JP3354537B2 - 保管庫付きホイール - Google Patents

保管庫付きホイール

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JP3354537B2 JP33689199A JP33689199A JP3354537B2 JP 3354537 B2 JP3354537 B2 JP 3354537B2 JP 33689199 A JP33689199 A JP 33689199A JP 33689199 A JP33689199 A JP 33689199A JP 3354537 B2 JP3354537 B2 JP 3354537B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑り止め具の保管
庫付きホイールの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】車両の滑り止め具として一般的なスノー
チェーンは、凍り付いた道路で走行する際にタイヤの路
面接地力を向上させて走行中のスリップ防止の役割りを
果たすものであって、車両の安全走行にとって重要なも
のである。汎用的に使用されているスノーチェーンは、
トランクに保管するのが通常であって、道路が凍り付い
た場合にはトランクから取り出してタイヤに巻いて使っ
ている。この場合、装着するのも不便であるし、もし堅
固に装着しない場合には車両の操向角が崩れて交通事故
を起こす場合もあった。また、チェーンの太さがかなり
あるために高速運転時に振動が発生するので、運行速度
も制限される。車両ホイールにスノーチェーンを保管し
たり取り出す従来技術として、韓国特許出願1995/
37703号、韓国特許出願1996/62449号、
日本実用新案登録出願S60−104601号などが知
られる。韓国特許出願1995/37703号の発明
は、自動車用ホイールキャップにスノーチェーンを保管
できる空間を施して単純にスノーチェーンを保管したり
取り出して使用するというものであり、韓国特許出願1
996/62449号の発明は、自動車用ホイールに多
数のスプール(ワイヤチェーン巻取室)を取り付けてこ
のスプール(ワイヤチェーン巻取室)に巻かれるワイヤ
をタイヤの裏面に渡し、ワイヤの端にある輪を一つの補
助ワイヤで強く引っ張ってタイヤに装着するものであ
る。また、日本実用新案登録出願S60−104601
号の考案は、大型車両の二連タイヤの間にアダプタを取
り付けると共に、ブレーキドラムの無いタイヤ側のホイ
ールにチェーン又はベルトの巻取部を設けたものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】日本実用新案登録出願
S60−104601号は、二連タイヤを有する大型車
用に考案されたもので、普通乗用車に適用することはで
きない。また、韓国特許出願1995/37703号
は、ホイールキャップがスノーチェーンを支える構造で
はなく、開閉構造もなかったので、スノーチェーンの出
し入れに非常に不便であった。また、韓国特許出願19
96/62449号は、車両が走行中、タイヤ及びワイ
ヤが受ける衝撃に対して構造的な強度を勘案されないま
ま発明されたもので、小型スプール(ワイヤチェーン巻
取室)に巻く程度の太さのワイヤだと走行中受けられる
衝撃に耐えられないし、実際に雪を跳ね返すこともでき
なかったので実効性が無かった。しかも、柔軟性と弾力
性を持っている細いひも(チェーンの代用品)に限って
結合できたのであるが、走行中の衝撃に十分耐えられる
太いワイヤ形チェーンを装着し、使用することが困難で
あった。また、ワイヤチェーンが地面に直接接触する構
造なので、車両停止時にワイヤチェーンが瞬間的に受け
る衝撃エネルギーによってワイヤチェーンが擦られてす
ぐ摩耗したり切れる問題点があった。更にスプール(ワ
イヤチェーン巻取室)が外部に露出されていたため走行
中このスプール(ワイヤチェーン巻取室)の方向に向か
って跳ね返る汚物によって浸食され錆が生じる問題点も
あった。加えて、ワイヤチェーンをスプールを通して支
える構造であったため、使用できないくらいまで構造的
強度がかなり弱まるという問題があった。そして、従来
のスノーチェーンは全て走行中受ける衝撃を吸収できる
機構がないため、瞬間的な衝撃によってスノーチェーン
が切れて交通事故を引き起こす問題を生じていた。本願
発明は、滑り止め具を保管できる従来のホイールを改良
するに当たり、既存のホイールと外観上全く変わらない
ものを作ることを第一の課題とした。これは、外観上は
滑り止め具の保管庫が無い既存のホイールと全く同じも
のとして認識される範囲のものであって、重さも、厚さ
も、価格も殆ど変わりなく作ることができるものとし
た。また、本願発明の第二の課題は、保管した滑り止め
具を容易に取り出し、装着できるようにし、かつ、容易
に脱着し、保管できるようにすることである。滑り止め
具の着脱を、女性や老人でも手軽に行えるようにするこ
とである。さらに、第三の課題は、滑り止め具を保管す
るホイールを装備した車両の機能性、安全性を損ねない
ことである。例えば、滑り止め具保管状態においてはタ
イヤのバランス性能を安定させ、滑り止め具使用状態に
おいては、急停止時や方向転換時の衝撃を吸収すること
によってチェーンの切断による事故を防止することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記課題
は前記特許請求の範囲に記載した手段により達成され
る。すなわち、本発明は、ホイール(A30、B30)
に滑り止め具(A50、B50)を保管する保管庫(A
32、B32)と、装着する滑り止め具をホイール背面
側から支持する背面側支持部材(A70、B70)を収
納する収納室(A60、B60)とを具備し、前記保管
庫をホイール正面側に、前記収納室をホイール背面側に
