JP3352054B2 - 移動体用課金処理装置 - Google Patents

移動体用課金処理装置

Info

Publication number
JP3352054B2
JP3352054B2 JP16834099A JP16834099A JP3352054B2 JP 3352054 B2 JP3352054 B2 JP 3352054B2 JP 16834099 A JP16834099 A JP 16834099A JP 16834099 A JP16834099 A JP 16834099A JP 3352054 B2 JP3352054 B2 JP 3352054B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charging
vehicle
information
area
zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16834099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000357249A (ja
Inventor
正樹 柿原
泰之 古田
春彦 寺田
康幸 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP16834099A priority Critical patent/JP3352054B2/ja
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Toyota Motor Corp, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to CNB998119415A priority patent/CN1316436C/zh
Priority to EP99970491A priority patent/EP1120749B1/en
Priority to PCT/JP1999/005580 priority patent/WO2000022579A1/ja
Priority to KR10-2001-7004176A priority patent/KR100423779B1/ko
Priority to ES99970491T priority patent/ES2399827T3/es
Publication of JP2000357249A publication Critical patent/JP2000357249A/ja
Priority to US09/819,827 priority patent/US6959282B2/en
Priority to NO20011648A priority patent/NO20011648L/no
Priority to HK02103754A priority patent/HK1041960A1/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP3352054B2 publication Critical patent/JP3352054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Navigation (AREA)
  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体用課金処理
装置にかかり、特に、課金対象領域内を走行する移動体
に対して料金収受等の情報授受を行い移動体の利用者に
対して課金処理を施す移動体用課金処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有料施設(例えば有料道路)を走行する
車両等の移動体は、その車種及び有料道路における走行
距離に応じて課金される。この有料道路の入口ゲートや
出口ゲートで料金を徴収することを自動的に行うため、
該当車両に対して情報を問い合わせるための質問器とし
て道路側に電波を送受信するアンテナを有する通信装置
(以下、路上機という。)を配設し、問い合わせのあっ
た情報に対する返答をするための応答器としてアンテナ
を有する通信装置(以下、車載機という。)を車両に配
設して、車載機と路上機との間で無線により情報の授受
を行う路車間通信システムがある。
【0003】例えば、特開平10−63903号公報に
は、特定領域である有料道路の入口、途中経路及び出口
の通過を考慮して車両に対して料金を徴収する技術が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような路車間通信システムを用いて情報授受をする場
合、有料道路の入口ゲートや出口ゲート等の課金対象領
域の出入口に路上機を設置しなければならない。有料道
路等の課金対象領域が1次元的な場合には路上機の設置
は容易であるが、課金対象となる地域が広範囲に及ぶ区
画等で定められる場合には、出入口の全てに路上機を設
置しなければならず、進入及び退出の箇所の数に応じて
コスト高になる。
【0005】本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構
成で移動体の利用者に対して課金処理することができる
移動体用課金処理装置を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明の移動体用課金処理装置は、移
動体の位置情報を検出する検出手段と、前記検出した移
動体の位置情報に基づいて、検出された位置から前記移
動体が存在することが予想される緩衝領域を定め、該緩
衝領域を前記位置情報に付加する付加手段と、予め定め
た地図情報内に課金対象領域を定め、前記地図情報に前
記位置情報を対応させ、前記課金対象領域と前記緩衝領
域とに基づいて、前記課金対象領域に前記移動体が少な
くとも進入したか否かを表す進入状態を決定する決定手
段と、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記移動体
に対する課金情報を生成する生成手段と、を備えてい
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の移動体用課金処理装置において、前記生成手段は、前
記進入状態に対応する予め定めた料金データを予め記憶
した記憶手段を備え、前記記憶手段の料金データを用い
て前記課金情報を生成することを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の移動体用課金処理装置において、前記検出手
段は、測位衛星からの衛星データに基づいて移動体の位
置情報を検出することを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れか1項に記載の移動体用課金処理装置にお
いて、前記付加手段は、前記検出手段の検出誤差に基づ
いて緩衝領域の大きさを定めることを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の移動体用課金処理装置にお
いて、前記検出手段は、前記移動体の走行方向及び走行
