JP3351713B2 - 蛍光x線スペクトルの処理方法および装置 - Google Patents
蛍光x線スペクトルの処理方法および装置Info
- Publication number
- JP3351713B2 JP3351713B2 JP16232697A JP16232697A JP3351713B2 JP 3351713 B2 JP3351713 B2 JP 3351713B2 JP 16232697 A JP16232697 A JP 16232697A JP 16232697 A JP16232697 A JP 16232697A JP 3351713 B2 JP3351713 B2 JP 3351713B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- axis
- fluorescent
- width
- peak
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
Description
られる蛍光X線スペクトルに対し、ピークのエネルギー
等に応じて最適なスムージング等ができる蛍光X線スペ
クトルの処理方法および装置に関するものである。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置で得られた蛍光X線
スペクトルに対し、各測定点Pi において次式(1)に
よりスムージングを行っている。図5においては、左右
方向にいくつか表れたピーク(山形の盛り上がり)のう
ちのひとつを図示している。
i番目の測定点を中心とし、−m番目からm番目の測定
点を用いてスムージングするとき、j番目(j=−m〜
m)の測定強度に乗ずる係数であり、Savitzky & Golay
の式がよく用いられる。また、測定点Pi で、前の測定
点Pi-m から後の測定点Pi+m までの一定の数2m+1
の測定点Pi-m 〜Pi+m を用いてスムージングを行って
いる。すなわち、スムージングを行うべき測定点Pi の
エネルギー値Ei とは無関係に、一定のエネルギー幅
(隣接する測定点間の一定のエネルギー間隔をΔEとす
ると、2mΔEとなる)を処理幅として、スムージング
を行っている。
分散型蛍光X線分析装置で得られる蛍光X線スペクトル
では、装置の特性から、エネルギーに対しピーク幅Wは
一定ではなく、エネルギーが大きくなるほどすなわちス
ペクトルにおいて右の方に位置するピークほど、ピーク
幅Wは広くなる。にもかかわらず、従来の技術では、ピ
ークのエネルギーに無関係に一定の処理幅2mΔEでス
ムージングを行うので、エネルギーの小さいピークでは
処理幅2mΔEが大きすぎてスペクトルに歪みを生じ、
エネルギーの大きいピークでは処理幅2mΔEが小さす
ぎてスペクトルにノイズが残るという問題があった。
ギーの小さいピークでは処理幅2mΔEが大きすぎて近
接するピークの一方が検索されず、エネルギーの大きい
ピークでは処理幅2mΔEが小さすぎてノイズをピーク
として検索するという問題があった。また、バックグラ
ウンドの除去においても、従来の技術では、ピークのエ
ネルギーに無関係に、ピーク値をとるエネルギー値から
一定の範囲にバックグラウンドがあるとしてピークのネ
ット強度を求めるので、エネルギーの大きいピークで
は、バックグラウンドがあるとするエネルギー範囲が狭
すぎて正確なピークのネット強度が求められないという
問題があった。
分散型蛍光X線分析装置で得られる蛍光X線スペクトル
に限らず、人工多層膜分光素子を用いた波長分散型蛍光
X線分析装置で得られる蛍光X線スペクトルについても
起こる。この場合には、装置の特性から、スペクトルの
横軸であるいわゆる2θ(ゴニオメータの目盛りで、分
光素子へ入射する蛍光X線の延長と、分光素子で回折し
て検出器へ入射する蛍光X線とのなす角)に対しピーク
幅Wが一定ではなく、2θが大きくなるほどピーク幅W
が広くなるにもかかわらず、従来の技術では、ピークの
2θに無関係に一定の処理幅でスムージング等を行うこ
とが、問題の起こる原因となる。
もので、蛍光X線分析で得られる蛍光X線スペクトルに
対し、ピークのエネルギー等に応じて最適なスムージン
グ等ができる蛍光X線スペクトルの処理方法および装置
を提供することを目的とする。
に、請求項1の蛍光X線スペクトルの処理方法では、蛍
光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光X線のエネルギー
に対応する値を第2軸として表した蛍光X線スペクトル
に対し、まず、測定強度がピーク値をとるときの第2軸
の値と、そのときの半値幅との相関を、あらかじめ求め
て記憶しておく。そして、各測定点で、その第2軸の値
での半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比例した
数の測定点を用いてスムージングを行う。
大きくなるほどピーク幅が広くなることを考慮して、各
測定点で、そのエネルギー値等に応じた半値幅をあらか
じめ記憶した相関から求め、その半値幅に比例した数の
測定点を用いてスムージングを行うので、ピークのエネ
ルギー等に応じて最適なスムージングができる。
では、請求項1の方法と同様に前記相関をあらかじめ求
めて記憶しておき、各測定点で、その第2軸の値での半