設けた保管庫付きホイール、及び前記収納室を、ホイー
ルの回転によって収納物が遠心方向に移動しないよう
に、ホイール背面側において、ホイールの外周縁部の内
周面領域に設けたもの、前記収納室は、水分の進入から
収納物を保護する密閉構造を具備するもの、前記収納室
に、収納室から取り出してもホイールから完全に離脱し
ないようにその一部がホイールに固定される構造を有す
ると共に、収納状態においても収納室から露出する係合
部(A76、B76)を有する背面側支持部材を収納し
たもの、前記収納室から取り出した背面側支持部材に、
再び収納状態に戻す弾性力を与える戻し手段を設けたも
の、背面側支持部材に、滑り止め具使用時において、装
着された滑り止め具が受ける衝撃を吸収する緩衝手段を
設けたものである。
【0005】また、本発明の保管庫は、ホイール正面側
の表面に形成した凹部と、この凹部を覆うカバーとで成
るもの、保管庫を複数個に分割すると共に、これら複数
個の保管庫を、回転バランスが保てるように車軸を中心
として平衡形になるように配置したもの、前記凹部をタ
イヤを支持するホイール本体部品に直に型取って形成し
たもの、前記カバーに、閉じる方向に弾性力を与える閉
め手段を設けたもの、保管庫内で滑り止め具が移動しな
いように所定の移動制限手段を設けたもの、移動制限手
段が保管庫に設けた溝であるもの、保管庫から熱を逃が
す放熱穴を設けたもの、保管庫は、水分の侵入から保管
物を保護する密閉構造を有するもの、滑り止め具は、貫
通穴を有する摩擦副材と、その貫通穴を貫通するワイヤ
材とを有するもの、滑り止め具は、装着時において、所
定の係合具によって背面側支持部材と係合する構造を有
するものなどである。
【0006】また、本発明の滑り止め具は、貫通穴を有
する摩擦副材と、その貫通穴を貫通するワイヤ材とを有
し、ワイヤ材(A54)と、摩擦副材(A57)と、断
面径が摩擦副材よりも小さく、摩擦副材の動きを制限す
るスペーサ(A58)を摩擦副材の間に有するもの、摩
擦副材の移動、若しくは摩擦副材とスペーサとの移動を
防止すると共に、ワイヤ材に固定されるコリット型ボル
トを具備するもの、などを含む。
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明では滑り止め具の装着に
関与する部品をホイール正面側とホイール背面側とに分
けると共に、ホイール正面側の保管庫と、ホイール背面
側の収納室とに種々の改良を加え、既存のホイールと外
観的に変わらない範疇のホイールに、着脱容易で安全性
能に優れた滑り止め具を保管した。また、本発明による
ホイールは、車種を問わず、全てのホイールサイズと全
てのホイール形態に適用可能であるが、以下、実施例に
基づいて詳述する。
【0008】
【実施例1】本願発明の第一実施例を説明する図を、図
1から図13までに示す。第一実施例は、簡易な滑り止
め具を使用したものであり、比較的小型の普通乗用車用
に適している。図1及び図2には、ホイールA30正面
側の表面に等間隔に設けた三つのスノーチェーン保管庫
A32と、このスノーチェーン保管庫A32を開閉する
三つのカバーA40と、カバーA40とホイールA30
本体とを連結する三組のヒンジA42と、スノーチェー
ン保管庫A32から取り出され、両端がホイールにある
掛かり穴A33,A34に各々掛かり固定されているス
ノーチェーン(以下、ホイール正面側の支持部材と滑り
止め具とを一体化させたものをスノーチェーンとい
う。)A50と、ホイールA30背面側の表面にある引
っ張りワイヤ収納室A60から引き出され、緩衝スプリ
ングA72とリタンスプリングA74によって引っ張り
方向に力を受け、一方はねじれ止め用ワイヤガイドA7
9によって引っ張りワイヤ収納室A60の内面に掛か
り、もう一方にはホイールA30の外に常に露出され
て、係合手段として機能する輪部A76のある引っ張り
ワイヤA70と、スノーチェーンA50と引っ張りワイ
ヤA70とを連結するように両端に”U”字形の掛け部
A82,A84のある連結輪A80と、カバーA40が
閉じた状態を維持するロック手段A90とが示されてい
る。
【0009】ここで、引っ張りワイヤA70の輪部A7
6は引っ張りワイヤA70が引っ張りワイヤ収納室A6
0に収納された状態で、ホイールA30外周縁部の内側
の内周面に密着され、走行中発生する遠心力によってこ
の輪部A76がホイールA30の中心から離れて引っ張
りワイヤA70が外に引き出されるのを防止している。
【0010】また、スノーチェーンA50とスノーチェ
ーン保管庫A32、カバーA40は、ホイールA30正
面側の表面でそれぞれ三個ずつ120度の角度として回
転バランスが保てる平衡形とし、引っ張りワイヤA70
と引っ張りワイヤ収納室A60もホイールA30背面側
の内周面でそれぞれ三個ずつ120度の角度となるよう
に構成し、かつ、これらをホイールA30の正面側及び
背面側で対応づけられるように設けた。収納された状態
の引っ張りワイヤA70の輪部A76と、ワイヤA54
のホイール正面側脚部とは、スノーチェーンA50の掛
かり部A54eがそれぞれのスノーチェーンA50を二
等分割するように、ホイール正面側及び背面側におい
て、各々60度の角度食い違って円形配列されている。
また、スノーチェーン装着状態において、輪部A76と
掛かり部A54とはホイール背面側において一直線にな
るように構成しているが、本発明は必ずしもこれらの分
割角度、分割位置、個数に限定されるものではない。
【0011】図5に示すように、スノーチェーンA50
はUボルトA51a,A51b,A51c,A51dに
よって両端部に輪部A53a,A53bのあるワイヤA
54と、ワイヤの両側輪部A53a,A53bに設置さ
れて、ホイールA30の掛かり穴A33,A34でこの
ワイヤA54を誘導するスプール(ワイヤ収納室)型ね
じれ止め用ワイヤガイドA55,A56と、ワイヤA5
4に差し込む複数の摩擦副材A57と、摩擦副材A57