距離の少なくとも一方に基づいて移動体の位置情報を推
定する推定手段を含むことを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の移動体用課金処理装置において、前記付加手段は、前
記推定手段において用いた前記移動体の走行方向及び走
行距離の少なくとも一方に基づいて緩衝領域の大きさを
定めることを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6の何れか1項に記載の移動体用課金処理装置にお
いて、前記生成手段は、前記課金対象領域内の走行距離
に基づいて定まる料金に関連する課金情報を生成するこ
とを特徴とする。
【0013】請求項1の移動体用課金処理装置では、検
出手段が、車両等の移動体の位置情報を検出する。この
検出手段は、目的地までの経路指示や走行補助のための
地図表示を可能とする車載用のナビゲーションシステム
を用いることができる。このナビゲーションシステムは
周知のようにGPSシステムを用いて自己の移動体の位
置、例えば緯度や経度で定まる位置を容易に検出するこ
とができる。例えば、請求項3にも記載したように、検
出手段が、測位衛星からの衛星データに基づいて移動体
の位置情報を検出するようにしてもよい。また、移動体
側に自己の移動体を識別するための識別子を含んだ信号
発信する発信装置等の発信手段を設けて地上側で、この
発信信号を受信して位置情報を地上側で検出するように
することができる。
【0014】ところで、移動体の位置検出は、検出誤差
を含んでいることがある。検出誤差を含んだ場合、真の
移動体の位置は、検出された位置から検出誤差に応じて
予め定められる大きさの特定領域内の位置になる。従っ
て、位置情報による真の移動体の位置は、検出された位
置から予め定められた大きさの領域内に存在する可能性
が高い。そこで、付加手段は、検出した移動体の位置情
報に基づいて、検出された位置から移動体が存在するこ
とが予想される緩衝領域を定める。すなわち、緩衝領域
を、位置情報から特定される移動体が存在する可能性が
高い位置範囲として定め、これを位置情報に付加する。
この緩衝領域の大きさは、請求項4にも記載したよう
に、検出誤差に基づいて定める、例えば検出誤差に対応
する大きさに設定することが好ましい。
【0015】決定手段は、まず、検出手段で検出された
位置情報と、予め定めた地図情報と対応させる。すなわ
ち、位置情報から検出した時点における移動体の位置を
特定できるので、この位置、例えば緯度や経度で定まる
位置で、日本国内全土の地図や都道府県のうちの所定地
域の地図等の予め定めた地図情報上に移動体を対応させ
ることができる。この位置情報には緩衝領域が付加され
ているので、緩衝領域を地図情報に対応させることもで
きる。そして、決定手段は、課金対象領域に移動体が少
なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定する。地
図情報上には、課金対象領域が定められている。従っ
て、地図情報上に対応された移動体の位置を含む緩衝領
域が、課金対象領域内に含まれるか否かを判別すれば、
課金対象領域に移動体が少なくとも進入したか否かを判
別できる。例えば、緩衝領域が、課金対象領域内に全て
含まれているとき、検出誤差を考えても、移動体は課金
対象領域内に存在することを特定できる。また、緩衝領
域の一部が、課金対象領域内に含まれているときは、移
動体が課金対象領域内に存在しない可能性もある。この
ことにより、決定手段は、課金対象領域に移動体が少な
くとも進入したか否かを表すことを進入状態として決定
する。
【0016】生成手段は、決定手段の決定結果に基づい
て、移動体に対する課金情報を生成する。例えば、課金
対象領域には、存在する移動体に対して収受すべき料金
が予め定められている。従って、課金対象領域に移動体
が進入した場合には、予め定められた料金が課金される
べきであるので、その進入した移動体に対して課金され
るべき料金が課金情報として生成される。
【0017】このように、本発明の移動体用課金処理装
置では、移動体の位置情報に緩衝領域を付加して、移動
体の位置及び緩衝領域を地図情報に対応させて、課金対
象領域に移動体が進入したか否かを表す進入状態を決定
し、その進入状態に応じて移動体に対する課金情報を生
成するので、移動体の位置の検出に検出誤差が生じた場
合であっても、確実に課金対象領域内に存在することを
決定でき、出入口等の進入及び退出の全箇所に路上機を
設置することなく、進入状態に応じて移動体に対する課
金情報を生成でき、簡単な構成で移動体の利用者に対し
て課金処理をすることができる。
【0018】なお、乗員(ドライバ)は現在移動体が走
行している地域が、課金対象領域であることや課金対象
領域に接近して進入しようとしていることを認知してい
ない場合がある。そこで、前記移動体用課金処理装置に
おいて、位置情報に基づいて、課金対象領域に接近した
ときすなわち緩衝領域が課金対象領域に接したり一部が
含まれたりしたときに、移動体に対して課金対象領域に
接近または進入したことを表す予告情報を告知する告知
手段をさらに備えることによって、乗員に対して、課金
対象領域に進入したり、課金対象領域に接近して進入し
ようしたりするときに、事前に告知することができ、課
金対象領域への進入等に関する乗員の対応を容易にさせ
ることができる。
【0019】ところで、課金対象領域に存在する移動体
に対して収受すべき料金は予め定められていることが多
い。そこで、請求項2に記載したように、生成手段が、
進入状態に対応する予め定められた料金データを予め記
憶した記憶手段を備える。従って、記憶手段の料金デー
タを用いて課金情報を容易に生成することができる。こ
の料金データは車種や走行時間等毎に複数段階に設定さ
れることがあり、これらを料金テーブルとして記憶して
も良い。
【0020】ここで、車両等の移動体がトンネルや電波
障害の多い地域を走行すると、位置情報を検出手段によ
り検出することができない。そこで、請求項5に記載し
たように、前記検出手段に、移動体の走行方向及び走行
距離の少なくとも一方に基づいて移動体の位置情報を推
定する推定手段を含ませることにより、移動体の走行方
向や走行距離、またはこれらの組み合わせから自己の位
置を特定することができる。
【0021】この場合、緩衝領域を、位置情報を検出手
段により検出することができたときと同一の大きさにし
たのでは、課金対象領域への進入状態の決定が不安定な
場合がある。すなわち、移動体の走行方向や走行距離、
またはこれらの組み合わせから自己の位置の推定は、実
際の位置から誤差を有していることがあり、推定による
位置で課金対象領域へ移動体が進入したと誤って判別す
ることがある。そこで、請求項6に記載したように、前
記付加手段が、推定手段において用いた移動体の走行方
向及び走行距離の少なくとも一方に基づいて緩衝領域の
大きさを定める例えば、前回設定した大きさより大きく
設定することにより、課金対象領域への進入状態の決定
について信頼性を向上させることができる。
【0022】なお、移動体は、課金対象領域と緩衝領域
とを行き来することがある。例えば、課金対象領域と緩