値幅を前記相関から求め、その半値幅に比例した数の測
定点を用いて微係数を求めることによりピークサーチを
行う。
大きくなるほどピーク幅が広くなることを考慮して、各
測定点で、そのエネルギー値等に応じた半値幅をあらか
じめ記憶した相関から求め、その半値幅に比例した数の
測定点を用いて微係数を求めることによりピークサーチ
を行うので、ピークのエネルギー等に応じて最適なピー
クサーチができる。
では、請求項1の方法と同様に前記相関をあらかじめ求
めて記憶しておき、スペクトル上の各ピークで、ピーク
値をとるときの第2軸の値での半値幅を前記相関から求
め、その半値幅に比例した第2軸上の間隔を用いてバッ
クグラウンドの除去を行う。
大きくなるほどピーク幅が広くなることを考慮して、ス
ペクトル上の各ピークで、ピーク値をとるときのエネル
ギー値等に応じた半値幅をあらかじめ記憶した相関から
求め、その半値幅に比例したエネルギー等の間隔を用い
てバックグラウンドの除去を行うので、ピークのエネル
ギー等に応じて正確なピークのネット強度が求められ
る。
は、蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光X線のエネ
ルギーに対応する値を第2軸として表した蛍光X線スペ
クトルの処理装置において、測定強度がピーク値をとる
ときの第2軸の値と、そのときの半値幅との相関を、あ
らかじめ記憶しておく記憶手段と、各測定点で、その第
2軸の値での半値幅を前記相関から求め、その半値幅に
比例した数の測定点を用いてスムージングを行うスムー
ジング手段とを備えている。請求項4の装置によって
も、請求項1の方法と同様の作用効果がある。
は、請求項4の装置と同様に記憶手段を備え、各測定点
で、その第2軸の値での半値幅を前記相関から求め、そ
の半値幅に比例した数の測定点を用いて微係数を求める
ことによりピークサーチを行うピークサーチ手段を備え
ている。請求項5の装置によっても、請求項2の方法と
同様の作用効果がある。
は、請求項4の装置と同様に記憶手段を備え、スペクト
ル上の各ピークで、ピーク値をとるときの第2軸の値で
の半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比例した第
2軸上の間隔を用いてバックグラウンドの除去を行うバ
ックグラウンド除去手段を備えている。請求項6の装置
によっても、請求項3の方法と同様の作用効果がある。
図面にしたがって説明する。まず、この方法に用いる装
置について説明する。この装置は、図3に示すような、
蛍光X線の測定強度を第1軸(縦軸)とし、蛍光X線の
エネルギーを第2軸(横軸)として表した蛍光X線スペ
クトルの処理装置5において、図1に示すように、以下
の記憶手段1、スムージング手段2、ピークサーチ手段
3およびバックグラウンド除去手段4とを備えている。
この装置5は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置6と
接続され、その分析装置6で得られた蛍光X線スペクト
ルに関するデータを、例えば電気的な入力信号7として
受け取る。この装置5は、分析装置6の一部として組み
込まれてもよい。前記記憶手段1は、測定強度がピーク
値をとるときの横軸の値すなわちエネルギーと、ピーク
幅に対応するピーク幅対応値つまり半値幅との相関を、
あらかじめ記憶しておく。
そのエネルギーでの半値幅を前記相関から求め、その半
値幅に比例した数の測定点を用いてスムージングを行
う。前記ピークサーチ手段3は、各測定点で、そのエネ
ルギーでの半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比
例した数の測定点を用いて微係数を求めることによりピ
ークサーチを行う。バックグラウンド除去手段4は、ス
ペクトル上の各ピークで、ピーク値をとるときのエネル
ギーでの半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比例
した横軸上の間隔を用いてバックグラウンドの除去を行
う。そして、この装置5で処理した蛍光X線スペクトル
に関するデータは、例えば、電気的な出力信号8として
分析装置6に送られ、分析装置6におけるCRT等の表
示手段9に表示される。なお、この装置5が、分析装置
6と別体である場合には、この装置が表示手段を備えて
もよい。
は、以下のように処理を行う。まず、接続されたエネル
ギー分散型蛍光X線分析装置6で組成が既知の標準試料
を測定し、得られる蛍光X線スペクトルにおいて、測定
強度がピーク値をとるときのエネルギーと半値幅(縦軸
の値がピーク値の半分になるところの横軸の幅)との相
関を、あらかじめ求めて、記憶手段1に記憶しておく。
図2のようなものであれば、測定強度がピーク値IP1,
IP2,IP3,…をとるときのエネルギーEP1,EP2,E
P3,…と、半値幅(FWHM)EP1 ,(FWHM)EP2 ,(FWH
M)EP3 ,…との相関を、あらかじめ求める。ここで、半
値幅(FWHM)EP1 ,(FWHM)EP2 ,(FWHM)EP3 ,…は、ピー
ク幅W1 ,W2 ,W3 ,…に対応するピーク幅対応値の
ひとつである。また、測定強度がピーク値をとるときの
エネルギーや半値幅は、測定点を細かくとって、測定点
