JP3354007B2 - 液体浄化装置 - Google Patents

液体浄化装置

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JP3354007B2 JP16381994A JP16381994A JP3354007B2 JP 3354007 B2 JP3354007 B2 JP 3354007B2 JP 16381994 A JP16381994 A JP 16381994A JP 16381994 A JP16381994 A JP 16381994A JP 3354007 B2 JP3354007 B2 JP 3354007B2
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本 昭 壽 杉
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有限会社みかづき文化会館
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体浄化装置に関し、
詳しくは、浄化液量や浄化効率が高くかつコンパクトで
設置工事が容易なプール水浄化装置などの液体浄化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、河川水や海水あるいは排水か
ら飲料水を得るために飲料に不適な様々な汚染物質、悪
臭(異臭)物質、不純物を濾過する濾過材として多孔質
セラミックスフィルタを用いる濾過装置が提案され、ま
た使用されている。一方、最近、井戸水や水道水中に少
量含まれる有機物や無機物等のために悪臭(異臭)や味
のまずさなどを除くための浄水器等が多く上市されてい
るが、この中にも多孔質セラミックスフィルタを用いる
ものが多く用いられている。
【0003】また、ビール、ワイン、日本酒、醤油など
を醸造する時のように発酵生成物から固形物や不純物を
除去する場合やソース、ジュース、果汁、食物油などを
食物から得るために固形分や不純物を除去する場合など
にも多孔質セラミックスフィルタが用いられている。こ
のように、上述した飲料水や酒類、果汁、ジュース、ソ
ース、食物油などは、飲用または食用に供されるもので
あるので、浄化装置の性能は極めて厳しい性能が要求さ
れ、工業的規模で行う場合には、大型化が求められてい
る。
【0004】一方、最近の環境汚染に対する関心の高ま
りから、工場排水の水質については、厳しい規制が行わ
れ、排水浄化のための浄化装置の高性能化、大型化が求
められている。さらには、将来、種々の営業活動に伴う
排水、学校、施設等々の排水、家庭排水や生活排水につ
いても規制の動きがあり、小型から大型までの種々のタ
イプの高性能かつ低コストの浄化装置が求められてい
る。
【0005】ところで、近年のフィットネスブームに伴
い、健康増進やストレス解消に適した全身運動として水
泳を行うものが増え、老若男女を問わずプールに親しむ
ものが増えている。これに伴い、水泳をより安全かつ衛
生的に楽しむために、プールの衛生状況、特に水質に対
する関心が高まっており、このプールの水質を決定する
浄化装置に対する要求はますます厳しいものとなってき
ており、高性能化、およびそれに伴う大型化が進んでい
る。
【0006】ここで、プール水浄化装置を代表例として
説明すると、プール水浄化装置は、一般的にプール水に
含まれるゴミ、髪の毛等の不純物を取り除く前濾過
置、濾過装置、吸着浄化装置、プール水の殺菌を行う殺
菌装置等を有するものであり、さらに必要に応じて、
装置に濾過助剤を供給する装置や、また温水プールで
あればプール水の加温手段等が接続されて構成されるも
のであり、通常、プール水はこの浄化装置とプールとの
間を循環されることにより浄化され、衛生的に保たれて
いる。
【0007】このような状況の中、プールの浄水設備に
適用される濾過装置として、多孔質セラミックスフィル
タが多く用いられている。多孔質セラミックスフィルタ
は、プール、特に温水プールの濾過に好ましい極めて微
細な濾過空間を立体的に有し、従来のフィルタでは濾過
することが不可能であった、人体より放出される油分等
の有機質も好適に濾過することが可能である。
【0008】ところで、プールを新規に建造する場合に
は、プールそのものを建造する工事等、他の作業との兼
ね合いがあるため、現場における浄化装置の設置作業
は、できるだけ簡易に行うことができ、かつ、できるだ
け短期間で終了することが望ましい。このことは既存の
プールの浄化装置を新規な装置に交換する場合でも同様
であり、特に一年中利用される温水プールの場合には、
いわゆるクロージングタイムを短くするためにも重要な
ことである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プール水浄
化装置、特に浄化能力の優れた高性能なものは大型であ
るので、このような装置を搬送するためには大型の搬送
手段が必要である等、各種の困難が伴う。しかも、プー
ルの利用効率や利用設備の拡充や設備の建設面積の制限
等から、通常はプール水浄化装置は比較的狭い制限され
た場所に設置されるうえ、前述のように、目的物に応じ
た複数種の濾過装置や、各種の殺菌装置、吸着装置等、
多数の構成要素を有するものであり、これらを接続する
配管は複雑なものとなってしまう。
【0010】さらに、設置現場においては、クレーン、
ホイスト等の機械・工具等の使用も制限される。そのた
め設置現場における浄化装置の設置作業は、時間がかか
り、かつ困難なものとなってしまっている。
【0011】また、このような問題は、飲料水、酒類、
液体調味料などの浄化装置についても同様である。この
ため、高性能な浄化能力を持ったコンパクトな多孔質セ
ラミックスフィルタを用いる液体の浄化装置が求められ
ている。
