JP3351506B2 - プラズマエッチング用電極板 - Google Patents
プラズマエッチング用電極板Info
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グ用電極板に関する。
る軽量、耐熱性、耐食性、電気伝導性等の性質を備えて
いるほか、ガス不透過性で硬度が高い、発塵性が少ない
等の特徴を持っているところから、エレクトロニクス産
業、原子力産業、航空産業等各種の分野での広範な用途
に使用されつつある。最近は、炭素粒子の脱落や付着が
ない性質を利用して、半導体集積回路を製造する際のウ
エハーのプラズマエッチング加工用電極板として使用す
ることが検討されている。
導体集積回路は高性能化が進み、従来には問題とされな
かった、より微細なパーティクルの発生、さらにエッチ
ング速度の不安定等の問題が生じている。これに伴い、
プラズマエッチング用電極板に対する要求性能は一層高
度になってきており、特にエッチング時にウエハ面に落
下し付着する炭素粒子等の粒子数の少ないものが要求さ
れている。請求項1及び2記載の発明は、エッチング時
にウエハ面に落下し付着する炭素粒子等の粒子数の少な
いプラズマエッチング電極板に関するものである。
インデックスが0.8〜0.95で、かつラマンスペ
クトルの1500〜1620cm -1 付近に生ずるピーク/
1355〜1365cm -1 付近に生ずるピークの比が0.
4〜0.7であるガラス状炭素からなるプラズマエッチ
ング用電極板に関する。
ス状炭素は、スタッキング インデックス(Stacking I
ndex)が0.8〜0.95のものである。スタッキング
インデックス(SI)とは、未組織炭素(unorganize
d carbon)を示す指標で下記式で得られる値を言う。
θ)のベースラインからのピーク高さ、Iaとは33度
(2θ)におけるベースラインからの高さである)この
値が0.8〜0.95の範囲外のものを用いると、プラ
ズマ化により発生したイオン等の衝突による電極からの
パーティクルの発生が増大する。
炭素は、ラマン分光によるラマンスペクトルピークのう
ち、1500〜1620cm-1付近に生ずるピークのベー
スラインからの高さ/1355〜1365cm-1付近に生
ずるピークのベースラインからの高さの比が0.4〜
0.7にあるものである。この範囲外のものを用いる
と、プラズマ化により発生したイオン等の衝突による電
極からのパーティクルの発生が増大する。図1にガラス
状炭素のラマンスペクトルの一例を示す。図1に示され
るように、ガラス状炭素のラマンスペクトルは、150
0〜1620cm-1付近と1355〜1365cm-1付近に
ピークを生ずる。各ピーク位置におけるベースラインの
値は、図1における(c)のように、ベースラインの接
線を作製して決定することができる。そしてそのベース
ラインからの各ピークの高さ(a)及び(b)を求め、
その比(a)/(b)を計算することによりピーク比と
する。
記の特性を満たすものであれば、その原料及び製造法に
特に制限はない。材料として用いられる熱硬化性樹脂と
しては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、キシレン樹脂等を挙げることができる。また、これ
ら樹脂の混合物を用いることもできる。これらの中で、
フラン樹脂又はフェノール樹脂が好ましい。
いられる。硬化剤としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸
等の無機酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸
等の有機スルホン酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフロ
ロ酢酸等のカルボン酸等が上げられる。アルカリとして
は、アンモニア、アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム等が挙げられる。硬化剤は熱硬
化性樹脂に対して0.001〜20重量%使用すること
が好ましい。
化剤を添加した後、目的とする形状に応じて各種成形方
法で成形した後、硬化処理する。この硬化は130〜2
00℃の温度で熱処理して行うことが好ましい。
板としての所定の加工を行った後、高度に純化された治
具及び炉を用い不活性雰囲気中(通常、ヘリウム、アル
ゴン等の不活性ガスや窒素、水素、ハロゲンガス等の非
酸化性ガスの少なくとも一種の気体からなる酸素を含ま
ない雰囲気、減圧又は真空下)において、好ましくは3
00〜2500℃、より好ましくは約1000℃の温度
で焼成炭化する。ついで好ましくは1300〜3500
℃の温度で熱処理しガラス状炭素を得ることができる。
本発明で規定される特性のガラス状炭素を得るには、樹
脂の種類、硬化剤の種類、熱処理温度等を適宜選択すれ
ばよい。例えば、樹脂としてフラン樹脂を用い、硬化剤
として有機スルホン酸を用いる場合、1500〜200
0℃の温度で熱処理してガラス状炭素化することで前記
特性とすることが可能である。
工、ガス噴き出し穴の作製は、ガラス状炭素を得た後、
放電加工、超音波加工等で行うこともできる。得られる
ガラス状炭素の不純物含有量は20ppm以下とすること
が好ましい。不純物量が20ppmを超えるとウエハを汚
染する危険がある。なお、不純物量は、JISに規定さ
れる黒鉛灰分測定法で測定することができる。
3)100重量部にパラトルエンスルホン酸0.3重量
部、エチレングリコール0.3重量部を添加し、十分混
合した後、該樹脂を型に注入し50℃で3日、70℃で
3日、90℃で3日乾燥硬化した後160℃までを5℃
/時間で昇温し、160℃で3日間保持して硬化処理を
行い、厚さ5mmで直径285mmの円盤状樹脂成形体を得
た。該成形体に予め焼成の寸法収縮(20%収縮)を見
込んだ所定の形状に加工した後、160℃までを5℃/
時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理を行い
厚さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を得た。