衝領域との境付近を走行することがある。そこで、前記
進入状態を時系列的に履歴として記憶し、移動体が課金
対象領域から緩衝領域へ移動した後に再度同一の課金対
象領域への移動したことを表す場合に、生成手段におい
て、課金対象領域への進入に関連する課金情報の生成を
禁止する。このようにすれば、同一の課金対象領域への
進入に対しては課金情報が生成されることはなく、無用
な徴収がなされることはない。
【0023】また、進入に対する料金徴収以外のものと
して、請求項7にも記載したように、前記生成手段は、
課金対象領域内の走行距離に基づいて定まる料金に関連
する課金情報を生成することができる。すなわち、課金
対象領域内の走行距離に応じて課金することができる。
この場合、前記生成手段は、隣接する領域の境界を跨ぐ
ときに前記課金対象領域内の走行距離を記憶する記憶手
段をさらに備え、記憶した走行距離に基づいて、課金情
報を生成する。このようにすれば、料金の徴収を逐次行
う必要はなく、課金対象領域内の走行を終了した時点で
行うことができる。
【0024】なお、前記課金処理手段は、残高情報が記
憶されたICカードを用いて課金処理することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0026】〔第1実施の形態〕第1実施の形態は、車
載機と路上機との間でなされる路車間通信を用いて有料
施設(課金対象領域)への進入車両(走行車両)に対し
て自動的に課金処理を行う自動課金システムに本発明を
適用したものである。なお、本実施の形態で用いられる
自動課金システムは、車両に搭載された車載機と、地上
側に設置された路上機との間で通信をすることによっ
て、料金等を決済するためのシステムである。
【0027】図2には、本実施の形態の自動課金システ
ム10の概念構成を示した。本実施の形態の自動課金シ
ステム10は、車両32に搭載されかつGPS用衛星2
0、22、24からの信号を受信するためのGPSアン
テナ及び地上波通信用の地上波アンテナ(詳細は後述)
を備えた車載機30と、地上側に固定的に設置されかつ
GPS用衛星20、22、24からのGPS信号を受信
するためのGPSアンテナ42を備えた路上機としての
総合センタ40とから構成されている。総合センタ40
は、地上波通信用の地上波アンテナ44も有している。
【0028】車載機30は、GPS用衛星20、22、
24からのGPS信号により自己の車両32の位置を特
定し、地上波通信により総合センタ40へ送信する。総
合センタ40は、受信した車両32の位置に基づいて課
金対象領域に対する課金処理(演算)を行い、その結果
を車載機30へ送信する。車載機30は、受信した課金
処理結果に基づいて、料金収受を行う。なお、料金収受
は、総合センタ40側で行い、その結果のみを送信する
ようにしてもよい。
【0029】図3に示すように、地上側に設置された総
合センタ40は、センタ制御装置100を有している。
センタ制御装置100は、CPU102,RAM10
4,ROM106及び入出力ポート(I/O)108か
らなるマイクロコンピュータで構成され、各々はコマン
ドやデータの授受が可能なようにバス110によって接
続されている。なお、ROM106には、後述する処理
ルーチンが記憶されている。
【0030】入出力ポート108には、GPSアンテナ
42を有するGPS用通信装置120が接続されると共
に、地上波アンテナ44を有する地上波用通信装置12
2が接続されている。GPS用通信装置120は、GP
S用衛星20、22、24からのGPS信号によって自
己、すなわち総合センタ40の位置を特定するためのも
のである。また、地上波用通信装置122は、車両に搭
載された車載機30に対して通信によって交信または情
報提供するためのものであり、無線通信装置が採用され
る。なお、この無線通信装置の一例は、FM放送やFM
文字放送、周知の電波通信、移動体通信装置等の電話回
線通信がある。
【0031】また、入出力ポート108には、メモリ1
24が接続されている。このメモリ124は、課金対象
領域の料金を表す料金情報を記憶した料金テーブル12
4A、課金対象領域を定めるための地図情報を記憶した
地図データベース124B、総合センタに接続可能で管
理すべきユーザの個別情報を記憶したユーザ管理データ
ベース124Cを含んでいる。
【0032】なお、センタ制御装置100には、記録媒
体としてのフロッピーディスク(以下、FDという)が
挿抜可能なフロッピーディスクユニット(FDU)11
2が接続されている。なお、後述する処理ルーチン等
は、FDU112を用いてFDに対して読み書き可能で
ある。従って、後述する処理ルーチンは、センタ制御装
置100の内部に記憶することなく、予めFDに記録し
ておき、FDU112を介してFDに記録された処理プ
ログラムを実行してもよい。また、センタ制御装置10
0にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省
略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容
量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実
行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、C
D−ROM等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気デ
ィスク、DVD等のディスクがあり、これらを用いると
きには、上記FDUに代えてまたはさらにCD−ROM
装置、MD装置、MO装置、DVD装置等を用いればよ
い。
【0033】次に、車載機30について説明する。本実
施の形態に用いた車載機30はドライバに対して映像や
音声で経路補助情報を提供するナビゲーションシステム
に本発明を適用して構成したものである。ナビゲーショ
ンシステムを含んでいる車載機30は、路上機と交信す
るための車両32のインパネ上に搭載される。
【0034】図4に示すように、本実施の形態のナビゲ
ーションシステムを含んだ車載機30は、各々バス21
0によってコマンドやデータ授受が可能なように接続さ
れているCPU202、RAM204、ROM206、
及び入出力ポート(I/O)208からなるマイクロコ
ンピュータで構成された装置本体200を備えている。
なお、RAM204は、バックアップラムとされ、電源
遮断時であっても記憶されている情報の内容をバックア
ップ(記憶)している。入出力ポート208には、フロ
ッピーディスクFDが挿抜可能なフロッピーデュスクユ
ニット(FD装置)236が接続されている。なお、R
OM206には、後述する処理ルーチンや各種データが
記憶されている。
【0035】この各種データや後述する処理ルーチン等
は、FD装置236を用いてフロッピーディスクFDに
対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルー
チンは、ROM206に記憶することなく、予めフロッ
ピーディスクFDに記録しておき、FD装置236を介