の値そのものを用いて求めてもよいし、従来の周知の方
法等でスムージングした後に測定点間を補間して求めて
もよい。求めた相関は、測定データから次式(2)の係
数を求め、相関式として記憶する。なお、式(2)にお
いて係数bを省略してもよく、式(2)に代えて式
(3)を用いてもよい。さらに、式でなく表として記憶
してもよい。なお、図2においては、左右方向にいくつ
か表れたピーク(山形の盛り上がり)のうち、エネルギ
ーの低い側(左側)から3つを図示している。
た処理すべき蛍光X線スペクトルに関するデータを、入
力信号7として受け取り、スムージング手段2により、
以下のようにスムージングを行う。まず、図3に示すよ
うに、各測定点P1 ,P2 ,P3 ,…のエネルギーをE
1 ,E2 ,E3 ,…とし、各測定点間のエネルギーの間
隔をΔEとすると、i番目の測定点Pi のエネルギーE
i は、次式(4)で得られる。なお、図3においては、
左右方向にいくつか表れたピーク(山形の盛り上がり)
のうち、最もエネルギーの低い側(左側)のものを図示
している。
幅(FWHM)Eiを、前記記憶した相関式(2)から、次式
(5)に示すように求める。
グを行うべきエネルギー範囲 SWEiを、次式(6)から
求める。ここで、αS は、スムージングを行うエネルギ
ー範囲 SWEiを、前記半値幅(FWHM)Eiの何倍にするかの
定数であり、通常0.6程度に決めておく。
グに用いるべき測定点の数2m+1(mは負でない整
数)を、次式(7)から求める。ここで、2m+1は奇
数の自然数であり、右辺の値に最も近いものをとる。
Pi-m 〜Pi+m を用いて、前記式(1)により、各測定
点Pi でのスムージング後の強度 SIi を求める。な
お、測定点Pi がスペクトルの両端またはその近傍にあ
って、用いるべき測定点Pi-m〜Pi+m が不足する場合
には、スムージングを行わず測定強度のままとする等、
周知の方法をとればよい。後述するピークサーチ等にお
いても同様である。以上のように、本実施形態の方法に
よれば、エネルギーEが大きくなるほどピーク幅Wが広
くなることを考慮して、各測定点Pi において、そのエ
ネルギーEi に応じた半値幅(FWHM)Eiを、あらかじめ記
憶した相関式(2)から求め、その半値幅(FWHM)Eiに比
例した数2m+1の測定点Pi-m 〜Pi+m を用いてスム
ージングを行うので、ピークのエネルギーに応じて最適
なスムージングができる。なお、測定点Pi-m 〜Pi+m
の数2m+1が、半値幅(FWHM)Eiに比例するとは、厳密
には、前記式(6)、(7)からも明らかなとおり、半
値幅(FWHM)Eiの一定倍(αS/ΔE倍)に最も近い奇数
の自然数である、という意味である。
り、以下のようにピークサーチを行う。まず、前記スム
ージング手段2によるスムージングの場合と同様に、式
(4)、(5)により、各測定点Pi のエネルギーEi
での半値幅(FWHM)Eiを求める。さて、ピークサーチは、
各測定点Pi について、例えば1次微係数を求めて行う
が、図3に示すように、測定点Pi について、微係数を
求めるのに用いるべきエネルギー範囲 PWEiを、次式
(8)から求める。ここで、αP は、微係数を求めるの
に用いるエネルギー範囲 PWEiを、前記半値幅(FWHM)Ei
の何倍にするかの定数であり、通常0.6程度に決めて
おく。
めるのに用いるべき測定点の数2m+1(mは負でない
整数)を、次式(9)から求める。ここで、2m+1は
奇数の自然数であり、右辺の値に最も近いものをとる。
なお、本実施形態では、式(6)のαS と式(8)のα
P が等しいものとして、式(7)と式(9)において同
じmを用いた。
Pi-m 〜Pi+m を用いて、次式(10)により、各測定
点Pi での1次微係数d1Ii を求める。
fj は、i番目の測定点Pi を中心とし、−m番目から
m番目の測定点Pi-m 〜Pi+m を用いて、測定点Pi で
の1次微係数d1Ii を求めるとき、j番目(j=−m〜
m)の測定強度に乗ずる係数である。このようにして求
めた各測定点Pi の1次微係数d1Ii を、図4に示す。
次に、測定点P1 から順に1次微係数d1Ii の符号をチ
ェックし、正から負または0に変化する測定点Pk (d1
Ik ≦0,d1Ik-1 >0)を求める。この測定点Pk に
ついて、ピーク位置を求めるのに用いるべきエネルギー
間隔ΔWを、次式(11)から求める。ここで、γは、
ピーク位置を求めるのに用いるべきエネルギー間隔ΔW
を、この測定点Pk のエネルギーEk での半値幅(FWHM)
Ek(前式(2)から求められる)の何倍にするかの定数
であり、通常0.2程度に決めておく。
を求めるのに用いるべき測定点の数2n+1におけるn
を、次式(12)から求める。ここで、nは自然数であ
り、右辺の値に最も近いものをとる。
Pk-n 〜Pk+n を用いて、最小二乗法で直線Lを引き、
1次微係数が0となる横軸との交点Qを、直線Lの傾き
が負であることを条件に、ピーク位置とする。ただし、
図4に示すように、ピーク幅に対して測定点の数が少な
い場合には、前記直線Lと横軸との交点Qが、測定点P
k-1 と測定点Pk との間にきて、図3において対応する
ピーク強度がないことになるので、例えば以下のように
処理する。すなわち、図3において、1次微係数が正か
