JP3351757B2 - ディジタル記録再生装置 - Google Patents

ディジタル記録再生装置

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JP3351757B2 JP1887599A JP1887599A JP3351757B2 JP 3351757 B2 JP3351757 B2 JP 3351757B2 JP 1887599 A JP1887599 A JP 1887599A JP 1887599 A JP1887599 A JP 1887599A JP 3351757 B2 JP3351757 B2 JP 3351757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ａ／Ｖ−ＨＤＤ
（Audio/Video-Hard Disk Drive ）などランダムアクセ
ス可能な記録媒体に対して、高能率符号化されたディジ
タル画像データを記録、再生するディジタル記録再生装
置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ディジタル記録再生装置において、画像
データを圧縮するための高能率符号化方式としてＭＰＥ
Ｇ（Moving Picture Experts Group）２方式が、ディジ
タル放送を行なうための技術として注目されている。Ｍ
ＰＥＧ２方式によりコード化された画像／音声のストリ
ームは、エレメンタリーストリームから構成される。ま
た、共通のタイムベースを持ったエレメンタリーストリ
ームは、プログラムと呼ばれる。エレメンタリーストリ
ームは、ＰＥＳ（Packetized Elementary Stream）パケ
ットというデータ構造の中に分割されて組み込まれ、更
に共通のタイムベースを持ったＰＥＳパケットを結合し
プログラムストリームとなる。１つかそれ以上のタイム
ベースを持ったプログラムストリームを結合して、単一
のビット列としたものをトランスポートストリームと呼
び、ディジタルＣＳ放送などで用いられている。
【０００３】ＭＰＥＧ２で符号化された画像データは、
前後の画像データをもとにしてつくられているため１画
像だけで完結した情報にはならない。そのため、何枚か
の画像データを一まとめにしたＧＯＰ(Group of Pictur
e)を単位として、ランダム・アクセスを可能としてい
る。
【０００４】図６は、ＭＰＥＧ２方式によるＧＯＰ内の
画像タイプの並びを示す図であり、図７は、ＭＰＥＧ２
方式の復号化処理による画像表示順序を示す図である。
ＧＯＰは、図６に示すように、Ｉピクチャ（ピクチャ内
符号化画像）が少なくとも１つ含まれている。Ｉピクチ
ャは、ＤＣＴ(Discrete Cosine Transform：離散コサイ
ン変換) 、量子化によってＩピクチャの画像データを符
号化したものである。Ｉピクチャは、その情報だけから
符号化された画像であり、ピクチャ間予測を使わずに生
成される。このＩピクチャから所定の周期Ｍ毎の１画像
は、順方向のピクチャ間予測符号化によってＰピクチャ
（ピクチャ間予測符号化画像）に変換される。これらＩ
ピクチャ、Ｐピクチャは、原画像と同じ順序で符号化さ
れる。また、Ｉピクチャ、Ｐピクチャ間における各画像
データは、前方および後方の画像データ（Ｉピクチャ、
Ｐピクチャ）を用いた双方向予測符号化によってＢピク
チャ（双方向予測符号化画像）に変換される。このＢピ
クチャは、先にＩピクチャ、Ｐピクチャを符号化した後
に符号化される。ＭＰＥＧ２方式で符号化されたディジ
タルデータを有するＰＥＳパケットデータは、上記のよ
うな構成を有した状態で記録媒体上に記録される。
【０００５】画像データを復号する場合は、図７に示す
ように、ピクチャ内のデータのみで符号化されたＩピク
チャがまず復号化され、次に順方向のピクチャ間予測を
用いて符号化されたＰピクチャが復号化され、最後に双
方向予測を用いて符号化されたＢピクチャが復号化され
る。そして、再生画像は、時間ｔ方向で、Ｂ０，Ｂ１，
Ｉ１，Ｂ２，Ｂ３，Ｐ０，Ｂ４，Ｂ５，Ｐ１，・・・の
ようにして再生される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ＭＰＥＧ２
符号化方式において、各Ｉ，Ｐ，Ｂピクチャの符号化デ
ータは可変長であるため、ピクチャ内データのみで復号
可能なＩピクチャの位置を特定することはできない。Ｍ
ＰＥＧ２方式で符号化したデータをＡ／Ｖ−ＨＤＤなど
の記録媒体に記録したディジタル記録再生装置は、通常
再生ではＩ，Ｐ，Ｂピクチャが順次再生されるので画像
データは確実に再生される。しかしながら、このディジ
タル記録再生装置では、逆再生やタイムサーチなどの特
殊再生においては、各Ｉ，Ｐ，Ｂピクチャが順次再生さ
れることにならないため、Ｉピクチャが確実に再生でき
るとは限らない。このＩピクチャが確実に再生できない
と、予測符号化を用いているＰ，Ｂピクチャについても
再生できなくなる。すなわち、ＭＰＥＧのようにピクチ
ャ内／ピクチャ間符号化された入力画像データは、ピク
チャ毎のデータ量が一定でなく、かつピクチャ間符号化
した部分は直接画像信号の復号が行なえないので、ピク
チャ間符号化されたデータを記録媒体に記録して、逆再
生、タイムサーチなどの特殊再生を行なう場合、記録媒
体上の一部しか再生されなかったり、記録媒体からの読
み出しスピードが間に合わなかったりして、画像データ
を確実に再生できないという問題があった。
【０００７】一方、特開平９−２４７６２３号公報に
は、フレーム内符号化データとフレーム間符号化データ
とが多重化されたビデオ符号化データから上記フレーム
内符号化データとそれに付随するヘッダ情報及び符号化
データの内容を記述したプログラム情報を選択して上記
フレーム内符号化データとそれに付随するヘッダ情報及
びプログラム情報を再構成する記録データ再構成手段
と、上記記録データ再構成手段の出力を記録媒体上の所
定の位置に記録する記録手段と、上記記録手段により記
