JP3351141B2 - 光パタン識別回路 - Google Patents

光パタン識別回路

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JP3351141B2 JP31068694A JP31068694A JP3351141B2 JP 3351141 B2 JP3351141 B2 JP 3351141B2 JP 31068694 A JP31068694 A JP 31068694A JP 31068694 A JP31068694 A JP 31068694A JP 3351141 B2 JP3351141 B2 JP 3351141B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高速光伝送装置にお
けるフレーム同期パタンの検出、あるいは超高速光パケ
ット通信におけるパケットのヘッダの識別に用いる光パ
タン識別回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の光ファイバ伝送における伝送速度
および伝送距離は、光ファイバアンプを用いた線形増幅
中継技術や光変復調技術その他の進展により飛躍的に向
上している。特に、利得スイッチング法やモードロック
法を用いてパルス幅がサブピコ秒の光短パルス列を比較
的容易に発生でき、そのような光短パルス光源を用いた
100Gb/s クラスの超高速光伝送も可能になっている。
【0003】光短パルス光源は、パルス幅τ、パルス間
隔1/f秒の光短パルス列を発生する。この光短パルス
列をnチャネルに分岐し、各チャネルごとに強度変調器
により変調する。さらに各チャネルの光短パルスを時間
軸上で等間隔に並ぶように遅延を与えて合成することに
より、超高速の多重化光信号を形成することができる。
この多重化光信号の信号速度はnf b/sとなる。なお、
このとき実現可能な最大信号速度は光短パルスのパルス
幅τの逆数程度である。
【0004】一般に、多重化光信号は時間軸上で複数の
タイムスロットからなるフレームを構成する。受信側で
は、この多重化光信号からクロック抽出回路によりfHz
のクロックを抽出する。しかし、クロック抽出回路で抽
出されるfHzのクロックは、このフレーム周期に相当す
るが、フレームの先頭位置を示すフレーム同期信号とし
て用いることはできない。そこで、各フレームの先頭に
複数のビット列からなるフレーム同期パタンを設け、パ
タン識別回路がこのフレーム同期パタンを識別すること
により、フレームの先頭位置を識別すると同時にフレー
ム同期がとれているか否かを判断する。そして、フレー
ムの先頭位置を基点として各タイムスロットの多重分離
を行う。
【0005】また、パケット通信やATM通信では、有
限長のデータ信号とその先頭に付加されたデータ信号の
宛先等を示すヘッダにより構成されたパケット(セル)
が伝送される。通信網を構成する各ノードでは、ヘッダ
情報に基づいてパケット(セル)のスイッチング等を行
っている。このとき、ヘッダ情報を読み出すためにパタ
ン識別処理が必要となる。最近では、パケット通信やA
TM通信にも超高速な光信号が用いられるようになって
おり、パタン識別処理にも高速性が要求されている。
【0006】図7は、従来のパタン識別回路の構成を示
す。図において、51は4ビットの識別パタン(101
1)、52は各タイムスロットのパルスの有無で示され
る入力パタン、53は4ビットのシフトレジスタ、54
−1〜54−4は例えば排他的否定論理和回路を用いた
一致検出回路、55は論理積回路、56は識別信号であ
る。
【0007】入力パタン52はシフトレジスタ53に順
次入力され、一致検出回路54−1〜54−4でシフト
レジスタ53の各ビット出力と識別パタン51の各ビッ
トが比較される。論理積回路55は、すべての一致検出
回路54−1〜54−4が一致を検出したとき、すなわ
ち入力パタン52が4ビットの識別パタン51に一致し
たときに識別信号56を出力する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図7に示す
従来のパタン識別回路は電気回路で構成されている。し
たがって、光パタンを識別するためには、光信号を一旦
電気信号に変換して一致検出その他の処理をする必要が
あった。しかし、上述したような数十Gb/s を越える超
高速光パタンを識別するパタン識別回路を構成すること
は、光電気変換処理や電気回路の応答速度の面から容易
ではなかった。
【0009】本発明は、光信号のままで光パタン識別を
行うことにより超高速光パタンの識別を可能とする光パ
タン識別回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光パタン識別回