【0012】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、不純物の濾過や吸着浄化や殺菌
等、プール水浄化装置などの未浄化液体を浄化する液体
浄化装置に要求される能力を好適に満足させ、しかも低
コストでコンパクトで設置工事の容易な液体浄化装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、濾過手段と吸着浄化手段と殺菌手段とを
有する液体浄化装置であって、円筒状側壁を有し、前記
濾過手段または前記吸着浄化手段のいずれか一方が収納
される内側タンクと、この内側タンクの外側に設けら
れ、前記内側タンクと同軸の円筒状側壁を有し、前記濾
過手段または前記吸着浄化手段の他方が収納される外側
タンクと、前記内側タンクと前記外側タンクとを連通す
る液体流路とを備え、前記濾過手段から前記吸着浄化手
段に至る前記液体流路の途中に前記殺菌手段を有すると
ともに、前記濾過手段として浄化前の液体と接触する外
周面および浄化前の液体が流れる中心貫通孔を限定する
内周面とを有する筒状体からなり、この筒状体の外周面
と内周面との間の肉厚部にその軸線方向に浄化後の液体
が流れる複数の貫通孔を有する円筒状フィルタを利用す
ことを特徴とする液体浄化装置を提供するものであ
る。
【0014】また、本発明は、上記液体浄化装置であっ
て、さらに前記濾過手段と前記殺菌手段との間に設けら
れる限外濾過手段を備えることを特徴とする液体浄化装
置を提供するものである。
【0015】ここで、前記殺菌手段は、前記外側タンク
上部あるいは下部の、前記濾過手段または前記吸着浄
化手段が収納されていない部分、もしくは前記内側タン
クと前記外側タンクとを連通する流体流路を構成する外
部配管の途中あるいはその両方に配設されるのが好まし
い。
【0016】また、前記濾過手段が、円筒状の多孔質
ラミックスフィルタを利用する濾過手段で、前記吸着浄
化手段が少なくとも活性炭を利用する吸着浄化手段で、
さらに前記殺菌手段が少なくとも紫外線を利用する殺菌
手段であるのが好ましい。
【0017】
【0018】また、前記液体が、プール水であるのが好
ましい。
【0019】
【発明の作用】本発明の液体浄化装置は、プール水など
の液体の流路によって連通された同軸の円筒状側壁を有
する内側タンクおよび外側タンクを有する二重タンク構
造を有し、内側タンクに濾過手段あるいは吸着浄化手段
のいずれか一方が、外側タンクに他方が配設され、さら
に、濾過手段から吸着浄化手段に至る液体流路の途中
に、殺菌手段が配設されることをその基本構成とする。
【0020】すなわち、本発明の液体浄化装置において
は、通常は別途配設されるプール水等の未浄化液体の濾
過装置、殺菌装置および吸着浄化装置を一体的に有し、
しかも、二重タンク構造を有することにより、濾過装置
と吸着浄化装置の一方を上記内側タンクに、他方を上記
外側タンクにというように両タンクに別々に収納し、
かも両者をつなぐ液体流路に殺菌手段を配置した構成と
なる。そのため、不純物の濾過や殺菌等、プール水浄化
装置などの液体浄化装置に要求される能力を好適に満足
することができ、しかもコンパクトで設置工事も容易で
ある。
【0021】ここで濾過手段としては、円筒状の多孔質
セラミックスフィルタを利用する濾過装置、吸着浄化手
段としては少なくとも活性炭を利用する吸着浄化装置、
殺菌手段としては少なくとも紫外線を利用する殺菌装置
を用いることができ、殺菌手段としてオゾン発生装置を
併用することもでき、浄化度の高い浄化液体を得ること
ができる。
【0022】特に、濾過装置の円筒状フィルタとして、
浄化前のプール水などの液体と接触する外周面および浄
化前液体が流れる中心貫通孔を限定する内周面とを有す
る筒状体からなり、この筒状体の外周面と内周面との間
の肉厚部にその軸線方向に浄化後の液体が流れる複数の
貫通孔を有する多孔質セラミックスフィルタを利用する
ことにより、優れた処理能力と濾過手段の大幅な小型化
とを両立することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の液体浄化装置について、添付
の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。以
下の説明では、液体浄化装置の代表例としてプール水を
浄化するプール水浄化装置について説明するが、本発明
は、これに限定されるわけではない。
【0024】図1は、本発明のプール水浄化装置を利用
するプール水浄化システムの基本構成の一例を概念的に
示す図である。同図に示されるプール水浄化装置システ
ム(以下、浄化システムとする)は、プール12からオ
ーバーフローしたプール水を貯留するオーバーフロータ
ンク14と、プレフィルタ16a,16bと、プール水
循環用ポンプ18a,18bと、本発明のプール水浄化
装置10(以下、浄化装置10とする)と、限外濾過装
置22と、浄化装置10の逆洗装置28と、限外濾過装
置22の逆洗装置30と、濾過助剤供給装置32と、ス
ラリーポンプ34とを有する。
【0025】ここで、図1には本発明の浄化システムの
基本構成のみを示すものであるので、図示例の浄化シス
テムには、浄化システムにおいて通常用いられる種々の
タンク、例えば、塩素タンク、アルカリタンクなどのタ
ンク類、バルブ、配管、熱交換器等の機器類を必要に応
じて有していることはもちろんである。
【0026】オーバーフロータンク14は、プール12
からオーバーフローしたプール水、あるいは自然排水も
しくはポンプ等により強制排水されたプール水を一時的
に貯留するものであり、所定量のプール水を配管を通し
てプレフィルタ16a,16bに供給する。
【0027】プレフィルタ16a,16bは、カーボン
フィルタなどをタンク内に配置したものからなり、オー
バーフロータンク14から流出したプール排水中に含ま