録媒体上に記録されたデータを所定倍速で再生して再生
データを出力する再生手段と、上記再生手段の出力から
上記再構成されて記録された上記フレーム内符号化デー
タとそれに付随するヘッダ情報及びプログラム情報とを
選択して蓄積・再構成する再生データ再構成手段とを備
えた「記録再生装置」が記載されている。この記録再生
装置では、ピクチャ内符号化された画像データの検出を
行ない、特殊再生速度ごとに画像データを新しく作成
し、通常再生用のデータとは別に複数の特殊再生用画像
データを記録している。したがって、この「記録再生装
置」では、特殊再生速度ごとに新たにピクチャ内符号化
された画像データを作成するための回路構成が複雑とな
り、さらに通常再生用のデータとは別に複数の特殊再生
用画像データを記録しているために記録媒体上に記録さ
れるデータ量も膨大になるという問題があった。
【０００８】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、回路構成を複雑にしたり記録媒体上のデータ量を
膨大にしたりすることなく、ピクチャ内符号化データを
確実に得て、特殊再生をスムーズに行うことを可能とす
るディジタル記録再生装置を提供するものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
ディジタル記録再生装置は、ディジタル画像データを圧
縮するピクチャ内符号化データとピクチャ間符号化デー
タとを多重化してパケット化したＰＥＳパケットを、Ｐ
ＥＳパケット保存手段により記録媒体上に保存させると
共に、この記録媒体上に保存したＰＥＳパケットをＰＥ
Ｓパケット読み出し手段で読み出すようにして、ディジ
タル画像データの記録再生を行うディジタル記録再生装
置において、上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケット
からビデオＰＥＳヘッダを検出するＰＥＳヘッダ検出手
段と、上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケットのデー
タ部からピクチャ内符号化データを検出するＩピクチャ
検出手段と、上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケット
のデータ部内のディジタル画像データ数を計測するカウ
ンタと、上記ＰＥＳヘッダ検出手段の出力より得たＰＥ
Ｓパケットのヘッダ情報、上記Ｉピクチャ検出手段の出
力より得たピクチャ内符号化データを示す情報、および
上記カウンタの出力より得たディジタル画像データ数の
情報を格納したインデックスファイルを作成するインデ
ックスファイル作成手段と、上記インデックスファイル
作成手段で作成されたインデックスファイルを記録媒体
上に記録するインデックスファイル保存手段と、再生コ
マンドを入力するユーザインターフェイス制御手段と、
上記記録媒体上に保存されたインデックスファイルを読
み出すインデックスファイル読み出し手段と、上記ユー
ザインターフェイス制御手段において特殊再生コマンド
が入力されると、上記インデックスファイル読み出し手
段に対し記録媒体上のインデックスファイルを読み出す
指令を出してこのインデックス読み出し手段を介してイ
ンデックスファイルを取得し、このインデックスファイ
ルから特殊再生を行うＰＥＳパケットのヘッダ情報、ピ
クチャ内符号化データを示す情報およびディジタル画像
データ数の情報を参照して、上記ユーザインターフェイ
ス制御手段に入力された特殊再生コマンドの種類に応じ
て上記記録媒体上に記録されたディジタル画像データの
再生を制御するナビゲーション制御手段とを備えたこと
を特徴とするものである。
【００１０】また、本発明の請求項２に係るディジタル
記録再生装置は、請求項１に係る上記ディジタル記録再
生装置において、上記ＰＥＳヘッダ検出手段は、さらに
上記ＰＥＳパケットのビデオＰＥＳヘッダ内に含まれる
タイムスタンプを検出するものであることを特徴とする
ものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態は、ＣＳ放送におけるＭＰＥ
Ｇ２トランスポートストリーム内に含まれるオーディオ
及びビデオのＰＥＳパケットを記録媒体に対して、記録
再生するディジタル記録再生装置に適用した場合であ
る。
【００１２】図１は、本発明の実施の形態によるディジ
タル記録再生装置を示すブロック図である。本実施の形
態によるディジタル記録再生装置は、図１に示すよう
に、ＭＰＥＧ２トランスポートストリーム内に含まれる
オーディオ及びビデオのＰＥＳパケットを保存する記録
媒体３０と、この記録媒体３０に上記ＰＥＳパケットの
記録を行う記録装置３１と、上記記録媒体３０に保存し
た上記ＰＥＳパケットの再生を行う再生装置３２とを備
える。
【００１３】上記記録媒体３０は、A/V-HDD １（１
０）、及びA/V-HDD ２（１１）を備える。A/V-HDD １
（１０）は、オーディオ及びビデオのＰＥＳパケットを
保存する記録媒体である。A/V-HDD ２（１１）は、A/V-
HDD １（１０）に保存されたオーディオ及びビデオのＰ
ＥＳパケットの特殊再生を行うためのインデックスファ
イルを保存する記録媒体である。
【００１４】上記記録装置３１は、チューナ１、復調・
誤り訂正部２、デマルチプレクサ部３、ＰＥＳヘッダ検
出部４、Ｉピクチャ検出部５、アドレスカウンタ６、イ
ンデックスファイル作成ブロック７、ＰＥＳパケット保
存ブロック８、及びインデックスファイル保存ブロック
９を備える。
【００１５】チューナ１は、上記記録媒体３０に記録を
行うプログラムがマルチプレクス（多重化）されている
１トランスポンダ周波数を選択し、この選択された１ト
ランスポンダ内のビットストリームを復調・誤り訂正部
２に出力するものである。復調・誤り訂正部２は、チュ
ーナ１から入力されたビットストリームの復調及び誤り
訂正を行い、ＭＰＥＧ２システムで規定されているトラ
ンスポートストリーム（ＴＳ）に変換し、これをデマル