の間に位置されてワイヤA54に圧着されるスペーサA
58と、ワイヤA54の両端で摩擦副材A57とスペー
サA58の流動を防止するコリット型ボルトA59a,
A59bと、ワイヤA54の中間部分を露出させて連結
輪A80に掛かる部分である掛かり部とを有している。
【0012】ここで、コリット型ボルトA59a,A5
9bは、図5に示されるように大径ネジ穴A501を持
った締めナットA500と、小径ネジ穴A511を持っ
たロックナットA510とこれらの締めナットA500
及びロックナットA510とネジ結合する中空ボルトA
520で構成される。中空ボルトA520の一方は”
+”字形に切開され外側に折り曲げられた狭地部A52
2となり、この中空ボルトA520の中空部A521の
内周には多数の突起があって、ワイヤA54が滑るのを
防止する。また、締めナットA500を回すと狭地部A
522がワイヤA54を強く噛み付くように構成されて
いる。
【0013】図12の断面図に示されるように、スペー
サA58は、円筒管の側部を軸方向に切り開いた形態を
採り、その断面は”C”字形であり、ワイヤA54への
圧着及び除去がやり易くしてある。
【0014】図5及び図11に示されるように摩擦副材
A57は中央にワイヤA54が通る貫通穴A57aがあ
り、その外周には複数の溝A57gが等角度に形成して
いる球形に構成でき、或いは、図8に示されるように、
摩擦副材A57は、中心軸にワイヤA54が通る貫通穴
A57bが形成されている四角棒形態に変形実施するこ
ともできるが、必ずしもこれらの形態に限定されず三角
棒形態にしても良い。
【0015】ホイールA30背面側を表した図7には、
引っ張りワイヤ収納室A60に収納されている緩衝スプ
リングA72とリタンスプリングA74とが示されてい
るが、緩衝スプリングはリタンスプリングより弱い弾性
率を持っている。
【0016】図1に示されるように、カバーA40に設
けた放熱穴A44は、ブレーキパット或いはブレーキド
ラム、タイヤA300、スノーチェーンA50からホイ
ールA30に伝導される摩擦熱を速やかに放熱する。
【0017】図3に示すように、スノーチェーン保管庫
A32は、ホイールA30表面に曲線形の溝形状とし
て、溝の交差する部分はやや少し深くしてスノーチェー
ンA50が突出するのを防止した。また、スノーチェー
ンA50を取り出した状態においても、カバーA40を
閉じることができるように引出穴A200,A202を
設けてある。なお、スノーチェーン保管庫A32は、車
両のホイール種類によって、ホイールカバーA40に形
成することもできる。
【0018】図6に示すように、ロック手段A90はカ
バーA40とホイールA30の間でカバーA40が閉ま
る方向に弾性力を与える閉めスプリングA92と、カバ
ーA40を貫通してホイールA30にネジで結合される
固定ボルトA94に構成した。ここで、閉めスプリング
A92はトションスプリングで構成することができる
が、スプリングの種類は限定されない。
【0019】図6及び図10に示したように、ホイール
A30にあるヒンジA42は、中央に貫通穴A42aの
ある突出部A42bと、突出部A42bがはまるように
カバーA40にあるクレビス部A42cと、突出部A4
2bとクレビス部A42cを貫通するピンボルトA42
dとにより構成されている。クレビス部A42cの裏面
には閉めスプリングA92の一方の端部が挿入されて、
スプリング掛かり穴A42gを作った。また、密閉構造
とするために、図6及び図7に示されるようにカバーA
40とホイールA30の間にシリングホームA120,
A122をそれぞれ作り、このシリングホームA12
0,A122にシリングA124を設置して構成した。
【0020】図7に示すように、引っ張りワイヤ収納室
A60は、ホイールA30の内周面と表面が一致する湾
曲形状のカバーA62に覆われ、ボルトA210によっ
てホイールA30から分離可能に装着するように構成
し、ホイールA30にある掛かり穴A33,A34の裏
面にも、別の湾曲形のカバーA130を取り付けてあ
る。また、ホイールに直に型取られた引っ張りワイヤ収
納室A60の主部に湾曲形カバーA62が掛かるくさび
形の湾曲リブA62rを形成して装着強度を補強できる
ように構成した。
【0021】図4及び図9に示すように、ホイールA3
0と湾曲形カバーA62,A130の間にはルーフ形の
シリングA220,A222を作って、この間に生じる
隙間を仕切って雨水や汚物の流入を防止できるように構
成した。ここで、湾曲形カバーA62の裏面に凹部A6
2gを追加形成して強度補強、軽量化、空間確保ができ
るようにした。さらに、図7に示すように、引っ張りワ
イヤA70の輪部A76が掛かるように、ホイールA3
0の裏部の内周面に補強スポークA38を一体に作っ
た。なお、図2及び図7において、ボルトA400,A
410は、湾曲形カバーA130をホイールA30に装
着するためのものである。
【0022】以上の構成による第一実施例の作用を詳説
する。スノーチェーンA50をタイヤA300に装着す
る場合、閉まった状態のカバーA40に掛かっている固
定ボルトA94を外して分離した後、カバーA40を手
前側に引くと、このカバーA40がヒンジA42を中心
にして開くようになると同時に、閉めスプリングA92
がねじられてこのカバーA40が閉まる方向に弾性力を
与える中、スノーチェーン保管庫A32が開放される。
この状態で開放されたスノーチェーン保管庫A32に保
管されているスノーチェーンA50を外に取り出した
後、握っているカバーA40を手から離すとヒンジA4
2にある閉めスプリングA92の弾性復元力によって、
カバーA40が再び閉まる。このときホイールA30の
ボディーから分離されてカバーA40に掛けていた固定
ボルトA94を利用してカバーA40をホイールA30
に固定させると自動車走行中カバーは動かなくなる。