れ、あるいは浮遊している髪の毛、糸くず、絆創膏やゴ
ミなどの粗大な不純物を除去するためのもので、後段の
本発明の浄化装置10によるプール水浄化(特に、後述
する多孔質セラミックスフィルタ20による濾過)をス
ムーズに行わせるために設けられる。プレフィルタは1
個であっても3個以上あってもよい。
【0028】ポンプ18a,18bは、循環ポンプであ
ってプール水を本発明の浄化装置10の流路内で流動さ
せるためのエネルギを与えるものであればどのようなも
のでもよい。この循環ポンプは1台のポンプであっても
よいし、複数のポンプを並列または直列に配置したもの
であってもよい。ポンプ18a,18bからのプール水
は、次いで本発明の浄化装置10によって精密濾過、殺
菌および吸着浄化される。
【0029】図2に、この浄化装置10の概略断面図が
示される。同図に示されるように、浄化装置10は、上
下面が閉塞する同軸円筒状側壁を有する二重構造タンク
の外側タンク80および内側タンク82を有する装置本
体10aと、集水部88と、殺菌装置90とより構成さ
れる。また、二重タンク構造の内側ケーシング(円筒状
隔壁、上下壁面、蓋などによって構成される)83によ
って囲撓される内側タンク82内には精密濾過手段84
が収納され、また、内管側ケーシング(円筒状隔壁)8
3と外側ケーシング(同軸円筒状外壁、上下壁面などに
よって構成される)81との間の外側タンク80内の主
要部分には吸着浄化手段86が収納され、その上部の吸
着浄化手段86が収納されていない部分には殺菌手段を
構成する紫外線ランプ92が配置される。
【0030】ポンプ18a,18bからのプール水は、
バルブ84aを経て内側タンク82内に流入され、精密
濾過手段84によって濾過される。精密濾過手段84
は、多孔質セラミックスフィルタ(以下、セラミックス
フィルタとする)20によってプール水中に持ち込まれ
てあるいは生成されて混在している浮遊金属塩類、油
分、汚れなどの有機物、不純物、細菌などの微細粒子、
例えば0.25〜1μm程度の微細粒子まで濾過して、
プール水を浄化するための装置である。精密濾過手段8
4には、上述した0.25〜1μm程度の微細粒子まで
濾過可能なセラミックスフィルタ20が複数本、例えば
100〜150本が装着されている。
【0031】セラミックスフィルタ20としては、通常
の円筒状等の各種のものが利用可能である。例えば、長
さ500mm、内径50mm、外径85mmの市販のセ
ラミックスフィルタを用いることができる。しかし、好
ましくは、本出願人による特開平5−253451号公
報に開示される、浄化する前のプール水と接触する外周
面およびプール水が流れる中心貫通孔を限定する内周面
とを有する筒状体からなり、この筒状体の外周面と内周
面との間の肉厚部にその軸線方向に浄化後の液体が流れ
る複数の貫通孔を有するセラミックスフィルタが好適に
利用される。このセラミックスフィルタを利用すること
により、優れた処理能力と精密濾過手段84の大幅の小
型化とを両立することができ、高性能かつ小型の浄化装
置10を実現することが可能となる。
【0032】このセラミックスフィルタ20としては、
一例として、図3(a)および(b)に示すように、外
周面42aおよび内周面42bを有する円筒状体42か
らなり、円筒状体42の肉厚部42cに円筒状42の軸
線に平行な複数の貫通孔43を有するものが挙げられ
。図示例では貫通孔43は、円筒状体42に10個穿
設され、その断面形状は長円状であるが、数および形状
は特に限定されるわけではない。通常のセラミックスフ
ィルタは、単純な円筒状体であるのに対し、このセラミ
ックスフィルタ20は、円筒状体42の肉厚部42cに
少なくとも一次濾過したプール水を流すための複数の貫
通孔43が設けられている。従って、このセラミックス
フィルタ20は、以下に述べる2つの方式に従って使用
するのが効果的である。
【0033】(1) 円筒状体42の外周面42aのみなら
ず内周面42bにも濾過助剤をプレコートし、円筒状体
の内周面42bによって形成される中心貫通孔44にも
浄化前のプール水を流して、外周面42aおよび内周面
42bの両方に未浄化プール水を接触させ、浄化したプ
ール水を貫通孔43から回収することができるので、プ
ール水の処理能力を大幅に向上させることができる。
【0034】(2) 一方、このセラミックスフィルタ20
においては、円筒状体42の外周面42a、さらに必要
があれば貫通孔43の内周面(特に、中心側の内周面)
を濾過助剤によってプレコートし、未浄化プール水を外
周面42aに接触させ、一次浄化プール水を貫通孔43
に集め、さらにこの一次浄化プール水をセラミックスフ
ィルタを透過させて、もう一段すなわち二次浄化して高
精度に浄化された二次浄化プール水を中央貫通孔44か
ら回収するようにすることができるので、プール水の浄
化度を著しく向上させることができる。
【0035】なお、本発明においては、これ以外にも本
出願人に係る前記特開平5−253451号公報の図
4、図11〜図17に開示される各種のセラミックスフ
ィルタも好適に利用可能である。
【0036】このような本発明のセラミックスフィルタ
20は、内側タンク82内において、図4(a)、
(b)、図5(c)、(d)、および図6に示すよう
に、接合部材120によって複数本(図示例では3本
なお、これに限定されないのはもちろんである)が接合
され、カバー51とジャケット52との間に挟持された
プール水浄化用フィルタ組立体(以下、フィルタユニッ
トという)50としてジャケット52のねじ部53によ
ってねじ止め(固定)される。
【0037】図4(a)〜図6に示すフィルタユニット
50は、カバー51と、ジャケット52と、接合部材1
20と、セラミックスフィルタ20と、セラミックスフ
ィルタ20をカバー51とジャケット52との間で挟持
する植込みボルト54およびナット55とからなる。
【0038】カバー51は、図4(a)、(b)に示す
ように、中央にセラミックスフィルタ20の中心貫通孔
44に略等しい内径の開口56bを有し、セラミックス
フィルタ20の貫通孔43を閉塞する中空円板状の縁部
56aと、この縁部56aから略90°間隔で立ち上が
り、開口56b上の中心で十字状に交差する4本のL字
状腕部材57とを有し、4本の腕部材57の交差部に
は、植込みボルト54が貫通する開口58bを有する支
持部58aが形成される。図示例のカバー51において
は、4本の腕部材57のうちの1本の肉厚が厚く、肉厚
の厚い腕部材57にはノズル59が取り付けられ、セラ
ミックスフィルタ20の中央貫通孔44を洗浄するよう
になっている。ノズル59には、シャワー洗浄用ワンタ
ッチカプラが取り付けられている。ここで、カバー51
はパッキン60を介してセラミックスフィルタ20の一
方の端部に取り付けられる。
【0039】一方、ジャケット52は、図5(c)に示
すように、ジャケット本体61とジャケットカバー62
とからなり、ジャケット本体61は、円筒状体からな
り、その上端側でセラミックスフィルタ20の中心貫通
孔44に対応してほぼ同径に設けられた中心孔63を有
し、この中心孔63の下端側は閉塞し、閉塞下端部の中
心には植込みボルト54と螺合するめねじ部61bが形
成される。ジャケット本体61の上端側には、中心孔6
3と外周面61aとを連通する複数の、図示例では10
個の、長円状の連絡孔64が母線方向に斜行するように
穿設されている。また、ジャケット本体61の中心孔6
3の外側にはセラミックスフィルタ20の複数の貫通孔
43に対応し、この貫通孔43に連通する複数の貫通孔
65が形成される。図示例では貫通孔65は浄化済プー
ル水を流す流路を形成し、セラミックスフィルタ20の
貫通孔43に1つ1つ対応して10個設けられ、途中で
拡径している。ジャケット本体61の下端部外周にはね
じ部67を有し、ジャケットカバー62のねじ部68と
螺合し、カバー62を液密に固定し、ジャケット本体6
1の下端とカバー62の上側との間に空間69を形成す
る。ジャケットカバー62の下側には空間69と連通す
る排出口70aを形成し、外周面にねじ部53が形成さ
れた凸部70が形成される。ここで、ジャケット本体6
1は図4(d)に示すように未浄化プール水が流出する
連通孔64と浄化済プール水が流出する貫通孔65とが
互い違いに10個ずつ、合計20個形成される。
【0040】ところで、セラミックスフィルタ20の下
端部は、パッキン71、ステンレスリング72、パッキ
ン73を介してジャケット52に取り付けられる。ここ
で、パッキン71、ステンレスリング72およびパッキ
ン73は、セラミックスフィルタ20とほぼ同様の断面
形状を有し、セラミックスフィルタ20の複数の周辺貫
通孔43とジャケット52の貫通孔65とのみが連通
し、セラミックスフィルタ20の中心貫通孔44とジャ
ケット52の中心孔63とのみが連通するように構成さ
れている。従って、浄化済プール水と未浄化プール水と
が混合することはない。ここでパッキン60,71,7
3は通常バイトンパッキン、ゴムパッキン、例えば、シ
リコンゴム、テフロン、フッ素ゴム、等々の液体用パッ
キンを用いることができる。
【0041】さらに、接合部材120は、図6に示すよ
うに第1部材122と第2部材124とからなり、セラ
ミックスフィルタ20との接合部分はいずれも同じ構成
を有し、第1部材122の下端内周のねじ部123と第
2部材124の上端外周のねじ部125とは螺合し、両
者をOリング等を用いて液密に固定するように構成され
ている。両部材のセラミックスフィルタ20との接合部
分には、前述のジャケット52の接合部分と同様の構成
を有している。
【0042】すなわち、両部材122と124は、いず
れも円筒状体からなり、セラミックスフィルタ20との
接合端でセラミックスフィルタ20の中心貫通孔44に
対応してほぼ同径に設けられた中心孔126を有し、中
心孔126の他端側は閉塞し、閉塞端部中心には植込ボ
ルト54を通すためのほぼ同径の貫通孔(ねじ穴であっ
てもよい)127が設けられ、閉塞端側の中心孔126
の周辺部には中心孔126と両部材の外周面122aお
よび124aとを連通する複数、図示例では10個の長
円状の連絡孔128が母線方向に斜行するように穿設さ
れている。中心孔126と両部材の外周122aおよび
124aとの間の肉厚部分にはセラミックスフィルタ2
0の複数の貫通孔43に対応し、この貫通孔43に連通
する複数の貫通孔130が形成される。図示例では貫通
孔130は浄化済プール水を流す流路を形成し、セラミ
ックスフィルタ20の貫通孔43に1つ1つ対応して1
0個設けられ、途中で拡径している。
【0043】一方、両部材122および124の接続側
端の外周部分にはそれぞれめねじ部123およびおねじ
部125が設けられ、中心部分には互いにOリング等を
介して液密に突接する円筒状凸部122bおよび124
bが設けられており、両部材を螺合固定時に両部材の貫
通孔130が連続する空間132を形成するように第2
部材124の凸部124bの外周側には凹部133が設
けられている。
【0044】セラミックスフィルタ20と接合部材12
0との接合は、ジャケット52との接合(図5(c)参
照)の際に用いたパッキン71、ステンレスリング72
およびパッキン73を介して行う。
【0045】このような構成によって、浄化済プール水
は図中矢印Eで示されるように上側のセラミックスフィ
ルタ20の貫通孔43から第1部材122の貫通孔13
0、空間132、第2部材の貫通孔130を通って、下
側のセラミックスフィルタ20の貫通孔43に流下す
る。一方、上側のセラミックスフィルタ20の中心孔4
4を流下してきた未浄化プール水は図中矢印Fで示され
るように、第1部材122の中心孔126、連絡孔12
8を経て外周面122aに至り、外側から第2部材の外
周面124aから連絡孔128を経て中心孔126を通
って、下側のセラミックスフィルタ20の中心孔44に
流下する。こうして、セラミックスフィルタ20の外側
と中心孔44内との未浄化プール水を混合して、再び中
心孔44に戻すことにより、プール水の浄化効率を上げ
ることができる。
【0046】フィルタユニット50はジャケット52、
パッキン73、ステンレスリング72、パッキン71、
セラミックスフィルタ20、パッキン60を下から積み
重ね、また同様にして接合部材120によって複数のセ
ラミックスフィルタ20を接合して、植込みボルト54
をジャケット52の中心孔63のねじ部63をねじ込ん
で植込み、カバー51の開口58bに通してパッキン6
0上に積み重ね、カバー51の支持部58a上に突き出
ている植込みボルト54のねじ部にナット55を螺合
し、ナット55によって支持部58aを締め付け、一体
化される。
【0047】ここで、カバー51は図示のものに限定さ
れず、1枚の円板にセラミックスフィルタ20の中心貫
通孔44に連通する開口を設けた構造であってもよい
し、ジャケット52の構造もジャケット本体61とジャ
ケットカバー62とが一体構造であってもよい。
【0048】このようなフィルタユニット50において
は、まず、後述する濾過助剤供給装置32から供給され
る種々の濾過助剤をセラミックスフィルタ20の外周面
42aおよび内周面42bに予めプレコートしておく。
そして、バルブ84aを得て内管82に導入された浄化
すべきプール水をカバー51の開口56bを通してセラ
ミックスフィルタ20の中心貫通孔44にも導入して外
周面42aのみならず、内周面42bにも加圧接触させ
て、プール水中の不純物を主に濾過助剤に吸着させ、さ
らにセラミックスフィルタ20で濾別して、清浄水のみ
を透過し、貫通孔43に流入させる。貫通孔43に流入
した清浄水はジャケット52の貫通孔65、空間69、
排出口70aを経て、フィルタユニット50から排出さ
れ、精密濾過装置21から流出する。一方、中心貫通孔
44に導入された未浄化プール水はジャケット52の中
心孔62、連絡孔64を経て、フィルタユニット50の
外部に排出され、再び濾過に供される。
【0049】一方、後述する逆洗装置28によるフィル
タユニット50の逆洗においては、ジャケット52の排
出口70aから気液2相のジェット水流を導入し、この
ジェット水流が、空間69、貫通孔65を経てセラミッ
クスフィルタ20の貫通孔43に導入され、貫通孔43
からセラミックスフィルタ20の外周面42aおよび内
周面42bに向かって噴出して、セラミックスフィルタ
20内に捕獲されていた不純物および外周面42aおよ
び内周面42bにプレコートされていた濾過助剤や濾滓
を吹き飛ばして除去する。逆洗後、外周面42aは内管
82内に設けられたノズルからのシャワーによって、内
周面42bはノズル59のワンタッチカプラに水ホース
を接続し、ノズル59からのシャワーによってもう1度
洗浄する。セラミックスフィルタ20の中心貫通孔44
内を洗浄した水はジャケット52の中心孔63、連絡孔
64を通ってユニット外に排出される。このように、本
ユニット50においては大量のプール水の濾過もセラミ
ックスフィルタ20の逆洗もスムーズに行うことができ
る。
【0050】図示例の浄化装置10においては、セラミ
ックスフィルタ20によって濾過されたプール水は、バ
ルブ84bを経て集水部88によって集水され、殺菌装
置90に流入する。
【0051】殺菌装置90は、プール水中に含まれる大
腸菌やブドウ状球菌などの細菌やウィルスを殺菌、滅菌
および不活化するためのもので、透明の石英ガラス管内
に挿入されたオゾンランプおよび紫外線ランプにより、
前記石英ガラス管の外側を循環する濾過後のプール水を
殺菌するばかりでなく、石英ガラス管内に酸素ガスや乾
燥空気を送気して前記オゾンランプおよび紫外線ランプ
によりオゾンを発生させ、発生したオゾンを含む空気を
プール水中に十分にバブリングして攪拌し、小さな気泡
として混合させプール水をオゾンによる酸化殺菌を行う
ものである。通常、プール水は塩素殺菌が行われるが、
この紫外線殺菌およびオゾン殺菌はプール水に混入され
る塩素剤の効果をより一層効果的にするものである。
【0052】殺菌装置90によって殺菌されたプール水
は、外側タンク80内に配置される殺菌用紫外線ランプ
92によって殺菌され、吸着浄化手段86によってさら
に吸着浄化される。前述したように、外側タンク80内
には、上部に殺菌のための紫外線ランプ92と、主要部
に吸着浄化層からなる吸着浄化手段86とが配置され
る。バルブ90aを経て外側タンク80内に上部から流
入したプール水は、まず紫外線ランプ92から照射され
る紫外線によって再度殺菌され、次いで吸着浄化手段8
6に流入する。
【0053】吸着浄化手段86の吸着浄化層は、ゼオラ
イト、活性炭、シリカゲルなどの吸着剤が充填されたも
のであって、濾過および殺菌後のプール水中に含まれて
いる汗や尿などから発生したアンモニアや殺菌装置90
および紫外線ランプ92で分解された細菌、色素および
結合塩素などを吸着剤の吸着作用等により吸着して除去
するためのものである。吸着剤としては、人体に有害な
物質をプール水中に溶解させるものでなければなんでも
よいが、ゼオライトおよび活性炭さらにはシリカゲルな
どが好ましい。ここで、特に、ゼオライトは、上述のア
ンモニアを吸着除去するもので、活性炭は特に、臭気成
分、色素、プール水の結合塩素などを吸着除去し、シリ
カゲルは、特にタンパク質を選択的に除去する。
【0054】吸着浄化手段86によって浄化されたプー
ル水は、装置本体10aの底面より流出し、バルブ86
aを経て限外濾過装置22に流入する。
【0055】図示例においては、浄化装置10は濾過手