チプレクサ部３に出力するものである。デマルチプレク
サ部３は、復調・誤り訂正部２から入力されたＴＳよ
り、１プログラムのオーディオとビデオのＰＥＳパケッ
トをデマルチプレクス（分離化）し、ＰＥＳヘッダ検出
部４、Ｉピクチャ検出部５、及びＰＥＳパケット保存ブ
ロック８に出力するものである。ＰＥＳパケット保存ブ
ロック８は、デマルチプレクサ部３から入力されたオー
ディオとビデオのＰＥＳパケットをA/V-HDD １（１０）
に記録するものである。ＰＥＳヘッダ検出部４は、デマ
ルチプレクサ部３から入力されたビデオＰＥＳパケット
よりＰＥＳヘッダの検出を行い、このＰＥＳヘッダ内に
含まれるビデオＰＥＳパケットの先頭アドレス、及びＰ
ＴＳ(Presentation Time Stamp) の情報をインデックス
ファイル作成ブロック７に出力するものである。ここ
で、ＰＴＳとは、再生出力の時刻管理情報であり、ＭＰ
ＥＧシステムの基準復号器内部のＳＴＣ(System Time
Clock) がＰＴＳに一致したときにそのアクセス・ユニ
ットを再生出力する。アドレスカウンタ６は、ＰＥＳヘ
ッダ検出部４でＰＥＳヘッダを検出したときビデオＰＥ
Ｓパケットのデータ数を計測するものである。Ｉピクチ
ャ検出部５は、デマルチプレクサ部３から入力されたビ
デオＰＥＳパケットからＩピクチャの検出を行い、Ｉピ
クチャの始点及び終点の情報をインデックスファイル作
成ブロック７に出力するものである。インデックスファ
イル作成ブロック７は、ＰＥＳヘッダ検出部４、及びＩ
ピクチャ検出部５から入力された各情報を基に、ビデオ
ＰＥＳパケットのインデックスファイルを作成するもの
である。インデックスファイル保存ブロック９は、イン
デックスファイル作成ブロック７で作成したインデック
スファイルをA/V-HDD ２（１１）に記録を行うものであ
る。
【００１６】上記再生装置３２は、ユーザインターフェ
イス制御ブロック２５、インデックスファイル読み出し
ブロック２０、ＰＥＳパケット読み出しブロック２１、
ナビゲーション制御ブロック２２、ＰＥＳパケットバッ
ファ２３、Ａ／Ｖデコーダ２４、ディジタルエンコーダ
２６、及びオーディオＤＡＣ２７を備える。
【００１７】ユーザインターフェイス制御ブロック２５
は、ユーザが通常再生または特殊再生の再生コマンドを
入力し、ここで入力された通常再生または特殊再生の再
生命令をナビゲーション制御ブロック２２に出力するも
のである。インデックスファイル読み出しブロック２０
は、ユーザインターフェース制御ブロック２５にて特殊
再生命令が発生すると、ナビゲーション制御ブロック２
２からの指示によりA/V-HDD ２（１１）からインデック
スファイルを取り出し、このインデックスファイルをナ
ビゲーション制御ブロック２２に出力するものである。
ＰＥＳパケット読み出しブロック２１は、A/V-HDD １
（１０）からオーディオとビデオのＰＥＳパケットを取
り出し、そのＰＥＳパケットデータをＰＥＳパケットバ
ッファ２３に出力するものである。ナビゲーション制御
ブロック２２は、ユーザインターフェース制御ブロック
２５にて通常再生命令が発生すると、ＰＥＳパケットバ
ッファ２３の空き容量に応じてA/V-HDD １（１０）から
ＰＥＳパケット読み出しブロック２１へデータ転送を指
示するものである。また、ナビゲーション制御ブロック
２２は、ユーザインターフェース制御ブロック２５にて
特殊再生命令が発生すると、インデックスファイル読み
出しブロック２０から得たインデックスファイルよりＩ
ピクチャ情報を得て、このＩピクチャ情報をもとにして
A/V-HDD １（１０）からＰＥＳパケット読み出しブロッ
ク２１へデータ転送を指示するものである。ＰＥＳパケ
ットバッファ２３は、ＰＥＳパケット読み出しブロック
２１から入力されたＰＥＳパケットデータを、Ａ／Ｖデ
コーダ２４からの要求信号を受けてＡ／Ｖデコーダ２４
に出力するものである。Ａ／Ｖデコーダ２４は、ＰＥＳ
パケットバッファ２３から入力されたオーディオとビデ
オのＰＥＳパケットデータをデコードし、ビデオデータ
はディジタルエンコーダ２６に、オーディオデータはオ
ーディオＤＡＣ２７にそれぞれ出力するものである。デ
ィジタルエンコーダ２６は、Ａ／Ｖデコーダ２４から受
け取ったビデオデータをテレビ出力信号に変換し、外部
に出力するものである。オーディオＤＡＣ２７は、Ａ／
Ｖデコーダ２４から受け取ったオーディオデータをアナ
ログ信号に変換し、外部に出力するものである。
【００１８】次に、インデックスファイル作成ブロック
７で作成されるビデオＰＥＳパケットのインデックスフ
ァイルについて説明する。図２は、ビデオＰＥＳパケッ
トのインデックスファイルのデータフォーマットを示す
図である。インデックスファイルは、図２(1) に示すよ
うに、各ビデオＰＥＳパケット毎のヘッダ情報を示すPE
S ＿info＿n （ｎ＝０，１．．．Ｎ）の階層構造を有す
る。PES ＿info＿n 内は、図２(2) に示すように、pake
t ＿start ＿code＿prefix、stream＿ID、PES ＿Addres
s 、PES ＿length、PTS ＿info、及びI ＿picture＿inf
oが設定される。packet＿start ＿code＿prefix、strea
m＿ID、PES ＿Address 、PES ＿length、及びPTS ＿inf
oは、ＰＥＳヘッダ検出部４より送られてきたものであ
り、I ＿picture ＿infoは、Ｉピクチャ検出部５より送
られてきたものである。ここで、packet＿start ＿code
＿prefix、及びstream＿IDは、ビデオＰＥＳパケットの
ＰＥＳヘッダに含まれる情報である。
【００１９】packet＿start ＿code＿prefixは、ＰＥＳ
パケットの先頭を示すコードである。stream＿IDは、検
出したＰＥＳパケットにどのようなデータが含まれてい
るかを示すＩＤで、stream＿IDの値が０ｘＥ０から０ｘ
ＥＦの場合、検出されたＰＥＳパケットが、ITU-T Rec.
H.222.0 ｜ISO/IEC13818-2（ＭＰＥＧ２ビデオ）もしく
はISO/IEC11172-2（ＭＰＥＧ１ビデオ）のデータを含む
ビデオＰＥＳパケットであることを示す。PES ＿Addres
s 値は、アドレスカウンタ６で計測したＰＥＳパケット
のバイト数である。PES ＿lengthは、PES ＿packet＿le
ngthフィールドの最終バイトに続くＰＥＳパケットのバ
イト数を規定したものであり、PES ＿packet＿length値
に６を足したものがＰＥＳパケットのバイト数になる。
また、PES ＿packet＿length値が０の場合は、ＰＥＳパ
ケット長が規定されてなくて境界がないことを示す。PE
S ＿packet＿length値が０の場合は、インデックスを作
成しているビデオＰＥＳスタートアドレスと、次に検出
されるＰＥＳスタートアドレスとの差分値が、PES ＿le
ngthの値となる。
【００２０】PTS ＿infoは、図２(3) に示すように、PT
S ＿DTS ＿flags 、及びビデオＰＥＳパケット内のＰＴ
Ｓデータが設定される。このPTS ＿infoは、PTS ＿DTS
＿flags の値により、ビデオＰＥＳパケット内にＰＴＳ
データがある場合にのみインデックスに付加される。PT
S ＿DTS ＿flags は、ビデオＰＥＳパケット内にＰＴＳ
データを含むか否かを示す情報である。
【００２１】I ＿picture ＿infoは、ビデオＰＥＳパケ
ット内のＩピクチャに関するインデックスを示し、図２
(4) に示すように、I ＿start ＿flag、I ＿end ＿fla
g、及びI ＿pic ＿numberが設定される。I ＿pic ＿num
berに続くReservedは、空容量を示す。I ＿start ＿fla
gは、ビデオＰＥＳパケット内に、Ｉピクチャデータの
先頭が何個含まれているかを示す情報である。I ＿star
t ＿flagは、インデックス作成をしているビデオＰＥＳ
パケット内において、Ｉピクチャ検出部５がＩピクチャ
データの先頭を検出した検出回数がセットされる。I ＿
end ＿flagは、ビデオＰＥＳパケット内に、Ｉピクチャ
データの最後が何個含まれるかを示す情報である。I ＿
end ＿flagは、インデックス作成をしているビデオＰＥ
Ｓパケット内において、Ｉピクチャ検出部５がＩピクチ
ャデータの最後を検出した検出回数がセットされる。ま
た、I ＿pic ＿numberは、ビデオＰＥＳパケット内に、
何枚のＩピクチャが含まれるかを示したものであり、デ
ータが途中で切れてしまっているＩピクチャの枚数は含
まない。例えば、I ＿start ＿flagとI ＿end ＿flagと
の値がともに０ｂ０１で、Ｉピクチャの先頭部分と最後
部分がそれぞれ１つ含まれているビデオＰＥＳパケット
内において、I ＿pic ＿number値が０の場合は、２枚の
Ｉピクチャの一部がビデオＰＥＳパケット内に含まれる
ことを示し、また、I ＿pic ＿number値が１の場合は、
１枚のＩピクチャデータがビデオＰＥＳパケット内に含
まれることを示す。通常、Ｉピクチャデータを含むビデ
オＰＥＳパケットは、１枚のＩピクチャデータの一部の
みを含む。例えば、I ＿start ＿flag値が１で、I ＿en
d ＿flag値が０であれば、Ｉピクチャデータを含むＰＥ
Ｓパケットは、Ｉピクチャデータの先頭部分を含み、I
＿start ＿flag値が０であり、I ＿end ＿flag値が１で
あれば、Ｉピクチャデータの最後の部分を含み、さらに
はI ＿start ＿flag値とI ＿end ＿flag値とがともに０
であれば、Ｉピクチャデータの先頭と最後を含まない中
間部分を含むこととなる。そして、これらのいずれかで
あれば、I ＿pic ＿number値は０となる。
【００２２】次に、オーディオ及びビデオのＰＥＳパケ
ットを記録・再生する動作を説明する。まず、記録動作
について、図１を用いて説明をする。記録時において、
チューナ１は、記録媒体３０に記録を行うプログラムが
マルチプレクス（多重化）されている１トランスポンダ
周波数を選択し、ここで選択した１トランスポンダ内に
おいて、１プログラムもしくは複数のプログラムがマル
チプレクスされたビットストリームを復調・誤り訂正部
２に出力する。復調・誤り訂正部２は、チューナ１から
入力されたビットストリームの復調及び誤り訂正を行
い、ITU-T Rec.H.222.0 ｜ISO/IEC13818-2（ＭＰＥＧ２
システム）で規定されているトランスポートストリーム
（ＴＳ）に変換し、デマルチプレクサ部３に出力する。
デマルチプレクサ部３は、入力されたＴＳから、記録媒
体３０に記録を行う１プログラムのオーディオとビデオ
のＰＥＳパケットをデマルチプレクス（分離化）し、Ｐ
ＥＳヘッダ検出部４、Ｉピクチャ検出部５、及びＰＥＳ
パケット保存ブロック８にそれぞれ出力する。ＰＥＳパ
ケット保存ブロック８は、デマルチプレクサ部３より出
力されたオーディオとビデオのＰＥＳパケットをA/V-HD
D １（１０）に記録を行う。
【００２３】次に、A/V-HDD １（１０）に記録されたオ
ーディオとビデオのＰＥＳパケットの特殊再生を行なう
ためのインデックスファイル作成方法について説明す
る。図３は、特殊再生を行なうためのインデックスファ
イルの作成手順を示すフローチャートである。図３にお
いて、ステップＳ１からステップＳ８は、ＰＥＳヘッダ
検出部４とアドレスカウンタ６による動作ステップを示
し、ステップＳ９からステップＳ１２はＩピクチャ検出
部５による動作ステップを示し、また、ステップＳ１３
は、インデックスファイル作成ブロック７による動作ス
テップを示したものである。
【００２４】ステップＳ１において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、デマルチプレクサ部３より出力されたオーディ
オとビデオのＰＥＳパケットから、２４ビットで値が０
ｘ０００００１である（ｘは０または１）packet＿star
t ＿code＿prefixを検知し、これによりＰＥＳパケット
の先頭を検知する。
【００２５】ステップＳ２において、アドレスカウンタ
６は、ＰＥＳヘッダ検出部４で検出したＰＥＳパケット
のpacket＿start ＿code＿prefixの前に、何バイトのＰ
ＥＳパケットのデータが存在したかを計測し、そして、
ＰＥＳヘッダ検出部４はアドレスカウンタ６よりＰＥＳ
パケットのバイト数を得て、ＰＥＳパケットの先頭アド
レスを示すpacket＿start ＿code＿prefixをインデック
ス作成ブロック７に出力する。アドレスカウンタ６は、
ＰＥＳパケットの記録が行われていない状態では０にリ
セットされ、ＰＥＳパケット記録中は、記録を行なうＰ
ＥＳパケットのバイト数をカウントアップする。
【００２６】ステップＳ３において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、packet＿start ＿code＿prefixの直後に続く８
ビットのstream＿IDを検出し、このstream＿IDをインデ
ックスファイル作成ブロック７に出力する。stream＿ID
は、検出したＰＥＳパケットにどのようなデータが含ま
れているかを示すＩＤで、stream＿IDの値が０ｘＥ０か
ら０ｘＥＦの場合、検出されたＰＥＳパケットが、ITU-
T Rec.H.222.0 ｜ISO/IEC13818-2（ＭＰＥＧ２ビデオ）
もしくはISO/IEC11172-2（ＭＰＥＧ１ビデオ）のデータ
を含むビデオＰＥＳパケットであることを示す。
【００２７】ステップＳ４において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、ステップＳ３で検出したstream＿IDの解析を行
い、stream＿IDの値が０ｘＥ０から０ｘＥＦであって、
検出したＰＥＳパケットがビデオＰＥＳパケットの場合
は、次のステップＳ５に進み、ビデオＰＥＳパケット以
外を検出した場合はステップＳ１に戻り、次のＰＥＳパ
ケットが入力されるのを待つ。
【００２８】ステップＳ５において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、stream＿ID直後に続く１６ビットのPES ＿pack
et＿lengthを検出し、このPES ＿packet＿lengthをイン
デックスファイル作成ブロック７に出力する。PES ＿pa
cket＿lengthは、PES ＿packet＿lengthフィールドの最
終バイトに続くＰＥＳパケットのバイト数を規定したも
ので、PES ＿packet＿length値に６を足したものがＰＥ
Ｓパケットのバイト数になる。また、PES ＿packet＿le
ngth値が０の場合は、ＰＥＳパケット長が規定されてな
くて境界がないことを示す。
【００２９】ステップＳ６において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、検出したビデオＰＥＳパケットにＰＴＳ情報の
有無を判断するため、２ビットのPTS ＿DTS ＿flags の
検出を行なう。
【００３０】ステップＳ７において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、ステップＳ６で検出したPTS ＿DTS ＿flags の
解析を行い、PTS ＿DTS ＿flags 値が０ｂ１０、０ｂ１
１の場合は、検出したビデオＰＥＳパケットにＰＴＳ情
報が含まれることを示し、それ以外の場合は、検出した
ビデオＰＥＳパケットにＰＴＳ情報が含まれないことを
示す。そして、ＰＥＳヘッダ検出部４は、PTS ＿DTS ＿
flags 値が０ｂ１０、０ｂ１１であって、検出したＰＥ
ＳパケットがＰＴＳ情報を含んでいる場合はステップＳ
８に進み、ＰＴＳ情報を含んでいない場合はステップＳ
１に戻り、次のＰＥＳパケットが入力されるのを待つ。
【００３１】ステップＳ８において、ＰＥＳヘッダ検出
部４は、ビデオＰＥＳパケットからＰＴＳ情報の検出を
行い、検出したＰＴＳ情報をインデックスファイル作成
ブロック７に出力する。
【００３２】一方、ステップＳ９において、Ｉピクチャ
検出部５は、デマルチプレクサ部３より出力されたビデ
オＰＥＳパケットから、３２ビットで値が０ｘ００００
０１００のpicture ＿start ＿codeを検出し、ピクチャ
データの先頭を検知する。
【００３３】ステップＳ１０において、Ｉピクチャ検出
部５は、picture ＿start ＿code直後の１バイト中に含
まれる、３ビットのpicture ＿coding＿typeの検出及び
解析を行い、picture ＿coding＿typeが０ｂ００１であ
るＩピクチャの場合は次のステップＳ１１に進み、pict
ure ＿coding＿typeがＩピクチャ以外の場合はステップ
Ｓ９に戻り、次のＰＥＳパケットがくるのを待つ。
【００３４】ステップＳ１１において、Ｉピクチャ検出
部５は、ステップＳ１０でＩピクチャが検出されると、
Ｉピクチャが開始したことをインデックスファイル作成
ブロック７に出力する。
【００３５】ステップＳ１２において、Ｉピクチャ検出
部５は、Ｉピクチャ検出後、sequence＿header＿code、
group ＿start ＿code、picture ＿start ＿code、また
はsequence＿end ＿codeのいずれか１つを検出すると、
Ｉピクチャデータが終了したことをインデックスファイ
ル作成ブロック７に出力する。
【００３６】次に、ステップＳ１３において、インデッ
クスファイル作成ブロック７は、Ｉピクチャ検出部５が
ステップＳ１１でＩピクチャデータの開始を検出してか
らステップＳ１２でＩピクチャデータの終了を検出する
までの間に、ＰＥＳヘッダ検出部４において検出された
ビデオＰＥＳパケットについて、ビデオＰＥＳパケット
のインデックスファイルを作成する。そして、ここで作
成されたインデックスファイルは、インデックスファイ
ル保存ブロック９によりA/V-HDD ２（１１）に保存され
る。
【００３７】次に、本実施の形態のディジタル記録再生
装置による再生動作について説明する。まず、通常再生
時の動作を説明する。通常再生コマンドを、図１に示す
ユーザインターフェース制御ブロック２５に入力し、ユ
ーザインターフェース制御ブロック２５にて通常再生命
令が発生すると、ナビゲーション制御ブロック２２は、
ＰＥＳパケットバッファ２３の空き容量に応じて、ＰＥ
Ｓパケット読み出しブロック２１へデータ転送を指示す