してフロッピーディスクFDに記録された処理プログラ
ムを実行してもよい。また、装置本体200にハードデ
ィスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、
フロッピーディスクFDに記録された処理プログラムを
大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)し
て実行するようにしてもよい。また、記録媒体として
は、CD−ROM等の光ディスクや、MD,MO等の光
磁気ディスク、DVD等のディスクがあり、これらを用
いるときには、上記FD装置236に代えてまたはさら
にCD−ROM装置、MD装置、MO装置、DVD装置
等を用いればよい。
【0036】なお、本実施の形態のナビゲーションシス
テムを含んだ車載機30は、入出力ポート208を介し
て車両用ローカルゾーンネットワーク(図示省略)に接
続可能である。
【0037】上記入出力ポート208には、車載のGP
Sアンテナ220Aを有する車載用GPS装置220が
接続されると共に、地上波アンテナ222Aを有する地
上波用通信装置222が接続されている。車載用GPS
装置220は、GPS用衛星20、22、24からのG
PS信号によって自己の車両32の位置を特定するため
のものである。また、地上波用通信装置222は、地上
側に通信によって交信または情報提供するためのもので
あり、無線通信装置が採用される。なお、この無線通信
装置の一例は、FM放送やFM文字放送、周知の電波通
信、移動体通信装置等の電話回線通信がある。従って、
地上波用通信装置222は、携帯電話や車載電話装置等
の移動体通信装置を用いることができ、本車載機30を
介して車両と車両外の電話装置との間で無線通信(電話
回線を介して会話)を可能とすることができる。
【0038】また、入出力ポート208には、メモリ2
30が接続されている。このメモリ230は、課金対象
領域の料金を表す料金情報を記憶した料金テーブル23
0A、ドライバに対して映像や音声で経路補助情報を提
供するための地図情報を記憶した地図データベース23
0Bを含んでいる。
【0039】また、上記入出力ポート208には、ドラ
イバに対して映像で経路補助情報を提供するための表示
装置224、ドライバに対して音声情報を提供するため
のスピーカ228Aを備えた音声装置228からなるス
ピーカ装置、及びキーボードやスイッチ装置等の入力装
置226が接続されている。表示装置224は、地図情
報を表示可能である。音声装置228は、装置本体20
0から出力されたデジタル信号及びアナログ信号の何れ
かの音声信号をスピーカ228Aの駆動信号に変換して
出力するためのものである。
【0040】なお、上記メモリ230内に記憶されるべ
きデータ等は、FD装置236を用いてフロッピーディ
スクFDやハードディスク装置等の記憶媒体に格納して
もよい。
【0041】さらにまた、入出力ポート208には、料
金残高情報等が格納されたICカード232が着脱可能
なICカードリードライト装置234を備えている。こ
の車載機30は、車両ナンバー等からなるIDコード及
び車種情報等の固定データを予めRAM204やROM
206に記憶しており、ICカードリードライト装置2
34によって装着されたICカード232の料金残高情
報を参照したり、ICカード232に料金残高情報の書
き込みを行う。なお、ICカードには、プリペイドカー
ドやクレジットカードを含むものである。また、入出力
ポート208には、ディスプレイ装置229が接続され
ている。このディスプレイ装置229は、車両の内外に
対してゾーンの進入や課金処理状態等を報知するための
ものである。
【0042】図5(A)に示すように、ディスプレイ装
置229は、前面部229Aに監視用ランプ227を備
えており、車両のダッシュボード上に監視用ランプ22
7からの光が車外へ射出されるように設置させることが
できる。このようにすることにより、監視用ランプ22
7の点滅を車外から容易に確認することができる。
【0043】図5(B)に示すように、ディスプレイ装
置229は、後面部229Bに表示パネル227Sを設
置して、車内の乗員が現在のゾーン進入の状態や課金処
理の状態を容易に確認できる構成としている。この場
合、表示パネル227Sには、課金対象ゾーンに接近中
の表示、課金対象ゾーンの基準となる課金額の表示、課
金処理中の金額の表示(図5(C)参照)、課金処理開
始の表示、課金処理完了の表示、課金処理が実行できな
いこと(違反)の表示等を現在状態として表示させるこ
とができる。
【0044】なお、車載機30の搭載位置(取付位置)
は、上記のように車両のインパネ上に限定されるもので
はなく、アンテナにより地上側と交信可能な位置であれ
ばよく、例えば、後部座席等の車内でもよい。また、車
載機30は、車載機本体とアンテナとからなる別個の構
成としてもよい。このように車載機本体とアンテナとを
別体に構成した場合には、上述のようにアンテナのみを
インパネ上や後部座席方向の位置等に設置することがで
きると共に、取付位置情報は、アンテナが取付けられた
位置について登録されるものとする。
【0045】また、車載機にはイグニッションオン時に
車載バッテリーから常時電源が供給されている。また、
車載機は、車両32に搭載された図示しない内蔵時計に
より年月日及び現在時刻の日時情報を取得できるものと
する。
【0046】なお、上記では、車載機30及び総合セン
タ40の両方のメモリ内に料金テーブルを記憶させるよ
うにしたが、課金対象の料金演算を行う装置側または通
信により料金情報を得る場合には他装置側に記憶されて
いればよく、何れか一方のメモリにのみ記憶させてもよ
い。
【0047】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0048】まず、地上側、すなわち総合センタ40の
作動の詳細を説明する。本実施の形態では、総合センタ
40は、車両32に取り付けられた車載機30へ向け
て、課金処理のための情報を送信する。
【0049】図6に示すように、総合センタ40では、
ステップ300においてGPS用衛星20、22、24
からのGPS信号を受信し、次のステップ302で自
己、すなわち総合センタ40の基準位置(基準緯経度P
o)を求め、GPS補正情報を生成する。このGPS補
正情報は、GPS用衛星20、22、24からのGPS
信号の誤差が大きい場合に、補正するためのものであ
り、総合センタ40は固定的に設置されているので、G
PS用衛星20、22、24からのGPS信号に変動が
あったときであっても、これを特定することができるた
めである。
【0050】次のステップ304では、予め定められた
課金対象ゾーン情報を読み取って、この課金対象ゾーン
情報と共にGPS補正情報を次のステップ306におい
て送信する。この送信は、FM放送や電話回線により行
うことができる。
【0051】なお、本実施の形態では、GPS補正情報
を生成する場合を説明するが、以下に説明するように、
GPSを利用した場合の位置認識誤差(検出誤差)を考
慮した緩衝領域により課金対象ゾーン内における課金処
理をするので、GPS補正情報の生成は必須のものでは