【0023】この状態で、ホイールA30の裏側に設置
した引っ張りワイヤA70から露出された輪部A76を
引っ張ると引っ張りワイヤ収納室A60内部にあるリタ
ンスプリングA74と緩衝スプリングA72の中で、弾
性率の高いリタンスプリングA74は圧縮されて、緩衝
スプリングA72は解放状態を維持しながら引っ張りワ
イヤA70が外に引き出される。このとき、引っ張りワ
イヤ収納室A60内部にあるねじれ止め用ワイヤガイド
A79が引っ張りワイヤ収納室A60内面に沿って滑り
ながらこの引っ張りワイヤA70がねじれるのを防止す
る。
【0024】その後、スノーチェーンA50の中間にあ
る掛かり部A54eに連結輪A80の中央部を掛けて、
またこの連結輪A80の両端にある”U”字型掛け部A
82,A84に、上述したように引っ張りワイヤA70
の輪部A76を掛けると、引っ張りワイヤ収納室A60
の内部にある緩衝スプリングA72によってスノーチェ
ーンA50と引っ張りワイヤA70がタイヤA300の
外周に強く密着される。このように、スノーチェーンA
50がタイヤA300の外周面に密着された状態で自動
車が凍り付いた道路で走行すると、スノーチェーンA5
0に設けられている摩擦副材A57が凍った道路に直接
接触すると同時に、氷の表面に食い込んで摩擦力を増大
させ、タイヤA300の滑りを止める。
【0025】走行中、自動車が急停止すると摩擦副材A
57に大きく負荷が掛かりスノーチェーンA50と引っ
張りワイヤA70に正常速度での走行時よりも大きな引
っ張り力が及ぶが、この過程でホイールA30の掛かり
穴A33,A34にある緩衝スプリングA51.A52
と引っ張りワイヤ収納室A60に収納されていた緩衝ス
プリングA72がスノーチェーンA50と引っ張りワイ
ヤA70に得られる引っ張り力によって、瞬間的に圧縮
し、衝撃を吸収して摩擦副材A57と引っ張りワイヤA
70とを保護する。このとき、スノーチェーンA50が
一瞬圧縮されると同時に少しゆるんでタイヤA300と
摩擦副材A57との間に小さい隙間が極短い時間形成さ
れて、摩擦副材A57が回転して地面に擦られることを
防止し、且つ、衝撃を吸収する。
【0026】カバーA40にある放熱穴A44は、走行
中風の出入りができるように自動車のブレーキパット或
いはブレーキドラム、タイヤA300、スノーチェーン
A50からホイールA30に伝導される摩擦熱を冷却す
る作用を有する。
【0027】また、スノーチェーンA50に装備されて
いる摩擦副材A57が長期使用によって摩耗すると、こ
れらの間にあった”C”字型のスペーサA58を開いて
ワイヤA54から外し、ワイヤA54の両端にあるUボ
ルトA51a,A51b,A51c,A51dとコリッ
ト型ボルトA59a,A59bを外して分離すれば摩擦
副材A57をワイヤから取り出せる。摩耗した摩擦副材
A57をワイヤA54から取り外し、新しい摩擦副材A
57をワイヤA54の端から差し込むと同時に、その間
にスペーサA58を填め、コリット型ボルトA59a,
A59bを両端に固定し、摩擦副材A57とスペーサA
58とを動かないようにし、UボルトA51a,A51
b,A51c,A51dを使ってワイヤA54の両端に
輪部A53a,A53bを形成させる。そして圧着工具
を使ってスペーサA58を強く押すと、このスペーサA
58が圧縮変形してワイヤA54に固定される。
【0028】スノーチェーンA50をスノーチェーン保
管庫A32に保管する場合には、引っ張りワイヤA70
とスノーチェーンA50を連結している連結輪A80か
らこれらを分離すると、引っ張りワイヤA70は引っ張
りワイヤ収納室A60にあるリタンスプリングA74の
弾性復元力によって引っ張りワイヤ収納室A60に戻
り、引っ張りワイヤA70の輪部A76だけがホイール
A30にある補強スポークA38の表面に掛かって収納
室A60の外に露出した状態となる。
【0029】スノーチェーンA50の収納は、カバーA
40を固定している固定ボルトA94を外してホイール
A30から分離し、カバーA40を手前側に引きスノー
チェーン保管庫A32を開けて、ここにスノーチェーン
A50を整理して保管する。保管後、握っていたカバー
A40を手から離すとねじれていた閉めスプリングA9
2の弾性復元力によってカバーA40が自動的に閉ま
る。さらに固定ボルトA94を使ってカバーA40をホ
イールA30本体に固定すると保管状態を維持したまま
走行することができる。
【0030】引っ張りワイヤA70とスノーチェーンA
50が各々引っ張りワイヤ収納室A60とスノーチェー
ン保管庫A32に収納され保管された状態で走行して
も、安定性を大きく損ねることはない。すなわち、引っ
張りワイヤA70は、ホイール背面側における引っ張り
ワイヤ収納室A60から外側に露出された輪部A76が
ホイールA30外周縁部の内周面に密着されるので、走
行中発生する遠心力によって遠心方向に力を受けても、
ホイールA30の内周面に密着されるので引っ張りワイ
ヤ収納室A60から引き出されることを防止することが
できる。
【0031】雨天時又は水路面を走行する場合、ホイー
ルA30とカバーA40間、湾曲形カバーA62,A1
30とホイールA30の間にあるシリングA124,A
220,A222によって、隙間から水や汚物などの流
入を防止して、その内部に収納されている引っ張りワイ
ヤA70とスノーチェーンA50が汚染されないように
防止する。
【0032】図13は、引っ張りワイヤ収納室A60か
ら引っ張りワイヤA70を引き出すときに非常に便利に
使用できる道具を示している。この道具は、取っ手と二
本の柔らかいロッドとを有し、一つ目のロッドの先に
は、引っ張りワイヤA70先端の輪部A76を引っ掛け
る一本爪が取り付けられていて、二つ目のロッドには引
っ張りワイヤA70先端の輪部A76の付け根の首を挟
持する二本爪が取り付けられている。引っ張りワイヤA
70を引っ張りワイヤ収納室A60から引き出すときに
