JP3354661B2 - 不揮発性半導体メモリ装置 - Google Patents
不揮発性半導体メモリ装置Info
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Description
極を有する不揮発性半導体メモリ装置に関し、特にフロ
ーティングゲート電極とコントロールゲート電極の間の
誘電体膜が1層目がシリコン酸化膜、2層目がシリコン
窒化膜、3層目がシリコン酸化膜にてなる3層構造のO
NO誘電体膜である不揮発性半導体メモリ装置に関する
ものである。
ション膜としては、紫外線消去が必要なEPROMの場
合には紫外線を透過できるようにするためにそのパッシ
ベーション膜としてはリンを含んだシリコン酸化膜であ
るPSG単層膜が使用される。また、紫外線消去が不要
なワンタイムROMや電気的消去が可能なEEPROM
の場合には、パッシベーション膜として1層目がPSG
膜、2層目がシリコン窒化膜にてなる積層絶縁膜が使用
されている。PSG膜の上にシリコン窒化膜を積層した
構造のパッシベーション膜を形成する場合、生産上の稼
働効率を考慮して同一CVD装置内の別のチャンバでプ
ラズマPSG膜とプラズマシリコン窒化膜を連続して堆
積している。
ゲート電極の間の誘電体膜としてONO膜を用いた2層
ポリシリコン構造の不揮発性半導体メモリ装置におい
て、プログラミングによりフローティングゲート電極に
電荷を蓄積した状態で高温で保存し、その後紫外線照射
によりデータを消去した後、再び高温で保存すると、紫
外線によるデータ消去後の状態と比較してメモリ素子の
しきい値電圧が上昇する現象が生じる。この現象はチャ
ージゲイン現象と呼ばれており、ONO膜の1層目のシ
リコン酸化膜が薄膜化されることにより一層顕著になっ
てくることが報告されている(1991 IEEE/I
RPS,175〜182頁参照)。
体集積回路装置の動作電圧の低電圧化が進む中、不揮発
性半導体メモリ装置を搭載した1チップマイクロコンピ
ュータも含めて不揮発性半導体メモリ装置自身の低電圧
動作化も強く求められている。その際、不揮発性半導体
メモリ装置のしきい値電圧が上昇するチャージゲイン現
象が起こると、不揮発性半導体メモリ装置の低電圧操作
を不安定にし、低電圧動作化の妨げになる。本発明はチ
ャージゲイン現象の小さい不揮発性半導体メモリ装置を
提供することを目的とするものである。
発性半導体メモリ装置を図1に示す。シリコン基板2に
不純物拡散層によるソース領域4とドレイン領域6が形
成され、両領域4,6間がチャネル領域となる。チャネ
ル領域上にはゲート酸化膜8を介してポリシリコンにて
なるフローティングゲート電極10が形成され、その上
に1層目がシリコン酸化膜、2層目がシリコン窒化膜、
3層目がシリコン酸化膜にてなる3層構造のONO誘電
体膜12が形成されている。ONO誘電体膜12上には
ポリシリコンにてなるコントロールゲート電極14が形
成されている。コントロールゲート電極14上には絶縁
膜16が形成され、絶縁膜16に設けられたコンタクト
ホールを介して1層目メタル配線18がソース領域4、
ドレイン領域6と接続され、コントロールゲート電極1
4にもメタル配線が接続されている。メタル配線18上
には層間絶縁膜20が設けられ、その上に2層目のメタ
ル配線22が形成されている。メタル配線18とメタル
配線22の間は層間絶縁膜20に設けられたスルーホー
ルを介して接続されている。メタル配線22上にはパッ
シベーション膜24が形成され、パッシベーション膜2
4には外部と接続するためのパッドを形成するために開
口部が設けられている。
メモリ装置で、パッシベーション膜24として、圧縮応
力を有し昇温と降温を含む熱サイクルにおける膜応力の
熱ヒステリシスの小さい絶縁膜を用いたものである。本
発明の好ましい態様では、パッシベーション膜はTEO
Sガスプロセスで形成されたシリコン酸化膜(以下、T
EOSシリコン酸化膜という)である。TEOSシリコ
ン酸化膜は、TEOS(Tetraethylorthosilicate, S
i(OC2H5)4)を反応ガスとしてプラズマCVD法に
より成長させたシリコン酸化膜である。
ン膜は1層目がTEOSシリコン酸化膜、2層目がシリ
コン窒化膜にてなる2層構造の絶縁膜である。
ート電極上に絶縁膜を介して2層メタル配線が形成さ
れ、その2層メタル配線上にパッシベーション膜が形成
されており、その2層メタル配線の1層目メタル配線と
2層目メタル配線の間の層間絶縁膜として昇温と降温を
含む熱サイクルにおける膜応力の熱ヒステリシスの小さ
い絶縁膜を用いる。さらに好ましい態様では、1層目メ
タル配線と2層目メタル配線の間の層間絶縁膜としてT
EOSシリコン酸化膜を用いる。
図2に示されるように、単体のEPROM素子を用いて
プログラミング(フローティングゲート電極10に電荷
を蓄積)→250℃で150時間高温保存→紫外線照射
によるデータ消去→250℃で3時間高温保存、を行な
い、紫外線照射によるデータ消去後から250℃で3時
間の高温保存後までの間でのメモリ素子のしきい値電圧
の上昇量ΔVthを測定し、その値をチャージゲイン量
と定義する。プログラミングの際はソース電極をGND
とし、コントロールゲート電極とドレイン電極に12.