該成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1000℃の温度
で焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰囲気炉
を用い不活性雰囲気下で2000℃の温度で高温処理を
行いガラス状炭素を得た。得られたガラス状炭素に直径
0.8mmの貫通小孔を3mmのピッチで多数穿孔しプラズ
マエッチング用電極板を得た。得られたプラズマエッチ
ング用電極板の不純物量はいずれも20ppm以下であっ
た。この電極の性状を表1に示す。
にセットし、反応ガス:トリフロロメタン(CHF3)
キャリアガス:アルゴン(Ar)、反応チャンバー内の
ガス圧:1Torr、電源周波数:13.5MHzの条件で直
径6インチのシリコンウエハの酸化膜エッチングを行っ
た。このときシリコンウエハの表面に付着した0.15
μm以上の粉末粒子の個数を数えた。この結果を表2に
示す。表2から本実施例はパーティクル数18個で消耗
速度が8.3μm/時間と非常に優れた特性を示した。
3)100重量部に、パラトルエンスルホン酸0.3重
量部、エチレングリコール0.3重量部を添加し、十分
混合した後、該樹脂を型に注入し50℃で3日、70℃
で3日、90℃で3日乾燥硬化した後、160℃までを
5℃/時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理
を行い厚さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を
得た。該成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1000℃
の温度で焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰
囲気炉を用い不活性雰囲気下で1500℃の温度で高温
処理を行いガラス状炭素を得た。該ガラス状炭素に直径
0.8mmの貫通小孔を3mmのピッチで多数穿孔しプラズ
マエッチング用電極板を得た。得られたプラズマエッチ
ング用電極板の不純物量はいずれも20ppm以下であっ
た。この電極の性状を表1に示す。表2から本実施例は
パーティクル数13個で消耗速度が9.6μm/時間と
非常に優れた特性を示した。
3)100重量部にパラトルエンスルホン酸0.3重量
部、エチレングリコール0.3重量部を添加し、十分混
合した後、該樹脂を型に注入し50℃で3日、70℃で
3日、90℃で3日乾燥硬化した後160℃までを5℃
/時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理を行
い厚さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を得
た。該成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1000℃の
温度で焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰囲
気炉を用い不活性雰囲気下で1800℃の温度で高温処
理を行いガラス状炭素を得た。該ガラス状炭素に直径
0.8mmの貫通小孔を3mmのピッチで多数穿孔しプラズ
マエッチング用電極板を得た。得られたプラズマエッチ
ング用電極板の不純物量はいずれも20ppm以下であっ
た。性状を表1に電極特性を表2に示す。表2から本実
施例はパーティクル数21個で消耗速度が8.5μm/
時間と非常に優れた特性を示した。
3)100重量部に、アルカリ触媒としてアンモニア
と、フェノール樹脂(70℃の加熱下1時間フェノール
940重量部とホルムアルデヒド360重量部を反応さ
せた平均分子量340(MN)粘度320(Cp)の性
状を有するもの)30重量部を添加し十分混合した後、
実施例3と同じ条件下にてガラス状炭素電極を得た。性
状を表1に、電極特性を表2に示す。表2から本実施例
はパーティクル数28個で消耗速度6.8μm/時間と
非常に優れた特性を示した。
3)100重量部に、フェノール樹脂(日立化成工業
(株)製VP−112N)40重量部を50℃の温度で十
分混合した後、30℃まで冷却した。該混合物100重
量部に対し、パラトルエンスルホン酸0.6重量部、フ
タル酸nブチル5重量部、エチレングリコール20重量
部を添加し、十分混合した後、実施例1と同様の条件下
にて電極を得た。この性状を表1に電極特性を表2に示
す。表2から本実施例はパーティクル数36個で消耗速
度が8.1μm/時間と非常に優れた特性を示した。
3)100重量部に、アルカリ触媒としてアンモニア、
フェノール樹脂(70℃の加熱下1時間フェノール94
0重量部とホルムアルデヒド360重量部を反応させ
た、平均分子量130(MN)粘度100(Cp)の性
状を有するもの)100重量部を50℃の温度で十分混
合した後、30℃まで冷却した。該混合物100重量部
に対し、パラトルエンスルホン酸1.0重量部、エチレ
ングリコール20重量部を添加し、十分混合した後、実
施例1と同様の条件下にて電極を得た。この性状を表1
に電極特性を表2に示す。表2から本実施例はパーティ
クル数35個で消耗速度が7.2μm/時間と非常に優
れた特性を示した。
るようにパラホルムアルデヒドを反応触媒にし80℃の
温度で合成した後、70%パラトルエンスルホン酸で中
和し樹脂分55重量%の樹脂を得た。該樹脂100重量
部に対しパラトルエンスルホン酸0.3重量部、エチレ
ングリコール0.3重量部を添加し、十分混合した後該
樹脂を型に注入し50℃で3日、70℃で3日、90℃
で3日乾燥硬化し、厚さ5mmで直径285mmの成形体を
得た。該成形体に予め焼成の寸法収縮(20%収縮)を
見込んだ所定の形状に加工した。160℃までを5℃/
時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理を行い
厚さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を得た。