路は、入力光信号とは異なる波長を有し、複数ビット
光パタン信号を発生する手段と、入力光信号と光パタン
信号を入力し、時間軸上で重なった入力光信号と光パタ
ン信号の光強度積に比例した光強度をもつ所定の光信号
を出力する光非線形媒体と、その出力光から所定の光信
号を分離する分離手段と、所定の光信号を電気信号に変
換し、光パタン信号のビット数に応じた時間長にわたっ
て積分する積分手段と、その出力信号が光パタン信号の
ビット数に応じた閾値を越えたときに、複数ビットの
パタンを検出したことを示す識別信号を出力する識別手
段とにより構成される(請求項1)。
【0011】本発明の光パタン識別回路は、入力光信号
とは異なる波長で、互いに相補関係にある2つの光パタ
ン信号A,Bを発生する手段と、入力光信号と光パタン
信号Aおよび入力光信号と光パタン信号Bをそれぞれ入
力し、時間軸上で重なった入力光信号と光パタン信号
A,Bの光強度積に比例した光強度をもつ所定の光信号
C,Dをそれぞれ出力する第1および第2の光非線形媒
体と、その出力光から所定の光信号C,Dを分離する第
1および第2の分離手段と、所定の光信号C,Dのパワ
ー差に比例した電気信号を出力する差分検出手段と、そ
の出力信号を光パタン信号A,Bの時間長にわたって積
分する積分手段と、その出力信号が閾値を越えたとき
に、光パタンを検出したことを示す識別信号を出力する
識別手段とにより構成される(請求項2)。
【0012】本発明の光パタン識別回路は、入力光信号
を円偏光とし、入力光信号とは異なる波長で、互いに相
補関係にありかつ直交する直線偏光の2つの光パタン信
号A,Bを発生する手段と、入力光信号と光パタン信号
A,Bを入力し、時間軸上で重なった入力光信号と光パ
タン信号A,Bの光強度積に比例した光強度をもつ所定
の光信号C,Dを出力する光非線形媒体と、その出力光
から所定の光信号C,Dを分離し、さらに偏光方向に応
じて所定の光信号Cと所定の光信号Dを別々に出力する
分離手段と、所定の光信号C,Dのパワー差に比例した
電気信号を出力する差分検出手段と、その出力信号を光
パタン信号A,Bの時間長にわたって積分する積分手段
と、その出力信号が閾値を越えたときに、光パタンを検
出したことを示す識別信号を出力する識別手段とにより
構成される(請求項3)。
【0013】また、光非線形媒体は波長分散を有する光
ファイバであり、所定の光信号は入力光信号と光パタン
信号の相互作用により生じた4光波混合光である(請求
項4)。また、光非線形媒体は波長分散を有する光ファ
イバループを有する非線形ループミラーであり、所定の
光信号は光パタン信号と時間軸上で重なった入力光信号
である(請求項5)。
【0014】また、光非線形媒体は半導体光増幅器であ
り、光非線形媒体に入力光信号と光パタン信号が同期を
とって入力される構成である(請求項6)。
【0015】
【作用】本発明は、入力光信号と光パタン信号の非線形
相互作用を利用して2つの光信号の論理積をとる構成に
なっている。この非線形相互作用は、2つの光信号が同
時に入力された時に所定の光信号を出力するというもの
である。これを利用することにより、光信号のままで入
力光信号と光パタン信号の一致判定が可能となる。その
方法は、ビットごとに入力光信号と光パタン信号の論理
積をとり、その論理積出力をアナログ的に積算し、パタ
ン全体の積算値が閾値を越えたときにパタン一致とす
る。この方法により超高速光パタンの識別が可能とな
る。
【0016】
【実施例】
(第1実施例−請求項1,4に対応)図1は、本発明の
第1実施例の構成を示す。図において、11は波長λ1
の光信号が入力される光信号入力端子、12は光パタ
ン識別に用いる波長λ2(λ1とλ2 は近接)の光パタン
信号を出力する光パタン発生器、13は光信号と光
パタン信号を合波する光合波器、14は波長分散を有
する光ファイバ、15は光フィルタ、16は受光素子、
17は積分回路、18は積分回路17の出力信号を閾
値処理する識別回路、19は識別回路18から出力され
る識別信号を取り出す識別信号出力端子である。
【0017】以下、図2に示すタイミングチャートを参
照して本実施例の動作について説明する。なお、光パタ
ン信号は“11011”とする。波長λ1 の光信号
と波長λ2 の光パタン信号は、光合波器13で合波さ
れて光ファイバ14に入力される。これらの2つの光信
号は光ファイバ14中で次のような動作をする。光ファ
イバ14が波長分散を有するので、波長が異なる2つの
光信号は光ファイバ中でその伝搬速度が異なり、光ファ
イバ中を伝搬するにつれて時間軸上の相対位置が少しず
つずれていく。このときに2つの光信号が重なると、光
ファイバ14がもつ非線形性により波長(2λ2−λ1),