5Vを1ミリ秒間印加する。しきい値電圧の測定はソー
ス電極をGNDとし、ドレイン電極に2Vを印加し、コ
ントロールゲート電極の印加電圧を上げていったときに
このメモリ素子がオンとなるときのゲート電圧として測
定する。
ゲート電極のONO膜を形成した後のパッシベーション
膜の応力変動が大きく影響し、さらにはメタル配線間の
層間絶縁膜の応力変動も影響することを見出し、それら
の応力を緩和することによってチャージゲイン量を抑え
るようにしたものである。
た結果を示す。図3はPSG膜、引っ張り応力をもつシ
リコン窒化膜(SiN(Tensile))、圧縮応力をもつ
シリコン窒化膜(SiN(Compressive))、及びTE
OSシリコン酸化膜(TEOS)のそれぞれについて、
室温から400℃余りの温度まで加熱し、再び室温まで
冷却させたときの応力変化を示している。この結果によ
れば、PSG膜は大きな応力ヒステリシスを有し、成膜
されたままの初期状態では−110MPaの圧縮応力を
もっていたものが、熱処理後には+100MPaの引っ
張り応力をもつものに変化する。これに対しTEOSシ
リコン酸化膜の応力の熱ヒステリシスは成膜されたまま
の初期状態では−75MPaであり、熱サイクル後には
−50MPaとわずかに変化するに過ぎない。
らの試料におけるメタル配線層の間の層間絶縁膜20
と、パッシベーション膜24の種類を図4に示す。それ
ぞれは積層構造であり、/の左側が下層膜、右側が上層
膜を意味する。メタル配線層の間の層間絶縁膜を2層に
しているのは平坦化のためであり、1層目の絶縁膜を堆
積し、その上にSOG(スピン・オン・ガラス)膜を塗
布し、焼成後にエッチバックを施して平坦化し、その上
にさらに絶縁膜を堆積させたものである。パッシベーシ
ョン膜は下層に被覆性のよいPSG膜(試料A)又はT
EOSシリコン酸化膜(試料B〜E)を形成し、その上
に緻密性がよく水分透過に対する耐性の優れたシリコン
窒化膜を積層したものである。
り、メタル配線の層間絶縁膜はPSG膜からなり、パッ
シベーション膜は下層がPSG膜で上層が紫外線透過型
シリコン窒化膜(引っ張り応力型)にてなる積層膜であ
る。試料BからEは本発明の実施例であり、パッシベー
ション膜はいずれも下層がTEOSシリコン酸化膜、上
層が紫外線透過型シリコン窒化膜(Trans. SiN)にてな
る積層膜である。シリコン窒化膜でSiN(Tensile)
と記されているのは+150MPaの引っ張り応力をも
つシリコン窒化膜であり、SiN(Compressive)と記
されているのは−150MPaの圧縮応力をもつシリコ
ン窒化膜である。シリコン窒化膜の応力の大きさは製造
条件の反応ガス組成を変えることにより変化させること
ができ、実施例に用いた応力の膜に限定されるものでは
ない。
層間絶縁膜が従来と同じくPSG膜である。DとEはメ
タル配線の層間絶縁膜がTEOSシリコン酸化膜からな
るものである。各膜の膜厚の一例を示すと、メタル配線
の層間絶縁膜ではPSG/PSG膜もTEOS/TEO
S膜も、ともに下層が6500Å、上層が4000Åで
ある。パッシベーション膜ではPSG/SIN膜もTE
OS/SiN膜も、ともに下層が8000Å、上層が6
000Åである。
ン量を測定した結果を図5に示す。チャージゲイン量の
測定値を示すと、試料Aでは0.29V、試料Bでは
0.08V、試料Cでは0.05V、試料Dでは0.06
V、試料Eでは0.03Vであった。この結果から、膜
応力の熱ヒステリシスの大きいPSG膜をパッシベーシ
ョン膜に用いた試料Aでは大きなチャージゲイン量を示
している。それに対し、試料B〜Eはパッシベーション
膜として膜応力の熱ヒステリシスの小さいTEOSシリ
コン酸化膜をシリコン窒化膜の下地に用いているので、
チャージゲイン量が小さくなっている。
圧縮応力型であり、試料BとDでは引っ張り応力型であ
る。図5の測定結果から、シリコン窒化膜の膜応力が圧
縮型の方が引っ張り型よりもチャージゲイン量は小さく
なっている。また、メタル配線の層間絶縁膜の種類がP
SG膜である試料B,CとTEOSシリコン酸化膜であ
る試料D,Eを比較すると、2層メタル配線の層間絶縁
膜として膜応力の熱ヒステリシスの小さいTEOSシリ
コン酸化膜を用いる方が膜応力の熱ヒステリシスの大き
いPSG膜を用いるよりもチャージゲイン量が小さくな
っている。
膜としてTEOSシリコン酸化膜上に紫外線透過型シリ
コン窒化膜を積層したものを使用しているが、シリコン
窒化膜は紫外線非透過型であってもよい。また、水分の
透過に対する要求が大きくない場合にはシリコン窒化膜
を設けず、TEOSシリコン酸化膜単層のパッシベーシ
ョン膜とすることもできる。
パッシベーション膜として膜応力の熱ヒステリシスの小
さい絶縁膜を用いることによってチャージゲイン量を抑
えることができる。2層メタル配線を用いる場合のメタ