該成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1000℃の温度
で焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰囲気炉
を用い不活性雰囲気下で2000℃の温度で高温処理を
行いガラス状炭素電極を得た。この性状を表1に電極特
性を表2に示す。表2から本実施例はパーティクル数1
4個で消耗速度が9.2μm/時間と非常に優れた特性
を示した。
F−302)100重量部にパラトルエンスルホン酸5
0重量%水溶液1重量部を加え、十分に混合した後、樹
脂を型に注入し50℃で3日、70℃で3日、90℃で
3日乾燥硬化し厚さ5mmで直径285mmの成形体を得
た。該成形体に予め焼成の寸法収縮(20%収縮)を見
込んだ所定の形状に加工した。160℃までを5℃/時
間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理を行い厚
さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を得た。該
成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1000℃の温度で
焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰囲気炉を
用い不活性雰囲気下で1200℃の温度で高温処理を行
いガラス状炭素電極を得た。この性状を表1に電極特性
を表2に示す。
F−302)100重量部にパラトルエンスルホン酸5
0重量%水溶液1重量部を加え、十分に混合した後、さ
らに、フラン樹脂初期縮合物(日立化成工業(株)製VF
−303)100重量部にパラトルエンスルホン酸0.
3重量部、エチレングリコール0.3重量部を添加し、
十分混合した後、該樹脂を型に注入し50℃で3日、7
0℃で3日、90℃で3日乾燥硬化した後160℃まで
を5℃/時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処
理を行い厚さ5mmで直径285mmの円盤状樹脂成形体を
得た。該成形体に予め焼成の寸法収縮(20%収縮)を
見込んだ所定の形状に加工した後、160℃までを5℃
/時間で昇温し、160℃で3日間保持し硬化処理を行
い厚さ4mmで直径が285mmの円盤状樹脂成形体を得
た。該成形体を環状炉に入れ窒素気流中で1300℃の
温度で焼成炭化した後、高純度に処理した治具及び雰囲
気炉を用い不活性雰囲気下で2500℃の温度で高温処
理を行いガラス状炭素を得た。該ガラス状炭素に直径
0.8mmの貫通小孔を3mmのピッチで多数穿孔しプラズ
マエッチング用電極板を得た。得られたプラズマエッチ
ング用電極板の不純物量はいずれも20ppm以下であっ
た。この電極の性状を表1に示す。
VF−302)100重量部に硫酸アニリン0.6重量
部を加え、十分に混合した後、樹脂を型に注入し50℃
で3日、70℃で3日、90℃で3日乾燥硬化し厚さ5
mmで直径285mmの成形体を得た。該成形体に予め焼成
の寸法収縮(20%収縮)を見込んだ所定の形状に加工
した。160℃までを5℃/時間で昇温し、160℃で
3日間保持し硬化処理を行い厚さ4mmで直径が285mm
の円盤状樹脂成形体を得た。該成形体を環状炉に入れ窒
素気流中で1000℃の温度で焼成炭化した後、高純度
に処理した治具及び雰囲気炉を用い不活性雰囲気下で1
800℃の温度で高温処理を行いガラス状炭素電極を得
た。この性状を表1に電極特性を表2に示す。
は、エッチングの際に発生する有害な炭素微粒子の数を
大幅に少なく、また長時間の使用が可能である。従って
トラブルのない安定なエッチング加工を行うことが可能
なものである。
グラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 スタッキング インデックスが0.8〜
0.95で、かつラマンスペクトルの1500〜162
0cm -1 付近に生ずるピーク/1355〜1365cm -1 付
近に生ずるピークの比が0.4〜0.7であるガラス状
炭素からなるプラズマエッチング用電極板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14921097A JP3351506B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | プラズマエッチング用電極板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14921097A JP3351506B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | プラズマエッチング用電極板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111783A JPH111783A (ja) | 1999-01-06 |
JP3351506B2 true JP3351506B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=15470254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14921097A Expired - Lifetime JP3351506B2 (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | プラズマエッチング用電極板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3351506B2 (ja) |
-
1997
- 1997-06-06 JP JP14921097A patent/JP3351506B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH111783A (ja) | 1999-01-06 |
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