(2λ1−λ2)の4光波混合光が発生する。この4光波混
合光は、光信号と光パタン信号が時間軸上で少しず
つずれながら重なり合う時の光強度積に比例した光強度
をもつ。
【0018】ここで、例えば波長(2λ2−λ1) の4光波
混合光を光フィルタ15で分離し、受光素子16で電気
信号に変換し、その出力信号を積分回路17で光パタン
信号の時間長分だけ積分すれば、図2に示す出力信号
が得られる。なお、受光素子16の応答時間が光パタ
ン信号の時間長程度であれば、受光素子16を積分回
路として機能させることができる。このときの積分回路
17の出力信号の強度P0(t)は、光信号の光強度を
1(t)、光パタン信号の光強度をP2(t)とすると、
【0019】
【数1】
【0020】となる。ただし、Tは光パタン信号の時
間長である。(1) 式から積分回路17の出力信号は、
光信号と光パタン信号の相関信号となることがわか
る。このように、本実施例の回路では入力された光信号
に対して、光パタン信号がその時々の相関をとりな
がらずれていくので、光信号中の光パタンと光パタン
信号が重なったときに積分回路17の出力信号が最
大となる。この積分回路17の出力信号が最大となる
時点を識別回路18で閾値判定すれば、光信号と光パ
タン信号が一致した時だけ識別信号を出力する光パ
タン識別回路となる。
【0021】本実施例では、非常に高速な光非線形現象
により4光波混合光を発生させ、さらにそれを処理する
電気回路は光パタン信号の時間長程度の応答速度で対
応できるので、数十Gb/s を越える超高速光信号から容
易に所定のパタンを識別することができる。また、光信
号と光パタン信号は相対的な時間位置を変えながら
相関をとっていくので、あらかじめ2つの光信号の同期
をとる必要がない。すなわち、非同期的に回路に入力さ
れる光信号(例えば光ATMにおけるセルのヘッダ)に
対しても、容易に所定のパタンを識別することができ
る。
【0022】(第1実施例の変形例−請求項6に対応)
入力される光信号のクロック同期があらかじめとれて
いる場合には、光信号と光パタン信号を同期させて
本実施例回路に入力することができる。この場合には、
2つの光信号に対して必ずしも波長分散による群速度差
を設ける必要はない。したがって、4光波混合を生じさ
せる光非線形媒体として、相互作用長が短い半導体光増
幅器などを用いることができる。なお、このような光非
線形媒体を用いた構成であっても、非常に高速な光非線
形現象と、光パタン信号の時間長程度の応答速度を有す
る電気回路を用いて光パタン識別を行うことができる。
したがって、この場合でも数十Gb/s を越える超高速光
信号から容易に所定のパタンを識別することができる。
以下に示す第2実施例〜第4実施例においても同様であ
る。
【0023】(第2実施例−請求項1,5に対応)図3
は、本発明の第2実施例の構成を示す。図において、1
1は波長λ1 の光信号が入力される光信号入力端子、
12は光パタン識別に用いる波長λ2(λ1とλ2 は近
接)の光パタン信号を出力する光パタン発生器、13
は光信号と光パタン信号を合波する光合波器、21
は光アイソレータ、22は波長λ1 の光信号を2つの
出力ポートに分岐し、波長λ2 の光パタン信号を一方
の出力ポートに出力するWDMカプラ、23はWDMカ
プラ22の2つの出力ポートをループ状に接続する光フ
ァイバ、24は光フィルタ、16は受光素子、17は積
分回路、18は識別回路、19は識別信号出力端子であ
る。
【0024】本実施例における光アイソレータ21、W
DMカプラ22、光ファイバ23は、非線形ループミラ
ー(非線形サニャック干渉計)を構成し、第1実施例に
おける光ファイバ14と同様の機能を果たす。以下、本
実施例の動作について説明する。波長λ1 の光信号と
波長λ2 の光パタン信号は、光合波器13で合波され
光アイソレータ21を介してWDMカプラ22に入力さ
れる。ここで、波長λ1の光信号はWDMカプラ22
で2分岐され、光ファイバ23中を右回りと左回りにそ
れぞれ伝搬する。一方、波長λ2 の光パタン信号はW
DMカプラ22を通過し、光ファイバ23中を右回りに
伝搬する。
【0025】両回りの光信号は再びWDMカプラ22
で合波して干渉するが、光パタン信号がないときには
位相差が零となるので入力したポートから出力され、光
アイソレータ21で阻止される。一方、光パタン信号
と重なって伝搬する右回りの光信号は位相が変化し、
両回りの光信号がWDMカプラ22で合波されるとき
に位相差が生じる。この位相差Δφは、光ファイバ23
の非線形屈折率をn、光信号と光パタン信号が重な
って伝搬する距離をL、光パタン信号の光強度をP2
とすると、 Δφ=2πnLP2/λ1 …(2) と表される。この位相差Δφに起因してWDMカプラ2