る。ＰＥＳパケット読み出しブロック２１は、A/V-HDD
１（１０）からオーディオとビデオのＰＥＳパケットを
取り出し、ＰＥＳパケットバッファ２３にＰＥＳパケッ
トデータを出力する。ＰＥＳパケットバッファ２３は、
Ａ／Ｖデコーダ２４からのＰＥＳパケット要求信号を受
け、ＰＥＳパケットデータをＡ／Ｖデコーダ２４に出力
する。Ａ／Ｖデコーダ２４は、ＰＥＳパケットバッファ
２３から入力したオーディオとビデオのＰＥＳパケット
データをデコードし、ビデオデータはディジタルエンコ
ーダ２６に、オーディオデータはオーディオＤＡＣ２７
に出力する。ディジタルエンコーダ２６は、Ａ／Ｖデコ
ーダ２４から受け取ったビデオデータをテレビ出力信号
に変換して外部に出力し、また、オーディオＤＡＣ２７
は、Ａ／Ｖデコーダ２４から受け取ったオーディオデー
タをアナログに変換して外部に出力する。
【００３８】次に、特殊再生時（早送り再生、早戻し再
生、タイムスキップ）の動作について説明する。図４
は、特殊再生の手順を示すフローチャートであり、図５
は、図４に続くフローチャートである。特殊再生コマン
ドを、図１に示すユーザーインターフェース制御ブロッ
ク２５に入力し、ユーザーインターフェース制御ブロッ
ク２５にて特殊再生命令が発生すると、図４に示す、ス
テップＳ２０において、ナビゲーション制御ブロック２
２は、インデックスファイル読み出しブロック２０へ指
示を出して、A/V-HDD ２（１１）からインデックスファ
イルを取得してその内蔵メモリに保持する。
【００３９】ステップＳ２１において、ユーザインター
フェイス制御ブロック２５で順方向再生が指定されてい
るとき、ナビゲーション制御ブロック２２は、ステップ
Ｓ２０で取得したインデックスファイルを検索し、一番
最後にあるPES ＿infoの番号をlast＿index として保存
し、ユーザインターフェイス制御ブロック２５で逆方向
再生が指定されているとき、ナビゲーション制御ブロッ
ク２２は、インデックスファイルの一番先頭のPES ＿in
foの番号である１をlast＿index として保存する。
【００４０】そして、ユーザインターフェイス制御ブロ
ック２５でタイムスキップが指定されているとき、ナビ
ゲーション制御ブロック２２は、ユーザーインターフェ
ース制御ブロック２５にての指定時間から変換されたＰ
ＴＳを、再生開始時間を示すstart ＿PTS の値とする。
一方、タイムスキップでなく再生装置３２が現在再生中
の場合は、ナビゲーション制御ブロック２２は、Ａ／Ｖ
デコーダ２４からＰＴＳを取得し、これを再生開始時間
を示すstart ＿PTS の値とする。また、再生装置３２が
再生停止中の場合は、ナビゲーション制御ブロック２２
は、一番最初から再生開始の実行を示す０を、再生開始
時間を示すstart ＿PTS の値とする。
【００４１】ステップＳ２２において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、インデックスファイル中のPES ＿
infoを区別する変数であるｎに０を代入する。ステップ
Ｓ２３において、ナビゲーション制御ブロック２２は、
インデックスファイル中のPES ＿infoを区別する変数で
あるｎをインクリメントする。ステップＳ２４におい
て、ナビゲーション制御ブロック２２は、インデックス
ファイル中のPES ＿infoを区別する変数であるｎが示す
PES ＿infoをインデックスファイルから取得する。
【００４２】ステップＳ２５において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、ステップＳ２４で取得したPES ＿
infoからＰＴＳ、及びI ＿start ＿flagを取り出し、そ
して、ここで取り出したＰＴＳと、ステップＳ２１で取
得したstart ＿PTS とを比較し、後者のstart ＿PTS が
小さくて、かつ、上記PES ＿infoから取り出したI ＿st
art ＿flagが０でないとき、次のステップＳ２６へ進
む。一方、ナビゲーション制御ブロック２２は、上記PE
S ＿infoから取り出したＰＴＳと、ステップＳ２１で取
得したstart ＿PTS とを比較し、両者が等しいか、後者
のstart ＿PTS が大きいとき、または上記PES ＿infoか
ら取り出したI ＿start ＿flagが０であるとき、ステッ
プＳ２３へ戻る。
【００４３】ステップＳ２６において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、これから再生するＩピクチャの先
頭アドレスが含まれているPES ＿infoを示す変数ｓｔａ
ｒｔ＿ｉｎｄｅｘに、これからデータ転送を開始するア
ドレス情報を含んだPES ＿info番号が格納されているｎ
の値を代入する。
【００４４】ステップＳ２７において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、PES ＿infoを区別する変数である
ｎが示すPES ＿infoからPES ＿Address とPES ＿length
とを取得する。そして、ナビゲーション制御ブロック２
２は、A/V-HDD １（１０）から取得されるＰＥＳパケッ
トデータのスタートアドレスを上記PES ＿Address と
し、A/V-HDD １（１０）から取得されるＰＥＳパケット
データのエンドアドレスを上記PES ＿Address と上記PE
S ＿lengthとを足しあわせたものとする。一方、タイム
スキップの場合、ナビゲーション制御ブロック２２は、
エンドアドレスを設定せず、このとき、ＰＥＳパケット
読み出しブロック２１でＥＯＦが検出されるか、または
ユーザーインターフェイス制御ブロック２５にて再生停
止命令が発生するまでA/V-HDD １（１０）からのデータ
転送を繰り返すことになる。
【００４５】ステップＳ２８において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、ＰＥＳパケットバッファ２３にデ
ータ転送可能なバッファ容量が存在するかどうかチェッ
クする。
【００４６】ステップＳ２９において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、ステップＳ２８のチェックにより