なく、課金対象ゾーン情報のみの送信としてもよい。
【0052】すなわち、GPSを利用した場合、所定量
(例えば、最大100m)の位置認識誤差(検出誤差)
を有することが知られている。そこで、本実施の形態で
は、自車位置を検出した位置から所定範囲を緩衝領域と
して定め、実質的に課金対象となる領域に緩衝領域が全
て含まれたときにのみ、課金処理をするようにしてい
る。
【0053】課金対象ゾーン情報は、複数領域から構成
される課金対象ゾーンZで定められる。このような課金
対象ゾーンZの一例としては、図8に示すように、中心
部の円形形状のゾーンAであるコア領域50、そのコア
領域50の外周辺に隣接した略同心円のドーナツ形状の
ゾーンBである周辺領域52で構成され、課金対象ゾー
ンZ周辺の地上側はコア領域50と、周辺領域52と、
コア領域50及び領域52以外の非対象ゾーンCの非課
金領域との3つに分離される。これらの各領域は、緯経
度及びその形状をもって特定することができる。
【0054】図9に示すように、ゾーンAは、ゾーンA
とゾーンBとの境界線上の複数の位置を定め、隣り合う
位置の点を通過する直線を定め、閉空間を求めることに
よって定めることができる。具体的には、ゾーンA,B
との境界線上の任意の位置を点Ai (aXi,aYi)と
定義するとき、点Ai と点Ai+1 とを通過する直線は、
次の(1)式で表せる。
【0055】 (y−aYi)/(x−aXi)=(aYi+1−aYi)/(aXi+1−aXi) ・・・(1) 従って、ゾーンAは、以下の条件を満たせばよい。 (y−aYi)/(x−aXi)−(aYi+1−aYi)/(a
Xi+1−aXi)<0 但し、i=1〜(m−1) m:境界線上の最後の位置を点を表す数
【0056】本実施の形態では、課金対象ゾーン(のコ
ア領域50、及び周辺領域52)に対して課金額を定め
ている。この課金額の決定には、課金額を定める演算条
件(課金演算条件)が定められている。この課金演算条
件には、以下のものがある。
【0057】 (1)ゾーン進入時に課金するゾーン課金 課金対象ゾーンへの進入回数が増加するに従って課金額
が増加する (2)ゾーン内を走行した走行距離に応じて課金する距
離課金 課金対象ゾーン内の走行距離が増加するに従って課金額
が増加する (3)ゾーン内を走行した時間に応じて課金する時間課
金 課金対象ゾーンの滞在時間が増加するに従って課金額が
増加する なお、他の課金演算条件としては、ゾーン内の混雑度に
応じて課金額が変動する混雑課金、ゾーン内を走行した
ときの車速(平均車速でもよい)に応じて課金額が変動
する車速課金がある。
【0058】上記の課金演算条件によるテーブルを課金
対象ゾーン情報に含めることで課金対象ゾーンに関し
て、その地域の特定と料金の特定とを行うことができ
る。
【0059】なお、以下、説明を簡単にするため、課金
対象ゾーンとしてコア領域50のみに課金額が定められ
た(周辺領域52に課金額を定めない)課金対象ゾーン
Zが1つの場合について説明するが、課金対象ゾーン情
報は、複数のゾーンから構成される課金対象領域で定め
てもよい。この場合、各々のゾーンについて課金額を異
ならせることができる。例えば、都心部に近づくに従っ
て課金額を大きくしたり、予め定めたゾーンについて初
期の課金額を変更したり、することができる。
【0060】次に、車載機30の作動を説明する。
【0061】図1に示すように、車両に取り付けられた
車載機30では、所定時間(例えば1分)毎に以下の割
り込み処理が実行され、ステップ400において地上
側、すなわち総合センタ40からの情報を受信する。総
合センタ40からの情報は、上記で説明したように、課
金対象ゾーン情報及びGPS補正情報であり、次のステ
ップ402において受信した情報が最新の情報か否かを
判断し、最新の情報であるときはステップ402で肯定
され、次のステップ404において課金対象ゾーンを導
出すると共に、GPS補正情報を記憶する。
【0062】一方、受信した情報が最新情報でないとき
は、ステップ402で否定され、次のステップ406に
おいて、GPS用衛星20、22、24からのGPS信
号を受信し、次のステップ408において現在の日時
(年月日時刻)を読み取って、次のステップ410で自
己の位置、すなわち車両32の位置(緯経度P(t))
を求める。
【0063】なお、この緯経度P(t)を求める場合に
は、記憶されたGPS補正情報を用いることができる。
また、上記ステップ406では、車両の走行距離や車速
等の車両の走行状態を検出し読み取ることができる。
【0064】次のステップ411では、上記ステップ4
10で求めた自己の位置を中心としてGPS検出誤差で
定まる所定の長さ(例えば、100m)を半径rとする
緩衝領域54を定める。この緩衝領域54内は、自己の
車両が存在する確度が高い範囲である。
【0065】次のステップ412では、求めた緯経度P
(t)及び緩衝領域54を予め記憶された地図データベ
ースに対応させて、次のステップ414において緯経度
P(t)及び緩衝領域54が属するゾーンを決定する。
詳細は後述するが、自己の車両が存在するゾーンが、周
辺領域52(ゾーンB)、コア領域50(ゾーンA)、
それ以外の領域(ゾーンC)かを決定する。
【0066】次のステップ415では、上記ステップ4
14で決定したゾーンが課金対象ゾーンZに含まれてい
るか否か、すなわち周辺領域52(ゾーンB)またはコ
ア領域50(ゾーンA)か否かを判断する。ステップ4
15で肯定されたときは、課金対象ゾーンZへ進入した
かゾーンZ内の走行継続中であるかの何れかであるの
で、次のステップ417において表示パネル227S上
にその状態を表示する(図5(B)参照)。一方、ステ
ップ415で否定されたときは、課金対象ゾーンZから
進出したかゾーンZ外を走行継続中であるかの何れかで
あり、次のステップ416において表示パネル227S
上に状態が表示されている場合には消去する。
【0067】次のステップ418では、上記の各情報、
すなわち緯経度P(t)、その日時t、ゾーンを車両存
在履歴として記憶する。なお、車両存在履歴には、上記
求めた緩衝領域54に関する情報をさらに記憶してもよ
い。次のステップ419では、後述するように課金処理
が実行される。上記車両存在履歴の一覧の例を次の表1
に示した。
【0068】
【表1】
【0069】なお、上記表中の「課金」欄は、以下で説
明する課金処理がなされたか否かを表す識別子であり、
「*」印が付与されている場合に課金処理がなされたこ
とを表している。
【0070】上記のようにして、所定時間毎に車両32
が存在したとされるゾーンを日時と共に履歴として記憶
する。
【0071】ここで、上述のゾーンの決定について詳細
に説明する。課金対象ゾーンは、そのゾーンに進入した
車両に対して課金対象となるゾーンであり、ゾーンの外
に車両が存在するときに課金対象としてはならない。上
述のように、GPSを利用した場合、所定量の位置認識
誤差を有することが知られている。このため、例えば、
図10に示したように、実際の車両32が課金対象ゾー
ンZの外に位置する場合、GPSにより位置検出した現
在位置は、位置認識誤差距離Rに相当する距離を半径と