2から光フィルタ24側に出力される波長λ1 の光信号
の光強度P0 は、 P0 ∝ sin(Δφ) …(3) となる。
【0026】ここで、波長λ1 の光信号と同時に出力
される波長λ2 の光パタン信号を光フィルタ24で阻
止し、受光素子16で光信号を電気信号に変換し、そ
の出力信号を積分回路17で光パタン信号の時間長分
だけ積分すれば、第1実施例と同様に光信号と光パタ
ン信号の相関信号が得られる。この積分回路17の出
力信号が最大となる時点を識別回路18で閾値判定すれ
ば、光信号と光パタン信号が一致した時だけ識別信
号を出力する光パタン識別回路となる。
【0027】また、本実施例において、非線形ループミ
ラーを構成する光ファイバ23に波長分散を有するもの
を用いることにより、第1実施例と同様に光ファイバ2
3内で光信号と光パタン信号がその時々の相関をと
りながらずれていく。これにより、第1実施例と同様に
非同期的に回路に入力される光信号に対しても、容易に
所定のパタンを識別することができる。
【0028】なお、第1実施例は光ファイバ14内で発
生した4光波混合光を観測し、第2実施例は非線形ルー
プミラー内の光ファイバ23の光カー効果による位相変
調を利用しているが、ともに光ファイバの光非線形現象
を利用して光パタン識別を行っている点で共通する。と
ころで、第1実施例および第2実施例では、光パタンが
“0”、すなわち光パルスがないタイムスロットの相関
をとることはできない。たとえば図2において、光パタ
ン“11111”と“11011”の識別を行うことが
できなかった。そこで、光パタン信号と相補関係にあ
る光パタン信号を用意し、双方の相関検出結果の差分
をとることにより、光パタン“0”に対する識別を実現
にすることができる。以下、光パタンの完全識別を可能
にする実施例について、第1実施例に対応するものを第
3実施例および第4実施例として説明する。なお、同様
にして第2実施例に対応するものも構成することができ
る。
【0029】(第3実施例−請求項2,4に対応)図4
は、本発明の第3実施例の構成を示す。図において、1
1は波長λ1 の光信号が入力される光信号入力端子、
31は光信号を2分岐する3dBカプラ、12−1は光
パタン識別に用いる波長λ2(λ1とλ2 は近接)の光パ
タン信号を出力する光パタン発生器、12−2は光パ
タン信号と相補関係にある光パタン信号を出力する
光パタン発生器、13−1,13−2は光信号と光パ
タン信号,をそれぞれ合波する光合波器、14−
1,14−2は波長分散を有する光ファイバ、15−
1,15−2は光フィルタ、32はバランスト受光素
子、17は積分回路、18は積分回路17の出力信号
を閾値処理する識別回路、19は識別回路18から出力
される識別信号を取り出す識別信号出力端子である。
なお、バランスト受光素子32は、2つの受光素子と差
動増幅器により構成してもよい。
【0030】以下、図5に示すタイミングチャートを参
照して本実施例の動作について説明する。なお、光パタ
ン信号は“11011”とし、光パタン信号は“0
0100”とする。波長λ1 の光信号と波長λ2 の光
パタン信号は、光合波器13−1で合波されて光ファ
イバ14−1に入力される。波長λ1 の光信号と波長
λ2 の光パタン信号は、光合波器13−2で合波され
て光ファイバ14−2に入力される。各光ファイバ14
−1,14−2では、2つの光信号はそれぞれ第1実施
例と同様に動作する。すなわち、光信号と光パタン信
号,が時間軸上で少しずつずれながら重なり合う時
に、その光強度積に比例した光強度をもつ波長(2λ2
λ1),(2λ1−λ2) の4光波混合光がそれぞれ発生す
る。
【0031】ここで、例えば波長(2λ2−λ1) の4光波
混合光を光フィルタ15−1,15−2で分離し、バラ
ンスト受光素子32でその差分をとる。この差分信号
は、光パタンが“0”となるべきところが“1”になっ
ていれば、その分が減算された値を示す。その差分信号
を積分回路17で光パタン信号,の時間長分だけ積
分すれば、図5に示す出力信号が得られる。積分回路
17の出力信号は、光信号と光パタン信号,の
相関信号となる。
【0032】このように、本実施例の回路では入力され
た光信号に対して、光パタン信号,がその時々の
相関をとりながらずれていくので、光信号中の光パタ
ンと光パタン信号が“0”を含めて重なったときに積
分回路17の出力信号が最大となる。この積分回路1
7の出力信号が最大となる時点を識別回路18で閾値
判定すれば、光信号と光パタン信号が“0”を含め
て完全に一致した時だけ識別信号を出力する光パタン
識別回路となる。
【0033】(第4実施例−請求項3,4に対応)図6
は、本発明の第4実施例の構成を示す。本実施例の特徴