ＰＥＳパケットバッファ２３にデータ転送可能なバッフ
ァ容量が存在していればステップＳ３０へ進み、ＰＥＳ
パケットバッファ２３にデータ転送可能なバッファ容量
が無ければステップＳ２８へ戻る。
【００４７】図５を参照して、ステップＳ３０におい
て、ナビゲーション制御ブロック２２は、ステップＳ２
７で取得したスタートアドレス、及びエンドアドレスに
基づいて、A/V-HDD １（１０）からＰＥＳパケットバッ
ファ２３へのデータ転送を実行するようＰＥＳパケット
読み出しブロック２１に対して指示を出す。
【００４８】ステップＳ３１において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、PES ＿infoを区別する変数である
ｎとインデックスファイルの最後のPES ＿infoを示すla
st＿index を比較してその結果が等しいか、あるいはＰ
ＥＳパケット読み出しブロック２１がファイルの終端を
示すＥＯＦを検出していたなら、再生停止処理を行い再
生終了する。また、ナビゲーション制御ブロック２２
は、PES ＿infoを区別する変数であるｎとインデックス
ファイルの最後のPES ＿infoを示すlast＿indexを比較
してその結果が等しくないか、あるいはＰＥＳパケット
読み出しブロック２１がファイルの終端を示すＥＯＦを
検出していないならステップＳ３２へ進む。
【００４９】ステップＳ３２において、現在早送り再生
中であるならステップＳ２３へ進む。また、現在早戻し
再生中である場合、I ＿end ＿flagが０であり、あるい
はI＿pic ＿numberが０で、Ｉピクチャの先頭アドレス
が含まれているPES ＿infoを示す変数start ＿index と
PES ＿infoを区別する変数であるｎとが等しいならステ
ップＳ２３へ進む。そして、I ＿end ＿flagが０でな
く、かつI ＿pic ＿numberが０でないか、あるいはＩピ
クチャの先頭アドレスが含まれているPES ＿ｉｎｆｏを
示す変数ｓｔａｒｔ ＿index とPES ＿infoを区別する
変数であるｎとが等しくないならステップＳ３３へ進
む。
【００５０】ステップＳ３３において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、Ｉピクチャの先頭アドレスが含ま
れているPES ＿infoを示す変数start ＿index の値を、
PES＿infoを区別する変数であるｎに代入する。
【００５１】ステップＳ３４において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、PES ＿infoを区別する変数である
ｎが、インデックスファイルの先頭PES ＿infoの番号で
ある１と等しいときはステップＳ２６へ進み、等しくな
いときはステップＳ３５へ進む。
【００５２】ステップＳ３５において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、PES ＿infoを区別する変数である
ｎをデクリメントする。
【００５３】ステップＳ３６において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、インデックスファイル中のPES ＿
infoを区別する変数であるｎが示すPES ＿infoをインデ
ックスファイルから取得する。
【００５４】ステップＳ３７において、ナビゲーション
制御ブロック２２は、前記PES ＿infoから取り出したI
＿start ＿flagが１であるときはステップＳ２６へ進
み、０であるときはステップＳ３４へ進む。
【００５５】このように、本実施の形態によるディジタ
ル記録再生装置によれば、A/V-HDD１（１０）に記録さ
れるＰＥＳパケット内のＩピクチャ位置を示すためのイ
ンデックスファイルをインデックスファイル作成ブロッ
ク７にて作成し、このインデックスファイルをA/V-HDD
２（１１）に保存するようにしている。これにより、逆
再生やタイムサーチなどの特殊再生時には、上記ナビゲ
ーション制御ブロック２２にて上記インデックスファイ
ルからＩピクチャ情報を取得することで、特殊再生する
ＰＥＳパケットからＩピクチャを確実に取得し再生する
ことができ、したがって、予測符号化を用いているＰピ
クチャ、Ｂピクチャについても確実に再生できるから、
画像データの欠損や遅滞などなくスムーズな特殊再生を
行なうことができるという効果がある。また、特殊再生
をスムーズに行なうための上記インデックスファイル
は、ＰＥＳパケットのインデックス情報にすぎず、特開
平９−２４７６２３号公報に記載の「記録再生装置」に
おける特殊再生用画像データの如きデータ容量を膨大に
することがないため、記録媒体に占めるインデックスフ
ァイルの容量も小さくて済むという効果もある。なお、
本実施の形態では、インデックスファイルをA/V-HDD ２
（１１）に保存するようにしているが、A/V-HDD １（１
０）に保存するようにし、A/V-HDD ２（１１）を設けな
い構成にしてもよい。
【００５６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のディジタ
ル記録再生装置によれば、記録媒体上に記録されるＰＥ
Ｓパケット内におけるピクチャ内符号化データを示すた
めのインデックスファイルをインデックスファイル作成
手段にて作成し、このインデックスファイルを記録媒体
上に保存するようにして、逆再生やタイムサーチなどの
特殊再生時には、ナビゲーション制御手段にて上記イン
デックスファイルからピクチャ内符号化データの情報を
取得するようにしている。これにより、特殊再生時にお
いて、特殊再生するＰＥＳパケットからピクチャ内符号
化データを確実に取得することができ、したがって、予
測符号化を用いているピクチャ間符号化データについて
も確実に再生できるから、画像データの欠損や遅滞など
なくスムーズな特殊再生を行うことができるという効果
がある。
【００５７】また、装置の記録側では、スムーズな特殊
再生を行うためにインデックスファイル作成手段にてＰ
ＥＳパケット内のピクチャ内符号化データを示すための
インデックスファイルを作成しているが、このインデッ
クスファイルは、ＰＥＳヘッダ検出手段、Ｉピクチャ検