する認識位置存在確率円54内の任意の1点である。認
識位置存在確率円54と課金対象ゾーンZとの重複領域
56内の位置(図10に網線部分参照)で検出される
と、実際には課金対象ゾーンへ進入していないにもかか
わらず、課金されることになる。すなわち、重複領域5
6は誤課金領域となる。
【0072】そこで、本実施の形態では、認識位置存在
確率円を緩衝領域54として設定している。すなわち、
位置認識誤差距離Rより長い距離r(R<r)を半径と
する緩衝領域54を設定している。これによって、実際
に車両が課金対象ゾーンの外に存在した場合、GPSに
よる位置検出での緩衝領域54がコア領域50に重なる
ことはあるが、コア領域50内に全てを含むことにはな
らない。従って、緩衝領域52の全てがコア領域50内
に含まれていないと認識されたときは、車両は課金対象
ゾーン内に存在しない可能性があるので、課金対象ゾー
ン内の存在認定を否定するものとする。
【0073】具体的には、図11(A)に示すように、
GPSによる自車両検出位置33が課金対象ゾーンZの
外(ゾーンC)の場合、実際の車両の位置は緩衝領域5
4内の任意の1点であるが、車両は課金対象ゾーン内に
存在しない可能性があるので、課金対象ゾーン内の存在
を否定する。図11(B)に示すように、自車両検出位
置33が課金対象ゾーンZへの接近方向に移動しコア領
域50内の場合にも、車両は課金対象ゾーン内に存在し
ない可能性があり、また、図11(C)に示すように、
自車両検出位置33がコア領域50内の場合にも、車両
は課金対象ゾーン内に存在しない可能性があるので、課
金対象ゾーン内の存在を否定する。そして、図11
(D)に示すように、自車両検出位置33がコア領域5
0内に移動した場合には、緩衝領域54が全て課金対象
ゾーンZに含まれることになるので、課金対象ゾーン内
の存在を決定する。
【0074】従って、自車両検出位置33がコア領域5
0内と検出されたときにのみ課金をするようにすれば、
実際に課金対象ゾーンへ進入していないときには課金さ
れることはない。すなわち、課金対象ゾーンの外に存在
する車両に対して課金対象ゾーン内に存在すると認定さ
れることはない。このように設定すれば、車両がコア領
域50へ接近する方向へ移動する場合、コア領域50内
と検出された車両のみについて確実に課金対象ゾーン内
に存在すると認定することができる。
【0075】次に、図1のステップ419の処理である
車載機30における課金処理を説明する。課金処理は、
例えば所定時間毎に実行される。この所定時間は、毎
時、毎週所定曜日、毎月所定日時刻、予め定めた年月日
時刻等のように予め定めた日時に実行される。なお、こ
の課金処理の実行は、総合センタ40側からの指示で行
うようにしてもよい。本実施の形態では、これら実行の
タイミングを条件として説明する。
【0076】図7に示すように、ステップ420におい
て、上記予め定めた日時または総合センタ40側からの
指示がなされたか否かを判断することによって、条件が
一致したか否かを判断する。条件が不一致の場合には、
ステップ420で否定され、本ルーチンを終了する。
【0077】一方、条件が一致の場合には、ステップ4
20で肯定され、ステップ422において、履歴情報を
取得する。この履歴情報は、上記図1のステップ416
で記憶されている車両存在履歴のリスト(表1)であ
る。次のステップ424では、演算式(課金計算式)を
設定する。演算式は、上述の演算条件で定まるものであ
る。この演算条件は、課金額を定める条件(課金演算条
件)をいい、ゾーン進入回数やゾーン滞在時間等があ
る。この演算条件により、課金計算式が定められる。次
の(2)式には、課金計算式をゾーンを考慮した一般式
として示した。
【0078】 (課金額)=f(NA ,NB ,NC,t) ・・・(2) 但し、NA ,NB ,NC :ゾーンA〜Cに対する評価(す
なわち、課金演算条件で定まるゾーン毎の進入回数や滞
在時間) t :日時
【0079】次のステップ426では、上記設定した演
算式、及び履歴情報を用いて、料金を演算する。料金演
算が終了すると、ステップ428へ進み、料金残高情報
等が格納されたICカード232がICカードリードラ
イト装置234に装填されているか否かを判断する。I
Cカード232がICカードリードライト装置234に
装填されていないときは、課金処理が遂行できないた
め、ステップ428で否定され、ステップ430へ進
み、上記演算された料金をメモリに記憶する。この料金
の記憶は、以前の未払い料金を含む可能性があるため、
積算処理でする。一方、ICカード232がICカード
リードライト装置234に装填されてるときは、課金処
理が遂行できるので、ステップ428で肯定され、ステ
ップ432において課金処理がなされる。この課金処理
は、ICカード232の残高から上記求めた課金額を減
算する処理である。
【0080】例えば、課金演算条件がゾーン進入回数
(¥100/回)のみであり、履歴情報が図8に示すよ
うに始点STPから終点EDPへ至るときに、経路Ra
または経路Rbであるとき、課金額は、以下のようにな
る。
【0081】 Raの課金額=100×1+0×1+0×1=¥100 Rbの課金額=100×0+0×1+0×1=¥0 このように、中央部を回避して経路を選択した方が低い
課金額となる。すなわち、周辺領域52を通過しても課
金されることはない。
【0082】以上説明したように、本実施の形態では、
GPS信号により自己の車両位置を特定し、車両が課金
対象ゾーンに進入したときに、車両内の乗員に報知して
いる。そして、自己の車両の位置として、GPSの誤差
量分に応じた緩衝領域を定め、この緩衝領域と実際に課
金する領域としてのコア領域との関係から、緩衝領域が
コア領域に全て含まれると認識した場合にのみ課金して
いる。これによって、車両の位置認識誤差が生じた場合
であっても、課金対象ゾーン外に位置する車両には課金
対象とする課金対象ゾーン内と決定することがない。こ
のため、GPSの位置認識誤差による誤った課金処理へ
移行することはない。
【0083】〔第2実施の形態〕次に、第2実施の形態
を説明する。なお、本実施の形態は上記実施の形態と略
同様の構成であるため、同一部分には同一符号を付し詳
細な説明を省略する。本実施の形態では、トンネル内の
走行等のように通信が困難な地域における処理について
説明したものである。
【0084】上述のように、緩衝領域54を定めるには
GPS信号による現在位置の特定が必要である。しか
し、トンネル内の走行等のように通信が困難な地域で
は、自己の車両の現在位置が不明になることがある。そ
こで、本実施の形態では、車両の走行方向や走行距離に
基づいて緩衝領域等を定めている。
【0085】次に、本実施の形態の作用を説明する。ま
ず、総合センタ40等の作動は上記実施の形態と同様で
あるため、以下、異なる部分として、車載機30の作動
を説明する。
【0086】図12に示すように、車載機30では、所
定時間(例えば1分)毎に以下の割り込み処理が実行さ
れ、地上側、すなわち総合センタ40からの情報を受信
する(ステップ400)。総合センタ40からの情報を
受信できないときは、そのままステップ406へ進む
(ステップ402で否定)。