ら負または0に変化した測定点Pk とその前後の測定点
Pk-1 ,Pk+1の3点を通る放物線を求め、その放物線
が最大値をとるエネルギーをピーク位置EP とし、その
最大値をピーク強度IP+B とする。なお、このエネルギ
ーEP をピーク位置としてよいか否かの判断にあたっ
て、その前後の測定点Pk-1 ,Pkにおける2次微係数
d2Ik-1 ,d2Ik がともに負であることを条件としても
よい。各測定点Pi における2次微係数d2Ii は、式
(8)から(10)によって1次微係数d1Ii を求めた
のと同様に、求められる。
エネルギーEが大きくなるほどピーク幅Wが広くなるこ
とを考慮して、各測定点Pi において、そのエネルギー
Eiに応じた半値幅(FWHM)Eiを、あらかじめ記憶した相
関式(2)から求め、その半値幅(FWHM)Eiに比例した数
2m+1の測定点Pi-m 〜Pi+m を用いて微係数を求め
ることにより、ピークサーチを行うので、ピークのエネ
ルギーに応じて最適なピークサーチができる。
ックグラウンド除去手段4により、以下のようにバック
グラウンド除去を行う。まず、図3に示すように、ピー
ク位置EP について、バックグラウンド除去に用いるべ
きエネルギー間隔 BWを、次式(13)から求める。こ
こで、αB は、バックグラウンド除去に用いるべきエネ
ルギー間隔 BWを、ピーク位置EP での半値幅(FWHM)EP
(前式(2)から求められる)の何倍にするかの定数で
あり、通常1.0程度に決めておく。
てたエネルギー位置EB1,EB2に、それぞれ対応するス
ペクトル上の点をバックグラウンド点B1 ,B2 とす
る。ただし、図3に示すように、ピーク幅に対して測定
点の数が少ない場合には、対応するスペクトル上の点が
ないことになるので、測定点間を直線で補間して(例え
ば、バックグラウンド点B1 については、その前後の測
定点P1 ,P2 を直線で連結して)、バックグラウンド
点B1 ,B2 を求める。このバックグラウンド点B1 ,
B2 を直線Mで結び、ピーク位置EP での直線M上の点
BP の強度IB を、ピーク位置EP でのバックグラウン
ド強度IB とし、これと前記求めたピーク強度IP+B と
から、次式(14)に基づいて、バックグラウンドを除
去したネット強度IP を求める。なお、図3において
は、直線Mは水平(横軸と平行)になっているが、一般
的には必ずしもそうなるとは限らない。
間で、各測定点と直線Mとの強度差を積分してネット強
度とすることもある。求めたネット強度IP が、ノイズ
の強度でないことの判断にあたって、次式(15)、
(16)を満たすことを条件とできる。
エネルギーEが大きくなるほどピーク幅Wが広くなるこ
とを考慮して、スペクトル上の各ピークで、ピーク値I
P+Bをとるときのエネルギー値EP に応じた半値幅(FWH
M)EPを、あらかじめ記憶した相関式(2)から求め、そ
の半値幅(FWHM)EPに比例したエネルギー間隔 BWを用い
てバックグラウンドの除去を行うので、ピークのエネル
ギーに応じて正確なピークのネット強度IP が求められ
る。
散型蛍光X線分析装置で得られる蛍光X線スペクトル
(横軸がエネルギーである)に適用した場合について説
明したが、本発明はこれに限らず、人工多層膜分光素子
を用いた波長分散型蛍光X線分析装置で得られる蛍光X
線スペクトル(横軸がいわゆる2θである)にも、同様
に適用できる。この場合には、測定強度がピーク値をと
るときの2θと、ピーク幅に対応するピーク幅対応値つ
まり半値幅との相関を、あらかじめ記憶しておくこと等
により、対処する。
型蛍光X線分析装置で得られたデータを、横軸を等間隔
の波長とするデータに変換した蛍光X線スペクトルに対
しても、同様に本発明を適用できる。この場合には、測
定強度がピーク値をとるときの波長と、ピーク幅に対応
するピーク幅対応値つまり半値幅との相関を、あらかじ
め記憶しておくこと等により、対処する。このように、
蛍光X線のエネルギー、2θまたは波長を横軸(縦軸で
もよい)として表した蛍光X線スペクトルを、本願で
は、蛍光X線のエネルギーに対応する値を第2軸として
表した蛍光X線スペクトルともいう。
れば、蛍光X線スペクトルではエネルギー等が大きくな
るほどピーク幅が広くなることを考慮して、測定強度が
ピーク値をとるときのエネルギー等の値と、ピーク幅に
対応する半値幅との相関を、あらかじめ求めて記憶して
おくので、蛍光X線スペクトルに対し、ピークのエネル
ギー等に応じて最適なスムージング等ができる。
の処理方法に用いる装置を示す概略図である。
分析装置で、組成が既知の標準試料を測定して得られた
蛍光X線スペクトルを示す図である。
図である。
である。
られた蛍光X線スペクトルの一例を示す図である。
チ手段、4…バックグラウンド除去手段、5…蛍光X線
スペクトルの処理装置。
Claims (6)
- 【請求項1】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理方法において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ求めて記憶してお
き、 各測定点で、その第2軸の値での半値幅を前記相関から
求め、その半値幅に比例した数の測定点を用いてスムー
ジングを行うことを特徴とする蛍光X線スペクトルの処