出手段およびカウンタの出力から得た情報により作成し
ており、したがって、特開平９−２４７６２３号公報に
記載の「記録再生装置」の如き、通常再生用データとは
別に複数の特殊再生用画像データを作成するものに比べ
て簡単な装置構成で実現することができ、かつ上記イン
デックスファイルは、ＰＥＳパケットにおけるビデオＰ
ＥＳヘッダやピクチャ内符号化データ位置などのインデ
ックス情報にすぎないため、このインデックスファイル
が記録媒体に占めるデータ容量も小さくすることができ
るという効果がある。
【００５８】さらに、装置の再生側では、逆再生やタイ
ムサーチなどの特殊再生時において、ナビゲーション制
御手段にてＰＥＳパケット内のピクチャ内符号化データ
位置をインデックスファイルから取得するようにしてい
るので、特殊再生するＰＥＳパケットからピクチャ内符
号化データを確実に取得することができ、したがって、
予測符号化を用いているピクチャ間符号化データについ
ても確実に再生できるから、画像データの欠損や遅滞な
どなくスムーズな特殊再生を行うことができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態によるディジタル記録再生
装置を示すブロック図である。
【図２】インデックスファイルのデータフォーマットを
示す構成図である。
【図３】インデックスファイル作成ブロックの動作及び
インデックスファイルの作成方法を示すフローチャート
である。
【図４】ナビゲーション制御ブロックの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図５】図４に続く、ナビゲーション制御ブロックの動
作を示すフローチャートである。
【図６】ＭＰＥＧ２方式によるＧＯＰを説明するための
構成図である。
【図７】ＭＰＥＧ２方式の復号化処理による画像表示順
序を説明するための構成図である。
【符号の説明】
１ チューナ ２ 復調・誤り訂正部 ３ デマルチプレクサ部 ４ ＰＥＳヘッダ検出部 ５ Ｉピクチャ検出部 ６ アドレスカウンタ ７ インデックスファイル作成ブロック ８ ＰＥＳパケット保存ブロック ９ インデックスファイル保存ブロック １０ A/V-HDD １ １１ A/V-HDD ２ ２０ インデックスファイル読み出しブロック ２１ ＰＥＳパケット読み出しブロック ２２ ナビゲーション制御ブロック ２３ ＰＥＳパケットバッファ ２４ Ａ／Ｖデコーダ ２５ ユーザインタフェース制御ブロック ２６ ディジタルエンコーダ ２７ オーディオＤＡＣ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平９−247623（ＪＰ，Ａ) 特開 平11−18051（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−59051（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−261075（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H04N 5/91 - 5/956 H04N 7/24 - 7/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ディジタル画像データを圧縮するピクチ
    ャ内符号化データとピクチャ間符号化データとを多重化
    してパケット化したＰＥＳパケットを、ＰＥＳパケット
    保存手段により記録媒体上に保存させると共に、この記
    録媒体上に保存したＰＥＳパケットをＰＥＳパケット読
    み出し手段で読み出すようにして、ディジタル画像デー
    タの記録再生を行うディジタル記録再生装置において、 上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケットからビデオＰ
    ＥＳヘッダを検出するＰＥＳヘッダ検出手段と、 上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケットのデータ部か
    らピクチャ内符号化データを検出するＩピクチャ検出手
    段と、 上記記録媒体上に記録するＰＥＳパケットのデータ部内
    のディジタル画像データ数を計測するカウンタと、 上記ＰＥＳヘッダ検出手段の出力より得たＰＥＳパケッ
    トのヘッダ情報、上記Ｉピクチャ検出手段の出力より得
    たピクチャ内符号化データを示す情報、および上記カウ
    ンタの出力より得たディジタル画像データ数の情報を格
    納したインデックスファイルを作成するインデックスフ
    ァイル作成手段と、 上記インデックスファイル作成手段で作成されたインデ
    ックスファイルを記録媒体上に記録するインデックスフ
    ァイル保存手段と、 再生コマンドを入力するユーザインターフェイス制御手
    段と、 上記記録媒体上に保存されたインデックスファイルを読
    み出すインデックスファイル読み出し手段と、 上記ユーザインターフェイス制御手段において特殊再生
    コマンドが入力されると、上記インデックスファイル読
    み出し手段に対し記録媒体上のインデックスファイルを
    読み出す指令を出してこのインデックス読み出し手段を
    介してインデックスファイルを取得し、このインデック
    スファイルから特殊再生を行うＰＥＳパケットのヘッダ
    情報、ピクチャ内符号化データを示す情報およびディジ
    タル画像データ数の情報を参照して、上記ユーザインタ
    ーフェイス制御手段に入力された特殊再生コマンドの種
    類に応じて上記記録媒体上に記録されたディジタル画像
    データの再生を制御するナビゲーション制御手段とを備
    えたことを特徴とするディジタル記録再生装置。
  2. 【請求項２】 請求項１に記載のディジタル記録再生装
    置において、 上記ＰＥＳヘッダ検出手段は、さらに上記ＰＥＳパケッ
    トのビデオＰＥＳヘッダ内に含まれるタイムスタンプを
    検出するものであることを特徴とするディジタル記録再
    生装置。
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