は、まず一本爪を輪部A76に引っ掛けて引っ張りワイ
ヤA70を少し引き出し、引っ張りワイヤA70先端の
輪部A76の付け根の首が現れたら、二本爪でその首を
挟み込んで引っ張りワイヤA70を引き出せばよい。
【0033】
【実施例2】本願発明の第二実施例を説明する図を、図
14から図21までに示す。第二実施例は、スノーチェ
ーンの数を増やすことによって、貨物自動車用や大型自
動車用にも適したものとしている。図14から図17に
は、ホイールB30正面側の表面に等間隔に設けた六つ
のスノーチェーン保管庫B32と、このスノーチェーン
保管庫B32を開閉する三つのカバーB40と、カバー
B40とホイールB30本体とを連結する三組のヒンジ
B42と、スノーチェーン保管庫B32に保管され、取
り出されると共に、一端が緩衝スプリングB51,B5
2によってホイールB30にある掛かり穴B33,B3
3a,B34,B34aに各々掛かり、他端に輪部B5
3a,B53bを有する十二のスノーチェーンB50
a,B50bと、ホイールB30の裏側にある引っ張り
ワイヤ収納室B60から引き出され、緩衝スプリングB
72とリタンスプリングB74によって引っ張り方向に
力を受けると共に、一方はねじれ止め用ワイヤガイドB
79によって引っ張りワイヤ収納室B60の内面に掛か
り、他方はホイールB30の外に常に露出されて、係合
手段として機能する輪部B76のある引っ張りワイヤB
70と、スノーチェーンB50a,B50bと引っ張り
ワイヤB70とを連結するように両端に掛け部B82,
B84があり、中央に引っ張りワイヤB70の輪部B7
6が掛かる中央掛かり部B85のある連結輪B80と、
カバーB40が閉じた状態を維持するロック手段B90
とが示されている。
【0034】カバーB40に覆われたホイールB30正
面側の凹部の中央部に隔壁B37を形成して、スノーチ
ェーン保管庫B32を両側に区切った。各々のスノーチ
ェーン保管庫B32には、スノーチェーンB50a,B
50bを外に取り出してもカバーB40を閉じることが
できるように引出穴B32a,B32bを形成する一
方、連結輪B80の掛け部B82,B84と中央掛かり
部B85を各々”C”字形と”U”字形に折り曲げて構
成した。スノーチェーン保管庫B32には、スノーチェ
ーンB50a,B50b端部の輪部B53a,B53b
がはまって掛かるボスB500を形成した。
【0035】ここで、引っ張りワイヤB70の輪部B7
6は引っ張りワイヤB70が引っ張りワイヤ収納室B6
0に収納された状態で、ホイールB30の内周面に密着
され、走行中発生する遠心力によってこの輪部B76が
ホイールB30の中心から離れて引っ張りワイヤB70
が外に引き出されるのを防止する。
【0036】また、スノーチェーンB50a,B50b
は、隔壁B37によって二つに分かれたスノーチェーン
保管庫B32それぞれに、二つずつ保管するようにし
た。すなわち、分割された総計六つのスノーチェーン保
管庫B32と、ここに二つずつ保管される総計十二本の
スノーチェーンB50a,B50bとが示されている。
そして、図17に示すように、ホイールB30の裏部に
は十二本のスノーチェーンB50a,B50bに掛かる
掛かり穴B33,B33a,B34,B34aを二つず
つ近接して総計十二個を等角度で作った。隔壁B37と
表裏面で一致する部分の掛かり穴B33,B34は、一
致しない部分の掛かり穴B33a,B34aより近接し
て形成し、これと比べて隔壁B37と表裏面で一致され
る部分のボルト穴B600,B601は、一致しない部
分のボルト穴B602,B603より近く位置する。要
するに、隔壁B37と表裏面で一致する部分の掛かり穴
B33,B34はボルト穴B600,B601の間に位
置して隔壁B37と一致しない部分はボルト穴B60
2,B603が掛かり穴B33a,B34aの間に位置
するように形成した。
【0037】引っ張りワイヤB70と引っ張りワイヤ収
納室B60は、ホイールB30の裏側内周面でそれぞれ
三個ずつ120度の角度となるように構成した。
【0038】図18に示すように、スノーチェーンB5
0a,B50bはUボルトB51a,B51b,B51
c,B51dによって一側端に形成されていて、連結輪
B80にそれぞれ掛かる輪部B53a,B53bと他側
端にはホイールB30の掛かり穴B33,B33a,B
34,B34aにそれぞれ掛かるもう一つの輪部B53
c,B53dのある複数のワイヤB54a,B54b
と、ワイヤB54a,B54bの一方の輪部B53c,
B53dに設置されて、ホイールB30の掛かり穴B3
3,B33a,B34,B34aでこのワイヤB54
a,B54bの片側の端部分を誘導するスプール型ねじ
れ止め用ワイヤガイドB55,B56と、ワイヤB54
a,B54bに差し込む複数の摩擦副材B57a,B5
7bと、摩擦副材B57a,B57bの間に位置されて
ワイヤB54a,B54bに圧着されるスペーサB58
a,B58bと、ワイヤB54a,B54bの両端で摩
擦副材B57a,B57bとスペーサB58a,B58
bの流動を防止するコリット型ボルトB59a,B59
bとを有している。
【0039】ホイールB30背面側を表した図20に
は、引っ張りワイヤ収納室B60に収納されている緩衝
スプリングB72とリタンスプリングB74とが示され
ているが、緩衝スプリングB72はリタンスプリングB
74より弱い弾性率を持っている。また、図16及び図
21に示すように、スノーチェーン保管庫B32は、同
一の深さで成型されている。
【0040】図19及び図21に示すように、ロック手
段B90はカバーB40とホイールB30の間でカバー
B40が閉まる方向に弾性力を与える閉めスプリングB
92と、カバーB40を貫通してホイールB30にネジ
結合される固定ボルトB94に構成した。ここで、閉め
スプリングB92はトションスプリングで構成すること
ができるが、スプリングの種類は限定されない。図16