は、波長λ2 の光パタン信号と相補関係にある波長λ
2 の光パタン信号を互いに直交する直線偏光とし、さ
らに波長λ1 の光信号の偏光を光パタン信号,に
対して45度の角度を有する直線偏光または円偏光として
光ファイバ14に入力するところにある。
【0034】図において、11は波長λ1 の光信号が
入力される光信号入力端子、12−1は光パタン識別に
用いる波長λ2(λ1とλ2 は近接)の光パタン信号を
出力する光パタン発生器、12−2は光パタン信号と
相補関係にある光パタン信号を出力する光パタン発生
器、41は光パタン信号,を混合する3dBカプラ、
13は光信号と光パタン信号,を合波する光合波
器、14は波長分散を有する光ファイバ、15は光フィ
ルタ、42は偏光ビームスプリッタ、32はバランスト
受光素子、17は積分回路、18は識別回路、19は識
別信号出力端子である。
【0035】光ファイバ14中の4光波混合は偏光依存
性が強いので、光パタン信号と光信号との相互作用
により生じた4光波混合光と、光パタン信号と光信号
との相互作用により生じた4光波混合光は、互いに相
互作用することなく光ファイバ14中を伝搬し、光フィ
ルタ15によって分離される。偏光ビームスプリッタ4
2は、これらの2つの4光波混合光を分離してバランス
ト受光素子32に導く。バランスト受光素子32以下の
動作は第3実施例と同様である。このように、2つの光
パタン信号,を直交する直線偏光とし、4光波混合
光を発生させる光ファイバ14を共用することにより、
光ファイバおよび光フィルタを1系統にすることができ
る。したがって、本実施例によれば、少ない部品点数で
第3実施例と同様の光パタン識別回路を構成することが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光パタン
識別回路は、入力光信号と光パタン信号の光非線形相互
作用を利用した論理積操作を行い、電気回路部分は光パ
タン時間長程度の応答時間で対応できるので、数十Gb/
s を越えるような超高速光信号に対する光パタン識別を
行うことができる。
【0037】さらに、光非線形媒体中の波長分散を用い
て入力光信号と光パタン信号の時間的な相対位置を変え
ながら論理積操作を行っていく構成により、非同期的に
回路に入力される光信号に対しても光パタン識別処理を
行うことができる。また、互いに相補関係にある光パタ
ン信号を用いることにより、ビット値0を含めて全ビッ
トを対象としたパタン識別を実現することができる。さ
らに、互いに相補関係にありかつ直交する直線偏波の光
パタン信号を用いることにより、簡単な構成で全ビット
を対象としたパタン識別を実現することができる。
【0038】したがって、本発明の光パタン識別回路を
用いることにより、超高速光信号からフレーム同期パタ
ンを検出したり、超高速光パケット通信における光パケ
ットのヘッダを容易に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示すブロック図。
【図2】第1実施例のタイミングチャート。
【図3】本発明の第2実施例の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3実施例の構成を示すブロック図。
【図5】第3実施例のタイミングチャート。
【図6】本発明の第4実施例の構成を示すブロック図。
【図7】従来のパタン識別回路の構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
11 光信号入力端子 12 光パタン発生器 13 光合波器 14 光ファイバ 15 光フィルタ 16 受光素子 17 積分回路 18 識別回路 19 識別信号出力端子 21 光アイソレータ 22 WDMカプラ 23 光ファイバ 24 光フィルタ 31 3dBカプラ 32 バランスト受光素子 41 3dBカプラ 42 偏光ビームスプリッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−193126(JP,A) 特開 昭61−156232(JP,A) 特開 平6−303216(JP,A) Electron.Lett.,Vo l.27,No.16,1440−1441 Electron.Lett.,1994 年 9月 1日,Vol.30,No. 18,1489−1491 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/01 - 3/00 H04B 10/00 G01J 11/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2進値で表される入力光信号から有限長