理方法。 - 【請求項2】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理方法において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ求めて記憶してお
き、 各測定点で、その第2軸の値での半値幅を前記相関から
求め、その半値幅に比例した数の測定点を用いて微係数
を求めることによりピークサーチを行うことを特徴とす
る蛍光X線スペクトルの処理方法。 - 【請求項3】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理方法において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ求めて記憶してお
き、 スペクトル上の各ピークで、ピーク値をとるときの第2
軸の値での半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比
例した第2軸上の間隔を用いてバックグラウンドの除去
を行うことを特徴とする蛍光X線スペクトルの処理方
法。 - 【請求項4】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理装置において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ記憶しておく記憶手
段と、 各測定点で、その第2軸の値での半値幅を前記相関から
求め、その半値幅に比例した数の測定点を用いてスムー
ジングを行うスムージング手段とを備えたことを特徴と
する蛍光X線スペクトルの処理装置。 - 【請求項5】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理装置において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ記憶しておく記憶手
段と、 各測定点で、その第2軸の値での半値幅を前記相関から
求め、その半値幅に比例した数の測定点を用いて微係数
を求めることによりピークサーチを行うピークサーチ手
段とを備えたことを特徴とする蛍光X線スペクトルの処
理装置。 - 【請求項6】 蛍光X線の測定強度を第1軸とし、蛍光
X線のエネルギーに対応する値を第2軸として表した蛍
光X線スペクトルの処理装置において、 測定強度がピーク値をとるときの第2軸の値と、そのと
きの半値幅との相関を、あらかじめ記憶しておく記憶手
段と、 スペクトル上の各ピークで、ピーク値をとるときの第2
軸の値での半値幅を前記相関から求め、その半値幅に比
例した第2軸上の間隔を用いてバックグラウンドの除去
を行うバックグラウンド除去手段とを備えたことを特徴
とする蛍光X線スペクトルの処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16232697A JP3351713B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 蛍光x線スペクトルの処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16232697A JP3351713B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 蛍光x線スペクトルの処理方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1114569A JPH1114569A (ja) | 1999-01-22 |
JP3351713B2 true JP3351713B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=15752419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16232697A Expired - Fee Related JP3351713B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 蛍光x線スペクトルの処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3351713B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2728379B1 (en) * | 2011-11-15 | 2016-08-17 | Fuji Electric Co., Ltd. | Pulse processing device and radiation analysis apparatus |
FR2984490B1 (fr) * | 2011-12-14 | 2014-05-16 | IFP Energies Nouvelles | Methode d'analyse chimique comportant un lissage de diagramme par filtre localement auto adaptatif |
KR101440236B1 (ko) * | 2013-06-13 | 2014-09-12 | 전북대학교산학협력단 | X선 형광 분석 방법 및 이를 위한 백그라운드 제거 방법 |