に示すようにカバーB40とホイールB30の間にシリ
ングホームB122をそれぞれ作り、このシリングホー
ムB122にシリングB124を設置して密閉構造を構
成した。
【0041】図20に示すように、引っ張りワイヤ収納
室B60は、ホイールの内周面と表面が一致する湾曲形
の形態を採るカバーB62に覆われ、ボルトB210に
よってホイールB30から分離可能に取り付けられるよ
うに構成し、ホイールB30にある掛かり穴B33,B
33a,B34,B34aの裏部にも、もう一つの湾曲
形のカバーB130を取り付けてある。そして、ホイー
ルB30と湾曲形カバーB62,B130の間にはルー
フ形のシリングB220,B222を作って、この間に
生じる隙間を仕切って雨水や汚物の流入を防止できるよ
うに構成した。図20に示すように、引っ張りワイヤB
70の輪部B76が掛かるように、ホイールB30背面
側の内周面に補強スポークB38を一体に作った。
【0042】以上の構成による第二実施例の作用を詳説
する。スノーチェーンB50a,B50bをタイヤB3
00に装着する場合、閉まった状態のカバーB40に掛
かっている固定ボルトB94を外して分離した後、カバ
ーB40を手前側に引くと、このカバーB40がヒンジ
B42を基点にして90度回転し開くようになると同時
に、閉めスプリングB92がねじられてこのカバーB4
0が閉まる方向に弾性力を与える中、スノーチェーン保
管庫B32が開放される。このような状態で開放された
スノーチェーン保管庫B32に保管されているスノーチ
ェーンB50a,B50bを外に取り出した後、握って
いるカバーB40を手から離すとヒンジB42にある閉
めスプリングB92の弾性復元力によって、カバーB4
0が再び閉まる。このときホイールB30のボディーか
ら分離されていた固定ボルトB94を利用してカバーB
40をホイールB30に固定させると自動車走行中カバ
ーB40は動かなくなる。
【0043】この状態で、ホイールB30の背面側に設
置した引っ張りワイヤB70から露出された輪部B76
を引っ張ると引っ張りワイヤ収納室B60内部にあるリ
タンスプリングB74と緩衝スプリングB72の中で、
弾性率の高いリタンスプリングB74は圧縮されて、緩
衝スプリングB72は解放状態を維持しながら引っ張り
ワイヤB70が外に引き出される。このとき、引っ張り
ワイヤ収納室B60内部にあるねじれ止め用ワイヤガイ
ドB79が引っ張りワイヤ収納室B60内面に沿って滑
りながら、この引っ張りワイヤB70がねじれるのを防
止する。
【0044】その後、連結輪B80の中央にある中央掛
かり部B85に引っ張りワイヤB70の輪部B76を掛
けて再びこの連結輪B80の両端にある”C”字形の掛
け部B82,B84にスノーチェーンB50a,B50
bの端にある輪部B53a,B53bを二つずつ合わせ
て掛けると、引っ張りワイヤ収納室B60の内部にある
緩衝スプリングB72と、ホイールB30正面側の緩衝
スプリングB51,B52によって、スノーチェーンB
50a,B50bと引っ張りワイヤB70がタイヤB3
00の外周に強く密着される。このように、スノーチェ
ーンB50a,B50bがタイヤB300の外周面に密
着された状態で車両が凍り付いた道路で走行すると、ス
ノーチェーンB50a,B50bに設けられている摩擦
副材B57a,B57bが凍った道路に直接接触すると
同時に、氷の表面を彫り入って摩擦力を増大させ、タイ
ヤB300の滑りを止める。
【0045】走行中、車両が急停止すると摩擦副材B5
7a,B57bに大きく負荷が掛かりスノーチェーンB
50a,B50bと引っ張りワイヤB70に正常速度で
の走行時よりも大きな引っ張り力が及ぶが、この過程で
ホイールB30の掛かり穴B33,B33a,B34,
B34aにある緩衝スプリングB51,B52と引っ張
りワイヤ収納室B60に収納されていた緩衝スプリング
B72がスノーチェーンB50a,B50bと引っ張り
ワイヤB70に得られる引っ張り力によって、瞬間的に
圧縮し、衝撃を吸収して摩擦副材B57a,B57bと
引っ張りワイヤB70とを保護する。このとき、スノー
チェーンB50a,B50bが一瞬圧縮されると同時に
少しゆるんでタイヤB300と摩擦副材B57a,B5
7bとの間に小さい隙間が極短い時間形成されて、摩擦
副材B57a,B57bが回転して地面に擦られること
を防止し、且つ、衝撃を吸収する。
【0046】また、スノーチェーンB50a,B50b
に装備されている摩擦副材B57a,B57bが長期使
用によって摩耗すると、これらの間にあった”C”字型
のスペーサB58a,B58bを開いてワイヤB54
a,B54bから外し、ワイヤB54a,B54bの両
端にあるUボルトB51a,B51b,B51c,B5
1dとコリット型ボルトB59a,B59bを外して分
離すれば摩擦副材B57a,B57bをワイヤB54
a,B54bから取り出せる。摩耗した摩擦副材B57
a,B57bをワイヤB54a,B54bから取り外
し、新しい摩擦副材B57a,B57bをワイヤB54
a,B54bの端から差し込むと同時に、その間にスペ
ーサB58a,B58bを填め、コリット型ボルトB5
9a,B59bを両端に固定し、摩擦副材B57a,B
57bとスペーサB58a,B58bとを動かないよう
にし、UボルトB51a,B51b,B51c,B51
dを使ってワイヤB54a,B54bの両端に輪部B5
3a,B53bを形成させる。そして圧着工具を使って
スペーサB58a,B58bを強く押すと、このスペー
サB58a,B58bが圧縮変形してワイヤB54a,
B54bに固定される。
【0047】使用後にスノーチェーンB50a,B50
bをスノーチェーン保管庫B32に保管する場合には、
引っ張りワイヤB70とスノーチェーンB50a,B5
0bを連結している連結輪B80からこれらを分離する
と、引っ張りワイヤB70は引っ張りワイヤ収納室B6