段と殺菌手段と吸着浄化手段とを有する装置本体10a
とは別に、オゾンおよび紫外線殺菌を行う殺菌装置90
を有するものであったが、本発明はこれに限定はされ
ず、特に殺菌装置90は設けずに、外側タンク80内に
紫外線ランプ92の他にオゾン発生装置(あるいは酸素
または空気バブリング装置)を設け、殺菌装置90と同
様のオゾンおよび紫外線殺菌を行う装置を配置してもよ
く、あるいは、逆に図示例のように殺菌装置90を有す
る場合には、紫外線ランプ92を設けなくてもよい。ま
た、殺菌装置90を設けずに、紫外線ランプ92のみで
殺菌を行う構成としてもよい。
【0056】また、図示例の浄化装置10は内側タンク
82に精密濾過手段84を配置し、外側タンク80に殺
菌手段(紫外線ランプ92)および吸着浄化手段86を
配置する構成を有するものであるが、本発明はこれに限
定はされず、内側タンク82に殺菌手段(92)および
吸着浄化手段86を、外側タンク80に精密濾過手段8
4を配置した構成であってもよい。さらに、浄化装置1
0を上下方向に複数段に分割し、精密濾過手段84の上
あるいは下に殺菌手段および吸着浄化手段86を配置し
てもよい。また、殺菌手段は吸着浄化手段86と同一の
タンク内に配置されているが、精密濾過手段84と同じ
タンク内に配置してもよい。なお、図示例の浄化装置1
0は、天地をいずれの方向に設置してもよい。
【0057】本発明の浄化装置10においては、精密濾
過手段84、ならびに殺菌手段(92)および吸着浄化
手段85の少なくとも1つまたは2つを各々、あるいは
組み合わせてユニット化して、交換やメンテナンスの際
にはユニット(例えば、精密濾過ユニットとして)ごと
取り外し可能に構成してもよい。また、精密濾過手段8
4のフィルタユニット50の個々を独立した構成とし
て、フィルタユニット50を一本毎にカセット的に交換
可能に構成してもよい。また、このようなカセット化は
複数本のフィルタユニット50で行ってもよい。さら
に、フィルタユニット50を軸線に2段あるいはそれ以
上配置してもよく、また、フィルタユニット50を軸線
方向に分割可能にして、それごとに交換可能に構成して
もよい。
【0058】浄化装置10によって高度に浄化されたプ
ール水は、次いで限外濾過装置22に流入し、より高度
に浄化され、プール12に戻される。限外濾過装置22
は、セラミックスフィルタ20で分離除去できない菌類
よりもさらに小さいウィルス、例えば、エイズウィル
ス、インフルエンザウィルス、日本脳炎ウィルス、肝炎
ウィルス類等や、タンパク質類等を分離除去するための
もので、中空糸膜などの限外濾過膜を多数配列したもの
である。
【0059】人体などから発生し、プール水中に混入す
る不純物のうち、セラミックスフィルタ20によって、
大腸菌、コレラ菌、チフス菌、緑膿菌等の細菌類などの
ようなほぼ、0.2〜0.5μm以上の直径を持つ不純
物粒子が除去されるが、これ以下の直径を持つ不純物粒
子は除去できない。そこで限外濾過装置22において
は、中空糸膜などの限外濾過膜によってプール水中に残
存している0.001〜0.2μm程度の粒子径を持つ
タンパク質類(例えば、0.002〜0.01μm)お
よびウィルス類(例えば、0.01〜0.2μm)なら
びにセラミックスフィルタで完全に除去できなかった細
菌類(例えば、0.2〜0.5μm)を除去している。
しかし、プール水中に必要なイオン、例えばNa+ など
の金属イオン、Cl- などの陰イオン等のイオンや分子
類は限外濾過膜を透過する。
【0060】従来、このような限外濾過膜のように細か
いフィルタを使用して大量のプール水を濾過しようとし
た場合にすぐに目詰まりを生じ、濾過が不可能であった
が、図示例においては、限外濾過の前に、予めプール水
をセラミックスフィルタ20により精密濾過することに
より、はじめて大量のプール水の限外濾過を可能にして
いる。
【0061】ここで、限外濾過膜は、特に制限的ではな
く、公知の限外濾過膜、すなわち中空糸膜であればよ
く、例えば代表的にクラレUFフィルター(クラレ社
製)などを挙げることができる。また、このような中空
糸膜は、外側から内側に向けて限外濾過するものであっ
ても、逆に内側から外側に向けて限外濾過するものであ
ってもよい。さらに超音波発生器も、特に制限的ではな
く、超音波振動板を限外濾過器の外周に全面あるいは所
定間隔で配置するものなど、限外濾過膜に超音波を付与
できればどのようなものでよい。
【0062】なお、限外濾過装置22は、本発明の浄化
装置10の下流に配置されるのに限定はされず、例え
ば、浄化装置10内の集水部88と殺菌装置90との間
に配設されてもよい。
【0063】図示例の浄化システムは、前述のように、
セラミックスフィルタ20によるプール水の濾過を補助
し、さらにセラミックスフィルタ20の目詰まりを防止
するとともに逆洗を容易にする濾過助剤を供給する、濾
過助剤供給装置32を有する。
【0064】濾過助剤供給装置32は、浄化装置10
(精密濾過手段84)のセラミックスフィルタ20の濾
過能力を常に良好な状態に維持し、洗浄および逆洗を容
易にする濾過助剤層を形成するための濾過助剤を充填し
ておくもので、スラリーポンプ34によって浄化装置1
0内のセラミックスフィルタ20に供給する。すなわ
ち、セラミックスフィルタ20は微細な孔を有するた
め、直接的に濾過に用いると、この微細な孔がすぐに目
詰まりして、短時間のうちに濾過能力が低下し、浄化が
できなくなってしまう。このため、セラミックスフィル
タは一般的にその流入側面に、除去が容易な濾過助剤層
を形成して用いている。
【0065】濾過助剤としては、ケイソウ土や石灰など
の粉末状濾過助剤およびセルロース、パルプ繊維やアス
ベスト等の繊維状濾過助剤ならびにタンパク質の選択的
除去が可能なシリカゲルなどを用いるのが好ましい。従
って、前記セラミックスフィルタの流入側面には除去が