    で複数ビットの光パタンを識別する光パタン識別回路に
    おいて、 前記入力光信号とは異なる波長を有し、複数ビットの光
    パタン信号を発生する手段と、 前記入力光信号と前記光パタン信号を入力し、時間軸上
    で重なった入力光信号と光パタン信号の光強度積に比例
    した光強度をもつ所定の光信号を出力する光非線形媒体
    と、 前記光非線形媒体の出力光から前記所定の光信号を分離
    する分離手段と、 前記分離手段で分離された所定の光信号を電気信号に変
    換し、前記光パタン信号のビット数に応じた時間長にわ
    たって積分する積分手段と、 前記積分手段の出力信号が前記光パタン信号のビット数
    に応じた閾値を越えたときに、前記複数ビットの光パタ
    ンを検出したことを示す識別信号を出力する識別手段と
    を備えたことを特徴とする光パタン識別回路。
  2. 【請求項2】 2進値で表される入力光信号から有限長
    の光パタンを識別する光パタン識別回路において、 前記入力光信号とは異なる波長で、互いに相補関係にあ
    る2つの光パタン信号A,Bを発生する手段と、 前記入力光信号と前記光パタン信号Aおよび前記入力光
    信号と前記光パタン信号Bをそれぞれ入力し、時間軸上
    で重なった入力光信号と光パタン信号A,Bの光強度積
    に比例した光強度をもつ所定の光信号C,Dをそれぞれ
    出力する第1および第2の光非線形媒体と、 前記第1および第2の光非線形媒体の出力光から前記所
    定の光信号C,Dを分離する第1および第2の分離手段
    と、 前記各分離手段で分離された所定の光信号C,Dのパワ
    ー差に比例した電気信号を出力する差分検出手段と、 前記差分検出手段の出力信号を前記光パタン信号A,B
    の時間長にわたって積分する積分手段と、 前記積分手段の出力信号が閾値を越えたときに、前記光
    パタンを検出したことを示す識別信号を出力する識別手
    段とを備えたことを特徴とする光パタン識別回路。
  3. 【請求項3】 2進値で表される入力光信号から有限長
    の光パタンを識別する光パタン識別回路において、 前記入力光信号を円偏光とし、 前記入力光信号とは異なる波長で、互いに相補関係にあ
    りかつ直交する直線偏光の2つの光パタン信号A,Bを
    発生する手段と、 前記入力光信号と前記光パタン信号A,Bを入力し、時
    間軸上で重なった入力光信号と光パタン信号A,Bの光
    強度積に比例した光強度をもつ所定の光信号C,Dを出
    力する光非線形媒体と、 前記光非線形媒体の出力光から前記所定の光信号C,D
    を分離し、さらに偏光方向に応じて所定の光信号Cと所
    定の光信号Dを別々に出力する分離手段と、 前記分離手段で分離された所定の光信号C,Dのパワー
    差に比例した電気信号を出力する差分検出手段と、 前記差分検出手段の出力信号を前記光パタン信号A,B
    の時間長にわたって積分する積分手段と、 前記積分手段の出力信号が閾値を越えたときに、前記光
    パタンを検出したことを示す識別信号を出力する識別手
    段とを備えたことを特徴とする光パタン識別回路。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の光パタン識別回路において、 光非線形媒体は波長分散を有する光ファイバであり、所
    定の光信号は入力光信号と光パタン信号の相互作用によ
    り生じた4光波混合光であることを特徴とする光パタン
    識別回路。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の光パタン識別回路において、 光非線形媒体は波長分散を有する光ファイバループを有
    する非線形ループミラーであり、所定の光信号は光パタ
    ン信号と時間軸上で重なった入力光信号であることを特
    徴とする光パタン識別回路。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の光パタン識別回路において、 光非線形媒体は半導体光増幅器であり、光非線形媒体に
    入力光信号と光パタン信号が同期をとって入力される構
    成であることを特徴とする光パタン識別回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Electron.Lett.,1994年 9月 1日,Vol.30,No.18,1489−1491
Electron.Lett.,Vol.27,No.16,1440−1441

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