0にあるリタンスプリングB74の弾性復元力によって
引っ張りワイヤ収納室B60に戻り、引っ張りワイヤB
70の輪部B76だけがホイールB30にある補強スポ
ークB38の表面に掛かって収納室B60の外に露出し
た状態となる。
【0048】スノーチェーンB50a,B50bの収納
は、カバーB40を固定している固定ボルトB94を外
してホイールB30から分離し、カバーB40を手前側
に引きスノーチェーン保管庫B32を開けて、ここにス
ノーチェーンB50a,B50bを整理して保管する。
この際、スノーチェーン保管庫B32のボスB500に
スノーチェーンB50a,B50bの輪部B53a,B
53bを係止して、スノーチェーンB50a,B50b
が保管庫B32内で移動することを制限する。保管後、
握っていたカバーB40を手から離すとねじれていた閉
めスプリングB92の弾性復元力によってカバーB40
が自動的に閉まる。さらに固定ボルトB94を使ってカ
バーB40をホイールB30本体に固定すると保管状態
を維持したまま走行することができる。
【0049】引っ張りワイヤB70とスノーチェーンB
50a,B50bが各々引っ張りワイヤ収納室B60と
スノーチェーン保管庫B32に収納され保管された状態
で走行しても、安定性を大きく損ねることはない。すな
わち、引っ張りワイヤB70は、ホイールB30背面側
における引っ張りワイヤ収納室B60から外側に露出さ
れた輪部B76がホイールB30外周縁部の内周面に密
着されるので、走行中発生する遠心力によって遠心方向
に力を受けても、ホイールB30の内周面に密着される
ので引っ張りワイヤ収納室B60から引き出されること
を防止することができる。
【0050】雨天時又は水路面を走行する場合、ホイー
ルB30とカバーB40間、湾曲形カバーB62,B1
30とホイールB30の間に設けたシリングB124,
B220,B222によって、隙間から水や汚物などの
流入を防止して、その内部に収納されている引っ張りワ
イヤB70とスノーチェーンB50a,B50bが汚染
されないように防止する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セダン、トラック、バスなど、車種を問わず、全てのホ
イールサイズと全てのホイール形態に適用可能であっ
て、かつ、車両ホイールに滑り止め具を保管して走行で
き、必要の時はすぐ取り出して装着できるので、非常に
便利に使用できる。また、滑り止め具を張る引っ張り力
をホイール部分で受けるように構成されているので、構
造的な強度が増大される効果があり、さらに、車両が急
停止するとき滑り止め具とホイール背面側の引っ張り部
材とに及ぶ衝撃荷重が緩衝手段によって吸収される構造
により、滑り止め具が擁する多数の摩擦副材中、衝撃と
摩耗を集中的に受ける摩擦副材が少し流動しながら衝撃
を吸収するように構成できるので、滑り止め具の損傷を
減らして寿命を延長できる効果がある。摩擦副材を貫通
するワイヤに直接的な損傷が無く摩擦副材が路面に直接
接触する構造になっているため摩擦副材がひどく摩耗し
たら、摩擦副材とスペーサだけを交換すれば足りるの
で、維持及び補修費用を節減できる効果がある。カバー
に放熱穴があるので、ブレーキパット又はブレーキドラ
ム、タイヤ、滑り止め具から生じる摩擦熱をより速く放
熱できる効果もある。滑り止め具の不使用時には、係合
部材から引っ張り部材と滑り止め具とを分離すると、引
っ張り部材は戻し手段のため自動的に引っ張り部材収納
室に入り、滑り止め具はホイールの表面にある滑り止め
具保管庫に保管することができ、保管・整頓に便利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】チェーンを装着したタイヤの正面斜視図であ
る。
【図2】チェーンを装着したタイヤの背面斜視図であ
る。
【図3】ホイールの正面側構造を表した正面斜視図であ
る。
【図4】ホイールの背面側構造を表した背面斜視図であ
る。
【図5】スノーチェーンとその構成部品について説明す
る図である。
【図6】カバーの開閉状態を表した正面図である。
【図7】ホイールの断面構造を表した図である。
【図8】摩擦副材の変形例を示した図である。
【図9】図2における湾曲形カバーの断面構造を表した
A−A断面図である。
【図10】ヒンジの構造を説明するカバーの部分拡大図
である。
【図11】図5の摩擦副材の断面構造を表したB−B断
面図である。
【図12】図5のスペーサの断面構造を表したC−C断
面図である。
【図13】引っ張りワイヤを引き出すために使用する工
具を示す図である。
【図14】チェーンを装着したタイヤの正面斜視図であ
る。
【図15】チェーンを装着したタイヤの背面斜視図であ
る。
【図16】ホイールの正面側構造を表した正面斜視図で
ある。
【図17】ホイールの背面側構造を表した背面斜視図で
ある。
【図18】スノーチェーンについて説明する図である。
【図19】カバーの開閉状態を表した正面斜視図であ
る。
【図20】ホイール背面側の内部構造を表した背面斜視
図である。
【図21】保管庫の詳細な構造を示す部分拡大図であ
る。
【符号の説明】
A30,B30 ホイール A32,B32 スノーチェーン保管庫 A33,A34,A42g,B33,B33a,B3
4,B34a 掛かり穴 A38,B38 補強スポーク A40,A62,A130,B40,B62,B130
カバー A42,B42 ヒンジ A42a,A57a,A57b 貫通穴 A42b 突出部 A42c クレビス部 A42d ピンボルト A44 放熱穴 A50,B50a,B50b スノーチェーン A51,A52,A72,B51,B52,B72 緩
衝スプリング A51a,A51b,A51c,A51d,B51a,
B51b,B51c,B51d Uボルト A53a,A53b,A76,B53a,B53b,B
53c,B53d,B76 輪部 A54,B54a,B54b ワイヤ A54e 掛かり部 A55,A56,A79,B55,B56,B79 ね