容易な粉末状濾過助剤からなる剥離層およびその上層に
繊維状濾過助剤からなる濾過層ならびにシリカゲル層を
形成しておくのが好ましい。
【0066】図1に示される模式図においては、浄化装
置10と濾過助剤供給装置32とが離れて配置されてい
るが、好ましくは、図7に示されるように、濾過助剤供
給装置32の一側面を円筒状の浄化装置10の側面に沿
った形状とし、両者を近接して配置することにより、浄
化システムをより小型化して省スペースを計ることがで
きる。
【0067】さらに図示例の浄化システムは、浄化装置
10(精密濾過手段84)のセラミックスフィルタ20
を洗浄するための逆洗装置28、および限外濾過装置2
2の限外濾過膜を洗浄するための逆洗装置30を有す
る。
【0068】逆洗装置28は、浄化装置10内のセラミ
ックスフィルタ20の濾過能力を常に良好な状態に保つ
ように、濾過効率が低下する前に、例えば、一定期間ご
とに前記セラミックスフィルタに堆積した濾滓を除去
し、前記セラミックスフィルタを洗浄するために、逆流
させ噴出させるための高圧空気含有洗浄水流、すなわ
ち、洗浄水と図示しない高圧空気源から供給される高圧
空気からなるジェット水流を発生させるためのもので図
示しないが洗浄水の流速を加速する循環回路と、高圧空
気と加速された洗浄水との混合器からなるが、特にこれ
に限定されるわけではない。
【0069】他方、限外濾過装置22の逆洗装置30
は、限外濾過膜の濾過効率の低下を防止し、常に高い効
率に維持するとともに高価な限外濾過膜の交換の頻度を
少なくするためのもので、洗浄水供給のためのタンク、
ポンプおよび超音波発生器からなる。
【0070】この限外濾過装置22の逆洗は、ポンプに
よってタンクから洗浄水を限外濾過装置22の出口側に
流入させ、限外濾過膜の内側から外側に逆流させて、限
外濾過膜に捕獲された不純物微細粒子を外側に流し出
し、この微細不純物粒子を含む洗浄水を限外濾過装置2
2の外部に排出する。この時、超音波発生器によって限
外濾過装置22の外周から中心に向けて超音波を発振さ
せ、限外濾過膜を超音波振動させて、捕獲されていた不
純物微粒子の逆洗除去を容易にし、逆洗効率を高めてい
る。
【0071】基本的に以上のように構成される図1に示
される浄化システムにおいては、プール12からオーバ
ーフローしたプール水は、オーバーフロータンク14に
流入し、カーボンフィルタなどのプレフィルタ16a,
16bにより髪の毛、ゴムなどの比較的大きな不純物を
除去された後、循環ポンプ18a,18bの作用により
浄化装置10に流入する。
【0072】プール水はバルブ84aを経て内側タンク
82内の精密濾過手段84に流入し、セラミックスフィ
ルタによって精密濾過され、内側タンク82より流出し
てバルブ84aを経て集水部88によって集水され、紫
外線およびオゾンを用いる殺菌装置90に流入して殺菌
され、バルブ90aを経て外側タンク80内に流入し、
まず紫外線ランプ92によって再度殺菌された後、活性
炭などを用いる吸着浄化手段86の吸着浄化層に流入し
てアンモニアなどの不快臭分子や殺菌装置24によって
死滅させられたウィルス類、細菌類を吸着除去した後、
浄化装置10から流出する。浄化装置10によって高度
に浄化されたプール水は、バルブ86aを経て限外濾過
器22に流入して限外濾過された後、浄化プール水とし
てプール12に戻される。
【0073】本出願人は、本出願人に係る特開平4−3
23470号に、中心に紫外線ランプおよびオゾン発生
用空気バブリングからなる殺菌手段を配置し、その外側
に同軸円筒状に吸着浄化手段、もっとも外側に多孔質
ラミックスフィルタを用いる精密濾過手段を配置して一
体化したプール水浄化装置およびさらに限外濾過手段を
殺菌手段と吸着浄化手段との間に配置して一体化したプ
ール水浄化装置を提案しているが、これらのプール水浄
化装置に用いる多孔質セラミックスフィルタは大径のも
のを特別注文で製造する必要があるためコスト高となっ
てしまう。これに対し本発明の液体浄化装置に用いられ
る多孔質セラミックスフィルタとしては、二重構造タン
クの内側タンクまたは外側タンクに収納できればよいの
で、セラミックスフィルタ自体の寸法には制限はなく、
従来公知の寸法あるいは規格で決められた寸法の従来公
知の、あるいは上市されているセラミックスフィルタを
用いることができるので、コスト的には大幅に低減する
ことができる。また、交換等も容易に行うことができ
る。
【0074】上述した例では、本発明の液体浄化装置の
精密濾過手段に利用される多孔質フィルタを多孔質セラ
ミックスフィルタを代表例として説明したが、本発明は
これに限定されず、多孔質セラミックスフィルタのよう
に非常に微細な孔を3次元的に有し、細菌などの微粒子
や生体から放出される油分等も濾過することが可能なも
のであれば、材質は特にセラミックスに限定されるもの
ではない。また、フィルタの孔部の大きさも処理する液
体中の除去対象となる不純物の粒子径に応じて適当なも
のを選べばよい。例えば、3次元構造の繊維状物をプレ
ス圧縮して得た圧縮ステンレスパイル、圧縮金属パイ
ル、カーボン繊維を圧縮したもの、焼結金属、樹脂ビー
ズを固めたものなど種々の材質の多孔質フィルタを挙げ
ることができる。
【0075】また、上述した実施例では、プール水の浄
化を行うプール水浄化装置を代表例として本発明の液体
浄化装置を説明したが、本発明はこれに限定されず、濾
過、殺菌、吸着浄化が必要な液体の浄化装置であれば、
どのようなものでもよく、例えば、飲料水、ジュース、
ビール、酒、液体調味料、医薬品等々の飲用、食用に供
する液体を始め、工業用水、工業用アルコールなどの工
業用液体、工場排水、1次あるいは2次処理水、海水等
々の液体を浄化する浄化装置を挙げることができる。
【0076】以上、本発明の液体水浄化装置について詳
