の実施
例について述べる。これまで説明してきた実施例におい
ては、円筒面の間隔測定に図4または図5に示した干渉
計を用いたが、他の間隔測定の方法も利用することがで
きる。
【0057】図8は、その一つであって、原子間力顕微
鏡のカンチレバー118,119と例えば前記図5の間
隔測定用干渉計1を組み合わせた例であり、この場合は
外筒と内筒の両円筒面間の間隔の測定は、カンチレバー
118,119の各端部のチップ120,121背面間
の間隔を干渉計1により求めることで行うことになる。
【0058】本例においては、各カンチレバー118,
119におけるチップ120,121部分の背面は鏡面
になっている。一方のチップ120の先端と円筒表面3
との間隔、他方のチップ121の先端と円筒表面5の間
隔については、通常それぞれチップ背面に平行光束12
2,123を照射し、反射鏡124,125を経てそこ
から離れた位置で反射光の位置をポジションセンサ12
6、127により検出させ、このように反射光の位置を
検出するポジションセンサ126,127と各チップ1
20,121の位置を変化させるアクチュエータ12
8,129の組み合わせで、それぞれ原子間力が一定に
なるよう制御することにより一定に保たれる。円筒表面
とチップ先端の間隔が一定になったときのチップ背面の
位置変化を干渉計1を用いて測定する。
【0059】このように原子間力顕微鏡のカンチレバー
118,119と間隔測定用干渉計1を組み合わせた本
実施例では、横分解能は各カンチレバー118,119
の端部にあるチップ120,121の大きさで決まるの
で、ナノメータ以下にすることもできる。前記図5の実
施例のものに比較すると、その干渉計1自体だけとした
なら実現できない程度の高い横分解能も容易に得ること
ができ、より一層高精度の結果が得られる。
【0060】なお、上記のように円筒表面とチップ先端
の間隔が一定になったときのチップ背面の位置変化を図
のように組み合わせた干渉計1を用いて測定することも
できるが、電気容量変化を検出する方式など他の手段に
よって測定することもできるものである。従って、その
ような手段を用いることも妨げない。本発明は、以上の
ような間隔測定の方法を利用して実施することもでき
る。
【0061】
【発明の効果】本発明方法によれば、間隔測定用干渉計
あるいは電気マイクロメータなどを利用した間隔測定装
置によって外筒と内側部材を組み合わせたときの3種類
の面間隔の測定値から被測定面の形状を算出することに
より円筒面形状等を精度よく測定することができる。形
状測定のため本方法に従って求められる3種類のいずれ
の分布も、面と面との間隔を測定することによって得る
ことができ、できるだけ少ない測定回数で精度高く測定
を可能にし、簡単に行え、かつ時間も少なくて済み、実
用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、外筒と内筒の
面間隔測定の説明に供する図である。
【図2】同じく、外筒の直径測定の説明に供する図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例方法において適用できる、
内筒の直径測定をする場合の一例を示す図である。
【図4】間隔測定器として適用できる間隔測定用干渉計
の構成の一例を示す図である。
【図5】同じく、間隔測定用干渉計の構成の他の例を示
す図である。
【図6】測定装置の全体図にして、鉛直方向に設置され
た円筒面測定装置の例を示す図である。
【図7】同じく、水平方向に設置された円筒面測定装置
の例を示す図である。
【図8】間隔測定の他の例の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 間隔測定器(間隔測定用干渉計) 2 外筒 3 外筒の内面 4 内筒 5 内筒の外面 6 レーザ 7,8,9 反射鏡 10 間隔測定用干渉計の保持アーム 11 回転体 12 支柱 13 移動台 14 ベース 15,16 支持装置 17 軸受 18 反射鏡 19 反射面 20 干渉計 21 台 22 回転体 101 偏光プリズム 102,103 1/4波長板 104 偏光板 105 受光素子 106,107,108 レンズ 118,119 原子間力顕微鏡のカンチレバー 120,121 カンチレバーのチップ 122,123 入射平行光束 124,125 反射鏡 126,127 ポジションセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01B 11/14 G01B 21/16 21/14 21/20 D 21/16 11/24 B 21/20 7/12 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/24 G01B 11/12 G01B 11/14 G01B 7/28 G01B 7/12 G01B 7/14 G01B 21/20 G01B 21/14 G01B 21/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と、この外筒の内円周面の径より小
    さな径の外円周面を有する内側部材を共軸になるように
    配置し、前記外筒の内円周面と前記内側部材の外円周面
    の第1の間隔分布を測定する工程と、前記外筒または前
    記内側部材を前記軸のまわりに180度回転した状態で
    の前記外筒の内円周面と前記内側部材の外円周面の第2
    の間隔分布を測定する工程と、前記外筒の内径分布また
    は前記内側部材の外径分布を測定する工程と、前記第1
    の間隔分布と第2の間隔分布と前記外筒の内径分布又は
    前記内側部材の外径分布とにより前記外筒の内円周面又
    は前記内側部材の外円周面の形状を算出する工程とを有
    することを特徴とする円周面形状測定方法。
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