じれ止め用ワイヤガイド A57,B57a,B57b 摩擦副材 A57g 溝 A58,B58a,B58b スペーサ A59a,A59b,B59a,B59b コリット型
ボルト A60,B60 引っ張りワイヤ収納室 A62g 湾曲形凹部 A62r 湾曲リブ A70,B70 引っ張りワイヤ A74,B74 リタンスプリング A80,B80 連結輪 A82,A84,B82,B84 掛け部 A90,B90 ロック手段 A92,B92 閉めスプリング A94,B94 固定ボルト A120,A122,B122 シリングホーム A124,A220,A222,B124,B220,
B222 シリング A200,A202,B32a,B32b 引出穴 A210,A400,A410,B210 ボルト A300,B300 タイヤ A500 締めナット A501 大径ネジ穴 A510 ロックナット A511 小径ネジ穴 A520 中空ボルト A521 中空部 A522 狭地部 B37 隔壁 B85 中央掛かり部 B500 ボス B600,B601,B602,B603 ボルト穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−18205(JP,U) 実開 昭62−12509(JP,U) 実開 平2−56006(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 3/00 B60B 7/00 B60C 27/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホイール(A30、B30)に滑り止め具
    (A50、B50)を保管する保管庫(A32、B3
    2)と、装着する滑り止め具をホイール背面側から支持
    する背面側支持部材(A70、B70)を収納する収納
    (A60、B60)とを具備し、前記保管庫をホイー
    ル正面側に、前記収納室をホイール背面側に設けた保管
    庫付きホイール。
  2. 【請求項2】前記収納室を、ホイールの回転によって収
    納物が遠心方向に移動しないように、ホイール背面側に
    おいて、ホイールの外周縁部の内周面領域に設けた請求
    項1記載の保管庫付きホイール。
  3. 【請求項3】前記収納室は、水分の進入から収納物を保
    護する密閉構造を具備する請求項1又は2記載の保管庫
    付きホイール。
  4. 【請求項4】前記収納室に、収納室から取り出してもホ
    イールから完全に離脱しないようにその一部がホイール
    に固定される構造を有すると共に、収納状態においても
    収納室から露出する係合部(A76、B76)を有する
    背面側支持部材を収納した請求項1〜3いずれか1項に
    記載の保管庫付きホイール。
  5. 【請求項5】前記収納室から取り出した背面側支持部材
    に、再び収納状態に戻す弾性力を与える戻し手段を設け
    た請求項1〜4いずれか1項記載の保管庫付きホイー
    ル。
  6. 【請求項6】前記背面側支持部材に、滑り止め具使用時
    において、装着された滑り止め具が受ける衝撃を吸収す
    る緩衝手段を設けた請求項1〜5いずれか1項記載の保
    管庫付きホイール。
  7. 【請求項7】前記保管庫は、ホイール正面側の表面に形
    成した凹部と、この凹部を覆うカバーとで成る請求項1
    記載の保管庫付きホイール。
  8. 【請求項8】前記保管庫を複数個に分割すると共に、こ
    れら複数個の保管庫を、回転バランスが保てるように車
    軸を中心として平衡形になるように配置した請求項1〜
    7のいずれか1項記載の保管庫付きホイール。
  9. 【請求項9】前記凹部をタイヤを支持するホイール本体
    部品に直に型取って形成した請求項7記載の保管庫付き
    ホイール。
  10. 【請求項10】前記カバーに、閉じる方向に弾性力を与
    える閉め手段を設けた請求項7記載の保管庫付きホイー
    ル。
  11. 【請求項11】前記保管庫に、保管庫内で滑り止め具
    移動しないように所定の移動制限手段を設けた請求項1
    〜10のいずれか1項に記載の保管庫付きホイール。
  12. 【請求項12】移動制限手段が保管庫に設けた溝である
    請求項11記載の保管庫付きホイール。
  13. 【請求項13】ホイールを貫通すると共に、保管庫から
    熱を逃がす放熱穴を設けた請求項1〜12のいずれか1
    に記載の保管庫付きホイール。
  14. 【請求項14】保管庫は、水分の侵入から保管物を保護
    する密閉構造を有する請求項1〜13のいずれか1項
    記載の保管庫付きホイール。
  15. 【請求項15】前記滑り止め具は、貫通穴を有する摩擦
    副材(A57)と、その貫通穴を貫通するワイヤ材(A
    54)とを有する請求項1〜14のいずれか1項記載の
    保管庫付きホイール。
  16. 【請求項16】前記滑り止め具は、断面径が摩擦副材よ
    りも小さく、摩擦副材の動きを制限するスペーサ(A5
    8)を摩擦副材の間に有する請求項15記載の保管庫付
    きホイール。
  17. 【請求項17】前記滑り止め具は、摩擦副材の移動を、
    若しくは摩擦副材とスペーサとの移動を防止すると共
    に、ワイヤ材に固定されるコリット型ボルトを具備する
    請求項15又は16項記載の保管庫付きホイール。
  18. 【請求項18】前記滑り止め具は、装着時において、所
    定の係合具によって背面側支持部材と係合する構造を有
    する請求項1〜17のいずれか1項に記載の保管庫付き
    ホイール。
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