細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の変更お
よび改良を行ってもよいのはもちろんである。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体浄化
装置は、通常は別途配設される液体の濾過装置、殺菌装
置および吸着浄化装置を一体的に有し、しかも、二重タ
ンク構造を有することにより、濾過装置あるいは吸着浄
化装置の一方を他方に収納し、しかも両者をつなぐ液体
の流路に殺菌手段を配置した構成となる。そのため、不
純物の瀘過や殺菌や吸着浄化等、液体浄化装置に要求さ
れる能力を好適に満足することができ、しかも低コスト
で、コンパクトで設置工事も容易な液体浄化装置であ
る。従って、本発明の液体浄化装置は、プール水を始め
として、飲料水、ジュース、酒類、液体調味料等の飲食
用液体、工業用水を始めとする工業用液体、排水、排
液、雨水、湖水、河川水、海水等々の浄化装置として好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプール水浄化装置の一実施例を利用
するプール水浄化システムの一例の概念図である。
【図2】 図1に示す本発明のプール水浄化装置の概略
断面図である。
【図3】 (a)および(b)は、それぞれ図2に示す
本発明のプール水浄化装置に用いられる多孔質セラミッ
クスフィルタの一実施例の上面図および断面図である。
【図4】 (a)および(b)は、それぞれ図2に示す
本発明のプール水浄化装置に用いられる浄化用フィルタ
組立体の一実施例の上面図および上側部分の断面図であ
る。
【図5】 (c)および(d)は、それぞれ図2に示す
本発明のプール水浄化装置に用いられる浄化用フィルタ
組立体の一実施例の下側部分の断面図およびA−A線矢
視図である。
【図6】 図2に示す本発明のプール水浄化装置に用い
られる浄化用フィルタ組立体の縦断面図である。
【図7】 濾過助剤供給装置の好ましい形状および配置
を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 プール水浄化装置 12 プール 14 オーバーフロータンク 16a,16b プレフィルタ 18a,18b ポンプ 20 多孔質セラミックスフィルタ 22 限外濾過装置 28,30 逆線装置 32 濾過助剤供給装置 80 外側タンク 81 外側タンクケーシング 82 内側タンク 83 内側タンクケーシング(隔壁) 84 精密濾過手段 86 吸着浄化手段 88 集水部 90 殺菌装置 92 紫外線ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04H 4/12 E04H 3/20 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 C02F 1/30 - 1/32 C02F 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濾過手段と吸着浄化手段と殺菌手段とを有
    する液体浄化装置であって、円筒状側壁を有し、前記濾
    過手段または前記吸着浄化手段のいずれか一方が収納さ
    れる内側タンクと、この内側タンクの外側に設けられ、
    前記内側タンクと同軸の円筒状側壁を有し、前記濾過手
    段または前記吸着浄化手段の他方が収納される外側タン
    クと、前記内側タンクと前記外側タンクとを連通する液
    体流路とを備え、前記濾過手段から前記吸着浄化手段に
    至る前記液体流路の途中に前記殺菌手段を有するととも
    に、前記濾過手段として、浄化前の液体と接触する外周
    面および浄化前の液体が流れる中心貫通孔を限定する内
    周面とを有する筒状体からなり、この筒状体の外周面と
    内周面との間の肉厚部にその軸線方向に浄化後の液体が
    流れる複数の貫通孔を有する円筒状フィルタを用いる
    とを特徴とする液体浄化装置。
  2. 【請求項2】前記殺菌手段は、前記外側タンクの上部あ
    るいは下部の、前記濾過手段または前記吸着浄化手段が
    収納されていない部分に配設される請求項1に記載の液
    体浄化装置。
  3. 【請求項3】前記殺菌手段は、前記内側タンクと前記外
    側タンクとを連通する液体流路を構成する外部配管の途
    中に配設される請求項1に記載の液体浄化装置。
  4. 【請求項4】前記殺菌手段は、前記外側タンクの上部あ
    るいは下部の、前記濾過手段または前記吸着浄化手段が
    収納されていない部分、および前記内側タンクと前記外
    側タンクとを連通する液体流路を構成する外部配管の途
    中の両方に配設される請求項1に記載の液体浄化装置。
  5. 【請求項5】前記濾過手段が、円筒状の多孔質セラミッ
    クスフィルタを利用する濾過手段で、前記吸着浄化手段
    が少なくとも活性炭を利用する吸着浄化手段で、さらに
    前記殺菌手段が少なくとも紫外線を利用する殺菌手段で
    ある請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液体浄化
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないしのいずれか1項に記載の
    液体浄化装置であって、さらに前記濾過手段と前記殺菌
    手段との間に設けられる限外濾過手段を備えることを特
    徴とする液体浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記液体が、プール水である請求項1ない
    のいずれか1項に記載の液体浄化装置。
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