ル配線の層間絶縁膜としても膜応力の熱ヒステリシスの
小さい絶縁膜を用いることによってさらにチャージゲイ
ン量を抑えることができる。パッシベーション膜の膜応
力を引っ張り応力型パッシベーション膜よりも圧縮応力
型パッシベーション膜にする方がチャージゲイン量を抑
えることができる。
を示す断面図である。
図である。
る。
ベーション膜の種類を示す図である。
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板のチャネル領域上にゲート絶縁膜を
介してフローティングゲート電極を有し、その上に1層
目がシリコン酸化膜、2層目がシリコン窒化膜、3層目
がシリコン酸化膜にてなる3層構造のONO誘電体膜を
介してコントロールゲート電極が形成されている不揮発
性半導体メモリ装置において、 パッシベーション膜として圧縮応力を有し昇温と降温を
含む熱サイクルにおける膜応力の熱ヒステリシスの小さ
い絶縁膜を用いて応力を緩和することによってチャージ
ゲイン量を抑えたことを特徴とする不揮発性半導体メモ
リ装置。 - 【請求項2】 パッシベーション膜はTEOSガスプロ
セスで形成されたシリコン酸化膜である請求項1に記載
の不揮発性半導体メモリ装置。 - 【請求項3】 パッシベーション膜は1層目がTEOS
ガスプロセスで形成されたシリコン酸化膜、2層目がシ
リコン窒化膜にてなる2層構造の絶縁膜である請求項1
に記載の不揮発性半導体メモリ装置。 - 【請求項4】 コントロールゲート電極上に絶縁膜を介
して2層メタル配線が形成され、その2層メタル配線上
にパッシベーション膜が形成されており、前記2層メタ
ル配線の1層目メタル配線と2層目メタル配線の間の層
間絶縁膜として昇温と降温を含む熱サイクルにおける膜
応力の熱ヒステリシスの小さい絶縁膜を用いる請求項1
に記載の不揮発性半導体メモリ装置。 - 【請求項5】 1層目メタル配線と2層目メタル配線の
間の前記層間絶縁膜はTEOSガスプロセスで形成され
たシリコン酸化膜である請求項4に記載の不揮発性半導
体メモリ装置。
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JP26150893A JP3354661B2 (ja) | 1993-09-25 | 1993-09-25 | 不揮発性半導体メモリ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26150893A JP3354661B2 (ja) | 1993-09-25 | 1993-09-25 | 不揮発性半導体メモリ装置 |
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JPH0794606A JPH0794606A (ja) | 1995-04-07 |
JP3354661B2 true JP3354661B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=17362884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26150893A Expired - Lifetime JP3354661B2 (ja) | 1993-09-25 | 1993-09-25 | 不揮発性半導体メモリ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3354661B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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US20020076917A1 (en) | 1999-12-20 | 2002-06-20 | Edward P Barth | Dual damascene interconnect structure using low stress flourosilicate insulator with copper conductors |
KR100597596B1 (ko) * | 2004-06-30 | 2006-07-06 | 주식회사 하이닉스반도체 | 반도체 메모리장치의 게이트전극 |
JP2007059473A (ja) * | 2005-08-22 | 2007-03-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-09-25 JP JP26150893A patent/JP3354661B2/ja not_active Expired - Lifetime
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