ES2929396T3 (es) * | 2015-04-02 | 2022-11-29 | Soreq Nuclear Res Ct | Sistema y método para la lectura de marcación por fluorescencia de rayos X |
-
1997
- 1997-06-19 JP JP16232697A patent/JP3351713B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1114569A (ja) | 1999-01-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Nagao et al. | Gas metallicity diagnostics in star-forming galaxies | |
Modigliani et al. | The X-shooter pipeline | |
McDonald et al. | The Lyα Forest Power Spectrum from the Sloan Digital Sky Survey | |
US20030210395A1 (en) | Color evaluation apparatus and method | |
EP1054254B1 (en) | Data processor for X-ray fluorescence spectroscopy taking into account the element sensitivities of the measuring device independent of measurement conditions | |
US20080319714A1 (en) | Processing of spectrometer pile-up events | |
JP3351713B2 (ja) | 蛍光x線スペクトルの処理方法および装置 | |
EP0483753B1 (en) | X-ray spectrometer | |
JP4324701B2 (ja) | 発光分光分析装置 | |
US6615162B2 (en) | Noise reducing/resolution enhancing signal processing method and system | |
Castellano et al. | Analytical model for the bremsstrahlung spectrum in the 0.25–20 keV photon energy range | |
Dhanda et al. | Quasars with super-metal-rich emission-line regions | |
JP2007096793A (ja) | 分光反射率推定方法、分光反射率推定装置、ならびに分光反射率推定プログラム | |
CN110889368A (zh) | 采用算术平均与几何平均差消除拉曼光谱背景的方法 | |
TWI443315B (zh) | 空間分佈信號之多頻道取得之讀出方法 | |
Vogt et al. | Numerical methods for accelerating the PCA of large data sets applied to hyperspectral imaging | |
JPH1023191A (ja) | 画像評価方法および画像評価装置 | |
JP3331192B2 (ja) | 蛍光x線分析方法および装置 | |
JPH05284259A (ja) | 画像評価方法および装置 | |
JP4279983B2 (ja) | 蛍光x線分析装置 | |
Barton et al. | Predicting the effect of changing an optical element in a given Raman micro-spectrometer | |
JP3141803B2 (ja) | 蛍光x線のスペクトル線強度算出方法 | |
LoVerde et al. | Gravitational lensing as signal and noise in Lyman-α forest measurements | |
JP3069305B2 (ja) | 蛍光x線分析方法および装置 | |
JP2926857B2 (ja) | X線による定性分析装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920 Year of fee payment: 7 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120920 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130920 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140920 Year of fee payment: 12 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |