JP3352604B2 - 薄膜素子の製造方法及びドライエッチング装置 - Google Patents

薄膜素子の製造方法及びドライエッチング装置

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JP3352604B2
JP3352604B2 JP07018497A JP7018497A JP3352604B2 JP 3352604 B2 JP3352604 B2 JP 3352604B2 JP 07018497 A JP07018497 A JP 07018497A JP 7018497 A JP7018497 A JP 7018497A JP 3352604 B2 JP3352604 B2 JP 3352604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等の薄
膜素子の製造方法及びその実施に使用するドライエッチ
ング装置に関し、さらに詳しくは、残留物による不良の
発生を低減でき、特に液晶表示装置用の薄膜トランジス
タの製造に好適な薄膜素子の製造方法及びその実施に使
用するドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表示素子として液晶を用いた液晶
表示装置は、テレビの表示装置やノート型パソコンのモ
ニタ表示装置等として盛んに用いられる傾向にあり、こ
のような分野に応用される液晶表示装置は、表示画面の
大面積化や高コントラスト化が要請されている。
【0003】ここで、液晶表示装置は、マトリクス状に
配列された表示絵素を選択し、表示絵素の絵素電極と、
これに対向する対向電極との間に電圧を印加することに
より、その間に介在する液晶の光学的特性を変化させ、
表示パターンを形成する。
【0004】マトリクス状に配列された表示絵素をスイ
ッチング素子により選択駆動するアクティブマトリクス
駆動法は、高コントラスト、高速応答速度が得られる利
点がある。このようなスイッチング素子の代表的なもの
として薄膜トランジスタ(以下、TFTと称す)があ
る。
【0005】図7はこのTFTの構造を示す。ガラス等
からなる絶縁性基板1の上にゲート電極2が形成されて
おり、これを覆って絶縁膜3が設けられている。更に、
その上に絶縁膜3を覆って基板全面にわたって、Si3
4等からなるゲート絶縁膜4が設けられている。ゲー
ト絶縁膜4の上にはSiからなる半導体層5がゲート電
極2を覆うように形成されている。この半導体層5の中
央部にはエッチングストッパ層6が設けられ、エッチン
グストッパ層6の両側部上には半導体層5に接して接触
抵抗を低下させるためのコンタクト層7a、7bがそれ
ぞれパターン形成されている。
【0006】コンタクト層7a上にはITO等の透明導
電性膜からなる絵素電極8aが形成されている。また、
コンタクト層7b上を合む絵素領域の広領域には絵素電
極8bが形成されている。更に、絵素電極8a上にコン
タクト層7aを覆うようにソース電極9がパターン形成
されている。また、絵素電極8bの上にコンタクト層7
bを覆うようにドレイン電極10がパターン形成されて
いる。
【0007】上記構造のTFTを製造するにおいて、コ
ンタクト層7a、7bのパターン形成を行う工程は、具
体的には、レジストの塗布、レジストのパターン形成、
レジストをマスクとしたコンタクト層用薄膜のエッチン
グ及びレジスト除去の工程を含んでいる。
【0008】このうち、レジストのパターン形成工程で
は、通常光照射によってレジストの化学的特性を変化さ
せて、光照射部分或いは光未照射部分のどちらかを化学
的な排除手段(通常は薬液による除去)により選択的に
排除する。
【0009】しかしながら、レジストのパターン形成過
程でのレジストの排除においては、排除の不完全な部分
がごく一部に存在する。このため、排除しきれなかった
レジストがマスクとなり、後工程であるコンタクト層用
薄膜をエッチングする工程において、不所望の領域に残
留物としてコンタクト層用薄膜が残る。また、コンタク
ト層7a、7bのパターン形成時のエッチングが不十分
であっても残留物が発生する。
【0010】図8に示すように、上記の原因から発生し
た導電性の残留物12が、後工程で形成される絵素電極
8bと、隣接する絵素における絵素電極8c或いは隣接
する絵素におけるソース電極9a等の導電性の構成膜と
の間に、両者に接触する状態で残留した場合、隣接する
絵素間で電気的短絡が起きるという不良が発生する。
【0011】この問題は、レジストパターン形成過程で
のレジストの排除、或いはコンタクト層用薄膜のエッチ
ングを、基板全体にわたってどの程度正確に行い得るか
に関わるため、液晶表示装置が大画面化するにつれて不
良発生量は増大し、液晶表示装置の製造上大きな問題と
なる。
【0012】上記の問題を解決するためには、コンタク
ト層7a、7bを第1の薄膜、絵素電極8a、8bを第
2の薄膜としたとき、第2の薄膜を除去した基板領域上
に存在する第1の薄膜に起因する残留物を除去する必要
がある。その手法として、TFTを製造後、検査を行
い、不良発生部を特定し、不良発生部における残留物を
レーザ照射によって除去する方法が考えられる。
【0013】また、少なくとも第1の薄膜をエッチング
する工程の後工程に、レジストパターンを形成し、レジ
ストをマスクとして少なくとも隣接する絵素間で導通す
るような残留物をエッチングして除去する方法も考えら
れる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記レ
ーザ照射による残留物の除去方法は、TFTの製造後、
全絵素を検査して不良位置を特定し、個々の不良に対し
て局部的にレーザを照射する方法であるため、残留物を
完全に除去するには多大の時間を要する。このため、量
産性の点で不向きであり、コストアップを招来する。
【0015】このような欠点は、液晶表示装置が大面積
化するに従ってより大きな問題となる。また、生産性の
観点からは可能な限り全製造工程のうちなるべく早い段
階で残留物を除去しておくべきであり、TFTの製造後
に行う上記レーザ照射による残留物の除去方法は望まし
い方法ではない。
【0016】一方、レジストパターンを形成し、レジス
トをマスクとして残留物を除去する方法は、新たにレジ
ストパターンを形成するための工程として、レジストを
塗布し、パターン形成する工程が必要となるため、工程
数が増大し、製造コストを上昇させる原因となる。
【0017】また、第1の薄膜をパターン形成すること
により残留物が発生し、その後工程に第2の薄膜をパタ
ーン形成する工程がある場合、この残留物を除去するた
めだけに新たにレジストパターンを形成するのではな
く、第2の薄膜をパターン形成する工程に使用したレジ
ストを再度使用して、第2の薄膜を除去した領域に存在
する残留物を除去することも考えられる。
【0018】しかし、従来のドライエッチング或いはウ
ェットエッチングに使用したレジストを再使用すると、
レジストが剥離するという新たな問題が発生する。
【0019】このような事情により、製造効率を損なう
ことなく、残留物を効果的に除去でき、液晶表示装置の
大面積化や高コントラスト化に対処できる製造方法の確
立が切に要請されているのが現状である。
【0020】本発明は、このような現状に鑑みてなされ
たものであり、全製造工程の比較的前段階で残留物を除
去することができ、生産性の向上及び製造コストの低減
が図れる薄膜素子の製造方法及びその実施に使用するド
ライエッチング装置を提供することを目的とする。
【0021】本発明の他の目的は、広領域にわたって発
生した残留物を一括して効果的に除去し得、不良率を大
幅に低減でき、結果的に薄膜素子の大幅なコストダウン
が可能になる薄膜素子の製造方法及びその実施に使用す
るドライエッチング装置を提供することにある。
【0022】また、本発明の他の目的は、高速に残留物
を除去し得、薄膜素子の製造時間における残留物除去の
ための時間を低減でき、結果的に生産性の向上及び製造
コストの低減が図れる薄膜素子の製造方法及びその実施
に使用するドライエッチング装置を提供することにあ
る。
【0023】また、本発明の他の目的は、残留物の除去
工程を簡素なプロセスで実現でき、このプロセスに要す
るコストの上昇量を低減し得、結果的に薄膜素子全体に
おける製造コストを低減できる薄膜素子の製造方法及び
その実施に使用するドライエッチング装置を提供するこ
とにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜素子の製造
方法は、基板の全面に第1の薄膜を成膜する工程と、該
第1の薄膜をパターン形成する工程と、該第1の薄膜を
パターン形成する工程の後工程として、第2の薄膜を該
基板の全面に成膜する工程及び該第2の薄膜をパターン
形成する工程とを有し、該第2の薄膜をパターン形成す
る工程は更に、レジストを塗布する工程、該レジストを
パターン形成する工程、該レジストをマスクとして、該
第2の薄膜をエッチングする工程及び該レジストを除去
する工程とを有する薄膜素子の製造方法において、該第
2の薄膜をエッチングする工程と、該レジストを除去す
る工程との間に、該レジストをマスクとして再使用し
該第2の薄膜を除去した領域に存在する該第1の薄膜に
起因する残留物を除去する工程を有し、該残留物を除去
する工程は、少なくともHe、Ne、Arのいずれかの
希ガスを含む混合ガスからなる略1気圧以上の高密度の
ガス雰囲気中で、そのガスの圧力によって該レジストを
該基板に押さえ付けつつドライエッチングを行う工程
あり、そのことにより上記目的が達成される。
【0025】好ましくは、前記第1の薄膜に起因する残
留物がSi若しくはSiを主成分とする物質であり、前
記高密度のガスはSF6、或いはSF6とO2、或いはC
4、或いはCF4とO2を含むガスである。
【0026】また、好ましくは、前記第2の薄膜を除去
した領域に存在する前記第1の薄膜に起因する残留物を
除去する工程は、該残留物を除去する工程の直前の工程
と共に、若しくは該残留物を除去する工程の直後の工程
と共に、同一のドライエッチング装置によって連続して
処埋するドライエッチング工程である。
【0027】また、好ましくは、前記残留物を除去する
工程の直前の工程が、前記第2の薄膜をエッチングする
工程であり、前記第2の薄膜がITOであり、該第2の
薄膜をエッチングする工程において形成する前記高密度
のガスはCH4とH2、或いはCH3OHを含むものであ
る。
【0028】また、好ましくは、前記残留物を除去する
工程の直後の工程が、前記レジストを除去する工程であ
り、前記レジストを除去する工程において形成する高密
度のガスはO2を含むものである。
【0029】また、本発明のドライエッチング装置は、
請求項1〜請求項5記載の残留物を除去する工程に使用
するドライエッチング装置において、略1気圧以上の高
密度のガス雰囲気を、少なくとも基板の直近に形成する
ガス供給手段及びガス排気手段と、該基板を保持するス
テージと、該基板に対向する位置に配設された加工用電
極と、該加工用電極に略100MHz以上の高周波電圧
を印加する高周波電源とを備え、該加工用電極の近傍に
プラズマを発生させ、該プラズマを第1の薄膜に起因す
る残留物に作用させて該残留物を除去するように構成し
てなり、そのことにより上記目的が達成される。
【0030】また、本発明のドライエッチング装置は、
請求項1〜請求項5記載の残留物を除去する工程に使用
するドライエッチング装置において、略1気圧以上の高
密度のガス雰囲気を、少なくとも基板の直近に形成する
ガス供給手段及びガス排気手段と、該基板を保持するス
テージと、該基板に対向する位置に配設され、基板面と
平行な軸を中心として回転する円筒型の加工用電極と、
該加工用電極に高周波電圧を印加する高周波電源とを備
え、該加工用電極の近傍にプラズマを発生させ、該プラ
ズマを第1の薄膜に起因する残留物に作用させて該残留
物を除去するように構成してなり、そのことにより上記
目的が達成される。
【0031】好ましくは、前記ステージが基板面と平行
に走査可能な構成とする。
【0032】また、本発明のドライエッチング装置は、
基板を保持するステージと、該基板に対向する位置に配
設された加工用電極であって、その内部に該基板と対向
する部位にまでガス供給通路路が形成され、かつ、該基
板と対向する部位にメッシュ部が形成された加工用電極
と、該ガス供給通路を介して該メッシュ部に接続された
ガス供給手段及びガス排気手段であって、略1気圧以上
の高密度のガス雰囲気を、少なくとも基板の直近に形成
するガス供給手段及びガス排気手段と、該加工用電極の
少なくとも該メッシュ部に高周波電圧を印加する高周波
電源とを備え、該加工用電極の近傍にプラズマを発生さ
せ、該プラズマを第1の薄膜に起因する残留物に作用さ
せて該残留物を除去するように構成してなり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0033】また、本発明のドライエッチング装置は、
反応容器を使用しない大気開放系においてドライエッチ
ング工程を行うドライエッチング装置において、基板を
保持するステージと、該基板に対向する位置に配設され
た加工用電極であって、その中央部に該基板と対向する
メッシュ部が形成され該メッシュ部までガス供給通路が
形成された加工用電極と、該ガス供給通路を介して該メ
ッシュ部に接続されたガス供給手段、及び該ステージに
形成されたガス排気通路を介して該ガス供給通路並びに
該加工用電極に周回状に形成されたシースガス供給通路
に接続されたガス排気手段であって、略1気圧以上の高
密度のガス雰囲気を、少なくとも基板の直近に形成する
ガス供給手段及びガス排気手段と、該シースガス供給通
路に接続されたシースガス噴出手段と、該加工用電極の
少なくとも該メッシュ部に高周波電圧を印加する高周波
電源とを備え、該シースガス供給通路から該ガス排気通
路に向かうシースガスのガス流よりも内側である該加工
用電極の中央部のメッシュ部においてプラズマを発生さ
せ、該プラズマによってドライエッチングを行うように
構成してなり、そのことにより上記目的が達成される。
さらに、本発明の薄膜素子の製造方法は、パターン形成
されたレジストをマスクとして、薄膜をエッチングする
ことにより、該薄膜をパターン形成した後に、該レジス
トを、再度使用して、略1気圧以上の高密度のガス雰囲
気中において、そのガスの圧力によって基板に押さえ付
けつつドライエッチングを行う工程を有してなり、その
ことにより上記目的が達成される。
【0034】以下に、本発明の作用を説明する。
【0035】上記のように、少なくともHe、Ne、A
rのいずかの希ガスを含む混合ガスからなる略1気圧以
上の高密度のガス雰囲気中で残留物を除去する工程を行
うと、プラズマを安定して維持することが可能になる。
【0036】このため、薄膜素子、一例として、TFT
へのダメージを抑えながら、残留物を選択的に、かつ高
速に除去できる。また、これは基板全面にわたって処理
することが可能である。
【0037】加えて、略1気圧以上の高密度のガス雰囲
気中で残留物を除去する工程を行う場合は、10-3To
rr〜1Torr程度の真空雰囲気にて行われる従来の
ドライエッチングでは困難であったレジストの再使用が
可能になる。
【0038】即ち、従来のドライエッチングでは、一度
使用したレジストを再度使用すると、レジストが剥離す
るという問題が生じるが、本発明によれば、略1気圧以
上の高密度のガス雰囲気を形成しているため、ガス圧力
によって、レジストは基板に押さえ付けられる。この圧
力は、従来のドライエッチングにて行われる10-3To
rr〜1Torr程度の真空雰囲気での圧力に比べて極
めて高く、この圧力によってレジストを押さえ付けつつ
エッチングを行うので、レジストを剥離させることなく
エッチングを実施できることとなる。
【0039】このため、本発明によれば、レジストの再
使用が可能になるので、新たにレジストを塗布する等の
工程が不要になる。それ故、本発明によれば、簡素なプ
ロセスで残留物を確実に除去できる薄膜素子の製造方法
を実現できる。
【0040】また、上記の残留物の除去工程は、全製造
工程の比較的前段階での処理であるため、薄膜素子の生
産性の向上が図れる。また、レーザ照射のような局部的
な除去を行う必要がないので、大面積にわたる処理も可
能である。
【0041】また、真空雰囲気で行う通常のドライエッ
チングの場合、真空条件形成のための手段が高価とな
り、特に、例えば液晶表示装置が大型化するにつれて真
空に保つべき空間が巨大となり、大きな問題となるが、
本発明で使用するドライエッチング装置では、略1気圧
以上といった、高密度のガス努囲気を形成する条件であ
るため、条件形成が容易であり、安価にドライエッチン
グ装置を構成できる。
【0042】また、残留物を除去する工程を、残留物を
除去する工程の直前の工程と共に、若しくは残留物を除
去する工程の直後の工程と共に、同一のドライエッチン
グ装置によって連続して処埋する手法によれば、製造工
程が簡素化できるので、薄膜素子の生産性を向上でき
る。
【0043】即ち、これらのエッチング工程或いは除去
工程は、従来一般に、異なるドライエッチング装置によ
って処理されていたため、各ドライエッチング装置間に
おいて基板を移動させる必要がある、各ドライエッチン
グ装置のエッチング条件を設定する必要がある、といっ
た繁雑な作業を要する。それ故、TFTの生産性を向上
する上でのネックとなっていた。
【0044】しかるに、上記手法によれば、エッチング
工程及び除去工程が同一のドライエッチング装置にて連
続的に行われるので、かかる問題は発生しない。
【0045】また、加工用電極として、基板面と平行な
軸を中心として回転する円筒型の加工用電極を用いるド
ライエッチング装置によれば、加工用電極を回転させる
と、その回転に伴ってガス流を形成できるので、基板と
加工用電極との間に高密度のガスを供給することが可能
になる。また、このガス流はプラズマ処理によって発生
する反応生成物を基板面付近から排気する作用も有す
る。
【0046】それ故、基板と加工用電極との間に安定し
て、高密度のガス雰囲気を形成することができるので、
残留物の除去工程を高精度に行える利点がある。また、
このガス流は反応生成物を排気するので、エッチング速
度を向上できる結果、その分、薄膜素子の生産性の向上
が図れる。
【0047】また、このようなドライエッチング装置に
おいて、ステージを基板面と平行方向に走査できるよう
に構成すると、基板全面における処理が可能となる。こ
のため、基板中で残留物が存在する位置を特定する必要
がないので、その分、より一層薄膜素子の生産性を向上
できる。
【0048】なお、加工用電極を挟むようにしてガス供
給口とガス排気口が配設されていれば、加工用電極は回
転しなくとも基板と加工用電極との間にガス流を安定し
て形成できるので、このような構成のドライエッチング
装置も本発明は対象としている。
【0049】また、基板と対向する部位にメッシュ部が
形成された加工用電極を用い、ガス供給口及びガス排気
口を基板の直近に配置する構成のドライエッチング装置
によれば、高密度のガスを均一に基板の直近に供給でき
るので、基板と加工用電極との間に集中的に高密度のガ
ス雰囲気を形成することができる。従って、この状態
で、加工用電極の基板と対向するメッシュ部に高周波電
圧を供給すれば、加工用電極におけるメッシュ部近傍に
安定してプラズマを発生、維持できる。よって、この構
成によれば、大気開放系のドライエッチング装置を実現
できる。
【0050】このような大気開放系のドライエッチング
装置によれば、密封性のよい反応容器は不要となる。こ
のため、装置構成の簡潔化及び小型化が図れるので、安
価なドライエッチング装置を実現できる。加えて、反応
容器が不要になることにより、基板のセット等の作業を
容易に行える。
【0051】また、大気開放系のドライエッチング装置
において、シースガス噴出手段を更に設ける構成によれ
ば、シースガスのガス流が形成されるため、基板の直近
に生成された反応生成物は大気中に拡散することを妨げ
られ、ガス排気手段へと排気される。従って、反応生成
物或いはガス供給手段から供給されるガスが大気中へ拡
散して作業環境が汚染される問題もない。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づき具体的に説明する。
【0053】(実施形態1)図1及び図2は本発明の実
施形態1を示す。本実施形態1では、本発明製造方法を
TFTに適用した例を示す。まず、図1に従い、本発明
製造方法によって作製されるTFTの構造を製造工程と
共に説明する。但し、図1はTFT製造過程において、
パターン形成されたレジスト11をマスクとして絵素電
極用薄膜をエッチングし、絵素電極用パターン8dを形
成した工程後のTFTの断面構造を示しており、それ以
前の工程については、上記従来例と同様であるので、こ
こでは省略する。なお、上記従来のTFTと対応する部
分については同一の符号を付してある。
【0054】図1に示すように、本発明製造方法におい
ても、上記従来例と同様に、TFT製造過程において、
隣接する絵素との間に、コンタクト層用パターン7cが
形成されたことに起因する残留物12が存在している。
【0055】図1では、絵素電極用パターン8dと隣接
する絵素における絵素電極用パターン8eとの両方に残
留物12が接しているため、TFTの短絡不良が発生し
ている。
【0056】この不良に対し、本実施形態1では、第1
の薄膜パターンをコンタクト層用パターン7c、第2の
薄膜パターンを絵素電極用パターン8d、第1の薄膜に
起因する残留物を残留物12として、第2の薄膜をエッ
チングする工程と、レジストを除去する工程との間、即
ち、TFT製造工程における図1に示す段階で、第2の
薄膜をパターニングするのに用いたレジストをマスクと
して第1の薄膜に起因する残留物12を除去する手法を
採用している。
【0057】そして、上記残留物12を除去するのに使
用するドライエッチング装置としては、例えば特開平4
−128393号公報や、精密工学会関西支部創立50
周年記念学術講演会講演論文集(P.83)に記載され
た、プラズマCVMを行う装置が適切である。
【0058】図2は、このようなプラズマCVMを行う
ドライエッチング装置を示す。このドライエッチング装
置は、反応容器20を備え、この反応容器20の図上左
側壁の外側方にガス供給装置21及びガス排気装置22
が配設されている。反応容器20内の下部には、ステー
ジ24が配設され、その上に基板23(図1の基板1に
相当)が保持されている。基板23の上方には加工用電
極25が対向して配設されている。加工用電極25に
は、反応容器20の室外に配設された高周波電源26よ
り高周波電圧が印加される。
【0059】反応容器20の図上左側壁の上部には、ガ
ス供給装置21に接続されたガス供給口27が貫通状態
で配設されている。ガス供給口27の下方にはガス排気
口28に接続されたガス排気口28が配設されている。
【0060】上記構成において、ガス供給口27を通し
て反応容器20内に導入され、ガス排気口28を通して
排出されるガスにより、反応容器20内に高密度のガス
雰囲気が形成される。そして、高周波電源26より加工
用電極25に印加される高周波電圧によって、加工用電
極25の近傍にプラズマが発生する。
【0061】ここで、本実施形態1では、高密度のガス
雰囲気は略1気圧以上であり、高周波電圧の周波数は略
100MHz以上である。また、高密度のガスは、一例
として、SF6とHeとの混合ガスを使用する。ここ
で、SF6 はラジカルとなって、Siと反応を起こすこ
とを目的とする反応ガスである。また、SF6のみの高
密度のガス雰囲気下においてはプラズマを発生、維持す
ることが難しいため、プラズマを発生、維持することが
比較的容易な希ガスとしてHeも混合しておく。ガス混
合比については、プラズマが安定して維持できる程度に
希ガスを混合すればよく、例えば体積比がSF6:He
=1:99であれば十分安定なプラズマを発生、維持す
ることが可能である。
【0062】上記の条件を満たすプラズマCVMを用い
ると、薄膜素子、即ちTFTへのダメージを抑えなが
ら、残留物12を選択的に、かつ高速に除去できる。ま
た、これは基板全面にわたって処理することが可能であ
る。
【0063】そして、本願出願人は、更にプラズマCV
Mでは、10-3Torr〜1Torr程度の真空雰囲気
にて行われる従来のドライエッチングでは困難であった
レジスト11の再使用が可能であることを見い出した。
【0064】即ち、従来のドライエッチングでは、一度
使用したレジストを再度使用すると、レジストが剥離す
るという問題が生じるが、本実施形態1では、略1気圧
以上の高密度のガス雰囲気を形成している。そして、こ
の状態のままエッチングを行うため、ガス圧力によっ
て、レジスト11は基板に押さえ付けられる。この圧力
は、従来のドライエッチングにて行われる10-3Tor
r〜1Torr程度の真空雰囲気での圧力に比べて極め
て高く、この圧力によってレジスト11を押さえ付けつ
つエッチングを行うので、レジスト11を剥離させるこ
となくエッチングを実施できることとなる。
【0065】本実施形態1では、この理論に基づいて、
第2の薄膜をパターニングするのに用いたレジスト11
をマスクとして、第1の薄膜に起因する残留物12を除
去する用途にプラズマCVMを使用している。
【0066】その結果、本実施形態1によれば、絵素電
極用パターン8d、8eの形成に使用したレジスト11
の再使用が可能になるので、新たにレジストを塗布する
等の工程が不要になる。それ故、本実施形態1によれ
ば、簡素なプロセスで残留物12を確実に除去できるT
FTの製造方法を実現できる。
【0067】また、本実施形態1によれば、隣接する絵
素間で電気的短絡が発生する不良の修正を、低ダメージ
にて、選択的に、かつ高速に実施できる。
【0068】ここで、この修正工程は、全製造工程の比
較的前段階での処理であり、また、レーザ照射のような
局部的な除去を行う必要がないので、大面積にわたる処
理も可能である。
【0069】また、真空雰囲気で行う通常のドライエッ
チングの場合、真空条件形成のための手段が高価とな
る。液晶表示装置が大型化するにつれて真空に保つべき
空間が巨大となるため、これは今後より大きな問題とな
る。
【0070】しかし、本実施形態1で使用するドライエ
ッチング装置では、略1気圧以上といった、高密度のガ
ス努囲気を形成する条件であるため、条件形成が容易で
あり、安価に装置を構成できる利点がある。
【0071】なお、反応ガス及び希ガスの種類は、上記
の例に限定されるものではなく、例えば反応ガスとして
は他に、SF6/O2(ここで、”/”は前後の気体を混
合した気体であることを表す)、CF4、CF4/O2
を用いることも可能である。また、希ガスとしては、上
記以外にNe、Arを用いることが可能である。
【0072】また、本実施形態1では、残留物及びコン
タクト層がSi、ゲート絶縁膜がSiNx、絵素電極が
ITOである場合について説明したが、それぞれの薄膜
が本実施形態1と異なる物質であってもよく、各々の薄
膜をエッチングするのに適した反応ガスを選べばよい。
【0073】(実施形態2)図3は本発明の実施形態2
を示す。本実施形態2では、同一のドライエッチング装
置にて、レジストをマスクとして、第1の薄膜に起因す
る残留物を除去する工程及び残留物を除去する工程の前
後の工程を連続して処理する構成をとる。
【0074】なお、本実施形態2で使用するドライエッ
チング装置は、上記実施形態1のドライエッチング装置
と同様の構成のものである。
【0075】また、本実施形態2も、本発明製造方法を
TFTに適用した例を示し、図3は残留物12が発生し
た位置近傍のTFTの断面構造を示す。以下に残留物1
2を除去する工程を中心にして説明する。
【0076】図3(a)に示すように、ここまでの製造
工程において、絶縁性基板1上にはゲート絶縁膜4が形
成されており、その上に残留物12が存在している。ま
た、ゲート絶縁膜4及び残留物12の上に絵素電極用薄
膜8fが形成され、その上にエッチングのためのレジス
ト11のパターンを形成してある。
【0077】ここで、第1の薄膜パターンがコンタクト
層用パターン(図示せず)であり、第2の薄膜が絵素電
極用薄膜8f、第1の薄膜に起因する残留物が残留物1
2である。また、これらの材質は、コンタクト層用パタ
ーン(図示せず)及び残留物12がイオン注入されたS
i、絵素電極用薄膜8fがITO、ゲート絶縁膜4がS
iNxである。
【0078】さて、残留物12の除去工程は、まず、図
3(a)の状態にある基板1(図2では基板23)を図
2に示すドライエッチング装置のステージ24上にセッ
トする。そして、まず、ガス供給装置21よりガス供給
口27を通して不活性ガスであるHeを反応容器20内
に導入し、Heに基づくプラズマを発生させておく。次
に、ガス供給装置21よりHeと共に絵素電極用薄膜8
fのエッチング用の反応ガスであるCH4/H2を反応容
器20内に導入する。
【0079】これによりHeに基づくプラズマの他、C
4/H2に基づくプラズマも発生し、絵素電極用薄膜8
fのエッチングが可能となる。そして、図3(b)に示
すように、絵素電極用薄膜8fのエッチングが終了する
と、ガス排気装置22を駆動し、HeとCH4/H2の混
合ガスをガス排気口を通して室外に排出し、替わりにH
eと反応ガスSF6の混合ガスを反応容器20内に導入
する。
【0080】これによりSF6に基づくプラズマが発生
し、残留物12が除去される(図3(c)参照)。続い
て、残留物12が除去された後に、Heと反応ガスSF
6の混合ガスを排出し、替わりにHeとO2の混合ガスの
導入を開始する。すると、O2に基づくプラズマが発生
し、これによりレジスト11が灰化除去される(図3
(d)参照)。
【0081】以上のように、本実施形態2では、常にH
eに基づくプラズマが発生している状況下で、導入する
反応ガスの種類を変えることにより、絵素電極用薄膜8
fのエッチング工程、残留物12の除去工程及びレジス
ト11の除去工程を同一のドライエッチング装置によっ
て連続して処理している。
【0082】ここで、これらのエッチング工程或いは除
去工程は通常異なるドライエッチング装置によって処理
されている。このため、各ドライエッチング装置間にお
いて基板を移動させる必要がある、各ドライエッチング
装置のエッチング条件を設定する必要がある、といった
繁雑な作業を要する。それ故、TFTの生産性を向上す
る上でのネックとなっていた。
【0083】しかるに、本実施形態2では、上記のエッ
チング工程及び除去工程を同一のドライエッチング装置
にて連続的に行う構成をとるため、製造工程が簡素化で
きる。
【0084】よって、TFTの生産性を向上でき、大幅
なコストダウンが可能になる。加えて、高密度のガス雰
囲気中で上記の処理を行うため、残留物12の除去の工
程において、レジスト11が剥離する問題もない。
【0085】なお、反応ガスの種類については、絵素電
極用薄膜8fの材料であるITOのエッチングには、C
3OH/Ar等を用いることができる。
【0086】また、本実施形態2では、残留物及びコン
タクト層がSi、ゲート絶縁膜がSiNx、絵素電極が
ITOである場合について説明したが、それぞれの薄膜
が本実施形態1と異なる物質であってもよく、各々の薄
膜をエッチングするのに適した反応ガスを選べばよい。
【0087】(実施形態3)図4は本発明の実施形態3
を示す。本実施形態3はドライエッチング装置の改良に
関するものである。なお、本実施形態3においても、適
用対象の薄膜素子はTFTである。
【0088】図4に示すように、このドライエッチング
装置は、加工用電極25aとして軸心回りに回転可能に
なった円筒型のものを用いている。即ち、ステージ24
上にセットされた基板23には、基板面と平行な軸を中
心として回転する機能を有する円筒型の加工用電極25
aが対向配置されている。この回転は、図示しないモー
タ等からなる駆動手段によって行われる。
【0089】なお、その他の構成については、図2のド
ライエッチング装置と同様であるので、対応する部材に
同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0090】次に、このドライエッチング装置を用いた
残留物12の除去工程について説明する。まず、薄膜素
子製造工程において発生した残留物12を除去するた
め、基板23をステージ24上にセットする。
【0091】そして、ガス供給装置21及びガス排気装
置22によって、ガス供給口27及びガス排気口28を
通して、反応容器20内にガスを導入し、反応容器20
内を高密度のガス雰囲気に置換する。これにより、基板
23と加工用電極25aとの間にも高密度のガス雰囲気
が形成され、加工用電極25aに高周波電源26より高
周波電圧を供給すると、加工用電極25aの近傍にプラ
ズマを発生することができる。
【0092】ここで、本実施形態3においては、加工用
電極25aは回転可能になっており、加工用電極25a
を回転すると、その回転に伴ってガス流を形成できる。
このため、基板23と加工用電極25aとの間に高密度
のガスを供給することが可能になる。また、このガス流
はプラズマ処理によって発生する反応生成物を基板面付
近から排気する作用も有する。
【0093】加えて、本実施形態3のドライエッチング
装置においては、ステージ24は基板面と平行方向に走
査できるようになっており、ステージ24をこのように
走査すると、基板23全面における処理が可能となる。
このため、基板23中で残留物が存在する位置を特定す
る必要はない。
【0094】かかる条件にて発生したプラズマに基づく
ラジカルを基板23に作用させることにより、残留物1
2を選択的に除去できる。更に、高密度のガス雰囲気中
で上記の処埋を行うため、このガスの圧力によってレジ
ストは基板23に押し付けられるため、レジストが剥離
する問題もない。
【0095】また、上記加工用電極25aの回転運動に
よるガス供給作用と、ガス排気作用によって、基板23
と加工用電極25aとの間に安定して、高密度のガス雰
囲気を形成することができる。それ故、残留物の除去工
程を高精度に行える利点がある。また、このガス流は反
応生成物を排気するので、エッチング速度を向上でき、
その分、生産性の向上が図れる利点もある。
【0096】(実施形態4)図5は本発明の実施形態4
を示す。本実施形態4もドライエッチング装置の改良に
関するものである。本実施形態4のドライエッチング装
置は、反応容器を使用せず、大気開放系においてエッチ
ングを行うドライエッチング装置である。以下にその構
成を図5に基づき説明する。
【0097】図5に示すように、反応容器の存在しない
大気開放系において、ステージ24が設置され、その上
に基板23がセットされている。基板23の上方には、
水平軸回りに回転可能になった円筒型の加工用電極25
aが基板23に近接して対向配置されている。
【0098】そして、加工用電極25aの図上左右両側
にはガス排気口28とガス供給口27が加工用電極25
aを挟むようにして配置されている。ガス供給口27と
ガス排気口28の上部は接合されているが、下部は左右
方向に適当な間隔を設けて配置されており、全体として
倒立Y字状をなしている。ガス供給口27の噴出端及び
ガス排気口28の吸入端は基板面の直近に位置し、内方
に向いている。
【0099】ガス供給口27及びガス排気口28には、
ガス供給装置21及びガス排気装置22がそれぞれ接続
されている。また、加工用電極25aには高周波電源2
6より高周波電圧が印加される。
【0100】上記構成のドライエッチング装置によれ
ば、基板23と加工用電極25aとの間に集中的に高密
度のガス雰囲気を形成することができる。即ち、加工用
電極25aが回転すると、この回転に伴いガス流が発生
し、基板23と加工用電極25aとの間に集中的に、か
つ安定して高密度のガス雰囲気が形成されるからであ
る。このため、本実施形態4のドライエッチング装置に
よれば、大気開放系においても安定してプラズマを発生
することが可能となる。
【0101】このように、本実施形態4のドライエッチ
ング装置によれば、大気開放系において、ドライエッチ
ングが可能になるので、密封性のよい反応容器は不要と
なる。このため、装置構成の簡潔化及び小型化が図れる
ので、安価なドライエッチング装置を実現できる。
【0102】また、反応容器が不要になることより、基
板23のセット等の作業を容易に行える利点もある。
【0103】(実施形態5)図6は本発明の実施形態5
を示す。本実施形態5もドライエッチング装置の改良に
関するものであり、このドライエッチング装置も、反応
容器を使用せず、大気開放系においてエッチングを行う
ドライエッチング装置である。以下にその構成を図6に
基づき説明する。
【0104】図6に示すように、反応容器の存在しない
大気開放系において、円盤状のステージ24aが設置さ
れ、その上に基板23がセットされている。ステージ2
4aの内部には、上面から適当な深さの周回状のガス排
気通路32が形成されており、表面の開口端がガス排気
ロ28aになっている。このガス排気通路32の終端末
はガス排気装置22に接続されている。
【0105】基板23の上方には、近接して円盤状の加
工用電極25bが対向配置されている。この加工用電極
25bの内部にも、下面から適当な深さの周回状のガス
供給通路33が形成されており、下面の開口端がシース
ガス噴出口29になっている。
【0106】このガス供給通路33の始端末はシースガ
ス噴出装置31に接続されている。シースガス噴出装置
31からは大気を始めとする無害のガスが噴出される。
【0107】加えて、ガス供給通路33の内部、即ち加
工用電極25bの中央部には上下方向にガス供給通路3
4が貫通形成されており、このガス供給通路34の始端
末はガス供給装置21に接続されている。一方、ガス供
給通路34の終端側は加工用電極25bの下部中央部に
形成された空間35に連通している。加工用電極25b
の下面の空間35及び基板23と対向する部分にはメッ
シュ形状のガス供給口27aが形成されている。
【0108】なお、上記のシースガス噴出口29とガス
排気ロ28aは対向している。従って、シースガス噴出
口29から噴出されるシースガスは、ガス排気口28a
及びガス排出通路32を通してガス排気装置22に排出
される。また、ガス供給ロ27aから供給される高密度
のガスもガス排気口28a及びガス排出通路32を通し
てガス排気装置22に排出される。また、加工用電極2
5bには高周波電源26より高周波電圧が印加される。
【0109】上記構成のドライエッチング装置によれ
ば、ガス供給ロ27aがメッシュ状に形成されているた
め、高密度のガスを均一に基板23の直近に供給するこ
とができる。しかも、このガス供給口27a及びガス排
気口28aを基板23の直近に配置した構成であるた
め、基板23と加工用電極25bとの間に集中的に高密
度のガス雰囲気を形成することができる。従って、この
状態で、加工用電極25bの基板23と対向するメッシ
ュ部に高周波電圧を供給すれば、加工用電極25bにお
けるメッシュ部近傍に安定してプラズマを発生、維持で
きる。
【0110】加えて、上記構成によれば、図6中に示す
矢印30に従ってシースガスのガス流が形成されるた
め、基板23の直近に生成された反応生成物は大気中に
拡散することを妨げられ、ガス排気装置22へと排気さ
れる。従って、反応生成物或いはガス供給装置21から
供給されるガスが大気中に拡散して作業環境が汚染され
る問題もない。更に、反応容器を使用しないため、基板
のセット等の作業が容易に行えるという利点もある。
【0111】なお、本発明で指定する第2の薄膜は、第
1の薄膜の直上の薄膜でなくてもよく、例えば図7に示
したTFT構造におけるソース電極9、ドレイン電極1
0を形成する薄膜を第2の薄膜に選んでもよい。
【0112】
【発明の効果】以上の本発明によれば、少なくともH
e、Ne、Arのいずかの希ガスを含む混合ガスからな
る略1気圧以上の高密度のガス雰囲気中で残留物を除去
する工程を行うので、プラズマを安定して維持すること
が可能になる。このため、薄膜素子、一例として、TF
Tへのダメージを抑えながら、残留物を選択的に、かつ
高速に除去できる。また、これは基板全面にわたって処
理することが可能である。
【0113】加えて、略1気圧以上の高密度のガス雰囲
気中で残留物を除去する工程を行う場合は、従来のドラ
イエッチングでは困難であったレジストの再使用が可能
になるので、新たにレジストを塗布する等の工程が不要
になる。それ故、本発明によれば、簡素なプロセスで残
留物を確実に除去できる薄膜素子の製造方法を実現でき
る。
【0114】また、上記の残留物の除去工程は、全製造
工程の比較的前段階での処理であるため、薄膜素子の生
産性の向上が図れる。また、レーザ照射のような局部的
な除去を行う必要がないので、大面積にわたる処理も可
能である。
【0115】また、真空雰囲気で行う通常のドライエッ
チングの場合、真空条件形成のための手段が高価とな
り、特に、例えば液晶表示装置が大型化するにつれて真
空に保つべき空間が巨大となり、大きな問題となるが、
本発明で使用するドライエッチング装置では、略1気圧
以上といった、高密度のガス努囲気を形成する条件であ
るため、条件形成が容易であり、安価にドライエッチン
グ装置を構成できる。
【0116】また、特に請求項3記載の薄膜素子の製造
方法によれば、残留物を除去する工程を、残留物を除去
する工程の直前の工程と共に、若しくは残留物を除去す
る工程の直後の工程と共に、同一のドライエッチング装
置によって連続して処埋する手法をとるので、製造工程
を簡素化でき、薄膜素子の生産性を向上できる。
【0117】また、特に請求項7記載のドライエッチン
グ装置によれば、加工用電極として、基板面と平行な軸
を中心として回転する円筒型の加工用電極を用いるの
で、加工用電極を回転させることにより、ガス流を形成
できるので、基板と加工用電極との間に高密度のガスを
供給することが可能になる。また、このガス流はプラズ
マ処理によって発生する反応生成物を基板面付近から排
気する作用も有する。
【0118】それ故、基板と加工用電極との間に安定し
て、高密度のガス雰囲気を形成することができるので、
残留物の除去工程を高精度に行える利点がある。また、
このガス流は反応生成物を排気するので、エッチング速
度を向上できる結果、その分、生産性の向上が図れる。
【0119】また、特に請求項8記載のドライエッチン
グ装置によれば、ステージを基板面と平行方向に走査で
きるように構成してあるので、基板全面における処理が
可能となる。このため、基板中で残留物が存在する位置
を特定する必要がないので、その分、より一層薄膜素子
の生産性を向上できる。
【0120】また、特に請求項9記載のドライエッチン
グ装置によれば、基板と対向する部位にメッシュ部が形
成された加工用電極を用い、ガス供給口及びガス排気口
を基板の直近に配置する構成をとるので、高密度のガス
を均一に基板の直近に供給できる。このため、基板と加
工用電極との間に集中的に高密度のガス雰囲気を形成す
ることができる。従って、この状態で、加工用電極の基
板と対向するメッシュ部に高周波電圧を供給すれば、加
工用電極におけるメッシュ部近傍に安定してプラズマを
発生、維持できる。よって、この構成によれば、大気開
放系のドライエッチング装置を実現できる。
【0121】このような大気開放系のドライエッチング
装置によれば、密封性のよい反応容器は不要となる。こ
のため、装置構成の簡潔化及び小型化が図れるので、安
価なドライエッチング装置を実現できる。加えて、反応
容器が不要になることにより、基板のセット等の作業を
容易に行える。
【0122】また、特に請求項10記載のドライエッチ
ング装置によれば、大気開放系のドライエッチング装置
において、シースガス噴出手段を更に設ける構成をとる
ので、シースガスのガス流が形成されるため、基板の直
近に生成された反応生成物は大気中に拡散することを妨
げられ、ガス排気手段へと排気される。従って、反応生
成物或いはガス供給手段から供給されるガスが大気中へ
拡散して作業環境が汚染される問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す、TFTの断面図。
【図2】本発明の実施形態1を示す、ドライエッチング
装置の構成図。
【図3】本発明の実施形態2を示す、レジスト、Si及
びITOを連続して処理することを説明するための工程
図。
【図4】本発明の実施形態3を示す、ドライエッチング
装置の構成図。
【図5】本発明の実施形態4を示す、ドライエッチング
装置の構成図。
【図6】本発明の実施形態5を示す、ドライエッチング
装置の構成図。
【図7】TFTの構成を示す断面図。
【図8】残留物によって、不良が発生することを説明す
るためのTFTの断面図。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 ゲート電極 3 絶縁膜 4 ゲート絶縁膜 5 半導体層 6 エッチングストッパ層 7a、7b コンタクト層 7c コンタクト層用パターン 8a、8b 絵素電極 8c 隣接する絵素における絵素電極 8d 絵素電極用パターン 8e 隣接する絵素における絵素電極用パターン 8f 絵素電極用薄膜 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 レジスト 12 残留物 20 反応容器 21 ガス供給装置 22 ガス排気装置 23 基板 24、24a ステージ 25、25a、25b 加工用電極 26 高周波電源 27 ガス供給口 27a メッシュ状のガス供給口 28 ガス排気口 29 シースガス噴出口 31 シースガス噴出装置 32 空間
フロントページの続き (72)発明者 森 勇▲蔵▼ 大阪府交野市私市8丁目16番19号 (56)参考文献 特開 平6−53508(JP,A) 特開 平5−235520(JP,A) 特開 平5−273768(JP,A) 特開 平1−259184(JP,A) 特開 平5−283427(JP,A) 特開 平9−31670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H01L 21/336

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の全面に第1の薄膜を成膜する工程
    と、該第1の薄膜をパターン形成する工程と、該第1の
    薄膜をパターン形成する工程の後工程として、第2の薄
    膜を該基板の全面に成膜する工程及び該第2の薄膜をパ
    ターン形成する工程とを有し、 該第2の薄膜をパターン形成する工程は更に、レジスト
    を塗布する工程、該レジストをパターン形成する工程、
    該レジストをマスクとして、該第2の薄膜をエッチング
    する工程及び該レジストを除去する工程とを有する薄膜
    素子の製造方法において、 該第2の薄膜をエッチングする工程と、該レジストを除
    去する工程との間に、該レジストをマスクとして再使用
    、該第2の薄膜を除去した領域に存在する該第1の薄
    膜に起因する残留物を除去する工程を有し、該残留物を
    除去する工程は、少なくともHe、Ne、Arのいずれ
    かの希ガスを含む混合ガスからなる略1気圧以上の高密
    度のガス雰囲気中で、そのガスの圧力によって該レジス
    トを該基板に押さえ付けつつドライエッチングを行う工
    である薄膜素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の薄膜に起因する残留物がSi
    若しくはSiを主成分とする物質であり、前記高密度の
    ガスはSF6、或いはSF6とO2、或いはCF4、或いは
    CF4とO2を含むガスである請求項1記載の薄膜素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の薄膜を除去した領域に存在す
    る前記第1の薄膜に起因する残留物を除去する工程は、
    該残留物を除去する工程の直前の工程と共に、若しくは
    該残留物を除去する工程の直後の工程と共に、同一のド
    ライエッチング装置によって連続して処埋するドライエ
    ッチング工程である請求項1又は請求項2記載の薄膜素
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記残留物を除去する工程の直前の工程
    が、前記第2の薄膜をエッチングする工程であり、前記
    第2の薄膜がITOであり、該第2の薄膜をエッチング
    する工程において形成する前記高密度のガスはCH4
    2、或いはCH3OHを含むものである請求項1〜請求
    項3のいずれかに記載の薄膜素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記残留物を除去する工程の直後の工程
    が、前記レジストを除去する工程であり、前記レジスト
    を除去する工程において形成する高密度のガスはO2
    含むものである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    薄膜素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5記載の残留物を除去
    する工程に使用するドライエッチング装置において、 略1気圧以上の高密度のガス雰囲気を、少なくとも基板
    の直近に形成するガス供給手段及びガス排気手段と、 該基板を保持するステージと、 該基板に対向する位置に配設された加工用電極と、 該加工用電極に略100MHz以上の高周波電圧を印加
    する高周波電源とを備え、該加工用電極の近傍にプラズ
    マを発生させ、該プラズマを第1の薄膜に起因する残留
    物に作用させて該残留物を除去するように構成したドラ
    イエッチング装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5記載の残留物を除去
    する工程に使用するドライエッチング装置において、 略1気圧以上の高密度のガス雰囲気を、少なくとも基板
    の直近に形成するガス供給手段及びガス排気手段と、 該基板を保持するステージと、 該基板に対向する位置に配設され、基板面と平行な軸を
    中心として回転する円筒型の加工用電極と、 該加工用電極に高周波電圧を印加する高周波電源とを備
    え、該加工用電極の近傍にプラズマを発生させ、該プラ
    ズマを第1の薄膜に起因する残留物に作用させて該残留
    物を除去するように構成したドライエッチング装置。
  8. 【請求項8】 前記ステージが基板面と平行に走査可能
    になっている請求項7記載のドライエッチング装置。
  9. 【請求項9】 反応容器を使用しない大気開放系におい
    てドライエッチング工程を行うドライエッチング装置に
    おいて、 基板を保持するステージと、 該基板に対向する位置に配設された加工用電極であっ
    て、その中央部に該基板と対向するメッシュ部が形成さ
    れ、該メッシュ部までガス供給通路が形成された加工用
    電極と、 該ガス供給通路を介して該メッシュ部に接続されたガス
    供給手段、及び該ステージに形成されたガス排気通路を
    介して該ガス供給通路並びに該加工用電極に周回状に
    成されたシースガス供給通路に接続されたガス排気手段
    であって、略1気圧以上の高密度のガス雰囲気を、少な
    くとも基板の直近に形成するガス供給手段及びガス排気
    手段と、 該シースガス供給通路に接続されたシースガス噴出手段
    と、 該加工用電極の少なくとも該メッシュ部に高周波電圧を
    印加する高周波電源とを備え、 該シースガス供給通路から該ガス排気通路に向かうシー
    スガスのガス流よりも内側である該加工用電極の中央部
    のメッシュ部において、 プラズマを発生させ、該プラズ
    によってドライエッチングを行うように構成したドラ
    イエッチング装置。
  10. 【請求項10】 パターン形成されたレジストをマスク
    として、薄膜をエッチングすることにより、該薄膜をパ
    ターン形成した後に、該レジストを、再度使用して、略
    1気圧以上の高密度のガス雰囲気中において、そのガス
    の圧力によって基板に押さえ付けつつドライエッチング
    を行う工程を有する、薄膜素子の製造方法。
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