【0087】ステップ406では、GPS用衛星20、
22、24からのGPS信号を受信し、次のステップ4
07において受信できたか否かを判断し、受信ができた
ときはそのままステップ408へ進む。一方、受信がで
きなかったときは、ステップ407で否定され、ステッ
プ407Aにおいて車両の走行方向及び走行距離を読み
取った後にステップ408へ進む。
【0088】次のステップ408では、現在の日時(年
月日時刻)を読み取って、次のステップ410で自己の
位置、すなわち車両32の位置(緯経度P(t))を求
める。GPS信号を受信できずに緯経度P(t)を求め
る場合、前回記憶された車両の位置から、ステップ40
7Aで読み取った車両の走行方向及び走行距離を用い
て、現在位置を推定する。
【0089】次に、求めたまたは推定した自己の位置を
中心としてGPS検出誤差で定まる所定の長さ(例え
ば、100m)を半径rとする緩衝領域54を定め(ス
テップ411)、求めた緯経度P(t)及び緩衝領域5
4を予め記憶された地図データベースに対応させ(ステ
ップ412)、緯経度P(t)及び緩衝領域54が属す
るゾーンを決定する(ステップ414)。
【0090】このように、本実施の形態では、GPS信
号を受信できなかった場合であっても、車両の走行方向
及び車両の走行距離から自己の車両の位置を推定し、緩
衝領域を定めているので、走行中に一部信号受信が困難
になっても、システムが停止することがなく、料金徴収
に関する処理を継続的に実行することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、検
出した自己の位置から緩衝領域を求めて付与し、移動体
の位置及び緩衝領域と地図情報とから、移動体に対する
課金情報を生成するので、移動体の位置検出に検出誤差
が生じた場合であっても、確実に課金対象領域内に存在
することを決定でき、出入口等の進入及び退出の全箇所
に路上機を設置することなく、進入状態に応じて移動体
に対する課金情報を生成でき、簡単な構成で移動体の利
用者に対して課金処理を適正に行うことができる、とい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態の車載機において実行される課
金対象ゾーンの決定処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図2】本発明の実施の形態にかかる自動課金システム
の概念構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施の形態の自動課金システムにおける地
上側に設置された総合センタの概略構成を示すブロック
図である。
【図4】第1実施の形態の自動課金システムにおける車
載機の概略構成を示すブロック図である。
【図5】ディスプレイ装置の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図6】第1実施の形態の総合センタにおいて実行され
る情報送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第1実施の形態の車載機において実行される課
金処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】課金対象ゾーンを示すイメージ図である。
【図9】課金対象ゾーンを定めるための一例を説明する
ための説明図である。
【図10】第1実施の形態の検出誤差を説明するための
説明図である。
【図11】第1実施の形態の緩衝領域周辺のゾーン判定
を説明するための説明図である。
【図12】第2実施の形態の車載機において実行される
課金処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 GPS用衛星 30 車載機 32 車両 40 総合センタ 42 GPSアンテナ 44 地上波アンテナ 50 コア領域 52 周辺領域 54 緩衝領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 春彦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (72)発明者 青木 康幸 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−86862(JP,A) 特開 平11−265469(JP,A) 特開 平11−74726(JP,A) 特表 平8−508357(JP,A) 国際公開97/4421(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07B 15/00 510 G01C 21/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の位置情報を検出する検出手段
    と、 前記検出した移動体の位置情報に基づいて、検出された
    位置から前記移動体が存在することが予想される緩衝領
    域を定め、該緩衝領域を前記位置情報に付加する付加手
    段と、 予め定めた地図情報内に課金対象領域を定め、前記地図
    情報に前記位置情報を対応させ、前記課金対象領域と前
    記緩衝領域とに基づいて、前記課金対象領域に前記移動
    体が少なくとも進入したか否かを表す進入状態を決定す
    る決定手段と、 前記決定手段の決定結果に基づいて、前記移動体に対す
    る課金情報を生成する生成手段と、 を備えた移動体用課金処理装置。
  2. 【請求項2】 前記生成手段は、前記進入状態に対応す
    る予め定めた料金データを予め記憶した記憶手段を備
    え、前記記憶手段の料金データを用いて前記課金情報を
    生成することを特徴とする請求項1に記載の移動体用課
    金処理装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、測位衛星からの衛星デ
    ータに基づいて移動体の位置情報を検出することを特徴
    とする請求項1または2に記載の移動体用課金処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記付加手段は、前記検出手段の検出誤
    差に基づいて緩衝領域の大きさを定めることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の移動体用
    課金処理装置。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記移動体の走行方向
    及び走行距離の少なくとも一方に基づいて移動体の位置
    情報を推定する推定手段を含むことを特徴とする請求項
    1乃至請求項4の何れか1項に記載の移動体用課金処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記付加手段は、前記推定手段において
    用いた前記移動体の走行方向及び走行距離の少なくとも
    一方に基づいて緩衝領域の大きさを定めることを特徴と
    する請求項5に記載の移動体用課金処理装置。
  7. 【請求項7】 前記生成手段は、前記課金対象領域内の
    走行距離に基づいて定まる料金に関連する課金情報を生
    成することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか
    1項に記載の移動体用課金処理装置。
JP16834099A 1998-10-09 1999-06-15 移動体用課金処理装置 Expired - Fee Related JP3352054B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16834099A JP3352054B2 (ja) 1999-06-15 1999-06-15 移動体用課金処理装置
EP99970491A EP1120749B1 (en) 1998-10-09 1999-10-08 Charging device
PCT/JP1999/005580 WO2000022579A1 (fr) 1998-10-09 1999-10-08 Dispositif de taxation
KR10-2001-7004176A KR100423779B1 (ko) 1998-10-09 1999-10-08 과금장치
CNB998119415A CN1316436C (zh) 1998-10-09 1999-10-08 计费装置
ES99970491T ES2399827T3 (es) 1998-10-09 1999-10-08 Dispositivo para el cargo de tarifas
US09/819,827 US6959282B2 (en) 1998-10-09 2001-03-29 Charging device for transferring information relating to the collection of a toll on a moving body
NO20011648A NO20011648L (no) 1998-10-09 2001-04-02 Betalingsanordning
HK02103754A HK1041960A1 (en) 1998-10-09 2002-05-17 Charging device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16834099A JP3352054B2 (ja) 1999-06-15 1999-06-15 移動体用課金処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000357249A JP2000357249A (ja) 2000-12-26
JP3352054B2 true JP3352054B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=15866254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16834099A Expired - Fee Related JP3352054B2 (ja) 1998-10-09 1999-06-15 移動体用課金処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3352054B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3629213B2 (ja) * 2001-01-26 2005-03-16 日本電信電話株式会社 場所指定の課金システムおよび情報処理サーバ
JP2004062874A (ja) * 2002-06-07 2004-02-26 Mitsubishi Electric Corp 通信装置、準天頂衛星、保険料割引サービスシステム及び、課金システム
JP5173482B2 (ja) * 2008-02-25 2013-04-03 三菱重工業株式会社 車両課金システム及び車両課金方法
NO337304B1 (no) * 2014-06-03 2016-03-07 Q Free Asa Påvisning av et avgiftsobjekt i et GNSS-system med partikkelfilter

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000357249A (ja) 2000-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3698004B2 (ja) 自動料金収受システムに使用される移動体無線通信装置
KR100526918B1 (ko) 과금 시스템
WO1999038123A1 (fr) Appareil, systeme, et carte de comptabilite
KR20090018129A (ko) 요금 징수 시스템
JP3352036B2 (ja) 移動体用課金処理装置
JP5545780B2 (ja) 車載装置、車両および路側機
JP2008033402A (ja) Etc利用履歴照会装置
JP3394456B2 (ja) 移動体用課金処理装置
JP4457607B2 (ja) 車載ナビゲーションシステム
JP4152180B2 (ja) 自動料金収受システム
JP5156040B2 (ja) 通信装置、dsrcユニット、路側機および車載装置
JP3352054B2 (ja) 移動体用課金処理装置
JP3365296B2 (ja) 対車両用課金処理装置
JP3434217B2 (ja) 移動体用課金領域表示装置
JP3009593B2 (ja) 道路課金システム
JP3396617B2 (ja) 対車両用課金処理装置及び課金処理システム
JP4704718B2 (ja) 移動情報管理システム、管理装置、管理装置の移動情報管理方法および移動情報管理プログラム
KR101024786B1 (ko) 차량 탑재기
JP2002092787A (ja) 車両用情報出力装置
JP6159180B2 (ja) タクシーメータ
JP7116170B2 (ja) 端末装置、後方サーバ、車載トランスポンダ、判定システム、判定方法、及びプログラム
JP3261104B2 (ja) 対車両用課金状態報知装置、課金状態監視装置及び携帯用課金状態監視装置
JP3745444B2 (ja) 車載用ナビゲーション装置
JP3682753B2 (ja) 報知装置およびシステム
JP3736236B2 (ja) 車両用情報報知装置、車両用情報報知方法及びそのプログラムを記録した制御部による読取りが可能な記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070920

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120920

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130920

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees